
すべてセリフのはずだった
劇団フルタ丸
駅前劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
お葬式の裏側の様子を暗くならず丁寧に描れていて、とても素敵でした。家族のお葬式を思い出しこんなふうに送ってあげたいなと思いました。時間がたつのがあっという間でした。おすすめします。

かきつばた、キス期すキス帰す、くさくさためほたる
遊気舎
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2022/06/16 (木) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
満足度★★★
3つのストーリーが、この劇団らしさを出しながらスーと心地好く流れていく。多分悲しみ、やりきれなさ等々を抱えながら…。この3つのストーリーがシンクロし黒を象徴する何者かがとりまとめていく。もう少し何かを付け足せたら…

“Na”
PANCETTA
「劇」小劇場(東京都)
2022/03/10 (木) ~ 2022/03/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
「Na=名」をめぐる7本の短編からなる公演。
揃いの白いツナギ(無名性の象徴ですね)を着た4人の出演者が、劇中で名前(と人格が一致した)「人物」を演じることはほとんどありません。通し番号か、「王様」「先生」といった代替可能な役割で呼ばれることで起こる混乱や事件を扱った7つの小さな喜劇から、笑いはもちろん、ふんわりと人間関係の緊張や情が引き出され、最終的にはやはり「名」が保証する(人物としての)同一性に焦点があたる構成に唸らされました。
コントの集成といってもいい内容で、演技も戯画的なものですが、ダジャレのくだらなさ、身体をつかった表現での奮闘ぶりだけでなく、たとえば「王様ゲーム」で生み出された嫌な緊張感、失敗の末自分の「名前」を食べてしまうアオヤギさんの焦りなど、関係性によって生み出される感情にフォーカスしている点が、スマートでした。同じツナギを着た二人の演奏者の存在、使われ方も、単なるBGM係ではない意味と持っていたと思います。こうした感性は、たとえば今後、子供向けのコンテンツなどでもうまく生かせそうな可能性も感じました。

小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
今回もどのあたりが「小刻みに 戸惑う 神様」なのか分かりませんでしたが面白かったです。SPIRAL MOONでこんなに笑っていいの?と思うくらい笑ってしまいました。
しかし、え?あれ?デジャブ???いや、違うこれどこかで見たわ・・・と思って帰ってから検索したら見ていました。忘れっぽいので細かいところまでは思い出せないのが残念です。お葬式を明るく描いていて良かったですが、天寿を全うしたと思われるからだと。
夏です。劇場が寒くなる季節です。役者さんは涼しい方がいいと思いますが、用意して行った上着もストールも使っても寒かったです。座席の位置によるのかもしれませんが。

夏至の侍
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2022/06/07 (火) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
それこそ三年毎に何度でも観続けたいと思っているほど炭鉱三部作が大好きであるのだが、“静”の部分というか、凛としたどこか品格のようなものが感じられた本作。クライマックスでは、今後夢に出てきそうな素敵なシーンのオンパレード。素晴らしい舞台です!!

小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
かなり昔の映画[お葬式 ]を思い出しました。
暗いお話を想像していましたが、笑いあり、人情ありの楽しいお芝居でした。
ネタバレになるので書けないのですが、ワーって言う感じの素敵なアイディアというか工夫がされていて、そこの部分が個人的にいいなあと思いました。
一番嬉しかったのは、劇団さん特製の非売品のバックのお土産でした。
可愛いいバックです。
以前より大きいサイズになっていました。
どこの劇団探してもこのサービスはないのでスゴいです。

小刻みに戸惑う神様
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2022/06/15 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
この頃ボケが始まったのか、観ている途中でこの演目、3年前にジャブジャブサーキットのこまばアゴラ劇場公演で観たのを思い出した。今回のバージョンも負けず劣らず良かったですね。つい最近家族の葬式を行ったばかりで、特に身に沁みました。

夏至の侍
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2022/06/07 (火) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/06/08 (水) 14:00
(うっすらと内容に触れているので念のためにネタバレBOXへ)

