最新の観てきた!クチコミ一覧

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「66-2 ~ロクロク2~」

「66-2 ~ロクロク2~」

円盤ライダー

山野美容専門学校マイタワー27階 〒151-8539 東京都渋谷区代々木1-53-1(東京都)

2018/07/27 (金) ~ 2018/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

演劇を超えた演劇

以前の円盤ライダーさんの口コミであった表現ですが今回もまさにそんな劇でした。

過去にはカフェやホテルラウンジで公演している円盤ライダー、とにかく空間の使い方が上手です。
最早当たり前になってきた感がありますが
特に舞台照明もなく、部屋全体をまんべんなく照らすライト、シャンデリアは豪華で、夜景も綺麗、逆に言えばリアルすぎて演劇空間ではない。当然音楽もなし。お洒落さはあるが、あまりにもリアルな空間すぎて、とても演劇を鑑賞する雰囲気ではない。 
お客様は外の景色を撮ったりして、観光地のような新宿が一望出来る27階。

結論から言うと円盤ライダーはこの演劇的には不利な状況を、全て身体ひとつ(まさしく役者の身体のみ)で覆してくれました。
暗転もない、音楽も客入れ時以外全くなし、
舞台と客席の境界は存在せず目の前、後方の夜景、シャンデリア、バーカウンター、とにかく会場のすべてを味方にして役者の熱量で空間を満たしていきます。
役者が力づくで演技の世界へ巻き込み、そして完全に引きずり込んでいく。 

ストーリーはもちろん面白いのですが、役者ひとり一人の生きざま、人間そのものを観てくれと言わんばかりのエネルギー。

「こういう演劇を何歩か超えたようなスタイルは何と表現すれば良いのだろうか。 
企画力+実現力+演技力そして熱い役者魂。すべてが揃わなければ不可能な公演。お薦めするしかありません。」 
この劇団を評したこの言葉が以前にも増してしっくりくる作品でした。

とにかく笑いました、そして泣きました

劇場でない有利、不利、そんな事は関係ないくらいの空間を満たす熱量。
コメディです、コメディですが熱い涙を流せる劇です。

文句なしの満点ですっ!!!

ネタバレBOX

主宰である渡部将之のどこまでが演技でどこまで素なのかわからない魅力が炸裂しております。
本当に楽しそうに喋り、笑い、怒り、泣き、それにつられてか円盤ライダーの皆様もヒートアップしていく様は見事。
年上の息子役の石坂さんと年下の父親の渡部さんの最後のやり取りで号泣しました。

何度見ても演技なのかわからない(笑)
と思うシーンは2号ライダーの冠さんの独壇場で回りの役者さんの笑いを堪えてる所
前回の66にも見事に同じシーンがあり、個人的に大好きなのですが
それがパワーアップしてます。

これは嫁を質に入れても観る劇です!!

あ、年齢がバレてしまう(笑)

涙腺弱くなったなぁ。
かざぐるま

かざぐるま

ワイルドバンチ演劇団

中野スタジオあくとれ(東京都)

2018/07/27 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

劇団カラーという事でいいのでしょうか、3編とも信念ある登場人物が真っすぐに生き抜こうとする姿を描いた青春時代劇。
しっかりとした台詞のひとつひとつが、伝えたい内容を確実に観る者に届けたい!とする創り手の誠意の様に感じられ『地に足のついた台詞』の劇団さんだなーと思えます。
殺陣やアクションシーンは大きな見どころのひとつですがパフォーマンスに留まらず台詞等を盛り込みドラマを含ませている所が印象的でした。
ちょっと笑いを誘うような差し色があれば、より良かったと思いますが、ラストでの感情炸裂の連続は圧巻でした。

「66-2 ~ロクロク2~」

「66-2 ~ロクロク2~」

円盤ライダー

山野美容専門学校マイタワー27階 〒151-8539 東京都渋谷区代々木1-53-1(東京都)

2018/07/27 (金) ~ 2018/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

このカッコイイチラシからはとても想像できない笑いにあふれたステージでした!笑いすぎて涙が出ました。SAMさんだってもう・・・

ネタバレBOX

かわいかったりするんですが(笑)
幕末地球防衛軍

幕末地球防衛軍

劇団 演劇らぼ・狼たちの教室

劇場MOMO(東京都)

