『江本真里子一人芝居​ × プロトテアトル』 公演情報 火曜日のゲキジョウ「『江本真里子一人芝居​ × プロトテアトル』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    四か月ぶりの火ゲキ。
    個人的にも、四か月ぶりの観劇でした。
    四か月ぶりの劇場でした。
    結果、つくづく、観劇が好きなんだと実感しました。

    ネタバレBOX

    江本真里子一人芝居「きみとわたしとクライマックス」

    トライアル初出から観てた演目。
    一人芝居出場を経て、各地を旅して、また大阪に帰ってきて。
    かつて観た時は背負う緊張も相まってか、只ならぬ気迫が漲っていて圧強めでしたが。
    それが今は旅する間に熟成されて厚みが増したような、紛れもなく江本さんのものになってるような。
    一つの作品をじっくり育てていくことの良さを感じさせて頂きました。

    熟成が良い方向に作用したのかな、かつて観た時に比べて、母の弱いところが引き立ってるように感じました。
    強い凄いウルトラ母なところが主に前面に出てた印象だったのが。
    その陰にある、愛息からの拒絶、母の存在への否定、それに対する迷い、哀しみ、衝撃がグイっと出てきて。
    それら弱さが深みを増したことにより、尚強くあろうとする母の愛の強さが際立つ。
    全体的にシャープでエッジの利き方が増してて、ひとつひとつのエピソードが飛ばずに立ってた。

    そして何より…自粛期間を経ている間、どうやってコンディション保っていたのかなぁって思うくらい。
    幕開けてしょっぱなから、いきなりフルスロットル、なにその発声、凄い、空気がビリビリ震える。
    まさに、あぁ…今わたし演劇を浴びてるって思う瞬間でした。
    生身の役者の芝居は凄いんだ、存在が降ってくるんだよ迫ってくるんだ、凄いんだよ。
    御蔭でわたしは自分が演劇に飢えていたことにも乾いていたことにも気づかされました。
    ありがとう、幸せでした。

    汚されたランドセルを手放そうとした息子にかけた母の言葉。
    思いがけず染み込みました。
    観るそのときそのときにより、より強く触れてくるものが変わる、それもまた観劇の面白味。


    プロトテアトル「エウレカ」

    こちらも再演とのことで、初演時は女性ひとり、男性ふたりだったとのことで。
    初演は観ていないので配役は分からないまでも、内容からして、おそらくキスで起こされかけていた役が女性だったのであろうと推測。
    そうなってくると、そこに色恋めいたものが絡んでくるので…。
    個人的な好みで言えば、この再演の女性三人のバージョンが良いです。
    あそこに色恋いらないな、それはノイズだなって。
    推測が外れてキスで起こされかける役が男性だった場合は、若干わたしの琴線に触れてくるので、それはそれでアリです。

    中学生が学校でデモ活動を行い国家権力と衝突という、昭和の時代の学生運動と同じ行為を中学生という幼さで行っている世界線の話。
    現実の世界線では、そのように身体張って能動的な活動をするなどはなく。
    自分の身の安全は確保しながら、安全なところから匿名で思慮浅く攻撃をするという風潮なのかな。

    やり方はともかくとして、でも。
    怒っていいとは思う、怒るべきだとは思う。
    その為に、色んな事を知るべきだし、色んな事を考えなくてはならない。
    大人の時間と、子供の時間は、流れ方も意味合いも異なるのだから。
    なんてことを、今の世相を鑑みて思ったりしました。
    と同時に、なんか青春だなぁなんて風に思ったりもしました。
    青春の香りも在る、その辺りがなんだか好まして良かったです。

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    2020/07/29 00:10

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