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「シーボルト父子伝~蒼い目のサムライ~」再演

「シーボルト父子伝~蒼い目のサムライ~」再演

ACTOR'S TRIBE ZIPANG

ブディストホール(東京都)

2021/08/04 (水) ~ 2021/08/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

持田千妃来さん出演。
シーボルトというと蘭学、西洋医学、塾を開いて門下生に高野長英、ということを学校で習いました。それくらいの知識でしたが、その子供たちも活躍していたのですね。勉強になりましたし、知ることができて良かったです。

ブディストホールは築地本願寺と一体化している建物内で、階段を上った2階にあります。階段とロビーに、説明のパネルがたくさん展示されていました。2回観劇し、1回目は話の展開にちゃんとついて行けなかったのですが、2回目はパネルをある程度読んで、より楽しむことができました。パネルがあってよかったです。

主人公のハインリッヒの生涯、日本との関わりを追う話でした。ざっくり 外交官→考古学者→外交官 と解釈しました。いろんなことがありすぎて、「え、急に考古学で、貝塚の発掘?」と驚いたりしましたが、ほんとにいろんなことを成し遂げた生涯だったのですね。

アーネスト・サトウ(Ernest Satow)役の竹若さんが飛びぬけて声が大きく、存在感がすごかったです。調べたところ、「サトウ」は日本の姓とは関係ないようですね。ドイツにSatowという地名もあり、ドイツ系の姓として存在するようです。日系と思ってしまいましたが。

持田さんは3役あって、序盤の日本に向かう船上の女性、ハインリッヒの子供時代、アレキサンデルの子供時代。出番は多くありませんでしたが、重要な役だったと思います。持田さんの背格好ならではの配役でしたね。

アレキサンデル役の塩谷瞬さん。舞台ではないですが「魔法のiらんど イケない課外授業」で撮影当時15才だった大川藍さんと共演された方です。そのチャラい先生役のイメージでしたが、今回でかなり見る目が変わりました。良い青年でもあるし、かっこいいミドルでもあります。

ネタバレBOX

伊藤博文のセリフで吉田松陰の辞世の句があったのですが、土曜のマチネでは「朽ちぬとも」のところを「尽きぬとも」と。言い間違いと思います。木曜ソワレでは違和感なかったので、土曜のマチネだけかもしれません。とはいっても伊藤役の福地清さん、とても素晴らしかったです。
一人芝居 マクベス=アナリティカ

一人芝居 マクベス=アナリティカ

Hideto Ambiguous

たましんRISURUホール(立川市市民会館)(東京都)

2021/08/08 (日) ~ 2021/08/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

マクベスのストーリーを知らなくてもそれなりに楽しめると思いますが、知っている方がより楽しめる。

Unplayed Lullaby

Unplayed Lullaby

Orgel Theatre

新宿眼科画廊(東京都)

2021/08/06 (金) ~ 2021/08/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

傷や秘密や妄想の共有は親友というより信仰に近いか。ただ盲信はいずれ反転するのでは?あと、眼科画廊の公演にしては照明かなりがんばってたね。

透明な山羊

透明な山羊

下鴨車窓

THEATRE E9 KYOTO(京都府)

2021/08/07 (土) ~ 2021/08/09 (月)公演終了

満足度★★★★

アフタートークで理解したこともあったけど、共感できた。私の父親は既に他界していますが、どうだろう?そして自分はどんな父親なんだろう…。考えさせられる。

雨花のけもの

雨花のけもの

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 小ホール(埼玉県)

2021/08/05 (木) ~ 2021/08/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ネタばれ

ネタバレBOX

さいたまネクスト・シアターの解散公演の『雨花のけもの』を観劇。

故・蜷川幸雄がさいたま芸術劇場で立ち上げた若手俳優の劇団。
彼は以前にもベニサンピットでニナガワ・カンパニーという若手劇団を作っていた。
さいたま芸術劇場の大劇場で、有名俳優やアイドルタレントを使ってシェイクスピアを作っていながら、老人(ゴールドシアター)や若手を使って革命劇を積極的に作っていた。彼の若い頃のアングラ劇団(櫻社、現代人劇場)の精神を味わいたいなら、この老人と若者の劇団を観るに限ると言われていた。
今作は、作・細川洋平 演出・岩松了

あらすじ
富裕層が社会に馴染めない若者を世話すると吹聴しつつ、若者をペットとして売買していた。若者たちはレシピ(台本)と呼ばれるの内容の三文芝居を演じながら、富裕層から値踏みされ買われていくのである。
だがそんな状況も時間と共に崩れていくのであった....。


