miss_youの観てきた!クチコミ一覧

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少しのあいだ眠ること

少しのあいだ眠ること

やみ・あがりシアター

ART THEATER かもめ座(東京都)

2016/06/24 (金) ~ 2016/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1860(16-150)
19:30の回(雨~曇)

19:00受付、開場。

入ると「部屋」なのに三角コーンにバー、下手(その下手よりには壁がない)から布団、本棚(寄生獣)、TV、冷蔵庫、レンジ、炊飯器、座椅子、中央に小さなテーブル。

19:15/19:25前説(85分)、19:30開演~20:57終演。

「バケホーダイ/月(2016/1@東演)」からなので本作が2回目。

前作が「狸」。本作は「鶴」でほのぼのとした味付けが砕け散ってしまうほどの熱量でした。

眠り続けた男と居なくなった女と周囲の野次馬軍との壮絶な攻防は笑うしかありません。ホワイトボート(壁)での推理展開はセリフだけの場合よりずっとわかりやすく構成、配役、凸凹の加減が生き生きとしてとても楽しく観劇できました。

古風な市田邸の「座敷父さんと未来少女(2015/10)」でみた加藤さんからは想像できないハイテンション。

四月になれば彼女は彼は

四月になれば彼女は彼は

弦巻楽団

十色庵(東京都)

2016/06/22 (水) ~ 2016/06/23 (木)公演終了

無題1859(16-149)
16:00の回(晴、暑い)

15:30受付、15:40開場。

黒いテーブルと丸椅子(2脚)、隅に紙風船。
ここはちょっと久しぶり...「プラプーだよ!年忘れ上映会(2015/12)」。

「紙風船(1925)」は4月に「libido」版(新宿眼科画廊)を観ました。
説明を読んで、キャスティングオーディションを兼ねた「試演会」とあったので、どのような内容になっているのか気になって観に来ました。

終わってみると、まずまず戯曲に沿った展開でした。

途中、ハイテンション版(すみません、意図がよくわかりませんでした)があったり、ゆったりモード版であったり。ロボット版(?)は何か(仮面か?)潜んでいるんだろうと思ってみていたのですが難しく感じました。

即席収集してみると「転地先の辻堂の海岸で、殆ど即興的に書き飛ばした(青空文庫から)」作品、この夫婦はどんな世代なのかなと思っていたら「結婚後一年の日曜日を如何に過すか 」とあったので比較的若い世代なんだろうと思い至るのでした。ネットをみると大正時代の結婚年齢は男性25.0歳、女性21.2歳という記述もありますが、当時と今とを比較しても、と思うのでした。

二人の明日をどうみるのか(自己を見つめたときどうみえるのか)は世代によってだいぶ異なるのではないかと思いました。

昔、劇団にいた「女性(千秋)」がどのような位置づけなのか聞き逃してしまったので戯曲を読んでみましたが、よくわかりませんでした。

Simon&Garfunkel「April Come She Will」

あの日、あいつが屋上にいた

あの日、あいつが屋上にいた

劇団のの

NEURO Cafe吉祥寺(東京都)

2016/06/24 (金) ~ 2016/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1858(16-148)
15:00の回(曇)

14:30受付、開場。

入って左側に舞台、木製テープルと椅子、下手側にテーブル(音響、白い布)PC、時計があるが実時間とはずれている。スピーカーからはBGMが流れている。座席はベンチシート&椅子。

15:00前説、15:03開演~16:17終演。

「Family Profile(2015/6)」から1年、2作目です。

高校卒業の10年後。

私にとってはもう記憶ではなく追憶となっているだろうその時。

比較的淡々とすすむお話は、お客さんそれぞれの思い出を刺激しながら幼く甘い香りが遠ざかり大人らしさに変わってゆく時間のようでした。

『不眠普及』/『止まらない子供たちが轢かれてゆく』

『不眠普及』/『止まらない子供たちが轢かれてゆく』

キュイ

アトリエ春風舎(東京都)

