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百物語2025

百物語2025

伊藤えん魔プロデュース

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2025/08/09 (土) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今回初めて拝見しました。前半、怪談エピソードをお芝居で、後半は怪談師を交えてのトークと怪談、とても面白かったです。怪談師の話を生で聞いたのも初めてでした。お芝居も、演出も素晴らしく見ごたえありました。TVで特殊効果を使ってではなく、舞台であのクオリティは称賛です。またの機会があれば拝見したいですね。

FINDING BLUE

FINDING BLUE

uniqueunion musicalkids

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2025/08/08 (金) ~ 2025/08/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

まさに 謳い文句通り「コロナ禍の閉塞を越えて未来へ踏み出す、等身大の青春物語」、それを小学生から大人まで22名+ヴァイオリン奏者で紡ぐ。色々なことが制限された時期、しかし時間は止まることなく過ぎていく。その時にしか経験出来ないことなど 悔しく悲しい思いをしたことが瑞々しく描かれている。

本作は コロナ禍を背景にしているが、いつ どのような理由・原因で日常が奪われるか分からない。劇中にもあるが、例えば 東日本大震災や能登半島地震など、人の力ではどうすることも出来ない自然災害がある。勿論 自然災害に端を発した人為的な二次災害もあるが…。それでも人は前に進む、そんな希望と勇気に溢れた作品。

公演の見所2つ。1つ目は、パンデミック下で 今 自分がしたいこと、できることを模索して仲間と思いを共有し合うこと。そこにコロナ禍の感染防止対策ー3密「密閉」「密集」「密接」が立ちはだかる。自分たちの思いだけで仲間や周りの人々を危険な目に遭わすことは出来ない。そんなジレンマを仲間内に負わせる。この重石のような存在が、思いだけが暴走しそうな状況を踏み止め、自ら色んなことを考えさせるところ。

2つ目は、どこにも ぶつけられない 不平・不満や遣る瀬無い思い、それをミュージカル---歌詞にのせて訴える。大人の出演者は2人、ともに音楽が好きで震災被災地での活動を通して知り合った。しかし 混乱と化した現場、そこでは生活の糧にならない音楽、もっと言えば 芸術は無力。心無い言葉を浴びせられて…それでも心は救えるのではないか。重く響く台詞が印象的だ。
三面舞台、それは観(魅)せるという演出、同時に (広角にすることで)多くの人に夢や希望を持つことの大切さを訴えているようだ。
(上演時間1時間50分 休憩なし) 

Toi et more

Toi et more

サンカク計画

水性(東京都)

2025/08/08 (金) ~ 2025/08/09 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/08/09 (土) 18:00

価格4,000円

「昨日を0とした場合の明後日」の方を観劇。稽古から観た。
へーこうやって演出ってつけられていくんだな、というのが素直な感想。将来演劇関係に進みたいけど学校には通えない、という人には大変勉強になるのではないか。役者が演出からの指摘を受けて修正する仕方も面白い。すぐに正確に直ることもあれば、そうじゃないこともあった。しかしなんだかんだいって本番ではきちんとブラッシュアップされていた。さすがというべきだろう。
とはいえ、1日だけというのはさすがに無理があったと思う。せめて演出家に事前に台本を渡して、照明やBGMやSEをあらかじめある程度FIXした状態で臨む形にしたほうが良かったと思う。それでも方向性としては興味深く、成功していると言ってもいいだろう。
役者が台本を持ってそれを読みながら演技をするという「リーディング上演」は、やはり私のような観劇初心者には違和感があった。よくあるそうだが、真剣に演劇関係の仕事をしたい人はともかく、気軽に初心者が観れるものではないと思う。

『残響』

『残響』

白狐舎、下北澤姉妹社、演劇実験室∴紅王国

シアター711(東京都)

2025/08/06 (水) ~ 2025/08/12 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

下北澤姉妹社、そして出演陣を瞥めて観劇に至ったが、紅王国/白狐舎(前者主宰の故中野氏が企画し、後者主宰の三井氏が脚本執筆)については前に一度両者が作品を持ち寄った合同公演を観ていたというのもあった。昭和史の事件を自分らに重なる「人」の視線で、「人」のドラマとして描いていた記憶であるが、今作は安倍元首相銃撃事件が題材。両団体の正体は知らねども縁あって観劇に至る。良質な舞台であった。
事件の加害者となるらしい人物の属性として仄めかされる「宗教」との関わり(被害)は、決して特殊な事例ではなく、同じアパートに住むカップルや年金で暮らす管理人夫婦ら庶民らも、不遇からの救済を望むゆえにそうした「被害」と地続きである事もいつしか見えている。「信じたい心」「弱さ」を持つ彼らに作者はその報いとしての悲劇を味わわせるわけではないが、相応の結末は到来する。
だが、劇の終盤、ささやかな人生を営もうとする彼らが小さな命を育むあるささやかな営みにおいて、初夏のある日、心和むひとときを共有する。
この感動の所以は、作者が銃撃事件を起こした人物を決して特殊なケースとして炙り出す事をせず徹頭徹尾、同じ時代を生きる人間集団=社会の中から必然的に生まれた「現象」として描いた事にある、と思う。

