公演情報
「ゆうめいの座標軸」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★
感想を書くために私小説に関するテキストをいくつか読んだのですが、あれ、これ作者=池田亮としてそのまま読めるんじゃないか、と思ったのは、坂口安吾「わが思想の息吹」です。これは一種の私小説論なのですが、安吾はこの文章の中で「いたわり」という言葉を使って、私小説の望ましい読み方について書いています。いわく、事実ベースの物語において、作者がどうやって登場人物を描いたり名前をつけているのか、という「いたわり」方から「作者の思想の息吹を読みとってほしい」。
満足度★★★★
CoRich舞台芸術まつり!の審査として『弟兄(おととい)』を観劇しました。
作・演出の池田亮さんが演劇作品をつくり始めた現在から、中学時代に経験したいじめ、その後高校で知り合った親友=「弟」とのエピソードを回想する物語。
ともすればやや乱暴にも感じられる大胆な踏み込みと、何重にも考えられた繊細さの両方を味わう、複雑な観劇体験でした。
満足度★★★★★
実体験したイジメを昇華していく過程を見る体験は、鳥獣が捌かれる様子を見る時の、恐ろしくも目が離せない心理状態に似ていると思います。それは自分の中に眠る暴力性と対峙する時間でもあるかもしれません。
再再演となる『弟兄』は、これまでとは異なり実名を伏せての上演となりました。初演と再演も拝見していたため、比較するとその影響は小さくないように感じました。エネルギーの向かう先をうやむやにされたような物足りなさもありつつ、それって不必要な刺激なのではと、自分の倫理観とクリエイションへの献身性を試されるような部分があったのは事実です。
ただ何にせよエンタメとしての完成度も高く、演劇には人生を豊かにする力があると信じる方にとってはその確証となるべく作品で、多くの人に観てもらいたいと感じました。
満足度★★★★★
もう、凄い今更の感想なんですけど、
ずっと観たかったゆうめい、
ようやく観ました。
3本予約したけど、2本しか観れず、
もっと観たくてWS公演も観ました。
「弟兄」が良かった。
あと余談ですが 劇団の方達が
感じが良かったですww
(結構大事)
満足度★★★
鑑賞日2020/03/04 (水)
「現実と妄想が行き交う巧みな作劇・演出」
劇団ゆうめいが過去の上演履歴のなかからこれまで活動の軸となる三作品を再演する企画「ゆうめいの座標軸」。2019年上演の『姿』上映会やワークショップ発表会を含む大型の催しである。途中『俺』のダブルキャスト中止や『あか』の上演中止が決定。私は上演作品の『弟兄』と『俺』を観劇した。以下の記述は『弟兄』の初日公演を中心としている。
2019年にMITAKA"Next"Selectionで上演された『姿』は、三鷹市芸術文化センター星のホールの広い空間を目一杯使った力作で、2時間近く全く飽きなかった。今回はこまばアゴラ劇場の小空間をどのように使おうとしているのか、期待しながら劇場へ向かった。
満足度★★★
■『ワークショップ発表会』鑑賞/90分強■
十数人のワークショップ参加者が2チームに分かれ、各参加メンバーの個人史的重大事件を年代記的に発表。
話として強いものは本人による告白だけにとどまらず、寸劇として上演されるが、寸劇は演じ手の組合せがどんどん変化。この“演じ手のリレー”に洗練が感じられた先手チームの発表をより面白く鑑賞。後手のチームは、年代が現代から過去へ向かってカウントダウンされてゆく逆年代記だったためにやや見づらく、それもまたマイナスに作用していた印象。
最後には演出家の手を離れ、それぞれ自主創作で作ったようだが、その割には総じて良い出来。
劇団の作風に合わせ、発表されるのはほとんどが黒歴史。封印したい自分の過去を思いきってさらけ出した参加者たちの蛮勇にも敬意を表したい。
満足度★★★★
■『俺』鑑賞/100分弱■
一人芝居というよりも、ワンマンショーのような演出がいい。それがライブ感を生み出して、グイグイ惹きつける。もちろん、そのような演出に応えてちゃんと“独壇場”にしてみせた田中祐希のショーマンシップも凄い。
どこまでが本当でどこからが脚色なのか不分明な内容は『弟兄』同様。真偽の配分はともかくとして、“よく出来た作り話”みたいな展開は街裏ぴんくの漫談を想起させるが、ディテールに現代性と生々しさがあり、街裏ぴんくの漫談よりも楽しめた。
満足度★★★
■『弟兄』鑑賞/90分弱■
題材がいじめという深刻なものであるだけに、どこまでが本当でどこまでが脚色なのか、それが分からないことにはどう受け止めていいのか分からない。
