byassistの観てきた!クチコミ一覧

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流砂ゑ堕つ

流砂ゑ堕つ

野生児童

「劇」小劇場(東京都)

2016/09/29 (木) ~ 2016/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★

本作は近松門左衛門の『女殺油地獄』(おんなころしあぶらのじごく)の翻案ですが、近松ワールドから更に、登場人物の造形を深化させています。

ところで、若い観客の皆さんの観劇後のツイッターでの感想、つらつらと拝見してみると、主人公の吉雄はもちろんのこと、吉雄の母親(演・のぐち和美さん)の心理に関しても、表面上の言動だけで判断されたのかな? と、多少は長く生きてるオッサン、微笑んでしまいました。

血がつながっていようが・いまいが、親子の情・兄妹の情。
惚れていようが・惚れられていようが、男女の情。
そして、どうしようもない半端者ながらも、吉雄が持ち続けようとした男の矜持。
『流砂ゑ堕つ』は、観る側の人生経験・人生観で、いかようにも解釈できる会話劇でした。

中国の不思議な役人

中国の不思議な役人

青蛾館

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/03/17 (金) ~ 2017/03/22 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/20 (月)

指定された席が最前列だったこともあり、出演者の熱気に、ただただ圧倒されっ放しの2時間でした。

ネタバレBOX

日本軍が跋扈し始めた清朝末期の上海。一人の男が、日本軍の女将校から、街中でさらわれた妹を取り戻すことを条件に、当地を支配する「中国の不思議な役人」の殺害を持ちかけられる。しかし、この「不思議な役人」、実は、クビをはねられてても死なない不死の男。そして、「不思議な役人」の命を奪う唯一の方法…それは、彼に純愛を全うさせることだった。
ちょうど、その頃、男の妹は、娼館に売られ、初めての客が当てがわれた。それは、まさしく、あの「不思議な役人」だった…。

19日までやってた『身毒丸』とどっちにしようかと迷ったあげく、かなり味付けのキツイ寺山演劇。より「お手やわらに!」な方を、と選んだ本作だったんでしたが、どうして・どうして、こちらだって充分に味が濃い(笑)。最初の娼館のシーンから、頭で追うことをやめ、おのが乏しい感性に全てを委ねてみました。

おどろおどろしい身体表現…目の前で繰り広げられる面妖な⁉︎世界観に、精神的な消耗度半端なく、擦り減る・擦り減る!
ですが、終盤、ストラビンスキーの『春の祭典』を想起させる曲が流れた場面、出演者一同の歌唱が響き渡る場面……ちょい鳥肌が立ちました。
演劇体験…そう、まさにめったに味わえない、貴重な「体験」をさせて頂いた思いです(それにしても、強烈な刺激だったなぁ~、笑)。

役者陣。他の舞台で拝見した方が何名かおられる中、『弄ばれて』以来となる、ヒロイン役の橘花梨さんの可憐な熱演が目に焼き付きました。
男装音楽劇 くるみ割り人形

男装音楽劇 くるみ割り人形

青蛾館

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2016/03/25 (金) ~ 2016/03/31 (木)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/03/26 (土)

青蛾館(せいがかん)さん初体験の舞台、『男装音楽劇 くるみ割り人形』。

ネタバレBOX

午前零時が近づいても、なかなか寝つけないでいるクララ。さっきまで遊んでいた大勢のくるみ割り人形を床に散らかしたまま、テレビのスイッチを入れてチャンネルをザッピング。やがてテレビの画面が「砂あらし」になったとき、突如、姿を現したのは、謎の男・ドロッセルマイヤー。どこか父親の面影がある彼の跡を追うように、カラーバーに変わったテレビ画面の中に飛び込んでいくクララ。すると、そこには宮廷の人々とネズミの一族が対立する不思議な世界が開けていた…

バレエの『くるみ割り人形』とはかなり異なるストーリー。実は本作品、原作に魅了された、故・寺山修司さんがアニメ映画向けに書かれたシナリオを、総勢33名のオール女優陣によるファンタジー音楽劇として舞台化したもの。演技・衣装・振付・音楽・映像が一体となった、ものがたりの世界。キュートでコミカル、でも、ほんの少し毒も含んだ1時間40分。目も耳も十二分に満足させて貰いました。

役者陣。以前に舞台を拝見したことのある、ヒロイン・クララ役のエリザベス・マリーさんに、皇女マリー役の田中美甫さん。初見の宮廷厨房長役・中井沙織さん。個人的には、このお三方が印象に残りました。
それから、上述の「キュートでコミカル」、まさに体現したかのような、ネズミ軍団の役者さん達。中でも、ひときわ愛くるしい所作の女優さんが気になって、後で調べてみたら…私にとっては、カフカの『変身』以来となる石橋穂乃香さん。良い意味で、初々しさを失わないでいる彼女に大変好感を持ちました。