2016/06/24 (金) ~ 2016/07/02 (土)公演終了

無題1857(16-147) 「不眠普及」
19:30の回(曇)

19:00受付(半券に整理番号あり)、19:10受付。

3層(手前〜奥)の舞台、天井には「ハ」の字に直管蛍光灯、そのあたりから細い紐条のものが流れるように垂れている。

その奥にはレースのカーテンだろうか、奥に行くほど像がぼやけ青い灯りに冷え冷えとしたものを感じる。

中央に小さな白いテーブル、下手側に椅子(1)、奥にも椅子(2)、小さな鉢植えがおいてあり緑だけが呼吸をしているようにみえる。椅子はみなカタチが違う。

19:25前説(アナウンス、60分)、19:30開演〜20:44終演、21:20トーク終了。

謎解きとしてのスリリングさを保ちながら進んだお話しは途中から混沌とした澱みに嵌る。

なぜ眠れないのか、なぜ感染するのか、なぜその行為なのかが問われることはない。

社会的な現象(混乱)になることはなく、ひとりの意識世界内の自問自答に留まる。

どうも合わない。繰り返される振付だけが視覚を刺激するのですが、すぐに慣れてしまい、意味を探ろうとはしなくなる。

「眠れる森の美女症候群」という症状があるらしい。眠り続けるという内容。

起きているのか、寝ているのか。覚醒か昏睡か。意識は脳内の現象なのであれば何が起こっていてもすべて真実。

鶴田さんは白昼夢、新田さんはホロロッカ、坂倉さんは昨年12月のDE PAY'S MAN 「100まで」。

戸惑いの午后の惨事

戸惑いの午后の惨事

ゲッコーパレード

旧加藤家住宅(埼玉県)

2016/06/24 (金) ~ 2016/06/29 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題1856(16-146)
18:00の回(晴)。

※予約日を間違えてしまいました。

今回は、普通に玄関から入り奥の部屋(台所)へ。庭を眺める位置で、畳の室内では「MASTER MIND」というゲームに興じる者たち。誘導係兼のようで奥の座席からつめてという案内。

前作では「畳」が取り払われ廃屋のような幽玄な舞台でしたが、今日は、一見、普通の居間。と思ったものの、床に黒い筋、襖と壁に這う黒い影、庭のブロック塀には傾いた電柱のようなシルエット。やはり妖しく迫る異空間。

「アンティゴネー」とは違う笑いの世界。

18:00前説(80分)、18:03開演~19:21終演。

1981年に下北沢で初演とのこと。
ネットで81年の洋楽ヒットアルバムを調べてみると
1位 HI INFIDELITY(REO Speedwagon)
2位 PARADISE THEATER(Styx)
いまでも聴く好きな曲が入っている作品でした。

戸外からの闖入者3人、休憩する女1人、ガマの油売りをめぐる大抗争...が入り乱れての大立ち回り。

やるかやられるか、生理現象は我慢できるのか、おやつのパンを食べるのか。

コミカルな部分を外すことがなく、1階部分(外も)を余すことなく使い切る演出で、登場人物にとっては「惨事」ではあってもからからと笑い続けてしまう自分。

読書劇『二十歳の原点 2016』

読書劇『二十歳の原点 2016』

オフィス再生

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/06/24 (金) ~ 2016/06/25 (土)公演終了

満足度★★★★★

無題1855(16-145)
12:00の回(曇)

11:30受付(階段に赤い糸)、開場、ミニ椅子、後ろはひな壇席(クッションあり)。

2015/6@ APOC、2014/6@ ACT&B、2013/7@ ACT&Bと4公演目となりました。

「1969年」と「万年筆」が操る60年代末。真っ赤な(抹消神経のような)細い糸でつながれた二人。

小さな机(手前、サントリー/奥、ニッカ)で書き物をする二人。

床に敷かれた布を埋め尽くす文字。

11:45前説(102分、簡単な紹介)