2018/07/25 (水) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/27 (金)

劇場MOMOにて 劇団 演劇らぼ・狼たちの教室「幕末地球防衛軍」を観劇。坂本龍馬、沖田総司、海舟などが登場する幕末の物語。ただ、それら幕末に活躍した歴史上の人物の中に何故か戦国時代の武将・織田信長も登場。幕末の人物6名が結成した地球防衛軍vs織田信長が戦うという構図で進んでいくストーリーが斬新且つユニークで面白い。独特の発想だと感じました。また、劇中歌のチョイスも個性的。場面に合っている曲もあれば、そうでもない曲もあったと感じますが、何となく中毒性が生まれてくるような脚本、演出の作品だという印象を受けました。小劇場ということもあり、何人かの役者さんの甲高いボリューム感のある台詞はやや聴こえにくさ(不快感)もあったものの、最後までどのような結末になるのか分からず興味深くワクワクしながら楽しめた点は良かったと思います。去年拝見した「キャプテン★浅草」のときも感じたような記憶がありますが、劇団主宰のうちやま きよつぐ氏は戦隊モノのヒーローに憧れた少年がそのまま大人になったような方という印象を受けます。世界観が面白いので、他の作品も観てみたくなります。役者さんでは坂本龍馬役の新美さんの演じ方が特にカッコ良く映りました。こだわりが感じられる凝ったフライヤーも◎です。

立体文学 サビガリ天使 〜太宰治短編集〜

立体文学 サビガリ天使 〜太宰治短編集〜

ストーリーテラーズ

西荻窪・信愛書店(東京都)

2018/07/27 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/07/27 (水) 19:30

価格2,500円

犬と「私」の関係を描いた随筆あるいは私小説的な「畜犬談」と婦人誌に掲載された「貨幣」というライトでユーモラスな2編を柱として「俗天使」からの抜粋による書簡(?)つなぐ構成によって太宰を「自陣に引き寄せた」印象。
いつもの単音鉄琴(?)を使うのはもちろんのこと、全観客に小道具を持たせ、ある場面で劇中のあるものを演じさせるというテを太宰作品でも使うたぁ恐れ入りやした(笑)

泣いた赤鬼

泣いた赤鬼

糸あやつり人形「一糸座」

シアターX(東京都)

2018/07/27 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

観ておいた方が良い。『泣いた赤鬼』に涙したことのある全ての人へ、そのもやもやした涙の正体が掴めるかも。歌と演奏も兼ねる王子菜摘子さんが素晴らしい。赤鬼役の田中英樹さんの存在の在り方に唸る。誰もが知っている話の新しさ。高畑勲作品に通ずる。

ネタバレBOX

劇中、青鬼が突如として言う。『そうだ、この世界に意味はない。』それこそがこの物語の底流に流れているもの。人間達と仲良くなりたかった赤鬼はそれを手に入れた。だが、心のもやもやは収まらない。青鬼に逢いに行くとお別れの手紙が残されたのみ。そこでラスト泣くのだが、青鬼の優しさに泣くのではない。何もかも忘れてしまう自分に泣くのである。このもやもやは晴れることなどない。ただ、忘れていくだけ。
九月、東京の路上で

九月、東京の路上で

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2018/07/21 (土) ~ 2018/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★

