最新の観てきた!クチコミ一覧

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名古屋 初登場 舞台『メビウス』

名古屋 初登場 舞台『メビウス』

リンクスプロデュース

ナンジャーレ(愛知県)

2018/05/15 (火) ~ 2018/05/20 (日)公演終了

満足度★★★

内容は非常に面白い。

ただ、俳優の実力のせいなのか、少し存在が薄く感じた。
もう少し舞台に居ることを極められれば…

ラスト・ナイト・エンド・ファースト・モーニング

ラスト・ナイト・エンド・ファースト・モーニング

悪い芝居

HEP HALL(大阪府)

2018/05/12 (土) ~ 2018/05/20 (日)公演終了

満足度★★★★

頭の中がぐるぐる回る。
イカした舞台でした。

CRAWL

CRAWL

劇団ミネット

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2018/05/12 (土) ~ 2018/05/13 (日)公演終了

満足度★★

うーん、何だか色々なものがまとまらずにバラバラな印象。
全体として演出が迷子だった。
まだ若いと思うので、基本に立ち返って頑張ってほしい。

シラノ・ド・ベルジュラック

シラノ・ド・ベルジュラック

東宝/ホリプロ

日生劇場(東京都)

2018/05/15 (火) ~ 2018/05/30 (水)公演終了

満足度★★★★

新しいシラノである。もともと、これは仁義の話で、極端な鈴木忠志の手にかかると日本の葉隠と重ね合わせたりするシリアスドラマである。ところが今回のマキノ台本、鈴木裕美演出のシラノはやたらに明るく元気がいい。役者も、吉田剛太郎に黒木瞳。それに新人(見た回は白洲迅・大声になるとマイク使いがうまくなくて台詞が通らない)の士官役。この三人に軸を置いて、愛情の行き違いを、テンポよくショーの感覚で見せていく。冒頭の百人斬りを始め、有名な影の声で口説くシーンなど、それだけを面白く見せることに集中している。そのためか、六角精治の役など、物語はつながりにくくなっている感じだ。だが、原作のシーンは殆ど踏襲しているので、長い。3時間15分。これは名場面集のようにピックアップしてやっても面白かったのではないか。もてあましているシーンもなくはない。とにかく、主演者二人の湿っぽくならない芝居で劇場は大いに沸く。ピアノとドラムスのだけの音楽ながら音楽劇風な作りのシーンもあり、こういうシラノもあるかと、新鮮で楽しめた。

ネタバレBOX

最後のシラノ逝去の場。立派なセットだが、やはりこれはいささかオーバーではないかと感じた。今までの涙の終わりにしなかったのはいいが、これは別の意味で大芝居で、百人ギリ同様、いささか白けた。
火遊び公演「焔の命--女優の卵がテロリストになった理由」

火遊び公演「焔の命--女優の卵がテロリストになった理由」

オフィス上の空

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2018/05/09 (水) ~ 2018/05/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

松澤くれはさんの世界、凄すぎました!
そして、メインキャストさんたちの芝居のレベルも高く。
リピートしたくなる作品でした。

ただし、良い意味で観て疲れる(笑)

ワールドエンド

ワールドエンド

劇団やぶさか

WAKABACHO WHARF 若葉町ウォーフ(神奈川県)

2018/05/18 (金) ~ 2018/05/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/19 (土) 15:00

タイトルの通り「一つの世界が終わる時……」なおハナシで、やぶさか作品としては珍しくビターな終わり方。
がしかし全体のトーンや表現は従来通りで喩えれば「糖衣錠の漢方薬」?(笑)
最初はその状況設定からアレックス・プロヤス監督の「ノウイング」(2009年)をイメージしていたが、形式からすると半世紀くらい前の石森(当時)章太郎のマンガを思い出した。
また、「こんな未来にもなりかねませんよ」という警鐘かと深読みしたりも。