追加公演となる30日(水)14時からの回のみ、大人同伴の上で未就学児も観劇可能になったとのこと。未就学児は勿論のこと、大きくなり過ぎた子供の方にもお勧めデス♪
余計者

余計者

teamキーチェーン

d-倉庫(東京都)

2016/05/18 (水) ~ 2016/05/23 (月)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/05/21 (土)

昨夜(21日)、足を運んだ舞台の受付で、作品に関わるスタッフの方々(受付のデスクに並べられた、ちっちゃなぬいぐるみ3体)とお会いしました。演出・演出助手・制作のお三方だそうです(笑)
こういうウイットに富んだイタズラ?大好きなんです♪
でぇ、作品わぁ…なんですが、こんな愛くるしいぬいぐるみの皆さんが作ったとは、とても思えないシリアスドラマ!

ネタバレBOX

2年前の4月、池袋で初めて拝見して以来、teamキーチェーンさんの舞台、本公演も番外公演も、ほぼ欠かさず拝見しています。
脚本・演出のAzukiさん、面と向かうと思わず照れてしまうほどの美人さんですが、そのテーマは一貫して、親子や兄弟姉妹の情愛。「家族」というものに、かなり思いを寄せてらっしゃる方のようです。
ただ、思いが強過ぎるのか、伏線が未回収だったり、「このヒト、必要?」って登場人物が見受けられたり…といった細かなアラ、贔屓目に見てもスルーできないぐらい、感じられたのも事実です。
とはいえ…とはいえなんですけど、(あくまでも私見ですが)スマートで緻密な構成を好む傾向にある関東のヘビーな観客層と違い、東京キー局でなく、在阪各局の人情ドラマに接する機会の多かった、西日本出身のオイラ、どうやらAzukiさんと同じ文化圏に属しているヒトのようです。
細かな文脈的瑕疵や伏線未回収などは今後の課題として、パッションを感じさせる芝居、これからも期待しております。
水面に浮く花

水面に浮く花

teamキーチェーン

劇場HOPE(東京都)

2015/12/18 (金) ~ 2015/12/22 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2015/12/19 (土)

優しい夫、素直に育った二男一女に恵まれた母親をヒロインに、彼女が、そして子供たちが、二つの「困難」から大切な家族を・家庭を守ろうとする様を描いた2時間弱。

ネタバレBOX

まだお若いのに気の毒だなあ(笑)とも思えるのが、母親役の秋山ひらめさん。
よく通るクリアで快活な…でも、しっとりとした声質は、家族への愛情のみを武器に「困難」に立ち向かう母親役にピッタリ! まさにハマり役だと思います。
長男役・岡田奏さん、次男役・マナベペンギンさん共々、前回公演と同じ布陣で臨まれたのも、むべなるかな…舞台を観終えての率直な感想です。
ただ、それ故に、なんですけど、前作『傘と花火』からの既視感が大変強烈で、途中までは、いささか斜に構えた視線を舞台に注いでいたことも、正直、白状しましょう。
でも、そんなオッサンの意地悪な心を溶かしたのが、末娘役、夫役のお二方。
末娘役の田中友梨奈さん。以前に拝見したときと比べて、随分と重い役柄にも関わらず、丁寧に演じられていました。ド素人が言うセリフじゃありませんが、格段の進歩だと思います。
夫役の高橋良吉さん。役柄にとどまらず、板の上に姿を現しただけで、観客の心を安堵させる存在感。キツい内容の作品にもかかわらず、一種の「救い」として機能していたように見受けられました。
大人が書いた台本はいらない

大人が書いた台本はいらない

teamキーチェーン

東中野バニラスタジオ(東京都)

2015/08/07 (金) ~ 2015/08/10 (月)公演終了

満足度★★★

各人、何らかの理由で目指し帽を被っている男女が共同生活を送っている、新築のアパート。ある日、自己紹介し合ったうえで、互いの目指し帽を交換し、それぞれの生活を経験してみたものの…

登場人物が全員、たぶん98年優勝時の横浜ベイスターズの野手の名前だったり、目指し帽の額のゼッケンで、どの役者さんが演じているのか丸わかりだったり(☜観る側には、大変、便利♪)ドタバタコメディとはいえ、1時間ほどの上演時間だったんで個々のネタとか人物描写(8人もいます!)が駆け足だったりして、実験作かなあ?という感覚で拝見してましたが、終わってみると、実にスンナリと愉しめる作品でした。予定外の観劇で、こんな才気あふるる芝居、観ることができて感謝!でしたとさ♪