百年近い昔の9月に日本を襲った関東大震災の時の恥ずべき事件の本質は今の日本にも残っている、それを踏み越えろ!と言う啓蒙劇である。告発の内容は、人種差別とメディアの無責任と無力、それを増幅する大衆の付和雷同性、と言ったところがテーマになっている。天災がしきりに起きる昨今、社会的な環境もあって(たとえば原子力発電)このテーマは広く関心を呼ぶところだろう。最近、こういう問題劇を直接法で告発する劇が多くなった坂手洋二の燐光群。この劇団も長い歴史を持つようになって、なじみの俳優陣には年齢を感じさせる人も多い。反面、劇構成は手慣れたものになっていて、主な事件としてリポート形式で描かれる関東大震災の推移とその間に起きる朝鮮人虐殺事件は構成も巧みで迫力もある。社会劇も、いまは民芸や東芸のような古い劇団に加え、チョコレートケーキやトラッシュマスターズのような若い劇団もしきりに挑戦するが、これだけ直説法でしかも劇場の温度を高められる作家・劇団は少ない。
しかし、劇場を出て、観客たちに、この芝居が示唆するような行動を起こさせるだけに力があるか、というと疑問である。かつての事件は今や誰もが「指弾されるべき事件」として首肯するだろうし、それが潜在している現在を撃つならば、なにやら暢気なNPO法人などが現在の打ち手として登場するよりも、リベラル議員と極右自衛官の対立くだりを、もっと人間的に細やかに描くべきだったのではないだろうか。
現代社会が、20世紀時代のモラルでは整理出来なくなっているのは、もうほとんどの人間は心得ている。そういう観客の不安の琴線に深く触れていかないと、単に古いモラルでの安全な告発を言って見ただけに終わってしまう。それでは困る、ということで、新しい視角のある作品を提供してきた燐光群ではないか。今回は虐殺事件を表面に出し過ぎたのと、朝鮮人差別に象徴される人種・身分差別とヘイトスピーチを重ねて(私はここが違和感があった)二兎を追って、詰めを欠いたと思う。
長く社会劇に取り組んできた坂手洋二なら、何か演劇で今世紀の新しいモラルを発見してくれるかもしれないという望みを持っているのである。他劇団に書いたブレスレスなどは成功した例だと思うし、屋根裏も面白かった。声高なのは以外にこの作家には似合わないのかもしれないと思ったりする。

百華妖乱

百華妖乱

ジョーカーハウス

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2018/07/19 (木) ~ 2018/07/22 (日)公演終了

ハシゴしやすい時間を選択、天邪鬼バージョンでした。
面白く楽しくはあったのですが、天邪鬼バージョンのせいかしっくりこないところも多々あり、初見で観るには不適であったと反省。

白夜

白夜

エス・エー企画

G/Pit(愛知県)

2018/07/27 (金) ~ 2018/07/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

迷ってる人は、絶対見たほうが良い。

かざぐるま

かざぐるま

ワイルドバンチ演劇団

中野スタジオあくとれ(東京都)

2018/07/27 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

黄金の猿の続編を楽しみに観劇!熱血巨編に一年前を思い出しました。凄い、圧巻、時代劇楽しかった!他の二作品も劇団カラーが出てましたね。見始めは、長台詞と長い間に馴染めないんですが、じわじわと引き込まれる演出はエンディングまでずっと続いて駆け抜けました。まだ2回しか見ていない劇団さんですが、また確かめたくなる演出でした。次回作は黄金の猿パート3がいいですね!2時間フルバージョンご見てみたいです。

女人嵯峨(にょにんさが)

女人嵯峨(にょにんさが)

劇団俳小特別プロジェクト公演

俳優座劇場(東京都)

2018/07/15 (日) ~ 2018/07/22 (日)公演終了

満足度★★★

そうだ、日本史は苦手だったんだと、思い出したのも後の祭、人物相関と流れを追うのに力を取られました。
流石のキャスト陣、そつない演技でしたが、少しきれいにやりすぎ。
骨肉の争いもう少しどろどろとした感じをだしても良かったのでは。

かざぐるま

かざぐるま

ワイルドバンチ演劇団

中野スタジオあくとれ(東京都)

2018/07/27 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★

まついゆかさん出演の舞台、27日ソワレで拝見させてもらった。

ネタバレBOX

そのまついさんを含めた出演者全員が、共通のテーマで貫かれた短編3本を、こぶしをギュッと握り締め、両の腕をビュンビュン振り回しながら駆け抜けていった印象の120分。昔の、つかこうへい芝居を観ているような感覚に囚われた。
また、第2話の問題提起も含め、色々と考えさせられもした作品だった。
GARAZY

GARAZY

The Four of Mats

シアター風姿花伝(東京都)

