看板娘ホライゾン 公演情報 ホチキス「看板娘ホライゾン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    凄くしっかりした本
    ホチキスさんを観たのは初めて(ちなみにチケプレではありません・・
    だったのですが、とても面白く楽しめました。

    気楽に楽しんでもいいかな、
    とも思ったのですが、
    気のせいかコメントの前半と後半の評価が分かれてるのが気になって(苦笑
    ちょっと観ながら
    頭の中で分析したり、整理したりしながら観てみました。

    結果としては・・
    人にもよるのでしょうが、
    自分の感覚としては、
    前半の評価があってるのかな(☆5つ)
    という気もしました。

    ちょっと、他の人も書いている程度に自分も書きながら、
    理由じみたものを書いてみます・・。

    前半部を観ての感想は、
    「凄くよくできた脚本」
    でした。

    それは、面白いというよりも、
    登場人物を頭の中で整理しながら観てみると、
    一見都合よくも見える物語の展開がありうるものとして納得できた、ということです。

    展開としては、
    ドラマなどではありがちながら、
    実際に身の回りに置き換えてみると
    非現実的にもなってしまう設定を、
    登場人物の設定を駆使しながら、
    巧妙に「あってもおかしくない話」として、
    まったく破綻なく組み上げていくのです。

    もちろんその中で
    さまざまのハテナ?が湧き上がっては来るのですが、
    それらの処理の仕方がまた、見事としか言いようがなかったのです・・
    (以下、ネタバレへ(笑

    ネタバレBOX

    わりと分かりやすいハテナ?として浮かび上がるもの・・たとえば、
    看板娘プロデューサーの言動が妙に非人間的なキャラクターであること、
    (藤子不二雄の異色短編漫画などに出てきそう・・というか、そこらへんをイメージしてるのでは?と思うとすべてが納得できる気が・・
    和菓子屋の奥さんが異様に疑り深いこと、
    長女の引きこもりの理由・・・などなど。


    その一方で、観劇後に改めて思い返してみると、
    そうした分かりやすいハテナ?とは別に、
    物語を観ている最中には思わずちょっと笑ってしまったりもしたのですが、
    直感的に感じられるハテナ?・・というか、
    登場人物の愛すべき点、というか、
    それがそのまま物語のキーになっていた
    いくつかの「・・・をっ!」が、別に存在したことに気づきました。

    まず、四面楚歌のような状態でまったくめげない
    和菓子屋のオヤジを見ながら、
    「コイツ只者ぢゃねぇ!」
    と感じたり、
    マジメなようで妙にズレた次女の
    意外にも人を見る目がある
    (次女のその後は描かれないが、理屈ではなく直感的に人を見る目があるのが伝わるため、物語の後もたぶん幸せになるのではないかと想像できる(笑
    ことに感心したり・・。

    全く血がつながってないにもかかわらず、
    地味なようでいて、物語の中で妙に存在感のあることでは似通ったこの2人の父娘が、
    じつは後半部のキーマンになっていた。

    最初の方で挙げた(ほんとはもっとあるのだけど(笑
    数々のハテナ?の解明の口火を切ったのは、
    このオヤジの暴露からで(これが斜め30度てやつ?(笑
    物語を最後にシメたのは真っ直ぐな次女の大技だった。

    実は前半部を観てるうちは、
    良くできていながらもまだパンチの欠けていた物語を見ながら、
    「この物語は役者(特に男優)の面白さを引き出すために書かれた、「小劇場っぽい」舞台ではないのかと思っていた(苦笑

    ところが後半の怒涛の展開と、
    描き出される数々の意表を突いた真実に、
    観劇後は逆に、
    物語の前半と後半とで全く変わる女優陣のキャラクターにすっかり感服してしまった(笑

    特に「変化」という面では豹変に近い残りの二人の女優に比べると地味ながらも、
    物語の進行につれて表情に生気が漲ってくる次女と、
    最初は少し奇矯に見えながらも、
    最後にはすっかり愛すべきコケシ型お地蔵さんキャラを確立する
    看板娘プロデューサーの演技は、
    物語の面白さとも相まって
    見事だったように思いました。

    ちなみに、ミスター味っ子的な漫画群を読んでいれば、
    舞台がより一層楽しめるかもしれません。

    ・・ある意味、この舞台は、
    そういった漫画を元ネタとして勝手に解釈しつつ楽しめるか、
    意味不明な不自然さとして、
    物語の吟味にかえって支障をきたしてしまうか(苦笑
    で、わりと最初の一歩で
    人によっては大きく差がついてしまうかもしれませんが、
    そうしたハードルを乗り越えさえすれば、
    物語のあちこちに楽しめる要素を豊富に隠しこんだ
    「宝島」みたいな舞台なのではないカナ、
    とも思ったりもするのです。

    自分、評価が甘いつもりはないんですけど、
    いろいろ分析しながらきちんと観てみたつもりになって考えてみると、
    これだけ面白さが詰まった作品を
    「☆ひとつふたつ足りない作品」
    として評価するのは難しいかな、とも思って(苦笑

    血と汗の沁みこんだことが伝わってくる作品たちに
    あえて順序を付ける必要はないと感じてしまうのです。

    ・・王子の舞台は特に、一見B級に見えるものほど侮れない気がします。
    アゴラで上演したことのある3劇団が岸田賞を受賞したので
    駒場の撒いた芽が出つつある気もしますが、王子も負けてないのではないカナ、と・・別にどっちを贔屓しているとかのつもりもないですが(笑

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    2012/06/05 00:13

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