登場人物の人数とか上演時間、決められた上での競作・第二弾だったそうですが、出来得ればプロットはそのままで、90分の作品として再演して欲しいなぁ。

傘と花火

傘と花火

teamキーチェーン

d-倉庫(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/05/25 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2015/05/22 (金)

日暮里で、自分にとっては2公演目となる、teamキーチェーンさんの『傘と花火』観て来ました。

ネタバレBOX

夏希さんは、二度の離婚を経ながらも二人の男の子を無事に育て上げ、年子?の長男は大学生、次男は就職して会社員。
夏希さんは、次男の収入が家計に入っても水商売の仕事を続けています。そして稼ぎの一部を、子供達もその存在だけは薄々承知している「優しげな男性」に定期的に手渡していたのです。
母の日の晩、兄弟はそれぞれに思いのこもったプレゼントを携えて帰宅します。
あれ? 母さんは留守? でも靴は置いてあるし…
台所に入った長男、あとに続いた次男、二人は首をくくった母の躯(むくろ)を目にします。
なんで・なんで母さん! 母親の残した手紙で長男は事情を知ります。
実は、長男には先天的な疾患があり、このままでは20代のうちに命を失うことに…助かるには臓器移植しかないのだが、体質的に適合したドナーが手術のタイミングで見つかることは極めてまれ。さらに、手術の費用は高額。「優しげな男性」…長男が生まれた頃からの担当医に、夏希さんは毎月少しづつ、お金を預けていたのです。
そして、手術代を全て渡し終えたとき、体質的に最適なドナーとして、我が身を捧げたのでした。

ストーリーは、この後も続くんですが、今回、この夏希さんの行動に、劇をご覧になられた方からは少なからず異論が出されたようです。
いわく、長男に重い十字架を背負わせるようなもの! 身内の死を前提にした臓器移植は倫理的にもあり得ない!…私もそう感じました。
あと、劇中、担当医が自宅にやって来て、(死亡)4時間以内に手術しないと、お母さんの意思が無駄になる!と長男を説得する場面があるのですが、いわゆる不審死の場合、死体検案書の作成、及び、24時間以内の所轄警察署への届け出義務が医師に課せられていますので、現実的にそれは不可能と思われます。

とはいうものの、そんなこんなも承知の上で、作者はホンを書かれたんだと思います。描きたいこと、伝えたいメッセージがあったからこそ、この芝居が世に送り出されたんだと思います。リアルとものがたりの境界線…なかなかに線引きは難しいものです。ですが、演者・セット・照明・音楽…私は舞台を通して伝わって来た熱気に胸打たれました。
SPIRAL Cage

SPIRAL Cage

teamキーチェーン

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/21 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2014/09/19 (金)

19日の晩、とんでもない芝居、観せてもらいました。

ネタバレBOX

池袋の、とあるホテルの5階に、ネットで噂の不可思議な部屋がある…テレビ番組の企画に行き詰まった製作会社のスタッフ達は、フリーの女性ライター、そして、たまたま同じフロアに居合わせた女性編集者と合流して、問題の5階の一室で、ひと晩、過ごすことに…。
その日は何事も起こらなかったものの、ホテルの従業員達の様子が、どこかおかしい。ホテルの周辺を探ってみると、経営する建設会社から政治家に、多額の政治資金が流れていたという噂が!
ホテルが建つ前、その敷地から大量の「何かの」骨が見つかったらしい!
実はこのホテル、政府の委託を受けた建設会社が、クローン人間の社会適合を図るために運営している極秘施設。そして、ホテルの従業員はことごとく、訓練中のクローンだったのだ。
秘密を探ろうと、再びホテルに潜入した製作会社のメンバーからの連絡が途絶えた!
残された面々は、ドス黒い影に怯えつつも、意を決してホテルへと向かうのだったが…

おはなしの中では、上記の人々の他にもクローン人間の生態を研究する科学者のチームが出て来るんですが、クローンを管理する側なのに、実はクローンの「人間」がいたり、さらには、謎を暴(あば)く主人公達の中にまで…。
登場人物の誰が人間で・誰がクローンなのか、最後まで判らない!
ひと時も目を離せない話の展開です。これだけでも払った木戸銭の元は取れました。

