ぱち太の観てきた!クチコミ一覧

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いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

駄目なダーウィン舎

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★

面白かったけど、もう少し演出を丁寧にした方が良い
学生劇団と言うのは、演出についてまとまって教わる機会が無い分、
地力(観察眼とでも言うのか)が如実にそれぞれの差となって出てしまう。

やりたいことが一杯あるうちはそれでもいいけれど、
ひとつひとつの役者の演技をきっちりとまとめ上げて行かないと、
そのうち詰まってしまう。

他の評者の方が書いていたが、
出てくる新聞紙が白紙というの、それが自分もとても気になってしまった。

自分も小学生の時に新聞を自作で作らされたりもしたからわかるが(苦笑
それっぽい新聞を作るというのは相当な手間だ。
しかもほとんど観客の目に触れることはない。

労力に比べて効果は非常に少ないと思う。

でも、そういうちょっとした見えないところまで血のにじむような作り込みを行うかどうかで、将来の姿が見えてしまうものだと思う。
舞台において本当に重要なものというのは台本には書いていないところにある。

それこそ作品の隅から隅までぎっしりとアイデアを詰め、
地獄にいるような思いをしながら舞台上に遊び心を敷き詰めていれば、
たとえ将来劇作家などにならなかったとしても、
普通の仕事をしてもきっちりとこなせる人間になるに違いないと想像できる。

舞台を作るのは楽しいかもしれないけれど、
人を楽しませるというのは本当に難しい。

物語の中には、
楽しめる要素がいくつもあったが、
それは本筋というよりかは、
役者ひとりひとりの個人技がうまく入り込んだ結果と言えるような気もした。

もう少し物語に緩急をつけ、
あっと驚くようなどんでん返しを何度も行い、
役者の動作をもっと笑いを増幅するよう工夫すれば(ろりえの舞台なんかは学生劇団には参考になるかもしれない。同じ若手なので。ただし一回観ただけではよく分からないかもしれない
もっともっと笑い声を大きく、笑う回数を増やすことも可能ではないと思えた。

ひとつひとつの細かい演出は、一見無駄に見えるかもしれないが、
例えば架空の新聞紙を1枚作れば
作っているうちに色んなアイデアがわいてきて、
それを次の公演に生かすこともできると思う。

アイデアはそうして増やしていくものだと思う。

物語は悪くないと思う。

若いのにちょっと古臭くも見える物語・演出を描くのは逆に新鮮だ。

アニメやライトノベルっぽい軽めの物語・演技が全盛のように見える今の流れと逆行している気もする。
ひょっとしたら数年後にはこちらが主流になってるかも。
若い人たちがやるとちょっと古臭い物語も逆に新しく見えてしまうフシギ(笑

若い人は流行を追い求めすぎると逆にぺらくなってしまう。
新品に古着をミックスするお洒落を真似るような気持ちで、
少し古臭い要素にもバランスよく手を出すのも悪くない。

若い人が全員ケラ氏みたいな作品ばっか作ってたら気持ち悪いし・・(苦笑

ちょっと昔の時事ネタっぽいのが入っていたが、それはあまり必要なかったかも・・。

東京の若手劇団は勢いはあるが、
地方の劇団のようなアイデアを寝かしてもっと演出を密にすることも学ばなければならないとな、とも思ったりした。

妖精大図鑑 上巻・下巻

妖精大図鑑 上巻・下巻

妖精大図鑑

多摩美術大学 上野毛キャンパス 演劇スタジオ(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/06/08 (土)公演終了

満足度★★★★

多摩美は意外と近かった
多摩美という位だから多摩にあるのかと思っていたら、
東急沿線で実は意外と渋谷とかからも近かった。

スタジオの場所もちょっとフシギめいていて(雨が降っていたせいかな?緑の中の音の漏れ出るスタジオで)良かった(笑

学食も8時までやっていたので、
舞台を観てから次の舞台に向かうまでの間にランチを食べたけど、
味噌汁とか美味しかった(笑

舞台の内容としては、ちょっと京都っぽい・・?
京都なんかでたまに見かけるゆるくてふわっとしている感じの舞台という感触。

こういう系統の作品は実は東京ではあまり見かけないタイプかもしれないという気もした。

のんびりとした雰囲気の多摩美ならでは(なんとなく
という気もしたり。

ただ、京都で見かける女子めいた舞台に比べると、ひょっとしてわざとちょっと分かりにくくしてる・・?

もう少し小道具を分かりやすくするとよかったかも。
自分は目が悪いなりにわりとすぐ分かったけど、
舞台を観慣れてない雰囲気の人は戸惑ってた気がした(苦笑

こんなのんびりとした雰囲気のゆるふわちょっとフシギ系ならまた観てみたいな・・(笑

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

Qの波かな
今度で2~3回目かな?

そんな熱心に観てるってわけじゃないんだけど、
他の人の評価が低かったんで逆に確かめたくなって観てきた(笑

そしたら、面白かった。

ちょっと線が細いかな、とか、予定調和すぎないか、ていう気は若干したりもした。

でも、全体としてはとてもいい。

ちょっと気持ち悪いところはある。

でも、それは自分の中では決してマイナス評価には加えない。

他人だから、分からないところはもちろんあるし、それが当たり前だし、
ただ、自分は心地よさを演劇の評価にすることはない。

アフタートークの劇団員を観ていて、
以前他の係にいた新入社員(今はもう異動した
を思い出した。

その新入社員も主宰に似てちょっと線が細く
仕事が大変だったせいもあってか
心の病院に通っていたとあとで知った。

そこの係長は非常に高圧的な態度で(苦笑
今の自分の上司は非常に理解があるが、
それとは全く正反対で、
そういえば今日も上司と一緒にその人にどやされたことを思い出した(苦笑

こちらは二人で「~~です」
と対応してるのに、
その人はそれに対して机をたたきながら
「お前ら本当に~~だと思うのか?」
「いや、ですからそれはメーカーに確認しております」とこっち(苦笑
少し打合せするだけでも向こうの口調が荒いため、非常に精神的なストレスが溜まる(苦笑
自分はともかく理不尽なことで荒い口調で一方的に話される上司のことを考えるとちょっとひどいんじゃないかと思ったり(苦笑

そういう荒い口調が原因なのかはサッパリわからないが、
精神的に疲れ切った新入社員だけじゃなく
その上司には個人的なクレーマーもついたり、
「どうもトラブルメーカーなのは逆にこちらでは・・?」
と思ったりもしたり(真相は全く分からないが。ただ、一般にクレーマーと呼ばれる人もいろいろあるだろうから一概には言えないが、自分の対応した他の人が「クレーマー」と呼んだ人たちは、みな真摯に向き合えば要望に応じられなくても理解してもらえる人たちだった。運が良かっただけかも知らんが

このように社会に出ると、
学生の頃は想像もつかないこと(これはまだ可愛い方かもしれない、自分はもっといっぱいあった(苦笑
が目白押しだが、
それだからと言って自信を失う必要はないと自分は思う。

