ごまにゃんままの観てきた!クチコミ一覧

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シットアウト

シットアウト

tubbing

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2014/08/29 (金) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても愛しい物語
小部屋の中の濃密な三人芝居。会話劇。登場人物達の関係性がまた濃密。その濃密な三人を演じる役者は個性派揃いで、とても初めての座組とは思えないほど緊密にそれぞれの感情をぶつけ合う。

まぁ、よくできたお話だなぁと思いましたよ。
台詞のひとつひとつ、それぞれの登場人物の気持ちが、いちいち「うん、わかるよ!」なのです。矛盾も疑問もなく。そして全編通じて笑わせてくれるし。
細かな表情も豊かな役者さん方の魅力も相まって、ずーっと笑顔のまま、心は揺さぶられっぱなしで涙がにじんだまんま。
最後は一応の結論をみて嫌な気分なくすっきり。
愛すべき人達をとっても愛しく思える、そんな素敵な物語でした。
これがもう二度と見られない、映像に残らないなんて残念でなりません。

朝日のような夕日をつれて2014

朝日のような夕日をつれて2014

キョードー西日本

西鉄ホール(福岡県)

2014/09/05 (金) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

「処女作にして代表作」…
そうなんだ…
決して演劇通ではなかったけれど、昔からタイトルだけは知っていた。

感想としては、難しく考えればいくらでも難しくできるけど、単に「面白かった!!」でいいのかな、という気がしました。
そして演劇通でない私がいうのもなんだけど、「あの時代の演劇」のイメージ、まさにこれだったなぁ、と。
そう、通じゃないから漠然としたイメージなんですが、「お芝居」じゃなく「演劇」って、こういうイメージでした。観たことなかったけど。笑
「あの時代」(いつだよ!) に観てた人なら、懐かしさと新しさの両方を感じたんじゃなかろうか?と想像しました。
まぁ、とにかく大笑いして楽しい舞台でした!!


捨て犬の報酬 終演しました!どうもありがとうございます!

捨て犬の報酬 終演しました!どうもありがとうございます!

おぼりん

pit北/区域(東京都)

2014/11/16 (日) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

激しく心を揺さぶられた。
末原拓馬作『捨て犬の報酬』。ずっと観たいと思っていた作品。
想像の域を脱しえないが、りんぺいさんの『捨て犬』は絶対「いい!」に違いないと確信していた。
一回目の公演を観劇。劇場に足を踏み入れる前から「テーマパーク」の意図どおりにワクワク楽しいひと時が待っていた。心尽くしのおもてなし。
本編は高橋倫平の身体能力に釘付け。しかしそのうしろに時折末原拓馬が見えていた。
りんぺいさんの「この物語を届けたい」という思いの中に末原作品の本質が息づいていた。
しかしそんなことを考えていたのも初めのうちだけ。
途中からなにも考えられなくなった。でも心だけは揺さぶり続けられ、涙の訳もわからぬままに……
終演後物販に行ったとき大きなため息をついた。知らずに息を潜めていたのだ。
そして思わず口をついて出たのが「あー、疲れた!」。心地よい疲労感だった。
この演目、3回もやるなんて、なんてこと!
そして3回とも観る人もいる。
ボロボロだわ!
あまりに心を揺さぶられたため、その後2ー3日情緒不安定に陥りました。
でも、そんな思いをしても、また観たい!と思える作品でした。

ギルムルの花束

ギルムルの花束

酒井香奈子のアロハプロジェクト

ワーサルシアター(東京都)

