最新の観てきた!クチコミ一覧

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出口なし

出口なし

シス・カンパニー

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2018/08/25 (土) ~ 2018/09/24 (月)公演終了

満足度★★★★

観たいと思っていた作品でした。

ネタバレBOX

徴兵を逃れるため逃げ、捕まって12発の銃弾を受けて射殺された反戦ジャーナリストのガルサン、男が自殺したことに悩み無理心中を図った女とともにガス中毒で死んだレズビアンのイネス、恋多き女で、密かに出産した嬰児を湖に放り捨てたこともある肺炎で死んだエステルの三人が、ホテルの一室のような地獄に案内され、互いが干渉し合いながら眠ることもなく永久にそこで過ごすという話。

大学一年の時に、原書で読まされ試験に出された身としては、どのような話だったのか常々気になっていたので今回はいい機会でした。「地獄とは他人のこと」というフレーズを知っていれば、よりましな点が取れていたかもしれませんが、大学に入りたての頃の私には難し過ぎました。

最近では珍しくなくなった密室劇の走りだと思うのですが、全員死んでいるというネタ明かしは早かったです。

西洋のキリスト教世界ではどうして発想が地獄から出発するのでしょう。天国の一室と言っても通用する話だと思います。

キャピキャピ声の多部ちゃん、きれいでしたが、腫れぼったい目に丸っぽい鼻の頃が可愛かったなと思います。

それにしても、80分という短い作品に大学時代は苦しめられたわけですが、短い作品だったからこそ、『義母と娘のブルース』の最終回に余裕を持って間に合うことができ嬉しかったです。
FIELD-フィールド-

FIELD-フィールド-

Baobab

吉祥寺シアター(東京都)

2018/09/01 (土) ~ 2018/09/04 (火)公演終了

満足度★★★★

3~4年前のこまばアゴラ公演以来、漸く2度目が叶った。舞踊と演劇の境界領域を行く主宰北尾亘の演技は最初、演劇で見た。baobabの初見は身体表現の妙と意味深な装置を絡み合わせた抽象世界で、凝視させる鋭利なものがあった。
本作は多人数でのパフォーマンスだが、全員打ち揃っての群舞はやはり僅か。離合集散、速度の緩急。可動式の檻が舞台のどこかにあって、檻の中のスネアドラムの連打。。一言で言えば掴みどころなく晦渋。それは「意味」以前の何か、美的要素に物足りなさがあったという事だろうか。美は餌、意味が狙いだとするならば。
全体に黒が多かった印象だけが残る。

『US/THEM わたしたちと彼ら』『踊るよ鳥ト少し短く』

『US/THEM わたしたちと彼ら』『踊るよ鳥ト少し短く』

オフィスコットーネ

小劇場B1(東京都)

2018/09/20 (木) ~ 2018/09/27 (木)公演終了

満足度★★★★

二人芝居x2、初観劇でしたが驚きのストーリーでした。二作品に全く関連性はないので、お得?とも取れたのですが、どちらも長過ぎると感じるお芝居でここまで引っ張って何を伝えたいのかわからなかったので、正直あまり好みではありませんでした。空調も寒すぎて集中できませんでしたし、セットチェンジとして数分間その様子を見せられて待たされたのもどうか?と思いました。段取り悪いし長かったんです!それでもUSの方は斬新で初めて見る不思議な世界観でエンタメ性はかなり高いなと思いました。コミカルで可愛らしかったのでその点では楽しかったんです。全く違う二つの世界観を同時に体験できたという点では有難い試みですね。

ショートストーリーズvol.8

ショートストーリーズvol.8

T1project

「劇」小劇場(東京都)

