みさの観てきた!クチコミ一覧

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THE BEST PARTNERⅡ

THE BEST PARTNERⅡ

ジーモ・コーヨ!

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2008/04/10 (木) ~ 2008/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★

泣かせどころのツボ
野犬騒動、狂犬病を発祥しているという設定、犬を駆除をするというあたり、以前観たPeek-a-Booの『ONE!』にやぱり似ている。。

似ているが、今回の小濱演じる怪しい探偵が非常にいい味だしてます。




かつて犬の駆除係、つまり犬を処分する立場にいた職員が自分の仕事に疑問を感じ退職して小さなペンションを始める。

かつての同僚が、その周りのうろついている野犬を駆除しようと躍起になる。
一方で宿泊客の都合で捨てた犬は飼い主から裏切られた気持ちになって野犬化する。

ペンションのオーナーが以前の職場から助けてきて飼っている犬達はぬくぬくと幸せに暮らしているが、この3匹のセリフが一々楽しいのだ!

チワワの兄弟の機敏な動きといい仕草といい本当に可愛らしい。
そんでもって、『やっぱり、ささみが足りない・・。と思うんだ。』U◕ฺܫฺ◕ฺU とボケたセリフを吐く。



物語は躍起になって犬を守ろうとするオーナー達と対峙する職員達。
野犬の生い立ちやオーナーの子供の死の経緯などが脚色される。


直立不動で犬達が歌うシーン。U◕ฺܫฺ◕ฺU
ここで、ほろり。。(゜-Å) ホロリ

ホワイトテリアが 死んだシーン。
ここでも(T-T )( T-T) ウルウル


結局薬局死んでなかったがその後の心温まるシーンで
ドバーッ(┬┬_┬┬)滝のような涙


もう、しまいにはバッグの底に隠れたハンカチが見つからず、こうなったら覚悟を決めて流しっぱなしの号(┳Д┳)泣



あまりの号(┳Д┳)泣っぷりぷりに周りからは二次元主役になってましてん(・・;)


泣かせる芝居、そうして帰りにはジーンと心が温まる芝居。
これがジーモ・コーヨ!の芝居なのだ。


ああ、やっぱり芝居、いいです。。


劇団員の方に・・・(ネタバレBOXに)

ネタバレBOX

☆前々作の『LOVEDISTRICT~はるにユキの降るといふ』の時も泣かして頂きましたが、ヒロイン川島史が出演していませんでした。聞いたら、役者を辞めた。とのこと。。
前々作では素晴らしい演技を披露し観客の涙を誘いました。
惜しいです。ってか、悔しい。。
小劇団では良くあることだけれど・・・もう二度と舞台に立った川島史を観る事ができない。。
一度でも素晴らしい感動を頂くと観客はずっとずっと忘れない。その事を覚えていて欲しいです。。


【パンフレットを全てトイレに忘れてきてうろ覚えでレビューを書きました。もし余ってましたらキャストと役柄の載ったパンフが欲しいのですが、余ってますでしょうか?】

恋人としては無理

恋人としては無理

柿喰う客

ギャラリーSite(東京都)

2008/04/13 (日) ~ 2008/04/13 (日)公演終了

満足度★★★

ジーザスパロディ
今回の柿、イエスと十二使徒とピラトの物語・・・つまり、劇団四季の『ジーザス・クライスト・スーパスター』の舞台を観劇したことがある方は入り易い。。

それを柿風にパロディ仕立てにしたアクの強い舞台だ。



十二使徒ってなんぞや?っつーお方もいらっさるかもしれん。。

なんせここは、無宗教の国、日本だから。。


イエスがこの十二人を選ばれたのは、彼らがふさわしい人間であったからではなく、彼らをふさわしい人間にするためでありました。

そこで、十二人を任命し、使徒と名付け、彼らを自分のそばに置くため、また、派遣して宣教させ、悪霊を追い出す権能を持たせるためであったのでした。

レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」における配置は左からバルトロマイ(ナタナエル)、アルファイの子ヤコブ、アンデレ、ユダ、シモン・ペテロ、ヨハネ、イエス、トマス、ゼベダイの子ヤコブ、フィリポ、マタイ、タダイ、熱心党のシモンとなります。



もしかしたら、再演するかもしれないのでこの後はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX



誰が誰であるかを見分けるためにも、各人物を象徴する持物を知っておく必要があったのですが、今回の柿の演出はこの持物を持った役者が持物の主を演じるという方法をとった為、人物の象徴のマフラーが次々と劇団員に渡る度に、それどれがピラトを演じてました。

要は役者は5人なのに、象徴物を渡しながら、その役柄のセリフを吐くという手法。。


いあいあ、観ているこちらも目が回るが、演じてる役者もかなりの高レベルでないと判らなくなっちゃうという際物舞台であります。


しかもセリフのスピードがハンパないです。
どんだけしゃべれるんよ?(・・;)
っつーくらいのハイテンション!