休憩を挟んでの短編は次回(冬)公演の元ネタダイジェスト。こちらは明るく愉しい「従来通り」のノリで、本編のビターさを一掃?(笑) ←Straw&Berryの「おまけ演劇」的な犯行だね。

しずかミラクル

しずかミラクル

コトリ会議

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2018/05/17 (木) ~ 2018/05/21 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/20 (日) 19:30

遅くなりましたが
しずかミラクル行ってきました

メガネニカナウ3の『1人多い家族』の脚本 演出をされていた 山本正典さんが 脚本 演出をされたので
楽しみに行きました
『1人多い家族』は 大笑いさせてもらったので 今回も 大笑いの予定をしていたのですが なんだか 切なく 涙が溢れてきました でも となりの人は 笑ってて
『私だけ❓』と思いながら観ていました

確かに 大笑いする要素は 沢山あってんですが 私には切なさが勝ったみたいです でも そんな感じが 少し心地良くて 温かくて とても良かった

山本さん 表現したい事を 役者の方がそれを 演じて下さり 涙が込み上げるんだけど 温かさが伝わった感じでした

あしおと

あしおと

アンティークス

シアター711(東京都)

2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★

題名とはそれほどリンクしていないような気がします。運命に抗おうとする主人公とそれぞれの考えが交錯していて、ぐっと引き込まれる作品でした。
ミステリー要素を楽しみに観ていた身としては、伏線張りから回収までがとても短く、ハラハラしないこと、一番の謎が解明されてから、これはこういう理由でと、後付けでの説明が多く、それでもまだ曖昧な要素が残っていて少し残念でした。でも最終的には良い結末が訪れて、心温まる物語でした。

ネタバレBOX

水野先生はみきの父だったのか?態度や遺品の時計は残っていても確信が持てなかったため、時計ごとに音色が違うなど確信の持てる証拠がもっとほしかった。また、先生とあすみの別れの場面であすみは自分が死んだものと認識していたように思えたのに意識が戻ったことに、違和感があって素直に生きていることを喜べなかった。植え付けられた偽の記憶だからなのか、劇の前日になってみきの死を思い出すという描写が、あすみにとってのみきの死がその程度の認識なのかと感じてしまい、少し冷めた目で説得の場面をみてしまった。
纏者の皿

纏者の皿

フロアトポロジー×ヒノカサの虜

ギャラリーLE DECO(東京都)

2018/05/22 (火) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/05/22 (火) 19:30

 Aプログラムを観た。夭折したアイドル歌手の体はr細胞というものでできていて、肉を食べるとその人になれるという設定での、さまざまな人々の物語を中編+短編の2プログラムでやるそうだが、今回は愛でつながった男女の物語として観ると面白い。いろいろな人物が変身した状態を演じる奥野亮子が巧くキャラクターを演じ分けているのは、なかなか見事だった。80分。

バリーターク

バリーターク

KAAT神奈川芸術劇場×世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2018/05/12 (土) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/05/21 (月) 19:00

 「腑に落ちない」系不条理劇だが、「永遠」を感じさせるような印象を持った。広い部屋に2人の男(草彅剛・松尾諭)がいて、バリータークという村の人々の様子を演じてみせる。暗転して、また、それを繰り返すことから、2人は閉じ込められていて、同じ事を繰り返しているらしいことが分かるが、突然、壁が倒れ、老人(小林勝也)が現れる…。なぜそうしているのか、そこはどこなのか、等が謎のまま終わるが、エンディングにより何故か少しスッキリする。不思議な芝居だった。小林勝也の重みが味わいを持って迫ってくるのがスゴイ。

キャガプシー

キャガプシー

おぼんろ

キャガプシーシアター(東京都)

2018/05/16 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

公演は、静かに力強く、そして不思議な”思い”が湧き上がってくる力がある。それは美しく切なく、そして愛に溢れており胸を締め付けてくるようだ。閉鎖的な所から開放され、その先に未来・希望という光が見えてくる。

