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朗読劇『罠 Piège pour un homme seul』

朗読劇『罠 Piège pour un homme seul』

演劇企画CRANQ

ザ・ポケット(東京都)

2019/02/06 (水) ~ 2019/02/11 (月)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/02/06 (水) 19:00

オリジナルのミステリー舞台を観ると、初回はストーリーの構成や謎解きに関心が行き、ミステリー本来の楽しみに耽溺できるのだけれど、2回目以降の観劇となると、読書と同じようにその伏線を丁寧に拾う楽しみに変わる。特に舞台の場合は、本と違って前のページを読み直すことができないだけに、それを求めて再観劇という方も多いだろう。
そしてそれ以上に、ミステリー再観劇の楽しみには、役者の演技、演出のオリジナリティー、舞台美術・装置の工夫の違いを楽しむこともある。この点は、読書と大きく異なる点である。

さて、今回の舞台で気付いたこと。→ネタバレ

ネタバレBOX

全体的なトーンについて
ダニエル、そして偽エリザベートと神父が冒頭からテンション高すぎではないか。
ダニエルは、エリザベートの家出にかなり神経をすり減らし、失踪捜査をする警部に当たり散らすことから舞台は始まる。しかし、彼女の失踪の理由を一番理解しているはずの彼が、家出後もう何日も経っているのに、あれほど怒声や罵声を揚げ続ける必要があるのか。その後の混乱と猜疑、恐怖によって次第に精神を疲弊させ、衰弱しながらもテンションが上がって自身を失っていく様がこれでは描き切れない。
偽エリザベートと神父は、早くから悪役丸出し過ぎないか、ダニエルを落とし込めるには、むしろ優しく穏便な言動こそが効果的で、そのトーンが警部を騙し、そして何より観客を騙せると思うのだけれど、警部が来た時点で、もうすでに悪役全開だもの。騙されるも何もあったものではない。

舞台装置について、
ラストの水を降らせる演出はよかった。
最後の謎解きと場面では、役者の立ち位置や言葉遣い、照明の転換などがなされることが多いのだけれど、まさに物理的な転換。エリザーべートの運命をも垣間見せるような
情景だった。

朗読劇と日替わり配役について
朗読劇にしたのは、日替わり配役によるセリフ覚えの軽減なのかな。
確かに、ミステリーの場合、先の書いたように謎解きの面白さは初回を超えられないのだから、こうした日替わり配役で、楽しみのバリェーションを作るのはよいアイデアかもしれない。ただ、舞台の狭さをそれほど気にする必要もなく、舞台美術にそれほど手間をかけなくてもよいことを考えれば、朗読劇にしない可能性も十分あるのではないだろうか。
というのも、朗読劇と言いながら、かなり動きが(それも格闘シーンあり)あるので、本が邪魔に見えてしょうがない。初日ということもあろうが、セリフのかみも、セリフを覚えていないということではなく、朗読劇ということで、本に目をやることでセリフのリズムを失していることが原因のように思えてならない。
特に、全公演、カンタン警部を演じる田中正彦さんにとっては邪魔そのものでしかないだろう。(でも、今回のメンバーで、この役を演じられるのは彼しかいない)

最後に、メルルーシュ役の利根健太朗さんには拍手。チェンジオブペースに大貢献!
この海のそばに

この海のそばに

えにし

「劇」小劇場(東京都)

2019/02/05 (火) ~ 2019/02/10 (日)公演終了

満足度

観てきました。 残念ながら期待していたようなお芝居ではありませんでした。

イーハトーボの劇列車

イーハトーボの劇列車

こまつ座

紀伊國屋ホール(東京都)

2019/02/05 (火) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★★

うーん、二日目だからとはいえ劇としてまとまらない様子は特に前半は唖然とする感じ。舞台上の俳優の口によって機関車の音が基調として流れるはずがリズムが合わないというか松田龍平の声が小さいというか全体としてアンサンブルとして成立していないのでイライラする。「子供のためのシェイクスピア」を素人がまねたみたい。松田龍平は舞台が初めてとしても出来上がっておらず、まあ、主人公がでくのぼうであるので印象はあっているのが救われる。舞台のベテラン勢が何とか支えている。これまで見た「イーハトーボ~」とは異なり井上ひさしの笑いに包んで心に染み入る芝居とは別物になってしまっている。しかし、芝居が練れてくればよくなっていくはずなのでこれから観られる方はご期待を・・・。