それから、舞台美術。芝居の冒頭、舞台上に、ねじった綱のようにも見える白い柱状のものが数本。タイトルの『SPIRAL Cage』とは、らせんの檻(おり)…ああ、これって、登場人物達を囲う檻の「鉄格子」なんだなぁと連想が働きました。ですが、ストーリーがクローン人間の存在に及ぶにつれて、これって、ヒトの遺伝子を司るDNAの「double helix structure(二重らせん構造)」をもイメージしてるんじゃないの?と思えてきました。
他にも、振付とか・劇伴とか・照明とか、喋りたいこと、いっぱいあるんですけど
何はさておき『SPIRAL Cage』、今年イチバンの演劇経験でした、とさ♪
ジプシー 〜千の輪の切り株の上の物語〜

ジプシー 〜千の輪の切り株の上の物語〜

ことのはbox

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2016/08/18 (木) ~ 2016/08/22 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/08/18 (木)

いろんな劇団さんで、幾たびもの上演を重ねてきた「歴戦のつわもの」的戯曲を取り上げて紹介してくれる、ことのはboxさん。演劇経験ド素人のオッサンにとっては、まさしく「演劇講座の先生」みたいな団体さんです。
その、ことのはboxさんの8月公演。雨が降っても駅から近いぞ♪の三鷹・武蔵野芸能劇場で観てきました(18日ソワレ)。

ネタバレBOX

全くの予備知識ゼロで拝見させて頂いたんですが、主人公の若夫婦、特に夫(演・大平隆行さん)のセリフの端々に、ちょっと「時代」が感じられ、後でパンフレットを拝見したら、初演1989年! 昭和と平成のはざかい年、自分が社会人ウン年目の頃のおはなしでした。
なっこともあってか? バブル景気の真っ只中、住宅ローンもバカ高なアノ当時、せっかく苦労して手に入れたマンションを正体不明の連中に占拠されたことへの夫の怒りが凄~~~く理解でき、おはなしのテーマ、頭では理解しつつも、そっちのけ! 舞台後半まで、夫と共に、ただただ激怒し続けていました(笑)。

ですが、そこは「普遍的テーマ」の「ハートフルストーリー」です。
ラストシーン。それまでの過剰な喜怒哀楽が消え、憑き物が取れたように爽やかな笑顔を浮かべる夫…同時代を生きた者の端くれだからこそ、作者が意図した、当時の世相に対するメッセージに、しみじみとさせられました。

話が長くなったので、最後に出演者について簡単に!
前公演ではヒロイン役だった、葭本未織(よしもとみおり)さん。ジプシー家族の少年役が大層愛らしく感じられました。
それから、夫ばっかり肩入れしてますが、妻役の矢嶋さん美(さんび)さん。明瞭な発声もですが、何よりも舞台上での立ち姿が美しく目に留まりました。以前にも、どこかで目にした感覚だなと、後でプロフィールを拝見したら…やっぱり俳優座の薫陶を受けた方! 流儀というか伝統は、連綿と受け継がれるもののようですね。
ものがたり降る夜

ものがたり降る夜

ことのはbox

上野ストアハウス(東京都)

2015/12/16 (水) ~ 2015/12/21 (月)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2015/12/16 (水)

ウディ・アレン、岸田國士(くにお)、近松門左衛門、そして、清水邦夫…と、ここんとこ、広く世間に知れ渡ったテキストの再演モノや新解釈モノの観劇が続いてて…そんでもって、昨夜(16日)観て来たのが、鴻上尚史(こうかみ・しょうじ)。
自分が学生の時分、顔見知りが劇団員だった関係で、生まれて初めて観た小劇場演劇が、鴻上氏主宰の第三舞台だったんですよ♪ そんな鴻上氏の作品『ものがたり降る夜』、ことのはboxさんの手による初日の舞台、上野で観て来ました。

ネタバレBOX

自らの意思で男に買われた、独身の若い女
若い男を買った、妻であり・娘の母親でもある、もう若くはない女
だが、満たされぬ思いを「性」で埋めたいと願った若い女も、信じていた夫の浮気を知り、「性」に復讐しようとした若くはない女も、心の空洞はかえって深まるばかり。そんな彼女たちが、同じ精神カウンセラーの勧めで、人里離れた山奥に住む、カウンセラーの師匠にあたる人物を訪ねることに…

ストレートに「性」をテーマにした芝居って、ありそうで…でも実はあまりなさそうで。本作品では、鴻上氏の、かなり大らかな「性」への考え方が、ユーモアを交えつつも、提示されています。
内容的には、オリジナルの公演で賛否両論巻き起こったのも、むべかるかな、といったもの。私個人の意見も、同氏の考え方、「性」へのアプローチには、あまり同意はしかねるかなぁ。

