
『三等フランソワーズ×超人予備校』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2019/06/04 (火) ~ 2019/06/04 (火)公演終了
満足度★★★★
三等フランソワーズ「Birthday」
タイトル違っていたので観るまで気が付きませんでした。
始まってすぐ、あっ!これ知ってるやつだ!大好きなやつだ!!って。
産声あげた1stへの贈り物として、クリスマスギャロップからのタイトル変更。
粋ですねぇ。
母親を亡くした女子高校生が、幼い頃に蒸発した父を探す旅に出るお話し。
再会した父親は女装してバーで働く人になっており、その負い目、過去に娘を傷つけた負い目もあり、名乗りをあげてくれない。
お互いにお互いが父と娘であると分かっているのに、他人を装ったまま別れ・・・たのですが。
最後はちゃんと互いに互いを探し求め、しっかり抱きしめあう、ジーンとくる結末でした。
このほっこりした親子の再会の良いお話の中に。
女子高校生と、付き添いで付いてきてくれた親友との、噛みあってないやり取りに。
父親が働いていたお店の店主(もちろん女装)と、建物オーナーのロマンスも、すっごい良い。
自分にぞっこんらぶらぶな元恋人を、つれなく冷たくあしらいながらも、根っこ優しい辺り、すっごい良い。
登場人物がみんな味があって良いので、実は続編はすでに存在しているけれども、個人的には月一くらいで連作上演観たいくらい好きです。
あと、クリスマスツリーが健在でよかった。
いや地味に代替わりしてたりして・・・?
超人予備校「デザート砂漠」
超人予備校なので、人間より人間でないモノの方が多かったです、超人予備校なので。
某アニメ映画の飛行機乗りの豚さんが主人公。
飛行機にのって飛んでいたところ、砂漠に墜落。
ところがその砂漠が・・・スイーツで形成された砂漠。
足元には砂ではなくきなこ、空から降ってくるのは雨ではなく飴、オアシスにたたえられているのは水ではなくチョコレートフォンデュ等。
ちゃんとした水を求めてきなこの砂漠をさまよう豚さんと、少しでも長く生きたい白玉プリンスを探したいという目的もってさまよう白玉だんご達のお話。
日枝さん、尾松さんの、白玉コンビが・・・可愛くも美味しそうで・・・。
白玉だんごって小学校で初めて作って以降作ったことなかったですけれども。
ちょうど、美味しいきなこ、家にあるし。
白玉だんご作って、きなこまぶして食べたいな~という気持ちになりました。

偽曲 安寿と厨子王
東洋企画 TO4O KIKAKU
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2019/02/22 (金) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★★
日本昔話レベルで知られた話とのことなのですが、わたしは原作を存じませんでした。
どんなことでも、変化球の良さを知るには直球を知らねばならない、と思っているので。
読んでみたいなぁと後から調べてみると、森鴎外著の小説が別の題名であり、それは数年前に舞台化もされていたようで。
そういえば、そちらは目に耳にしたことはある気がする・・・と思いつつ、知識の狭さが恥ずかしい。
東洋企画さんは少人数の公演もありますが、大人数の場合はもうほんとに大人数。
個人的には続けて観ることで、この世代の役者さんを幅広く知る機会を得られる劇団さんでもあります。
作風は芸術性が高く、扱う題材は幅広い、今回はその中でも古典の改稿。
殺陣がメインではない時代劇でした。
時代劇の演劇といえば殺陣が魅せ場・・・というイメージを持たれがちな印象ですが、そうではないところがまた良かったです。
物語は吃音の語り部によって進められる。
演じているのは繁澤さんということもあり、應典院で吃音教室が催されていることとの繋がりを感じます。
お芝居は、語り部が聞いた話を書物に残すというかたち。
現実でも「安寿と厨子王」という説話を元にして森鴎外が小説を執筆しており。
実際に起こった出来事を物語にする、読み物にするということは、あくまでも作り物あるいは芸術作品であり、事実とは異なるのだということが表現されてました。
個人的には、歴史学と考古学の違いというものを、つらつらと思っていたり。
書物から歴史を研究するのが歴史学。
物から歴史を研究するのが考古学。
書物、この場合は歴史書になるわけですが、それって極めて不確かなものじゃないですか。
歴史書はその時代、その時代の覇者となった者が、己の都合の良いように後世に残したものが圧倒的に多いと思うのです。
事実が改ざんされ、省かれ除かれる。
しかし本当はこうだったのではないか、と思い巡らす余地があり、そこに浪漫がある、等々。
運命というものは、抗いがたいチカラを持っていて。
自身の思いは取り残され、取り巻く環境や人間に飲み込まれてしまうこもある。
歴史を生きる人物の人生をみていてしばしば感じる無常がありました。