おなじみのスタイルで始まる...12:00開演~13:43終演。

赤い線と緑の閃光が交差する。

揺れ動く時代の叫びが二十歳の小さな呟きを飲み込む。

「6/24未明」「檄」「歌」「煙草」「睡眠薬」「シュプレヒコール」。

そして「傘」。

或夜の感想

或夜の感想

隣屋

STスポット(神奈川県)

2016/06/24 (金) ~ 2016/06/26 (日)公演終了

無題1854(16-144)
13:00の回(晴、暑い)

12:30受付、開場、何もない舞台。和室向けの蛍光灯がひとつ。

13:00前説(75分)、13:03開演~14:19終演、~14:55トーク(ゲスト:岩渕さん)終了。

こちらは初めてですが
三浦さん、「潮(2015/9@キッド)」「旅の演劇(2013/12@キチジョウジ)」。
杉山さん、「オイディプス(演劇系大学生がどう暮らすか)2016/2@新生館」「見ズ溜マリニ映ル青空ハキレイデ。(2015/4@サブテレニアン)」。
望月さん、「カリヤド(2016/4@バビロン)」「少女博愛主義(2015/2@だるま座)」。
岩渕さん、「斑(ふ)2016/2@横浜にぎわい座)」、同作の初演(2014/3@アートスクエア))「"conditions"(2014/10@森下)」。

Wikiってみると...「侏儒」とは体の小さい人、また知識のない人の蔑称。また俳優の異称でもある。原作は「青空文庫」で読むことができ、開いてみましたが、(超斜め読みで)上っ面をなぞっただけなので引っかかるものがあるはずもなく、積極的にかかわってゆこうともならないのでした(すみません)。

1時間強の上演時間中、何度も繰り返されるパターンがあります。このパターンと振付の取り合わせが特に印象に残りました。

調和するのではない、倍音を含まない、どちらかというとコード進行を裏切る、不協和音的に閉じたり開いたりしているような感じでした。

「演劇」と「ダンス」が同時展開。※劇中、突然ダンスシーンになる作品が多いですが、これはこれで...として。

KARAS(勅使川原さん)によるB.シュルツの朗読や「プラテーロと私」、リジッター企画の作品(森脇さん)などでは、毎作、独特の演出効果に触れることができます。本作では、奥の「演劇エリア(あえて言うと「耳」)」と手前の「振付エリア(眼)」とが常に分離しているように思えてしまい。相乗的な、共鳴するものを掴むことが出来ませんでした

日芸の公演はできるだけ観に行くようにしています。その中で、ときどき本作のようにどうやって受け取るかな?と戸惑う作風に当たります。情緒あふれ、筋立てがわかりやすく、感情移入/共感しやすいもの...でなくともよいのですが、作品が照射しているエリアから自身が遠く隔たっているような場合、如何ともし難く、もやもやしつつ帰路に着きます。

誰もいない場所

誰もいない場所

OMEGA CRUE ARTISTS

上野ストアハウス(東京都)

2016/06/22 (水) ~ 2016/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1853(16-143)
19:00の回(曇)

18:25会場着、受付(整理番号あり)、18:30開場。

ここは久しぶり(水中めがね∞ダンス部の公演 2015/8)。

薄汚れた、ごみが散乱する映画館、正面には(白だけど)銀幕。上手にドア、「ONAIR」のサイン。古くてよくみえない破れかけたポスター。左右2ブロックの客席、左最前列のみやや低い椅子。

19:05前説、19:10開演~20:43終演。

こちらは初めてですが、制作の菅井さんは(脚本・演出)「月を泳ぐ魚(2014/3@ LIFT)」「薫風(2015/3@きいろろ聡明堂)」を、池田萌子さんは「共演NG(2014/5@「劇」)」を観ていました。

閉館同然の映画館とそこで鑑賞することになった古臭い映画の世界とが交互に展開。

初めは面白い趣向かもしれないけどそれがお話にどうつながるのか「?」でしたが、そこは巧くできていました。

映画館の3人も映画の中の登場人物も(多少濃いキャラクターではありましたが)よかったと思います。

とりあえず、ネタバレにならないように…

えんげきは今日もドラマをライブするvol.1

えんげきは今日もドラマをライブするvol.1

中野成樹+フランケンズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2016/06/18 (土) ~ 2016/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1852(16-142)
14:00の回(曇)。