再演であるが、前(2017年11月)より動きが軽やかに感じる。もっとも逆に重厚さがなったような気もするが…。外的な、例えば季節的(前回は肌寒かった)なことが関係しているのだろうか。
さて空想の物語であるが、現実での出来事を連想させ、寓意があるような。その物語が紡がれるのが「おぼんろ特設ギャガプシーシアター」である。主宰・末原拓馬氏の言葉が誘う…参加者は自分で色々な想像をし、夫々の空想の世界を膨らませる。参加者はいつの間にか劇中の深い森の中へ…。
(上演時間2時間強)

ネタバレBOX

閉ざされた森というシチュエーション、それを表現するための特設劇場(葛西臨海公園内)はテント。外観はファンタジックなもので、内部は観客=参加者から提供された衣類や小物類などが、その特性に合わせて配置されている。場内は雑然とした中にも人々の温もりが感じられるような…。パイプ組した櫓のようなもの、その上り下りの動作によって躍動感とテンポの良さが生まれる。
すでに場内が おぼんろ らしい参加型公演になっている。自分が観た回は立見の人が多く、それだけ人気のある公演ということだ。

物語は、人間の穢れを人形(キャガプシー)に押し込め、その人形同士を戦わせて穢れを浄化させるというもの。人間の勝手さ、人形の哀切が鮮明に描かれる。もちろん寓意を籠めている、その訴えは強く明確に伝わる。先代・人形師が作ったキャガプシー・トラワレ(末原拓馬サン)は何年間も無敵。その人形師が殺され娘・ツミ(わかばやしめぐみ サン)が後継した。その娘が作ったキャガプシー・ウナサレ(高橋倫平サン)は無敵の人形を兄と慕い、殺し合いを望んでいない。逆にこの森から逃げ出すことを提案するが…。

人間の穢れを他者(人形)に負わせ、人間は素知らぬ顔の傍観者。また自身もギャガプシーでありながら、興行主になるネズミ(さひがしジュンペイ サン)。自分のこと、または身近な周りのみに気を配る、そんな視野狭窄で安全地帯の世界観が描かれる。しかし森の外は素晴らしい世界、その開眼と広がりに幸せを見出す。森から抜け出す(会場テントの一部を開け外に出る)と、そこは葛西臨海公園の広場。公園の風景を借景し人と自然の調和、共生が表現されるという見事な演出であった。
公演全体は”おぼんろ”らしいファンタジー、そこに籠められた悲しく、しかし優しく美しく力強い物語であった。

次回公演も楽しみにしております。
市ヶ尾の坂

市ヶ尾の坂

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2018/05/17 (木) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

鑑賞日2018/05/22 (火)

三姉妹物は数あれど、三兄弟物は…。暑苦しくもありヒリヒリすることもあり、面白かった。ラストにはムラムラでしたね。

ネタバレBOX

キャスティングも良かったのだけど、ヒロインの麻生久美子さんの役が赤堀雅秋 作・演出の『同じ夢』と同じようで比べてしまった。
三浦貴大さん良いですねぇ。
iaku演劇作品集

iaku演劇作品集

iaku

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/05/16 (水) ~ 2018/05/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/05/16 (水)

『粛々と運針』この作品は観るべき!と知人たちからきき行ってきました。なんだろう、この、最初はなんかイライラとしてしまい、本当に面白いのか?と。どのあたりからだろう、話に飲み込まれて、そして最後には自分がその想像の先に行っているような感覚に。
帰り道涙があふれて止まらなかった。

ネタバレBOX

病床でのお母さんを自分と重ね合わせ、「いいな、このお母さん。私より幸せだよ」と思っちゃったりしました。だぶんそこが涙腺崩壊のきっかけかな?
ワレワレのモロモロ  ゴールド・シアター2018春

ワレワレのモロモロ ゴールド・シアター2018春

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場・NINAGAWA STUDIO(大稽古場)(埼玉県)

2018/05/10 (木) ~ 2018/05/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/13 (日)

