グロリアス琉球
サンシャインシティ / 沖縄県立芸術大学琉球芸能専攻OB会
サンシャイン劇場(東京都)
2018/05/26 (土) ~ 2018/05/26 (土)公演終了
満足度★★★★
途中休憩15分を入れて2時間30分の舞台飽きさせませんでした。1部は組踊、2部は琉球芸能絵巻。歌に踊りに芝居に夢中になって観客もつい体が動き手拍子も起こります。琉球の文化に触れ楽しい時間を過ごしました。
通る夜・2018
劇団芝居屋
劇場MOMO(東京都)
2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★
普遍的なテーマ「家族愛」、それも父の死によって気づかされる深い愛情を、庶民という観点で観せる好公演。現実にいるであろう等身大の登場人物が心情豊かに描かれる。そして芝居屋らしい丁寧な舞台セットの作り、安定した演技力は観ていて安心する。
(上演時間1時間50分)
ネタバレBOX
舞台は、ヘラ絞り加工を専門とする霧島製作所の事務所内。上手側は出入り口、入ってすぐ応接セット、下手側は自宅への通路、事務机が置かれている。正面にはスケジュール表や掲示板。
梗概…霧島製作所の社長霧島宗一郎が入院して数日であっけなく他界した。そして自宅で息子の一郎を喪主に宗一郎の通夜が営まれた.。通夜の段取りは初めてのことであり戸惑いと不安な気持ちが上手く表現されている。さて、この家には娘・霧島寿々子(増田恵美サン)がいるが、亡父と確執があり通夜にも来ないようだが…。
通夜という一夜劇。通夜の手伝いをする従業員や近所の人などが帰った後の事務所内。中小企業、いや零細企業かもしれないが、そこは日本経済を支えている人々の暮らしが垣間見えてくる。まさしく芝居屋の「覗かれる人生芝居」というコンセプトが浮き上がってくる。妻が亡くなり、仕事も忙しく娘と触れ合う時間が持てない情けなさ、不憫さが伝わる。 一方、娘は父から相手をしてもらえず見捨てられたという思いを抱く。幼心が傷つき、早くに家を出て生活を始める。思い出を手繰り寄せ、父の思いを知ることによって…。通夜に現れた娘は喪服ではなく、水商売風の派手な着物姿。父の”真情”を知り「あの人」から「お父さん」という呼び方へ変わる、娘のこみ上げる”心情”が切ない。その体現は、幼稚園時の遊戯会で歌って踊った「アブラハムの7人」を着物姿で跳ねるように踊る。やるせない気持が痛いほど伝わる。
亡き父は登場しないが、通夜に集まった人々の思い出話を通じて、不器用、頑固一徹といった人物像が立ち上がってくる。それは家族、従業員、取引先、隣人などが遺影に向かって献杯し独白する。そこに父、社長、ご近所といういろいろな顔が見えてくる。
また通夜という慌しさが踏切音や救急車のサイレン音に共鳴しているかのようだ。いつの間にか終電になり、始発までの静寂な時間帯で交わされる心魂震える会話、そして始発電車が走り出すという時間経過の表現が上手い。
少し残念なのが、娘が一人遊びする場面を写真に収めていたことが兄嫁を通じて明かされるが、その写真姿が見えないこと。説明台詞だけではインパクトが弱く感情を揺さぶるまでにはならないこと。
次回公演を楽しみにしております。
iaku演劇作品集
iaku
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/05/16 (水) ~ 2018/05/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
『粛々と運針』を観た。
実に演劇的な作品だった。
ネタバレBOX
終盤、三つの異なる世界が重なるまでの、時間と空間の使い方が非常に自然。
その構成力に驚愕!!!
風呂ダンサーズII
劇団Rexy
テアトルBONBON(東京都)
2018/05/24 (木) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
初の風呂ダンサーズでした!!!
いろんな意味でも刺激的な舞台だと思っていましたが、遥かに予想を超えた刺激と感動!!
圧巻のダンスシーンは男たちの熱気が溢れていました!!消防団の訓練シーンもみんなの鍛え抜かれた体はもちろんですが、歯を食いしばってる表情につい見てるこっちも力込めて見てしまいました。男達の熱気…生の迫力は流石だった!!
