miss_youの観てきた!クチコミ一覧

2381-2395件 / 2395件中
レイ・ラヴェリータの記憶

レイ・ラヴェリータの記憶

メガバックスコレクション

荻窪メガバックスシアター(東京都)

2011/03/11 (金) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

シマックの世界
今頃ですが、一言。
やはり劇場に入って(事前に聞いていましたが)そのセットに驚き。
話が始まって、昔々読んだクリフォード・D・シマック「中継ステーション」を思い出しました。小屋と男。

ネタバレBOX

嘘をついているのか、本当のことなのか。微妙な感覚で話は進みます。ただ、動機である「記憶を!」というのがもう一つスッキリしない。いろいろな人の断片的な記憶しかない男、自身ではその空しさをわかっていなかったのか、それでも次から次へと狙い続けるのはなぜ?個人的には「記憶を奪われた」という男のありようにも違和感を感じました。こうなる必然性は?外的原因で記憶の一部を失った場合の症状ともずいぶん違う(あえていうとロボトミーに近いか...)。相手を抹殺するに等しい行為をここに持ってくる意味はなんだろう。善人であることを示すため?
とても個人的な物語【公演終了いたしました!ご感想お待ちしております!】

とても個人的な物語【公演終了いたしました!ご感想お待ちしております!】

Minami Produce

新宿眼科画廊(東京都)

2011/03/26 (土) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

誠実なおはなし
初めての場所でしたが、以前観たタマゴ「瞬き」(於:若山美術館)に近かったかなと。観たのは「女性作家バージョン」。舞台の左右(でいいのかな?)に配置された席から間近な演技を観るので一呼吸ごとに役者さんのセリフが体に伝わってくる。お話はとてもいいと思うし、ラストシーンもよかった。

以下ネタバレ。

ネタバレBOX

初めのほう、作家(に限らず、モノを作ったり、何かを創ったり)の苦悶と演者が醸し出そうとしているものとの間に違和感を感じ続けました。自分がもう一文字も書けないことがわかっているならば、もっと自暴自棄、自堕落、いやノー天気でもいい。相当のものがあると思うんだけどそれが感じられない。これは演出の方針なんでしょうか。一文字一文字に自分を乗りうつらせて、今はポッカリと大きな穴しかない作家が、実は、自らが生み出したキャラクターによって再生される。編集者は、作家が気が付くことのなかった、心の奥にひっそりと佇んでいた自分自身ではなかったのか。であれば設定として同性のほうがよかった。最後、自分の大切な一部であるペン(指揮棒)を使って楽しそうにキャラクターに演技(演奏)をつけるシーン。ここで役者は演じる「作家」に同化する。枯れかけた花が一滴の水によって再び甦るように、作家は自分を取り戻す。ここの表情はとても魅力的。ここを生かすためにも始まり部分では真逆な枯れつつあるもの、というものがほしかった。身勝手な感想ですみません。

※男性作家バージョンをみたらまた違った見方になったと思います。
※作家役のだてさん、印象がよかったので、都合がつけばエビス駅前バーのお芝居に行こうと思います。
女子高

女子高

PU-PU-JUICE 女子’s

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/03/30 (水) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

あれから10年も
なんとか30分近く待って当日券で観劇。学校の机だけがある簡素な舞台。
始まりの「大人の振る舞い」が進むうちに10代の純真さ、直向きさ、そして残酷さをどんどん織り込み、役者の表情もしぐさも巧みに変化してゆく。実はこんなこと考えてますー、というシーンは面白かった。観終わってとても切ない物語だったなぁと。

ネタバレBOX

ラスト、実は死んでいませんでした...という設定は構わないんだけど、至近距離から拳銃で撃って、周りにいるひとに気づかれないはずがない。お芝居だからというものがいろいろあるけど、この点だけが引っ掛かる。毒殺にみせかけるとか(一時的に呼吸が止まったり、心音が消えたりとか)...。
カラフルな猫、再び(振替公演決定!)

カラフルな猫、再び(振替公演決定!)

はぶ談戯

高円寺バーボンタコス(東京都)

2011/04/01 (金) ~ 2011/04/02 (土)公演終了

満足度★★★★★

ふたたび
3/12に観る予定が中止になって、ようやく今回の振替公演。たまたまサイトをみたらお知らせがあったのですぐ予約。ホントのお店を使ってのお芝居は、エビス駅前バーで経験していたのですが、もちろん醸し出される雰囲気などはまったく別。微妙なふたりのつかず離れずの心情、姉妹の想い、一途な「男」の告白(この場面がまたおかしくて涙目に)。1階~階段~2階~階段~ロフト、このお芝居のためにあるような空間。席によっては多少みえにくさもあると思いますが、それがレストランにいて、真後ろのテーブルで交わされる会話を聞くとはなしに聞いている感じ。振り向いてみたいんだけどできない。みえないけど表情なんかを想像してしまう。当日、昼すぎから体調が悪く、終わったらすぐ失礼してしまいました(でも、とても暖かい気持ちのまま一晩寝て復活。土曜日はまた別のお芝居を観に行きました)。みなさんとてもよかったです(おんなの子も!)。太田さん「ポかリン記憶舎」のお芝居に出演されるのですね。予約済みなので観に行きます。