まっ、それはさておき、純粋にお芝居としてみてみると、キャストの大半が若手中心のせいか、真っ向から「性」に取り組んだ芝居にしては色気が足りない(笑)というか、サラっとし過ぎている気がしました。もちろん役者陣、とりわけ(テーマがテーマなだけに)若い女優さんたちが各々の役柄、かなり突き詰めたうえで演じられていたのを認識したうえでの、「印象」ですけど(汗)

ただ、かといって、ねっちり・情念たっぷりでやられては、かえってクドくなりそうで困りもの。このサラっと感の方が、ものがたりの伝承民話的・寓話的雰囲気には適していたかもしれません。

ヒロインの「若い女」水本なつみ役。
[Team 葉]の葭本未織(よしもとみおり)さん。
後日拝見した[Team 箱]の犬井のぞみさん。
或る意味、カラダを張った役柄故、チカラの入り過ぎた部分も見受けられましたが、お二方とも、この作品世界に生きる、等身大の若い女性像を熱演。素直に、良い女優さんだと思いました、とさ♪
家を出た

家を出た

ことのはbox

d-倉庫(東京都)

2015/10/21 (水) ~ 2015/10/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2015/10/21 (水)

9月に東池袋で観た劇団ゴールデンタイム!さんの『チェルシー』では、この世に恨みや悔いを残して亡くなった人たちが心やすらかに「最後の晩餐」を終え、天界に昇れるように導く「滞在型レストラン」が描かれていたんですが、昨夜(21日)拝見した、ことのはboxさんの『家を出た』では、レストランが学校の寄宿舎?それとも、様々な境遇の若い人たちが集まってくる「○○日間で免許をとろう!」の自動車教習所の合宿施設?みたいな「場所」に代わっていました(笑)

ネタバレBOX

とはいえ、作品のテイストは大いに異なります。
「場所」に集うのは、死者とはいえ、女子高生、大学のバスケ部員…と平均年齢!?の若いヒト中心。完全に脚本の意図、読み間違えているのを恐れずに(苦笑)、印象を述べると、色々あった学生生活やらの「それまでの生活環境」から「未知の世界」に羽ばたくまでのモラトリアムの時間を過ごす若い人たちの群像劇、のように感じられました。

実は「場所」の住人たちはそれぞれ悲惨なエピソードを背負っているのですが、作品全般のトーンは、その悲惨さをヘンに強調することなく、あくまで「日常」として、淡々と描かれています。このため、素人目にも、個々の役柄を理解し・演じるのが難しい!と思われる芝居でしたが、「場所」の管理人役の新田えみさん、不思議少女!?役の廣瀬響乃さん、バスケ部・マネージャー役の野村香奈さん…と、みなさん、好演!
おかげで、ちょっと甘酸っぱかったですけど(笑)、観終わった後も、しばらくの間、余韻に浸ることが出来ました。

【追記】
上記[Team 葉]の公演に味をしめて、後日、[Team 箱]も拝見。
こちらでのヒロイン役・麗さん。演技力・表現力では[Team 葉]でのヒロイン役・廣瀬響乃さんに及ばぬものの、この作品のヒロインとしての存在感、彼女のイメージの方がより近しいように感じられました。技術・キャリアだけでは語れない演劇の世界、ド素人も微かにですが知った思いがしました。
灰色オセロ

灰色オセロ

八焔座-Yaenza-

ひつじ座(東京都)

2017/03/15 (水) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/17 (金)

17日の晩、勘違いして危うく「かもめ座」に行きかけて、慌ててUターンして「ひつじ座」に駆けつけました。
まっ、それはともかく…

ネタバレBOX

全色盲のヒロイン・華。
中学時代に華をイジメからかばった男子生徒は、死亡事故の加害者となり、勤めていた会社を辞めてアルバイトの身。
華へのイジメに加わった女生徒(自身は日米ハーフでイジメの対象でもあった)は、今では、華の妹のクラスの副担任。
華の妹のクラスの担任で、死亡事故の被害者の弟。
バイセクシャルの風俗嬢。
トランスジェンダーの若きダンサー。
華の妹の彼氏で、登校拒否の高校生。
・・・・・・
自分自身の「属性」や「過去」に負い目や「傷」を持った人々の、魂の救済のものがたりである(と自分は理解した)本作。世間や他者の目(評価)、しがらみなぞ気にせず、今の自分自身を、もう一度、見つめなおしてごらん!というテーマに向かって、登場人物達の意識が最後には収斂していく、フローチャートを辿るようにスムースな流れ、そんな直線的なストーリー展開だからこそ、作品のテーマが明確に観客に伝わります。しかし同時に、登場人物の設定や話の運びが「いかにも!」とも感じられた、功罪半ばな100分間、とも思われました。
とはいえ、前に観た『cicada』の(良い意味での)生硬さは保った上で、より練れてきた語り口の本作、自分には「罪」よりも「功」の方がはるかに大きかったようです。オッサンのオイラには決して手の合う作風ではないものの(苦笑)、心地よい印象を抱えて帰路につくことができました。
cicada

cicada

八焔座-Yaenza-

王子小劇場(東京都)