マジメで線が細い人ほど
「・・自分のせいじゃないか?」
と思ってしまうかもしれないが、
後になってみると、原因はもっと別のもので、今はただめぐり合わせが悪いだけ、とうことが多いと思う。

社会の評価を前にしてうなだれたりもするかもしれないが、
言語の経済的な価値と文化的な価値がまったく結びつかないように、
声の大きい人と小さい人の価値が結びつくわけではまったくないのだと思う。

アフタートークで主宰が、
エンゲキをやることでやっと自分も少し大きな声で話すことができるようになった、という話があったが、まさにそういうことだと思う(この話を聴いて自分はこの舞台を観にきて良かったと思った。まったく面識はないが(苦笑

じゃあリハビリ?のために作られた演劇に価値はないのか、というとそんなことはなく(ハイバイなどが良い例だと思う
社会全体が病んでいる以上、
リハビリのエンゲキにこそ大きな価値があると言えるのかもしれない。

病んでいる人ほど、自分が病んでいることに気づかない。

・・いや、気づくからこそ逆に苛立つのかもしれない。

だからと言って、
「病んでますよ」
と言っても喧嘩になるだけだ(そらそうだ(苦笑

自分はこの舞台を観て、
悩んで苦しんで、もがいて、でも、どこかで救われたい、
何を敵にしていいのか分からない、みたくじたばたする姉弟の姿を見て、
逆にこちらが健全なんじゃないかと思った。

逆に、それらをとりまく周りの人たちはどうなのかとも思った。

今の時代は、誰かを病気にしたがる。

しかし、病気にしたがる人こそ病気であることが多いと自分は感じることがある。

断言してもいい、
悩む彼らは健全だよ・・(笑

focus. 神話

focus. 神話

ミームの心臓

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了

満足度★★★★

上演時間を揃える必要はないのでは・・?
上演時間としては、真ん中のミームが少し長めに感じた。

説明的な台詞はすべてカットしても良いのかとも思った。

逆にハイジ座はもっとあっても良いのかとも思った。

順番として
「笑い」「シリアス」「シリアス」だったからかもしれない。

上演時間として両者半々くらいが観客としてはちょうどいいといつも思う。

別に4部構成にして
「ハイジ前半」「ミーム(短め)」「4次元」「「ハイジ後半」
でも良いのかとも思った。

別に劇団の実力云々とかではなくて、
出演者の数やテーマに従って上演時間を短くすることは
劇団の評価を低くすることにはつながらないと思うので
安心してほしいとも思った。

四次元ボックスは、
アフタヌーン?とでも思ってしまうような、
大学でも文学部のような割と限られたところで目にする気がする人たちの雰囲気をうまく伝えている気がして、
演劇ではわりとありそうで目にしなかっただけに
(現実があんな雰囲気だと作品ではもうちょい小難しくする傾向があるような・・
少し珍しいな、という気がしたりした。


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ただ、個人的には、こういう人たち(文学部っぽい人たち)を在学中目にする機会が多かったというのもあるのだけれど、
こういうモラトリアムっぽい人たちよりかは、
「最新の音楽やダンスが好きな女っけのない人たち(チャラ男は音楽に興味なんてない)」
「地方で日給8000円なのにエレグラ(入場料9000円だっけ?)に来るヤツ」
「バイト生活のヒップホッパー(流行らない方)」
などの、
実は文学部系などより100倍硬派(自分視点。文学系は硬派な顔をした軟派が非常に多い(笑
な野郎共の方が物語としては面白いのではないかと思う(苦笑
その街、その時代、一番面白いのはアグレッシブな素寒貧であるという
自分の中での(勝手な)法則性からしてみると、
別に全否定という訳ではないけれど、
もっと物語を探す余地はあったのではないかと思ったり
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でも日藝って、近いせいか気のせいか春風舎でその系統の作品を目にする気が・・気のせいかな?

3劇団それぞれのカラーが上手く出ていてよかったと思う。

ただ、テーマを揃えるんじゃなく、
無理を承知で言うなら
「同じ登場人物が登場する物語にする」
「同じ年、街で固有名詞、事件を会話の中に出す」
等の方が観客には伝わりやすい気がする。

そのためには、脚本を早くあげて揃えなければならない(笑

そこまでする必要あるの?

という気もするかもしれないけれど、
そこまですれば観客も
「このイベントでしか見れない」
という限定感で増える(もう満員ぽいけど(苦笑
と思う(大きな劇場で再演できるかもしれないという意味で

PHANTASMAGORIA (ファンタスマゴリア)~海の回廊~

PHANTASMAGORIA (ファンタスマゴリア)~海の回廊~

三日月バビロン

ザムザ阿佐谷(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

初演もみたけど・・
何年かぶりかだから新作として楽しめました(笑

こういう劇団にとって思い入れのある作品はちょくちょく再演する位でもちょうど良いのかもしれない。

ネタバレBOX

夕暮れの海辺で遠くに見える灯台に向かってぼんやりと歩きながら、
あかりが灯るまでのマボロシのような夢のような時間の中で、
そこで海に飛び込んだまま帰ってこなかった
人魚の国に行ってしまった少年の物語を夢想したことがある人なら、
8mmの光が遠い昔にみた海の記憶に似ていることを思い出してくれるんだろうか?

初夏か盛夏にかけては海の季節だから、
自分も海の色に似た青い色のものを一つは身に着けるようにしてるんだけど(笑
こんな海の物語をひとつ自分の中に入れたなら、
そんな普段の装いも楽しくなるんじゃないかとかとも思ったり(笑

筋肉少女【残すは7月in→dependent theatre 1st!】】

筋肉少女【残すは7月in→dependent theatre 1st!】】

石原正一ショー

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/05/01 (水) ~ 2013/05/03 (金)公演終了

満足度★★★★★

久々
面白かったです。

関西で観ると観客席も盛り上がった者勝ちみたいな感もあり、早くいかないとかぶりつきの席は大抵埋まっていたり(笑

大人数で東京来るのが大変かもしれないけれど、
今回みたいに日程調整つく人で組んでいくと
全回違った味になって面白いだろうな、と思った。

自分が観た回が一番役者がはまり役だったと
回が違う人同士で言い合うのも楽しいと思う(笑

ブルーノ・シュルツ『マネキン 人形論』

ブルーノ・シュルツ『マネキン 人形論』

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

別に誰がどうとかいう訳じゃないけれど・・
3日間観てきました。

これだったら4日間観ておけばよかった。

たぶん4日観てもまだ伝わらないことが多いと思う。

ポーランド語の知識がほんのちょっとあって、
シュルツのことが少しわかってるだけのつもりの自分でもそうだから、
本当だったら1週間くらいやって毎日観ることを前提にする位の方が良いかもしれない。

