ふしぎの国のアリス 公演情報 劇団かかし座「ふしぎの国のアリス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    80年代のコマンド選択式のアドベンチャー・ゲームを見せられている感覚。かなり懐かしいセンス。
    こんな話だったか?と確認したらほぼ原作通り。夢オチも潔い。精神病院に収容された少女の大冒険みたいにも読める。
    この教育的意図ゼロ、見た夢をそのまま書き殴った衝動のような作品。これこそが人々の集合無意識を刺激し続け永遠に愛される所以となった。会場に詰め掛けた子供達も訳の分からないまま楽しんでいた。 

    登場する役者は三名。アリス役菊本香代さん、二人の道化師好村龍一氏と松本侑子(ゆうこ)さん。役を演じつつ、同時にスクリーンで影絵も操演、十八番の手影絵も炸裂する。とにかく歌が上手い。好村氏の「チェシャ猫」の歌と踊りはサブリミナル効果がある。マザー・グースの「ロンドン橋落ちた」も秀逸。ぼんやり眺めているだけでも楽しい世界。

    ネタバレBOX

    明るいPOPな絵物語な雰囲気。影絵表現の凄味(恐怖)なんかも披露出来れば、新しい地下世界が垣間見れたのかも。矢張りアンサンブルの人数が必要なのかも知れない。
    後半単調な遣り取りに退屈感も覚え、音楽や緩急の演出で二幕をもっと盛り上げて欲しいところ。

    影絵に妙な思い入れがあり藤城清治氏の描くキャラや世界観が気になっていたりする。フロイトの夢判断の通りに、光と影のシンプルさが深層意識に投影され易いのか。
    5年前観たミヒャエル・エンデ原作、白石加代子さん主演の『オフェリアと影の一座』。この作品の影絵が余りにも凄すぎてまたこんな奴が観たい。

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    2021/08/07 09:45

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