末原拓馬 × 末原康志
音楽よりも衝動的 物語りよりも幻想的
実演鑑賞
南青山MANDALA (東京都)
2014/02/16 (日) ~ 2014/02/17 (月) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://rrp2014.tumblr.com/
期間 | 2014/02/16 (日) ~ 2014/02/17 (月) |
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劇場 | 南青山MANDALA |
出演 | 末原拓馬、末原康志 |
脚本 | 末原拓馬 |
演出 | 末原拓馬 |
料金(1枚あたり) |
3,700円 ~ 3,700円 【発売日】2013/12/14 (チケット代3000円+1ドリンク700円) チケット各回100枚限定 全席自由 チケットに記入されている番号が、入場整理番号となります。 ◆入場整理番号はイープラス、南青山マンダラでの前売ご購入の方が早い番号になります。 コリッチからのお申し込みは当日精算予約となりますので、整理番号につきましては当日会場でのチケット受付順となります。予めご了承ください。 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | 2014年2月16日(日)15:00(30前開場) 19:00(30前開場) 2月17日(月)19:30(1時間前開場) 16日(日)15:00 / 17日(月)19:30の回の 予定枚数を終了しました。 16日(日)19:00も残席が僅かとなっております。 (見切れ席になってしまうかもしれませんが、全ての回で当日券は販売予定です。) |
説明 | ◎演目 『海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ』 『むかしむかし、海の底に死神がおりました。 もちろん、死神の仕事はみんなに死を配ることです。 仕事熱心な死神は毎日たくさんの死を配り、 気付くとある日、 海の底には誰もいなくなってしまいました。 「困ったぞ、これでは仕事ができない!」 と、死神は海を捨 てて地上に出かけます。 いやいや、もしかしたら、 あまりに寂しくて、だからかもしれません。 地上での長い歳月を経たある日、 死に神が出会った仕事相手は、ひとりの不幸な少女でした。』 竜宮の記憶に想いを馳せて。 幸せをひたすら追い求めた、切なく哀しい恋物語。 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪ ひとりのアクターが紡ぎ出す言葉に ひとりのギタリスト奏でる音が重なり 新たな物語りが生まれる 時に音が主役になり、時に言葉が主役になる 魂を揺さぶり合いながら、作り出されるステージ それが、「Rock’n role-playing」 枠にはまる事を知らない末原拓馬は テーブル席の間を縦横無尽に走り回る事でしょう。 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪ ■末原拓馬RRP準備日誌■ ◆2月18日◆. 公演終了しました。 最後の一週間は、なんだか不思議な世界に迷い込んでいて、なるべく家にいないようにくしてみたり、なるべく家にいるようにしてみたり、とにかく大切に過ごしました。スタッフの素晴らしさはまさに驚愕するほどで、本当に、厳しく、だけれど愛があり、作品への絶大なる愛があり、心地よくて。自分が細胞レベルで成長を求めだしているのを実感し続けた現場。こんな場所に居られる幸運は、たぶん、前世で僕はよほど立派なことをしでかしたのだろう。 本番が開け、ここからは、あっと言う間で、案の定、語り聞かせての物語りであるから、回によって内容は全然変わるし、広がる風景はあまりに美しくて神秘的で。いまも、海の底から帰ってきたような感覚と言うか、いまだにまだ、波の揺れを感じているような感覚、と言うか。 稽古中は父と向き合う作業だったけれど、本番が始まると、二人で同じ方向を向いて闘うことになった。そうなるに決まっていたけれど、そうなったことに、想定外の高揚も感じたし、自分が別の世界に足を踏み入れるような足のすくむ戸惑いもあるにはあった。 けれど、ひとたび大音量が鳴り響き、目の前の100人を感じると、そこにはもう、なんの迷いもなくなるわけで、絶対にふだん、父と握手をするとか、そういうことはないけれど、手をつないで走っているような感覚。