拝啓、衆議院議長様

拝啓、衆議院議長様

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2019/02/06 (水) ~ 2019/02/11 (月)公演終了

満足度★★★★

他劇団からの新作要請に高頻度で応えて安定した評価を得ながら、劇団公演も怠らないという、着実に劇作家キャリアを重ねる古川健氏の劇団「外」舞台を観るのはトムプロ『挽歌』以来になるか。日澤雄介氏以外の演出に委ねた舞台となると(番外公演的なのを除けば)初めて。Pカンパニーの同じく社会的テーマを扱った秀作『白い花を隠す』の小笠原響氏演出は堅実な仕事振りである。
戯曲には「遺産」で顕著に感じられた特徴が今回もあって、実際に起こった出来事に果敢に挑む姿勢は以前に変わらないが、この所、簡潔な台詞のある意味淡々としたやり取りが、構成の妙で(場面の繋ぎも淡々としていたがこれは演出か)事実が語る力強さを持つ。
初日の「硬さ」とはこういうのを言うのか、描かれる人物はよりリアルを掘り下げる事歓迎の面持ちで、肉付き血の通う舞台に変貌する予感というか骨格をしっかり見せてもらった。
相模原事件を扱った芝居だとは知らなかったが、開演後間もなく、タイトルの趣旨も判る。出色は、この事件の犯人の人格に斬り込んでいる所。注文があるとすれば、施設職員の「苦労」だけでなく「喜び」を見せて欲しかった(これは演技の領域、難しい所だが)。



ネタバレBOX

犯人の人格に迫った点を評価したが、事件とその背景を巡る「論」として、十全であったかと言うと疑問がある。(もっとも一本2時間の芝居で十全に語り切る事を期待するのも無理な話、ただ押さえたいポイントが私とは違う。)
施設職員の障害者と接する仕事の喜びの側面が欲しいと書いた。先日の初日の舞台にて、女性職員の脳性麻痺の入所者との姿は、その片鱗を見せてくれていた(台詞での説明でなく態度の中で)。だが残像としては疲労の側面が印象づき、また彼女が、犯人に対して「怒りは湧かない、むしろ自分の中にそういう感情が起こらないとは限らない」とこぼした言葉を、主人公である若手弁護士は犯人の人間像に迫る足掛かりとしていく。「論」としては、犯人の所業を許す事はなくともやむを得ざる事情の一つとされるのが正直、難点だ。
がその後の「論」の展開は見事である。
現代の若者論、というか政治の失敗、就職難と非正規雇用増大、勤労環境悪化はトータルとして「社会からの非承認」の状況と言え、そうした若者の生きる風景の片隅に、事件の犯人となった青年の姿も浮かび上がって来る。(犯罪は社会を写す鏡。)
そして芝居は一度は犯人への怒りで弁護を諦めた主人公が、彼を弁護団に誘った先輩弁護士(死刑廃止論者)の「どんな被疑者にも弁護を受ける権利がある。」との説得や妊娠中の細君の助言で考えを変え、犯人と言葉で対峙し、彼の「心」に迫っていく。
ここで作者古川流のリベラルが顔を覗かせる。犯人が衆議院議長にまで送った主張とは、「心失者(自らコミュニケーションが取れない人間)は安楽死させるのが社会のためである(本人のため、とも)」というもの。「今回の事件では方法が乱暴になった点、十分な理解を得ない前に事を起こした点は謝罪せねばならない」が、安楽死の考えは正しい、この考えは変わらないと犯人は顔色一つ変えず答え続けるのだが、弁護士は「君だけではない」と切り込む。証言を得た彼の生い立ちを語り、コンプレックスで自分を大きく見せたい欲求に君は負けただけだ、と言う(このあたりで犯人は初めて冷静さの仮面を脱ぎ怒声をもって否定する)。この時彼は犯人に言う、「だが(君と同じく疑問を持った)彼女はそうしなかった。障害者に向き合い必死に答えを探そうとしている。」
長くなったがこれがリベラルの1。作品のキーワードでもある「生きるに値しない命など存在しない」、どんな命も全て尊い、という命題である。
同時に、弁護士の態度は死刑廃止論にも掛かっている。犯人が考えを改めないなら、死刑廃止の意味は半減する。犯人と本音で向き合う事が彼の「弁護」の意味であり、死刑廃止論の実質化でもある、と見える。これがリベラルの2である。