第4回30GP
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2019/01/24 (木) ~ 2019/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
準決勝②「S☆J Lab×二朗松田×中野劇団」
準決勝は、金曜日に勝ち残った二組の対戦。
これが30GPに潜む魔のひとつで、同じ作品を同じようにしてても、客席の空気が全く違う。
ウケるはずのところが、空気が重たかったり。
今回、準決勝で作品をチェンジしてきた劇団がなかったので、一日前ないしは二日前に観たばかりな観客もいた・・・という影響もあるかもしれない。
単純に客席全てが全く同じ観客なわけではないというのもあるだろうけれども。
準決勝を終えて、決勝に進んだのは三等フランソワーズと中野劇団。
奇しくもシチュエーションコメディ対決。
そういえば・・・コメディとコントの違いって、なんなんだろう?
ふんわりとした概念しかわたしの中にはないので、よく分からないです。
機会あればお話しおうかがいしたい。
自分は決勝は行けずに残念やら結果気になるやらだったのですが、三等フランソワーズの優勝だったそうです。
面白かったからな~でもどちらも個人的には最高に面白かった。
次のシーズンの火曜日のゲキジョウは、新築1stこけら落とし公演シリーズから。
シーズン期間は短めになるので、始まってから30GPまでがいつもより早く感じるはず。
まだこけら落としの分しか発表されていないので、どんなラインナップになるのか、次のシーズンもとっても楽しみです。

第4回30GP
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2019/01/24 (木) ~ 2019/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
準決勝①
わたしが観に行けなかった30GP初日の、第1ラウンド第1試合、第2試合を勝ち抜いた二団体による準決勝。
大阪朝高演劇部「ゾエアが満天の夜空」
彼女達は高校生、自分達で演劇部を発足し、学校に認可してもらえるように現在進行形で頑張っているリアル高校生。
そんな彼女たちが火曜日のゲキジョウに挑戦し、大人達に混じって30GPに選出されたというのが、もう熱いじゃないですか。
内容は、長らく断絶されていた国家の首脳同士が会談するという国を上げての重大な日が。
自分達にはどうにもならない家庭の事情で離ればなれになってしまう仲良し三人組の別れの日となる。
国家の一大事と、彼女たちを取り巻く世界の一大事は、重たさは等しい。
むしろ後者の方が大切だったりする。
三者三様の個性の違いがよく表現されていて、これだけ違う個性の子達が仲良しになれるというのは、学校という枠の中にいる時代ならでは。
笑顔で毎日楽しく過ごしているものが、その笑顔のままに辛いことも何もない毎日だというわけではない。
経験によってそれを知り、子供は思いやりをもてる大人になってゆく。
人によっては、知ることのできないままに大人になってしまう人もいることでしょうけれども。
はつらつとした元気な笑顔と声が、とても好印象でした。
三等フランソワーズ「フレンチとマニュアル」
お見合いパーティで出会った男女の、気取ったフレンチレストランでの食事の場面。
舞台は、コース料理がすっかり終わり、ひたすらワインを飲むしかない状態から始まる。
木山さんの酔っぱらいっぷりが、いやらしさがなく可愛げがあり、とてもいい。
酔う前は大人しかったのに、酔っぱらってからが最高に面倒くさい。
その面倒くさい絡みに対して眉を八の字にしてボヤく中川さんのボヤきが、これまたいい。
男性側がしまいに堪忍袋の緒が切れて拗ねてしまう、形勢逆転今度は中川さんが最高に面倒くさい。
二人のやり取りが可笑しくて、可笑しくて、とても面白かったです。
この芝居の男女は、自分の中で完結し過ぎるのです。
マニュアル本なんかに答えはない、答えは目の前に座ってる生身の相手にある。
勝手に相手の心を推測して決めてかかって、分かったような気持ちになる。
でもねー、分かるんですよねー。
気になる相手ほど、心を知りたい相手ほど、本当は迷惑に思っているのではないだろうか、嫌われているのはないだろうか、そうに違いない・・・って、思っちゃうんですよねー。
この二人はそれでもちゃんとぶつかり合えたから、本音ぶちまけあえたから、良かった。
終電の時間を確認し合う場面で、中川さんは正確な時間を答えたのに対して、木山さんは自分もだいたいそれくらいの時間だと答えたのが、この男女の性格の違いを顕著に表してた象徴的な台詞。
思わず幸せになって欲しいなぁと願ってしまう、そんな人間臭くも愛おしい二人でした。

