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うんなま「
search and destroy
」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(10439)
満足度
★★★★★
演出手法がユニークだ。
ネタバレBOX
現在の日本で暮らす若者の心象風景が見えるような設定が、ストーリー展開からも、衝立に張られた様々な単語から強制される体制的イデオロギーや方向付けからも見て取れる。
決して荒々しくはないが真綿で首を絞めつけ、逃れようともがけば、反抗的と目され、人々の目の届かぬ片隅に追いやられた上、反抗の根を絶つ迄陰湿極まる苛めや扱いを受ける。これが、この植民地の実体であり、為政者及びその取り巻きは、宗主国の顔色を窺ってばかり、結果宗主国の意を忖度して、自らの本当の主人である「国民」の窮状には一切顧慮せず、かつての発想同様一銭五厘で使い捨てようと日々邁進しているのである。
その結果多くの場合、反抗しても糠に釘、暖簾に腕押しという鵺のような社会へのふがいない蟷螂の斧に終わらざるを得ないような、腐敗臭すら防臭した底なし沼がそこかしこ・至る所にその暗渠の大口を開いている。
一方体制側は、膨大なフェイク情報を流し、ファクトを告げる者達にはその職を干して口を封じ、嘘と無責任で世情を覆い尽くすと共に、大手メディアに対しては甘い汁を吸わせることによって大本営発表だけを配信させる。つまり真に必要な情報を隠し、偽情報の大津波を浴びせかけることで“恰も「自由」を享受する社会に生きて居ながら情報に溺れて正しい情報にアクセスできないだけだ”とのスタンスを作り上げ操作することができる為政者サイドは、翻弄された大多数からの・翻弄された末に痛い目を見た主体として、エポケーに陥った若者達からの異議申し立てを受けることになった。例えその異議申し立てが、既に言葉にもならない、呟きにも満たない亜語であるにしても、彼らは社会的存在であることを殆ど止めることによって、この異議申し立てを完結するのである。極めて鋭くアイロニカルな作品。
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2018/02/20 16:56
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