2016/01/22 (金) ~ 2016/01/25 (月)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/01/24 (日)

「義眼」という題材といい、心もち強めの台詞回しや劇伴といい、割と一直線なストーリーの展開といい、オッサンの目や耳には、昭和の時分のアングラ芝居を思い起こさせる内容でした。
でぇ、話は少しそれますが、劇中、安藤玲さんに関わる心理(それとも超常)現象の描写があるんですが、この現象のキーとなる彼女の「義眼」の意味合い…同じくアングラ芝居の立役者・唐十郎主演のTVドラマシリーズ『恐怖劇場アンバランス』の中の一篇『仮面の墓場』をほうふつとさせるものがありました。

今回のチケット代、忌憚なく言わせてもらえれば、小劇場演劇にしては高い(苦笑)!
とはいえ、板から伝わる熱気。決して良いとは言えないまでも、あと味の悪くない余韻…モトは取れたかな?と思える出来でした。良い時間(90分)を過ごせました、とさ♪

キャプテン・オブ・ザ・コック

キャプテン・オブ・ザ・コック

乱痴気STARTER

Geki地下Liberty(東京都)

2015/04/14 (火) ~ 2015/04/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2015/04/19 (日)

観たのが千秋楽の舞台だったのが惜しい!と悔しがるほど、再演希望な作品でした。

ネタバレBOX

今は亡き名料理人の息子、半ズボンの小学生(演・大中小さん)が料理コンテストの大会に挑みます。ライバルは、名料理人の弟子だった一流シェフ。何故か、少年の父親に恨みを抱いているようでぇ…といったグルメバトルものなんですけど。舞台上では、料理人側の視点の他に、料理される素材側、料理を受け入れるカラダ側の視点も描かれているんです!なんせ、役柄に「ビタミンC」「食物繊維」「カリウム」…満腹・摂食・快楽の各中枢…彼ら・彼女ら?が、水洗いされ・千切りにされ・油で炒められ・細胞に吸収され…を被害者(笑)の立場で演じるんです!
こんな荒唐無稽なストーリー、一体誰が考えついたんだろう!
でも、会場、爆笑の渦の中、いつの間にか、消化酵素の働きやら何やらが、自然と学べちゃうんです!
いっそ、この芝居のDVD、厚生労働省か農林水産省に送って、政府の協賛、取りつけてみてはどうでしょう?と本気で考えるぐらい、栄養学の知識が身について…

それはさておき、会場に来られてた、ひと組の母娘(おやこ)連れ。小学4、5年生?ぐらいの娘さんが舞台上で何か起こる度に、歓声を上げながら、隣りの母親に実に愉しげに話しかけていました。本来はマナー違反ですが(笑)、その様子、大層、微笑ましく思われたんです!
もし再演があるなら、親子連れで是非観に行って下さい!とお勧めの舞台でしたよ♪
魔族会議

魔族会議

たすいち

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2016/08/27 (土) ~ 2016/09/04 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/09/02 (金)

たすいちさんの『魔族会議』(2時間)。

ネタバレBOX

SPACE雑遊という、決して広くはない箱に、メイクも衣装も凝りに凝った16名という大勢の役者さん達を、1人の個性も埋没させることなく進行させる、巧みな構成。おはなしの随所にギャグを配置した、くすぐりどころ満載の脚本。たすいちさんの公演、拝見したことがあるのは、確か3作品目だと思いますが、相変わらず巧みなモンだなぁ!と感心させられました。

とはいえ、とはいえなんですけど、もっと大箱での公演だった、たすいち初体験の『キズツクキカイ』、5か月前に今回と同じ会場で上演された『ギロチン伯爵と七つの秘宝』、これら過去2作品を観終わった後に残った余韻みたいなもん、今回は感じることがありませんでした(なぁ~んか、ただ笑わしてもらっただけ、って印象かなぁ)。
あくまでも個人的な意見ですが、演じ手の皆さんは皆、好演だったと思えただけに、ホンへの物足りなさが、ちと残念に思えました、とさ♪
ギロチン伯爵と七つの秘宝

ギロチン伯爵と七つの秘宝

駄目なたすいち

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2016/04/13 (水) ~ 2016/04/17 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/04/15 (金)