自分の演劇読解力からして3日観てまだ足りないと思うし、
上田さんでさえ終わりの会で「観る度に発見がある」という。

非常に酷な言い方になってしまうけれど、
あまり接する機会のないポーランド文化のなかでも
最もポーランドらしいと思われる作品を、
1回観ただけで理解するのは日本人には不可能だと思う。

舞台だけではなく、ポーランド語や文学、文化や歴史、映画についての知識も必要とされている。

できれば今はウクライナになっている
ポーランド東部地域についてのイメージもあった方が良い。

1回観て、芝居の全容をなんとなく把握し、
2回目で見にくかった字幕の内容を頭に叩き込み(台詞と合ってない部分もあるのでそれは頭の中で調整しつつ参考程度に(苦笑
3回目でようやく諧謔、皮肉、認識の反転などの様子が見えてくる。

たぶん3回目からが面白くなってくるし、
役者の動きもそれぞれ変わるので、
飽きさせない(何回も見れるように即興の余地を残しているし、
そのために字幕と上手く合わないということもある。
即興的な舞台は字幕と上手く合わないが、
字幕のことばかり考えていると、
きっちりと組みあがった舞台しかやってこないというこれもまた皮肉(苦笑

何度見ても、最高だと思ったし、毎日観たいと思った。

最近特に思うが、時代は逆行している。

20世紀初頭にこそ、今現在の最先端はあると感じる。

今あるものはそれら断片のつぎはぎでしかない。

ポレシュとは言わないが、
ウォルホールやバロウズのように
すべての素材を分断してつぎはぎして自分たちの曲にのせた後は・・
すべての始まりに手探りで帰還しなければならない・・。

エンゲキが何をしなければならないかは、決まっているように思うのだけれど・・

「アナクロと呼ばれることを恐れない」
というようなことを主宰が言っていた。

ブルーノ・シュルツ『マネキン 人形論』

ブルーノ・シュルツ『マネキン 人形論』

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

シンプルだけれど・・
非常に示唆に富んだ作品。

エイゼンシュタインくらいは観ておいた方が良いかも。

きょうは初日だったけど、
回を重ねるごとにもっと良くなるかもしれない、舞台も観客も。

ポーランド語だけじゃなく
最後の方はロシア語やドイツ語も入ってくる。

そのことが余計にポーランド語を引き立てている気がした。

アフタートークを聴いても、
劇団のひとりひとりがポーランド語をはっきりと発音しているのが
とても印象的だった。

言葉を非常に愛しているように感じる。

ポーランドの素晴らしさが詰まった舞台と言って良いと思う。

出来たら一度観た後で予習してもう1~2回観た方が良いかも。

自分もそうしまふ・・♨(苦笑

土曜追記----

アフタートークでポレシュへの反発があってようやくハッキリと分かった。

この舞台は、きわめて「ポーランド語的」な舞台だと。

ポレシュを写し鏡にしてようやく姿が見えてきた気がした。

ポーランド語は学ぶ価値のある言語で、シュルツは世界で最高の作家のひとりであるという話もあった。

自分もその話には大いに共感するところがあった。

ドイツや日本よりは田舎かもしれないけれど、
平原のただなかのポーランド語からは、
ちょっとした文章のなかにも
平坦さとは程遠い、奥深い森を思わせる迷宮のような言語の高層棟が見える。

ゴンブロヴィッチのようなパラドキシカルな天才と、
シュルツのように死を予感しつつ生への渇望を詠い上げる者とを、
友情で結びつける何かがある
(シュルツはユダヤ系だがユダヤ的というよりは遥かにポーランド的だ。
このことだけを取ってみても、ポーランドが様々な要素を
溶融しないままとり込める多様性をもった
「世界的な」文化であることが読み取れると思う

ドイツ語やロシア語や中国語なんかよりは遥かに金にならない言語だけれど、
文化的には極めて豊かな言語であると思う(一応フランス語や英語より、とも言っておこう・・ペルシア語だと分からない気もするけど・・

日曜もまた観てみたいな・・。

ネタバレBOX

メトロポリス(ラング)、ポチョムキン(エイゼンシュタイン)、アンダルシアの犬。

あるいはヘーゲル、アインシュタイン、グルジェフなど。

カバラにも触れられる。

動きは、人形や舞踏や能の動きなどを取り入れたようでもある。

亡きカントルを軸とした
惑星系(こういう表現の仕方を見るとなんとなくグルジェフの名前が出てくるのもちょっと納得)
の一つでもあるようだが詳しくは知らない(苦笑

ゴーレムの名前が出てくると、
ユダヤ人科学者が大挙して働いて盛り立てた
ドイツ、アメリカ、ロシアなどの列強のことなのかななどと思ったりもしたり。

中身が空だが、
エネルギー(E=mc^2)で動く(だっけ?
実在する殻。

全体主義、ファシズムとは、
最大限のガラクタ(粗悪品)に最大の価値を置く(最優先とする)
ものだとするならば、
政府の主張に愛国心の名の下に盲目的に従うことを美徳とする風潮は、
ヒトラーのような明確な独裁者、偶像が存在しないだけで、
ファシズム的と言って良いかもしれない。

(分かりにくいけど、
メトロポリスの市民のように盲目的に一つの流れに従って動く集団というのは
勇敢だが容赦のないロシア兵やドイツ兵を思い出してしまう。
軍隊的な強固な集団と言うのは、
間違った理念に基づいて動く限りにおいては
人間的にはガラクタの寄せ集めだということが言いたかったのではないのかな・・)

海外の先鋭的な作品を上演する劇団は
既に大体、反グローバリズム的な香りを発していると言っても良いかもしれない。

この劇団は、
そうした流れを逆に20世紀初頭までさかのぼって
懐かしく甘いアコーディオンの響きにのせて
表現するところが素晴らしい。

自分が大好きな部類の舞台作品です(笑
「flat plat fesdesu vol.2 」

「flat plat fesdesu vol.2 」

Crackersboat

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★


あれ、みんな面白かったよ。

岩渕貞太目当てで行ったけど、
Aokid VS たかくらかずきも横山彰乃も凄く良かったし、
Y.I.M×お茶プロダクションは1日だけなのが勿体ない位。

ピグマリオン効果も謎だったけど面白かった。

かっぱ海老煎が食べたくなった(日によってver.違うのかも(笑

休憩含めて2時間以上というのが予想外だったけど(苦笑

AやCものぞいてみようと思ってるけど、前後の予定再確認しないとナ。

平田オリザ・演劇展vol.3

平田オリザ・演劇展vol.3

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

銀河鉄道の夜
自分は悪くないと思った。

以前、神戸の高架下のライブハウスで鹿殺しが銀河鉄道の夜の舞台をやっていたのを見たときとはちょうど真逆の感覚かな?(笑

オール女性キャストということを念頭に置きながら舞台をみていくと、
ひとつひとつ完璧に表情の流れが組みあがりながらも、
きっちりと抑えた中に納まった美しさが際立ってくるようにも思う。

足穂チックな危うさの残る真っ直ぐな少年の美しさが読み取れると思う。

やはりある年齢をこえると、
女性の方が少年に対する観察眼が鋭いためか、
男優よりも女優の方がさまざまな少年を描写するには適しているようだ。

それを上回るとすれば、
少年の心をいまだ持ち続けている
高円寺あたりのモヒカンや金髪のパンク氏あたりくらいか・・?
まぁそれは趣向が180°変わるからさておき。

オール女性キャストということで、
主題が幸せや優しさや愛ではないかと想像できた。

自分は想像する。

お金持ちのカンパネルラは貧乏で父親が音信不通で母親が病気のジョバンニより幸せだったのか?

