+sugar+の観てきた!クチコミ一覧

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深海魚

深海魚

桃園会

ウイングフィールド(大阪府)

2018/03/25 (日) ~ 2018/03/27 (火)公演終了

満足度★★

どこかの部屋の一室、目隠しをされ身体を縛られ監禁されている人がいる。
その周りを取り囲み、思い思い好き勝手な事を言い合う男女数人。
犯罪の香り。

かと思いきや、途中で監禁される人が入れ替わる。
何らかのゲームでもしているかのよう?

最後まで観ても、彼らの正体も、目的も、何もかも明らかにされず仕舞いでした。
会話もその場その場で、流れというものはなく。
結局、一体、とどのつまり、何だったんだろう?
どう観ればよかったのか…なんともモヤモヤが残る、いやそのモヤモヤを楽しむものなのか?
不勉強で、難しかったです。

何なのかはさっぱり分からなかったものの。
その場その場のやり取りは面白いところもあり。
途中食べていたプレーンなホットドッグに興味津々でした。

あんたの戯曲を上演させてくれへん?企画

あんたの戯曲を上演させてくれへん?企画

NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-

ウイングフィールド(大阪府)

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★★

この企画は、東京都、愛媛県、静岡県、福島県の作家さんの作品を、大阪府の演出家が演出するというもの。
大阪にいながらにして、遠い地の演劇に触れることができる、とても貴重な機会でした。
さらには作品のテイストも様々で、観れば誰しも自分の好きが見つかる、そんな公演だったのではないかと思いました。

ネタバレBOX

「非公式な恋人」
アングラ芝居っていうのでしょうか、全員顔が白塗りでした。
全員が終始、無機質に前方に向かって台詞を発する。
内容がちょっと社会派で近未来だったのですが、情感が籠っていなかったので、さらりと観ることができました。


「大きな声がうるさい」
舞台設定は、とある田舎、所有地を売る売らないを巡る、家族の話。
まったく間違いのない布陣、それぞれの役にぴったり当てはまる役者さんが揃っていて。
家族とその関係者の立場、気持ちが、丁寧に描かれ演じられてました。
田舎の風景が鮮やかに目に浮かぶ、とても良いお芝居。


「詩劇 空に堕ちた男」
影絵の人形劇のような演出で、千夜一夜物語っぽいお伽話。
学校公演で観られそうな感じやな~と思ったのですが、それにしては殿村さんの女神姿がちょっと…。
対照的に、条あけみさんが正しく美しかったです。


「遊星からの少女x」
見た目のインパクトがすごいお芝居でした。
見た目が蟹星人な、現代版かぐや姫的な。
演じてるのはとっても可愛い方でした、触覚生やしてたけど。
わかりやすく面白くて、観やすかったです。


「あの場所、ふたり、あまやどり」
これ、とても好きなお芝居でした、好きなタイプのお芝居。
とある喫茶店、働く女性、そこへある日やってくる男性とのお話。
女性ふたりが同時に舞台の上にいて、同時にお芝居しているので、最初は二人で働いているのだと思っていたのですが。
話が進むにつれて、違うとわかる、時間が違う、一人は過去の女性、もう一人は現在の女性。
同一人物の違う時間軸が同時に進んでいたのだと分かった時、なんか面白くて嬉しくなってしまいました。
そして仕掛けは男性の方にも。
男性は一人で演じており、出会った男性その人が時間を経て再び訪れたのだと思っていたら…。
違いました、現在の女性の方に会っていたのは、過去の女性と出会った男性の息子さん。
これらがひとつひとつ分かっていく、紐解かれていく感じが、たまらない。
さらに女性演じる筒井さんと遠坂さんの弾むような動き、男性演じるネコ・ザ・ポンティさんの美しい所作、また流れるなんともいえぬ優しい空気が心地良くて。
映像では得られない、生の観劇から得られる魅力が詰まってました。
流れんな

流れんな

NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-

ウイングフィールド(大阪府)

2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★

「流れんな」初めて観ました。
故に、演出の違いやキャスティングによる違い等は比べることができないのですが。

今回、主演が宮川サキさん。
毎年されておられる一人芝居では、親しみのあるキャラクター達が魅力的なのですが。
持ち味の面白いところは封印、血の通った生きた人物像を身体の奥底から振り絞って魅せてくださいました。
サキさんが演じられると、お芝居の中の人間がそこに確かに生きる。
迫真の演技にのまれました。

心の内を隠しがちなサキさん演じる姉に対して、高道屋さん演じる妹は好対照に感情むき出しでぶつけてゆく。
登場する毎に存在が空気をヒリヒリさせる高道屋さんの迫力、役によって色んな顔を観せてくれる役者さんだなぁと。
また次観るのが楽しみです。

