
東京ノート
青年団
東京都美術館 講堂ロビー(東京都)
2012/07/15 (日) ~ 2012/07/25 (水)公演終了
満足度★★★★★
荒野
静謐で美しく見える美術館にも、影では権謀が渦巻いているようでもある。
同様に、美術館の外にも混沌が広がっているようでもある。
そしてまた日本の外にも、暴力と不寛容が湧き立っているようでもある。
次々と入れ子構造のようにして、
光と影の構造が広がっているようでもある。

東京アメリカ
範宙遊泳
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/07/08 (日) ~ 2012/07/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白かった
高木氏はやっぱり元気で良いですね・・。
ああいう感じの人がひとりいるだけでだいぶ雰囲気が変わって
面白くなる気がする。
全員あんなだと・・使いこなせるのは
奥山氏くらい・・?

ふすまとぐち
劇団野の上
プロト・シアター(東京都)
2012/07/14 (土) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★★
何気ないシンプルな話なんだけど・・
こんなにも音色豊かで、
悲劇なのだけどそれをさほど感じさせず、
救いようもないようでいて少しほっとする舞台に仕上げるのは
やっぱり素晴らしいと思う。
自分は、舞台の上にそれほど複雑さを求めていない。
盛り上げるためにムリに絶望的な悲劇を用意する必要性も考えていない。
ブレヒトのような奇妙な雰囲気は、
そこへの方向性を持って彼が生まれたもので、
わざわざ性に合わないのに、
技術を示すために無理に再現することも正直、空虚だと思う。
(先人たちのように奇想天外な才人がこの世に生きていたら、
過去の自分の後追いなどせず、
その時もっとも勢いのある表現形態で(音楽なり映画なりゲームなり・・
全く別の表現に(瞬時に)辿り着くのは必然のように自分には思われるのだけれど。
そういった作品をトレースするのは、
過去の先人の息吹を感じ、
新たに奇想天外な舞台を生み出す練習のために行うものだと思う。
いつまで待っても何の奇想も生み出されないなら、
何のための上演かと思ったりするのだけれど・・
人生を描くときにはシンプルで良いと思う。
日常のそこここに潜んでいる
何気ない絶望、どこにでもある悲劇を積み重ねていけば
(その積み重ね方に手腕が表れてくるのだけれど・・
そしてそれらが物語の中で明確に解決されなくとも、
ほんのちょっとした光が、
描かれていれば十分だと思う。
何のためにその構成があるのか?
人生の描写のために、そんなに多数の登場人物が必要なのか?
会話の錯綜はどこを目指して配置されたのか?
舞台の上に不要なものが配置されることがあまりに多い。
本来であれば、
稽古のすべてを舞台の上にのせるのではなくて、
稽古した会話の中からごく一部を抜粋して舞台の上にのせるのが
適切であるように思う。
役者が理解できないものは省き、
理解できたところだけを演じて欲しいように思う。
この舞台はシンプルだけど、
地方の劇団によくあることだけど、
薄くないし
(東京の劇団は複雑で技巧的だが、どちらかといえば逆に薄いと思う・・
現実の悲劇をきっちり描きながら、
リアルなだけではなく、
とてもユーモラスに描かれている・・
(リアルリアルともてはやされているけれども、
歴史的にみると、リアルより抽象、ユーモア、エスプリのほうが
文化としては先にあるように思われるのだけれど・・
そして何より、
表に出すことが不器用なだけで、
愛に溢れた一家が描かれているように思う。
そこがとても素晴らしいと思う。
地方の劇団は、
東京に比べて批評する人が極端に少ないだけで、
空気の色なども含めて
非常に豊饒な気品を持ち合わせていることが多いように自分は思います。

はだしのこどもはにわとりだ
甘もの会
ゆうど(東京都)
2012/07/13 (金) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★★
新巻鮭をもって町に出よう
新巻鮭と茹でた饂飩の化学反応で
どんな音が奏でられるのか・・?
とりあえず初日の円盤夏祭りには
新巻鮭をもったバンドは登場してこなかったな・・。
7/15追記
ちなみに円盤夏祭り(以前は円盤ジャンボリーといっていたので、舞台に出てくるフェス“ジャンボリー”の元ネタではないかと勘繰っているのだが・・?
の2日目には犬小屋をたたいているバンド(紙コップスという)をみました。
イイ音出してました(これはホント(笑
・・・このバンドが売れて、
頭に紙コップのせて歌うのが流行ったら良いなぁ・・・(気付くとなんかまた下らないこと考えてる・・(苦笑