いくつになってもやりたい事ができるっていいな。今回は岩井さんのもと、実話をももとに創作された短編を上演。どれも「人生」を感じました。今回のリーダー岩井さんとの関係も良かったのでは?と思いました。予定は90分、でもどうなるかわかりません。の前説があり、終わったときは120分超えていました(笑)
私もまだまだ頑張らねばねぇ~と思えるものでした。

害虫

害虫

劇団普通

ギャラリーLE DECO(東京都)

2018/05/22 (火) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/05/22 (火) 19:30

「帰郷」「換身」「害虫」と観ていくと、石黒さんの作風は、日常的な繰り返しを、時間経過や場面転換に拘ることなく、それぞれその場での登場人物の意識や心情の差異で見せていくのが好きなんだなあ、と感じます。

今回の舞台は、5人兄弟姉妹の関係を一応頭に入れて観ることをお勧めします。
ちょっと整理しておくと、変なことに気づきます。(石黒さんは、全く頓着していない部分かもしれませんが)

ネタバレBOX

長女・・・1人目の夫との子
長男・・・2人目の夫の連れ子
次女・・・2人目の夫との子
三女・・・3人目の夫との子
次男・・・付き合っていた(る?)男性との子
が同居しています。
整理が必要というのは、
本来の年齢順では、こうなっているはずですが、パンフレットでは長男と次女の順が逆になっています。
長男は2番目の夫の連れ子ですから、特殊な事情がない限り、次女より年長で、次女にとっては兄にあたることになります。
パンフレットを読み、舞台のセリフを聞いていると、錯覚に陥ります。
次女が長男の姉と思い込んでしまう、錯覚です。

また、長男は母親と血縁がありませんから、長女、三女、次男とも血縁はありません。唯一血縁があるのは、次女ということになります。

さて、次男は母親と婚姻関係のない男の子として生まれています。この兄弟姉妹の中で、長男と次男は最も遠い関係とも言えましょう。

兄弟姉妹で社会人として働いているのは長女だけのようです。(ただし、金曜の朝にゆっくりと食事の支度ができることを考えると、長男や次女と同じ境遇なのかもしれません)
長男はフリーターか、大学ないし専門学生(バイトをしている)。
次女も同様のことが言えます(夜、割烹で働いている)。
次男は、給食が出ていることから中学生か小学生のようです。
    給食の内容や、高尾山に関する空想話からすると小学生のような気もします     が、一方、空想話では担任の先生ではなく、複数の科目の先生が出てくること    から中学生も否定はできません。
三女は、次女と次男の間ですから、高校生と考えるのが妥当でしょう。

ところで、母親は存命ですが、滅多に家に帰って来ないようです。
普段、どこで寝泊まりをしているのかはわかりません。
また、3人いた夫の生死も判りません。
母には今恋人らしき男性がいるようですが、それが次男の父親なのか、別の男性かも判りません。

整理します。
この家には、ほとんど子供たち(兄弟姉妹)だけが済んでいます。それも血縁が皆一緒ではありません。私生児もいます。その上、5名は年齢もかなり近いのです。
ある意味、ここは楽園です。兄弟仲が悪いということはありませんし、お互いを許し合う風土があります。母親への思慕はあるようですが、それに耽溺することはありません。

しかし、
唯一の長男の血縁である次女は、過去にケーキを食べられた恨みから(これも長男が犯人と限ったわけではない)、自らがやっておきながら、長男が冷蔵庫の中身やご飯を食べたと叱責します。
三女は、次女の思惑を知ってか知らずか、面白がりながら、それに便乗するように長男に食べ物を盗まれたと嘘をつき、長男を疑惑の目で見ます。
長女は、三女や次男の空腹にも、彼らの身勝手に怒り、それを放置します。
皆は、次男の分のカレーを残してあげません。
母親は、カレーを作って欲しいという次女の望みを聞き入れません。