後半は、兄弟って…仲間って良いな〜と実感。涙溢れてきました。
たくさんのキャストが目まぐるしく動き、本編メインのセリフ回しの裏での他のキャストの細かい演技とか、一瞬たりとも目が離せませんでした!!
また次回作あるなら、絶対観たい!!
iaku演劇作品集
iaku
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/05/16 (水) ~ 2018/05/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
『梨の礫の梨』を観た。2012年の初演も観ているが、クオリティが下がっていないどころか、むしろ円熟の境地に入った印象である。あるバーで一人マッカランを呑む女。いろいろと語る内、いつしか隣に若い女がいる。2人で語り合うが、それがどうも少し雰囲気が変わって…、という構成がまず巧い。そして、初演と同じ役者が演じているのだが、停滞感はなく新鮮に感じる。脚本・舞台美術・役者その他、あらゆるものがマッチしたステキな舞台だった。
ただ、序盤で、大して面白い話ではない(と私には思えた)シーンで大笑いする観客には、少し興醒めであった。
母の法廷
劇団CANプロ
スタジオCAN(東京都)
2018/05/24 (木) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★
CANプロにこんな年配の女優さんがいたっけと思えるほど役柄に合った化粧は見事でした。
ネタバレBOX
一見、振られたことに納得がいかない青年がつきまとい、用意した果物ナイフで女性を刺したと思われた事件の裁判で、突発的な事件だったのではないかなどその背景が少し明らかになる話。
法廷内の女性全員が犯罪を犯した青年の母親、あるいは関係者であるはずはないと思ってはいましたが、学校に通っている子供がいるとか、ワンちゃんのお母さんですよとか、題名にこだわり過ぎていてバカバカしくなりました。
Silent Majority
劇団龍門
サンモールスタジオ(東京都)
2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
説明を読んだときには、もっと重々しく考えさせられる作品なのかと思っていましたが、明るく前向きな人が多くて明るい作品でした。過去に囚われている人や、現状に満足していない人が、若い世代や信念を持つ人と出会うことで、影響を受けあって前を向いていく、これから出会う人も、今関わる人も大切にしていきたいという気持ちです。劇もベテランの役者さんが笑いを引っ張っていっている、良い意味で力の抜けた自然な芝居に惹かれました。
ヒュプノス
Oi-SCALE
明石スタジオ(東京都)
2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★
開演前の30分以上前からじっとしておくなんて、自分にはできないです。すごいですね。
夢の世界と現実の世界の区別がつかなくなるて不思議な世界ですね。
いつ死んだのか、死んでいないのか区別がつかない不思議な世界でした。
ネタバレBOX
赤い小さな電球は必要だったのでしょうか。
セリフ、棒読み感があって残念でした
Silent Majority
劇団龍門
サンモールスタジオ(東京都)
2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★
エネルギーに溢れた熱演に圧倒されました。
とにかく、パワフルな舞台でした。
ネタバレBOX
さまざまな人生ドラマが繰り広げられ、それぞれの悩み、恨み、挫折等の絶望の淵から立ち直る、生きる力を与えてくれる物語でした。
ただ、そこに係わる元刑事が立ち上げた事務所の存在感が少し薄かったのが残念。
すべて、事務所の活躍を中心とした展開にすることで、全体のストーリーがまとまり、クライマックスがより強いインパクトをもたらしたのでは、と思いました。
もし、このようなスタイルに拘るならかなりのブラッシュアップが必要、と感じました。
愛される資格
TEAM 6g
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
是非に観るべき作品です!
観れた人にとって珠玉の2時間15分になるはずです。
生きる 普遍のテーマにきっちり取り組んだ姿勢、拍手。
笑いのスパイスも程好く効いていて、観る側の集中力を持続させてくれます。
申し分なし!
感謝、深謝。
ネタバレBOX
演じ手、ひとりひとりがきちんと演じる人間を生きていました。
ですから、取って付けた感が皆無。非常に心地よかったです。
女将さん役は本当にベリーベストな芝居でした。達者な方ですね。脱帽しました。
お弟子さんふたりも演じるととても難しい役です。狂言回しが臭くなるとそれだけでげんなりするものです。
コントロールが効いた演じ方。とても良かったし、人間性の良さまで感じさせてくれていました。
阿南さん。車椅子が慣れすぎでしょうか?…冗談です…
ラストシーンの表情!これこそ女優!!魅せられました。
苦言を(厭な奴だと思わないでください)ひとつ。
座布団です。
落語家の家の座布団、特に師匠が座る座布団がちょっと役に合っていないと思います。
あと、当て方。座布団の向きに気を配らない落語家はいません。
折角本職さんがいらっしゃるのに、指導しなかったのでしょうか?
