灰色オセロ 公演情報 八焔座-Yaenza-「灰色オセロ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/03/17 (金)

    17日の晩、勘違いして危うく「かもめ座」に行きかけて、慌ててUターンして「ひつじ座」に駆けつけました。
    まっ、それはともかく…

    ネタバレBOX

    全色盲のヒロイン・華。
    中学時代に華をイジメからかばった男子生徒は、死亡事故の加害者となり、勤めていた会社を辞めてアルバイトの身。
    華へのイジメに加わった女生徒(自身は日米ハーフでイジメの対象でもあった)は、今では、華の妹のクラスの副担任。
    華の妹のクラスの担任で、死亡事故の被害者の弟。
    バイセクシャルの風俗嬢。
    トランスジェンダーの若きダンサー。
    華の妹の彼氏で、登校拒否の高校生。
    ・・・・・・
    自分自身の「属性」や「過去」に負い目や「傷」を持った人々の、魂の救済のものがたりである(と自分は理解した)本作。世間や他者の目(評価)、しがらみなぞ気にせず、今の自分自身を、もう一度、見つめなおしてごらん!というテーマに向かって、登場人物達の意識が最後には収斂していく、フローチャートを辿るようにスムースな流れ、そんな直線的なストーリー展開だからこそ、作品のテーマが明確に観客に伝わります。しかし同時に、登場人物の設定や話の運びが「いかにも!」とも感じられた、功罪半ばな100分間、とも思われました。
    とはいえ、前に観た『cicada』の(良い意味での)生硬さは保った上で、より練れてきた語り口の本作、自分には「罪」よりも「功」の方がはるかに大きかったようです。オッサンのオイラには決して手の合う作風ではないものの(苦笑)、心地よい印象を抱えて帰路につくことができました。

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    2017/03/18 05:00

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