13:15受付、13:30開場、13:55前説(アナウンス)、14:00開演~16:54終演。

前作(SFマガジンに記事あり)「ロボットの未来・改(2015/11@アキバ)」に行ったのは(日芸)藤谷さんが出ていたからで、今回は加えて原田さん。アキバとはまるっきり違う作風。苦手な翻訳劇、加えてだいの苦手とするシェイクスピア、と不利な条件が勢ぞろいでしたが、まずまずの面白さでした。

あみだくじをしていて、途中で棒が何本も加筆されたような展開。

「ライブ席」は、以前、「秋のソナタ(2013/11)」佐藤オリエさん、満島ひかりさんをこの位置で観ていて迷うことなくこちらに。基本的に「横」から観ているのですが、舞台上の奥行きが正面席よりずっと体感できます。

小泉さん「これでも機嫌のいい顔です。(2013/9@711)」

あゆみ

あゆみ

ペネロペ

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2016/06/17 (金) ~ 2016/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1851(16-141)
19:00の回(晴)

18:30受付、開場。

円形の舞台、その周囲に客席(パイプ椅子)、入り口側とその対面にベンチがあり、ランドセル、セーター、ノート、文庫等。天井から色とりどりの細い紙片が垂れ、星形のものが瞬くように揺れている。目を床に向ければ円形の舞台は大きな月にみえる。

18:55前説(60分)..ちょっとカミカミ(・Θ・;)、がんぱろう。19:01開演~20:02終演。

役者さん4人!(女性3+男性1)。4月に観た@学習院大では11人(90分弱)。

4人が演じ分けあうのでベンチ側で待機したり、衣装を変えたり、小道具を手にしたり。そのタイミングさえ心地よく、役者さんたちフレッシュで、観ていて爽やか、気持ちがよく伝わってきました。

薄い紫と緑の衣裳は紫陽花、照明の加減で床が月に見えたり、紙片と星形が宇宙のように・七夕のように感じられたり、シーンの回想やぐるっと駆け回る場面では「時間」「想い出」が動き、湧き上がってくるなど繊細な美術と照明。この世代だからできるんだろうなと思いました。

『あの娘のランジェリー』

『あの娘のランジェリー』

エマニュエル

Ito・M・Studio(東京都)

2016/06/15 (水) ~ 2016/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1850(16-140)
18:00の回(晴)

17:31受付、開場。

広間(下手:畳、上手:板の間)、テーブル、座布団、椅子。満席(ちょっと窮屈)。

18:08前説(100分)、懐かしいVan McCoy「The Hustle」~18:14開演~19:54終演。

「作戦会議」は「夏の砂の上(2014/9)」「はじめて憲法を考えるときのように(2014/10)」、3作目。「エマニュエル」は「1995年のサマー・アンセム(2013/5@711)」を観ていました。

説明にあるように「高校バスケ部の遠征合宿」三日目の夜に起こった異変のお話。

妙に軽いのにキャラクターの輪郭が鋭利で、互いのなかなかかみ合わない議論がじわじわと隠れていたものを焙り出すという構成が巧い。

「こらこらっ!! なぜそっちに行く?」という意表を突いた展開がとんでもなく可笑しいけど、起こっていることは深刻。

先生たちのよって立つところの根拠がいかにも先生らしい(体面、自己保身、無難に...)。

100分間、みなさん活きのいい(本気モード全開)演技。

楽屋 流れ去るものはやがてなつかしき

楽屋 流れ去るものはやがてなつかしき

新宿サニーサイドシアター

こった創作空間(東京都)