32軍壕へ メンソーレ

32軍壕へ メンソーレ

沖縄俳優部

劇場MOMO(東京都)

2025/08/06 (水) ~ 2025/08/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

沖縄で何が起こっていたのか、ずっしりと心に響きました。

ネタバレBOX

戦争の負の遺産について、ドタバタ劇を通して、わかりやすく解き明かされていました。深刻でありながらユーモラスも交えて、記憶に残りやすい、メッセージとして心に刻みました。遺産の公開の日が待ち遠しいです。
~喜楽に落語~ ハルカス寄席

~喜楽に落語~ ハルカス寄席

近鉄アート館

SPACE9(大阪府)

2025/08/07 (木) ~ 2025/08/28 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

笑福亭銀瓶さんが良かった\(^o^)/

魚雷モグラ’25

魚雷モグラ’25

ウラダイコク

池袋みらい館大明 ブックカフェ特設ステージ(東京都)

2025/08/08 (金) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

セピア色の乙女たち

セピア色の乙女たち

藍星良Produce

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2025/08/06 (水) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

宇宙で一番孤独な場所

宇宙で一番孤独な場所

夜光群

萬劇場(東京都)

2025/08/07 (木) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

大脳チームの回。14人で1人を演じる設定はとても面白そうだったのに。何だかここまでの人数で作るという思いに成果が追いついていないような、そんなもどかしさを感じた。

宇宙で一番孤独な場所

宇宙で一番孤独な場所

夜光群

萬劇場(東京都)

2025/08/07 (木) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

誰のあたまの中にもいろんな自分がいて、意見を対立させている。そのいろんな自分が全員舞台に上がって議論を繰広げるという着想は面白く、議論されている会話も自分と重ねて考えさせられる内容だったのがよかったです。
一方、宇宙で一番孤独な場所=xxx との関連性はやや弱いかなと。また物語の中であたまのいろんな声を聞きながらもpositiveな自分になっていく展開もやや弱いのかなと感じました。

水星とレトログラード

水星とレトログラード

劇団道学先生

ザ・スズナリ(東京都)

2025/08/02 (土) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/08/09 (土) 18:00

価格6,000円

120分。休憩なし。

帰還の虹

帰還の虹

タカハ劇団

座・高円寺1(東京都)

2025/08/07 (木) ~ 2025/08/13 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/08/09 (土) 14:00

座席1階

よく練られた戯曲だった。セリフの一つ一つがシャープで、戦時に生きた画家たちの無念が突き刺さってくるようだった。高羽彩自身はパンフレットで「戦争の話を書きたくないんです」と述べているが、劇作家として書かねばならないと強く感じていたのだろう。登場人物のそれぞれに物語があり、胸に秘めた思いがあり、スポットが当たる場面が丁寧に作られていた。

冒頭、渡仏していた画家の妻の問わず語りから始まる。この人自身にも葛藤の物語があるのだが、狂言回しの役も与えられている。これが一連の流れをぐっと引き締めている。登場するのは3人の画家、書生として入った画家見習い。お手伝いさんとその弟、画家に戦争鼓舞の作品を書かせる役の陸軍中佐。おそらくどの画家も軍部に押し付けられた戦意高揚の絵など描きたくないと思っているが、舞台の前半では皆、その思いをストレートに外には出さない。
舞台上には大小さまざまなキャンバスがしつらえられているのだが、その中でもひときわ大きく、布がかけられている対策が物語のカギを握る。舞台後段でそのなぞ解きがなされるのだが、こうした構成はタカハ劇団の過去作「美談殺人」でもあったように記憶する。客席を惹きつける仕掛けは今回も奏功している。
絵画や文学、演劇など文化作品まで戦時体制一色に染められたこの時代。どうしたら繰り返すことがないようにできるのか。今作などを仕上げるために歴史を勉強しているという高羽がパンフレットで述べている一言に注目したい。

ぜひ、目撃したい快作だ。舞台上の手話通訳や客席で使うモニターなど、耳が不自由な人も楽しめる配慮がなされている。


『サルメ版 黒い十人の女』

『サルメ版 黒い十人の女』

サルメカンパニー

シアター風姿花伝(東京都)