ネタバレBOX

病気の母親は、お金は無いかもしれないけれど、
ジョバン二が持ち帰る食べかけのビスケットを渡されたときの幸せはお金では買えないものだと思う。

カンパネルラはお金持ちだけれど、
貧乏なジョバンニのように母親を喜ばせることができない。

自分が誰かの役に立てば、お母さんは喜んでくれるだろうか?と言って友達を助けるために川に飛び込んで死んだ彼のことを、父親はただ寂しく悲しく見送るばかり。

子供のために鉄道模型を買ってあげることはできたけれど、
優しい彼に、ジョバンニのように母親を喜ばせる手段を与えることは出来なかったことを悔やんでいたのではないんだろうか?

子供に何を与えるのが幸せなのか?

お金より言葉を、生きている実感を、喜びを人にあげる幸せを。

天の川の星々は、ただお母さんを喜ばせたくて
河に飛び込んで死んでしまったカンパネルラのような、
哀しくて美しい魂でできているんだ。

・・そういえば、お袋がいつもきれいな緑に囲まれたらいいと
特に父親が死んでからは家の木をヒマを見てはよく切ったりしているんだけど、
たいしてうまく切れたわけでもないのに(苦笑
そのたびにお袋がちょっとだけ元気になったりしてる気がするのは
そういうことなのかも知らん(聞いたことないからよく分からんが(笑

この銀河鉄道の夜は、
一見子供向けかもしれないが
内容は完全に子供の心を忘れてしまった大人のためにある。
マリア

マリア

Straw&Berry

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/23 (火)公演終了

満足度★★★★★

土日の雨で水を含んで落ちた庭の紅い躑躅を拾いながら思ったこと
これは中高生に観て欲しいと思った。

以前に大阪のどっかで
別にカッコ良いと言うほどでもない中途半端な音を鳴らす
それほどカッコ良いとも思えないバンドに
知り合いの女の子たちがキャーキャー言ってる端の方で
別の女の子たちがこの世の地獄みたいな顔をして恨めしそうに眺めていたのを見たときのことを思い出した(苦笑

自分はそのとき、
「この人たちの音に別に良さはないし、
カッコ良いわけでもないと思うよ」
とは彼女たちに言わなかった(逆に「良んじゃない」くらいは言ってたかも。他に言いようがないし、友達感覚なら(苦笑

ただ、その子たちもその男たちのことなのか別の何かなのか
あとでその周りでみてた子たちのような顔をしだして、
「そーなのかな?」
と、ぼんやり思ったことを覚えている(なんとなくだけど

・・まぁ、人生こんなもんだ(苦笑

でも、それを冷静に描くのはなかなか難しい。

同じようなことを繰り返す若い女の子は多いけど、
自分は
「後悔しないで前向きに進めば別に致命的ではないし良い経験になると思う」
と内心思うけど、
それを実際口に出して女の子たちに言うほど状況に詳しくもないし、
逆に死ぬほど辛い言葉かもしれないと思うので
敢えて口に出しては言わない。

死んで灰になったりするよりは生きて血の廻った体でいる方が
余程良いと強く思うのだけれど、
そうでない子も結構いるようだ(苦笑

土日の雨で水をふくんで地べたに落ちた真っ赤に色づいた躑躅を拾いながらそんなことをふと思った。

・・まぁ、それがメインテーマかはよくわからんが。

ネタバレBOX

開演後1時間半は死ぬかと思った(苦笑

どこにでもありそうな展開は退屈でもう終わったとさえ思った。

ただ、最後の30分ほどの怒涛の展開もまた予想外だった。

薄っぺらにも見えた物語がシーソーゲームのように視点が五転六転していく(最終的に何回転がったのかもよく分からない(苦笑

前半部では、主人公を振ったまりや(30歳・女性)の方が、主人公(22歳・男性)の子供っぽさに飽きれることが分かりやすく描かれる。

ところが、フラれた挙句女性の旦那を怪我させてしまい、事件になって事務所(河西裕介事務所と思われる)を首になってバンド活動を休止した主人公のもとに、やっぱりベースにフラれたバンギャ?のちょいフシギ系?の女の子がやってきて、二人が好きなマスコットキャラクターの「しろたん」(30歳のまりやは子供っぽさの象徴として斬って捨てた)をきっかけにしてくっつくところから、
「ひょっとして真っ直ぐな主人公の方がまっとうなのでわ?」
という気に、ちょっとだけなってくる。

ところが、その主人公と彼女がくっつくと、その彼女を昔振ったハズのベースの様子がちょとおかしい。

やがてベースが死んだこと(自殺?)をきっかけに主人公に彼女が別れを切り出してくる。

実は、彼女はベースが死ぬ直前に彼と浮気をしていたようだ。


「あの素晴しい愛をもう一度」 を安っぽく歌ってベースは死んだんではないかと想像してみた(ナオト・インティライミのようにとは言わないが(汗
「死んだ人が実際の裏主人公である」という国分寺の法則(自分が勝手に読み取った
に従えば、河西氏の分身はこの舞台ではベースではないかと想像してみたりした。

彼女が別れを告げて出ようとすると
主人公は泣きわめいて縋りながら
「なんで自分の好きな人たちは自分から離れていくの?」
と言うと、彼女は
「みんな主人公のことが好きだから離れるの」
と言って部屋を出る。

これはいろいろ読み取れそうだけど、
「真っ直ぐなままの主人公を見ていると真っ直ぐになれない自分の醜さ?を常に見つめなければいけないからそばにいるのが耐えられない」
だと、自分は勝手に解釈してみた
(これはおフランスの作家ロジェ・グルニエの得意技である。こういうのをたくさん読むと、実際にこういう場面に遭遇しても何とも思わなくなるかもしれない(保証はしない

ここからの主人公の行動が意外だった。

主人公は部屋を出ると血まみれにになって戻ってきた。

自分は、ここまで片親で甘やかされてきたために(自分は母親には甘やかされた記憶が無いのでよく分からないが
マスコットキャラクターのようにしてしか女性を愛せない主人公の様子が読み取れたので、
てっきり育て方を間違えたと言って逆恨みして母親を殺してきたのではないかと思ってしまった。

ところが、母親が後に出てきて(ここで殺されたのがさっきの彼女だったと分かる。ここでの時間差での描き方がとても上手い
主人公は悪くないと言って彼を庇い(この描写からすると、父親は相当立派であったが甘やかされた主人公はただのクズということになる
主人公は母親とキスする(描写がリアルなため気持ち悪さも倍増する(苦笑

一方では、元カノのまりやが人付き合いの良さそうな関西弁の旦那と
妊娠の喜びを分かち合っている。

ここで幕が下りてstarrringが上映され、
なんか後味の悪いラストだったな、
河西裕介事務所とかthanksのとこに書いてあるけど、
バンドを首にしたのってここ?