2018/09/19 (水) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

 演劇界から社会へ一旦出て、戻ってきただけのことはある。

ネタバレBOX

「サヨナラの踏切」T1project short stories vol.8 C 2018.9.20 19~劇小劇場
 今作の作・演出を担当した中村 充俊氏は演劇世界から一旦社会へ出、戻ったということだが、作品を拝見して納得した。瑞々しく柔らかい感性の素晴らしさに引き込まれるようにして作品を楽しむことができたからである。男の持つ極めて繊細な抒情をそのまま取り出して舞台化したようなテイストの作品は衝撃的でさえある。無論、これだけ細やかで繊細な感性は、女性の揺蕩いや揺れる感情も見事に舞台化して見せてくれる。それは殊に洋子役の科白、演技に端的にあらわされ、痛い程切実である。
 今作で表現されるのは、最も残酷なことである。通常最も残酷なことは? と問われて想像するのは何だろうか? 凄まじい拷問や悲痛な別れだろうか? それらは無論、痛ましい。然し更に厳しいのは、忘れ去られることではなかろうか? 居たのに居なかったことにされる、居るのに居ないことにされる。これ程キツイことが他にあろうか? このようなのっぴきならない状況を交通事故で同時に亡くなった友人たちの関わりを描くことで描いてみせた。つまり今作は忘れる、忘れられるを通して究極の存在論を描いているのではなかろうか? それも死後の世界と言うシチュエイションで。洋子と裕人の関わりに関する伏線と種明かしも見事。
ショートストーリーズvol.8

ショートストーリーズvol.8

T1project

「劇」小劇場(東京都)

2018/09/19 (水) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

 昨夜に続くT1プロジェクトショートストーリーズのD。傑作「サンライズシーチキン」のスピンオフ・アナザーヴァージョンである。

ネタバレBOX

「あなたが生きていたから」T1project short stories vol.8 D 2018.9.20 19時~劇小劇場
 サンライズシーチキンのスピンオフ第2弾。昨夜の中田ステーション7は、漫才コンビ、シーチキンの突っ込み、遼を中心に据えたスピンオフであったが、今夜はボケの榊が中心の第2弾だ。全4作の中でこのバージョンの占める位置は、C「サヨナラの踏切」とは逆ベクトルそしてB「中田ステーションセブン」とは表裏の関係になっている。まあ、BとDはそれぞれ「シーチキンサンライズ」のスピンオフ作品だから当然のことではあるものの、CとDのこの関係は、Dが新作だからこのように書かれた、と見るのはうがち過ぎだろうか? 何れにせよこれらの緊密な関係自体が別次元でのドラマトゥルギーを為しているのだ。
 さて、個別論に入ろう。今作「あなたが・・・」に於いて描かれるのはツッコミ遼の陽性・派手に対して、ボケ榊の陰性・地味な性格がこれでもか! と言われるほど強調される。無論、これは後半の展開への溜めとして機能してくる訳だが、その仕掛けが当初から読めても、実際に舞台化されたその爆発力の威力には圧倒される。無論、オープニングにも仕掛けがある。丁度詩が韻を踏むように「シーチキンサンライズ」冒頭と同じシチュエイションが用いられているのだ。強い雨、雷。落雷の光に浮き上がる女の姿。シーチキンを観ている観客には、この呼応も既視感と共に本編を思い出させる鍵になっている。
 先に挙げたCとの関係に於いては、Cが死のあちら側で忘れる、忘れられるという究極の存在論を展開しているのに対して、Dは、あくまで自死未遂後に生きる側に向かって当に全身全霊を賭しての生き様を描いている点で死を座標軸の交点とする逆ベクトルを形成して、作品相互の関係がまたドラマを構成しているのである。この辺りの重層化も実に楽しい。
 
傭兵ども!砂漠を走れ!

傭兵ども!砂漠を走れ!

