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ケレン・ヘラー

ケレン・ヘラー

くによし組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

ほんの少し前だと思いますが、この作品を執筆した時点で今を予想していたようなところが素晴らしかったです。

ネタバレBOX

女性漫才師コンビの愛と友情の物語。

身体障害者芸人の活躍、仲良し芸人コンビの話題、LGBTのこと、アイドルに付きまとうストーカーと凶悪事件化問題など、現代社会の事象を取り込んだ素晴らしい作品でした。

男性と軽薄過ぎるくらいに能天気で付き合える理由が、女性が好きだからというのがとても深く、勝間和代さんのカミングアウトを予想していたかのような先取り感がありました。
SANTA!

SANTA!

TEAM空想笑年

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/12/16 (土) ~ 2017/12/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/12/22 (金) 13:00

価格5,500円

22日にマチソワでダブルキャスト両チームを観劇
13:00 🎀チーム
ファンタジックのちムネアツで最後は泣かせる。これまた新境地なんでないかい? それでいてクオリティ高めだしアフターイベントのサイコロトークのアイデアや進行も巧い……お見事!

18:00 🔔チーム
結末を知った上で観ると中盤の伏線を張る場面で泣けるし、しかもラストで印象的な2つのことをその近辺で一度言っていることにも気付いて巧妙な脚本だな、と。
中心となるサンタ関連の部分は往年のキャラメルボックスを想起させるが、演出/表現スタイルが異なるので既視感の正体に気付くまで時間を要した。しかもあちらがまず演らないであろうアイドルパートが組み合わされているからなおさら。

なお、劇中のライブ場面でギター/歌が録音で弾いている/歌っているふりをしているが、途中で本人が動作をやめることで録音であることを明かすという小劇場シンクロニシティあり。

ネタバレBOX

冒頭の「クリスマスプレゼントでなく誕生日プレゼントが欲しい」という少年を伏線として泣かせる結末を知っていると、正彦がイエスにサンタ宛の手紙を託す中盤の場で早くも泣けてしまう。
そればかりでなく、終盤で印象的な「諦めなければ奇跡は起きる」「大人になってサンタを信じていても夢があってイイ」ということもその近辺で一度語られているのに気付いて「あ、大事なことなので二度言っている♪」と……(笑)
オープニング出演者紹介で「あ、これは悪役なのね」と見た目だけでもワカるほどに典型的な悪役ファッションの二人組がちょっとマヌケで根はイイ人、という設定もまたステキ。
死者の物語二本立て上演「丯淡木幡小平次」「死者恋」

死者の物語二本立て上演「丯淡木幡小平次」「死者恋」

死者恋・小平次二本立ての会

文学座アトリエ(東京都)

2018/05/31 (木) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/06/01 (金) 19:00

座席1階1列

「死者恋」1人芝居、怪異譚。20歳で自殺した若き画家の日記から派生するおどろおどろしい人間模様。はて、誰が狂っているのか???八十川真由野さんの芝居は巧みで、幾つもの謎が徐々に解けていき、ラストに至るまでの進行は淀みない。(ネタバレ)

「丯淡木幡小平次」オールメイル劇。南北の戯作を、メタレベルと多次元で見せる痛快(?)怪異譚。死なない小平次といった設定を存分に生かして、その小平次を見つけようと演技に没頭する役者たち。本当に小平次は死んでいないのか、生きているのか?小平次とは何者なのか?
文学座有志の力量満開の一作。望む再演!!!!