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舞台美術の作り方もうまく、舞台美術の上の方が完全になくなっていて、
セットの向こう側が見える。
最初から「この物語は虚構の世界です」と宣言しているようなものだ。
そのなかで物語の設定をさりげなく
starringの上映のなかに持ち込んで遊ぶあたり(ホントに河西裕介事務所があったらスミマセン)どこまで本気か遊びか分からず面白い(笑
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だとすると物語でバンドをハブるかもしれないと言われていた
悪の?事務所の所長って河西氏かね?
とか思っていると、
最初のシーンに戻って、え、まさかの夢オチ?

でも全然安易な感じはなく、
良く考えればラストの非現実的なまでの怒涛の展開を考えれば、
夢オチにした方が教訓としては呑み込みやすい。

描写としては、夢オチ後のつなぎは初出時の流れとさほど変わらないが、
夢の教訓を生かして、
女性をマスコットキャラクターのようにしてしか愛せないただのマザコンとして終わるのか、
これから自分から離れないようにしっかりと心をつなぎとめられるのかは
彼の心次第であると自分は思ってみたりした。

ちなみに、またしても知り合いの大阪ガールの例で悪いけど、
最初に書いたのとは別の知り合いの「女子in Osaka」
に、お袋と社交ダンスに通ってるって言ったら自分がマザコンだと思われていたのか(苦笑
「マザコンの男は女の子に嫌われるで」
とかおばちゃんぽく自分が言われた時のこと(つい先日)を思い出してみたりした。

「・・マザコンとかじゃないと思うんだけどな。女の子に負担を掛けないように料理を勉強しろと言うし(あんましできない)、一緒にやってる社交ダンスも、女性のことを考えた動きを身につけるようにとの指示で、厳しいんだよ。でもやってみて良かった。世の中勉強になることばかりだ。・・今のところ嫁探しにはまったく生かせてないけど(苦笑」
とかなんとか言ったっけな。

別にウチのお袋は優しくはないが(津波になったら自分を見捨てて逃げろとは言うが
自分は甘やかされて育ったとしても
マスコットキャラクターのように女の子を愛したいとも思わないし
そういう風に愛されたいと思う女の子に興味もないんで(ただ今のところその女の子の区別がつかないかも(苦笑
逆に最終的に気持ち悪い結末になりかけたけど
この物語のラストの夢オチの健全さにこそ救いはあると強く思ったりした(笑

作品としては夢オチにしない方が評価が高いかもしれないが、
フリッツ・ラングの「飾り窓の女」のように、
観客を気持ちよく帰らせながら教訓めいた感触を持ち帰らせることも重要だと思う。

Smells Like Teen Spiritのように、
「灯りを消せば、危険は減る」?
- With the Lights out,it's less dangerous -

それは気のせいで、夢の教訓を現実に生かせなければ、
人生の先もまた無いんだぜっ。
淡仙女

淡仙女

あやめ十八番

セーヌ・フルリ(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

物語はシンプルだけど・・
演出的に軽く見せながらサクサク進んでいく工夫をすごく凝らしているという印象。

さっき雨の二子玉から帰って家で食事しながら・・綺麗な緑が多い町だなぁ・・目黒区とはだいぶ違う(苦笑

ネタバレBOX

同性愛者の人たちと会う機会はほとんどなく、
特に女性の同性愛者と言うのは男性から見ると全く区別できず(苦笑
まさに謎の存在。

ただ、偶然数日前に音楽イベントのまえに女性の同性愛者の人がトークしているのを生で観て、
「思ったより変な雰囲気はない、というよりか普通の(と言う言い方が成立するのか分からないが(苦笑))女性よりか
男性目線に近い分だけよほど理解しやすいかも、という印象を受けたりした(それは勿論自分が男性だからそう思うだけで、女性からするとまた別なのかもしれない。それほど女性は複雑だ(苦笑

それだけに、ひょっとしたら普通の男性よりちょっとだけ妹役の女性(同性愛者のストリッパーとして登場。舞台では脱がないが
の思考が客観的に見えたかもしれない。

・・いや、あんまし変わらないカナ?思いあがるのはやめよう(苦笑

以下、後で書きます。ちょっと休憩してからまた舞台に出かけるので・・(苦笑
【全公演終了!】東京ユートリア【ご来場誠にありがとうございました。】

【全公演終了!】東京ユートリア【ご来場誠にありがとうございました。】

劇団東京ペンギン

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

東京ユートリアは別に悪いことじゃない
「東京」ということは、大阪にもありうるんだろうか?

あるいは京都、岡山、鹿児島・・・いろんなところに。
ゆとり世代の集まる場所、物理的に。
自分はそんなところは東京以外にないんではないかと思う。
だからこそ、東京に地方の目ぼしい若手が集まってくるんだと思う。

携帯の画面上には、いろんな町それぞれ集う場所があるかもしれない。
しかしそれは携帯を使っている以上、政府に監視可能な統制された場所。

地方の大学があるいはそうかもしれないが、
それは時間限定の場所で、
その町に就職先がすくなければ(京都のように
4年後には大半の人が全国に散ってしまう(それは東京の大学だってそうかもしれない

物理的に集まれない人たちは
ネット上で、あるいは消費によって細分化されていく。

情報、あるいは消費財を求める欲望の塊としてメディアには扱われ、
集合した意識を持たない断片として、
短絡的にメディアの流す情報に反応しながら
永久に終わらない不安に苛まれていく。

本当に大人は子供たちのことを考えているんだろうか?

自分たちが不幸せだから、
あるいは見せかけの幸せに満足したフリをしているから、
自分たちの人生を否定したくなくて
同じ人生(しかも劣化している)を子供たちに強要しているだけなんじゃないだろうか?

普通に考えて、
親が幸せな人生を送っていると子供たちが考えれば、
親がいくら
「自分たちの人生はちっぽけなもので、子どもたちには才能を生かした仕事をしてほしい」
というようなことを言ったところで、
賢明な子供たちは聞く耳を持たず、
ちっぽけな人生を目指すんではないだろうか?