劇団6番シード

新宿村LIVE(東京都)

2018/09/20 (木) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

『サバンナ編』個性的な傭兵のみなさんが素敵でした。疑問に思ったところもありましたが(今度松本さんにお聞きしよう)、当日パンフにあるように冒険活劇譚と思って見たら楽しいです。

キャッツ

キャッツ

劇団四季

キャッツ・シアター大井町(東京都)

2018/08/11 (土) ~ 2022/04/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

2012年11月に千秋楽を迎えた横浜公演から久しぶりの東京圏公演は新設なった大井町のキャッツ・シアターで行われています。この建物はグーグル・マップではまだ見ることはできませんが四季劇場「夏」の西隣にあって、大井町駅を出てゆるい坂道を下って右手のガードをくぐると目の前にひろがっています。

ネットで調べると「キャッツ」にはストーリーがないのでお話の流れを追う人には向いていないと書かれていて、私もまったくその通りだと思いました。その分、歌と踊りが素晴らしいので短編集とでも思ってそれぞれを楽しみましょう。とくに踊りは均整が取れ、体の大きさの揃ったダンサー達がキレの良い動きで見せ場をしっかり決めるのが快感です。しかし、この皆さんは一体いくつの関門をくぐってきたのでしょうか。

前半12曲、後半10曲が歌い踊られますが、鉄板の「メモリー」は前半の最後と後半の8曲目にあります。前半はテンポの良い曲が続いたので一旦冷却して休憩に導くためのものですが、後半は天に召されるグリザベラ(江畑晶慧さん)が朗々と歌い上げるもので、歌はここが絶対の一押しです。ただし短いデュエットをする若い人は江畑さんを引き立てるためにわざとやっているのかと思うくらい平板な歌い方でした。不思議なのはグリザベラが歌った後で拍手が少ないことです。これはYouTubeで観ることのできるアメリカ版もそうなので理由があるのでしょうが私には謎です(後日記:YouTubeにあるのはDVDからの抜粋で観客を入れない撮影なので拍手はない。実際の舞台では当然拍手があってしかるべき)。
踊りの一押しは前半4曲目おばさん猫ジェニエニドッツのところのゴキブリの集団タップダンスです。やっぱりタップは良いですね。後半にもほしいところです。*2回目(10/30 18:00)はタップがバラバラでがっかりしました(観る側の私の体調も関係したでしょう)。
残念だったのは、私の観た回(9/19 18:00)では魅力的な声質の若い女性の歌が聞けなかったことです。松田聖子や薬師丸ひろ子みたいな艶のある声が聴けるなら毎日通うのですが。

今回、私は初「キャッツ」ですが、原作は子供向けということで「ライオンキング」みたいだと嫌なので外れでも良いようにお試し席(?)のC席(3,240円)のサイド側にしました。円形舞台を横から観ることになるのでちょっと疎外感があるのと舞台の奥が見えないのは難点ですが、キャストが近くを通って、最後には握手もできるのはどこでも同じです。握手が男性キャストだったのが残念ですが、お目当てのキャストと握手できるように席を選ぶ人もいるくらいなので、そこに文句を言ってはいかんですね。「ライオンキング」と違って大人に(も)超お勧めです。

すでに今年の分のチケットは完売で当日券頼みですが、来年6月末までの分が発売になっていますので確実に入手するにはそちらをどうぞ。しかし、かぶりつきのS回転席は6月末まで完売です。まあ集団の踊りには広がりがあるので少し離れた方が良いようにも思えます。C席は「劇団四季」でも「ぴあ」でもずっと売り切れですが、「カンフェティ」では10月分でもほんの少しだけですが売っています。「カンフェティ」で売り切れでも実店舗のTicketsTodayにはあったりするようです。

マトモなオトナでした

マトモなオトナでした

劇団KEYBOARD

小劇場 楽園(東京都)

2018/09/20 (木) ~ 2018/09/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/09/20 (木) 19:00

東京のビルの隙間にある汚い喫煙所の吸い殻入れが、みんなの愚痴を聞き、人間のあれこれを知ってる存在だったとは。田舎から出てきた女の子にとっては自分探しというよりはむしろ、自分なくしの旅のような作品でした。心にぐっときた。

『Amazing Lost 』

『Amazing Lost 』

お茶の間ゴブリン

d-倉庫(東京都)

2018/09/13 (木) ~ 2018/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/16 (日) 14:00