2014/12/27 (土) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

見事に世界が立ち上がった!
初日観劇致しました。
場内は森の中のサーカス小屋。天井は三角の布をはぎ合わせたテント。ステージ後方の草むら(?)がリアル。

末原寓話らしい、心が痛くて切な過ぎて、でも愛にあふれた物語。
90分にわたるその世界をたった一人で描き切った酒井さん。「根性ありそう」「面白そうな(興味深い)人」、そういう印象を持っていたが、まさにその底力を見せつけた。
3人の女性を演じ分けたが、舞台上はたったひとりなのにちゃんと一人一人の姿が見えた。景色が、その場の空気がとてもクリアに目の前に立ち上がっていた。この世界を編み上げるのが並の努力ではないということは素人目にも確かなこと。お世辞にも上手いとは言えない歌も、とても気持ちの入ったものだった。
そう、気持ち、気合い、気迫、心意気、そういったものに全編貫かれていたから惹きつけられ目が離せなかった。ラストの笑顔はとても力強く決意の表れに感じた。
物語の完成度の高さと相まって、間違いなくどこに出しても恥ずかしくない「酒井香奈子の代表作」。
ギルムルの花束を抱えて、全国ひとり芝居ツアーなど出来たら素敵だと思う。せめて故郷に凱旋公演!これだけはどうしても実現させて欲しいと切望します。

ドラマ・ドクター

ドラマ・ドクター

ティーファクトリー

吉祥寺シアター(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/11/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

意外なことに私の感想は「面白かったー!!」
劇作家の役を劇作家が演じる。「興味深い」とは思っていたけれど実態はつかめず「ブラック・コメディ」?!

冒頭は笑えそうな雰囲気じゃなかった。そんな中、「えっ?この人がこんなことするの?」なシーン。ちょっと笑っちゃいそうだけど、周り誰も笑わない。
後でその行動の違和感も納得出来ると「笑ってよかったのかも」。
その後笑えるシーンがやって来る。
かなり笑った。でもそれがメインではない。
パラレル・ワールドでもあり、ブラック・ファンタジーでもあり、社会派的な面もある。
そして意外なことに相当心を揺さぶられた。いわゆる「感動もの」ではないのにこんなに心が揺れるって、自分のそういう反応も面白かった。

とにかく一口に言って面白かった。
笑える面白さと、考える面白さと、感じる面白さ満喫!
きっと何度観ても飽きない作品だろうな。

ゴベリンドン

ゴベリンドン

おぼんろ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

折り返しマチソワ
一週間ぶり2回目となるマチネ。上手階段横のイス席。
階上のシーンをのけぞって下から見上げるのも一興。上から降ってくる声に聞き入るもよし。
今公演初の満席、バルコニーにも客が入っている、当然語り部のテンションも上がる。開演前から期待した通り、素晴らしい出来だった。初見時指摘した点も改善されていた。日々進化。ライブは生もの。まさにそういう劇団だ。
赤い雨を沢山浴びた。この雨に打たれながら感じる言葉はまた格別。まさに物語の中にいる感じ。残念だったのは目潰し的なライトの逆光で語り部(メグミとトシモリ)の表情どころか姿までがかすんでしまったシーンがあったこと。それ以外は大満足でした。

ソワレもまた満席。ぎゅうぎゅう詰めになる前に一度は体験しておきたい桟敷席。こちらはアトラクション的な楽しさを味わえる。飛んでくる汗もスプラッシュ!と思えば良い。感動より楽しいが多めだけれど、語り部の表情や息遣いを近くに感じられるのでやはりだんだんと引き込まれていく。特にゴベリンドンの動きがよく見える。遠目でも確認はできるのだが、獣の中に残された人間の心の葛藤、対比が更にリアルに感じられた。沼の歌の息遣いもしかり。これまで死角になっていたクライマックスでのメグミの表情もはっきり見え、最も普通な人物の存在感が浮かび上がった。

大満足のマチソワだったが、きっとまだ化ける。余地はあるはず。また一週間後に期待しています。

Rock'n role-playing

Rock'n role-playing

おぼんろ

南青山MANDALA (東京都)