忘れな草
柴崎正道プロジェクト
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/06/26 (火) ~ 2012/06/29 (金)公演終了
満足度★★★★★
やっぱり岸田理生作品は素晴らしい・・
戯曲、役者とも素晴らしかったように思いました。
瑠々と言うと・・・・
自分は、ヴェデキント云々というよりかは、
森茉莉の「マドゥモァゼル・ルウルウ」
(少女趣味な感じがして自分はこの人の作品をほとんど持ってないのですが、
この宇野亜喜良画の薔薇十字社版を底本とした河出の本だけは、
凝った装丁が面白かったこともあり、持っているので
を思い出すのですが、
こういった岸田理生作品の天衣無縫で幻想的なファム・ファタル像は、
やはり時代を経てもなお素晴らしいと思います・・。
この作品の上演は26年間まったく無いこともあり(自分も初演を観てません
今回の公演はかなり貴重な機会なのではないかな、と。

Goodnight
劇団競泳水着
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/06/22 (金) ~ 2012/07/02 (月)公演終了

ネジ工場
タカハ劇団
駅前劇場(東京都)
2012/06/20 (水) ~ 2012/06/24 (日)公演終了

いないかもしれない 動ver.
青年団若手自主企画 大池企画
アトリエ春風舎(東京都)
2012/06/16 (土) ~ 2012/06/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
観たけど・・
仕事が立て込んだりバスが遅れたりして後半2~30分くらいしか観てません・・。
なので、以下の感想・評価は参考程度に(汗
(・・でも、いつも思うのだけれど春風舎で平日7時開演はキツイなぁ。
公演時間1時間なら8時開演でちょうど良いような気が)
自分は「いないかもしれない静ver」の内容を覚えていたので、
観たのは後半部分だけでしたが(汗
やりたいことはよく分かったように思います・・。
鑑賞という点ではちょっと厳しかったですが、
静verと照らし合わせて確認するには十分だった気がしました。
前半観てないので
確実にそうだったとは言えなくて申し訳ないんですが・・。
動くことによって息が切れたり、
激しい音がしたりといった効果を
舞台の中にうまく取り込んでいて面白かったです。
ちなみに春風舎の公演、面白そうでも予定が合わない人が結構多いと思うんですけど、
公演時間1時間だったら
夜10時開演とか午前11時開演とかもあると予定が付きやすいんだけどな・・。
まぁ負荷が大きいと言ってしまえばそれまでなんですけど、
先日90分一人芝居で1日3回公演を観てきたばかりだと
そんな感想も抱いてしまったり・・
(役者は万全の状態で臨みたいんだろうけど、
自分は無茶な状態での公演の方が強く心に残るなぁ)
まぁ、それは他の公演全般にも言えることなんですけどねぇ・・。
ちなみに、このようなボヤキは
この公演の演出意図(必死さ、熱気みたいなものの演出とか)ともリンクするのかな、
とも思ったりしてみたので書いてみたところでもあり。

星がるキミは雲の下
ppoi-っぽい-
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
なるほど・・
わりと行く前からここでの評価の低さを気にしていていたのだけれど・・
自分の目で見る限りは、正直、その低さの理由が良く分からなかった・・。
設定のリアリティとか、プロットの複雑さとか・・・
そういった類のものを重視する芝居読みには・・
「イマイチ」な感じになるのかもしれないけれど・・
自分は、まぁ、そういった感じでもなく、
舞台の中で何か光るものがあればそれで十分というか・・。
確かに、「斬新」と言えるほど目新しい何かに挑戦しているわけではないのだけれど、
ラスト20分くらいでそれまで積み上げてきたものが
つぎつぎと新しく姿を現してくる感じはなかなかに魅力的だな、と思ったり。
自分が何よりもこの舞台が素敵だな、と思うのは・・
主人公がとても無気力なようで
実は夢見がちの青年であるということ。
こういう設定、ありそうで実は舞台ではなかなか見かけない。
自分もまぁ考えてみれば、
踊ってる時と仕事をしてるとき以外はけっこう
「眠くて死にそう」
と顔に書いてあるタイプなので(苦笑
こういうぼんやりとした主人公というのは共感できる気がして好みだ(笑
上はキャラクターのハナシだけれど、
次に物語のなかで自分なりに見所っぽく感じたところを書いてみます・・(以下、ネタバレへ・・