全体的に重く息苦しく観てて辛い気持ちになるお芝居だったのですが。
前半のうちは、かのうとおっさん有北さんや、中野劇団桐山さん、コメディはお手の物な役者さん達も揃っているので、楽しく観られる部分もあったのが救い。
それでも本音の感情が生々しく迫ってくるお芝居に圧倒され、なんとも塞ぎこんでしまうような面持ちになった観劇後でした。

リーディング企画

リーディング企画

NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-

大阪市内の居酒屋やアートスペースなど(大阪府)

2018/02/05 (月) ~ 2018/02/17 (土)公演終了

満足度★★★

2月15日(木)宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」@コモンカフェ

佐々木ヤス子さんと、こまち日和西村朋恵さん、お二人によるリーディング。
今回の場所はコモンカフェでした。

会場ではウエルカムドリンクを提供していて、寛ぎ空間を演出。
日常生活をいちにち頑張って辿り着くこの場に癒されます。
わたしは残業で開演時刻間際の到着でしたので、終演後に頂くことに。

西村朋恵さんといえば、役者さんであるというだけでなく、パンシェルジュ2級も取得。
美味しいパンやスイーツを色んなイベントで提供されてます。
宮川サキさんとコンビを組んで営業しているサキとも☆cafeが、楽しみで楽しみで…そこで食べられる御飯、パン、スイーツが大好きなのですが。
今回のリーディングでも、作品にちなんだパンやスイーツの販売がありました。
会場につくなり、すでに寛いておられた親しくさせて頂いている観劇ファンの方に、いかに美味しいかを教えて頂きました。
こちらも売り切れに怯えつつ、終演後に。

セロ弾きのゴーシュ、セロではないけれど、ともちゃんが演奏、音色で表現。
実際に音楽を聴くことで、作品のニュアンスがより質感を伴う、いい演出。
二人が交互に、場内広く使って動きのあるリーディング。
声色での表現が豊かなともちゃん、身体を使っての表現がうまいヤス子嬢、お二人の得意分野が対象的でした。

終演後、コーヒーを頂き、無事に食べたかったパンやスイーツも買えてお持ち帰り。
キャベツのベイクドチーズケーキ、生チョコのように滑らかなチョコ、トマトパン、サイダーパン、とても美味しかったです。

リーディング企画

リーディング企画

NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-

大阪市内の居酒屋やアートスペースなど(大阪府)

2018/02/05 (月) ~ 2018/02/17 (土)公演終了

満足度★★★

2月7日(水) 夏目漱石「夢十夜」@イロリムラ

羊のドラコ竜崎だいちさんによるリーディング。
「夢十夜」は十作品の短編集なので、そのうちの6作品をランダムで上演されました。

複数のギャラリーが併設されたイロリムラ。
そのうちのホールの中、奥側から広めにとられたアクティングスペースを取り囲んで観客が座る椅子が置かれ。
スペースに配置されたボックスにファイルがぽつんぽつんと置かれている。
足元にはぽつんぽつんとキャンドル。
だいちさんがアクティングスペースをそぞろ歩きながら、目についたファイルを手に取り、ボックスに腰掛けたりしながら、朗読をする。

だいちさんが着用していた衣装が、昭和レトロでとっても素敵でした。
ボックスに腰掛けた時に、足元のキャンドルに布地が近くて、火がつきやしないかとドキドキしましたが。
この夜二公演あったうち、先の時間の公演時には和装だったようです。
お写真で見ましたが、そちらもとても素敵でした。

色んな作品に出会えたリーディング企画。
夢十夜も、あの夏目漱石先生が、こんな短編集も書かれたいたのかと、興味深く。
ある男がみた十の夢の話、なんとも不可思議なお話で、また短編集なので少しの空き時間でも読みやすく親しみ深いです。

ネタバレBOX

余談になりますが…この公演の開場中に、個人的には大変に驚いた出来事がありました。
開場中から場内設営は済んだ状態でしたので、来場者がアクティングスペースを通り抜けて奥の椅子に座るということも。
季節は冬でしたので、コートなど手荷物がかさばり、来場者が通り抜けるさいにボックスに置かれたファイルが引っ掛けられて床に落ちるという出来事がありました。
何気なく置かれているようで、ちゃんと向きや裏表など決められた通りに置かれているであろうファイル、観客が触るべきではないと個人的には判断し、ひとまず状況を見守っていたところ。
来場者のひとりが、おもむろに床から拾い上げ、物凄い勢いで元置かれていたボックスの上に叩きつけました。
大変に驚きました。
事もあろうに、これから観る公演の大切な小道具を、ホール内に響き渡り反響するほど大きな音をたてて叩きつけるなど乱暴な扱いをするとは、どういうことか。
ご本人はあくまでも親切心で、自らの行為を絶対的な正義を信じておられるのでしょうが…お芝居に対するリスペクトが欠けている行為に思えました。
今思い出しても、胸がざわざわします。
リーディング企画

リーディング企画

NPO法人大阪現代舞台芸術協会-DIVE-

大阪市内の居酒屋やアートスペースなど(大阪府)