価格3,900円

児童文学やお伽噺の登場人物たちが混在する世界で目覚めた主人公、さて、ここは?な物語。
主人公は何かから逃避しているのか?と思って観ていたらある意味当たりで好きなパターン。
また、その世界の住民たちは実は……というのは何回か観たことがあるが好きなヤツ。(笑)
なお、ちょっと切ない真相がこの前日に観た那波マオ原作・英勉監督「3D彼女 リアルガール」の裏返し、と言うか逆視点のようで「ありゃまぁ」みたいな。
あと、「いかにもそのキャラクター」な衣装と無駄に動きのイイ(笑)郵便屋さんが印象的。

僕の東京日記

僕の東京日記

近畿大学舞台芸術専攻27期生

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2018/09/20 (木) ~ 2018/09/22 (土)公演終了

満足度★★★★

しっかりした脚本に、学生さんのパワーが組合わさって、良かったです!これからの活動にも期待しています!!
予定が空けれたら、もう一度観たいです。

「雪虫」

「雪虫」

道産子男闘呼倶楽部

浅草九劇(東京都)

2018/09/19 (水) ~ 2018/09/23 (日)公演終了

満足度★★★

北海道の劇団さん東京浅草での公演でした。ストーリ展開のインパクトが弱いのか心に響くものがあまりありません。劇中観客から少し笑い声も出るのですが。。。。

僕の東京日記

僕の東京日記

近畿大学舞台芸術専攻27期生

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2018/09/20 (木) ~ 2018/09/22 (土)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/09/20 (木)

どストライクのお芝居でした。脚本良し、配役良し、挿入歌良し、舞台セット良し、お値段良しです。皆さんお見逃し無く!

彼女たち

彼女たち

劇団BDP

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2018/09/20 (木) ~ 2018/09/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/09/20 (木) 18:30

座席1階

嶽本あゆみ演出で、3度目再演のこの舞台はどんな変化を遂げたのか。この演出家は舞台を作り上げる為に徹底的に取材を重ねるから、かなり、ドラスティックな化学反応があったのではないだろうか。
10代の若い俳優たちの舞台だから、荒削りなところはある。だが、演技もダンスも歌も、完成度が高い。台詞もはっきりしているし、舞台上の動きもメリハリがある。学園ものだけに、ミスが出ると学芸会のようになってしまう危険性があるが、完成度の高さでクリアし、その分ハツラツなまぶしさを堪能することができる。

ネタバレBOX

劇中劇を知っていると、本題のいじめ問題とのクロスオーバーが楽しめる。事前にお勉強してから劇場へ行きましょう。
白紙の目次

白紙の目次

劇団時間制作

テアトルBONBON(東京都)

2018/09/05 (水) ~ 2018/09/16 (日)公演終了

作演出家は何とまだ20代だそうな!
どんな人生経験を積んだら、こんな作品を作れるんだ?

星の王子さま

星の王子さま

Project Nyx

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/09/16 (日) ~ 2018/09/21 (金)公演終了

満足度★★★★★

エンターテイメント性バツグン
舞台も印象的でした
ただ人形劇は、後ろの席からだと双眼鏡が必要かも…オペラグラス要ります

ネタバレBOX

紙飛行機で登場 紙飛行機が広がって影絵スクリーンに成るのがいい
所々歌や躍りがはいって
映画並に大きなスクリーンに入る
白波五人衆(五連星)ナレーションが面白かった!
終了後のアフタートークに重鎮らしい宇野亞喜良が登壇して勉強に成りました
明日ー1945年8月8日・長崎ー(2018年@シアターKASSAI )

明日ー1945年8月8日・長崎ー(2018年@シアターKASSAI )

演劇企画イロトリドリノハナ

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2018/09/19 (水) ~ 2018/09/24 (月)公演終了

満足度★★★

初日観劇。
戦時中の坦々とした生活、そして結婚式という慶事を絡めた反戦劇。しかし、戦争という最悪な不条理が見えてこない。
自分は戦争体験がないだけに観念的な感想かもしれないが、戦争の悲惨さが伝わらない。原爆投下されたであろうことを印象付ける幕切れであり、その後の悲惨さは事実として知っている。それだけに演劇で用いられる観客に問いかけるという効果・意味合いは少ないと思う。
(上演時間2時間)