学生時代にいじめを受けた男二人がどんな被害を受け、その後の人生がどうなったのか。
この点について話を盛りすぎるのは、実録性を尊ぶ劇団の特性、そして題材の重さに鑑みて御法度だと考えるが、真相はどうだったのか。
アフタートークを催して、そこら辺りを語ってほしかったところ。
満足度★★★★
「弟兄」を観劇。
客に話しかけながら進めていく演劇。
最近、Amazonのフリーハグというドラマを見ていたので、
こういう感じの演劇好きです。
色々とぶっ飛んだ演出があるのは、
重くなりすぎないように配慮しているのかな。
開演時刻を結構過ぎた場合は、
なんらかのアナウンスがあると助かります。
満足度★★★★★
【俺】
他人の言葉に耳を傾けてくれる人は少ない。
仲間外れにしているクラスメイトの嘆きは無視出来るのに、SNSの知り合いの言葉は届くのだから不思議な世界だと思う。
言葉が届く筈のない人に、どうしても伝えたい何かを真剣に考えた末に生まれた舞台だったのかなぁ。
演劇の可能性を感じさせてくれる舞台でした。
満足度★★★★★
まず「俺」、続いて「弟兄」(何故か「おととい」と読む)を観た。
3年前の下北ウェーブ企画(だったか)でピックアップされた3劇団の一つがゆうめいで演目は「弟兄」。スピード感があって中身はねちっと重い。確か「ドキュメント路線で成功したが、ネタ切れせず続けて行けるのか・・」的な感想を書いた覚えがあるが、デビュー作「俺」から最新作「姿」まで、かの路線を堂々と歩んでいる。
役が客席に語るナレーション・スタイルが成功している芝居は結構多い。昔~し観た「ホテル・カリフォルニア」、「焼肉ドラゴン」も。回想式が相応しいドラマ、と言えるか。今回のゆうめいの二作品も、苛烈ないじめや死と隣合せの日々が「回想」のフィルターによってノスタルジックに立ち上がる。「俺」ではMisha、「弟兄」では椎名林檎で。
満足度★★★★★
鑑賞日2020/03/15 (日) 14:00
「愛の反対は憎しみではない 無関心だ」とマザーテレサは言ってましたが、「弟兄」の本質は復讐や仕返しではなく「愛」なのだと思う。
だって、自分を傷付けた人や自分から離れて行ってしまった人の事をあんなにも考え続けたのだから。
満足度★★★★
いろいろ考えさせる舞台でした。解釈や想起
させられることの多様性を許す作品はそれだけ豊かで優れているものと思います。観劇後、少したってからは"言葉"というものについて考えることしきりでした。言葉は大切にしなくてはいけない、というのはわざわざ演劇をやったり観にいったりする人間にはあたりまえのことてすが、それでも不可避に私たちの放った言葉は他者の中で独自の意味や重さを持って私たちを突き放すようにふるまってしまうことがあります。そういったことが決定的な形で現実化、実体化することがあるわけです。それは言葉を受ける一人一人が独自の独立した人間であるから当たり前なことなのですが、人間存在や他者との関係性といったものにおける絶望的な孤独感を産むものだったりするわけです。劇中、最後に主人公はある人の言葉に対し対し激怒します。しかしその言葉は自分が過去に守るべき人に対して放った言葉と同じなのです。彼は本当は何に対してキレてしまったののでしょうか。生きるってつらいね。
満足度★★★★★
テーマが限定的なので、今回の話が一要素として組み込まれる「姿」ほど翻弄されるめくるめく感じはないが、心を掴まれる。痛烈な復讐になっており、この復讐はありだと思った。怒りは大事だ。
満足度★★★★★
『弟兄』を観劇。
学生時代に受けたいじめの一連はほぼ実話なのでしょうが、ちょっとすっとぼけた感じの作者(主人公)の主観性と他者への客観性のバランス配分のおかげで、とても観やすい自分史エンターテインメントに。
いじめの筆頭は何だか学生時代より現在の方が忌々しく映ったのだけれど、対峙する作者が(なかなか癒えない傷を負いながらも)大人になって精神的な武器もいろいろ身につけているので、そこが何とも小気味良い。
「親友」ではなく「弟兄」か・・・
転んでもタダでは起きない感じが好きかも。
「弟兄(おととい)」約80分強。余計な取り繕いのない素直な演技の応酬で、ヒリヒリとした臨場感あり。イライラはらはらグサグサ来て、ラストにじ〜ん♪ いいものを見せていただき感謝。ダブルコールになりそうだった。俳優さん、次回からはぜひ準備を!ロビーで今回のバージョンの台本購入(千円)。緊急ウイルス対策に些少ながら寄付。終演後の役者面会もなし。徹底されている印象。