2018/02/05 (月) ~ 2018/02/17 (土)公演終了

満足度★★★

2月8日(木) 吉川英治「太閤夫人」@millibar

突劇金魚サリngROCKさんの演出による、コトリ会議牛嶋千佳さんのリーディング。
場所は、ビルの立ち並ぶ一角にあるお洒落カフェ。

お代金2,500円には、1ドリンクとお食事まで含まれている。
お食事とはいっても、ちょっとした一品くらいかなぁと思っていたのですが。
なんと驚きボリュームのめっちゃ美味しいカレーでした。
御飯に生野菜と蒸し鶏もトッピングされた本格スパイスのカレー。
とっても幸せでした。。。

お食事は観る前でも後でもどちらでも選択できたのですが、わたしは観る前に頂きました。
食べ終わり、スパイスで流れる汗をふきふきして、ようやく落ち着いた頃。
照明暗めの店内、各テーブルに置かれたキャンドルがぼんやり灯る中、リーディングが始まりました。

入口窓際に設営された台、そこに据えられた椅子に座る牛嶋さん。
本を片手に、座ったままそこから一歩も動くことはなかったのですが。
豊臣秀吉の正室ねねの人生を、躍動感たっぷりに演じておられました。
歴史上の人物とはいえ、生身の人間、生身の夫婦。
その人柄がよくよく感じられる。

座ったままなのに、たった一人なのに、表情、声色が七色で、何人もの人がそこにいるかのよう。
牛嶋さんの声、好きです。
その好きな声をいろんな色で聴かせてもらえて、嬉しかったです。

この作品も、青空文庫で読める。
色んな場所、色んな人によって催されたこのリーディング企画。
色んな作品に興味を抱かせていただき、読書欲も刺激されました。

デンジャラスGeorgeと炎のアスリートたち

デンジャラスGeorgeと炎のアスリートたち

かのうとおっさん

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2018/04/20 (金) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日に観劇。
さすがかのうとおっさん、冒頭から飛ばす飛ばす。
隙間なくアグレッシブに貪欲に盛り込まれるネタの数々に、時間があっという間でした。

いや~面白かった!!めっちゃ笑って帰りました♪
人生に笑いは大切、笑えることは大切。
笑いは、日常生活を生きる糧になる。
とても楽しい観劇、スカッとしたとってもいい気分な観劇でした。

ネタバレBOX

初日のアフターイベントは、応援合戦。
かのうさんと有北さんのMCにより出演者を舞台袖から一人だけ舞台の上へお呼び出し、強制的に悩みを打ち明けさせる。
その上で、舞台袖で待機しているその他の出演者の中から、相談者が女性なら男性陣が、相談者が男性なら女性陣がフル出動で、応援。
尚、ただ応援するだけで、相談の解決は一切なし。。。
佐々木ヤス子嬢が大変に楽しそうだったことと、相談者にされてしまった是常さんのコメディアンヌ魂が印象的でした。
ちなみに客席からも相談者を募りましたが、あまりにデンジャラスすぎる大火傷を負いそうな応援合戦に、誰ひとり立候補することはありませんでした。
No Surprises

No Surprises

劇団冷凍うさぎ

ウイングフィールド(大阪府)

2018/02/23 (金) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★

ウイングフィールドを横長に使ってました。
入口入って右側半分を舞台、左側半分を客席、客席はちゃんと段差をつけてどの席でも観やすい工夫。
ただだいぶ横長なので、端から端は見渡しにくい。
舞台には透明のシートがゆらゆらと幾重にも垂れ下げられていて、役者さんはほぼそのシートの向こう側。
イメージ的には水面の中を覗き込んでいるかのようでもあり、霧もやの向こう側を見ているかのようでもあり。

視覚的にも、内容的にも、まるで夢をみているかのような面持ちになりました。
それも自分の夢ではなく、誰かが見ている夢を垣間見せられているかのような。
そう、終始とらえどころがなかったです。

沼、大量殺人をした人、そこにいる人は死んでいる人、誰が死んでいて誰が生きているのか、そこはどこなのか、現かあの世か狭間か、何もかもが不確か。
観た帰り道、なんともいえぬ気持ちでした。
ただ確かだったことは、あぁポテロングが食べたい…ということ。
この日から今現在に至るまで、わたしのポテロング症候群は収まることがなく、困っています。

ネタバレBOX

以下、ネタバレ…という内容でもないのですが、内容とは関係がないので分けてみました。

この公演は、小劇場でしかできない、小劇場でしか成り立たない公演だなと感じました。
演技、演出、公演を形作る全てが。
斬激アベンジャーズ

斬激アベンジャーズ

アクション殺陣教室『たてびと』

AI・HALL(兵庫県)