リベラルの1は難題である。酒鬼薔薇事件の頃だったか「なぜ人を殺してはいけないのか」、どう大人は答えるのかが議論になった。
少し遡って学生の頃の話、ある授業の試験で渡部昇一なるウヨ学者が書いた文章を批評対象として何か書けという問題が出た。そこには「障害者は家族にも国家にも負担を与える存在、経済的なお荷物」といった事が書かれていた(どういう文脈かは判らないが嫌悪感を催す表現であった)。この感性は今に始まった事ではなくむしろ近年までスタンダードであったのを渡部は居直って書いたのに違いない。
なぜ「全ての命は尊い」のか。今答えるとすれば一つ。可能性が開かれているから(年齢問わず)。個性(変わらない異質性)こそ他者を人間理解に導くもの。異質な存在と出くわすと反射的に疎ましさが走るが、その背後に人間の自然な感情を発見した時、得したように嬉しくなるのは演劇での発見の喜びに近い。
障害は際立った個性であり、個性は人間性を伴う。従って多様な異質との接触は、「人間」の条件を考えさせ、間口を広くし、開かれた可能性への想像力を助ける。この絶大な長所を持つ事実から出発して、「何が生産的か」を再考したいものだ。
その点、過去既に書いたレビューで、障害者を周囲の者を葛藤に追い込む負の存在と位置付け何やら深刻ぶったドラマをやっていた青年団若手のその舞台を難じたが、障害の「負担」の側面しか見せていないとすれば、今作も残念ながら同じステージにある事になる。対照的な作品として「ブーツ・オン・ジ・アンダーグラウンド」を思い出す。
確かに障害の中でも最も重い重症心身障害の人は必要とされる介助量が大きく、「負担」という概念は脳裏を過る事だろう。
個人的に見聞きした話をすれば、、施設職員は長い付き合いの中で利用者それぞれの個性を見ており、人格に触れている。多くは脳性麻痺と言われる人達だが、頭脳明晰な人も意外に多い。明晰でなくとも人は本質的にコミュニケーションを「取ろう」という意思を持ち、その「内容」に個性が滲む。利用者と接する喜びが彼らの仕事の支えになっているのを私は感じる。
経済的な話、そこには公費が投じられている。だが人間とそれを助ける人を支えている「生産的」なお金だ。方や「アメリカのご機嫌取り」ないし「他国で事を起こす」ための莫大な軍事費は果して「生産的」か・・。桁も違うが議論があって良い。
(文字数の記録更新か)
孤島 0n the Island

孤島 0n the Island

ARICA

北千住BUoY(東京都)

2019/01/31 (木) ~ 2019/02/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

ギリギリまで説明を削いであり、想像の余地のある舞台だった。観客の知識や感情によって、理解度も感想も千差万別だろう。さらに、断片的に提示される情報が、事実なのか主人公の妄想なのかと疑い始めると、訳がわからなくなる…面白い。考えることも必要だが、感じたことが自分にとっての真実なのかも?と思った。

2/15~2/17にTPAM参加作品として、横浜の東邦ビル1Fの特設会場で上演されるとのこと。興味を持たれた方はぜひ!

ネタバレBOX

舞台を動いてくる大きな装置。そこから足が伸びてきて、隠れていた女性が現れる。彼女は誰か?彼女の言動は何を物語っているのか?島のような装置は何を意味するのか?
断片的に示される情報で、想像はふくらむが、答えは観客の数だけあるのかもしれない。
そこに断固として「在る」主人公の存在感がきわだっていた。
舞台『12人の怒れる人たち』

舞台『12人の怒れる人たち』

Alexandrite Stage

シアター風姿花伝(東京都)

2019/02/04 (月) ~ 2019/02/11 (月)公演終了

満足度★★★★

【Rosso】観劇

ネタバレBOX

日本で初めての陪審員制度による裁判という台詞があったのでオヤッと思いましたが、事件そのものには変化はありませんでした。

第一幕、第二幕のスタート時にピアノの演奏がありましたが必要性を感じませんでした。第一幕のスタート時にはさらに歌まで流れ、陪審員長の台詞と被り、聞き取りにくかったです。