疲れるんだろなー。。
舞台の後方にペットボトル(水)が置いてあって、役を免れた役者がほっとしたように、水をガブガブ飲んでます。。




あれだけギリギリの芝居をやると、やっぱ精神的にもめっさ、きついよね。。


いあいあ、ワタクシにはできんわ~。。とバナナを喰ったのでした。。



やれやれ・・。



醜い恋

醜い恋

核ベビ~コアベイビーズ~

タイニイアリス(東京都)

2008/04/09 (水) ~ 2008/04/13 (日)公演終了

満足度★★

アホやなぁ~。。
会場に入ると、いきなり、ババリました!(ビビリの最上級!)
ぬ・ぬぁんと!?(・・!)
満席。
前列に補助席まで出して、その上、階段席まで補助席で埋まってます。

こんな経験は核べビ自体、経験したことがないんじゃあないかなぁ~。。

だから・・・びっくりしたのは、何を隠そう核べビ自身だったのではなかろうか・・。


本来なら、ここがチャンスなのだから、もうちょっと本をまとめて落としどころもきちんとすりゃあいいものを・・。

前作があんなに良かったのに・・。


前作だっておふざけはあったけれど、それなりにまとまってて、主人公の心情や傷ついた様子が上手く描かれてたから、観てるこちらも、それなりの感動を貰ったもんさ!(過去形)

今回は芝居に起伏が無かったし、ず~~っと1本トーンで音楽で言うなら、シの音譜が最初から最後までシのままだったという事。

結局薬局、何が言いたくて何が醜い恋だったのかも判らず、始終「おぼっちゃまくん」を観ているような感覚でした。


可愛そうなのは馬屋長男でしょう。
後ろ向きとはいえ、裸族になって体を張って演じてた。


大入りの客だったのに・・・残念!というより、哀れです。

まあ、折角のチャンスを掴めない所が核べビなんでしょけれど・・。(・・)

御前会議

御前会議

青年団若手自主企画 柴・宮永企画

アトリエ春風舎(東京都)

2008/04/07 (月) ~ 2008/04/14 (月)公演終了

満足度★★★

音楽劇ってほどでもないです。
なにやら大きな丸いテーブルでどーでも良さそうな事を話しているなーと、思いきや!

驚くでなかれ。。

国もひっくり返るような宇宙的規模のお話なんだわさっ!
(・・;)

公演中なので、壮大な・・壮大そうな・・宇宙的規模のネタはネタバレBOXに・・・。

ネタバレBOX



まず、佐藤という人形がテーブルの真ん中にやけに存在感あります!ってな状態でお座りあそばしてる訳よ。

時たま、会議中の何人かが、「いかがですか?佐藤さん。」と打診するから、偉そうだというのは蛙のごとく、ちんまりとした脳みそのワタクシでも解る。

そんでもって、この佐藤人形は五反田団所属の山田という人形なのだ。
なんでそんなのが、ここに?

っつー疑問を抱いた諸君!諸君は五反田団をよく知らない。っつー墓穴を掘ることになってまうのです。。
そういうワタクシもはっきり言って山田ダッチは知らない。。

知らない奴がエラソーに・・・。
って思うかも知れないが、知らないからこそ、調べるのだす。(^0^)

なんでもこのお話はストーリーが続いてる。らしいのだ。。
最初から、山田ダッチは居たらしく、だから今回もそのポストについてる。。



で・・・別れそうな夫婦とその夫が不倫してる相手とだるだるな人達がだるだるな話題を。

と、思っていたら、国の重要なポストらしく、このだるだるな人達が国家の重要な機密の決定権を持ってるんだよねー。。

駐輪場が必要かどうか、人間は何のために生きるのか、世界とは何か、宇宙人が日本に攻めてくるが、どうしたらいいか。とか・・・


どーでもいいような事案をバカバカしいまでに、最低の人達が重要な機密について、日本の将来を決めるという、ブラックなお話!


「まあ、こんなもんでしょね。。」と思わせるところが、凄いとこなんだよね。。


最後は佐藤ダッチは死んでる!
ダッチも死ぬんだねー。
人形は死なないかと思ってた!

ダッチだし・・・。



ダークでダッチなお話をだるだるなコミカル仕上げな舞台。





この説明で解った?(・・)

ワッショイ!

ワッショイ!

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2008/04/08 (火) ~ 2008/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★

役者は粒揃い!
劇団の主宰者の言葉・・『私達劇団芝居屋は、観客の皆さんに面白く判りやすい舞台を提供することを目指し設立された劇団です。

現在演劇は多彩な傾向や表現に溢れています。それは歓迎すべき事ですが、その表現をつぶさに見ていくと、自分の言いたい事を言いたいままに言う、と言った一方通行の舞台が少なくありません。そこには他人に自分の想いを渡す為の努力や視線は感じられません。

しかし私達劇団芝居屋は、その努力や視線こそが演劇が見世物に立ち帰るための原点であると確信しています。』



いあー・・どうよ、この言葉。
素晴らしいでしょ?(・・)

そうなんだよねー、今まで観た芝居で感動した作品とか、好きな作品ってのは、判り易い舞台なんだよね。

よく判らなかったけれど面白かった!とか、よく判らなかったけど、感動した!なんつーのはありえない。

ベタな作風かもしれないけれど、やっぱオモチロおかしくて判り易いのが一番なんらす!(・・)



で、ワッショイ!
全体的に役者はレベルが高いです。
そんでもって、相応の年齢の役者が演じてるってのも、違和感がなくすんなりと受け入れられます。

レビューする前に説明で既に半分は内容暴露!(^0^)してある説明ぶりぶり。。親切ぶりぶり。。



なので、後半はワタクシがネタバレBOXにて。。(^0^)



ネタバレBOX

里子達は集まったが、どうも長男の里子である清司の様子がオカシイ事に春子達は気付く。

組長の命令で敵対する組長を刺してしまった清司は敵対する組からも追われ、自分の所属する組からも裏切られ逃げていることが判る。

そこで、春子達の説得により自首する事にするが、後1日だけ待って、春子達のお祭りを送り出したい(見届けたい)と願う。

しかし、敵対する組のチンピラに見つかって腕を刺されてしまうが、春子達が一丸となってチンピラを追い返す。


人情味溢れる下町の風景を上手く演出していたと思う。
近所のおばちゃんが何ともいい味だして、舞台の温かみを加味する。

神酒所を作るさまは、新鮮でした。初めて観ました!
ある意味、感動!(^0^)



それにしても・・・コーヒー牛乳の中山貴裕、元々、顔がチンピラ風味なのに、役作りで眉剃ってます!
頭は坊主で、しかも剃り入れてます!
どこからどーみても、とことんカタギではありません!