廃墟

廃墟

時間堂

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2011/03/30 (水) ~ 2011/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

まな板の音がトントンと
答えは見つかったか?ごらんの通り、見つからなかった。

三好十郎の『「廃墟」について』にこう記されていました。
「敗戦後一年ぐらいたってから書いたもの」ということは帰りの電車の中、ネットで知りました。2時間半の間、集中力を途切らせることなく、それぞれの役を、それもこれだけのボリュームのセリフがありながら、ひとりひとりのしぐさが登場人物の心情をストレートに現している。舞台上に配置されているものは、本を除けば今でも普通に使えるものであっても観ている間には気になりませんでした。それどころか、まな板を使う場面で聞こえてくるトントン..トントンという音。なぜかこの音に、ずっと昔の自分の家庭を思い起こしました。レンジの「チン」ではない音。日本の台所から聞こえてくる音。

戦後、渦巻いたであろう、各人の立場やどのように戦争を経験したかによって
異なる心情や希望。昭和、平成と成長し続けてきて今がある。三好は、前述の一文に『日本人と言うもの全体が持っている、ほとんど「偉大」と言ってもさしつかえのない、すぐれた本質』を感じたと書いている。それは今の日本にもきっと生きている。

我儘な死体

我儘な死体

夢幻堂

タイニイアリス(東京都)

2011/04/01 (金) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

起伏がほしい
「説明」にある「見知らぬ女性の死体」とは違っているけど...

以下、ネタバレになります。

ネタバレBOX

違っていても構わないのですが、裏のマンションの殺人事件とのつながりがもうひとつわかりませんでした。初めの場面での殺人から作家の妄想が始まっていたのでしょうか?役者のみなさんの演技に不満はありません...が、お話がほとんど同じトーンで進み、それがまた平坦なので...。引っ越し当日という設定から、いろいろな人が出入りするのは自然ですが、どれも普通なことで何か伏線になっているのでもなし。間違って訪ねてくる客ももう少しひねりが欲しい。観客とは「引越し中」という状況は共有されているのでそれを最大限いかしたストーリーになっているのかというと、そうでもない。殺された女性の怨念が中心となってしまうとホラー物になっちゃうけど、それはそれでありだし、簡単に作家の妄想の中に閉じこんでしまってはもったいない。それをするのであれば、ギリギリまでリアル(ありそうな場面)さを積み上げて、最後にすべてが崩れ去ってしまうような展開のほうが効果的だと思います。

「お面」「大きなダンボール」の使い方は面白かったです。

ゾビンとミルルのグルグルしたハナシ【稽古動画vol.2配信中!】

ゾビンとミルルのグルグルしたハナシ【稽古動画vol.2配信中!】

劇団†勇壮淑女

ザ・ポケット(東京都)

2011/03/30 (水) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

絵本から飛び出て
穏やかな昼下がりの午後、お母さんは子供に絵本を読んで聞かせているうちに一緒にお昼寝。夢の中に出てきたのは自分が小さいときに好きだった物語...。個人的にはこんな感じで観ていました。舞台のつくり、衣装、いい人やちょっと悪い人、決して悲しくはならないお話。本を閉じたときには登場人物が愛おしく思えてくる。泣いた顔が次には笑った顔になっている。親子で観るのもいいのでは。

ネタバレBOX

大人数の舞台でしたが、それぞれのキャラクター設定もわかりやすく、いい意味で先を読みながら...こうなってほしいと思いながら...途中でちょっと焦らされながら...でも、最後はやっぱり大団円。「あのころの自分」に戻りながら観劇。「中指」を立ててにらみ合うシーンもご愛嬌。とても満足、ストラップ購入しました。役者の方々、この作品に携わった皆様、こちらこそ本日はありがとうございました。
other side

other side

劇団スクランブル

こった創作空間(東京都)

2011/03/25 (金) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

物語の中のふたり
おもしろかったです。特に「ダニー&サリー」のお二人がとってもいい味を出していました。作家と編集者...ちょっと前に観た「不倫純愛」とは大違いで、ヘタレ編集者の往生際の悪さも秀逸。基本的にみんないい人。
ひとつだけ注文できるとすると。部屋の奥にあるベッド...もう少しクッションがあるというか、柔らかいマットレスだといいなと(観ていてちょっと痛そう)。

4月、「シトラスちゃんは太陽の緑」を観に行くのですが、中根さん、竹内さん出演なんですね。

ちょっとだけ、紙々【全日程終了。ありがとうございました。】

ちょっとだけ、紙々【全日程終了。ありがとうございました。】

mimimal

pit北/区域(東京都)