2018/07/25 (水) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★

全てが何かチグハグでした。

ネタバレBOX

再開発で廃業を余儀なくされた自動車修理工場の話。

デパートの隣に自動車修理工場があるかと先ず思いました。

工場の賃料が払えず工員を一人クビにするという話が、いつの間にか新人インターンの営業力のおかげで売上等が伸びたという理由でクビにする必要が無くなったいうことになっていましたが、受注が増えたり売上が増えたとしても、現金が即座に入ってくることは無く、無理があると思いました。

そして、結局は再開発で立ち退きなんて、今までの話は何だったんだと唖然とさせられました。家主だって家賃の催促の前に再開発の話ぐらいするだろうって思いました。全てがチグハグでした。
私は世界

私は世界

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2018/07/20 (金) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★

この公演がはじまった頃ちょうどモデルの拘束中カメラマンの方がまだ生きているkもしれないというニュースが実際にありタイムーな話題の舞台です。

新聞記者の方たちは、さすが経験者の方ゆえリアリティがあります。
カメラマン役の方がほんとうにかっこいいのです。オープニングも良かったです。
その後がテンポがなくなってしまいもう少し笑える部分などがあるとみていて見やすかったかもしれません。

Ëncöünt!

Ëncöünt!

妖精大図鑑

STスポット(神奈川県)

2018/07/26 (木) ~ 2018/07/31 (火)公演終了

鑑賞日2018/07/26 (木) 20:00

価格3,000円

20:00の回(やや曇)。

19:00受付(整理番号あり)、19:30開場、桟敷&ベンチシート、若干の椅子席、舞台上には何もありません。

19:57「町内会」からのお知らせ(前説70分)..リフレイン、こだまたっぷりの長閑さかな。

20:05開演~21:15終演、~21:39トーク(近藤良平さん、小野晋司さん)終了。

今回は、シンプルな衣装、ちょっとした小物。その代わり、3壁面にアニメーションを投影、2次元と3次元との共演。のんびりした日常から子供たちが大好きなちょっと怖くてでもワクワクするような冒険の「ダークゾーン」に飛び込む。

ダンスシーンはみなさん個性がでた振付(日、洋、ブレイク)、ソロ、デュオ、群舞。

暑さとセミの声、ほんのひととき、意識が解き放たれ、自由に飛び回ることができた時間。

大人になった今ではもう通り抜けすることができない認識の「壁」。

懐かしさX寂しさ=夏だから=妖精たち。よく観ればちいさな電球では明かりが届かないがその先の暗闇にまだ何かいるはず。

■アフタートーク
近藤さん(コンドルズ)のお話に出た「卒業制作展 めっけ!」、客席にも何人かご覧になった方が。

改めて過去作品を整理してみると

演劇では、その「めっけ」での「空飛ぶ帽子(2015/1@Geki地下)」が始まり。

ダンスのほうはもっと早く「シアター21フェス vol.96 "春編"(2014/5@セッションハウス)」ここに有川さん、飯塚さん、永野さんが出演。次のD-zoneFESTIVAL「Pretend(2016/2)」では鈴木さん、安部さん、内山さん、小林さんも参加。

卒公の前にひとつ「ぬちょぉ…(2014/7@眼科画廊)」があり、飯塚さん、永野さん、嶋野さん、若林さん&古澤さん。こちらは「妖怪」の夏祭り。「めっけ」で観たのは3作品。1.妖精大図鑑「空飛ぶ帽子」。2.古澤禅さん「議題:ギタイ」。3.「4.48サイコシス(朗読)」※ボディートレーナーとして齊藤コンさんのお名前。

その後、「妖精大図鑑」の各公演、客演作、各ダンサーの公演、多摩美ゼミ公演「大工」などなど大忙し。

そして前回公演「Re:quest!on(2017/10@シアターシャイン)」から住玲衣奈さん。
住さんは「ピュア魂2(2013/7@PRUNUS)」「ダンス専科2016(2016/2)」「ダンスがみたい! 新人シリーズ15(2016/12@d-倉庫)」「奇跡の星(2018/3@d-倉庫)」、先日は「←出口A9(2018/7)」。いつどこで観てもカッコいい。