第4回30GP
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2019/01/24 (木) ~ 2019/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
第1ラウンド第4試合
劇団りゃんめんにゅーろん「晴れ間」
これまで火ゲキ以外の場で、別のキャスティングで二度ほど観たことのある作品。
リアルリーマンな南出さんから生み出されるリアルリーマン事情の悲哀が染みる良いお芝居です。
この火ゲキバージョンでは・・・その良さを堪能することができませんでした。
男性二人の会話劇なのですが、会話のキャッチボールができてないように感じられました。
台詞に心を感じることができない。
単に棒読みだというだけではなく、相方を意識して台詞を発していない。
相方の台詞は自身の台詞のきっかけでしかなく、ひとりでしゃべってるというような。
片方の暴投の一人芝居に、片方が巧みに拾って汲んで合わせていってるような。
雰囲気だけで笑わせにいってるような。
わたしには満足のいかないものでした。
中野劇団「結婚の報告」
今シーズンの火ゲキでは唯一観に行けなかった回だったので、こうして30GPに選出されて観られてほんとに嬉しかったです。
なので初見だったわけですが・・・期待値を遥かに上回って面白かった。
笑い疲れて腹筋が痛くなるほどに終始爆笑してました。
バーで繰り広げられる二組の結婚報告シチュエーションコメディ。
まずは友人の母親と結婚することになった男が、友人にそのことを初めて打ち明ける。
この友人がとんでも憎めないおバカさんで。
お相手が誰だか言わせずに自分で推理しようとするのだけれども、よもや結婚相手が自分の母親だとは思っていないものだから、だいぶとおかしなことに。
観てて、だから友人の結婚相手はお前の母親だよ!って叫びたい衝動にかられました。
続いて、もう片方は・・・。
待ち合わせていた女性が結婚相手なのかと思いきや、それは元妻で、よりにもよって元妻に再婚の結婚式スピーチを依頼するという。
もうその言動は変態を通り越して狂気すら感じられる。
それを一瞬たりともブレることなく演り切ってるのが見事でした。
いつも状況を細かく細かく練り込んでたたみ掛けてくる笑いが秀逸な中野劇団さん。
個人的には初めて観た「10分間」に次ぐ面白さでした。