コレ、電車乗る時どーするんでしょ?
満員電車でも軽くドーナツ化現象が起こるんでしょか?

シルバーシートの前に佇んでるとお年寄りが席を譲るんでしょか?


一度、歌舞伎町あたりを一緒に歩いてみたいもんです。
もちろん小指は折り曲げて・・(^0^)

ワッショイ!



まどろみ戦士

まどろみ戦士

IQ5000

笹塚ファクトリー(東京都)

2008/04/11 (金) ~ 2008/04/11 (金)公演終了

満足度★★★

第一作目
このまどろみ戦士は今、公演中の『最後の旅立ち』の初期、つまり、第一作なのだ!
最後の旅立ちが第六話だから、この物語はネバーエンディングストーリーごとく12話まで続くことになる訳だけれど、もしかしたら・・12話どころでなくて、1000話くらい続くかもしれないのだ!ったら、なのなのだっ!(^0^)

セットは何もない。ただの箱が二つ。

衣装もTシャツにパンツという夢もちぼうもないごくごく普通の「おくさーん、今日はお買い物?」的なお衣装なわけで、勝手に壮大なエンディングストーリーかと思い込んでいたワタクシは、まいどの事ながら、


ぐはっ!(吐血!)と、もう血が足りなくなりましたっ!

っつーて白旗揚げようとハンカチを出そうとしたところ、物語はあれよあれよという風にテンポもありスピード感もあり、なんですか、花やしきのジェットコースターも真っ青の展開になってきたのでした。

これから先は今、公演中の『最後の旅立ち』のネタバレ的な要素も含むので、ネタバレBOXに。。


ネタバレBOX

ゆみこばあちゃんが手術をすることになった。
おばあちゃんは不安で仕方がない。

そこに『死に掛け団』がやってきて、おばあちゃんに「走って、笑って若さを取り戻して。祈ってみて。殴ってみて。苦しんでるみんなを応援してみて!」と励ますが、それでも塞いでいるおばあちゃん。

すると、「好きな人のことを思ってみて。」と投げかけられて、おばあちゃんはおじいさんと行った黄色い菜の花畑を思い出す。


一方、菱方家ではおじいちゃんが相変わらず、日向ぼっこしてまどろんでいる。
そこに孫のかなみと直がやってきて、眠りこける。


すると、そこはまどろみの世界だった。

まどろみの世界は不思議の国のアリスのように、妄想の世界、つまり、非現実の世界だった。
どうやら、そこはおじいちゃんの気持ちが具体化する世界らしい。。

現在のおじいちゃんは目がかすみ、頭がぼーっとして耳もよく聞こえないが、まどろみの世界のおじいちゃんは若かった頃のじいちゃんなのだ。

まどろみの世界でおじいちゃん、かなみ、直、ムシカ(犬)はホルスタイン猫の化け物や、大きな岸壁、暴走車と戦いながら、「ばあさんが助けを求めてる。」と言うじいちゃんの言葉を信じ、ばあちゃんの元へ辿り着くのである。

戦いの中で、直やかなみは、「あなた達は両親の重荷になってるのよ、死ねば?!」と言われたりしながらも、強い思いと強い意志を持ちながら少しづつ大人になっていく。


おじいちゃんが心の通路を通っておばあちゃんに逢いに行く場面、淡い黄色の照明と黄色い菜の花畑の中で手を取り合うというセリフが、その情景を連想させ、まるで、「風の谷のナウシカ」の名場面、黄金のじゅうたんが思い出されて、何とも美しい想像でした。

たぶん・・・情景の想像ができるという事は、綿密なセリフや巧みな動き、照明で観客を安易に想像させられるということで、よく練られたストーリーに違いない。。



『なんて素敵な大人なんだろう。』


年老いた二人を見て、かなみは言うのである。。


錆花

錆花

TOCA*

神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)

2008/04/04 (金) ~ 2008/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

生きること
はっきり言ってこのフライヤーが目に留まって『観てみよう』と決めた。
裸の男女ではない。
赤いシーツだ。またはカバーか?

いずれにしても赤いシーツも赤いカバーもあまり見かけない。
見かけないからこそ、『なぜ赤を?』と思うのだ。

それは青でも緑でも黒でもなく血の赤なのだ。


赤いシーツとタイトルの『錆花』、これだけで脚本家が芝居の中で何を表現したいのかが、ちょっとだけ想像がつくのである。

そして、オンナを抱いてる手だ。
愛しく大切なものに触れている。というふうに優しく扱っている手の表現に魅かれたのだ。


再演もありうるのでネタバレBOXへ>(2008/6/17)


ネタバレBOX

いつものように小屋に入ると、フライヤーとその他の説明をチェックする。

挨拶文の裏に『レストラン岬』という短編が載っているが、これを読んでドキッ!とする。

文章の表現力はその情景をカラーで映し出す。
音や匂いや動きや温度までもが伝わってくる文だ。
煙草の煙が一本の筋になって上に向かっていくさままでもが、想像できる文だ。

そして、作者の感情は最後の一行に集約されるのだ。。





開演して直ぐに男女の抱擁シーン、つまり、フライヤーどおりのシーンが展開される。
それは薄い透黒のカーテン越しだから、むしろバーン!と裸を見せられるよりは、やけに脳裏に焼きつく。


芝居の内容は至ってシンプルだ。
田舎町の小さなホテル『新世界』のロビーの裏手、娯楽室『メキシコ』での15時間の出来事を綴った作品。


尾道季真子は元恋人が死んだ今でも、その恋人が忘れられない。
尾道家の三男・忠男と結婚するが、二人の間はギクシャクしている。
そこに尾道家の次男・国男と季真子が関係を持つ。