なんて、書いているのも恥ずかしいけれど。 大切な誰かになにかを贈る喜びについは、父と母から教わった。 父と共に、今回、この作品を心を込めて用意して、みなさんに贈ることができたこと、幸福に思います。どうか、僕らの思いがみなさんに伝わればと切に願います。 あなたに、 この「ありがとう」では表しきれぬほどのありがとうが どうか伝わりますように。 キンキラキンのラブを添えて。 たくま ■2月10日■ 音楽スタジオを借りてのリハーサル。初めて大音響の中で合わせる。独りで稽古をしているときには現れてこなかった衝動が矢継ぎ早に自分が乗っ取られる。素晴らしいスタッフに囲まれている感覚にも、飛び上がってしまいそうな幸福感を感じる。 ■2月9日■ 衣装が届く。永田光枝。世界観がグッと広がる。自分が自分であることが唯一胸を張れるよりどころでありながらも、自分が自分でしかないことに絶大なるコンプレックスを抱く自分にとって、自分の世界観に侵入してくる強い感性がそばに存在することに大きな感謝を感じる。自分の感性を越えたい。いつも以上の自分になりたい。渡された衣装は、そういうことを実現させてくれるものだった。コレボレーションをしている感じがすごくある。父と二人、衣装を着せられて気が引き締まる。 夜は自宅で父とリハーサル。悩める部分もあり、気付ける部分もあり、得られる確信もあり。 ■2月8日■ 某親友が大雪の中地元までやって来てくれて、稽古。「ねえ、これ、俺はどういうつもりでこの台詞を書いてるとおもう?」と言うようなスタイルで、稽古を続ける。作家のときと演者のときでは思考が変わりすぎるほどに変わってしまう。物語りは、たぶん、書かされているからだと思う。 ■2月7日■ 振付けの稽古。敬江さんから振り写しを受ける。先日、物語について深く深くディスカッションをしたことを受けて、完成した振り。あまりに的を射ていて驚く。スタッフとは、仕事を重ねるごとに感性が混じり反応しだす。これが、たまらない。躍るにつれ、感情が乱れる。乱れるべき場面で、自分の予想をしのぐほどに、乱れる。 ■2月6日■ 日誌さえもしばらくぶりの更新。なぜかと言えば、毎日があまりに過剰だからである。過剰、って、何が?って、もう、スタッフが増え続け、それぞれのスタッフが夢のような提案をしてくれ続け、あっちこっちに移動しながら、ものすごく色濃い時間を過ごしています。独りで、物語りをする公演と言うのはこれまでに何度も重ねてきたけれど、たぶん完全に間違いなく、今回は過去最高のものであるなと確信しています。3ステしかないなんて!ああ!もう! ■1月27日■ 稽古も進めている。台詞量が膨大である。自分の能力で可能なところに作品のプランを留めたくはない。今までの自分ではできないようなレベルで戦いたいと思っている。今日は美術家とともに会場にいった。以前より明確に作品イメージがあるからか、ライブハウスの中が海中に見えてきた。 ■1月26日■ 台本も上がり、父との打ち合わせも白熱する。父が、この物語について熱弁して意見を主張してくるのが、なんとも嬉しくてたまらないし、そしてハッとさせられる。曲がそれぞれ本当に鋭い。振付けの金崎敬江さんに連絡をした。 ■1月24日■ 麻旅子さんや父が参加している公演ということで、今回は物販もすごいことになりそう。打ち合わせをするだに、ドキドキする。そして、もう、調子に乗る自分が止められない。美術家の竹辺奈津子に美術を依頼することにした。 ■1月23日■ とりあえず台本の第一稿が上がり、更に練り上げる作業。けっこうな尺なので、これは演じるのは大変だぞと言うのが、なんとも言えずワクワクする。みんなへの贈り物。「缶蹴りしようぜ」みたいな、新しい遊びの提案をするような昂揚感。この物語、みんなのもんにしよーぜ、みたいな。そういう物語り。子供がいる方は、ぜひ枕元で聞かせてあげて欲しい。 ■1月22日■ 衣装打ち合わせ。カフェの席で、物語りを頭から最後までやって見せる。真剣に聞いていた永田さんが、紙に鉛筆でデザインを記していく。神聖な時間。もう、自分の作品だとさえ思っていない。転がり始めて、止まらない。 ■1月21日■ 執筆。涙が流れ続けて、歯止めも効かない。あんまり長くこの状態でるとおかしくなってしまう。早いところ書き上げなくちゃとも思うのだけれど、その時間の中で身動きが取れない。参加者に、ずっと持っていてもらいたい物語り。楽曲ができてきている。今回はいつも以上に、父に凄みを感じる。 ■1月20日■ 自分にとって物語りは、祈りだ。だから、書けと言われても書けないし、書くなと言われても書かないではいられない。