第4回30GP
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2019/01/24 (木) ~ 2019/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
第1ラウンド第3試合
俺たちの地球空洞説「がらんどう」
冒頭から旧1st近隣のご当地ネタや、火ゲキスタッフネタがふんだんに盛り込まれる、火ゲキ愛。
1stでの上演時に比べると、2ndの空間を活かして取り込んでいたのが、ポイントが高かったです。
劇場に演劇を観に来た男が、座席と鞄を奪われたと言って、舞台に上がってくるところから始まる。
観る側だった人が舞台の上に上がる、観る側だった人が比較的気軽に演る側に回る、客席と舞台の境界線の薄さ、そういう小劇場事情を現わしている。
物語は女が持つ地球儀を男が逆回転させることで、実在の世界でありつつどこかズレた並行世界へ迷いこむ。
シルクハットをかぶったタキシードの麗人が語り手となり、鞄=人生を奪われた男の話を進行してゆく。
麗人がステッキで床をコンコンと打つ音が、小気味がよくて好きでした。
物語の締めくくりには、出演者全員が正面を切って群唱。
群唱でこれまでシーズンを跨いで幾度となく火ゲキで上演し続けてきた数々の作品を振り返る。
全体を通してメタファーが多様されていて、メタファーを用いるのがだいぶ好きなんやなぁと。
メタファー芝居のもつ掴みどころのない曖昧さ、そこからくる独特の雰囲気が好きな人におすすめな舞台です。
挑戦し続けてきたからこそ、そしてただただ数をこなすというだけでなく全てを糧にできたからこそ、この30GPという舞台に立っているのだということも思わされました。
S☆J Lab×二朗松田「屍体は歩かない」
こちらは劇団参加ではなく、コメディのワークショップに集ったメンバーでの参加。
演出家の男性を巡っての争い、女優ふたりのシリアスな争いの場面・・・と思いきや。
実はそれはお芝居であり、初日を明日に控えた劇団の場当たりの場面だという始まり。
場当たりの段階にもなって、演出家が死体が歩いてハケるのはおかしいとゴネ始めることから変更点が多々発生し、しまいには劇中だけではない劇団内の二股まで発覚するという、シチュエーションコメディ。
わたしは個人的には死体が歩いてハケたとて全く気にならない派なのですが、それも演劇のお約束に染まってしまっている証拠でしょうか。
なんせ二朗松田さんの作品なので、脚本は間違いのない面白さ。
それだけに痛感するのが…面白いことを面白く言う、演じるというのが、どれだけ難しいかということ。
例えば怒りを込めていう台詞でも、コメディにおいてはただただ怒りを込めて発しても、いささかも笑えないわけで。
感情を込めて演じるということとは別に、蓄積された経験や技術、あとはもって生まれたセンス・・・というのが必要なのかなと思いました。
そんな中で室屋さん、もう何言っても、何やっても、逐一面白くて、笑ってました。最高です。
室屋さん演じるタクシー探偵淳子、ほんと是非にスピンオフして頂きたいです。

上田ダイゴと二朗松田の『演プロ10』
上田ダイゴトークライブ
デジタルカフェ-スクリプト-(大阪府)
2019/01/09 (水) ~ 2019/01/09 (水)公演終了
満足度★★★★★
今年一発目の演プロは、ちょっと意欲的、革命的に。
演劇のお話だけではなく、テレビ番組の話、世間を賑わしたニュースの話等々、多岐にわたる分野に昨年以上に切り込んでゆく。
何が出てくるかな~?っていうワクワク感が高上です。
そんな中でも、他の何より熱を込めてお話されるのがプロレスネタなのですが、毎回ぶっこんでこられるにも関わらず毎回とたんにスンと冷える客席の空気が、個人的にはたまらなくサイコーです。
いつも改めてどんな話してたっけかな~と振り返ろうとした時に、なんだかあんまり残ってないのです。
ひとつのお題から、どこまでもお二人のお話の枝葉が伸びて、で今なんの話してたっけ?ってなるくらいに、お話のネタが豊富で尽きないものですから・・・後で振り返る際にも、でなんやったっけ?ってなるのかな。
なんでも面白くお話してくれるので、楽しくて楽しくて時間があっという間です。
カウンターの中から、そんなお二人のトークを陰ながら支えるスタッフが、演プロカウンターガール。
歴代のガール達忙しく、今年初の演プロは、お初のガール。
くすむらさん・・・面白い、そして可愛らしい。
ほっこり場が和むアシストかつ的確な映像出しで、とてもナイスなお仕事っぷりでした。
そうそう、わたしはおせち料理が大好きです、おせち料理にいらない子なんていないのです。
おせち料理と日本酒がある正月、しあわせです。