2011/03/24 (木) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

複雑 微妙 
会場そのものが「その場所」みたいな雰囲気で、Pink Floydの「ウォール」かと思うような「壁」。静かに始まった物語は、よく似たキャラクター(語り口)が思い思いに、というか勝手気ままに、会話とは言えないような会話を続ける。ここらから、徐々に「危機感なく中途半端に生きる登場人物たち」に不快感を感じてきて、まさに捕えられた状態に。突然(来るなという感じはわかる)テンションが上がるが、それ以外のシーンは淡々と。もう少し切り詰めて、「日記」に収れんするシーンへ至る各人のエピソードにメリハリをつければよかったのでは、と思います。均質なキャラクターによる「普通」ではない、もっと意外な「普通」っていうものありかな。

さくら

さくら

ENBUゼミナール

笹塚ファクトリー(東京都)

2011/03/26 (土) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

春一番に舞い上がる桜
予備知識なしで、観に行きました。「卒業公演」というので、これからの方々の、少しぎこちないお芝居なのかなと思っていたのですが、どっこい、こんなに楽しいお芝居だったとは。

初めはあの有名な「さくら」にまつわるシリアスなお芝居かと・・・とっ、トンデモない!エンターテイメントばりばりの作品でした。ひとりひとりが自分勝手に主張しているにもかかわらず面白おかしくてぜんぜん嫌味な感じがしない。脚本、演出、そして役者のみなさん(←魅力的)はもちろん、壁にしても本当に使われまくった色合いだったし、それ以上に窓ガラスの汚れ、これがとってもいい雰囲気。その先に見える隣の校舎(?)、薄暗くなって雨が降ってくる。終盤、話はとどまることなく暴走、それに役者さんたちが体当たり。面白かったー。再演してほしい。

で、無事に「さくら」は上演されたのでしょうかね...このメンバーだと超訳バージョンなんかぴったり。

ウィジャエアの月光渡り

ウィジャエアの月光渡り

劇団リベラトリックス

明石スタジオ(東京都)

2011/03/26 (土) ~ 2011/03/28 (月)公演終了

満足度★★★★

良質な物語
コリッチのチケプレ(ありがとうございました)で観ました。昨年、新国立劇場でワーグナーの『指輪』:「ジークフリート」「神々の黄昏」を観ました。それは天上、地上、地下の世界をめぐる壮大で雄大な「物語」で、今回、観ながら同じような感じを受けました。散りばめられたひとつひとつの「お話」が織りなすファンタジー。エンディングも光と言の葉と、見守る人々とが静かにひとつになり
余韻を残しつつ劇場を後にしました。話が幾重にも組み合わさっているので初めは場面展開に追いつくのに少し苦労しましたが、とてもよいお話ですね。

怪盗ルパン 竹久夢二の双曲線

怪盗ルパン 竹久夢二の双曲線

月蝕歌劇団

ザムザ阿佐谷(東京都)

2011/03/19 (土) ~ 2011/03/23 (水)公演終了

満足度★★★★

モデルになるということ
この劇団は「帝國人形病院」(86.7)以来。紅日毬子さんは、「存ぜぬ快楽」(3/5)で拝見。登場人物の相関関係が(近代史に疎いので)なかなか整理できずにいましたが、おどろおどろしたお話は濃厚な味付けでした。
多彩な登場人物、男と女の情、動く歴史。この時代にちょっと興味が出てきました。

ローヤの休日

ローヤの休日

ゲキバカ

王子小劇場(東京都)

2011/03/16 (水) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

還るところは
女囚バージョンを観ました。緩急つけ話は進み、そのなかで少しずつ「ずれてゆくもの」を感じていましたが、それはラストにたどり着くまでに必要な一歩一歩だったようです。両手にそっと包み込んだ「花」。最後に還って行ったところで安らぎを得ることができたのでしょうか。間に織り込まれた笑いも楽しめました。

時間創造部

時間創造部

ワーサルシアター

ワーサルシアター(東京都)

2011/03/09 (水) ~ 2011/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★

届くのか、このプレゼンは
コリッチのチケプレで観ました。意表を突いた(というか型破り)プレゼンの連続ですが、これが結構ど真ん中な指摘だったりしつつ、正論異論感情論根性論と工夫されているなぁ、と感じました。想い先行型の若手のミーティングをみているようでもあり、ひとつひとつが自分にも当てはまったり。とても楽しかったです。

悦楽晩餐舞踏会

悦楽晩餐舞踏会

高襟〜HAIKARA〜

Dance Studio UNO(東京都)

2011/03/17 (木) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

いろいろな味わい
初めて観ました。大規模停電かも、という思いもありましたが、「それこそ今、私に出来ることはこれしかないのです」というメッセージを体験しに行きました。たしかに「かぶりつき」で「シュール」。ちょっと近いんですけど、という場面があったり、映像、音楽、舞、食感、味わい、五感を総動員して体内に受け入れるためには、しっかりとおなかをすかせていきましょう。心の滋養にもよく効くディナーでした。ダンサーの皆様、ごちそうさまでした!

このページのQRコードです。

拡大