15日の夜、新宿・SPACE雑遊で観て来ました。

ネタバレBOX

ひとことでいうと「ハイテンション・エキセントリックB級演劇」でした。
とりあえず観た印象だけ述べると、おもちゃ箱をひっくり返して、その上からフライング・ボディアタックかましたような芝居でした。

素人&凡人のオイラには、何故、そのキャラがいるんだろう?という登場人物2名も含め、マトモな性格のヒトが殆ど存在しない、ものがたり世界の中、条件反射的に瞬間・瞬間の場面を笑い続けてました。でも、なんとなく…なんとなくですが、昨日・今日の熊本の地震のような大災害と、唱(うた)や演劇といった芸術との関わりについて、作者が言いたかったんじゃないかな?とかいうのは薄々感じられました。
これ、あくまで個人の印象です。思い込みの大的外れ、かもしれません(汗)

85分の芝居はスピード感抜群の、いっときも観客を飽きさせない展開。無駄に(笑)スケールの大きい大風呂敷の設定と、実は内々の人間関係だった、という登場人物たちの関わり具合…テレビでも・映画でも・小説でもない、ナマの演劇だからこそ、表現できたんじゃないかなあ。
自分的には、期待していた以上の満足感、得られた観劇でした、とさ♪
キズツクキカイ

キズツクキカイ

たすいち

ザムザ阿佐谷(東京都)

2014/10/09 (木) ~ 2014/10/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

天空の城ラピュタみたいな建物・ザムザ阿佐ヶ谷で、たすいちさん初体験してきました。

ネタバレBOX

陰陽師(おんみょうじ)の家に生まれた次男の唱(しょう)。霊感よりもテンションの方が高そうな家族や、愉快な?!妖怪たちに囲まれて、毒気を抜かれたのか、ネガティブ思考の小説家希望。
そんな唱に、ネットを通して、若い女性読者が初めてついて…陰陽師の家柄であることを知らされていない長女の彼氏(☜後半、騒動を起こします)、長男の彼女(☜唱の幼馴染)、そして唱が創り出したらしい新たな妖怪・キズミ。
周囲のユニークな人々(+妖怪)が舞台狭しと駆け回るなか、唱の気持ちは揺れ動き…。

想像の翼が間違った方向(笑)に伸びたようなおなはしなんですが、以前、舞台を拝見したことのある村松ママンスキーさん、小鶴璃奈さん、加瀬恵さんを初めとした役者陣。自身の役柄を愉しんで演じているご様子。
照明や音楽もコスプレ紛いの衣装の登場人物たちと合わさって、何やら時ならぬ○○区・納涼盆踊り大会の賑やかさを醸し出します。
そんな中で、作者の投影と思われる主人公の視線が少しづつ・少しづつ、うつむき加減から相手の目を見つめるように変わってきた…ように思えました。

ネガティブでナイーブな主人公の心の成長?みたいなもん、表現するのには下手に真正面から当るよりも想像の翼を間違った…いえ、自由に伸ばしていった、こんなコメディの方が、かえって後でじんわり来るのかなぁ。ってことを思いながら、会場を後にしました。

役者陣。
主人公「唱」役の野澤太郎さんはもちろんですが、「ケータイの九十九神」役のみやでら みほさん、「キズミ」役の永渕沙弥さん…個人的には大変印象に残りました。

最後に配役を記しておきます。
明神裂(祖父…ではなく、実はその正体は妖怪)…末永全さん
明神致(父)…村松ママンスキーさん
明神説子(母)…小鶴璃奈さん
明神理桜子(長女)…真嶋一歌さん
明神創(長男そう)…窪田裕仁郎さん
明神唱(次男しょう。主人公)…野澤太郎さん
明神紀里(妹)…三品優里子さん
十兵衛(猫又)…佐藤修作さん
こっくりさん…加瀬恵さん
垢舐…白井肉丸さん
けらけら女…松倉彩夏さん
ケータイ(付喪神)…みやでらみほさん
琴川れのあ(創の彼女。唱の幼馴染)…青山祥子さん
兵馬昴太(理桜子の彼氏。実は本作の悪役となる退魔師)…柴田淳さん
キズミ(唱の悩みが創り出した妖怪)…永渕沙弥さん
キョーコ(唱にとって初めてのファン)…黒沢佳奈さん
ゼロゼロゼロ

ゼロゼロゼロ

日本のラジオ

スタジオ空洞(東京都)

2016/04/26 (火) ~ 2016/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/04/29 (金)