散ッと舌を突く凍えそうな毒夢

散ッと舌を突く凍えそうな毒夢

劇弾☆ムーチョ・モーヂョ

吉祥寺シアター(東京都)

2018/07/26 (木) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

 かなりアイロニカルな作品だ。

ネタバレBOX

初めから最後まで最も冷静に事態の成り行きを見つめ続けているのは、檻の中で暮らすクズ子だし、クズ子がクズであるのは、無能の為ではないことは明らかである。彼女がクズとして己を認識し、且つ最底辺から世の中を見ているのは単に彼女が国家という近代以降の幻想にケツを捲り反逆しているからに過ぎない。一方、エリートとされる者らは、国家幻想に踊らされている事にも気付かぬ愚物である。先ずはこの前提から入らないとおかしな話になってしまうであろう。
 物語が展開するのは、かつて刑務所だった建物を現医院長が改装させ、今では精神病院として用いている建物の中である。この建物は現在ドドイツ軍とカルタ軍の戦闘が行われている最前線に位置しているので、年中、銃砲撃や戦闘機・爆撃機の飛翔音、爆弾の炸裂する音等が聞こえてくる。
 近代戦であるから、戦争の大義が問われる。戦争の発端にもこの論理は当然働くが、人口に膾炙しているのとは異なる事実がこの戦争にはあった模様だ。今作は、この事件を巡る因縁話でもあるが、無論総ての戦争に通じる部分も多い。各キャラクターの名は、その役割を象徴するものが多いのも今作の特徴だ。クズ子以外で冷静な視点を保っているのが、シンクである。彼女は、この戦争の真の発端となったと言われる大虐殺の唯一の生き残りとして描かれる。
 物語は、ドドイツ国の捕虜が、収容施設不足でこの精神病院に収容されたことから、急展開し、有為転変があるのだが、要は、戦争を遂行する軍人の論理と。感受性が鋭かったり精神の受忍限度を超えるような体験をして通常の精神の働きを逸してしまった者達の論理との対決である。どちらの論理が正しいとされるかは観てのお楽しみだが、精神病院から解放された後、将軍となったレッドが休戦協定を結んだにも拘わらず、1年後には、戦争遂行勢力の力が強まり、結局、レッドは、また病院に戻ってくるというラストに集約されている。このラストでどちらが正解かは、お分かりだろう。そしてヒトという生き物の愚かさも。
「天守物語」〜夜叉ケ池編2018〜

「天守物語」〜夜叉ケ池編2018〜

椿組

花園神社(東京都)

2018/07/11 (水) ~ 2018/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/07/18 (水) 19:00

座席1階1列10番

恒例の花園神社の椿組公演。
今年は、泉鏡花の「天守物語」「夜叉が池」から題材をとった作品。

高取英氏が脚本と知って、あれどういう繋がりなのだろうと、ちょっと意外な感じ。
高取英氏の脚本の多くは、発想の自由度が高く、一気に書かれたような疾走感が楽しい。
ゆったりとしたテンポで始まりながら、突然ギアがトップに入ると言えばよいかな。
しかし、それが仇になることもあって、とにかく発想がぶっ飛んでたりするので、時として迷宮の闇に突入して、物語が破綻するようなことも珍しくない気がする。ご本人が演出を手掛けると、この傾向は舞台上で顕著に表れる。(月蝕歌劇団では、よくそう感じる)
しかし、今回は演出が花組芝居の加納幸和氏。天守物語なら、私の範疇とばかりに、奇想天外な物語に抑制を効かせて、その上で松本紀保が舞台上で引き締める。椿組の力量に問題はないので、かなり耽美で妖異な舞台なった。泉鏡花の舞台としては、成功の範疇じゃないかな。

毎年、終了後の打ち上げのビールが楽しみです。

女人嵯峨(にょにんさが)

女人嵯峨(にょにんさが)

劇団俳小特別プロジェクト公演

俳優座劇場(東京都)

2018/07/15 (日) ~ 2018/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

黒を基調とし、織物を使った衣装ですごく落ち着いた感じ。
平安時代の影の存在の女性の姿をうまく表現されていました。
50年の歴史をたった2時間に凝縮されていているにもかかわらず、ストーリーがしっかりしていてすごいなあって感じました。