『LPOCH × 三俣婦人会』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2018/07/17 (火) ~ 2018/07/17 (火)公演終了
満足度★★
LPOCH「〆」
自宅の自室に引きこもりの若い男性、弟を優しく気遣い養う姉。
弟は何らかの事件を起こしたらしく、母親も何かしら関わっているらしく、週刊誌の記者が自宅のドアを叩く、取材の申し込み。
劇中、最後まで事件の詳細が明かされることはありませんでした。
なんだろうな、何を、どういうことを描きたかったのかな。
着地点がいまいち見えませんでした。
三俣婦人会「皮」
皮というタイトル、それが指し示すものは…男性特有のあれでした。
包茎の手術をする息子、それに付き添う両親、父親は不倫中、夫婦関係は冷えているけれども母親の性欲は止まるところがなく手術室の待合室で迫る。
手術を終えた息子の願望は、世界中の女性と関係をもち、子供を山ほど産ませること。
いわゆるシモネタ、全編シモネタ全開、わたし終始ドン引き、最後までテンション引き潮。
そのシモネタレベルは、そうですね、少年漫画の下品系のギャグ漫画。
ものすっごい渋い顔して観てたと思います、我ながら。

『全日本超溶接工委員会 × 凡タム』
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2018/07/24 (火) ~ 2018/07/24 (火)公演終了
満足度★★★
この日は、翌日から1stで公演があるため、火ゲキ史上初の2ndにて。
とても不思議な感じでした、通い慣れた2ndで、通い慣れた火ゲキ、通い慣れたもの同士なのに掛け合わせるとなんてこんなに異空間。
観てみて正直なところを言いますと…やっぱり1stで観たかったかな。
舞台上の空気が、広い2ndに吸い込まれていった感覚がしました。

『INDEPENDENT:18トライアル 二次審査』
INDEPENDENT
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2018/06/19 (火) ~ 2018/06/20 (水)公演終了
満足度★★★★★
一日目。
三次予選に出る作品もあるので、全部ネタバレに入れてます。
順番は当日にくじ引きで決まった上演順です。
トライアルにおいては上演順にも運命を左右される。。。

『INDEPENDENT:18トライアル 二次審査』
INDEPENDENT
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2018/06/19 (火) ~ 2018/06/20 (水)公演終了

チャンドラ・ワークス Chandra Works
少年社中
ザ・ポケット(東京都)
2007/02/07 (水) ~ 2007/02/12 (月)公演終了

クレイジーレイン
リンクスプロデュース
船場サザンシアター(大阪府)
2018/02/17 (土) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
2回目のクレイジーレイン、前は男性4人だったのですが、今回はうち1人が女性。
いや~もう、今回もおもしろかった~!!
すでに展開知ってるのに、それでも尚、観ててワクワクするし、ゾクゾクする。
最高のサスペンス会話劇です!

ANDORRA アンドラ
清流劇場
一心寺シアター倶楽(大阪府)
2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
空想の上での、反ユダヤ主義のような小国、ナチスドイツのような大国が登場する。
非常に重苦しい気持ちになるお芝居でした。
小国で育った主人公は、自分がユダヤ人であるということで、狭苦しいコミュニティの中で迫害を受けている。
しかし本当はユダヤ人ではなく、育ての父親だと思っていた人は本当の父親で、敵国のナチスドイツ風の大国の女性との間に生まれた子供だった。
自分たちが絶対正義であると信じる人々が、他者の事を知ることも理解することもなく、勝手な自分なりの正義で断罪する。
国や人種、そのような大きなカテゴリではなくても、地域や家族、会社や学校、そんな小さなカテゴリの中でも、今も昔もそして先の未来でも、それは存在する。
思い込みによる自分勝手な正義、集団の暴力、おぞましい。
人間の厭らしい部分をまざまざと見せつけられる、そんなお芝居でした。