2019/02/08 (金) ~ 2019/02/10 (日)公演終了

満足度★★★

舞台設定は、バトルアクションゲームの中。
プレイヤーはチーム単位でトーナメント戦を勝ち抜くために戦う。
試合開始の合図や勝ち負けの判定を行う審判もいる。
内容は、戦いに次ぐ戦い、ずっと延々と戦ってる。
殺陣を魅せることに特化した舞台、この舞台設定はその目的を見事に果たすもので、上手いこと考えたなぁと思いました。

バトル物の魅力の鉄板要素、各チーム毎のエピソード、各キャラクター毎の強烈な個性、固有の必殺技等はもちろんふんだんに盛り込まれ。
バトル物が好きな人にはたまらないお芝居、そうでもない人には全編ほぼほぼずっと戦っているのでちょっとつらい。

殺陣も、かっこいいのはかっこいいのですが、ダンスの様といいますか、段取りめいているといいますか、殺し合っているようには観えない。
ただ色んな殺陣の型を一挙に観られるという、殺陣の見本市のような見応えがありました。

『少女都市×劇団乱れ桜』

『少女都市×劇団乱れ桜』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2018/03/27 (火) ~ 2018/03/27 (火)公演終了

満足度★★★

少女都市「乙女の奇妙な冒険~ディレクターズカット版~」

よく存じない劇団さんなのですが、ディレクターズカット版ということは、長篇が存在するのでしょうか?
予告編という感じでした。

観たことがないので比べようもなく…なのですが、どうやら今回の作品は、普段上演しているものとは違ったテイストらしく。
若い人が作りそうな感じの、ポップでそこそにチョケつつ、現代社会の問題も盛り込んだりもしている作品でした。

あくまでもディレクターズカット版。
概要をさらった感じで、これだけでは中途半端感が否めない。
ちょっと本公演に興味がわきました。

個人的にはイケメンに看取られることに微塵も魅力を感じないので、共感はゼロでした。
何の不安もなく、痛みも苦しみもなく死ねたら、何より幸い。


劇団乱れ桜「Break Room」

こちらも全く存じない劇団さん。
チラシの段階では執筆中だった作品の内容は、オンラインゲームの中でチャットを通して交流するプレイヤーのお話。

冒険に出ることなく、オンラインゲームの中のチャットルームに引きこもって、日々チャットだけ楽しむ人達。
現実世界とほぼ同じキャラな人もいれば、現実世界ではなれない自分を演じようとする人もいて。
ブラインドタッチできず会話がままならないご年配な人もいれば、現実でもここでも引きこもりな人もいる。
ゲームの世界に引きこもる娘を、チャットルームを廃止することで無理やり外の世界へ連れ出そうとする父の登場。
居場所を取り上げられることに抗う中で、引きこもっていた人たちは皆それぞれに現実の自分と向き合い、現実世界に帰ってゆく。

オンラインゲームにおいて、魔物を倒したり冒険をしたりするだけでなく、他プレイヤーと交流をするのも楽しみ方のひとつ、というのはオンラインゲーム経験者ならよくよく頷けること。
ただただお喋りする為だけにINするというプレイヤーも、実際稀ではなく。
そしてゲーム内のキャラクターと、実際の人物が異なるというのも、稀ではなく。
まぁそりゃそうなのです、姿かたちも違えば、お喋りも声ですらなく文字情報だけなんですもの。
中にはスカイプで会話しながらプレイしていた人もいたけれど。
観劇に出会う前はプレイしていたので、色々と懐かしい想い出リフレインでした。
またちょっとプレイしたいな~なんて思ったりもしつつ、プレイに足るスペックのパソコンがないので無理だったりなのですが。

『スティックけんいち×劇団おもと』

『スティックけんいち×劇団おもと』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2018/03/20 (火) ~ 2018/03/20 (火)公演終了

満足度★★

スティックけんいち「box」

マイムによる無音声芝居。
オープニング、舞台の上で何が起こっているのかちゃんと見えたのは、最前列だけだったのではないでしょうか。
1stでやるには不適切。

本編のマイムは、どこかで観たようなものが多く…。
しかしどこかで観たようなものには遠く及ばず。
ノンバーバルによるマイム芝居に感じる個人的な魅力は、見えないはずの景色が舞台の上に広がることなのですが。
まったく景色が見えてこなかったです。

でも実験的なこともできるのが火ゲキの良いところ。
挑み続けるのは大切、そう思えました。

劇団おもと「財布の中」

お財布の中のお金の擬人化。
いたのはお札だけ、クレジットカードは登場したのに、小銭はいなかった。
きっと生活に余裕のあるひとのお財布だったのですね。

二千円札ってわたし見たことないままかもしれないなぁ。
ほんとに沖縄では使える自販機も現役なのかな?
二千円札とかいまだに持ってる人いるのかなぁなんて思っていたら、終演後知り合いの財布から二千円札どころか五百円札とかまで出てきて爆笑しました。
それ、もはや、お金っていうか骨董品。