ネタバレBOX

戦時中にも関わらず坦々とした日々が綴られる。現代、自分たちは翌日に原爆が投下されたことを知っているが、当時の人々は日々の生活でそんなことが起きようとは誰も思っていない。原作(小説)では当時の状況を書いており、読者の想像力を喚起する。しかし、舞台という直接的に訴える視覚という特長を生かして原爆投下へ刻一刻と迫っている恐ろしさが伝わらないのが残念。戦時中の理不尽さを描いた場面(弱みに付け込み物資を強請る等)、空襲に怯える場面などもあるが、戦争そのものの最大の不条理が見えてこない。最後に生まれたばかり赤ん坊の”生と死”が戦争の惨さ無常さを表しているだけに…。

セットは基本的には客席寄りの空間、その奥に押入程度の高さの空間、その下に納戸を設え、上手側に床の間、掛け軸等が置かれ、下手側は家の玄関。客席寄りの空間は冒頭は街中を思わせるが基本的に住居居間として物語が進展する。シンプルな造作であるが当時の長崎市民の一般的な暮らしぶりは十分伝わる。

梗概…語られるのは1945年8月8日の長崎、原爆が投下される前日の風景。街角で遊ぶ子どもたち、結婚式を挙げる夫婦、出産を控えた妊婦等、戦時中とはいえ様々な思いや悩みが描かれる。勿論、彼・彼女たちが明日に起こる出来事を知るはずもなく、今日の延長で明日が来ると思っている。ラストは出産と閃光を思わせる真っ赤な照明で幕を閉じる。人間の生死が対比表現され、生まれてすぐに凄惨な現実が…。この描写によって原爆が投下され、全てが奪われたことを連想させる。

原作者の当時を生きた観点と今を生きている観点の違い、さらに小説という読者の想像力を引き出させるものと、演劇という五感、それも視覚・聴覚という直接訴える手段の違いを生かし観客(自分)の心魂を揺さぶってほしかった。原作を読んでいるだけにあまりにも坦々、清々しい描写、それに物足りなさを感じてしまう。
一方演出について、ラストの照明はもちろん、雨戸の開閉に応じて照度を変える、時を刻む時計の音など細かく丁寧なところはさすがに巧い。
次回公演も楽しみにしております。
ロミオとジュリエット

ロミオとジュリエット

劇団ひまわり

シアター代官山(東京都)

2018/09/17 (月) ~ 2018/09/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

「栗田ロミオ」の回を拝見いたしました。運命に翻弄されながらも愛を全うした二人の純愛。決して知らない話ではないのにラストでは思わず熱いものがこみあげてしまいました。

ネタバレBOX

栗田芳宏さん演じるロミオはとても若々しく、声には強い張りがあり、会場中に響き渡る声量でした。
衣装は奇をてらわず、ジュリエットの赤いブラウス以外は全て“黒”でした。の持つ“情熱”或いは“血”の意味を持つ“赤”、 “絶望”或いは“死”といった意味を持つ“黒”。この二色だけに絞った視覚効果は素晴らしかったです。また幕の開閉だけで客席を“死”のシーンへ誘い、スポットを浴びて折り重なる二人の最後の場面は中世の宗教画のような荘厳さを感じました
松岡和子さんの翻訳はとても素晴らしく、言葉のひとつひとつに深い意味と味わいを持たせ、まさに言葉の芸術、一言一言が心に響きました。
奇行遊戯

奇行遊戯

TRASHMASTERS

上野ストアハウス(東京都)