2014/02/16 (日) ~ 2014/02/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

堪能しました!
初めにお断りしますが、私は音楽派の人間です。小説や絵画等、音のないものでも私がそこに「音楽の風が流れている」と感じたものはすべて、私にとって「愛すべき音楽」なのです。
戯曲についても同様のこと。
そして「音楽性」の高い戯曲であればあるほどBGM的な音楽は耳に入らない。自分の中で鳴っている音楽にかき消されてしまうから。
耳に入るのはミュージカルのように音楽自体が強く主張しているか、戯曲がBGMに負けているか。
さて、この公演、ミュージシャンである父の背中を見て育った子がアクターとして父と正面から向き合う、という、この上なく興味深いもの。
結果、非常に満足です!!
双方がちゃんと向き合い、ぶつかり合い、融け合い混ざりあってひとつの世界を構築していた。
どちらが主役、ではなく、ぶつかる音は対等の力でぶつからなければ不協和音にしかならない。そして倍音効果。鳴らしていない音が、確かにそこで鳴っていた!
得も言われぬ美しさに体が震えました。
子は親の影響なしには存在し得ない。
末原拓馬は音楽の子です。
表現体は変わってもDNAは受け継がれる。
彼は今後も全身全霊で音楽を奏で続けるに違いない。

甚だ主観的な感想でした。

狼少年ニ星屑ヲ  終演しました!沢山のご来場ありがとうございます!

狼少年ニ星屑ヲ 終演しました!沢山のご来場ありがとうございます!

おぼんろ

ワーサルシアター(東京都)

2016/10/25 (火) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

念願の狼少年!
おぼんろの原点、やっと出会えた。先に戯曲を読んでの観劇だったが、冒頭のシーンから、文字では感じられなかった思いが立ち上がった。わかばやしめぐみさんの言葉、ひとつひとつが胸に突き刺さった。これが役者の力量というものなのだろうな。
どこにいてもしあわせと感じるのは自分の心持ち、考え方次第なのだということはわかっている。それを荒っぽいながらもストレートに見せつけられ、若さのある作品、若い団体に上演されている(好まれている)のも納得。今後再演を重ねながら少しずつ変化もあるだろうし、原点は原点として存在しながら姿を変えていくのではないか。普遍的であることは不変とは限らない。おとぎ話とはそういうもの。
まさにおとぎ話なのだけど、自分の現状と重ねてしまい、いつものように別の世界の景色は見えてこなかった。その代わり彼の内なる光、キンキラキンのラブが確かにそこに見て取れた。この物語、大切に育てて行ってください。また会う日まで。

鬼のぬけがら

鬼のぬけがら

ナイスコンプレックス

OFF OFFシアター(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

海が見えた!
「海に人が、浜に人が、みえた!」
被災地が舞台、と聞いた時点で取り扱いが難しそうだと思い、「鬼のぬけがら」というのがファンタジーなのか比喩なのか?謎のまま観劇。初見時、構成の見事さに感服。台詞のひとつひとつに意味があり、自分のこととして考えることが山ほどある。「考えさせられる」ではなく「考える」。しかしテンポよく進んで行くので熟考している暇はない。4回拝見したがきっと何度見ても答えを出し尽くすことはできないだろう。
妻、妹、嫁、女性3人の存在が素敵。それぞれの立場で共感する。しかしこういう題材、どういう結末になるのか全く見当がつかない。ちゃんと納得できる終わり方が可能なのか?観ていて一抹の不安が過る。ところがクライマックス!軽快なピアノに乗って、それまでのもやもやはすべて押し流された!最高のエンディング!大いに納得のラスト!海に、浜に、人がいる……! 昔から。そしてこれからも。人がいるから物語が生まれる。
物語といえばこの人、劇団おぼんろ主宰末原拓馬。キムラ真とのまさしく「融合」は、作品を立たせるために必要不可欠なものに感じた。
もっと沢山の人に観て欲しかった。自分の物語として。再演、お待ちしています!

3番目の恋人(終了しました)

3番目の恋人(終了しました)

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2014/03/20 (木) ~ 2014/04/02 (水)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり伝えたいことはちゃんと言わなきゃね。
でもなかなか言えないものね。
勇気を振り絞ってもぐだぐだになったり。

キモイと評判だったオタク青年が全然キモく感じなかったのは、本来の自分とは違うキャラを一生懸命演じていた(彼女のために)ところが私自身と重なったからかも。
みんなで「がんばれ、がんはれ!」って感じだったのが、最後はお嬢様の方が一枚上手。きちんと自分の気持ちを言えたのは彼女だけでしたね。お嬢様がいい子でホント良かった!
不器用過ぎる大人カップルはあの後ちゃんと気持ちを伝えられたのかしら?ちょっと心配。
でも、あの若いカップルを見てたんだから、きっと大丈夫よね。
そしてお調子者の店長は、またどこかで性懲りもなくお店を開くのでしょう。妹カップルと一緒に。