『オッドラボ×オパンポン創造社』

『オッドラボ×オパンポン創造社』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2018/03/13 (火) ~ 2018/03/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

オッドラボ「✔-check-」

チラシの段階では交渉中だった出演者は、凡タムたにがわさきちゃんと、オッドテーラーズ槌谷くんでした。
無事に出演可能になって、ほんとに嬉しい。

かくして4人芝居となり、タイトルも変わったこの作品。
証言する女性が椅子に座っている、その左右に検察官と弁護士、殺人事件の裁判。
被害者は女性の友人、舞台の公演中に起こった事件。
自殺だったのか、殺されたのか、殺されたとするならばその手段は…。

若手4人、甘さのない凄みのあるやり取りにヒリヒリしました。
最終的な肝はやはり被疑者である脚本家と女優の関係性。
彼が何故彼女を殺すに至ったのか、どうやって殺したのか、彼女はどうして殺されたのか。
語るラストの脚本家、槌谷くんの独白シーン。圧巻の演技でした。
この4人でこの作品が観られて、心からよかった。


オパンポン創造社「交響曲第九番~天国と地獄~」

一人芝居であるこの作品、一回目と二回目で役者が違う。
一回目はテノヒラサイズ川添さんで、二回目は野村さん、わたしが観たのは初演と同じ野村さんバージョンでした。
これは野村さんの持ち味が存分に引き出される、野村さんによる野村さんの為の作品かなという気がして。
川添さんが演られた一回目は随分と感じが違ったのではなかろうかと思うと…あぁ一回目も観たかったなぁを思います。

死後の世界、天国へ行くか地獄へ行くか、死者の待合室。
パイプ椅子がずらりと横一列にずらりと並び、順番を待っている人が何人も。
一人芝居なので実際には見えてないのだけれども、見えない相手に次々と絡んでゆくことで、そこにどんな人物がいるかを浮き上がらせる。
そのうちの一人は野村さん演じる男性の父親で、父親と絡むことにより、男性がどんな人生を歩んで、どのように亡くなったのかも浮き上がらせる。
わずか30分間に、人間の悲喜こもごもを濃く詰め込める匠の技。

全く見えない相手と、あれだけテンション高くやり取りできるのはさすがの野村さん節。
見えない相手であれだけ演れるっていうのは、逆にいうと相手を選ばない演技ともいえるのかもしれない。
東京公演への前哨戦であるこの火ゲキ参戦、東京でも多くの人に観ていただけたらと願います。

『チューズデーず × やりきれないプリンス』

『チューズデーず × やりきれないプリンス』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2018/02/27 (火) ~ 2018/02/27 (火)公演終了

満足度★★★

チューズデーず「はじめてのピースをあなたに」

チラシではまだ発表されていなかった出演者は、マンガタリ編集長の菱田さんでした。
前シーズンでは月刊栗田さん状態だった栗田さんと菱田さんの、二人芝居。

母はなく、料理上手なイクメンと、その娘の二人きりの家庭。
ある日の食卓、父に恋人が出来き一緒に暮らしたいという話を打ち明けられる…。
それだけでも衝撃だというのに、そのお相手はなんと男性。
もはやパニック。

なんかなんとなしに、編集長がそこにいるからかな、マンガタリの雰囲気がありました。
妄想の翼をばっさばっさと羽ばたかせて頂き、栗田さん、ありがとうな気持ち。
娘な栗田さんは可愛らしかったですし、柔和な印象の菱田さんにイクメンは似合ってました。


やりきれないプリンス「やりきれないや」

役者としてもアグレッシブに活動をされておられるあがぺるちゃん、作演としてもアグレッシブ。
いつもは女性の視点から女性を描いてるけれども、今回描くのは男性。
モテない男子大学生3人と、モテる男子大学生3人。

モテない男子学生チームは、もうほんっとに、おばか3人組で、若干の悲哀が。
モテる男子学生チームは、大学生というよりは、なんかホストっぽかったです。
何故そこで脱ぐ、何故踊る、でもイケメンなのにイイ奴ら。
そうですね、強いて言えば、イケメンアピールでドヤる時は、テレてはいけない、もっと全力でドヤって頂きたい。

とても面白かったです。

『劇団「劇団」× MousePiece-ree』

『劇団「劇団」× MousePiece-ree』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2018/02/06 (火) ~ 2018/02/06 (火)公演終了

満足度★★★★

劇団「劇団」「 バカと天才(30×30ver.)」は、前半と後半でガラリと雰囲気が変わり。
MousePiece-ree「白鳥じゃないけど白鳥魂」は、とっても楽しくて笑わせて頂きました。

ネタバレBOX

劇団「劇団」「 バカと天才(30×30ver.)」

ひとりの女性研究者と、高額のバイト代で集められた4人の心理検証実験被験者。
実験の内容は、バカと天才に話し合いで分けること、うちバカとなるのはひとりだけ。
天才というのは判りやすい、バカというのは難しい。
何をもってバカとなすのか。
バカに分類されたくないが為の、4人の駆け引きが前半の見どころ。
主に駆け引きが際立っていて、バカの定義の方ももっと掘り下げられた気もしました。