いきなり始まりから掴まれてしまった。
若者をペットとして買う?
そこに存在するのは支配する者とされる者。
現代社会の貧富差のテーマはありつつも、どんな展開が起きるのだろう?と期待しない訳がない。
蜷川幸雄と清水邦夫が好んて作った若者が大人社会に反旗を翻すかの?
『暴動』と『ゲバ棒』、そして『言葉』を武器に闘争を行うのか?
だが時代は70年代ではない。
2021年・劇作家・細川洋平の武器は、『暴動』と『ゲバ棒』がなくなり『言葉』が
『狂気』に変わったのであった。
病室

病室

劇団普通

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2021/07/30 (金) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/08/08 (日)

価格2,800円

2年前のスタジオ空洞から会場を変えての再演作品、8日14時開演回の千穐楽の舞台を拝見。

基本的な感想は前回と同様なのだが
長いこと入院していた亡父のこと
同じ話を繰り返す入院患者あるある!
120%関心の無い田舎の噂話を喋り続ける実家の親族
昭和名物・暴君親父の理不尽な言動の数々
そして、自身の入院時に体験したアレやコレや…
冷凍庫の奥の方に隠れていた記憶が、郷愁と痛みを伴って解凍された120分だった。

演技陣に関しては、初演とキャストが変わった
片岡役の小野ゆたかさん
片岡の娘/小林の娘役の安川まりさん
橋本の娘/小林の担当看護師役の小野寺ずるさんの3名が
いずれも「病室」の世界観に溶け込んでいて好演だった。

あと、舞台セットに関して、左右にベッド2台を並べただけの初演時のセットでは、星のホールの舞台の広さを持て余すかなぁ?と案じていたが…杞憂に終わって、良かった。

ネタバレBOX

【配役(※は前回と異なる演者)】
入院患者・片岡(健常時は亭主関白。妻は従うのみ。娘は帰省して見舞い。息子とはうまくいっておらず、週末も見舞いに来ていない?)
… 小野ゆたかさん※
入院患者・佐竹(話好きで情は深い。妻が見舞いに来る。どうやら先は短いらしい)
…用松亮(もちまつ・りょう)さん
入院患者・小林(今は仏のような穏やかな性格だが、健常時は暴君。妻子は見舞いに来ず?)
…渡辺裕也さん
入院患者・橋本(見舞いに来る娘は離婚の意思を…)/片岡を診る医師
…折原アキラさん
片岡広也(息子)/遠藤タケル(片岡を担当する理学療法士)
…函波窓(かんなみ・まど)さん
片岡あみ(娘。東京から見舞いのため帰省)/小林の娘(家族に高圧的な父親を非難)
… 安川まりさん※
片岡の妻(夫に従うばかりの昔風の妻)
…松本みゆきさん
橋本の娘(離婚覚悟で子供を連れて実家に戻ってきている)/小林担当の看護師(遠藤の恋人)
… 小野寺ずるさん※
佐竹の妻/佐竹の担当看護師(妻や担当看護師の佐竹への接し方を見ると、一見ぶっきらぼうな彼が実は魅力ある人物だということが察せられる)
…石黒麻衣さん
Who’s it? 〜ニューヨークの日本人〜

Who’s it? 〜ニューヨークの日本人〜

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2021/08/05 (木) ~ 2021/08/10 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

アメリカ・ニューヨークで英語禁止!…たかが言葉、されど言葉である。言葉の底には文化が透けて見えるという奥深さ。公演は「ニューヨークと歌舞伎町って似てる」みたいなところから始まったらしいが、物語の随所にそのようなシーンが登場する。
ニューヨークにあるアパートに闖入した日本のヤクザとこの部屋に出入りする人々の会話を通して浮き彫りになる居心地の良さ、自由な雰囲気、そして自分らしさ とは…笑いと苦みと少し切ない物語。短編だからこそ早い段階で引き込む興味・魅力付は上手い。
(上演時間70分)

ネタバレBOX

舞台美術は、ベースを四角に区切り部屋を出現させ、そこにソファとテーブルを置いたシンプルなもの。客席はL字で、2方向から観劇可能であるが、舞台と客席が対角に設えているため、どちらから観てもあまり変わらないと思う。

日本のヤクザ・輪島真司(長野耕士サン)がソファに座り、このケイ(寺園七海サン)の部屋に居る人々を制圧しているところから始まる。自分は英語が話せないため英語禁止ルール、そして外部との通信手段である携帯電話等をテーブルへ出させる。にも関わらず次々に友人等が訪れるため、手負いヤクザの苛立ちはピークへ。