ネタバレBOX

般若心経、なにか違うのではないでしょうか。
「いろいろなおんな。」Volume2

「いろいろなおんな。」Volume2

演劇ユニット「みそじん」

OFF OFFシアター(東京都)

2018/07/26 (木) ~ 2018/08/05 (日)公演終了

満足度★★★

ここ最近はピヨピヨレボリューションや艶∞ポリスなど女優が大半を占める作品を観る機会が続く中で、みそじんはタイトルそのまま登場人物12人すべて女優。3劇団の中でも最も等身大で身近にいそうな女性が描かれていて印象的でした。4本の短編が一見無縁のようで、無縁でない作りは面白い。正確には★★★☆(3つ半)。また拝見したい初見の役者さんもいたが、配役表だけでは判りにくかった。

ネタバレBOX

作品概要に描かれていた三姉妹の設定がわかりにくかったこととセリフが少し冗長だった点が気になった。「そもそも」という言葉の多用も耳についたかな。それから作品には直接関係のない部分では、個人差はあったが浴衣をもう少し綺麗に着つけてあげて欲しかった。
消えていくなら朝

消えていくなら朝

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2018/07/12 (木) ~ 2018/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

蓬莱竜太の新国立書下ろしは二作品あった(『まほろば』『エネミイ』。忘れていたがどちらも観ていた。『まほろば』は再演で)。
宮田慶子芸術監督としての最終演出作という事で、「大味にならないかなァ」と一抹の懸念を抱きつつも(それで人を誘うのを躊躇ったが)、初めて目にする「誰も並んでいない」10時のチケット窓口で当日券を購入。
繊細な蓬莱戯曲と宮田演出の相性は悪くなかった。逆に、ナイーブな台詞で互いを刺し合い液状化する家族の劇は、新劇風笑いのテイストが良い具合に相殺して「ちょうどよく」なったかも知れない。
東京で演劇を続けている主人公は「公共劇場で上演される舞台の戯曲の執筆を依頼された」と、家族に告げる。十数年ぶりに訪れた実家には兄、妹も来て、独特の歓迎ぶりである。家に寄りつかなかった主人公への文句か嫌味か、はたまた純粋な質問かが口から放たれ、家族でない唯一の人(主人公が連れてきた恋人=女優)に聴かれることも厭わず感情が露わになっていく。応戦する主人公との言論戦は当初の「いささか粗野な挨拶」から離陸して次第に本音合戦となる。
蓬莱の台詞はどこまでも、台詞が足されるたび実在しそうな人格が輪郭を露わす補助的な役目を果たしている。ドラマをドラマティックにするための台詞というよりは、最もドラマティックであり謎である「人間」に新たな陰影を加えるためのものだ。・・とベタ褒めしたくなる程、人間本位の戯曲を書く人だと近年益々思う。
屋内の広いリビングに母、父、長男、妹、自分、恋人。そこから戸外に出ると、波の音がしていた。主人公と恋人が会話する場所として2,3回使われる、ただそれだけなのだが、設定を海の近くとした。恐らくは蓬莱氏が十代を過ごした能登半島のとある町なのだろう。終幕、背景にうっすら陽光が滲む程度のどんよりとした雲がホリゾントに映る。これも恐らく日本海の空だ。ドラマの骨格に関わってこないので、台本指定ではなく宮田演出の計らいだろうと思う。演劇人という設定といい、この芝居は蓬莱氏自身が濃く投影されたドラマである。
家族環境は特殊でも、1つずつを見れば誰にも起きる普遍的な人間の姿であり、あり得る心のすれ違い。孤独。人間の業。そして、罵りあう事の根底にある繋がり(これを否定すべきなのか肯定すべきなのかは分からないが)。
当日は学生の集団観劇、席の4分の3は高校生?の制服が占めていて圧倒されたが、観劇中そちらが気になった事は一度もなかった。終演直後、「すげえ」・・学生が言うのが耳に入り、心中ホッと安堵する。若い人達に良い演劇との出会いをしてほしい。

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