後半は、ドタバタしていた前半から雰囲気が変わり、サスペンス。
女性研究者と、4人の被験者の、秘された関係性が表沙汰に。
女性研究者の弟は自殺しており、4人はそれぞれ別々に弟の自殺に関係、この実験はその恨みを晴らすためのものだった。
ここからが…個人的にはあまりすとんと落ちてこない設定でした。

女性は、4人で決めたひとりのバカだけを殺すから、バカを決めろと迫る。
何故、ひとりだけでよかったんだろう?
殺したい程憎い対象者が4人もいるのに、ひとりだけ殺せばそれで気が済むの?何故?
そして殺害の手段、4人がいる部屋に毒ガスを流し、3人にだけ解毒剤を渡すからと掲げてみせる。
1対4でしょう?しかも女性ひとりに対して、4人のうち2人は男性…その見せびらかしてる解毒剤、取り上げたらいいんでないの??

観てて、そういう疑問が浮かぶとどうしても意識に引っかかってしまって、どうしてもノイズになってしまう。
でも観方としては、細かいことさておいて、演劇的手法や語りかけたいこと、それだけに集中するのがベストなのだと思います。
ノイズ、邪魔。

MousePiece-ree「白鳥じゃないけど白鳥魂」

あのマウスさんが火ゲキで観られる…って、とってもスペシャル。
贅沢感のある今期スーズンの開幕になりました。

もう出からしてインパクト大、このお方がこんな格好で立ってるってだけで、もう。
客演先では観られない、ホームならではのお姿。

今回のお話は、バレエ教室の発表会、その本番当日の舞台裏。
開演時刻が迫っているというのに、会場に来ているのはおじさんただ一人だけ。
その他の生徒さんは皆ボイコット。
そこで慌てふためく舞台監督さんと、やってくるバレエ教室の講師と、ただ一人来ている生徒のおじさんによる、ドタバタコメディ。

いや~おもしろかった!
ボケとツッコミのテンポが軽快で、終始ツボを刺激されまくりでした。
あんなかっこいいお三人なのに、ホームではこんなにちょけて面白い…このギャップ。
ずるいですよねぇ。

終盤では見事なバレエも観せて頂き。
スカッと笑って楽しく、とても良い夜でした。
上田ダイゴ×殿村ゆたか(メロンオールスターズ)トークライブ

上田ダイゴ×殿村ゆたか(メロンオールスターズ)トークライブ

上田ダイゴトークライブ

デジタルカフェ-スクリプト-(大阪府)

2018/02/14 (水) ~ 2018/02/14 (水)公演終了

満足度★★★★★

今年最初のロックアップトークでした。
相方は、一体どこで繋がったんだろう・・・?と思った殿村ゆたかさん。
でもトーク聞いてみれば、意外と共演なさっていたんですよねぇ。
わたしも観てたはずなのに。
ダイゴさんのイメージと、殿村さんのイメージが、あまりに重ならなかったもので(笑)

舞台で観る殿村さんは、時に鋭いナイフのようで、時にほんわか和みキャラで、何色にも染まれる印象。
トークで観た殿村さんは・・・とっても照れ屋さんで、とってもチャーミングで、とっても真面目な方でした。
トーク後にゲストさんと向き合ってお話しして帰ったの、とっても久しぶり。
トークでの掘り下げに加え、こうしてお話しさせて頂くことで、ゲストさんの経歴や人となり等、普段舞台で演じておられる姿を観るだけでは知り得ない部分を知れて、より魅力が増すのがこのロックアップトークの良いところのひとつかなぁと思います。
ありがとうございました♪

余談ですが、この日よりしばらくは、脳内を「えんだああああああ」がずっと流れっぱなしで困りました(笑)
この曲大好きだったんですけれども・・・映画も当時めっちゃはまったんですけれども・・・。

上田ダイゴ×高瀬和彦(ババロワーズ)トークライブ

上田ダイゴ×高瀬和彦(ババロワーズ)トークライブ

上田ダイゴトークライブ

デジタルカフェ-スクリプト-(大阪府)

2018/04/11 (水) ~ 2018/04/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

先月の開催がなかったので、また空いてしまっての今月。
月に一度のお楽しみ、ないと寂しい。あって嬉しい。

そんな二か月ぶりの今宵は、ロックアップトーク史上、稀にみる客席の華やかさ。
お客様も多くて、たいへん盛況な夜でした。

女性の扱いは、とってもデリケートなんだなぁと、大変勉強に。
面倒くさいと思うことなく、自然にできる男性がモテるのですねぇ。
まぁ性別関係なく。
人に気を使える人、ちゃんと思いやれる人が、男女問わずモテるということかもしれませんね。
ダイゴさんが、女性を敵に回しがち…というのは、なぁんとなく分かる気がしないでもなかったり、そんなこともなかったり(笑)

