
トラブルショー
ミュージカル座
THEATRE1010(東京都)
2008/02/21 (木) ~ 2008/02/25 (月)公演終了
満足度★★
ミュージカル界の「雑魚の会」
騙されたと思って見に行ったら、本当に騙されました。
歌舞伎界が時々国立劇場で、名前のない大部屋歌舞伎俳優だけで
戯曲を上演する「雑魚の会」ってのが上演されますが、
まさに、それのミュージカル?版といえましょう。
いろんな大作ミュージカルのアンサンブルをしている実力派を
集めたキャスト、との触れ込みですが、
その通りで、非常に非常に地味なキャスト、劇団四季より地味です。
大作ミュージカルのアンサンブルの中にはキラりと光る人、時々いますが、
それはアンサンブルの中にいるから光る(可愛い、カッコいい)のであって、
やっぱり前面に出てくると、何の魅力もない、存在感のない人ばかり。
その寄せ集めで3時間もの上演時間、
個人的に関係でもない限り、しんどいです。
やっぱり、大舞台の真ん中に立つって、選ばれしことなんですね。
オーラというか資質というか。
少々歌が上手くても、少々演技が上手くても、少々踊りが上手でも、
少々見た目が可愛い(カッコいい)、それだけじゃダメなんですよねぇ。
話は、いわゆるバックステージものなんですが
20年近く前の三谷作品「ショウマストゴーオン」どころか
平凡だった「~音二郎一座」の足元にも及ばない程度の
ミュージカルコメディ???
「恋はコメディ」を始めとする大衆演劇ほど、ベタ一色にもなれず、
大人計画、三谷作品を始めとする話題作のようなシュールさは勿論なく、
舞台の上の人だけが、この作品を制作した人達だけが、
面白がっているようなレベルのコメディ。
なんで下手な喜劇って「抱腹絶倒」とか「クレイジーな面白さ」とか、
「場内、爆笑の渦」って、大げさに銘打つんでしょうか?
初日に足を運んだこともあって、出演者、関係者の知人友人が
多かったのでしょうか・・・?わけわからないところで、(大して面白くもない
場面で)客席で笑いが起きている。
なーにが面白いのか、らっきょが転がっても笑う女子高生だって
笑いはしないであろうレベルのシーンの連続。
時代錯誤なドタバタ劇、中途半端なツっこみじゃぁ、
老若男女、どの世代にも、そっぽ向かれるだけ。
こないだの「ダッシュ」じゃないですが、客席に「サクラ」としか思えない
異様に大きな動作で笑ったり、大声で引き笑いしたりする人って
いますよねぇ。多少の「仕込み」は呼び水代わりで必要かもしれませんが
基本のレベルが低いのに、大げさに笑って、寂しい話です。
僕自身、そんなに笑いに厳しい訳じゃないけどなぁ。
結構、何でも面白がるけど、仕事帰りに北千住まで行って
疲れているから、笑いの神経が鈍感になっているのかなぁ??
確かに3時間のうち、3箇所くらい、のべ2分位、笑えるシーンは
あります。2幕田中利花のシーンで、結構笑えました。
(田中利花も、自虐的に見た目ネタで笑いを取ろうとしている。
いい役者さんなのに、安っぽく扱われて残念です。)
それ以外は、想定の範囲内、使い古された、
作品の内容同様、どこかで見たことのあるネタばかり。
カビ臭いネタです。
何より、シラけるのが、
地味なアンサンブル役者が、舞台の真ん中に立って
台詞を言えて、相当嬉しいのでしょう、
絶唱、絶叫演技が続くこと。
くさい、くさい。
「研究生の発表会」ごとく、¥3000程度で売った公演なら
公演回数も2-3回なら、
いやに多い出演者達の親族、ご友人達で楽しめばいいでしょう。
文句もいわない、期待もしない。
でも、マスコミも巻き込んで宣伝しているのですから、
わかりやすい簡単な芝居ではあるけども(それは、とても
大事なこと)
やっぱり、もうちょっとレベルの高い芝居を上演してほしい。
夜の10時を過ぎた終演時間、長時間も芝居に付き合って
疲れた体を引きずって千代田線で都心に帰るケダるさ。
劇場から外へ出るエレベーターを団体で降りると、店内を監視する
警備員が数人。
「有難うございました」って御客に言うんじゃなくって
「お疲れ様でした」「ご苦労様でした」って。
状況見れば従業員じゃないこと位わかるのに、真顔で挨拶。
これが一番面白かった。