そうです。この家庭では、冷蔵庫が全てを食べてしまうのです。
繰り返します。この家は、兄弟姉妹にとって楽園です。ですから、物語の何年か後、皆が社会人になったようですが、まだ兄弟姉妹は同居しています。
母親も家にいるようになったみたいです。

冷蔵庫には、害虫が湧いていたのかもしれません。
害虫

害虫

劇団普通

ギャラリーLE DECO(東京都)

2018/05/22 (火) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/22 (火)

22日ソワレの回(90分)を拝見。

ネタバレBOX

昨年、スタジオ空洞で拝見した『帰郷』よりは、血のつながりのあるなしはともかく、兄弟姉妹を題材した作品のせいか、取っ掛かりやすかった。
父親「達」の不在・母親の存在感希薄な「家庭」において、精神的に相互依存な関係にある兄弟姉妹の、食卓?を囲む面子の組み合わせで、それまで銀のスプーンを舐めたような無機質な口調だったのが、急に饒舌になったり・ならなかったり…と、互いの距離を意識した、探り合いのような時間が過ぎていくのだが、そこで展開されるやり取りの蓄積は、観客の側に、あるいはリアルな私生活での不協和音を思い起こさせ、ヒリヒリしたり・腹が立ったりの、大層、シンドイ時間を強いられた。
それゆえに、ラストの喫茶店での、彼ら彼女らが、この先の人生において、自力で光明を見いだしていくのだろう、という期待感の暗示には、正直、ホッと息をつくことができた。

あと、今回、特筆⁈すべきことかもしれないが、カズユキ(演・澤原剛生さん)が、弟のコウスケ(演・榊原美鳳さん)相手に、英国プレミアリーグの話題を熱弁するくだりでは、あろうことか、静謐な不条理劇が特徴の劇団普通さんの芝居とは思えぬほどの、爆笑の不意打ちを喰らわされた。既成観念にとらわれて観ていた身には、まさに油断大敵!の瞬間だった。

最後に配役について記しておく。

タエ(長女。母親の最初の夫との子。不在がちな母親に代わって、長男・次男・三女の面倒をみている)
…菊地奈緒さん
ユキ(次女。二番目の夫との子。長女と一緒に、弟・妹達の面倒をみている。気が強く、ぼんやりした性格のカズユキを嫌っている?)
…菊池真奈美さん
カズユキ(長男。二番目の夫の連れ子。サッカー・英国プレミアリーグの話題になるとイキイキと喋り出す)
…澤原剛生さん
メイ(三女。三番目の夫との子。コウスケを相手にした時だけホンネで話す)
…丹澤美緒さん
コウスケ(次男。四番目の交際相手との子。上の姉たちやカズユキに学校の事を喋っても、あまり相手にされないせいか、感情を殺して無口でいることが多い)
… 榊原美鳳(さかきばら・よしたか)さん
母親(五番目?の男と交際中。家を不在がち)…石黒麻衣さん
首のないカマキリ

首のないカマキリ

劇団俳優座

俳優座スタジオ(東京都)

2018/05/18 (金) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

とにかく良い作品です。脚本が秀逸。こんなに言葉に魅了される芝居は、鈍感な私には珍しいのです。また劇団俳優座の俳優陣が魅力的。久々にお会いできた岩崎加根子。俳優座劇場プロデュース『十二人の怒れる男』に出演の塩山誠司。On7(オンナナ)の保亜美。内面の気持ちをにじみ出す清水直子ほか、誰もが素晴らしい演技なのです。そして、まだ準座員の後藤佑里奈の頑張りがとても面白かった。生きることを真面目に真正面から考えさせる舞台。しかし堅苦しくならず、時々笑いを誘う芝居づくりが上手い。今年観た舞台の中でも、トップレベルであることは間違いありません。

夢たち

夢たち

劇団文化座

シアターX(東京都)