終始笑顔でいられるお芝居でした♪

イエドロの落語 其の壱

イエドロの落語 其の壱

イエロー・ドロップス

新宿カールモール(東京都)

2014/03/08 (土) ~ 2014/04/11 (金)公演終了

満足度★★★★★

お見事!!
三つの噺を一本のストーリーにまとめたのも見事だが、それぞれの噺が単なるエピソードではなく、ちゃんと独立した短編としても成立していて実にお見事!
演者お二人の息、粋、勢いが登場人物をいきいきとさせる。特に「ジョーキゲン」しか知らなかっためぐみさんの表情の豊かさに釘付け!時には艶っぽく… ストレートな当て振りは感心するばかり。また急遽合わせたという映像とのコラボもバッチリで、ひとつの作品としての完成度の高さに感服!堪能させていただきました。欲を言えばアフタートークをオールナイトでやって頂きたかったです(笑)
其のニ、其の参、大いに期待しております!

西暦12014年の冬

西暦12014年の冬

現代演劇on岡山

ルネスホール(岡山県)

2014/02/22 (土) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

思い切って行ってみた
案の定、救いようなく痛い痛い心が痛い、最初から最後まで切なさでいっぱいで、持続性胸騒ぎに囚われる。しかし愛にあふれた美しい世界。
それだから余韻が後を引き病みつきになる。
命は救われない。では魂は救われたのか?などと宗教的な考え方も浮かびはするが、その答えは問題じゃないんだな。
やっぱりこの世界観が好き!この空間に身を置くために遥々来た甲斐はある。
末筆ながら、演者としての力量にも脱帽。各キャラクターの演じ分け、特に老人の声のトーンに感じ入った。

ゴベリンドン

ゴベリンドン

おぼんろ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

まとめ

最後の3公演に参加。
回を重ねる毎にひとりひとりの思いが深くなっていくのを感じていた。そもそも語り部それぞれの表現力と身体能力については言わずもがなであるが、そのうえに、である。そして座る位置を変える度違った景色、違った表情が見て取れ、更に感慨深いものが生まれる。
また客観的には、細部に至るまで、なんと練り上げられたストーリー展開であり、演出であるかと感嘆する。
劇場の規模に対して、この脚本、この【おぼんろスタイル】でいいのか?の声もあったが、私はこれで正解だったと思う。何より【普遍性】という意味ではピカイチの物語。沢山の人にこの物語が届けられたことをとても嬉しく思う。しかし、もっと沢山の人達に伝えたかったとも思う。繰り返し与えて欲しい物語だ。
ただもっと大きな会場になった場合、走り回るにも限界があり、隅々どこにいる人も漏らさず惹きつけておくためには更なる工夫が必要だろう。

ネタバレBOX

超主観的感想。
土曜日マチネ。呪いに囚われたトシモリに語りかけるタクマ。「タクマとトシモリの8年虹色アゲハ、」そこから私の頭の中の【閉ざされた無限の脳内宇宙】に無数の蝶が飛び交い始めた。左脳のあたりにぽっかり浮かび上がったブラックホールのごとき空間に無数の蝶が見えた。終演後もずっと。
ソワレ、その無限宇宙から一羽の蝶が劇場の空間に飛び出した。一羽だけ。きっとゴベリンドンが天国へ、娘のもとへ飛び立ったのだ。
皆が皆、「怪我の責任の半分」を自覚する中、純真無垢なるタクマ。呪いを終結させるために生まれて来たんだね。
千穐楽。
回想シーン、母の葬儀から逃げ出したタクマを見つけたトシモリ。もうこの時点で蝶の群れが見えた。終盤は震えが止まらなくなった。泣きじゃくっていたわけではない。胸は熱くなっていたけれど冷静さは持ち合わせていた。だけど不思議なほどに震えが止まらなくなった。
いろんな角度から観てそれぞれの表情など把握した上で、全員の気持ちに同時に寄り添うことができた。体の中で五人分、いや、もっとだね(笑)の感情が渦巻いていたから肉体の許容範囲を超えて震えが止まらなくなったのかもしれない。その為疲労度が半端なかった。これまで観劇でこれほど疲れた経験はない。貴重な体験でした。
グレートフルグレープフルーツ