わたしたちは生きて、塵
酒井幸菜
横浜にぎわい座・のげシャーレ(神奈川県)
2012/06/14 (木) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
なんか、
LIFTのときと同じような感覚でいると、とんでもないことになりそうだった。
やはりチケットはきちんと予約した方が良いです、危ないところだった(苦笑
根っこのところは、昔と変わってないんだろうけれど、
映像や音楽でいろんな人に支えられたのかな・・?
作品としては、年を追うごとに目覚ましい進歩を遂げているような。
若い人が目覚ましい勢いで成長していくのを視るのは、
自分には既にある芸術的な構築物を、腕を組んで眺めるよりも
ずっと素敵な経験であるのは間違いないな。
・・いや、この場合は、成長というよりかは、
色んな味方を得て、
自分の世界を凄まじい勢いで広げていっているとでも言うのかな・・?
いろんなこころのなかに書き溜めたデッサンを、
海に照りかえされた月の光の中にいるみたいにしたダンサーたちが、
ぽつりぽつりと描くように、吐き出すように、
踊りながら形にしていくのをみるのは
それこそキツネにつままれるみたいにフシギで
静かな夢の中にいるみたいな・・。

ナカフラ演劇展
中野成樹+フランケンズ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/06/07 (木) ~ 2012/06/20 (水)公演終了
満足度★★★★
B,C観劇
『ブレヒト教育劇集』は自分も持っているので、
『イエスマン・ノーマン』 も以前から既に何度か読んでいました。
ただ、まさかこれを上演する若手劇団はいないだろうと思っていただけに、
演目を最初みたときちょっと驚いたり。
短い戯曲ながらも、ブレヒトの不思議な魅力にあふれた作品に自分には思え、
この舞台では、
クルト・ヴァイルの曲のかわりに、
曲がイメージする急峻な山を、かんたんなセットでふんわりと描いていて、
物語のドラマ性よりは、
スマートに主題を抜き出すところに主眼が置かれているようで、
そこが面白いな、と思ったり。
『イエスマン』初演の1930年ベルリンという時代背景を
どこか意識しながらも、あえてまったく触れていないようにも感じられたりもして・・(深読み?(苦笑
昔の戯曲というのは、
普通に上演していても
現在と照らし合わせることで
昔の人たちの色んな想いをくみ取ることができる気がします。
舞台を単純に楽しむのも悪くないけど、
たまには昔の人のひとつひとつのことばに耳を傾けながら、
時代の流れやかつて生きた人たちの想いに気持ちを向けるのも悪くはないな(笑
またあとで書き足します・・出来るか・・?(汗

看板娘ホライゾン
ホチキス
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/05/31 (木) ~ 2012/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
凄くしっかりした本
ホチキスさんを観たのは初めて(ちなみにチケプレではありません・・
だったのですが、とても面白く楽しめました。
気楽に楽しんでもいいかな、
とも思ったのですが、
気のせいかコメントの前半と後半の評価が分かれてるのが気になって(苦笑
ちょっと観ながら
頭の中で分析したり、整理したりしながら観てみました。
結果としては・・
人にもよるのでしょうが、
自分の感覚としては、
前半の評価があってるのかな(☆5つ)
という気もしました。
ちょっと、他の人も書いている程度に自分も書きながら、
理由じみたものを書いてみます・・。
前半部を観ての感想は、
「凄くよくできた脚本」
でした。
それは、面白いというよりも、
登場人物を頭の中で整理しながら観てみると、
一見都合よくも見える物語の展開がありうるものとして納得できた、ということです。
展開としては、
ドラマなどではありがちながら、
実際に身の回りに置き換えてみると
非現実的にもなってしまう設定を、
登場人物の設定を駆使しながら、
巧妙に「あってもおかしくない話」として、
まったく破綻なく組み上げていくのです。
もちろんその中で
さまざまのハテナ?が湧き上がっては来るのですが、
それらの処理の仕方がまた、見事としか言いようがなかったのです・・
(以下、ネタバレへ(笑