ネタバレBOX

「死者恋」ただし、1人芝居であるがゆえに、幾つものの怪異は主人公からの効き伝えになってしまい、インパクトに欠けるといった難がある。登場人物同士が、いろいろと繋がっている中で、「えっ!」と驚いても、視覚的な連鎖がないので、ショックが弱い。
また、結局は主人公自身で、他人の役を演じなくてはならず(忍さんや画家のお母さん)、語りではなく、別人物の演技をしなければならいとなると、1人芝居としての意味がなくなる(1人語りではないので)。

ラストの幽霊が訪れるシーンも、その状況を単に口頭で説明し、ライターを襲う恐怖も口伝えでは、中々、こちらに伝わるものではない。
むしろ潔く、舞台空間を区切って、複数人で山荘内での会話と、過去の回想シーンを分けて進行した方が、怪異の伝わり方や展開の異常さが強調されて、ドラマ展開としては高揚感があったように思う。

「丯淡木幡小平次」小平次役が、場面場面で入れ替わる趣向は、小平次Who?というテーマをうまく生かしていて、とても小気味がよい。
寿

寿

やまだのむら

スタジオ空洞(東京都)

2018/06/02 (土) ~ 2018/06/09 (土)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/05 (火) 20:00

 Aチーム『サーディン』を観た。元教員だったという越(ヤリナゲ)が書いた学校あるあるストーリー。演出の木村(遠吠え)も当パンで書いているが、緻密な構成で、起こりそうなこと・起こりそうもないことのバランスがほどよく展開され、しかもエンディングは切ない。若いユニットで役者の名前が分からないので、当パンに役名を書いておいてくれるとアリガタイ。

中之島春の文化祭2018

中之島春の文化祭2018

ABCホールプロデュース公演

ABCホール (大阪府)

2018/05/04 (金) ~ 2018/05/05 (土)公演終了

満足度★★★★

中之島春の文化祭2018、10周年おめでとうございます。

【Dブロック】を観劇。

毎年、司会進行して頂いていた上田アナが前日居られず、寂しかったのですが…。
このDブロックだけということで、上田アナが戻ってきてくれました。
やはり上田アナからは「中之島春の文化祭」への愛を感じます。

■春野恵子
今回もロック浪曲ですが…、
いつも良い所で終わり、後が気になる。

■アナウンス部
早口言葉殺人事件、笑わせて貰った。
上田アナが居られると、とっても安心。

■劇団赤鬼
エンタメ演劇に命を捧げた役者さんが現代にタイムトリップ!
ノンcーcルに負けるな!エンタメ演劇!

■ばぶれるりぐる
お葬式帰り、看板の中の美人に男性陣が名前を付け始め…
志保の看板への愛と、嫉妬。
愉しい!高知弁可愛い!

■変ホ長調
毎年このABCの為に新ネタを!
昭和女子あるある。
むっちゃ笑った!

朗読三昧 2018年6月

朗読三昧 2018年6月

朗読三昧

GINZA Lounge ZERO(東京都)

2018/06/03 (日) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

俳優・金田賢一さんの朗読(と歌少し)と作曲家・丸尾めぐみさんの歌とピアノ(とゆかいな楽器いくつか)が織りなす極上空間。もうコンビを組んで10年にもなるという。半年ごとの定期公演と誕生会(今年は7月22日にある)および臨時ものの他、呼ばれれば全国どこへでも出かけるとのことである。

今回は定期公演かつCD発売のリリース・イベントであり、会場は銀座7丁目のビルの7階にある「GINZA Lounge ZERO」というおしゃれなレストラン。12月の定期公演もここらしい。

一般的に朗読には生演奏のBGM付きが多いが、臨時の伴奏であるせいか、あまり調和していないこともしばしばある。この「朗読三昧」の場合はレギュラーなユニットであるので、お二人が対等にステージに責任を持っている。したがって音楽と朗読が邪魔をしあうことは原則的にない。もし音楽が朗読を消してしまったならばそれは彼らが意図したことなのである。

丸尾さんの歌はどのタイミングでもどんな声量でもいかなる調子でもすっと始まり、無理がない。年齢不詳の方であるが、公称は金田さんと同世代とのこと(微笑)。後半はちゃんと衣装を替えてくるというおしゃれさんでもある。

朗読の内容は
・インディアンの酋長からのアメリカ大統領への手紙
・おくのほそ道(の俳句に曲を付けたもの中心)
・いそっぷ詩(イソップ物語にインスパイアされた谷川俊太郎の2016年の作品)からいくつか
・落ち葉になったフレディ
などである。60分+20分休憩+60分であった。