今までの日本の競争力と呼ばれるものは、
ちっぽけな人生の集積でできていると思う。

そうでなければ、みんなシリコンバレーを目指して、
街中の小さなパン屋や食べ物屋には残飯程度の食物しか存在しない。

ちいさくても自分だけのパン、あるいは猫(笑
で満足できるなら、
アメリカで強盗に怯えながら
壁を張り巡らせた邸宅に住むことを目指すより
だいぶ手近に幸せを発見できる(それはちょっと大げさかもしれないけれど(笑

これは一見正論だが、
高度に発展した消費社会では、危険な思想として扱われかねない。

ひょっとしたら将来、江戸時代の
ゆったりと農作物を作りながら徒然なるままに本を書いていた文筆家たちの本なんかが
発禁になっているかもしれない(これは政府による発禁という意味ではなく、誰も求めないために、経済的に発行できないという意味で、こうしたことはイランの演出家なんかも言っていた

世の中の流れが、
「世界でひとつだけの花」から、
シリコンバレーにうつってきているような気もする(何となくだけど

そうした変化に一番敏感に反応しているのが、
いわゆる平成生まれ近辺の世代なんではないかと思ったりする。

じゃあ何に反抗したらいいのか?

安保の頃のように、明確に反対する何かがあるのか?

いや、それだってあるとみんなが勝手に思い込んでいるだけだったのかもしれない。

経済的に完全に適合しながら世の中の流れを
大企業の意向からゆっくりと引きはがす方法は無いんだろうか?



・・ちょっとお袋の手伝いをしながら書いているので途中です・・(苦笑

ネタバレBOX

スカイツリーを、マスゴミメディアの総本山、悪の権化として表現することは簡単かもしれない。

でも、ラピュタみたく(笑
高度に発展した技術文明もいつかは自然に呑み込まれていったみたく、
世代交代を経ながらゆっくりと
「緑の塔」
に作り替えることは可能かもしれない。

どっかのSF(アシモフ)のように
完全に自分たちの支配下にあったと思われたロボットがいつかは反乱する日、でなくとも、
老人たちが、
自分たちが死んだあと、「あるべき日本」になると思っていたら、
引き継いだ若者たちは実は全く別の意向を持っていた・・。

それだって一つの回答だと思う。

お袋がいつかニュースを見て言っていた。

「中国にケンカばかり売って、
戦争に自分たちが行くならともかく、
死ぬのは子供たちなのに」

あるいは3.11のとき津波のニュースをみながら
「津波が来たら私を置いてあなただけ先に逃げなさい。若い人が生きなければ意味はないから」

自分が先の世代から引き継ぐのはそういったものだけだと思う。

それはつまりいつか自分が若い世代に言わなければならないことだ(苦笑

優しさを持って前に進もうだなんていうと、
今現在の回答にはなっていないなんてせっかちな人は焦るかもしれないが、
現時点で考えられる限り考えての回答ならそれも良いと思う。

一番よくないのは、解答が出るのを待って何も表明しないことだと思う。

人の考えをすぐ変えることは難しい。

自分もゆっくりと成長する(ハズだ(苦笑)し。

明確な解答が難しくとも考える限り考えて現時点のスタンスを提示する、しかも演劇で、というのは相当勇気がいることだと思う。

ただ、評価ばかり気にして
空疎なまま演出の技巧に走るよりはずっと前向きで若々しくて好ましいと
自分は思う。

老成するのは100万年後で良い。

来世は猫で、次は鳥(鷹希望)、その次はカッコイイ角の生えた牡鹿で、
そのあと気まぐれでぶらっと人間に生まれ変わった時も・・
まだ全然死ぬまでマグマのようでいたいものだなぁ・・なんて妄想は蛇足でした(苦笑
平田オリザ・演劇展vol.3

平田オリザ・演劇展vol.3

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

この暑さは受け入れがたし
寒さに慣れた身にあの暑さは地獄だった。

途中から舞台を観る気力もなくなり、
ラジオだと思って聴くことにしたが、
最後には何を言ってるんだか聞き取れなくなった。

そういえば暑さ寒さに弱い受験生だった(苦笑

何度も出ようと思ったが、
ぎゅうぎゅう詰めのなかで出るのも迷惑かと思い思いとどまったが、
今考えるとさっさと出た方が良かったかもしれない。

空調を入れなかった理由が良く分からなかったが、
空調の音程度で雰囲気がなくなる舞台なら
上演しない方が良いと思う。

こどもの頃からの目黒区民なので
ちびっ子のころ寄生虫博物館に行かされた記憶はあるが、
やっぱり慣れない(苦笑

暑さと相まって気分が悪くなりトラウマになりそうだった。

仕事で疲れてあの状態でヘロヘロになった。
明日の仕事もあるので手加減してほしいと思った。

自分の時間を返してほしい(苦笑

たぶん☆2つ以下を付けるのは初めてだと思う。

次はなるべく早く行って通路に近い席を確保し、暑かったらすぐ出ようと思う。

劇場側も、暑かったらすぐ出られる席を空けておいてほしい。

ブラック・サバンナ

ブラック・サバンナ

世田谷シルク

アトリエ春風舎(東京都)

2013/04/03 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

2~3割
今回は割と後ろめで観たせいか、観客全体の後ろ姿がよく見えた(笑

そのなかで舞台に集中できていた率をみると、
世界観にうまく適合していたたのは全体の2~3割なのかなぁ・・(雰囲気で

自分は何度かシルクを見ていて、
独特な感じが結構好みだったのでわりと面白く観れたけれど、
こういうのは慣れが楽しめるかどうかの生命線になるやもしれん(苦笑

谷氏がアフタートークでも言っていたけれど、
最近、観る度に照明、音楽、役者の立ち位置などが整理され、
良くなっている気がする。

群舞シーンが揃っていないように見えるのは、
笑顔がひとそれぞれなのでも分かるように
わざと統一させていないようだし、それでもいいと思う。

ただ、全体として群舞がわざと統一させていないところをよりハッキリさせるという意味でも、
完璧な群舞を決め所で何か所か挿入させればよかったんではないかと思ったり(そっちの方が難しいという噂もある

それだけでだいぶ観客の受ける印象も変わる。


ネタバレBOX

テーマが分かりやすかったせいか、
一部物語でまとめ方が雑な所が目についてしまった気もする
(たとえば、「残酷」の基準が良く分からない。
猫の残酷なシーンが許容されて、
人類の残酷な結末の描写を敢えて回避するということは、
結局は、作者自身が
ネコと人間の間に差をつけているという事でもあるように見える
(この作品のテーマは、生き物の命はみんな平等ということのようである。
途中で車に轢かれた猫を主人公(弟)らが見捨てるシーンがある。
ラストで主人公が宇宙人に地球の絶滅危惧種として拾われるシーンがあるが、
どう考えてもテーマを優先させるなら、妥当な結末は
「チーターに襲われながらかろうじて生き残った主人公が、
宇宙人に見捨てられることで、
かつて自分が見捨てた猫と同じ運命を辿る」
だと思う。演出家にその疑問をぶつけてみたところ、
「残酷だから」という答えだった。
これが、フリッツ・ラングの「飾り窓の女」のラストみたく、
定石ならそうだけど、あえて観客を明るく帰すためにこうしてみました、
的な答えだったら、こちらの受ける印象も違うのになぁ・・(苦笑))