大のオトナが、大のオトナに肩車をされる図っていうのは、そうそう見られるもんではない。
いくら大のオトナの男性にしては軽量なダイゴさんとはいえ…ちょっと見てる側はハラハラしたけれども、貴重な光景。
あとだいぶ本意気のビンタの勢いもすさまじく。
そんなあんま見られないダイゴさんを引き出してしまう高瀬さんでした。
そんなところはなんとなしに作演さんらしいと思いました。

『studio D2 × ひろみとのむら』

『studio D2 × ひろみとのむら』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/10/31 (火) ~ 2017/10/31 (火)公演終了

満足度★★★

studio D2
見ざる聞かざる言わざるの三猿のような三人の女性。
ベンチに座る不思議な三人のお話でした。
じっくり観れば観るほどに気づきがありそうで、繰り返し観たい気持ちになる。
劇団さんのカラーをしっかり観せてくださる、このような団体さんが火ゲキでもっともっと観たいと思いました。

ひろみとのむら
ゲキバト優勝という栄光を掴んだ三人による火ゲキ限定ユニット。
なのに…あまりに豪華すぎるてんこ盛りすぎるシークレットゲストに全部もっていかれてしまってました。
火ゲキ4seasonグランドフィナーレ感はあったけれども、シークレットゲスト、川添公二さん、山本香織さん、浅雛拓さん、上杉逸平さん、美香本響さん、こんだけ強者ばっかり揃えれば、そりゃ間違いないよ(笑)
お話全体としては、ちょっと弱かったかな…。

『激団しろっとそん × チューズデーず』

『激団しろっとそん × チューズデーず』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/10/24 (火) ~ 2017/10/24 (火)公演終了

満足度★★★

激団しろっとそん
とってもお久しぶりな、しろっとそん。
以前の火ゲキ参加作品が、アイドルイベントのような内容だったので…。
今回、がっつりお芝居で、しかもしろっとそんらしいお芝居で、観られて嬉しかったです。

チューズデーず
1月から継続してきた月刊栗田さんも、いよいよ最終月。
毎月休むことなくオリジナル作品を上演し続けてきたという事実に、まず拍手を送りたいです。

ネタバレBOX

激団しろっとそん
日本中がハロウィン一色な時節に、ちょうどハロウィンなお話。
中世ヨーロッパな雰囲気なファンタジー、煙突に煤が溜まったままにしておくと、ハロウィンの日に悪い妖精が殺しにくる。
なので煙突掃除屋さんが家々を回り綺麗にして回っているのだけれども…。
くろさん演じる煙突掃除屋さんが、池永さん演じる幼馴染の女の子の家に行っても煙突掃除を断られてしまう。
それは何故か…二人の共通の友達でもあり、女の子の恋人でもあった煙突掃除屋さんが帰ってこないから。
本当は落下事故で亡くなってしまっているのだけれども、それを認めたくない女の子は、いつか帰ってくる、自分の家の煙突は彼に掃除してもらうのだと信じて待っている…という悲しい物語。
煙突掃除屋さん演じる、くろさん、もう昔とちっとも変わらないイケメンさんっぷりで、声が透明感あってよく通って響きがよくて。
婚約者を待つ女の子演じる、池永さん、客演さんとは思えぬ馴染みっぷりで、このファンタジーの世界観にとてもよく合ってて可憐で、哀しみのつんざく慟哭が迫力抜群でさすがの女優魂。
ぽるんちゃんは、体液(汗)が煤を浄化するというシュールな役で、コメディアンヌ方向に一皮むけてました。
りねさんは、出番は控えめながら大事な役どころ、美しいお姿でした。
文化祭的なのは…ちょっとわたしの好みには合わないのだけれども、またしろっとそんのこんながっつりお芝居観たいです。

チューズデーず
一人暮らしのOLが帰宅すると、そこに居たのは不審者…ではなく、幽霊…ではなく、幼い頃に遊んでいたオモチャ二人組、バービー人形とマリオ。
二人は散々ちょけた後に、訴え始める、持ち主にも世間からも忘れられてゆく身の上の悲しさを。
それを受け、どうやら仕事のデキるらしいOLさん、一念発起、二人がまたブームメントに乗れるようなゲームの開発を成功させるべく。
まぁ結局はその目論見は成功せず、ゲームはおおこけにおおこけたわけだけれども、それでも忘れられたままで消えてゆくでなく、最後にひと花さかせられて、なんだか晴れやかな。
このお話、女の子三人組のお芝居だったのですが。
もうとかくキャラが立ってて、特にバービー演じる奥田さんがモンスター過ぎて、めっちゃ笑かせていただきました(笑)
『Critical Creation × ユニットまいあがれ』