全体にメリハリがなく、階下のおじいさんの足の悪さや、線路を挟んだ向かいの女の人の視力の悪さに気付いたときの驚きや感動というものが感じられませんでした。
SHOOTING PAIN

SHOOTING PAIN

ピヨピヨレボリューション

スタジオ空洞(東京都)

2019/02/01 (金) ~ 2019/02/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

精神病院で繰り広げられる群像劇。
渡邊安理さんとmacoさんの息の合った演技が楽しい。そこからの衝撃の展開。
あずささんが振り切ったパフォーマンスを見せる。
六川さんも上手い。石川琴絵さんも笑いを誘う。
なにより、脚本が素晴らしい。
歌なし、ダンスなし。
ピヨピヨレボリューションの新たな一面を目撃。

刑事物語

刑事物語

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

高田馬場ラビネスト(東京都)

2019/02/05 (火) ~ 2019/02/12 (火)公演終了

鑑賞日2019/02/06 (水) 19:00

価格3,500円

英語版を観劇。舞台というより映画の作りであり、字幕を追わせるというのもなかなか挑戦的。
凄惨な描写が山盛りで終始シリアスな筈なのだが、あのラストはどうリアクションしたらいいか悩んでしまう…
でも、とにかく良い役者さんが揃っている。鴻森久仁男さんは勿論、塚田詩織さんがよいのは知っていたが、今回初見の新早由季さんが特に良かった

ネタバレBOX

もう少し尺が短い方がいいのだが…
SHOOTING PAIN

SHOOTING PAIN

ピヨピヨレボリューション

スタジオ空洞(東京都)

2019/02/01 (金) ~ 2019/02/10 (日)公演終了

満足度★★★★

ライブスタイルでないピヨレボ初めて見ました。歌&ダンスほぼなくも、各キャラの発する特濃の味と熱は会場の雰囲気と相まってパフォーミングアーツのライブ感が。狭小会場ならではの飲み込まれるような立体感も。キャラ描写&個々のシーンで面白味の固まりを作っていて(ピヨレボ的?)、盛り上がり、というか圧倒されるがその熱の中に物語の推移は埋没し見えにくくなっている感も。舞台の空気にピッタリと寄り添い撫でるような六川さんの芝居が終始心地良い。macoさんの舞踏的ムーブ、あの距離で見るからこその観客が身体で感じられる実直なリリカルさ。パプア役、政希君の屋上での語り。音響、ライティング良い。右手さん作の主題歌がまた強い。物語のカタルシスよりも観劇体験の充足感。熱に酔うような。

夜会 VOL.20 「リトル・トーキョー」

夜会 VOL.20 「リトル・トーキョー」

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

赤坂ACTシアター(東京都)

2019/01/30 (水) ~ 2019/02/27 (水)公演終了

満足度★★★★★

久しぶりの夜会でした。お芝居としては物足りない気はするのですが、渡辺真知子さんや宮下さんたちと歌い上げる「二隻の舟」は圧巻でした。

ネタバレBOX

パンフレットが3200円は高いわ(涙)
わが家の最終的解決(再演)

わが家の最終的解決(再演)

アガリスクエンターテイメント

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2019/01/25 (金) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★

前作を映像で観ていたので、話の流れや展開などは分かっていましたが、登場人物や設定などが変わっている所もあり、新しい物語のように楽しませていただきました。
面白くて声に出して笑ってしまう所もたくさんありましたが、後々当時の状況や背景等を踏まえると笑い事ではなく、それほど必死なことだったんだと恐ろしさも感じました。
生で観ることが出来てよかった作品でした。

プラトーノフ

プラトーノフ

ホリプロ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2019/02/01 (金) ~ 2019/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

内容を一言で書けば「4人の女性と美青年プラトーノフの愛と破滅の物語」ということになるのだろう。

わかりやすいストーリー展開、はっきりとした人物像で理解に何の苦労もない。だがわかりすぎることによって凡百の不倫ドラマと何が違うのかという素朴な疑問が湧いてくる。
私の知っている唯一のチェーホフ劇である「ワーニャ伯父さん」と同様にロシア帝政末期の没落中の貴族がメインの登場人物である。「ワーニャ…」では彼らの日常の生態がテーマだったが今作ではそこを掘り下げる様子はない。私の結論は「違いはない」である。これは野球のグランドであって、観客はグランドそのものではなくプレーヤーの妙技を楽しむのである。