2016/06/15 (水) ~ 2016/06/20 (月)公演終了

満足度★★★★

無題1849(16-139)
20:00の回(雨)。

19:45(開演15分前)受付、開場。

当パンを桟敷童子の外山さん(!)から頂き、入って左に客席、「楽屋」と向き合う位置、ペンチシート。

この作品、先月GWにも梅ヶ丘BOXでフェスティバル公演がありひとつ観てきました。

Dチームを観ました。このチームに出ている豊田梓さん、3月にG.com「肉弾@雑遊」の少年役が印象的でした。終演後、お話していると、その前の「穴の中 或は、■の中」では前説をしていたということで、私、声かけていましたヾ(・・;)。

ネタバレBOX

いままで数回観ているのですが、(本作では)女優Dは死ぬと素足になっていた...ということに気が付きました。狂気の色が混ざった強い視線、3人となった者たちの泰然とした退場。死んでしまったのだからもう怖いものなし。

ハワイユー

ハワイユー

劇団 贅沢貧乏

江東区北砂のアパート(東京都)

2016/05/07 (土) ~ 2016/06/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題1848(16-138)
20:00集合の回(曇)

西大島駅前(A4出口)に集合した8名は先導者に従い夜道を進む。5月の昼間に観に来ていますが、夜となると目印の確認が難しい。前回のようにややこしいところを通るのかと思っていたのですが、普通の道を通り現地アパート前、ここで前説、住人が現れ(個人的に)前回の疑問解消。

急な階段を上がり右の201へ(正面の202は来月)、ガラス戸は開かれ、テーブルにニンジンと調味料。お客さんは壁沿いに着席。

20:25開演~21:38終演。

昼と夜。晴れと曇り。賑やかな戸外と静まり返る小道。日によって違う表情をみせる部屋。灯りが消された部屋にはすぐに寂しさが溢れる。

笑いのない「粗大ゴミのような人生」が窓から吹き込む。婚約を繰り返す。目と鼻の先にある実家から離れる。

お互いの不安な気持ちを共有することができない、近づきたいのにそうすることができない不器用な二人。

ここに残るかここから去るか。

玄関付近の会話ですと居間のお客さんには見えませんが、なりきった演技がずっと続いています。階段を駆け下り、外に出てもお客さんはその情景を思い浮かべることができるのでした。

終演後、おふたりと少しお話し。大竹さんはずっと日芸だと思っていましたが桜美林とのこと(調べると無隣館のHPにありましたね)。

ネタバレBOX

駅から歩いてアパートに近づくともうお話の世界に入っているのかもしれません。5月は歩いて行く途中から、今回は前説の最中に。芝居と周りの世界がゆっくりと入れ替わり、階段の一歩ずつが鏡の中へ至る路で、扉の向こうに踏み出せば電話の呼び出し音が聞こえるまで部屋に囚われる。

非日常のなかの日常。

夜は意外と雄弁。
「ドッグマンノーライフ」

「ドッグマンノーライフ」

オフィスマウンテン

STスポット(神奈川県)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/13 (月)公演終了

満足度★★★★

無題1847(16-137)
20:00の回(曇)。

19:30受付、19:45開場、入口側に客席、桟敷、ベンチシート。舞台、右にL字の低い仕切り、左に三角形の台が2段重ね。

20:00前説(90分)、20:05開演(暗転せず)~21:00終演、~21:33トーク(佐藤氏:STスポット館長)終了。

横浜までの遠征ですが、「M-ここでは死ねない-(2016/3@空洞)」「動く物☆(2016/4@RAFT)」に出ていた中野さんが出ているので観に来ました。

とにかく、会話らしい会話ではなく、日常性(というのとは違う気がするけど、フォーマットとか様式か?)がみられず、観ているものの枠組みがわからず...という状態が長く(といいますか、最後まで)続きました。「コレハナンナノダ」です。

ところが、アフタートークを聴くまで「ドッグマンノーライフ」って何のことだろうとは考えていなかったため一気に思考が遡り...あーーー、そういうことだったのかと。

いくつも予測を外しながら路ができてゆくような感覚。じれったさ、軸からずれている身体のうごき。

だいぶ難易度が高い作品(その分不思議さも高い)でした。

松村さん朗読劇「8-エイト-(2014/7@アツコバル)」。矢野さん「媚?る、(2014/12@B1)」「ステロタイプテスト/パス(2014/1@d-倉庫)」。

アップデイトダンス No.35「トリスタンとイゾルデ」

アップデイトダンス No.35「トリスタンとイゾルデ」

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2016/06/08 (水) ~ 2016/06/16 (木)公演終了