深海魚
桃園会
ウイングフィールド(大阪府)
2018/03/25 (日) ~ 2018/03/27 (火)公演終了
満足度★★
どこかの部屋の一室、目隠しをされ身体を縛られ監禁されている人がいる。
その周りを取り囲み、思い思い好き勝手な事を言い合う男女数人。
犯罪の香り。
かと思いきや、途中で監禁される人が入れ替わる。
何らかのゲームでもしているかのよう?
最後まで観ても、彼らの正体も、目的も、何もかも明らかにされず仕舞いでした。
会話もその場その場で、流れというものはなく。
結局、一体、とどのつまり、何だったんだろう?
どう観ればよかったのか…なんともモヤモヤが残る、いやそのモヤモヤを楽しむものなのか?
不勉強で、難しかったです。
何なのかはさっぱり分からなかったものの。
その場その場のやり取りは面白いところもあり。
途中食べていたプレーンなホットドッグに興味津々でした。

あんたの戯曲を上演させてくれへん?企画
NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-
ウイングフィールド(大阪府)
2018/02/08 (木) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★
この企画は、東京都、愛媛県、静岡県、福島県の作家さんの作品を、大阪府の演出家が演出するというもの。
大阪にいながらにして、遠い地の演劇に触れることができる、とても貴重な機会でした。
さらには作品のテイストも様々で、観れば誰しも自分の好きが見つかる、そんな公演だったのではないかと思いました。

流れんな
NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-
ウイングフィールド(大阪府)
2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★
「流れんな」初めて観ました。
故に、演出の違いやキャスティングによる違い等は比べることができないのですが。
今回、主演が宮川サキさん。
毎年されておられる一人芝居では、親しみのあるキャラクター達が魅力的なのですが。
持ち味の面白いところは封印、血の通った生きた人物像を身体の奥底から振り絞って魅せてくださいました。
サキさんが演じられると、お芝居の中の人間がそこに確かに生きる。
迫真の演技にのまれました。
心の内を隠しがちなサキさん演じる姉に対して、高道屋さん演じる妹は好対照に感情むき出しでぶつけてゆく。
登場する毎に存在が空気をヒリヒリさせる高道屋さんの迫力、役によって色んな顔を観せてくれる役者さんだなぁと。
また次観るのが楽しみです。
全体的に重く息苦しく観てて辛い気持ちになるお芝居だったのですが。
前半のうちは、かのうとおっさん有北さんや、中野劇団桐山さん、コメディはお手の物な役者さん達も揃っているので、楽しく観られる部分もあったのが救い。
それでも本音の感情が生々しく迫ってくるお芝居に圧倒され、なんとも塞ぎこんでしまうような面持ちになった観劇後でした。

リーディング企画
NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-
大阪市内の居酒屋やアートスペースなど(大阪府)
2018/02/05 (月) ~ 2018/02/17 (土)公演終了
満足度★★★
2月15日(木)宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」@コモンカフェ
佐々木ヤス子さんと、こまち日和西村朋恵さん、お二人によるリーディング。
今回の場所はコモンカフェでした。
会場ではウエルカムドリンクを提供していて、寛ぎ空間を演出。
日常生活をいちにち頑張って辿り着くこの場に癒されます。
わたしは残業で開演時刻間際の到着でしたので、終演後に頂くことに。
西村朋恵さんといえば、役者さんであるというだけでなく、パンシェルジュ2級も取得。
美味しいパンやスイーツを色んなイベントで提供されてます。
宮川サキさんとコンビを組んで営業しているサキとも☆cafeが、楽しみで楽しみで…そこで食べられる御飯、パン、スイーツが大好きなのですが。
今回のリーディングでも、作品にちなんだパンやスイーツの販売がありました。
会場につくなり、すでに寛いておられた親しくさせて頂いている観劇ファンの方に、いかに美味しいかを教えて頂きました。
こちらも売り切れに怯えつつ、終演後に。
セロ弾きのゴーシュ、セロではないけれど、ともちゃんが演奏、音色で表現。
実際に音楽を聴くことで、作品のニュアンスがより質感を伴う、いい演出。
二人が交互に、場内広く使って動きのあるリーディング。
声色での表現が豊かなともちゃん、身体を使っての表現がうまいヤス子嬢、お二人の得意分野が対象的でした。
終演後、コーヒーを頂き、無事に食べたかったパンやスイーツも買えてお持ち帰り。
キャベツのベイクドチーズケーキ、生チョコのように滑らかなチョコ、トマトパン、サイダーパン、とても美味しかったです。