また、アフタートークで作者自身が
物語に出てきた
「猫の残酷な描写を描きだすのに抵抗があった」
と言っていたのだけれど、
抵抗があるものを敢えて作品に入れる必要は無いんじゃないかとも思う。
これは人それぞれだけど。

作者が抵抗があるということは役者も抵抗があるということで、
別にそこまでしなくてももっと他の間接的な描写で表現を模索するところが演出の腕の見せ所かな、と思ったり。

自分も、捨て猫が身を寄せている猫カフェによく行って募金とかもするし、
以前、そこに片目の子猫がいて、
片目だから遠近感がつかめなくて、
玩具とかを出しても上手く腕で触れなくて
テーブルの下でいじけて寝ていたのを撫でてたらよく見たらそいつが泣いていたのを思い出したりして(その子は愛くるしい性格ではなかったがそういうステキな所があったので(笑)無事引き取られた)
胸がズキズキ痛んだりした(苦笑

猫などの生き物を殺す描写などは、
実際に現実にある出来事かもしれないが、
物語に組み込むには細心の注意を払わないと
かえって物語の浅さを浮き彫りにしてしまいかねないので、
逆にイランなどの映画や舞台に見られるように、
直接何も描かずに暗示しながら物語を構成する方が
かえって無難なのでは、と思ったりもする。

色々好き勝手かいたけれど(苦笑
作者が、
土着や直感的なイメージ、女性的な繊細な演出、強引ではあるけれど勢いのある展開などによって、
近年要注目の演出家であることは間違いないと思う。

作者はまた、アフタートークで今度別役作品を演出するとも言っていたようだけれど、
全然系統の違う岸田作品とか
若いうちにわりとしっかりした古典などを演出した方が幅が広がって良いのではないかと思ったり(谷氏がそれっぽいことを言いそうだった気がしたけど・・(推測

・・いや、まぁ別に良いんだけどね、一枚の絵を作品に写し取ったみたいな戯曲だけ選んで演出しても(たとえるなら
従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....

従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....

Théâtre des Annales

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/03/29 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

これは・・
たしかにもっかい観たい(笑

当日券できょう午前の回みといてよかった
用事があってアフタートークみれなかったのが心残り(苦笑

来週の土あたり、sonar行く前に・・どかな?

俺がヤギでもその手紙だけは食えない

俺がヤギでもその手紙だけは食えない

GORE GORE GIRLS

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/03/28 (木) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

意外と
オッサンに厳しいのはオッサンだったりする(苦笑

自分も三十路なので(笑
まァ、オッサンでないとか言うつもりも無いんだけど、
でもまぁ敢えてオッサンと言うほどのことでもなく、
ただ、俺らオッサンだよな、
と口に出して言うのは同じ三十路の人だったりする(苦笑

でもまぁ、もう死んじゃったけど自分の親父が、死ぬまでメッチャ元気だったんで、
それより遥かに若いのに自らをオッサン呼ばわりして
勝手に足枷をはめてる感じなのが、
なんか鬱陶しくもあったり(笑

例えばなんだけど、
ロックとかでもないんだケド
この前、ジェフ・ミルズ聴きに三ノ宮行ってきたんだけど、
あの人もうすぐ50で、
でも昔のファンク使いのウィザードの頃からテクノ、今は毛利衛とコラボって?
凄くコズミックなWhere Light Ends って、
直接話したことは無いケド、
音聞いてるとひょっとしたらこの人、
オネアミスみたくめっちゃミサイル飛び交ってても
目の前の宇宙しか見えないみたいな(笑
そんなイカズチのような心で俺らを宇宙にいざなってくれてるのかな、みたいに思ったもしたり。

自分は、自分のコトオッサンて言うオッサンは嫌いかな(苦笑

自分のこと、内心全然オッサンだと思ってないのに、社交辞令で
・・まぁ、おっさんスから、
程度に合わせる位で良いと思う(笑

この舞台を観て、
「くだらねーな」とか言って笑っていられるくらいで健康だし、正解だと思う。

この舞台もそのために作られてるんだと思う。

要はそれだけどうでも良いことで皆テンション下げあってるんだって気付けばいいんだと思う。

若くして死んだカート・コバーンは最高にカッコよかったかもしれないが、
今、自分をオーロラの向こうの宇宙に連れ出してくれるのはミルズだ。

カート・コバーンは今宇宙にいるのかもしれないが、
今目の前で宇宙を見せてはくれない(苦笑

ザ・クリブスだってほぼ三十路・・とか言い合ってたって、何の意味も無い。

そう言えばこの前、子供鋸人のコノハナ・アドベンチャー2に
「NASAボーイ」って登場人物が出てきて、
メッチャ妄想全開で(笑
四畳半SFパワーMAXだったけど、
男には、オッサンとそうでない男の二種類とか分けるよりかは、
自分にはあんな風に、
心のどっかに少しでも宇宙に行きたいという炎があるのか、
そうでないへタレか(当然のことながら教養や経済力とはまったく関係ない
の二種類に分けた方が納得がいく(笑
から、どーでもいーや、という気しかしないし、それでいいと思う。

自分がオッサンかどうかとか酒飲んでグダグダ言っててヒマだな、コイツら、
そんなんより、目の前で太陽の黒点は無理でも、
いつか全開のオーロラくらい観たいな・・みたいな。

この舞台で言うなら、それは
ロックかそうでないか、
と言えるんでないかと思ったり。

キャッチャーインザ闇

キャッチャーインザ闇

悪い芝居

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/03/20 (水) ~ 2013/03/26 (火)公演終了

満足度★★★★

関西で烏丸と子供鋸人を見てきた後だと・・
烏丸ストロークロックの、地方の風景のザラザラとした感触や、
昭和の街角からNASAめいた夢の景色へと等身大に広げた子供鋸人なんかと比べると、
物語を語る巧さは悪い芝居の方が上かも知れないけれど、
「京都の劇団」としての地の利(現在では東京より地方を舞台にした方が特徴が出やすい気がする
を十分に発揮できたとは言えないような気がする。

作品の完成度だけを見ると☆5つでもべつに良いかもしれないけれど、
上記の2団体が、地方の風景を十分に生かし、
東京の劇団にはとてもできないような地方色溢れる(しかし誰でも楽しめると思う)独創的な作品を組み上げたことで
関西の劇団のこれからを期待させられた後では、
ちょっと作者の頭の中だけで進行する感のある
「マボロシ兄妹」チックな劇世界ではどうしても限界を感じてしまう。