ファスナー(本物では縫い目)を正面に向けて使っていましたよ。何度も。
あと、座布団の敷き方も前座の大事な仕事でしょう。持ち方、敷き方教えてあげてくださいな!
煙が目にしみる
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2018/05/03 (木) ~ 2018/05/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
桜満開の晴れた日、とある田舎町の斎場で出会った二人の男は、二人とも頭には三角の布、白装束といういでたち・・・どうやら二人は死んだらしい、二人は打ち解け、自分たちのお骨が焼きあがるまでの時間を今迄の人生を語りながら、和やかに過ごそうと思うが・・・・。
残された家族の悲喜こもごもが、賑やかに繰り広げられる。
加藤健一さんのちょっとボケてる老母が最高!飄々として、ちょっと毒もあって、可愛くて、笑顔がとても素敵です。
このおばあちゃんにだけは二人が見えちゃうし、声も聞こえてしまうのです。
いたことして活躍する場面は、抱腹絶倒!
どのキャストにも愛があります。
突然の死をなかなか受け入れられない彼らの気持、悲しみに亡き父の葬儀を思い出し、自分の中の後悔を思い出しました。
父もあんな風に自分の葬儀を見てたのかな、優しく頭を撫でてくれてたかもしれない・・・なんて思うとすごく慰められました。
人は死に向かって生きているのですが、どんな最期を迎えるか誰にもわからないし、自分でも選べない。だからこそ、生きている間にいっぱい愛して、いっぱい笑って、生命の時を堪能し、突然に死の時を迎えても笑って旅立てたらいいな・・・と、思いました。
笑って、泣いて、笑って、心が温かくなる素晴らしい舞台でした。
夏は地方を回るそうです。
ぜひに!とお勧めする舞台です。
ありがとうございました。
『空に落ちたサル、』
尾米タケル之一座
しもきた空間リバティ(東京都)
2018/05/24 (木) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
大笑い、かなりドッカン大爆笑コントのオンパレードでした。どれもこれも面白いのなんのって。全部が真逆?異次元?反対側から反対側まで振り切った全力の演出に驚きました。この劇団さんは2度目の観劇でしたが、システムとは全然違う世界観を楽しませてくれました。
母の法廷
劇団CANプロ
スタジオCAN(東京都)
2018/05/24 (木) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★
小さな劇場でキャストも4人だけ。簡素な舞台装置。でも1時間15分とても面白かったです。この事件をニュースで観たことをうる覚えに記憶していましたが加害者の母の立場から考えたことはありませんでした。
ニジイロ ニンゲン カガク
劇団ミックスドッグス
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2018/05/24 (木) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★
25日ソワレ(2時間弱)を拝見。
なお、アフターイベント(20分前後)開催。
ネタバレBOX
劇団ミックスドッグスさんは、ミラフェス'18で、キャラメルボックスさんの名作短編『銀河旋律』を上演されてたのを観て、初めて知った団体さんです。
でぇ、そのキャラメルボックスさんぽい、劇団のテイストが気に入ったのと、ミラフェス'18で知った役者さんが多数出演!とのことで、会場の新宿シアターミラクルまで足を運んでみたところ…
複数の役者さんによるセリフの噛みが、若干、気にはなったものの、(公演中につき、詳細は伏せますが)予想以上に、深い意味合いを持ったストーリーを、かといって、決して重々しくはなく、むしろ、軽快な程に、テンポ良く展開。
お世辞抜きで、2時間弱の上演時間を感じさせない、充実した時間を過ごせました。
人生の悲哀も込められたSFコメディーに、観劇後もしばらくの間、感傷的な余韻が消えませんでした。
最後に配役を記しておきます。
田中優(老舗飲料メーカーから、エナジードリンク「ニジイロ」の会社に転職するが…)
…見米克之さん(観ている者の気持ちを揺さぶる熱演!)