Crime and Punishment
M.M.S.T
横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)
2012/06/02 (土) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
罪と罰というと・・
帝政ロシア時代のペテルブルグ。
ドストエフスキーが執筆したころは、
この湿地帯を埋め立てた人工の街が生まれてから約160年後、
セラピオン兄弟が活躍している時代の60年前。
その人工島じみた都市のイメージと混然としていたのだけれど、
今回の舞台は、
そうした土地のイメージを最小限におさえ、
シンプルな舞台美術と映像を駆使しながら、
役者陣の全身全霊の演技に全てを委ねているようで、
驚くと同時に好感が持てました。
特にコロ氏など、
柿の演技にかなり近い状態で舞台に立っているようにも見えて、
主演の萬浪氏らとの
バトルじみた台詞の応酬は見応えがありました。
4人の役者陣が交互に
火花の散るように台詞の応酬を続けながら、
残る2人がその間舞台美術と化して
舞台を作り上げていく一体感や緊張感が
罪と罰の苦悩と相まって
空気の質を高めていたように感じました。
東京で生まれたにも関わらず
地元東京での公演はあまり無いような気もしますが、
やはりM.M.S.T.は面白い。

㐂(よろこび)
ろりえ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/05/30 (水) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
繊細
昨年末、奥山氏の春風舎でのワークショップの風景をみていたせいか、
今までより物語の奥まで視えてきたように思います。
それを踏まえて他の方の評価をみてみると、
自分の考えよりは評価が若干低いようにも感じられたりもして、
違和感があったりしました(苦笑
今回の作品、今までの作品よりはだいぶ作者の繊細さが前面に出ている気がします。
・・ただ、その繊細さは以前から感じられていたことで
あくまで同じ世界の別の面を見せてあげたにすぎないのです。
というのも、これだけ登場人物一人一人のキャラをしっかり組み立てながら
メリハリをつけて完璧な笑いに仕上げるのは、繊細でないと無理だからです。
・・たとえば自分が前日に観た青☆組ですとか、箱庭なんかと比べてみれば
良く分かるのですが、
奥山氏の舞台では、登場人物のひとりひとりがとても生き生きと(目のキラキラしっぷりが半端ない(笑)文字通り跳ね回っています。
物語や世界観として捉えるなら、
ひとつの流れとして目に見えるかたちは、
青☆組や箱庭のほうがずっと美しく見えたりもするのですが
(そこが評価の分かれ目になったりもするのかな・・?
登場人物のその躍動感は、現在他のどの劇団をも圧倒的に凌駕しているようにも思うのです。
以前はその原因が、ひょっとしたらただ単に奥山氏の周りに
非常に魅力的な役者陣が常に自然と集まっているだけなのかと
勘ぐったりしたこともあるのです(相当初期のころからその傾向が続いていたので(笑
しかし、ワークショップをみてみて、
勿論それも大いにあるのですが、
奥山氏が登場人物一人ひとりのキャラクターを、
役者たちといっしょに作り上げることに恐ろしく長けていることが大きいのだな、と気付きました。
それは、何か特殊な演出法というよりか、
多分演出家自身の、天性の人を見る目によるとでも言えばいいんでしょうか。
今回の舞台を観ていれば良く分かるのですが、
登場人物すべてが、
「凄くバカなのに凄く一生懸命愛おしく生きている」
のが、よく伝わってくると思います。
作者は、悩み苦しみ、それでも生きる登場人物すべてを愛していますし、
誰も決してバカにしていません。
(当たり前な話ですが、想像力が豊かな人は決して
一生懸命生きている人を馬鹿にしたりはしません。
人によっては、
政治家や大臣のような他人に命令できるような立場になって後世に名をのこすことが、
人より優れた人生であると思い込んでいたりもするようですが、
この作品には、
そんな人に誇れるものなど何もなくても、
他人から見れば失敗もあり、悲しくもある寄り道だらけの人生でも、
それも愛おしくて素敵だと信じられる作者の愛が込められているように感じます。
それこそが、自分が演劇に求めているものですし、
この舞台にはそれを優しく表現できる
若い役者とスタッフたちが揃っていた。
もし百年たって、今回の脚本を元に上演しても、
まるで別物になっているでしょう。
自分にとってろりえは、
トリュフォーのように繊細であるという点で、
現在の東京の劇団の最高峰に位置するように感じられます。
そして、それは他の東京のいくつかの劇団にみられるように、
特筆すべきテクニカルな演出法とチームワークによって際立つというよりかはむしろ、
細やかな感性とやさしい想像力によって際立っているという点で、
異色であり、自分にとっては好ましい存在でもあるようにも思うのです。