2021年、ニューヨーク州での大麻合法化を背景に、その社会的なことを日本(人)との対比を意識して描く。輪島は対立組織と大麻を巡って諍いを起こし、銃で撃たれこの部屋へ。ニューヨーク州では、合法化以前の大麻取締まりにおいて人種差別(白人と黒人等)が著しく、それが検挙率に表れていたと。台詞にもあるが、警察での取調べでも差別的なことが多い。日本では描きにくいことをニューヨークに設定することで大麻に絡めた問題(差別)意識を描く。もちろんニューヨーク州における大麻合法化は、雇用・税収の拡大や人種差別の縮小といったメリットの説明も忘れない。
また、この部屋の住人達、集まってくる友達の言葉から、アメリカと日本の生活、文化、そして暮らし方そのものの違いが吐露されていく。例えば、日本人留学生はネイティブでない(英語)発音に悩み、意思表示・疎通に支障をきたす。一方、日系3世ともなれば、同じ日本人でも意識がアメリカに近い。日本人は仲間意識、協調性の重視という雰囲気にホッとする、など異国という設定だからリアリティを感じさせる。

先の社会性に日本人という個性というか特徴を さり気なく描き込み笑いの中に「意識」という問題を潜ませる巧みさ。
ラスト、輪島がケイに英語で「さよなら」は何て言うのだっけ?というのに対し「see you again」と回答。輪島曰く、自分でもそれくらいの英語は解る。そしてケイに改めて別れの言葉を英語で言わせる洒落たシーンが印象的だ。
次回公演も楽しみにしております。
ぞうれっしゃがやってきた

ぞうれっしゃがやってきた

公益財団法人武蔵野文化事業団 吉祥寺シアター

吉祥寺シアター(東京都)

2021/08/07 (土) ~ 2021/08/11 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

2年前の短編上演も興味があったけど、そのときは「親子のためのおしばい」として上演されていたので遠慮してしまった。今回の長編版は約90分。青☆組の吉田小夏さんらしい丁寧な作りで、不覚にも序盤から何度かうるうる。

ネタバレBOX

童謡の『汽車ぽっぽ』が、元々『兵隊さんの汽車』という出征兵士を見送る歌詞で作られたもので、戦後に作詞者の富原薫によって現在の題名と歌詞に改められたものだというのは、恥ずかしながら今回初めて知った。
犇犇

犇犇

TAAC

駅前劇場(東京都)

2021/07/30 (金) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初めて訪れた駅前劇場はこじんまりとしていてとてもいい雰囲気です。何故かお台場の海に浮かぶ南極観測船を思い出しました。そのみっちりした舞台上に部屋の一室が展開され、境目に置かれた室外機が妙に気になる。
各々の熱い想いが交わされる舞台上とマスク姿の客席はいつかクロスオーバーするのだろうか?などと思いながら物語は進んでいく。時系列が飛んでいるのか戻っているのか分からない所もあったが、流れはカタルシスへと向かう。加害者が丸裸にされる昨今ですが、哀しいかなシワ寄せは弱いところへ向かっていき、因果応報だけじゃ説明できないもどかしさが残ってしまう。
それぞれの立ち位置が明確で分かりやすく、舞台にあかるくない自分でも全編の流れが把握でき面白かったです。

Who’s it? 〜ニューヨークの日本人〜

Who’s it? 〜ニューヨークの日本人〜

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2021/08/05 (木) ~ 2021/08/10 (火)公演終了

実演鑑賞

良かったとは思うけど。
喜劇としては、あまり面白いとは思わない。
喜劇造りはきっと難しいのでしょうね。

ネタバレBOX

新宿とNY が似ている、という話はよく聞きますね。地面まっ平らなところとか。
愛でる心

愛でる心

劇団龍門

シアターシャイン(東京都)

2021/08/04 (水) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

熱のこもった一つ一つの演技に、感動しました。
心がとっても温まりました。

ネタバレBOX

予測可能な展開、期待を裏切らない設定であったとは確かに感じますが、
人の心の温かさをしみじみと感じました。
登場人物のキャラの個性の豊富さがいっそう面白さを引き立てたように思います。
一瞬の瞬きも惜しいくらい濃密なストーリー展開で、素敵な時間でした。
Unplayed Lullaby

Unplayed Lullaby

Orgel Theatre

新宿眼科画廊(東京都)