『Critical Creation × ユニットまいあがれ』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/10/17 (火) ~ 2017/10/17 (火)公演終了

満足度★★★★

Critical Creationは、シンと心が鎮まるお芝居。
ユニットまいあがれは、二人の幸せを心から願うお芝居でした。

ネタバレBOX

Critical Creation
脚本がニュートラル大沢さん、それを相内さんが盛り付ける。
相内×演劇といえば、視覚効果。いや~美しかったですねぇ。
劇場内一面に広がる白い光の雪、劇場内そこかしこに設定された死亡現場を照らす真っ赤な灯り。
でもそれは客席後方まで含んだ広範囲に広がっていたので、前方で観ていた人には全く見えておらず、後方に座った人だけのお楽しみとなってしまってましたが。
お話は震災をモチーフにされていたと思います、壊れてしまい以前と姿を変えてしまった街、その街のいたるところに生き物が死んだ場所がある。
その街を二人の女の子が雪の降る夜に共に巡る、ふたりのうち片方は死者、死んでいるのはどっちなのか。
この観劇時、ものすごく場内が寒くて寒くて、雪の降る街を室温からも演出しているのかな、さすが劇場Pやな、と思った思い出。

ユニットまいあがれ
何度か上演されている作品、わたしはおそらく初見でした。
恋人とあまり上手くいっていない女塾講師、子供と接する職業なのに子供が大嫌い。
信望するアニメだかゲームだかの登場人物にそっくりだということで、この女塾講師に異常な懐き方をする教え子の女の子。
その懐き方は、女子高で先輩に恋愛感情を抱くみたいな、疑似恋愛的な、さらに飛び越えて自宅に押し掛けちゃうくらい、一緒に寝ようとするくらい、ちょっと変態入った感じの(笑)
その懐き方が、いちいちツボでした、とてもいい。
女塾講師が中嶋さんで、教え子が米山さんだったのですが、これ教え子は何歳の設定だったのかな??
わたしは小学生か中学生くらいな感覚で観ていたのですが…。
よねまりさん、元気一杯の体育会系なお芝居は真骨頂かなと思うのですが、幼い芝居も可愛くて好きなんですよねぇ。
話逸れますが、チムニースイープラララの映像残ってないのが本当に残念です、それを言ってしまえばシロクロが映像にならないのも残念なのですが。
女塾講師も、教え子も、それぞれに問題を抱えている。
女塾講師は、恋人に言いたいこと何も言えない、どこか余所余所しい関係性で、それってほんとに恋人って言える?っていうかほんとに好き?っていう、微妙な関係。
教え子は、父親から精神的虐待を受けている、親になる覚悟も人生設計もなく親になってしまった父親からいらない子だと、耳元でかかった養育費用をパチパチそろばん弾かれ、お前さえいなければと言われ続け、母親はそんな夫に何も言えず見て見ぬふりする人。
そんな問題を抱えつつラストでは、恋人に言いたいことひとつだけでも言い放つことのできた女塾講師、父親の元から逃げて身の回りのもの持って家出してしてきた教え子。
自分の自宅に逃げ込んできた教え子に対して言葉では出てけといいつつ、どこかその言い方は柔らかく、受け入れてる感じのある女塾講師。
ふたりがそれぞれに心解き放たれて幸せになれればいいなと思えるラストでした。
『俺たちの地球空洞説 × カヨコの大発明』

『俺たちの地球空洞説 × カヨコの大発明』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/10/10 (火) ~ 2017/10/10 (火)公演終了

満足度★★★★

俺たちの地球空洞説
トチリが多く、だいぶと稽古不足が目立ってしまっていて、とてももったいなかったです。
脚本のアイデアは、とても面白かった。
でも粗くて、節々に引っかかってしまった。
作品作りの過程で、ここに辿り着きたいというゴールが頭の中にあって、そこに辿り着くまでの過程を強引にこじつけてしまっている感じがしました。
1シーン、1シーン、登場人物の心情、思考に矛盾が発生していないか、丁寧に叩き直したものが、改めて観たい、と思いました、面白いと感じただけに。

カヨコの大発明
相変わらずキャラが濃ゆい、TV&映画の小ネタの宝庫、そして無駄にやたらと歌う(笑)
今回マイクの仕込みがスタバのカップで、妙にデカいカップが有元さんに手渡された時点で、はぁん、これはマイクやな!?と観ててピンとくるっていう。
序盤で是常さんの帽子が吹っ飛んだのは、いいスタートダッシュでした、のっけから心鷲掴み。
小野村さん仕込みのミュージカルパートのクオリティの高さが見事。
くだらないことばっかりやってるのに、そのくだらないことがやたらハイレベルな要素で構成されていて、尚且つ最後にかましてくる辺り。
あんなに売れっ子でとんでもないハイペースで書き下ろしまくっているのに、尽きない泉のような人やな、二朗松田さんは!と思います。

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