少女教育 公演情報 シンクロ少女「少女教育」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    なんだかずいぶんと洗練されてきたような・・
    嫌さとかそういうのはなくなっていて、
    すごくスマートにきちんと二者二様の生き方で、
    同じ言葉の呪縛から抜け出るさまが描かれていて
    (それは多くの女性に共通する呪縛かもしれないけれど)
    ここ何作かを通じての成長ぶりを感じ、
    目を見張ったりしてました(笑

    ・・・ちなみに、今回の演劇祭はみんな負けじと
    構成をブラッシュアップさせてのぞんできてるように感じました。

    登米氏あたりが提示した
    小さな画面の劇場ならではの目を見張るような構成の緻密さが
    王子のカラーとして定着しつつあるのを
    再認識してしまうような・・(気のせい?

    どれも力作ばかりだけど、
    こうしてみると、トップバッターの競泳水着は
    順番的にちょっと不利・・?(苦笑

    ネタバレBOX

    「いちばん好きな人とは一緒になれない」
    という、親
    (これも、生まれの母親と父親は全く同じだけれど、
    育ての母親と父親はそれぞれ異なる
    (片方だけ生まれの母親と育ての母親が一致する)
    の言葉を聞かされて育った双子の姉妹の、
    二者二様の、
    「素直に好きと言えるようになるまでの軌跡」
    を鮮やかに描いている。

    奔放な女の子の方が実は子供のままで、
    根暗な文学少女の方が実は母親的(一方の男が実は子供であることからそれが伺われる)である、
    という描写が、
    最初のシーンで二人無意識に着ていた
    全くそろいのシャツの印象的なシーンから始まって
    (最後の場面で双子であることが示されることを、最初の段階で暗示している)
    鮮やかに描きわけられ、対比されている。

    そして二人の育ての母親の、それぞれの対照的な生き方。

    また、それら4人の女性の周りの男性たちの特徴的な描き別れ方。

    それぞれが全く別々のものでありながら、
    最後には二人の女性の人生を軸に鮮やかに
    まとまっていく様子が美しい。

    ストーリーテリングというよりは、
    構成で饒舌に語っているという感じがして、
    視覚的にみても素晴らしい作品だったように思います。

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    2012/07/22 10:56

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