2021/08/06 (金) ~ 2021/08/09 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良かったです。初日と本日二回拝見させてもらいました。内容はより理解できました。お二人の演技もとても素晴らしく見ごたえのあるお芝居でした。今後の二人がどうなるのか続編とかみたくなりました。映画も作られるとのこと。楽しみです‼️

Who’s it? 〜ニューヨークの日本人〜

Who’s it? 〜ニューヨークの日本人〜

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2021/08/05 (木) ~ 2021/08/10 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

めっちゃ良かったです。芸達者たちと、夢中になれるストーリー!こんな時じゃなかったら大笑い、始終にやにやしてほっぺが痛い。
主宰の挨拶も毎回泣ける。NO Stage NO LIFE 元気をありがとうございます。頑張って下さい。

ペスト

ペスト

シアワセナゲキダン

ふたば学舎(兵庫県)

2021/07/31 (土) ~ 2021/08/07 (土)公演終了

満足度★★★★★

別バージョン拝見しました。ピアノ演奏もあり、読み手の迫力もあり、とても良かったです❕コロナ自衛のヒントがあったけど、実現はちょっと…😓

意味なしサチコ、三度目の朝

意味なしサチコ、三度目の朝

かるがも団地

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/08/05 (木) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/08/06 (金) 19:15

初見のユニット。いやー、いい芝居でした。素晴らしい。
 秋田県能代市出身のヤスヨは、2014年の3月に高校を卒業すると同時に、東京に出てくる。5年後に能代に戻って、旧友達と会って、小学生時代からをいろいろと思い出すが…、みたいな話。笑いのオブラートに覆われていても内実は切ないストーリーと、過去の話と戻ってきたときの話が巧く切り分けて演じられるなどの「巧みさ」が見事で、実話ベースではないかと思ってしまった。ただ、エンディングは物足りない気がする。ほぼ出突っ張りの波多野伶奈は大変だなぁ(^_^;)。

ふしぎの国のアリス

ふしぎの国のアリス

劇団かかし座

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2021/08/06 (金) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

80年代のコマンド選択式のアドベンチャー・ゲームを見せられている感覚。かなり懐かしいセンス。
こんな話だったか?と確認したらほぼ原作通り。夢オチも潔い。精神病院に収容された少女の大冒険みたいにも読める。
この教育的意図ゼロ、見た夢をそのまま書き殴った衝動のような作品。これこそが人々の集合無意識を刺激し続け永遠に愛される所以となった。会場に詰め掛けた子供達も訳の分からないまま楽しんでいた。 

登場する役者は三名。アリス役菊本香代さん、二人の道化師好村龍一氏と松本侑子(ゆうこ)さん。役を演じつつ、同時にスクリーンで影絵も操演、十八番の手影絵も炸裂する。とにかく歌が上手い。好村氏の「チェシャ猫」の歌と踊りはサブリミナル効果がある。マザー・グースの「ロンドン橋落ちた」も秀逸。ぼんやり眺めているだけでも楽しい世界。

ネタバレBOX

明るいPOPな絵物語な雰囲気。影絵表現の凄味(恐怖)なんかも披露出来れば、新しい地下世界が垣間見れたのかも。矢張りアンサンブルの人数が必要なのかも知れない。
後半単調な遣り取りに退屈感も覚え、音楽や緩急の演出で二幕をもっと盛り上げて欲しいところ。

影絵に妙な思い入れがあり藤城清治氏の描くキャラや世界観が気になっていたりする。フロイトの夢判断の通りに、光と影のシンプルさが深層意識に投影され易いのか。
5年前観たミヒャエル・エンデ原作、白石加代子さん主演の『オフェリアと影の一座』。この作品の影絵が余りにも凄すぎてまたこんな奴が観たい。
ハリモトホタルと賢太の石

ハリモトホタルと賢太の石

ノーコンタクツ

萬劇場(東京都)

2021/08/05 (木) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「ハリポタ」のエッセンスを何気にちゃっかり取り入れつつ繰り広げられるのは小劇場オリジナル版エンターテインメント。
丸眼鏡をかけたハリモトホタルの顔つきが映画版の主人公と本当にどことなく似ているのがご愛嬌。

しょっぱなからハリモトホタルと健太の掛け合いが絶妙でもって、魔法界に突入してからもこのコンビネーションの良さはしっかりキープ!さすがです。
健太がことごとくみそっかすな立ち位置なのも笑いを誘い(健太の設定は本作品のオリジナル)
この二人に対抗すべく強力キャラが魔法学校、魔族etcそこかしこに配役されているのも楽しかったです。