90分前から開場しているので、ゆっくりと食事をとることもできる。入場料の他にワンドリンクが必要で、ちょっと恐れていたのだが、ソフトドリンクは600円と普通であった。

私的には少し泥臭さとか陰りがあると良いのだがそれは無理な注文である。ハッピーな朗読と歌を求める人はぜひ一度行ってみよう。今回の会場は向かい合わせの長テーブルが3列で定員90人くらい。小さな丸テーブルに一人だけよそ者で困るということはない。

翼の卵

翼の卵

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2018/05/29 (火) ~ 2018/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

ネタバレを読まなかったおかげで知りませんでした。あっけにとられてしまいました。すごかったです。何がすごかったかはネタバレを読まないままお確かめください。

ネタバレBOX

終演後あるシーンのことを東さんとお話しさせていただきました。私が感じたことは大手さんの演技によるところが大きいのだと知りました。
劇中、マムシを獲るシーンがあるのですが、真に迫っていて客席にマムシが逃げて来そうで怖かったです(笑)
私の家族

私の家族

トリコ・Aプロデュース

ウイングフィールド(大阪府)

2018/05/31 (木) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

もう衝撃的過ぎる作品!
人間の心理をぐいぐいと表現されている脚本
なんと言ってもそれを演じる長尾純子さんの演技が素晴らしかった!
関西では?あまり見かけない女優さんですが気になる
今はこれ以上の言葉では表現しにくいほど惹きこまれた
とまでは観劇後に思わず呟きました

心に刺さるとはこの作品の様なお芝居なのかも知れません

前半は一人ひとりが何を考えているのか?掴みどころなく
どういう繋がりなのか?分からないまま思わせぶりに展開されていく…
この辺りの見せ方も心憎いなぁ…(^^;
後半にだんだん人間性が見えてくるとは言うより浮き彫りになってくる
観ている私もその心理になりそうなぐらいちょっと恐ろしい(^^;

役者さんのナチュラルな演技がよりリアリティに感じさせる
あの家族の真相心理が垣間見えた?かなりインパクトのある作品

ケレン・ヘラー

ケレン・ヘラー

くによし組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/31 (木) 14:00

価格2,800円

定刻にいきなり客電が落ちて「おかしいな……」と言いながら懐中電灯を持った人物が登場するというトリッキーな始まり方をして以降、ゆるふわ気味に進行するも次第に芝居の内外の枠が崩壊して迷宮に踏み込んだような感覚になり、哲学っぽくなったりコワくなったりビターだったりといろいろな面を見せるのが独特。

ネタバレBOX

劇中ではロボットの「サリバンちゃん」が「自分がアフロ子だ」と言い始めるわ、現実ではそれまでナレーター役に徹していた役者がアフロ子役を演じ始めるわと、アフロ子(とその演者)が二重の意味でアイデンティティを脅かされるのが妙案。
この少し前に観たフロトポ×ヒノカサ「纏者の皿」でもアイデンティティについて考えさせられただけに特にそれが印象的。

そう言えばズッキュン娘「夢で逢いま笑」も芸人が主人公だったっけな。
平成30年6月歌舞伎鑑賞教室「連獅子」

平成30年6月歌舞伎鑑賞教室「連獅子」

国立劇場

国立劇場 大劇場(東京都)

2018/06/02 (土) ~ 2018/06/24 (日)公演終了

満足度★★★★

1800円で適度な短さで解説まである素晴らしい公演。学生が主な対象だが、一般でも問題ない。舞台の都合で回り舞台やセリなどの装置の紹介はなかった。連獅子なので予習不要で楽しんだ。

六月大歌舞伎

六月大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2018/06/02 (土) ~ 2018/06/26 (火)公演終了

昼と夜を鑑賞。作品としては巷談宵宮雨が珍しい上演の上に親しみやすく、幕見でもおすすめしたい。遅い時間ということもあって幕見席はすいていた。昼の部は時間配分が不均衡で、最初の妹背山婦女庭訓は名作ではあるけれどとても長い。