ゲルダ
ムーンビームマシン
HEP HALL(大阪府)
2012/05/25 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
ダンスも物語も凄く練られている作品
自分が見始めたのは「ドロテアノヒツギ」からなんですが、
その頃には既に、東京ではまったく聞こえない劇団にも関わらず
凄くレベルの高い作品を上演していました。
その後も短編長編といくつか作品を観ましたが、
どれも非常にレベルの高い作品でした。
若手のファンタジーを上演する劇団としては、
全国でも屈指の作品をコンスタントに上演していると言って間違いないように思います。
今回の作品も非常にレベルが高く、
東京から見に行く理由としては十分だなと感じました。
物語が正統派すぎると感じる人もいるかもしれませんが、
自分は逆に、その真っ直ぐな視線がとても好きです。
そのうち東京に来るのを気長に待つよりも、
今のうちに大阪のわりと大きめの劇場での公演を観ておいたほうが
良いのではないかな、とも思ったりします。
こういう動きの切れが大事な公演などは特に、
仮に遠征して苦労して上演しても、
地元の温かな空気の中で伸び伸びやるときの魅力に及ばないことが
多いようにも思うからです(それは他の劇団の公演にも大いに当てはまります
ファンタジー系の舞台が好きな人は一度は観ておいた方が良いように思います。

熊に借金
十中連合
其の延長(四条木屋町)(京都府)
2012/05/24 (木) ~ 2012/05/26 (土)公演終了
満足度★★★★
観てきました
会場をよく調べてみたら、
行く予定のライブ会場(アバンギルド)から歩いて数分のところで
時間もちょうど良かったので
当日券でぶらっと観てきました。
飲み屋での公演だったのに、
会場に入ってみると意外にも?
作りこんだアングラっぽい謎のセットがあり(京都とアングラはよく合うね
そのなかで取り留めもない会話やネタが続くと思いきや、
唐突にちょっとシリアスになったりしてて、
長い物語のなかにもメリハリがあって、なかなか面白かったです。
大昔のアングラポップだったころのベビー・ピーにちょっと似てる?
(ベビー・ピーは東京での公演は池袋の小さな劇場であったくらいだったけど、とても好きな劇団なので・・
京都の劇団は、シリアスでしっかりしたものもあれば
今回みたいな取り留めもないようでいて
ちょっと切ない?ようなものもあったり、
また、非常に前衛的なものもあり、
その多くがこりっちにはあんまり載ってないけれど
非常に遊びココロのレベルが高いように思います・・。
ちなみに、
金曜昼に劇研で劇団飛び道具の『七刑人』
(アンドレーエフ原作というのがロシア・ポーランド文学好きには堪らない・・京都はロシア文学よくあるね。今の早稲田の人とか、ロシア文学とかやらないのかな・・?
で夜はviolens@アバンギルド
土曜昼はベトナムからの笑い声の黒川猛氏のTHE GO AND MO'sで夜はrose。
いっこライブが混じったけれど、どの公演も素晴らしかったし、
関西にはこれ以外にも、いけなかったけれど面白そうなのはいっぱいあるので。
特にTHE GO AND MO'sは舞台上の公演は凄くレベルが高かった・・自分が行った回などは観客が数人だったのに。
京都は、観客数と内容が比例しないことが非常によくあるのです・・大昔のトリコAなど(苦笑
なので、東京で大勢の舞台通から高い評価を得た作品よりも、ほとんど誰も観ていない関西の作品のほうが凄い(あくまで自分視点で)ということは普通にあることだと自分はいつも心に留めておくようにしています・・
東京も悪くはないけれど、
関西の聞いたこともない小さなハコに
夕涼みがてらぶらっと立ち寄るのも面白いですよ。