ノーコンタクツ公演は今回初めてでしたが、事前にYouTubeにて活動休止等の背景を視聴していたものだから笑いにも更なる味わい深さが。
人によっては舞台裏って見聞きしたくない方もいらっしゃるかもしれませんが私には感慨深かった。
エンターテインメント作品であり、同時に劇団・役者という生き様のドキュメンタリーだったと思え、ずっと心に残る作品になると思います。

愛でる心

愛でる心

劇団龍門

シアターシャイン(東京都)

2021/08/04 (水) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大きな愛で包まれ、温かい心持にさせる好公演。
物語は大きく2つの流れがあるが、その底流には共通した思いがある。それは人の再生というか育成という「愛情」が仄々と、しかし確りと描かれている。まさしくタイトル「愛でる心」である。
コロナ対策として役者はマウスシールドを着用しており、今では当たり前のようなこと。それでも一瞬、見た目と台詞音声がどうなのか気になったが、全くの杞憂であった。
(上演時間1時間45分)

ネタバレBOX

上手・下手側に屏風のような衝立、パソコン ソファ(置く位置によって場景が異なる)といった簡素な舞台美術。といっても基本的には2か所であるから、しっかり作り込むと視覚的に場所・情景が固定され、物語の面白さに追いつけないかも知れない。物語の場所は警察署内とその部署に配属された新人刑事の自宅。この部署は何らかの理由によって刑事としての再育成が必要になった者が配属される。この統括責任者が前田本部長(村手龍太サン)で、2つの物語に共通した愛情を渋く演じる。

物語は刑事部署内に新人が配属され、その担当者になったのが水野淳之サン。彼は10年もこの部署に居るベテランで何故か異動できない。実は10年前、犯人逮捕時に誤射し、それがトラウマになっている。もう1つは、前田本部長は既に妻は亡く、2人の子供(兄・亮介、妹・彩子)がいるが、兄の方とは音信不通の状態。家庭内に波風が立っている。本部長の口癖は公私混同するなであるが、若い女性を署内に連れてくるなど、言っている事とやっている事が違うが、何故か飄々とした態度で誤魔化されてしまう。兄は妹とは連絡を取っており、オカマbarで働いている。妹は売れない劇団員(アンサンブル)でバイトと掛け持ちする忙しさ。2人とも孤独で認められたいという欲求がある。が警察幹部の父としては容認しがたい。親子の相容れない生き方は、どうその人の人格を認めるか。寛容・不寛容は心の持ちようと言えば簡単だが、現実はそう簡単ではない(割り切れない)。その微妙な空気感の演技は上手い。

登場人物は12人であるが、その1人ひとりの場面を実に丁寧に描く。それによって物語における人物の立ち位置が確りし流れも分かり易い。2つの物語は、付かず離れず最後まで「愛でる心」の核心を包み込んだままであるが、全体の雰囲気が愛情に溢れているのは一目瞭然。この不思議と温かみのある感覚というか雰囲気が公演の最大の魅力ではないか。

警察署内の新人配属は、実はその育成過程を通じてベテラン刑事の再生を行うというフェイク。一方、自分の子供たち…妹の公演は必ず観に来て、どんな端役であろうが満足して帰る、その見守りが優しい。そして妹がそっと父と兄を自分の公演(指定席で隣り合わせ)に招待する優しい配慮。この父と兄の気まずい様な表情が最高。このワンシーンだけで愛情の深さが解る。確かに「人生はドタバタよ!思った通りなんかいかないし、伝えたい言葉だって届かない。」かも知れないが、少なくとも本公演はドタバタは魅せる力はあるし、設定は在り来たりのようだが、先に記した通り最後まで核心を明かさない。ハートフルでドタバタ人情系エンターテイメントは面白かった。
次回公演も楽しみにしております。
マミィ!

マミィ!

プリエール

赤坂RED/THEATER(東京都)

2021/07/30 (金) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

熊谷真美、佐藤B作、松金よね子。この組合せならという期待値が高かった分、ややもの足りない印象も。こんなコロナ禍で妙な緊張感の漂う空間じゃなく、何でもありの自由な中でなら、もっともっと沸いただろうけど。

ネタバレBOX

とはいえ、ラストの熊谷真実の笑顔には☆一つ追加したくなる。
Who’s it? 〜ニューヨークの日本人〜

Who’s it? 〜ニューヨークの日本人〜

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2021/08/05 (木) ~ 2021/08/10 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

これはグッときましたね。シチュエーションがすごくイイし、終わった後で色々と考えさせられるものでした。「劇場から感染者を出したくない」という主宰のメッセージも共感します。

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