集中すればするほど、いろんな人のことで頭がいっぱいになる。 ■1月19日■ 大好きなビールの銘柄にさえさほどこだわりもせずどちらかと言えば温和だとさえ思う父が、音楽の世界観のこととなるとたまらなく頑固である。これまで楽曲を発注する際には自分の世界観を提示した上でのものだったが、今回は違う。あらすじは共有しているものの、先に父が生み出した音楽を使って物語を紡いだりする。 父は侍のような男だと思う。じいちゃんが父にギターを買い与えてから何十年経っているのか知らないが、いまだに毎晩、深夜寝落ちるまでギターを引き続けている(椅子から落ちるよ、って起こす) こども部屋と音楽室の間に台所があって、コーヒーを汲みに来るフリを装って顔を合わしては、作品の話をする。頑固者同士、ぶつかることも多々ある。 父の前ではエゴを隠しそうになる自分も気に入らなくて、悩むときは家にいないで放浪の旅に出ていたが、ようやく集中できてきて、今は精神的に缶詰状態になっている。父の楽曲に刺激されて、自分の世界が広がる感じも得ている。 ■1月18日■ 自分に高望みをしようと心から思ったわけで、台本に悩み思わず放浪し続けたのだけれど、突然に言葉が溢れだし信じられないほどの作品が現れる。喫茶店で号泣している自分。ノートにびっしり言葉をしきつめて終電で帰宅すると、父が重要な一曲のラフ版を制作している。0時30分からの打ち合わせ。そこで聴いた音があまりに凄まじく、どうしても負けたくない僕はレッドブルを開けて、今夜これから、もっともっと物語に潜り込むことにする。 ■1月17日■ 衣装をどうしようか、となっていて。ここのところタッグを組んでいた永田さんは、昨年に舌癌の手術をして、「いま風邪をひいたら死ぬんだよね~」と、恐ろしいことをちゃきちゃきと言ってのけるのはいつものことだが、そんな連絡がきて以来だ。200針だか縫ったとかで、ああ、もうどうしようか衣装。 などと思っていたらば、ついさっき永田さんから電話が来た。「体調がよかったら当日券で観にいきたい。舞台衣装はもう引退だねあたしは。」との旨でかかってきた電話だったけれど、公演のあらすじなど話し込み、電話が終わるころには、ふたりでワクワクして来て、今回の衣装は永田さんが担当してくださることになった。 毎日、自分に翼が生えてゆく感覚がある。。 ■1月16日■ いままでの自分に誇りを持つと同時に、進化や新しいことを渇望する気持ちが当たり前だけれどかなり強いには強くて、親友でもありいろんなことができる遠藤智林が映像作家であることを鑑みて、一緒にマンダラへゆく。見学後何時間も話していると、どんどんいろんなことを思いつく。もしかしたら、3月には死ぬかもしれない。人生最高の作品を創ってやる。 ■1月15日■ 執筆にかける時間。机に座って文字を書くのが執筆ではない。過剰なほどふり幅が大きくなっている感情に身を委ねて、あちこちを延々歩き回って、物語のことを考える。 ■1月14日■ 前の舞台が終了し、切り替え。本番までひと月ほど。 父とふたりで打ち合わせに向かう。別に、台所で、飯を食いながら(パジャマで)もいろいろな話をするのだけれど、わざわざ出かけて、カフェにゆく。 父は時間やモラルに厳しい人間。「ごめん遅れちった、テヘ☆」みたいなことが、父の前だけでは言えないし許されない。 発起人の麻旅子さん(写真家)と蔦岡さん(舞台制作)と共に物語りの話や、公演についてのあれこれを話す。打ち合わせの間、父は拓馬を息子扱いしなかった。その瞬間、アーティスト末原康志と対峙した気がして、ゾッとする感覚を抱く。 |
その他注意事項 | |
スタッフ | 照明:雑賀博文(ステップアップ) 衣装:永田光枝 映像:遠藤智林 美術:竹邊奈津子 振り付け:金崎敬江(miel) 演出協力;藤井としもり 楽器:谷藤希隆 南青山マンダラ:津山朋広 制作補助:蔦岡晃 企画 制作 スチール 宣伝美術:三浦麻旅子 |
この公演に携わっているメンバー3
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『海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ』
『むかしむかし、海の底に死神がおりました。
もちろん、死神の仕事はみんなに死を配ることです。
仕事熱心な死神は毎日たくさんの死を配り、
気付くとある日、
海の底には誰もいなくなって...
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