そうとなれば楽しむ材料には事欠かない。
藤原竜也さんはあの華奢な体のどこにあんなエネルギーがあるのか驚くばかりだ。最後まで感心して観ることができた。後半はらくだの長袖シャツと股引という下着姿である。いかに彼であっても見るに堪えない。しかしそれが楽しみというファンも多いのだろう。嬉しくてたまらないという笑いが続いていた。
浅利陽介さん、私にとっては「相棒」に少し前から参加している変な奴だが、調べてみると子役からずっと活躍中のベテランなのだった。切れの良い演技で序盤の舞台を仕切っていた。昔なら一心太助か森の石松が似合いそう。
神保悟志さん、「相棒」をはじめ他の番組でも飽きるほど見ているはずなのにキャスト表を見るまでわからなかった。扮装が凝っているためなのだが声でわかっても良いはずなのにちょっと悔しい。
4人の女優陣の素晴らしさはもちろんであって省略する。

怪童

怪童

劇団献身

OFF・OFFシアター(東京都)

2019/02/06 (水) ~ 2019/02/13 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/02/06 (水) 19:30

価格2,700円

終演後、奥村主宰に最初にかけた言葉は「いい絵、描いたなぁ」だった。
出だしこそ従来の破天荒な献身調だが、本編は破天荒などとは程遠く、普通より少しだけ振れ幅が広いが決して稀有ではない生き方をした女性二人の生きて、生きて、生きて、老いて、な人生を抜粋しユーモアとペーソスも交えて見せて鮮やか。
「わび・さび」、「枯山水」なども思わせる新境地か?
ラスト二場の構成も巧い。

Le Père	父

Le Père 父

東京芸術劇場/兵庫県立芸術文化センター

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2019/02/02 (土) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/02/05 (火)

東京芸術劇場シアターイーストにて『Le Père 父』を観劇。
これまで世界30ヵ国以上で上演されてきた“老い”をテーマとした悲喜劇。今回が待望の日本初上演ということで、昨年10月の時点で観劇することを即決。とても興味深く楽しみにしていた作品でしたが、その期待をはるかに上回る実に見応えのある素晴らしい作品でした。
80歳の父親が一人で暮らすアパルトマンに娘が駆け付けるシーンから物語はスタート。この後3月下旬までロングランで上演される作品なのでネタバレ防止も兼ねて内容の詳細は割愛しますが、現実の話なのか妄想の話なのか、更には現在の話なのか過去の話なのか、とにかく目まぐるしく場面が変わる複雑な構成に吸い込まれ、頭をフル回転させながらじっくりと楽しませて頂きました。遅かれ早かれ人間誰もが経験することであろう“老い”の問題。当然自分自身が当事者となる“老い”もあるし、身内或いは他人の“老い”もあると思います。そのリアルでデリケートな問題をユーモアを交えながら描いている今回の作品はとても興味深く、場面場面によって様々な感情を抱きました。実際にこの問題に直面したとき、果たしてどのような行動を取ってしまうのか、想像すると恐ろしくもあり未知な部分もあり、、。毎日変わらず普通の生活を送れていることがどんなに幸せなことなのか、改めて実感させられたような気もします。ただ、実際に老い問題に遭遇しても決して悲観するだけではいけないと思いますし、きちんと呼吸して生きている以上は一人の人間として命を大事にして生きなければいけないという気持ちにもなりました。結局は何が正解で何が不正解なのかすら分からない。実に根深く難しい問題であるように感じます。。 父親役を演じる橋爪功さんを始めとするキャストの皆さん一人一人の好演が、物語をよりミステリアスな方向に仕上げていたと感じました。また、場面場面の点と点が終盤にかけて結び付いたときは鳥肌モノでした。もう一度観てみたいです。

拝啓、衆議院議長様

拝啓、衆議院議長様

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2019/02/06 (水) ~ 2019/02/11 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/02/06 (水) 19:00