2018/05/10 (木) ~ 2018/05/20 (日)公演終了

満足度★★★★

風変りな舞台だった。三好十郎のこの戯曲自体が戦前のもので(1940~42)、どこか牧歌的な匂いがあって戦争体制のただ中の状況の間にあるはずの緊張関係は戯曲の背景、というより戯曲の外に退き、読む側なり作る側がある種の読み込み方をしなければ「現代」の目には奇異な代物になる。
まず役者が戦前の東京下町の吹き溜まりのような長屋での「在り方」を掴みかねているか、戯曲がどっちつかずか。・・江戸人情噺のような人物の風情・口調が、語られるリアリズムに寄った台詞と、微妙にズレて軋んでいる。
戦争という状況を説明する台詞は僅かにあるが、大状況よりも個々の抱える事情、心情に焦点が当てられている。小さな営みを日々重ねる庶民の小さなドラマがそれ以上の何者でもなく綴られるのを、どう受け止めてよいか図りかねながらも、(他の三好十郎戯曲から来るものもあるのだろう)人間存在をみる熱い眼差しが、 舞台にそそがれているその眼差しに同期していく瞬間があった。舞台もそこへ収斂して、大団円のゴールを踏んでいた。主役と言える三郎が場面の一瞬、一瞬に変化し、存在の輪郭が上書きされた最後に映る「三郎像」を認め、芝居が漸く落ち着くべき所へ落ち着いていく。ゆらゆらと揺れて倒れそうな芝居を(戯曲の要請によるものだとしても)三郎が一人支えたと言って誇張でない感じを持った。

ネタバレBOX

「演技」に関する印象として、ベテラン若手にかかわらず「人物になりきれていない」「つかめていない」ために無為な時間が流れたように感じた瞬間が少なからずあった。これは戯曲のつたなさが役者に多くを要求するケースにも思われるが、最終的に役者は役をつかみ取って見せなければならないものだと思う。自分が役者である、という顔だけをしていると、目がそう見てしまうと、「芝居の時間」から離れてしまう。何より、その役者はその場に参加していない(どこか無理をして自分を隠し、空間的には参加しているというだけの状態)、と見えるのだ。その役者は「今、何者でもない」状態をさらしている事になる。まぁ私がたまたまそう見てしまっただけかも知れないが、確かな違和感であった事は確か。
黄昏のメルヘン

黄昏のメルヘン

劇団夜想会

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2017/10/19 (木) ~ 2017/10/23 (月)公演終了

満足度★★★★

初めて見させて頂いた劇団さんでしたが・・。
役者さんそれぞれの個性が光るお芝居が素晴らしくて・・
あっという間に時間が経ってしまいました。衣装や舞台装置も凝っていて、
とても良かったし、今回私が観劇したのは☆組でしたが、月組の方も見てみたかったなと思いました。

消す

消す

小松台東

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2018/05/18 (金) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/20 (日) 14:00

価格3,200円

終盤で各人の不満(?)が一気に噴出した時の居心地の悪さたるや!
口々に「自分のせいじゃないもんね」と言い逃れをする人物たちにかつて自分が不都合な状況に直面した時の記憶を呼び起こされて「七人の侍」の菊千代の如く「これは、オレだぁ!」だったもんなぁ。
映画「ポセイドン・アドベンチャー」にアーネスト・ボーグナイン演ずる刑事に「アンタを見ていると腹が立つのは何故だろう」と言われたジーン・ハックマン演ずる牧師が「自分を見ているようだからじゃないか、誰しも自分を見るのは嫌なものさ」と返す場面があったが、それとも通ずるのではないか?
そうして、そんな風に責任を逃れようとするのはいかにも日本的な気もして、ある意味本作は笑いのない「12人の優しい日本人」かとも思ったり。
またその言い逃れ合戦の直前の舞台上の構図がイイ。8人がほぼ等間隔に位置して背中を向けて顔だけ振り向いたり顔を背けたり椅子に寝そべって不貞腐れたりと、それぞれ逃げたい気持ちを体現していて、それはまるでダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の如し。

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