2025/08/07 (木) ~ 2025/08/13 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/08/08 (金) 19:00

変わった舞台構成て面白い演出だった。
キャラクターも豊かで良かった。
幕間のパフォーマンスも魅力的で楽しめた。

魚雷モグラ’25

魚雷モグラ’25

ウラダイコク

池袋みらい館大明 ブックカフェ特設ステージ(東京都)

2025/08/08 (金) ~ 2025/09/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

かすてら回を観劇しました。
第二次世界大戦中の長崎を描いた作品でしたが、興味深かったです。
ちょっと不思議なストーリーで、声や身体を使った演出が印象的でした。
学校の図書室を劇場にしていて、劇場内の雰囲気が良く、案内も丁寧で良かったです。
心に残る舞台でした。

セピア色の乙女たち

セピア色の乙女たち

藍星良Produce

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2025/08/06 (水) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

椿組の回観ました。劇中劇を使って戦時の記憶を3世代にわたって語り継ぐ設定、なかなかに巧みですね。かなり笑いも多くて、戦争の悲惨さをリアルに描くといった感じではないのですが、今風のスタイルとして感銘を受けました。

SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE

SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE

LIVE FORWARD

IMM THEATER(東京都)

2025/08/01 (金) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

コロナ禍を挟んで、ようやく東京公演実現となった本作。マキノ ノゾミの脚本、白井晃の演出、ともにいい出来。生バンドをバックにした笠置シヅ子のナンバーは勿論、他の服部メロディも劇中で効果的に使われていて、それもよかった。

ネタバレBOX

個人的にグッときたのは、八郎との別れのあとでビアノで流れた「胸の振子」。「買物ブギー」は二拍カットの自粛バージョンじゃなく、オリジナルのまま歌ってほしかった。
FINDING BLUE

FINDING BLUE

uniqueunion musicalkids

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2025/08/08 (金) ~ 2025/08/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/08/09 (土) 14:00

価格3,000円

115分。休憩なし。

セピア色の乙女たち

セピア色の乙女たち

藍星良Produce

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2025/08/06 (水) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。この時期、特に今年は戦後80年ということもあり、反戦劇が多く上演されている。本作も 青春期を太平洋戦争と共に過ごした乙女たちを描いている。
少しネタバレするが、それを劇中劇というスタイル、しかも昭和34年生まれの女性 千里が、その母 里子(昭和元年生まれ)から聞いた話を上演台本とする。さらにそれが 本作「セピア色の乙女たち」を思わせるような劇作。

これからは、残念なことだが、戦時中のリアル体験を語る者が少なくなり、記憶も暈けてくる。(太平洋)戦争体験のない者による伝聞が多くなっていくだろう。当日パンフに脚本/演出の藍星良さんが「いずれ私たちがいなくなり、これからの世代になった時、いったい何を伝えられるでしょうか」と記しており、演劇という「表現の自由」の中で、戦争の愚かさをどう語り継ぐのか そんな模索したような好公演。

学び 恋をする、そんな当たり前の青春期を 等身大の役者(総じて若い)が生き活きと演じている。それを時代ごと---戦時中、高度成長期(千里が子供の頃)、そして現在(令和)の世相を垣間見せながら、セピア色の時代へ思いを馳せている。公演は メタ構造にすることで、過度な没入感ではなく、今ある世界の尊さを考えさせる上手さ。
(上演時間1時間50分 休憩なし)【桜組】 

ネタバレBOX

舞台美術は 非対称だが、何となくバランスするような安心感がある和室作り。中央に小さな階段を設え、上手は欄間の下に仕切り窓とベンチ、下手は障子戸、丸テーブルに椅子。上演前にはテーブルの上に写真たて。また「故郷(ふるさと)」の曲が流れている。

物語は、戦時中の話を上演するため、出演者 里花の母 千里がその母 里子(つまり里花の祖母)から聞いた話を基に台本を書き、という劇中劇仕立て。それが本公演と重なるような劇作。千里が子供の頃には、池袋駅東口辺りに まだ傷痍軍人がいて戦争の痛ましさを見た という記憶がある。劇中劇の内容は、里子が熊本の女学校を卒業して 東京 お茶の水にある明治大学へ入学したところから始まる。そこで知り合ったミサ子や勝江と友情を育み、通学電車で見かけた予科練生との交感(淡い恋心)など、今でいうアオハルが微笑ましい。そして 市井で慎ましく暮らしている人々、そんな日常を淡々と描く。しかし、だんだんと戦争が激化し東京への空襲も始まった。生活も学校ではなく、被服廠へ通うことになる。