座席1階

期待の演目である。あの事件をどう戯曲にするのか。あの古川健がどう切り込むのか。
舞台は、容疑者の弁護士の視点から語られる。死刑廃止を訴えている人権派弁護士という設定だ。接見に行くたびにに繰り返される容疑者、被告人の身勝手な主張に、さすがの人権派もこいつに生きていく資格なんてない、と弁護人を降りる決意をするところまで追い込まれる。
そんな彼が再び弁護団に戻る決意をするのはなぜか。そして、裁判の結末は。
殺された障害者の遺族、障害者施設で働く人たちなど、丁寧な取材をして練った戯曲だと思う。この舞台の主題である差別の本質についてどう結論付けるかは、客席に委ねられる。
個人的には、脳性まひと思われる障害者に寄り添う介護女性の本音に心を揺さぶられた。障害者介助の現実から目をそらせて単に共生とか社会的包摂とか言うだけでは、事件はまた繰り返される。一人一人の覚悟が問われる。

朗読劇『罠 Piège pour un homme seul』

朗読劇『罠 Piège pour un homme seul』

演劇企画CRANQ

ザ・ポケット(東京都)

2019/02/06 (水) ~ 2019/02/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

とにかく驚きの連続で、たくさん罠が張り巡らされていました。
誰を信じたら良いのか、観ていながら一緒に疑心暗鬼になっていくような、ハラハラするストーリーでした。
朗読劇は初めてですが、詰め寄る演技などを個々が正面を向きながら一人芝居のように進めていくことに慣れなかった部分もありますが、声だけで感情が見えるのは、流石声優さんだなと思いました。

この海のそばに

この海のそばに

えにし

「劇」小劇場(東京都)

2019/02/05 (火) ~ 2019/02/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

冷たい雨の降る中劇場に向かいました。芝居の内容はとても重いテーマを扱っていました。役者の皆さん演技も上手く目が離せません。1時間45分息もつけないような緊迫した時間をあじわいました。この劇団を主宰してしかも演じている方とそのお母さんとの実話だという事が私の心に辛さとして何時までも消えませんでした。

この海のそばに

この海のそばに

えにし

「劇」小劇場(東京都)

2019/02/05 (火) ~ 2019/02/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

前作「クラゲ図鑑」は警察からの事情聴取というカタチをとり、主宰前田氏と母親との過去を粛々と紐解くように描かれた作品。
そこでは、若くして独り残されてしまった主人公の孤独と、彼を取り巻く歴史の壮絶さにただもう驚くばかりでした。
その後、この公演をきっかけにドキュメント番組「ザ・ノンフィクション」に取り上げられ、局の後押しで前田氏が25年ぶりに故郷の韓国を訪れお世話になった人々や,何と存命しておられた生みの父親と再会するシーンも興味深く拝見することに。
縁があって更に更に深く母親の歴史に向かい合うことになった前田氏はこの取材を通して何を思ったか、今回の「この海のそばに」にはその答えがあるように思えて楽しみにしていました。

本作「この海のそばに」は件のテレビ取材を通したカタチ(取材形態は演劇的に脚色を加えているとは思いますが)で、前半にていま一度、経緯の再現。
前作に比べると落ち着いた目線で主要な事実ひとつひとつを淡々と振り返る感じだったものの、やがて来る運命の日が近づくにつれ詳細な描写へと・・・
何より印象的だったのは現実に対して受け身的な印象だった青年が、取材を受ける本作ではひとまわり大きくなっていたこと。

自分自身を演じられた前田氏はつらい過去を背負い、想像もできないご苦労もされてきたでしょうが、しっかり事実と向き合って人と痛みを共有し、これだけの仲間の協力のもと、その思いの丈を発信できる環境を持てるまでに辿り着いたのは、とても素晴らしいことだと思います。
これ以上の供養はないと思えますし、劇団「えにし」さんの礎的な作品ともなるでしょう。
入場時にはジトジト降っていた外の雨が、終演後カラッと上がっていたのが何とも象徴的でした。

ネタバレBOX

終盤、前田氏が放った渾身の叫び。
このシーンをしっかり観る事ができ、受け取ることができただけでも、もう感無量です。
そして取材者が殺人の動機を「女のプライド」と解釈したのに対して、否「母の深い愛」だと断言した姿勢が忘れられません。
このまま最後まで、ひとつひとつの公演に思いを込めて駆け抜けてほしいです。