リーディング企画
NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-
大阪市内の居酒屋やアートスペースなど(大阪府)
2018/02/05 (月) ~ 2018/02/17 (土)公演終了
満足度★★★
2月7日(水) 夏目漱石「夢十夜」@イロリムラ
羊のドラコ竜崎だいちさんによるリーディング。
「夢十夜」は十作品の短編集なので、そのうちの6作品をランダムで上演されました。
複数のギャラリーが併設されたイロリムラ。
そのうちのホールの中、奥側から広めにとられたアクティングスペースを取り囲んで観客が座る椅子が置かれ。
スペースに配置されたボックスにファイルがぽつんぽつんと置かれている。
足元にはぽつんぽつんとキャンドル。
だいちさんがアクティングスペースをそぞろ歩きながら、目についたファイルを手に取り、ボックスに腰掛けたりしながら、朗読をする。
だいちさんが着用していた衣装が、昭和レトロでとっても素敵でした。
ボックスに腰掛けた時に、足元のキャンドルに布地が近くて、火がつきやしないかとドキドキしましたが。
この夜二公演あったうち、先の時間の公演時には和装だったようです。
お写真で見ましたが、そちらもとても素敵でした。
色んな作品に出会えたリーディング企画。
夢十夜も、あの夏目漱石先生が、こんな短編集も書かれたいたのかと、興味深く。
ある男がみた十の夢の話、なんとも不可思議なお話で、また短編集なので少しの空き時間でも読みやすく親しみ深いです。

リーディング企画
NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-
大阪市内の居酒屋やアートスペースなど(大阪府)
2018/02/05 (月) ~ 2018/02/17 (土)公演終了
満足度★★★
2月8日(木) 吉川英治「太閤夫人」@millibar
突劇金魚サリngROCKさんの演出による、コトリ会議牛嶋千佳さんのリーディング。
場所は、ビルの立ち並ぶ一角にあるお洒落カフェ。
お代金2,500円には、1ドリンクとお食事まで含まれている。
お食事とはいっても、ちょっとした一品くらいかなぁと思っていたのですが。
なんと驚きボリュームのめっちゃ美味しいカレーでした。
御飯に生野菜と蒸し鶏もトッピングされた本格スパイスのカレー。
とっても幸せでした。。。
お食事は観る前でも後でもどちらでも選択できたのですが、わたしは観る前に頂きました。
食べ終わり、スパイスで流れる汗をふきふきして、ようやく落ち着いた頃。
照明暗めの店内、各テーブルに置かれたキャンドルがぼんやり灯る中、リーディングが始まりました。
入口窓際に設営された台、そこに据えられた椅子に座る牛嶋さん。
本を片手に、座ったままそこから一歩も動くことはなかったのですが。
豊臣秀吉の正室ねねの人生を、躍動感たっぷりに演じておられました。
歴史上の人物とはいえ、生身の人間、生身の夫婦。
その人柄がよくよく感じられる。
座ったままなのに、たった一人なのに、表情、声色が七色で、何人もの人がそこにいるかのよう。
牛嶋さんの声、好きです。
その好きな声をいろんな色で聴かせてもらえて、嬉しかったです。
この作品も、青空文庫で読める。
色んな場所、色んな人によって催されたこのリーディング企画。
色んな作品に興味を抱かせていただき、読書欲も刺激されました。