娯楽室メキシコに出入りする登場人物の様子やセリフ、地域のアナウンスなどが、田舎独特の日常を映し出し、簡単にその町の情景や人間関係などが想像できる。


季真子は二人の男に抱かれながらかつての恋人のあたたかい温もりを欲っし、忠男は死んだ兄が忘れられなくて言いようのない怒りでいらつく。
国男も兄の思い出を季真子で埋めようとする。

残された三人がどうやってもがいて生きていくか・・。

ニンゲンの心の奥底に潜んだ鬱ややりきれなさ、黒く濁った塊をどうやって溶かしていくか。に焦点を当てた作品だったと思う。


非常に丁寧に描かれた作品でした。
ゆで卵やパンをかじるシーン。
カッパ巻きを食べる情景や投げつけるシーン。
コーヒーを出しながらの客との会話。
季真子を殴るシーン。
どれをとっても卒がない。
全く手を抜く事のない芝居でした。

表現したかった内容はけっして明るく楽しい内容ではないが、最終的に季真子と忠男がお風呂に入りに行くシーンで、残された三人の未来が見えるのである。


ホームページを覗くと3人のユニットらしいが、非常に興味のあるユニットです。


人間とは何か、生きるとはなにか。という哲学的テーマを追い続け表現していくのだろうか・・。




次回も観たいユニットです。

芝居ってすんごいね☆
やっぱ、色んな劇団を観てみないと井の中の蛙になってしまうね。
これからも出来る限り多くの劇団を観てみよう!


・・・って気にさせてくれる『TOCA』でした。


【最後に】芝居中に煙草を吸うシーンがあったが、本当に必要なんだろうか?
日本の芝居って安易に煙草を吸いすぎる。一度海外遠征してみると解ります。


ピース!!!

ピース!!!

劇団Peek-a-Boo

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2008/04/02 (水) ~ 2008/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

愉快な登場人物
前回の『ONE!』同様、テーマは同じである。
負けない。夢を追い続ける。諦めない。

そうして、またまた前回同様、主役(ベガ)は死ぬのである。


欠片みたいに小さな星『Pease』で宇宙に旅立つ事を夢見る一人の老人ベガが居た。
老人は子供の頃からガラクタを集め、空を目指す。

一方、この星ピースには知恵に長けた『Ants』からの移民者、知能の低い戦闘民族『APES』からの移民者、科学力に長けてピースを支配する『Regulus』の移民者らの争いが絶えなかったがベガの説得によってその争いが氷解する。

『争うな。誰が偉いとか、誰が凄いとかどうでもいいだろう。お互いがお互いのありのままを受け入れて協力していけばいいんだ。大切なのは許すことだ。』


・・・・ここ、『ONE』とかぶります。前回公演でも「ニンゲンと戦うなんてダメだ!!」と言ってから、似たようなセリフを吐いてます。

そうして、またまた前作同様、『自分を信じろ!』というセリフ。。


要は芝居に表現する主軸は一貫してるってことですね。
でもでも、前作より今回のファンタジーのほうが好みなのは間違いない!(^0^)
何しろ、登場人物が面白い!


更にスローモーションの動きは良かった。

先代レグルスを演じた伊藤瑞浦にはツボられました。
ナニーあれ。(^0^)


ラスアル・ハゲはすっかりハゲがチャームポイントになってました。
口パクのハゲ、すんごく笑った~(^0^)
手の震えかたも受ける~~。

しかしながら、宮林、嘆くでない!


男性は気にするみたいだけれど、殆どの女性は特別にハゲは気にならないという意見が大半です。
アメリカ人は4割の男性がハゲだしね。

ワタクシ自身もハゲは嫌いじゃあないです。むしろ好きです。
中途半端にカッパにしとくならスキンにしちゃえよ。と、思います。ブルースみたいに。。


今回、残念だったのはサイドの席の後方でした。
芸術劇場って椅子の配置が悪いよね。
舞台の前面に役者が来ると頭しか見えない!ってのっ。

この芸術劇場の椅子の配置を逆手にとって巧みに利用したのがコーヒー牛乳の『ごんべい』でした。。





で、毎回の事ながら、この劇団の営業の上手さはここにあります。
終演後必ず次回公演のシーンを5分ほど見せます。
「次回も観に来てね~。」と。

すると・・・なんとなく、行こうかな~。。”)ってな気になります。
暗示にかけられてるのとちゃう?(--;)



顔よ

顔よ

ポツドール

本多劇場(東京都)

2008/04/04 (金) ~ 2008/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★

いやらしくない。。
諸君!自分の顔を「自分ってまあ、案外イケテルじゃん!」と一度位は思ったことはないかっ!(^0^)

「いあいあ、自分ではそう思わないけれど、周りがイケメンだといいます。」っつー、イケメンの君。

今回は君が主役ではないんだっ!(・・)

顔だけでなく醜い心と供にニンゲンの本音の部分をリアルに描写していくさまは素晴らしい!の一言につきると思う。

本音と建前で動くニンゲンの心を、本音の部分をこれでもか、これでもか!と露出していく訳だけれど、決して鬱で、陰惨な表現ではなくむしろ、爽快さを覚えたのはワタクシだけではないだろう。。

性・血・美・醜・業などをテーマに言い辛いこと、隠したい気持ちや、傲慢な心、そういう人間の醜い部分や不条理を直視して、作品にするところ、職人技と言ってもいいくらい、他の追随を許さない面白さがあると思う。



諸君!騙されたと思って一度見てみるといい。

お勧めは前列、オペラグラス持参のこと!(^0^)


以下、激しい文章はネタバレに・・・。(@@!)