あたみ殺人事件

あたみ殺人事件

獏天

Geki地下Liberty(東京都)

2018/05/29 (火) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★

アマゾネス編観劇。
出演者のやる気も熱気も感じられたが、どうも“優等生の演技”と言う感じで、つか氏の描く生身の人間の泥臭さは感じられなかったように思える。役が浸み込んで根っこからそのものになっていたというより、役をまとったという感覚しか受けられず残念。

Last Night In The City

Last Night In The City

シンクロ少女

ザ・スズナリ(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/06/03 (日) 18:30

 名嘉友美の劇作は、"Love"シリーズを経て、一皮剥けた印象がある。本作は、今まで観たシンクロ少女の中でもサイコーと言って良い出来だと思う。最初は、異なる3グループに見えていたエピソード群が、小学生の少年と女子高生のその後だと徐々に分かる展開は今までの名嘉の作品にもあった手法ではある。しかし、本作はその繋がりが切なく、しかもイタイ面を出しながらも、エンディングは今までのシンクロ少女にはなかったような終わり方だと思う。役者の選定も演技も見事で、一つの頂点に到達した感はあるのだが、次作への期待を裏切らないのは大変なことかもしれない。
 なお、名嘉の映画好きは有名だが、本作でもいくつかの映画へのオマージュ的シーンがあるそうだ。私が気づいたのは「真夜中のカウボーイ」だけだけれど…。

あたしのあしたの向こう側

あたしのあしたの向こう側

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

再演であるが、劇場が異なると公演の魅力が違って観える。初演の劇場はd-倉庫、天井が高い特長を活かしピラミッドのような立体美術を上り下りするという動作でテンポと躍動感を表していた。今回は客席と舞台が近く臨場感がビンビンと伝わってくる。d-倉庫は客席-舞台に距離があり、まさしく観劇だが、今回の「劇『小劇場』」は役者の息遣いが感じられるほどの至近距離であり、こちらは”感劇”という観せ方になっていた。いずれにしても同じ脚本でありながら演出の違いでこうも印象が異なる作品になるところが(小)演劇の魅力であろう。それを十分に味あわせてくれた公演は素晴らしかった。

(上演時間1時間45分)

ネタバレBOX

舞台セットは中央に交番建物、その中に机が1つ、折りたたみ椅子が3つというシンプルな造作。交番勤務の警察官が科学雑誌を読んでいるところから物語は始まる。

時空を管理する組織(局)の誤操作により、パラレルワールドが出現する。その結果、現在の私も含め8人(同じ名前のため女1~8という番号で識別、全員が縦縞の洋服)の自分が現れる。私以外の自分の存在が理解できないという不思議感覚。そこで起こるコミカル騒動は、笑いが渦巻くにも関わらず哀切を感じてしまう。選択が違った結果、ベクトルが拡散し勝手な会話(思い出話)になる。過去に選択した結果が今の私...しかし、今の私はやりたいことが分らない(明確にできない)。恋人と思っている人との関係も進展しない。もどかしく思う過去の自分たちが今の私を叱咤激励する。

女優8人が同一人物であるにも関わらず、個性豊かに”私”もしくは”自分”を演じる。特に女8(前田綾香サン)の存在感には圧倒される。この女優陣を始め、取り巻く登場人物の生き活きとした演技力がこの公演の魅力だと思う。

時事ネタとして安保法が絡んでくる。初演時は安保法(案)であったが、今回は成立しており成立前後の違いを表す工夫をしている。恋人が自衛隊員で後方支援として海外派遣されているが行方不明になり帰還していない。
現実には派遣活動に関する日報の紛失(実は存在の隠ぺいか)、さらに憲法論議まで行われている。何となく嫌な風潮の昨今である。その時事ネタをサラッと織り込む深さも巧みである。