グレートフルグレープフルーツ

OuBaiTo-Ri

ワーサルシアター(東京都)

2017/01/18 (水) ~ 2017/01/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

Twitterで異口同音に語られた「凄い!」「凄いものを見た!」。これは最も端的にこの舞台を表現した言葉だと思う。しかし意外なほどに「意外」ではなく、納得づくしだった。驚きはない。凄いものにしかなりようのない座組であるから。
あらすじを読んだ段階では「一体どんな話になるのだろう?!」と思っていたが、観ていてストーリー展開はほぼどうでも良くなった。シーンのひとつひとつがそれぞれひとつの物語に感じた。決してオムニバスという意味ではなく。美しく、痛く、切なく・・・台詞のひとつひとつもリアルに胸に突き刺さってきた。
終盤、「あ、まだあるんだ・・・」が繰り返された。映画なら絶対もっと早くに終わってる。DVDになる時「ディレクターズカット版」として発表されるようなエンディング。でも、ひとつひとつのシーンがちゃんとした物語であるから、どれも削ることができなかったのは納得出来る。当初の予定より随分と上演時間が延びてしまったけれど、カットしなかった決断に感謝したい。ひとつひとつがとっても大切な物語。ずっと心に留めておきます。

トーマの心臓

トーマの心臓

Studio Life(スタジオライフ)

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

安定の大人チーム
正直、こちらのチームしか納得できなかった。やっぱりオスカーが大事。岩崎オスカー、2010年の時は今一だったが、ちびオスカーの記憶が見える点がとても良かったので、「次回に期待。山本ユーリと組めば絶対良くなる!」と踏んでいた。それが実現した今回、岩崎オスカーとても良かった!しかも大阪大楽では東京で観た時よりさらに良くなっていた。最後を満足して締めくくれてよかった。ほっ。

パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!

パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!

おぼんろ

王子MON★STAR(東京都)

2014/07/09 (水) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

物語の進化を目の当たりにした。。
回を重ね深化したものを見ることはよくある。
「会場が変わって演出も大きく変わりました」と言われても、素人目には大した変化には感じない。ストーリーが変わった訳ではないから。「進化」を目にすることはそうそうないのである。

八幡山で2回、岡山で1回、週一参加の後3週間空けて王子でのラストラン。

最初からとても良く出来た物語だった。一人ひとりのキャラクターも丁寧に描かれ矛盾を感じる点は皆無。誰に感情移入しても成立する物語。主人公はひよこのタック。素直にそう思っていた。
このタック、昔飼っていたひよこを彷彿とさせ、私の目にはリアルなひよこに見えた。サイズ感なぞ想像力で簡単に凌駕できる。可愛くてしょうがないひよこちゃんが、岡山までは確かにそこにいた。
ところが王子では、もはやひよこには見えなくなっていた。と同時に「タックが主役」という印象も消えた。「みんなが主役」になっていた!

この人数で群像劇に当てはまるのか知らないが、「群像劇」と言うのとも違う。
誰かに感情移入しなくても、一人ひとりが主人公なのだと感じられる。実際の人生ではみんなが主人公であるように。
ファンタジーの形を借りたとてもリアルな物語。その印象は最初から変わっていない。そう「リアル」!やけにリアルなんだなぁ。
最初に感じたリアルは社会事象など現実の世界とそこにいる自分自身。そしてそこにある思いに嘘がないというLIVE感。その思いがこの3週間のあいだ現在進行形で進化してきたに違いない。単に深化ではない進化が全く違う物語の姿になった。そしてそれこそが作品の真価。このメンバーならではの「仲間の物語」。おぼんろ号、見事に入港しました。その場に立ち会えた幸せこそが感動であった。出会えたすべてに感謝!!