満足度★★★★★

無題1846(16-136)
20:00の回(曇)

18:45会場着、受付、20:03開場、20:13開演~21:07終演、21:14トーク終了。

初日を観ていて2回目、今夜は舞台向かって右側に。お客さん、かなり入っています(先日、パフォーマンスを観に行ったダンサーの方も)。

初日のとき、このずっしりと重い雰囲気はなんだろうかと思ったのですが、たまたま観たTVで彫刻のことを話していて、このお二人はそのブロンズ像のようにみえるのかな、と思いながら動かない像が動く、童話の世界のようなイメージが狂気と紙一重の旋律(戦慄)を生み出すような気持ちで観ていました。

凍てつく寒さすら感じる天井からの照明は床を揺らし、ぼんやりとした雲状にカタチを造る。0~トップスピートまでの唸るような鋭い切り替えと明と暗とを自在に転換する舞台の1時間でした。

柿喰う客フェスティバル2016 『露出狂』

柿喰う客フェスティバル2016 『露出狂』

柿喰う客

王子小劇場(東京都)

2016/06/06 (月) ~ 2016/06/25 (土)公演終了

満足度★★★★

無題1845(16-135)
19:30の回(曇)

19:01開場(全席指定)、A豪華な座椅子、B~C桟敷、D~Fミニ椅子ながらクッションがいい、Gパイプ椅子。配置が千鳥になっているので観やすい。

舞台には縦横にピンクのイントレ風パイプ。

19:20/19:27前説(アナウンス、90分)

19:34開演~21:12終演、21:17~21:28アフタートーク(司会:中屋敷さん、玉置さん)。

2010年5月、この会場での初演(乱痴気を含め3回)を観ています。今振り返るとそうそうたるメンバーでした。

本作を観ようと思ったのは、早稲田のマイム公演や東京ビッグサイトのイベントに出ていた太田ナツキさんが出演しているから。

今回は舞台装置も演出もポップになって個人的には明る過ぎて「う-----ん」と思うのですが、世の中、昔はよかったなんて言っていても楽しくないので、新しいメンバーに注目してゆきましょう。

アップデイトダンス No.35「トリスタンとイゾルデ」

アップデイトダンス No.35「トリスタンとイゾルデ」

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2016/06/08 (水) ~ 2016/06/16 (木)公演終了

満足度★★★★★

無題1844(16-134)
20:00の回(曇)。

20:04開場、20:14開演~21:07終演、~21:17トーク終了。

オペラはもちろん未見、未聴。

天井の照明の位置がずいぷん手前のように感じる。

佐東さんの衣装はいつにも増してシャープなシルエットを画く。

どこまでも続く深く冷たい闇の世界の女王。

光跡を残すのは両の手のみ。

圧倒的な初日。

いったいUpdateDanceはどこまで昇り続けるのだろう。

ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】

ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】

くちびるの会

吉祥寺シアター(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/07 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題1843(16-133)
19:30の回(晴)。

18:55会場着、受付(全席指定)、19:00開場。

2階建て、正面に階段が3本、上手にも1本。昼なお暗い廃墟のよう、薄汚れた看板(折紙文具店、豆腐..)、はっぴーろーど泥沼、床には蜘蛛の巣状の白いライン。

19:25前説(アナウンス、105分)。

19:35開演~21:21終演。

こちらは初めて、浅場万矢さんが出ていらっしゃるので観に来ました。時々自動「動物たちの冬(2012/11@せんがわ)」「男装音楽劇 くるみ割り人形(2016/3@ウエスト)「それから(2016/4@眼科画廊)」で4作目。