次回公演も楽しみにしております。
連鎖の教室

連鎖の教室

甲斐ファクトリー

OFF・OFFシアター(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

社会問題になっている「いじめ」がテーマ。分かりやすい展開、内容的にはニュース等で知らされる典型的な組織(学校)対応、家庭環境などが描かれ興味深く観劇させてもらった。物語の展開は「ソロモンの偽証」(宮部みゆき著)を連想させるところもある。
(上演時間1時間45分)

ネタバレBOX

舞台は高校の教室内、スチール机・椅子が並び下手側に黒板。正面に出入り扉と窓ガラスというシンプルな造作であるが十分雰囲気は伝わる。

梗概…何気なく慕っている教師に友達の行いを喋ったところ、それが原因で友達が教師から注意された。そのことを恨んだ友達が いじめを始め出した。それを苦にして登校拒否になり、果てには自殺してしまう。今度は いじめをしていた生徒が、いじめに加担していないという主張する生徒に いじめ出される。生徒の中に いじめを見て見ぬふりをしたのは いじめをしていたのと同罪であると言い出す。そしてその生徒にも いじめが…。
憎しみも悲しみも、鎖のようにつながっている連鎖の教室。救われたのはその教室に天使がいたこと。

関係悪化や不安定な状況になると多数の側に組するほうが安全・安心という傾向になる。その立場から排他的な動き、他者への不寛容な行動をとるという典型的な展開であった。現実の”いじめ”に関するニュース等では、学校の体面・隠蔽、家庭環境の悪影響が言われるが、本公演でもその内容を指摘している。
さらに「いじめ」=世界各地の紛争等に関連付けて負の連鎖を断ち切ることの重要性を説いている。しかし、学校でのいじめと世界で起きている紛争を同一に並べて語ることが出来るのだろうか。物語では天使の自己犠牲のような形で不幸な連鎖を断ち切ったようだが…。それを紛争等にどう適用できるのだろうか。そもそも個人の犠牲で解決することがどうなのか疑問である。主体的にいじめに向き合うという姿勢ではない。

天使の犠牲でいじめが無くなったようだが、その平穏な日々も長く続かないような、そんな暗示もある。いじめをしていた生徒が改心し、その背中に小さな天使の羽根が…。人の悪意ある心、その芽がまた見えてくるという怖さ。
演技は熱演で物語の世界観を形成していた。それゆえテーマ(少し強引なところもある)を鮮明に体現しており観応えがあった。また校長のいじめを隠蔽するシーンは、多少コミカルにして現実と距離を置くことで、より不誠実さが鮮明になるという巧みさに感心した。

次回公演も楽しみにしております。
大正浪漫に踊る~天空を翔るハイカラ姫たち~

大正浪漫に踊る~天空を翔るハイカラ姫たち~

劇団Brownie

小劇場B1(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★


テーマは現代にも通じる"女性への応援劇"といったところ。「大正浪漫を生きた実在の人物と史実、フィクションを織り交ぜた大正浪漫喜劇」という謳い文句で繰り広げられる物語は分かり易く、そして楽しめる内容になっている。設定等に矛盾するようなところもあるが、日本史学習をする訳ではない。公演は上演後、近くに座っていた小学生らしき子が「あー面白かった!」という言葉に端的に表されていると思う。
(小)演劇界は商業的に厳しいということを聞くが、このような子供も大人も楽しめる公演によって活況になればと思う。

(上演時間1時間40分)

ネタバレBOX

この劇場の特徴である二方向の客席ではなく、客席と演奏者席(キーボード、ヴァイオリン)にしている。セットは段差を設けただけで、基本的には素舞台である。衣装や髪型は大正時代を思わせるもので、特に女学生は襠高袴、束髪(そくはつ)ではないがリボンを付け雰囲気を出している。