DIAVEL ディアベル

DIAVEL ディアベル

魅殺陣屋

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2019/01/18 (金) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

ここは何処だ 俺が裁いてやろう。
ヨミはヒムカを自分の世界へ連れ戻した ヨミのヒムカへの愛
最後場面 ツカサがディアベルで斬る、母トリィのツカサへの愛が作った世界なんだろうか。
人も神も悪魔も、愛と嫉妬と欲望は変わらないのか。

ネタバレBOX

楽しそうだね 死ねばいい 真っ赤だ。//佐久間さんの生命力を信じるほか。// ツカサ ごめんな //  ゴホゴホ 奇跡  //  お母さんの形見  //  本当に この病院に 赤い石を持っているか 悪魔に会ったか カンナ神の意思を次ぐ者 // ハエが飛んでいるな // なんだこれ本物  //  ディアベル 生と死の間 黄泉の使魔ヒムカ。早く帰るのじゃ イルボイヤ 真っ黒な魂を裁く この剣で切られると魂は消失する // 夢の中の母は アップルパイ  //  親父は俺を見ると辛そう。ワタル ツカサ君の病室で何していた。 //  ごめんミユキ待たした 別れて欲しい 病気で金がかかる100万 俺が治す  //  その銃玉切れ 交通事故 // 誰の差し金 シンドウさん町工場 潰した 死んだ父 仕返し 刺された 犬に餌さ。 //  赤い石を手放せばここに来ない 捨てろ 巫女が流した血が染み込んだ石 ヨミと言う悪魔が狙っている 私達に渡して  //  ユウキ 何している(飛び降りる) まただ 助けられなかった //  我に刃 後悔 させてやる // 力が欲しいか 我の下に来い  //  俺は死んだんだな 犬:僕に付いて来て  //  ここから帰れるよ 何処
に帰ればいい  //  石を無くした 村の者の認められない 落とした 鈴鹿 良い名だ 何処に住んでいる。隠れ里 これをやろう 青より 赤が似合う 鈴鹿 私と行こう 私には太陽など要らぬ 次合う時は殺し合う時 盗賊と戦う 武丸様、そなたの舞を観るのは久しぶりだな(青い石を奪う)赤い石を渡す。ソウジ鬼にたぶらかされたか おぬし 助けてやろうか わしはヒブカ わしの元に来い //  またこの病院か 強い力が ヒムカがディアベルを作ったのは //  ヒムカは神か ユウキ帰ろう ヨミ ツカサは何故何度もディアベルを訪れるのか  //  ツカサ 何故いつもお前なんだ(嫉妬で斬る) //  何故お前たちの魂はここにいる 結婚詐欺 今度は消してあげるよ鈴鹿 からむ心 救えない。3本の剣を重てディアベルの扉を切り開く  //  これでやっと。 ヨミか もう止められない ディアベルはまやかし ヒムカ 敵はヨミではないのか ヒムカずっと逢いたかったよ お前たちの世界なんて知ったことか ダンテ ヒムカを閉じめた ヒムカと尊は一つの人間 ヒムカ ダンテ ヨミ ダンテを死に追いやった カンナは一つに成る
人間を根絶やしにするため ヒムカ帰ろう私達の世界へ トキコ 私が裁かなくては。お母さんはいつ帰って来るの 私の心も亡者と同じ黒く染まってしまった 斬られる 私はトリィだ 母さん ツカサに会いたいと思った事が 私は貴方を愛している 心はいつも貴方の側に。

ここは何処だ 俺が裁いてやろう。
ヨミはヒムカを自分の世界へ連れ戻した ヨミのヒムカへの愛
最後場面 ツカサがディアベルで斬る、母トリィのツカサへの愛が作った世界なんだろうか。
人も神も悪魔も、愛と嫉妬と欲望は変わらないのか。
DRYuuuu!!! 大阪公演

DRYuuuu!!! 大阪公演

激団リジョロ

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2019/01/18 (金) ~ 2019/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

開始早々から土の香り、舞う土埃、動く舞台装置、ここはテーマパークかな?という臨場感と迫力。
人にはそれぞれに想いがあって、いろんな考えを持って生きている。誰かのため、自分のため、大切な人を守るため。
最後が希望で終わったのも救われました。

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