29日の午后、今回がお初の観劇となる、日本のラジオさんの舞台、観て来ました。

ネタバレBOX

山の奥深く。姉妹2人でやってる「死体処理場」。世の中から何の痕跡もなく消滅させてもらうため、ヤクザが、たまに堅気の依頼者が、そして必ず「死体」が足を運ぶ場所…。
ダーク、というより、ノアールと表現する方が似つかわしい設定の中、シニカルなセリフが交錯して…演劇観たぞぉ~!と終わってから叫びたくなるほど濃密な80分でした。
ええっと、それから個人的にはですけど、依頼者のミュージシャン役・フジタタイセイさんが終盤に演じた「一寸の虫にも五分の魂」的・独白。ノアールな色調のこの芝居の中で、唯一、鮮明なカラーに映ったシーン、ちょっくら胸に迫るものがありました。
前から評判は耳にしていた日本のラジオさん。もっと早くから観に行けばよかった!と観劇後、悔しがる程度には、すげえ芝居を見せてくれる団体さんでした。

【追記】
窪寺奈々瀬さんを認識した最初の舞台でした。その後、何度か出演作品を観させていただいて、アノ時の「あっ、このヒト、いい役者さんだなぁ!」という印象に間違えは無かったと改めて思う今日この頃でした、とさ♪
赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み

赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み

キ上の空論

新宿眼科画廊(東京都)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/21 (水)公演終了

満足度★★★★

『赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み』…なんか、往年の日活ロマンポルノみたいなタイトルですね(苦笑)

ネタバレBOX


【エピソード1】天涯孤独の売春婦&大学生の男の子
【エピソード2】東京の音大に受かった妹とその兄
この2組に関わるエピソードが、それぞれシーン毎に交互に繰り返し演じられていきます。
ちょっと文章ではわかりずらいんで、アルファベットを使って説明すると…
【エピソード1】時系列での、おはなしの流れ:A→B→C→D→E
【エピソード2】時系列での、おはなしの流れ:a→b→c→d→e
これを、C→c→A→a→C→c→B→b→C→c→A→a…と、同じシーン、リピートされ続けていくんです。
最初の30分、正直いってクドい!と感じました。脚本の意図は何となく読めていたんですけど、途中だけど席を立とうか、とも思ったほどです。ですけど…繰り返し・繰り返ししていくシーンが、終盤の悲劇と、その後日談的エピソードへの大きな盛り上がりにつながっていきます。
まるで主旋律と副旋律のリフレインが、壮大なフィナーレに導いていく、オーケストラの交響曲のように!
観終わった後、感動で胸を打たれたせいか、恥ずかしながら、ちょいとの間、腰が立ちませんでした。ああ、最初の30分で出ていかなくってヨカッタ(笑)
「空想、甚だ濃いめのブルー」「赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み」

「空想、甚だ濃いめのブルー」「赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み」

キ上の空論

新宿眼科画廊(東京都)

2014/11/07 (金) ~ 2014/11/19 (水)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2014/11/08 (土)

今年の5月、新宿眼科画廊で観た『赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み』という芝居に味をしめて、ほぼ6カ月後の今夜、『空想、甚だ濃いめのブルー』観て来ました。

ネタバレBOX

おはなしは中学生の頃に出逢ってからの二人の女性の友情譚(たん)なんですけど…
今宵、観客の前で披露されたのは即興劇。登場人物の設定など、幾つかの決め事を除いては、どうやらセリフは決まっていない?役者さん達、アドリブで演じているそうなんです。すなわち…左右横列に向かい合った役者さん達。「ワタシは○○になります!」と宣言してから、真ん中のアクティング・エリアに進んで、登場人物や猫や樹木やテレビやドア!なんかを「演じ」ます。そして、どこまでか決められたセリフで、どこまでがアドリブなのか、観る側は見当もつかない、やり取りを交わすんです。
この雰囲気、昭和生まれの観劇オジサンとしては、何となく、相撲部屋での場所前の稽古、連想してしまいました(笑)

稽古…といえば、役者さんのトレーニングに「インプロ」「エチュード」。台本無し、事前の取り決めも無しの、全くの白紙で演技する「インプロ」、場面(シーン)や登場人物の前提条件を定めたうえで即興で演じる「エチュード」…今宵、目の前で見せられたのは、この「インプロ」以上「エチュード」未満のモノだったようです。
でっまあ、端的に言えば、「稽古風景」を部外者が覗かせてもらったような芝居だったんですが、それでも「本番の芝居」同様、ラストは胸を打たれたんですから、演劇の世界は不思議なモンです。
ということでぇ、どこまでがセリフで・どこまでがアドリブか、確かめたい衝動が抑えられません!出来得れば、もう一度、観に行けたらなぁ…(願望)

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