梗概…舞台は下田歌子が校長を務める「広尾女学園」。女学生達は、恋・勉学・芸術など自由な空気の大正浪漫を謳歌していた。そんな中、3人の大柄な転校生がやってきたことから、平和な学園が一変する。ある日、在校生の江良嘉代の代わりに平塚はる(後の「らいてう」)が誘拐される。次々に起こる事件に仲間が巻き込まれだしたことから、大正のハイカラ姫達が立ち上がるが…。
主人公の平塚はる(百瀬歌音サン)は無気力、無関心、無感動のように学園生活を送っていたが事件を通じて人間的な成長をしていく過程が描かれる。これは歴史的な人物を介して女性だけではなく、切っ掛けがあれば男女問わず開眼・成長することを示唆しているようだ。

物語は実在の人物や史実を織り交ぜた虚実綯い交ぜのフィクション。年代や登場人物の相関関係は辻褄が合わないが、それよりも現代に通じるテーマ”女性の社会進出”が鮮明に描かれている。登場する女性は、板垣退助夫人の絹子、下田歌子(現在の某女学園=劇中では「広尾女学園」の創始者)、鳳(与謝野)晶子、江良嘉代(加代)、市川房枝(演じたのは小学5年生と紹介されている)等、自分でも名前は知っている人達である。大正時代を背景にして、女性の活躍を暗示させる内容。しかし100年ほど経った現代においても女性の社会進出等が声高に叫ばれる。例えば、世界経済フォーラムによるジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書」では、ここ数年日本は100位(対象国140国強)あたりである。

何人かがいくつかのシーンで言い直したり、噛んだりしていたのが気になり勿体無かった。また、役者間の演技力に差があることが分かってしまうのが残念であった。それでも先に記した子供も大人も楽しめる公演は好かった。
次回公演を楽しみにしております。
MAPS

MAPS

少年社中

紀伊國屋ホール(東京都)

2018/05/31 (木) ~ 2018/06/12 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/05 (火) 14:00

初めて観た少年社中さん。そうだろうとは思っていたが、それ以上に全てのキャストさんの舞台役者としてのスキルが高かった。他の作品を知らないので、あれですが20周年記念として考えさせられる内容の芝居だったと思う。

ネタバレBOX

大前提として全てにおいて高水準な仕上がりであると素人目にも感じられたのですが。全て自分である設定のせいなのか、芝居に小手先以上の個性が感じられなかった。いつもは違うのであれば逆にすごい。笑いを取りたいところの「稽古しました」感がすごくて(当然本当の意味でのアドリブなんてトラブルの場合ですが)「上手いですね」としか感想が出ない。そして何故だろう、台詞はしっかり届いているし熱のある芝居だと見えるのですがDVDの映像を見ているように感じた。
忘却論

忘却論

華凛

ワーサルシアター(東京都)

2018/04/18 (水) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★

当日パンフの作家の言葉に“「女」の熱量の集合体”とか枯れていたが確かに熱量はすごい。女の怖さをまざまざと思い知らされる。
一つの物語というより彼女たちのパフォーマンスという感じだった。水槽を使うというのが斬新な発想だと思った。

空観

空観

ヒンドゥー五千回

座・高円寺2(東京都)

2018/04/25 (水) ~ 2018/04/26 (木)公演終了

満足度★★★

観客は登場人物のセリフから彼らの関係性や物語の内容を理解すると思うのだが、この作品は訳のわからない言語によって成り立っているのでそれができない。よって表情や身振りからそれらを理解しようとするのだがそれで何となく理解できてしまう(そんな気になる)。とするとセリフにはどれだけの意味があるのだろうかと思ってしまう。普段見る芝居とは全く違った世界、ちょっと寓話的な内容もある不思議な世界だった。

ルナ・レインボウ

ルナ・レインボウ

うわの空・藤志郎一座

紀伊國屋ホール(東京都)

2018/05/03 (木) ~ 2018/05/06 (日)公演終了

満足度★★★

笑いに対するあくなき追及は分かるが、台詞の度にツッコミが入ったりすると物語が止まってしまう。もう少しハートフルなエピソードなどを増やさないと物語が薄っぺらくなってしまう。ただこの団体の独特な笑いがツボの観客も多いのだろうと会場にいて感じた。

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