鈴(優の恋人。小劇場演劇の役者だが、現在、参加している作品で、自分のポリシーに反する演出に苦悩)
…幾世優里さん(同じく、気持ちが伝わってくる熱演!)
ドクター伊藤(エナジードリンク「ニジイロ」の開発者)
…伊藤貴史さん(マッドサイエンティストを怪演)
老舗飲料メーカーでの優の上司である部長
…奥田悟史さん
老舗飲料メーカーでの優のライバル&「ニジイロ」の会社の一般社員
…津山夏南さん(存在感が半端ない!)
優の友人・イラストレーターの菊池&「ニジイロ」の会社の一般社員
…稲波聖大さん
優の友人・衣装の詩音…岩﨑舞さん
優の友人・バンドのエッグ…秋野舞さん
「ニジイロ」の会社の開発部員サカイ(競争のみの男)
…多嘉良荒さん
「ニジイロ」の会社の開発部員ニッタ(天才だが、途中から人間らしさを取り戻す)
…川口知夏さん
「ニジイロ」の会社の開発部員ウルシバラ(ポーカーフェイスの謎の女)
…吉瀬はなこさん
「ニジイロ」の会社の社長秘書・谷(常にクールな実務家)
…工藤和真さん
ドクター伊藤がまだ若い頃に造り上げた、「ニジイロ」の会社の生殺与奪の権限を持つ人工知能・マザー
…熊坂真帆さん(要所要所で登場す重要な役柄)
鈴と対立する劇団の著名な演出家
…目崎剛さん(某劇団のホンモノの主宰。まさか、コレは「演技」ではなく「地」なのか?w)
愛される資格
TEAM 6g
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
2時間10分というちょっと長めの芝居,最初から引き込まれ,最後まで時間を気にすることなく集中して観ていました。物語はしっかりとした仕上がりで,役者さんの演技,舞台設定もよく出来ていますね。最近,お疲れ・寝不足で,観劇中寝たらどうしようと心配していた妻も,最後まで眠気を覚えることなく楽しめたということ。良い観劇時間でした。
図書館的人生Vol.4 襲ってくるもの
イキウメ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2018/05/15 (火) ~ 2018/06/03 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2018/05/22 (火) 19:00
座席K列20番
2036年、2006年、2001年に一個ずつさかのぼって話を
展開する連作短編集。イキウメっぽさが希薄なのは、
それまでのどことなく漂ってた不気味さが消えているのと
3話におけるメッセージ性がかなり高かった点だと思います。
ネタバレBOX
#1 箱詰め男
脳科学者だった山田不二夫はアルツハイマー発症を機に、肉体を捨て、
自身のすべての記憶を寄木細工状の箱に入ったPCに移し替え、精神
だけの存在になることに成功。
5年ぶりにアメリカから帰国した宗夫と対面するも、宗夫はPC特有の
不二夫の機械的な受け答えに物足りなさを抱き、五感の中で意識と関りが
深い”嗅覚”を外部センサー取り付けによって再生させることで、人間味を
持たせようと画策。試みは成功するも、不二夫の態度には異変が…。
2話目に出てくる兄弟の30年後が描かれています。また、3話目と円環を描く
構成になっており、一番「らしかった」と思います。感覚を取り戻すことで、
過去の記憶にさいなまれる不二夫(の意識)の苦悩ぶりは見てて怖い。
#2 ミッション
高齢者相手の死亡交通事故を起こし、2年の禁固刑を受けた山田輝夫。
仮釈放を受け、元の職場にも暖かく迎えられるも、「事故当時、衝動に
襲われ、ブレーキを踏まなかった。理由は分からない」と仲のいい同僚に告白。
輝夫の主張は過激さを増し、自身が事故を起こし、相手を死なせたことで、
その高齢者が未来において起こしたかもしれない災厄を防いだと訴え出す。
自分を襲う衝動は、世界がさらなる不幸を未然に防ぐために下した使命なのだと…。
3話目に出てくる職人志望の女の子の元恋人が同僚役で出てきます。ストーカー
行為を起こして、接触禁止命令を受けたっぽい。
この話は…前後2話とあまりテーマ的なつながりを見出せなかった(言い方変えると
異色な)作品かな。輝夫が語る「使命」が結局何なのか、時間が短いせいもあって
何とかオチ付けただけの不完全燃焼で終わった気がする。
# あやつり人形
就活を始めたばかりの由香里は母・みゆきのがん再発をきっかけに、大学中退を
決意。1年交際していた恋人にも突発的に別れを告げ、就活のペースを落とし