別にけなしてるわけではなく、
今回も山崎氏と大塚氏を筆頭に、
身体能力に優れた役者を並べ、スピード感あふれるストーリーテリングを展開できた手腕があるならば、
もう少し特定なり任意なりの街角から感触を抜き出して
作品の中に埋め込むことで、
全体の質感が激変して
一気に生まれ変わる可能性があると思ってみたりする。

アフターイベントを観ていてふと思ったのだけれど、
この作品のいくつかは、音楽を作りながら、
その音楽からイマジネーションを得て作ったのかもしれないと思ったりした。

それ自体は悪くない(スピード感が出たりもする
のだけれど、どうしても全体を通じての作品の手触りが均一になってしまったりもする気がする。

気のせいか、マボロシ兄妹の方が、もう少し現実のザラザラ感があったような気もしただけに、
2時間の上演時間を擁するこちらは、
全体としての質感にもう少しバラツキ(ファンタジーっぽかったりザラついたり
があった方が皆満足するのではないかという気もした。

ネタバレBOX

テーマは悪くないと思う。

ラストで3つの物語が結びついて、
死とも誕生とも取れる光へとつながる。

途中何度も「風」という言葉が出ていた気もするが、
確かに母親の胎内にいる子どもは外の世界の風を想像するしかないものな、と思ったりもした。

そう考えると、タイトルも意味深。

ただ、そうしたテーマは寺山作品を持ち出すまでもなくよくあるものなので、
女性の観客にはひょっとしたら「またか」と感じる人もいるかもしれない。

自分も、ラストでハッキリ描かれていたわけではないけれど、
「死」なのかな、と思ったら、これは「生」にも読み取れるな、とふと思って、
それはそれで作品の質を低くするわけではないけれど、
ただ、男性の作品の多くに、
寺山作品の影響なのか
母親からの誕生をイメージさせる物語が多少なりとも読み取れる気がする状況では、
男性作家は逆にそうした読み取りを慎重に回避する作品作りを行うのが賢明なのではないかと思ったりもする
(目線が重要で、イメージの上で自分が「父親として」子どもを奥さんと生み出すイメージは女性にもあまり抵抗はないだろうが、自分が「子どもとして」母親に生み出されるイメージと言うのは女性には抵抗があるのではないかと想像してみたりする。別に女性たちに直接聞いたわけではないケド

男性は父親目線推奨(想像しよ

作者の意図とは違う読み取りなのかもしれないけれど(苦笑
作品全体の均一さがもっともっとザラついた質感とつぎはぎになってれば
結末が同じでも別に何とも思わないんだろうけどなぁ・・。
国道、業火、背高泡立草

国道、業火、背高泡立草

烏丸ストロークロック

AI・HALL(兵庫県)

2013/03/22 (金) ~ 2013/03/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

地方の劇団といっても、首都圏の舞台より先鋭的かもしれない
久々に観たら予想以上に凄かった(笑




ネタバレBOX

こんな観客席の配置が出来るのはアイホールならではないのかなァ。

先日みた「ルル」のように、
おそらくは役者・物語と観客の視線の交差するさまを分析しながら、
題材から結びついたその結論は、
まさに真逆となるのが面白い(笑

地方の荒れ果てた農村と、
その向こうのヒルズめいた大阪の都島(主人公が成功して億ションを手に入れる場所とされる。実際のほとんどの都島はそんなことはないけれど、発音してみると随分と綺羅びやかなイメージだ(笑
の風景が響きあって、
息子が成功して働かなくても良い筈なのに、
立派なマンション(多分部屋から河や普通の家屋を遥か下に見下ろす部屋なんだろう)を出て、新幹線の清掃を続けて
(昔の人は働きものなので、別に働かなくても食べていけても清掃とか汚れ仕事を喜んでやる人は意外と多い。若い人は見かけで人を判断しないようにしよう(笑
最期は癌になって死ぬ母親の行くあてのない人生が寂しい。

想像だけど、
母親は、息子に億ションを買って欲しかったのではないと思う。

死ぬ前に息子が母親が今までしてきた清掃の仕事
(人は嫌がるかもしれないけど当たり前だけど必要不可欠。大昔のロンドンや江戸なんかではこんな人が大勢いいたのでリサイクルが進んだ
を素晴らしいと思ってくれて、
たとえ少しでも一緒に働いてくれたら、それで十分幸せだったのではないかと思う。

個人的には、ハッキリポレシュを意識した作品ではないかと思ったりもした。

マネーゲームの狂奔みたいなのを描いた作品では、
ミナモザで以前短編をみた気もするが、
こちらの作品のほうが、生音もあるし(笑
完成度という面でも図抜けている(まぁ、短編はあくまでたたき台なんだろうけど
このような資本主義の行き着く先のような物を描くには、
首都圏や大阪ではなく地方を題材にするほうがはるかに適していると思う。

このような作品は、普通首都圏の公共の劇場は嫌がるような気もするので
(平気で実名の企業とか出てくるし。直接は関係しないけど
そういう意味でもアイホールは他の首都圏の公共の劇場とは趣が違うようにも思う。

交通の便がもう少し良ければなぁ・・
昼に京都行ってからだとメッチャきつい。8時開演とかにならないかな・・。

個人的には、この烏丸と(一見そうは見えないかもしれないけど)原宿の劇評を確実に取り入れた感のある子供鋸人は、
関西での上演だけれど
ハッキリ現時点で首都圏の劇団より先鋭的と言っていいかもしれないと思った春の休日(笑
眼帯のQ

眼帯のQ

銀幕遊学◎レプリカント

藝術工場◉カナリヤ条約(大阪府)

2013/03/22 (金) ~ 2013/03/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

水の中のナイフ
主演女優(と思われる)栃村結貴子さんあっての、そして地の果てっぽい秘密基地感満載のカナリヤ条約あっての舞台なのかな、と思ったりした。

ネタバレBOX

アングラ感は勿論?満載で(笑
演出らしい演出が施されたという気がして、
脚本の言葉の艶やかさ、
血と、林檎と、女優栃村氏の着るドレスの赤と、
それを引き立てる3人の役者の着る、
林檎の果肉にも似た白のイメージとが、
ギクシャク、すれ違いながら
円環を描くように邂逅し、結びつく様は、
なかなか見応えがあったと思います。

上演時間も1時間ちょいで、
その中に反復や、明滅(背景の絵や、役者の立ち姿、台詞まで含め)
が緩急をつけてきっちりと描かれていて、
凝縮されていたせいか、
観客席の端っこで見ていたちびっ子(女子)も黙って見ていたのが印象的でした
・・いや、別にいつもちびっ子を見ているわけじゃないんですが、
前夜京都のアバンギルドでライブ見た時は、
別のちびっ子(男子)が走り回ったりしていたんで、ふと見てみたら「おお!」と内心関感心して思っただけのことで(笑

雰囲気アングラだけど、
静かにしていればちびっ子も楽しめる?
公演ではないかと・・長くないしね(笑

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