瀬沼さんのことを何も知らない
ライオン・パーマ
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
下北沢での公演が中止になり、やっと観られた。台詞の面白さや間の取り方など相変わらずのライオンパーマらしさ。メロンパンなどお約束の笑いだが、やっぱり笑いを誘う。個人名のタイトルがそのまま役名というのは、なるほどだった。そして今回、明らかに深化した作品に仕上がっていたのはライオンパーマの進化の証だと思った。コロナ禍にめげず、劇団の神化を期待‼️

オロイカソング
理性的な変人たち
アトリエ第Q藝術(東京都)
2022/03/23 (水) ~ 2022/03/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
亡くなった姉の子を育てた祖母、シングルマザーとして奮闘する母、性暴力事件をきっかけに溝が生まれてしまった双子。女性だけの三世代の家庭を舞台に、性暴力が残し続ける傷、その深さにいかに向き合い、寄り添うかが描かれます。当事者の哀しみ痛みだけでなく、周囲の戸惑いや過ちも静かに見つめ、解きほぐしていく手つき、プロセスが印象的な作品でした。
とりわけ、音信不通となった姉・倫子(西岡未央)と、その心を追って旅することになる妹・結子(滝沢花野)の関係は、少女期の二人のアンサンブルの良さも手伝って、直接の被害者ではない(と思っている)人間が、どのように、性暴力や差別と向き合っていくかというヒントを示しているようにも思えました。

残火
廃墟文藝部
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2022/05/20 (金) ~ 2022/05/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
「平成」にフォーカスしながら、いつか訪れる東海地震への漠たる不安を抱える少年と阪神淡路大震災で生き残った少女との出会いと、20年強にわたる交流を描くドラマ。
両親と片腕をなくし、深い悲しみ、トラウマを抱えながらも生きるヒロイン「火花」の強さ、美しさが際立つ舞台でした。後に東日本大震災に遭遇することになる友人「歩鳥」も交えた日々の風景に、語り手の少年(後の青年)の持つ「カメラ」の視点が持ち込まれるのも(ベタだともいえますが)効果的だったと思います。
3つの震災を並列にしそれぞれを主要な登場人物が経験するという筋立ては、(「平成」がそうした災害と共にあったという見立てにはうなづく部分もありつつ)図式が過ぎるとも感じましたが、俳優たちが発する今を生きていることの迷いや輝きが、その作為の跡を薄くし、ドラマをうまくドライブさせてもいました。

9人の迷える沖縄人
劇艶おとな団
那覇文化芸術劇場なはーと・小劇場(沖縄県)
2022/05/13 (金) ~ 2022/05/14 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
まずチラシやタイトルロゴが洒落ていて「おっ」と目を惹かれました。そこに9人、いるんですね。そして「9人」という人々がそれぞれ『有識者』『本土人』などのあるカテゴリーを背負っているのですが、それが、物語のための設定になりすぎず、そこに生きる一人ひとりの人間の存在として立ち上げられていました。それは取り上げたテーマの切実さでもあり、演劇への信頼と積み重ねがあるからではないかなと感じました。

透き間
サファリ・P
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2022/03/11 (金) ~ 2022/03/13 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
観劇前の第一印象は「難しい企画だな」というものでした。アルバニアの実際にあった“復讐の掟”を題材にした小説『砕かれた四月』と、コソボ紛争経験者との対話と、作者の祖父という個人的な要素をひとつの作品で同時に登場させようというのですから。現実に存在する他者の痛みと作り手個人の痛みを作品において繋げれば、「相手の痛みを奪っていないか」「芸術のもとに搾取していないか」という問いかけがうまれます。この時に、いかに題材となる他者を尊重し誠実であるか、あるいは自分の物語として最後まで覚悟を持ち切って創作を走り切るか……。いずれにしろ素朴ではいられない、と私は思っています。
というところで観始めた今作ですが……

ふすまとぐち
ホエイ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2022/05/27 (金) ~ 2022/06/05 (日)公演終了