いあいあ、決していやらしくない・・。
いあ、いやらしい・・。
いあ、そうでもない。イヤラシイ。。
いあ、イヤラシイ。。(・・#)

ネタバレBOX

セットが素晴らしい!
4つの部屋の様子が同時進行で流れていくので、台詞を一部始終聞き漏らしたくないワタクシとしては、少々不満が残り、一回観ただけじゃあ、満足できないのである。。
右下の部屋で男女が言い争うシーンと同時に他の部屋でも似たような言い争うシーンが進行し、こっちの台詞を聞けばあっちの台詞を漏らすみたいな形になり、めっさ、ストレスが溜まるのである(^0^)
こっちの部屋でエロ映像を観ながらオナニーを始めれば他の部屋でもオナニーをし、あっちの部屋でエッチをすると、下の部屋でもエッチをしていて、ヨクヨク見るとじーーー(@@!)っとな・・。
するってえと、、、本当に役者がパンツを脱いで、下半身むき出しでオナニーしてるのである。。
客席の前列の殆どが男性が陣取るという理由、やっと解明しました!(・・)

やってることも見せてることも裸族?とむしろ天真爛漫としていて思ってた程、嫌らしくないです。

いあ、本音ではない。↑ いやらしい。
あ、いあ、やっぱ、イヤラシイ。。
あ、ちがっ、いやらしくない。
あ、いやーー、らしい。。
ああ、いやーーーっ☆h3#Hは%W☆♪&R15R~///・・・(誤魔化す!)



いやーー、はまります!(この場合、この表現でいいのか・・?(^0^))


龍馬よ雲になりすませ

龍馬よ雲になりすませ

劇団前方公演墳

萬劇場(東京都)

2008/04/04 (金) ~ 2008/04/06 (日)公演終了

満足度★★★

中途半端!
好みか好みでないか。と聞かれたら、はっきりいって好みではない。
本がいまいち。ふざけすぎ。

確か、前評判は非常に良かったはず・・はず・・はじ。

なのになのになのなのに・・・(・・)

コメディのようでコメディでない(中途半端)
時代劇のようで時代劇ではない。(設定があまい)
龍馬が主役のようで主役ではない!(散漫)
龍馬がでてくるのだから、もっと重厚な威厳のアル作品と思ってました。
でんでん違います。

・・・で、今回の公演はパート1.
パート2は芸術劇場での『とけながら降ちてきた雪』公演でパート1の続きらしいが、ワタクシは観たくありません。

ネタバレBOX

芝居の途中、紙芝居のシーンあり。
こっちの方が面白いです。
「ネコロボット」というどらえもんのパクリです。
PYRAMID SONG

PYRAMID SONG

劇団印象派

タイニイアリス(東京都)

2008/03/28 (金) ~ 2008/03/30 (日)公演終了

満足度★★★

群像劇
生と死の狭間を漂う6人の魂を描いた、印象派初の群像劇。

・・・っつーことだったけれど、生と死の狭間ではなく、ワタクシには死んでる人達が自分が死んでる事に気が付かなくて、かつての施設に集まってくる。という設定だったように感じた。


筋としては、『光の降る丘』という施設(孤児院)にかつての施設の子供達6人が、大人になった今でも、かつての思い出やそれぞれの今を語り合っているという設定。

ストーリーの内容としては面白いネタもあったが、こじんまりとしすぎて、広がりがなかったように思う。

前回の公演は中劇場での公演だったが、あの時はリズムがあった。
今回は小劇場に相応しい内容かも知れないが、これを中劇場で公演したら確実にブーイングの嵐だろう。。

中劇場から小劇場に移した意図は何か?
観客との距離を近くし、観客の生の声を聞きたいなら特に小劇場でなくとも、聞ける訳よね。

むしろ、前回の作品だって小劇場でイケル。

もうちょっとキャパの広さを見せて欲しかった。

相変わらず、大槻ゆかのキャラ、光ってました!(^0^)


cafe「シアター」

cafe「シアター」

さるしげろっく

吉祥寺シアター(東京都)

2007/09/28 (金) ~ 2007/09/30 (日)公演終了

満足度★★★

紅茶薫るオムニバス
とある一軒のカフェに訪れる人々の人間模様。
そこにはテーブル一つに椅子二つという設定で繰り広げられる心温まるオムニバスストーリーをダンスユニットBLAZE(ブレイズ)とのコラボレーションで劇化。

マスターが主宰の腎茂エイジ、店員が黒木崎六九、最初と最後に現れる女が猿山のぼる。

女は死んでて、設定はマスターの妻。

4話からなるショートストーリー。
どれもほんわかした作品で良かった。
シンプルな劇のようだが、その実、深い。
笑いのツボもしっかりとあって構成も良かった。
熟年夫婦のペアシートを最後の4話目に持ってきたのにはやはり、意味があったと思う!

ZiN-Ki

ZiN-Ki

さるしげろっく

劇場MOMO(東京都)

2007/03/15 (木) ~ 2007/03/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

鬼ファンタジー
要するに、劇団「さるしげろっく」とプロデュースユニット「Hal's Party」とのコラボですわね(^^)




■ Story
天皇の正統性を示すといわれる三種の神器。それらを守る、鬼の一族と呼ばれるもう一つの闇の系譜を持つ天皇の末裔。
その末裔に生まれた男女の双子。その姉弟をそれぞれ主人公にした2幕劇。




いあーーー、観劇じゃなくて感激しましたっ!


企画が素晴らしい!!