翔べ翔べ翔べ!!!!!バナ学シェイクスピア輪姦学校(仮仮仮)
バナナ学園純情乙女組
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/05/24 (木) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
昼の回のほうが
良いんじゃないかな?
帰りに服濡れててもすぐ乾くから(苦笑
夜だとちょっと風邪ひくかも。
でも2月に半袖でライブ行くメタラーだったらきっと風邪はひかないレベル。
自分はメタラーじゃないけど、真冬にライブ行ってもっとずぶ濡れになったこともあったから、そんな気にならなかった。
以前行ったライブで、このバンド絶対ビールぶちまけるってわかってたけど、
最前列でビールかぶったまま飛び跳ねてたこともあったから、
最初からこの劇団?でレインコート着る気もないけど。
そういえばどこかの劇で頭から食紅かぶったこともあったしなぁ・・(苦笑
男子ならレインコートなんか着ないで悠然と頭から水かぶってた方が
バカっぽくて良いと思うんだけどなぁ(笑
黒人さんが良かった。

どうしても地味
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2012/05/16 (水) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
線香花火
大阪公演もあるというのに、それをまったく意識してないのか、
あえてこういう風に作ったのか?
役者のメンツを見てみれば分かるように、
どの人も地味なんかではなくて
強烈な個性を持っている(特に女性陣
これだけテクニカルな演出が出来るのなら、
きっと派手な交響曲も作れただろうに、
そこを敢えて?
地味な作品に仕上げたところが素晴らしいように思いました。

ローザ
時間堂
王子スタジオ1(東京都)
2012/05/16 (水) ~ 2012/05/29 (火)公演終了
満足度★★★★
ライブのよう
外を歩く人の声や車の音が聞こえるのは、
京都のSOLECAFEとかそういったところでのライブを思い出されたりして。
夜公演だったので、
最初わりと外が騒々しかったのが、
公演が進むにつれて静かになっていくのが、
物語とシンクロしてるみたいで良かったです。

ドン・カルロス
宝塚歌劇団
東京宝塚劇場(東京都)
2012/04/27 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
シラーの原作とは
だいぶ違うけれど、こちらの方が全然好きだな・・。
観に行って良かった。
(原作のように)王子と王妃との邪恋とかだったら、自分は全然テンションが上がらなかったように思います。
かつての婚約者であり、
フランスとイタリアの洗練された文化に育まれた、
妖精のように美しい王妃にはまったく未練もなく、
幼少期に一緒に育った地味な服装の女官のほうばかり見ている王子というのは、
やっぱり良いな、と思う(そこが原作と思いっきり違うけど
・・そうなんだよな、村人たちと一緒になって
足踏みして歌ったりするような王子なら、
「洗練(美しさではなく)より大事なものがある」という、
考えてみれば当たり前にも思われるのだけれど、
気のせいか現在も多くの人が完全に忘れ去っているようにも見える
単純な現実について
(それは心の温かさであるとか熱量とでも言うべきもののようにも思うのだけれど)
気がつかない筈がないんじゃないかと思ったりもする。
(いつも思うのだけれど、洗練とか流行とか言うものは、
人生の中では余技のようなものにすぎないように思われます。
雑誌などのメディアでも、なんでこんな表面的な物事に
多くの比重をさくのか、いまだに理解できないです・・(苦笑)
容姿だけで素晴らしい男性を捕まえたと思いこんでいる女性は、
もう一度、その人物をしっかりとその目で見つめなおした方が良いと思います・・。
宝塚はいつもこうしたあまり他のメディアでは出てこないような大事なものごと
(それは他の舞台作品でもあまりはっきりとは触れられないようなものごとでもある)
についても、端的に表明できるところが素晴らしいです。
・・宝塚のことだから、ドン・カルロスも5月に相応しい爽やかな作品なんじゃ?と思いなおして、
ぎりぎりになって駆け込みで観られて良かった(苦笑
あとで映像でこれをみたら、生で観なかったことを後悔したかもなぁ。
本音を言うと、宝塚はこういう物語(直球)だけ上演してくれても
別に良いかな、とも思ったりもして。
・・あとでもうちょっとだけ書き足します。