ふすまとぐち
ホエイ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2022/05/27 (金) ~ 2022/06/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
ほぼ全編津軽弁によるドタバタ家庭劇。上演前にプロデューサーによる簡単な津軽弁講座があり、(結局わからない部分は思っていた以上にありつつも)楽しく観劇できました。
いじわるばあさんを思わせる姑・キヨ(山田百次)と必要な家事以外の時間は押し入れに閉じこもって暮らす嫁・桜子(三上晴佳)の嫁姑戦争を軸にした物語は、過剰な事件も交えつつ、終始ハイテンションな演技で進行します。ですが、実のところこの物語の背景にあるものはむしろ、重苦しく苦い現実ではないでしょうか。
非正規の仕事しかない長男・トモノリ(中田麦平)しかり、出戻りの娘・幸子(成田沙織)しかり、キヨの支配するこの家から自立すべきだと知ってはいても、すぐにそれを実行できるような状況にはないようで、だからこそなんとなくキヨの支配に従っています。一方、敵対しているはずの嫁姑の関係には、キヨが嫁に悩みを共有する「親族」なる怪しい団体と引き合わせようとしたり、桜子がキヨの嫌う虫をハサミで撃退したり、急病の気配にいち早く気付いたりと、緩やかな絆を伺わせる面もあります。二人は共に孤独を抱えながら「家庭」を支える役目を負う仲間でもあるのです。

『器』/『薬をもらいにいく薬』
いいへんじ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2022/06/08 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/06/15 (水) 19:30
『薬をもらいにいく薬』先日観て、あまりにも良いので再度の観劇。やはりいい!(6分押し)104分。
不安障害を抱える女性(タナカエミ)がバイト仲間の男(遠藤雄斗)とカレシの出迎えに羽田まで行こうとする…、な話。選ばれた台詞での緻密な戯曲、丁寧な演出、それを出現させる役者陣、と、2度観て実に良く出来た芝居だなと思った。女性役のタナカエミの表情が場面に応じて変化する様子に改めて感激し、軸になる2人以外の3人のシーンが補完するものにも気づいて、実に深い作品だと思った。
もう1回くらい観に行きたいけど、チケットがないみたい(;/_;)。それと9時を回って終演する舞台で6分押して何も言わないのは、やめてほしい。

パンドラの鐘
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2022/06/06 (月) ~ 2022/06/28 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
若い演出者が野田秀樹の旧作を演出するシリーズの一つ。今回は古典から出てきた杉原邦生の演出である。
野田秀樹は古典演劇への造詣も深い。野田の戯曲は、過去から未来への長い人間の営みを壮大なスペクタクルに組み込む構造をとることが多いが、「パンドラの鐘」はその趣向がうまくはまった作品だ。古典への関心と造詣言う点では若い杉原邦生も同じだから、幕開き舞台を囲んで伝統舞台を想起させる横嶋の紅白の幕を切って落とすあたり、演出者の個性もうまく出している。
同じ戯曲だが、数年前に見た藤田俊太郎演出とも、かつて見た野田演出とも全く違う舞台が見られたわけだが、戯曲の本質は、当然とはいえ。変わっていない。しかし、見る時代によって観客は変わるわけで、ウクライナで戦争が起こり、きな臭くなっている時代に『水を!』と叫ぶミズオを見せられると、満席の客席には静かながらジワが拡がっていき、野田作品独特の感動の大団円になる。演劇の時代との切り結び方の実際を見せられた一夜であった。
俳優では片岡亀蔵が健闘。フェイクスピアでは危なかった白石加代子も復調。野田戯曲には初顔の成田凌、葵わかなもまずまず無難であった。

9人の迷える沖縄人
劇艶おとな団
那覇文化芸術劇場なはーと・小劇場(沖縄県)
2022/05/13 (金) ~ 2022/05/14 (土)公演終了

残火
廃墟文藝部
愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)
2022/05/20 (金) ~ 2022/05/22 (日)公演終了