芝居が2部構成になっていて、

一幕がさるしげの脚本、演出は共同。
二幕がHal’sの脚本、演出は共同。


一幕・二幕は時系列順に並んでいるけれども、その視点が異なる。

第1幕「藤の花咲く村の名医」

争いの種を持つ三種の神器。その守人として人に忌み嫌われる怪しげな力を持つ鬼の一族を飛び出した弟キイチ側からの視点。



第2幕「不如帰去(ホトトギス)~時つぐ鳥~」

一方弟キイチが投げ出した、三種の神器を守るため、「ヤガミ一座」として東京を転々としながら興行を続ける姉のキキ側からの視点。



この2作を両方見ることによって互いの作品の主役キイチとキキのそれぞれの伏線がクロスしてかみ合う………作品としてひじょうに美味で奥が深い。




鬼二人がニンゲンによって陥れられ翻弄される。
本当の鬼はどちらなのか。。



それでいて笑わせる部分のセリフが完璧!
あの3人がいい味だしてる。。

そして、それぞれの持ち味を出してる役者も素晴らしい!!





かなりのハイレベルな脚本・演出・役者、そして照明が凄いっ!


最後の部分、キイチとキキが鬼となって戦おうとする瞬間、ステージ上で二人は止まり、その止まった角度が美しい。。
一つの画になるように計算されて・・・

ハラハラと桜吹雪が舞い降りたかとおもうと、周りは暗くなり、止まったままの二人の美しい画像にスポットライトが当たり、更にキャンパスに書いた水彩画のごとく浮かび上がる鬼二つ。



なんて美しい。。美しい。。






書上奈朋子の曲がBGMに使われていて、それもこの舞台にあっている。。


その美的センスは芸術的で観終わった後、ずっと余韻は残るのでした。





民俗学的なストーリーなので、民俗学の第一人者、小松和彦の本か京極の本から脚本を書いたのだろうか・・?



で、脚本家の黒木崎六九に話を聞いたところ、違う。とのこと。。



そっか・・・何も材料がなくてあんなストーリーを作れるんだね。
やっぱ、才能だろうか・・・。



劇の画像はこれ↓

http://hann.dion.jp/stage-photo/s-zinki.html




さるしげろっく、って・・・
猿山のぼる の さる

賢茂エイジ の しげ

黒木崎六九 の ろっく  から取ったのね?(意外に単純)

いあーーー、やっぱ舞台は素晴らしいーーー!!


Ascension

Ascension

Gooday Co.

吉祥寺シアター(東京都)

2008/03/28 (金) ~ 2008/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★

すんごく知能を使います!
こ・これは・・・考えてた以上にレベルが高いです!(マジびつくり!)

第6回公演でしょ?素晴らしい!知能をフルに回転しながら観る芝居でした。

えっと・・・どんな風に説明したら解ってもらえるかなぁ?
今回ほど説明し辛い芝居はないですね。
その位入り組んで綿密に練り上げた知能指数130レベルの芝居でした。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

主人公の妻を亡くした男(しゅん)は妻への想いを断ち切れずもがきながら生きている日々。そこに今風のきゃんギャルゆかが押しかけお手伝いとして住み込んでしまいます。

そのゆかを兄の元に行くように仕向けたのが弟のエイジ。
実はこのエイジが今回のストーリーの鍵を握っています。


エイジは兄嫁のみづきを密かに想い焦がれていました。みずきを自分のものにしたかったが出来ない状況から、みずきのクローンを手に入れようと道端で拾ったゆかに、みずきの自意識のサンプルを移植させます。

ところがいくら自意識のサンプルを移植させてもきゃんギャルのゆかが清楚なみずきになるはずもなく、エイジは落胆しますが、それなら、亡くなったみずきの変わりに・・・と、ゆかを兄の元に行かせ住まわせます。そうする事によって、よりみずきに近づくのではないかとエイジは考えました。


一方、しゅんはみずきを失った辛さから妄想の世界に入り込んでしまいます。そこは三次元世界です。この世界には三次元空間の自由度と尺度が存在し、タイムマシンのように過去と未来を行き来できます。

この空間の住人が登場し、独特の哲学を披露し、「大事なのは命ではなく概念だ。身体は滅びるけれど概念は滅びない。」とのたまいます。

妄想の中では、しゅんはみずきと自由に生きられる事から、現世に帰ってこようとしません。そのままだと、三次元から四次元、五次元へとステージはアップし続け、ずっと帰って来られなくなってしまいます。

エイジや友人が心配し連れ戻そうとしますが、みずきのクローンであるゆかしか、この三次元の世界に入ることは出来ません。ただし、一度入り込んだら二度と現世には戻って来られません。

それでも、ゆかはしゅんを取り戻す為に自分が犠牲になって助けます。


「なぜ、そこまで・・・」

「ずっと孤独で寂しかった。寂しかったから誰かに愛されたかった。」という言葉を残してゆかは三次元世界に入ります。


空間の住人は言います。「人の心とはもろいな。こんなに簡単に崩れるとは・・。」


やがて無事にしゅんは戻って来ます。今までの事がなかったかのように最初の場面に戻るのです。

素晴らしい!非常に素晴らしい!です。伏線が繋がる巧妙さ。登場人物のそれぞれの役割。

舞台は一つの部屋から始まりますが、このセットの見せ方も巧みなら、演出も巧みなので、空間の世界に誘われ、世界がぐぐぐーーーんと広がって空想の世界に持っていかれます。

そうして最後の場面、ゆかが犠牲になる辺りから、ドバーッ(┬┬_┬┬)滝のような涙
そうして空間の住人が死ぬシーン。(TωT)


想いが叶えられなかったエイジ。
愛する人に先立たれたしゅん。
誰からも愛されなかったゆか。

そうして・・・空間の住人も孤独との戦いの日々だったのです。



Everydayウキウキ!だって大統領だもんッ!