始める。しかし、その決定に対し、みゆきも、仕事の出来そうなサラリーマンの
兄・清武も「由香里が後で辛い思いをする」と、その決断に反対するのだった…。
先日の恋人に加え、みゆきが見た夢という形を取って、1話目の内容がリプライズ
します。
話によると、夢に出てきた科学者は家族の懇願により、永遠の生を生きることと
なった。しかし、科学者は自身の命を長らえるスイッチを切るよう、やがて
訴え出した…というのです。
その話から、人が他人に向ける「優しさ」「善意」とは、相手を追い詰めている
「他ならぬ自分だけに対する優しさ」ではないかという指摘が導かれる。
由香里の「私は後悔したいの!」という叫びを、家族2人も受け入れ幕切れ、と
いう話でした。
メッセージ性が相当強くて普通の劇団だったら良作だな、と思う反面、これ、
もっとふくらませて長編にした方がいいかもな、とも感じました。分かり易い分、
イキウメじゃなくても良かった気がしました。
以上の3作、どれも長編に改作できそうな感じだったので、『獣の柱』みたいに
設定と骨格部分だけ残して、大胆に変えちゃうこと希望です。
キリグス
AnK
北千住BUoY(東京都)
2018/05/25 (金) ~ 2018/05/28 (月)公演終了
満足度★★★★
3つの短編で構成された舞台、上演順に①「インクルージョン」「ウーノ」「マイアポカリプス」の3作、2時間強。BUoyはちょっと変わった空間だが、この奇妙な空間に非日常性を上手に生かした舞台づくりと観た。(追記2018.5.28 4つ☆)
ネタバレBOX
若者らしい素直な感性に好感を持てる舞台であった。①の作品では、妙なことにヨルダンの世界遺産であるペトラ遺跡のことを思い出してしまった。2004年に行ったのだが、その壮大に、流石に世界遺産と驚嘆した遺跡である。興味のある方は以下でどうぞ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%88%E3%83%A9
https://travel-noted.jp/posts/7447
2本目の「ウーノ」は古典落語をベースにした作品だが、天狗を出し抜き、更に歯死神まで出し抜いて上手くやってゆく人間という生き物のしたたかさを表して苦笑いさせてくれる。捻りの効いた作品。
3本目が「マイアポカリプス」だ。アポカリプスとは黙示録のことだが、今作では顔の国に住む住人が山を越え水も食べ物も豊かなユートピアへ出向き、其処から故郷を観て故郷の資源を収奪しつつ生きることに汲々をしている故郷の生活を振り返るという構造を持っている。中々に示唆的な作品である。役者の演技以外に映像とのコラボなども取り入れファンタスティックな舞台に仕上げている。
あしおと
アンティークス
シアター711(東京都)
2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★
最後のシーンでは感動させられた。とても良かったが、それまでの劇展開があまり私には訴えてくるものが無かったので、ラストに至る展開でもっと見せ場を作って頂けてればと少し残念。タイトル「あしおと」がそういう意味だったのか分かったシーンも感動的。ラストシーンは上手く纏めたと言えば纏められた展開だったけど、悲劇的に終わっても良かったのでは?と感じられた。役者さんの一生懸命さが伝わった舞台でした。
殉情わりだす演算子
電動夏子安置システム
赤坂RED/THEATER(東京都)
2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/05/24 (木) 15:00
座席C列5番
価格3,600円
ワケありの面々が予期せぬトラブルにより山中の館に立ち寄り……というサスペンスコメディっぽい状況から始まり中心となる部分は「カードによる縛り」と電夏お馴染みのパターンで大いに笑わせてくれるが、そうして描かれるのは人間の欲とか業とかでラストには一抹のホラー臭も。うん、ベテランの味あるいは老舗の味だね。
iaku演劇作品集
iaku
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/05/16 (水) ~ 2018/05/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
梨の礫の梨を鑑賞。マッカランがいい存在感でサントリーはスポンサーにつくべきだ。