昭和初期のすでにはっきりした焦点が定まらなくなりつつある白黒のたそがれ時、夢の時間。

幻か、物語のなかの妖しい登場人物たちは我が物顔で彷徨。冒険物語はいつもヒーローを求め、少年たちは小さくとも大きな世界で正義の使者として駆けてゆく。

そんな日常とはひとつもふたつも違う世界で 傳川さんはまさに怪奇な役柄。自由自在にゆらりと移動(上下左右)するさまは、実にこの芝居に相応しい、常人には真似のできないものでした。

その傳川さんですが、Baobabの「Marina bay Sans(2015/6@PRUNUS)」で観ていました。※ちなみに、観劇後の日曜日、北尾さん(Baobab)たち桜美林のダンサーのダンスパフォーマンスを観に行きました。

また少年コバヤシ役のコロさんは、柿喰う客「露出狂(初演2010/6@王子)」で初めて観ていて、その再演を先日、同じ王子で観てきました。

穴さん「レドモン(5149/4@吉祥寺)」「キスミー・イエローママ(2014/8@ OFF)」。

小沢さん「未開の議場(2014/10@王子)」。

橘さん「月ノ原中学校音楽準備室(2016/4@ミラクル)」「飛ぶ金魚(2013/6@みゆき館)」。

佐藤さん「このために生きている(2015/3@王子)」。

ALL NIGHT 出雲

ALL NIGHT 出雲

白昼夢

池袋GEKIBA(東京都)

2016/06/10 (金) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1842(16-132)
17:00の回(晴)。

16:35会場着(外の看板が13:00の回のままなんだけど…)、左端の椅子席スピーカー前に座ります。

初日に来ているので2回目(リピートしてます)。土曜日、近くの図書館で「古事記講義(三浦佑之著)」を借り、にわか仕込みで学習(意外と効果あり)。ラップで聞き逃していたところなど少し追いつく。

原作があるもの、著名な戯曲、いろいろな劇団が採り上げている作品...の場合、まず、知らないことが多いのでたまに公演前に借りて読もうとするのですが、まったく身が入りません。どちらかというと事後のほうが多い。

古事記は、漢字only、その意味も21世紀とは異なるものもあり、注釈なしでは読めない難作。日本書紀との比較なども含め成立背景は複雑。アラビアンナイトみたいなものか?よい勉強になりました。

いつも感じるのは、ダンスは振付...ということで、この公演の前日、渋谷のスタジオでダンス公演を観ていたのですが、これがずっと定番の振付が続き、ちっとも面白くなかったのでした。

以下(まじめな)余談です。
白い布を背に現れたとき→ぬりかべかと思ったが、ぬりかべは妖怪だった。
「八野若(芝村さん)」→実は米国の神様(Wonder Womanの親戚とか)かと思ったがそれはアメコミだった+日米の神合戦になるのかなと思った(漫画版「デビルマン」みたいに)。
「目合う」→なかなかいい表記だと思った。
「80人の子」→新約聖書の冒頭みたいなものかと思った。
劇中、「八野若」との過激な展開がふっと元(冷静な状態)に戻ったのはなぜだろうと思った(効果切れ?)。

さい、なげられて

さい、なげられて

green flowers

劇場HOPE(東京都)

2016/06/08 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1841(16-131)
19:00の回(晴)

18:20会場着、受付(整理券あり)、18:31開場...家のなかですね。

和洋の調度類、大きな冷蔵庫、鳥かご、壁には絵、カレンダー、清潔な感じながら下手テーブルの上には(食べ終わっている)カップヌードル、床にペットボトル。

19:00前説(アナウンス、100分)、19:03開演~20:36終演。

「アール・コリン」からちょうど5年、8作目になりました。坂本さんは初めて。

洒落ていてタイミングのよいセリフ、兄弟姉妹のこと、親子のことなどがお芝居が進むにしたがって自然とわかるようになっている。

四十九日に加え、家族のことなど心配事は尽きずとも人柄の良さに包まれたお話に久々に気持ちよく笑う(両隣の方も)ことができました。

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