Everydayウキウキ!だって大統領だもんッ!

ポップンマッシュルームチキン野郎

ザ・ポケット(東京都)

2008/03/28 (金) ~ 2008/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しいったらありゃしないっ!(^0^)
毎回の事ながらこの劇団の芝居の素晴らしいところはまさに、ありふれたくだらなさですっ!(^0^)
このくだらなさが受けるのか、会場は満席状態。補助席が出てました。

こんな風に書いちゃうと、『よくぞ書いてくれました!褒めて頂いて光栄です!』と、主宰の声が聞こえたりするのではなかろうか・・。


以下はネタバレBOXに。。(再演もあるかも知れないので閉じました8/20)

ネタバレBOX



大統領は、はちゃめちゃでその暮らしぶりも生き方もワタクシから見ればまるで無意味なんだよね。
くだらない部下を持ち、くだらない遊びにうつつを抜かし、悪趣味極まりない提案に国の金を散在する。自らの安っぽい見栄のの為に素直になれず、そして、それらの事にイチイチ夢中になって喜び、腹を立て身を削るようにして悲しむ。下劣でろくでなしの極楽トンボ。その無駄だらけの一生はくだらない。くだらな過ぎる。でも、だからこそ芝居にすると楽しいのだ!

大統領の側近のキャラもイッチャッテます。

前半はぶっ飛んだ大統領とそれ以上にぶっ飛んだ側近達のぶっ飛び具合にストーリーは終始します。その後・・・


大統領は家政婦のキャンディ・マックスウエルに恋をしてしまいます。
実はキャンディの元夫の心臓が大統領に移植されたのを知ったキャンディは元夫に謝りたい事があって大統領に近づきます。
大統領がキャンディを好きになったのは自分に移植された心臓が反応したのではないか?と考えますが、本気で好きになってしまった事に気付きます。

一方でキャンディは元夫に散々甘えて、つまらない事で怒って喧嘩した直後に夫が死んでしまったので、ずっと後悔していました。
夫に「ごめんね。いつも先に謝れなくてごめんね。最後の最後に一緒に居てあげられなくてごめんね。」と謝りたかったのです。

それを察した大統領はキャンディを諭します。

「過去ってのは一度きちんと清算しないとどこまでも追いかけてくる。謝りたいんだろ?だったら、今、この心臓に謝れ。」と抱きしめながら言います。

キャンディは大統領の心臓に今までの事を謝って過去の思いを清算します。

「キャンディ、行くんだ。どんな過去も追いかけて行けないくらい遠くへ行くんだ。」と、大統領はキャンディを自分から離れるように仕向けます。

このシーン、シビレマス!



ドタバタコメディだけではありません。
ダンスあり、おふざけあり、ブラックジョークあり、感動あり~のパッション溢れる芝居でした。

前作より良かったです!(^0^)



ロッキーファイナルのワンシーン。
年老いたロッキーが「人生より重いパンチはない。」と言いますが、ニンゲン生きてるだけで色々あるよね。。

だからこそ人生は美しい。。

死ぬ前に後悔だけはしたくない人生を生きよう!と思わせられる芝居でした。。

Next IMPRO THEATRE

Next IMPRO THEATRE

インプロ・ジャパン

プーク人形劇場(東京都)

2008/03/28 (金) ~ 2008/03/28 (金)公演終了

満足度★★★

インプロっつーことだから・・。
大げさな内容なんてない訳よね。
即興だから、この手の劇はシリアスな内容になる訳ないらす。

まあ、なっても希薄なストーリーに成りかねない。。

そしたらさ、そしたらよ?

どんだけ笑わせるかが評価のポイントになるのかな?

ショートコントが数本。そんでもって歌が非常に上手い。
一人だけ異様に上手いのが禿げた頭をネタにして身を削り削り、切り売りしながらプチミュージカルをやってのけたお人でした。。

大爆笑とは言いにくいけれど、そこそこ面白かった舞台でした。

ちょっと暇ができたから覗いてやっかぁあああ。。って仕事帰りにちょっと居酒屋へ。の代わりにちょっと芝居小屋へ。っつー感じの舞台です。。

人生の扉

人生の扉

サンハロンシアター

「劇」小劇場(東京都)

2008/03/26 (水) ~ 2008/03/30 (日)公演終了

満足度★★★

非常に深いテーマです。
『人生の扉』、最初にこの世に生れ落ちてガオーッ!!と産声をあげた瞬間から人生の扉を開くと思っていたけれど、それは勘違いだったんだね。

そうなんだ、最初の出産が人生の扉なんだね。。

作者は竹内まりあのファンなのだろうか。

ワタクシは、まりあの『人生の扉』なる言葉が出てくる歌は知らなかったけれど、どうやらタイトルはここからとったらしい様子が伺える。

今回は田野良樹が演じる部長が主役と思ったほうがよりいっそう解りやすい。

人生、長く生きれば生きるほど、人に言えない出来事が沢山蓄積されて辛いことや悲しいことを溶氷するには時間がかかり、ともすれば、人を信じられなくなることだってある。

役者がそれなりの年齢だから、人生の扉を語るには十分な説得力もあり非常に濃く深いテーマです。

最後にはやはり人の温かさが必要という温かい芝居でした。。



人生、色んな事はあるけれど、退屈な人生よりはマシなのだ。

人生は素晴らしい!(^0^)



ネタバレBOX

品川商事で働く人達と居酒屋に集まる人達の人間模様を描いた作品。

部長、ドクター、居酒屋店主の3人は独身で、なかでも部長は人を信じるl事ができない。

それは過去に自分の母親から裏切られトラウマとなって女性を信じられなくなっていた。

一方、居酒屋店主は彼女が出来て、人の温かさをしみじみと感じる。幸せの絶頂期にいた。

居酒屋店主が部長の手を握り、「どうだ、温かいだろう?」というシーン、ここにこの物語の焦点があるような気がする。。

パチンコ台のセット、なかなか上手い!
笑いどころもあり楽しくテンポのある芝居で、

観終わった後に非常に優しい気持ちになれる作品でした。

Christmas Sprcial Night

Christmas Sprcial Night

エルズ・ミュージカル

大塚 Welcome back(東京都)

2007/12/23 (日) ~ 2007/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

非常に素晴らしい夜でした。
非常に素晴らしかった!