2018/06/20 (水) ~ 2018/06/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

休憩無しの2時間45分、最前列。
前場、九州のとある漁村のスナック。後場、中国との国際取引をも事業展開する水産会社応接室。とにかく中津留氏の作品。起きる事件の過去も含めた時代背景。人物描写。その因果関係が近未来の後場へ登場人物達の成長と共に引き継がれる。民藝・青年劇場に続き今回初めて作・演出の自集団での舞台拝見。小さな劇場ながら前場から後場へのセット転換には度肝を抜かれた。建込みはおろか床面まで音も無く変っている。南京大虐殺・弱小漁師が行わざるを得ない違法漁業・正義の為の裏切り・自殺・子供の頃のいじめ・嫡子と非嫡子差別・遺産相続・鯨と犬への民族による食文化の対立・さらにはカリバリズムからシェパードを連想する武闘派環境保護団体まで登場する。そして最後は男と女。息が切れる。基本的には淡々と演じる俳優陣の信頼できる迫力と集中力に引き込まれた。女性のお二人が秀逸。人間である以上、不条理を抱えながらも明日への希望を胸に今を生きる。その行状が「奇行遊戯」言い得て妙だ。私も終幕まで途切れることなく興味と好奇心に集中し続けた。カーテンコールの拍手は自然肩より上へ挙がりました。6月24日(日)於:上野ストアハウス千穐楽

星の王子さま

星の王子さま

Project Nyx

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/09/16 (日) ~ 2018/09/21 (金)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/09/18 (火) 19:00

若林美保さんが出演されるということで観に行きました。

Project Nyxは初めて。原作が寺山修司さんということで、ファンの方には申し訳ないけど、寺山修司イコールアングラ劇団=分かりにくい。という先入観があって、楽しめるかどうか不安でした。でも終わってみれば結構楽しく観ることができました。

全体の流れがいまいち分からない部分もありましたが、楽しめるパーツが沢山。ピュアな「星の王子さま」は実は結構好きで、人形は一見の価値あり。ですが、ホテルでのシーンや、挿入される白波五人星?のショーの方が自分としてはど嵌り。(ショーを観て楽しんでる点子ちゃんも好き)5人中4人はスミマセン、知らなかったけど、アヴァンギャルドで十分ポップでした。

若林美保さんのエアリアルはストリップで観たことがありますが、舞台セットをバックにするのもマッチしてて絵になりますね。綺麗。ラストのポーズもバッチリ決まってて気持ち盛り上がって観終えることができました。

ショートストーリーズvol.8

ショートストーリーズvol.8

T1project

「劇」小劇場(東京都)

2018/09/19 (水) ~ 2018/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★

 一つ、お詫び。小生のはやとちりから、即興芝居が連日あるように取られた方があるかもしれないが、無い日があるので注意。因みに無い日、19日,20日、24日17時、28日14時、30日12時、16時。念の為、ご自分でも調べて下さいね。

ネタバレBOX

「君はナタデココ」
 インターネットが我々の日常を席巻して既に四半世紀を迎えようとしている。尤もそう言い切れるのは、比較的早くからネットに関わって仕事をしてきた人間だけかも知れぬが、平均的な人々でも20年近くこの環境に浸っているであろう。まして今作の作家が生まれた時には既にデジタル社会が始まっていたのであるから、この作家にとって、当に自然な環境がネット社会だったのである。然し物語としては、己の名前についてのコンプレックスとして表面的には展開してゆくので、この広い世界を矮小化していると年配世代からは捉えられそうな、そして否定的に見られそうな側面を持つ。然し乍ら、それは作家が生まれ育った状況そのものなのであり、若者はそれをベースにしなければ次のステップへ行くことができないのも事実だろう。先ずは、不如意であっても己の足場を見極めなければならない。そのことがキチンと自分で理解できている作家である。
筆者がそう思うのは、作品自体が矢張り現代日本の鏡であり、今現在を日本で生きる若く鋭い感性の体験しつつある現況を集約していると見るからだ。抱える問題が非常に個人的な悩みであり、その悩みが若者の人生の大きな部分を侵食しているかのようであるにも拘わらずそう見るのだ。それは何故か? 現代日本の最も深い社会的病理、苛めの問題が今作の根底に蜷局を巻いて横たわっているからである。この作家の今後の研鑽に期待したい。

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