戦争体験者が少なくなり、戦後世代が背負うものが問われているような気がする。物語の結末は知らなくても、この世界線の行方は すでに知っている。どのようにして今日に繋がっていくのか。そして今、世界のどこかの国・地域で戦争や紛争が起きている。グローバル化した社会において、我々は何らかの影響を受けている。けっして対岸の火事として傍観しているわけにはいかない。

演劇という表現を通して、戦争という最悪の不条理を描くことの大切さ。本作は、戦後世代が語り継げるような劇作上の工夫が好い。また脚本だけではなく、舞台として観(魅)せるための 照明や音響・音楽も効果的であり印象付けなど演出にも 力 を入れている。
次回公演も楽しみにしております。
32軍壕へ メンソーレ

32軍壕へ メンソーレ

沖縄俳優部

劇場MOMO(東京都)

2025/08/06 (水) ~ 2025/08/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

沖縄戦の悲惨な歴史を土台に、わかりやすく、かつ、飽きないエンターテイメント性を持たせ、心に残る作品でした。
作中にウチナーグチ(琉球語)が多く出て来ますが大丈夫。自然な形で日本語に変換される脚本になっています。

宇宙で一番孤独な場所

宇宙で一番孤独な場所

夜光群

萬劇場(東京都)

2025/08/07 (木) ~ 2025/08/11 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

 ドラマツルギーについて考える必要があろう。

ネタバレBOX

 板ホリゾントにエレベーターの扉のような開閉口。開演前にはその前に“田中真美の脳内”と書かれた布が時折風にはためき乍ら揺れている。開演と同時に撤去されると主演の真美が現れ目前に設えられた階段を下り下手に置かれた、赤や黒のドレス、スカート等の衣服を体に当ててみたり、上手恐らくクローゼット内に置かれた衣文掛けにバスタオルを干す等の作業を始める。その後、現れる多数のキャラクター。男女ともに居るが女性が圧倒的に多い、各キャラクターは各々独自の性格を持つが基本的には世間からの評価が低いことを気に病んでいる。因みに真美自身は地方から夢を叶えようと上京してきた。然し三十路を越える現在になっても未だ自分自身の夢を確定することすらできておらず、宇宙でたった1か所リラックスできる時空は布団に包まり眠る時だけ、という塩梅である。その癖“立派な社会人になること”だけは恰も金科玉条の如く頑なに自己命題化している。また、故郷に帰る条件として、目指している“立派な社会人としての自己の確立以降”という条件を科して居る為、心配する母からの電話だと分かり切っている電話に中々出ることが出来なかったり、無視してしまったりを繰り返している。そういった日常が自己否定を生み出し、それが益々真美を、第三者の存在と対峙する機会を喪失させていることにも気付くことが出来ない。即ち論理的に決して脱出できない隘路に自ら嵌りこんで身動きが取れず自家撞着の不快に沈み込んでいるのである。試しに“死にたい”と戯言は繰り返すものの、無論本当に遂行することはできない。それ位のことは自身でよく理解しているものの、覚醒している訳でもないのは、三人称的な世界に生きていない以上必然である。が、一人称世界でしか生きていない彼女にそのような論理を構築することは不可能である。母との関係が正常に築ければ二人称世界を通しての三人称世界への軟着陸も可能であったかも知れない。然し描かれた内容内にその兆しは見えない。それが、今作の限界である。世間や第三者との鬩ぎ合いを避け、何時までもナルシシックな一人称世界内で生きる限り、この壁を乗り越えることは不可能である。本来なら、二十歳前後でこの問題は克服していて然るべきなのだが、こじらせてしまった以上、腹を括って意図的、論理的に自らの頭脳をフル回転させて克服する他はあるまい。表現する者として生きる気であるなら、この問題は避けては通れない必須の問題であることに気付けないようでは、良いシナリオは書けない。演劇をやっている以上、シェイクスピアは読んでいるだろう。仮に「ロミオとジュリエット」でモンタギュー家とキャピュレット家が因縁の対立関係に無く、互いの親族同士の殺人や親友の殺害等が無かったら、また、ジュリエットの仮死を知らせる手紙がロミオに届いていたならこの悲劇は、完全に間の抜けた作品にしかならなかった。その程度のことは中高生でも分かる。脚本を執筆する以上乗り越えねばならぬ初歩的問題なのである。
 因みにこのような問題を個人的に抱えた個々人が三人称世界と対峙する状況を描くことができれば、面白い作品になるだろう。それを実現する為には、先ず、世界に向かって翔び第三者と格闘すると同時にその手法を自らの頭脳を用いて編み出すことが必要だ。ヒントは書いた、今後に期待している!

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