これ、お勧めですよ、皆さん!
今年のクリスマス、いかが?


アニエス晶子さんのピアノの旋律が心地よく美しい時を過ごしたのでした。

ネタバレBOX

普段、ここはジャズバーになっているのでしょうか?

店内に入ると仄かなキャンドルの灯りが揺れ動きテーブルの一つ一つに添えられています。

そのキャンドルとピアノの音色でムード満点の域に達し、陶酔されるのでした。

そうして、劇団員全員が店員に扮してワタクシ達観客にサービスしてくれます。ドリンクは2杯、他にオードブルです。
ペア限定となっておりますが一人でもOKです。


プログラム

1Part of Your World(リトル・マーメイドより)
2デュエットメドレー(「カンバスの先に」より)
3BE OUR GUEST(美女と野獣より)
4いつか王子さまが(白雪姫より)
5これが恋かしら(シンデレラより)
6AHeart Full of Love(レ・ミゼラブルより)
7アザの神様・・(朗読)
8星に願いを(ピノキオより)
9RENEW
10蒼い海に揺れて(RENEWより)
11Sun And Moon(ミス・サイゴンより)
12大きな掌(「時を越えて」より)
13美しき空席・・(朗読)
14星からのプレゼント
15Zuttoあなたが
16北からの風に乗って
17サンタが町にやってくる


ね。(^0^)
プログラムを見てもお解かりのように、前半はデイズニーメロディーなのよ。


そしてねっ☆
本当に歌も上手で素敵なの。

歌を情感込めてしっとりと歌いながら、音楽劇とでもいいましょうか、

いあいあ、劇まではいかない・・・。

両サイドの男女が歩み寄りながら歌い上げるという仕組みです。


歌の合間に入れる朗読も良かった。
美しい心打たれる物語なのよ。。


ああ、なんて素晴らしいんでしょ。


ワタクシ、ここのスタッフ全員を抱きしめてキスしたい気分でしたっ!

勿論、今年も参加します。





月桂樹

月桂樹

劇団始発列車

アイピット目白(東京都)

2008/03/20 (木) ~ 2008/03/23 (日)公演終了

満足度★★★

戦闘ものらしい。
らしい。と言うのは戦闘と言うほどではなかったからだ。
セイロート大陸はコークマとビナーに分かれ戦っていた。

物語の進路はどちらが先に仕掛けた戦闘というのではなく、一度作ってしまったきっかけが延々と戦い続ける事になってしまう。

戦士は自分の正義の為、自分の国を守る為に戦うのだが、殺戮していたひとさし指の長い化け物はニンゲンだった事が解り、戦闘の指令をしていたフレイザーが実は悪だったと解る。

要は戦闘もののファンタジーという事になるのだが、とにかく上映時間が長すぎる。
3時間ものでもストーリーや展開が素晴らしいと長くは感じないが、今回、長さを非常に感じ、尚且つ、途中飽きた。と言う事は、脚本の練りが甘いのではなかろうか?
この手のストーリーなら2時間で充分なはず。

でもって、無駄な芝居が多すぎる。
脚本家としては、あれもこれも言いたい。見せたい。となるのだろうが、内容を濃縮して(果汁100%濃縮還元)ぎゅっと詰まらせた方が健康にも美容にも、はたまた、お尻の痛さにも優しいんではないかい?(^^;)

会場にやたらとキャーギャルが多かったが、たぶん、これだけのイケメン揃いだから、おっかけファンなんだろうか?(・・)
後ろでやたらと公演中に声が聞こえる。

「・・・が・・・なんだって。やばくね?アタシ、・・・の方がゼンゼン好きっ!」

・・・って、おまいら、芝居観てないやろ?
ゼンゼン好きってww・・・ゼンゼンは否定の時に使うんじゃね?
その言葉の方がやヴぁい!です。

要は芝居に集中できない。

芝居よりこのコリン星からやってきたような異星人の方がゼンゼンおもろいっ!(^0^)




クレス(有賀太朗)がちょっと釜風味で良い味出してました。

新・こころ

新・こころ

劇団フライングステージ

駅前劇場(東京都)

2008/03/19 (水) ~ 2008/03/26 (水)公演終了

満足度★★★★

ゲイ風味こころ(^0^)
「新・こころ」っつータイトルだから、「こころ」をちょっとだけアレンジして「こころころ」みたいな感じなんかなー、と思いきや、原作の芯の部分は変えずに釜風味ならぬゲイ風味にアレンジしたというキワモノ!(^-^)

いあいあ、中々どーして楽しいしお茶目だし、そんでもって芝居はしっかり演じてるという見世物。素晴らしいです!

役者はトーゼンの事ながら全員が男性(仮の!)だけれど、でんでん違和感ないです。
むしろ、観客から笑いがこぼれてて、愛されてました!

「こころ」の主軸の部分、3人がばったり会うシーンや、親友の死の部分など、上手く表現されてて、演出も良い。

極めつけはセットだ。
質素なセットだけれど美術の効果だろうか、舞台が広く感じて、美しい。。

丁寧に作った様子が伺えて非常に得した気分になれた芝居でした。



お勧めです。
次回も観ます!(^0^)

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