METEORITE

METEORITE

Emergency×Emergency

ワーサルシアター(東京都)

2017/03/03 (金) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★

母であり子でもある自分としては「わかるなぁ」と思う点が多々あった。
冒頭の掛け算、よく気がついたなぁ、うまい!
演出的には様々なパフォーマンスを繋げてコラボしました、な体だけど、物語としては当日パンフに書かれている「支離滅裂」というほどグチャグチャではなく、拓馬らしい物語だと思った。
初めに「緊急事態だから」と断ってあるので練り上げられていないことは責められない。パフォーマンスとして楽しめばいいのかもしれないが、練り上げられたこの物語を観てみたいと強く思う。

ネタバレBOX

「走馬灯」のエピソードが少ない!
走馬灯と言えばめくるめく、な感じで短いエピソードが次々に、のイメージなのに。
緊急事態だから要点だけ、の感じでした。
シーツの中でうごめくのはRENTを思い出した。
「なんで関西弁やねん?!」(笑)
白イモムシ可愛すぎ!!
Birth

Birth

BQMAP

笹塚ファクトリー(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★

笑えて泣ける時代劇
世界史派で日本史には疎い私にもとてもわかりやすい「史実っぽさ」 と、役者の個性に合ったキャスティングの妙でとても楽しめました。特に若い松本くんの活躍ぶりには大きな拍手を贈りたいと思います。

ゴベリンドン

ゴベリンドン

おぼんろ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了

満足度★★★★

愛しています。
23日マチネ、初見の感想。二段目上手端の席。対角向きに座ると劇場全体が見渡せ、中央部も少し上からのぞき込む形で初見には絶好のポジション。
【はじめに物語ありき】
せつなすぎて心が痛い物語。もうすっかりお馴染みになったこの感覚。それあってこそのおぼんろの物語。せつなさの素は「愛」。この世界観が好き。
【予習】
おぼんろとしては初の戯曲を読んでからの参加。それ故に読んだ時の感想と比較しながらになるのかしら?元来あれこれ、例えば「こういう理不尽さってあるよなぁ」とか考えながら観てしまう方。が、ふと気づくと無心。言葉と目の前の景色だけをストレートに受け止めていた。この吸引力は語り部たちの物語力に他ならない。引き込まれ、終始うるうる。胸が熱く苦しい。
【「愛」】
一番感情移入するのはゴベリンドン。悲しい怪物だ。しかし彼に限らず、登場人物たちそれぞれの喜び、悲しみ、怒り、憎しみ、願い・・・それらの起結はすべて「愛」による。誰の心の中にも一輪の花がある。もし咲いていないなら、それはまだ種の状態なんだ。
【空間】
広い劇場も走り回れば狭く感じる。対角の一番遠い場所での動きのないシーンも感情を揺さぶられれば近くなる。が、ふと気づいた。対角付近で演じられた淡々としたシーン、これはアブナイと思った。その日の私にはギリギリ許容範囲だったが、積極的に物語の世界に入り込もうという意志のない人には退屈に感じるのではないか?私でも体調悪い時だとアブナイぞ、と。実際友人の隣の人は寝ていたらしい。
これが満席なら感情の伝播が働くかもしれない。が、この規模でやるためには客の入りに左右される様じゃダメなんじゃないか?
更なる奇跡のためにはフラリと訪れた人の心をガッチリ掴んで離さないことが必須。もうひと工夫必要な気がした。

とっても大好きな世界に浸ることができて幸せでした。
が、まだ伸びシロはあるはず。
だから今回は最高点はつけません。次回に期待しています。

インスタントアクマ

インスタントアクマ

@emotion

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2014/06/06 (金) ~ 2014/06/08 (日)公演終了

満足度★★★★

惜しい!!
着想は良かったのだが、短編で収まる内容を笑いでつないで時間持たせた感じがしてしまった。その一点だけ!(でも結構重要)
あとはとっても良かったです。
ラストシーンの斉藤有希さんの表情の変化に持って行かれた。

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