フィメール・カスパール
儚組
C.A.Factory(東京都)
2008/02/21 (木) ~ 2008/02/24 (日)公演終了
満足度★★★
どこか幻想的な・・・
演劇が、自分の日常を離れイメ-ジの世界へいざなってくれる媒体という観点からすれば、よくできた作品だと思う。
発声が全員素晴らしいのにビックリした。
ここまでキレイな発声だと、それだけですごく心地良かった。

恋する妊婦
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2008/02/08 (金) ~ 2008/02/28 (木)公演終了

UFO
コンドルズ
青山円形劇場(東京都)
2008/02/20 (水) ~ 2008/02/23 (土)公演終了

誰も寝てはならぬ
国道五十八号戦線
明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ(東京都)
2008/02/21 (木) ~ 2008/02/25 (月)公演終了
満足度★★★
心意気は買い。
学生演劇の卒業公演ということだったが、そんなことは一切感じさせない内容だった。
いい意味でも悪い意味でも。
たぶん、本当に意識してなかったのだろうw
「演劇は絶滅しました」
惹句でわかるように、なかなかに挑戦的な芝居。
今後とも是非、挑戦を続けてほしいと思います。

恋する妊婦
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2008/02/08 (金) ~ 2008/02/28 (木)公演終了
満足度★
んー、よくわからん
岩松了作品初めて観ました。
個性的なキャストに惹かれてみてみたのですが、正直みなくてもよかったかなぁと。
彼の世界が少しでもわかる人には面白いのかもしれませんが、私にはちっとも。2部でちょっと盛り上がったかと思ったら終盤には退屈で終わった後になんだかムカムカしてきたのはなんだったんだろう?

着座するコブ
魚灯
京都芸術センター(京都府)
2008/04/18 (金) ~ 2008/04/20 (日)公演終了

ナルシグナル
東京ネジ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2008/01/31 (木) ~ 2008/02/03 (日)公演終了

マイン'08
strange GARDEN
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2008/02/14 (木) ~ 2008/02/18 (月)公演終了
満足度★★
死をテーマにする芝居
死をテーマにする芝居って凄く難しいし、デリケートな問題だから、余程、執筆力のある脚本でないと、ぽしゃる可能性もあるわけだよね?
死にたいと言う男女が一つの部屋に集まって集団自殺しようとするところから、芝居は始まる。
だがだがしかし、だがしかし・・・中々死なない。死ねない。
大体、死のうと考えてるニンゲンが、集団でそれも誰かと一緒に死のう。と考えてる時点で、『死にたくない』という意思の表れだよね?
この世に何の未練も無く死のうと考えてる人達って、果たして、道連れを必要とするのだろうか?
道連れを必要とするなら、生きてればいいじゃん!
とにかく、生まれてこのかた、思春期だって『死のう』とは一度も考えた事がないワタクシは、命を大切にしない輩が嫌いだ。
死を考えたとき、自分を生んでくれた両親や自分を好きでいてくれる人達が悲しむのを分かっていながら、死を選択する輩が嫌いだ。
傷ついたとか、生きてる意味がなくなったとか、それなりの理由をつけたがるけれど、残された人に対する思いやりがないだけだから、嫌いだ。
物語には生きたい人が欲する臓器と死にたい人が登録する臓器の話も出てくるが、こういう場面での臓器提供の話はタブーだと思う。
要は、臓器を提供する側は本当に苦しい血のにじむような選択を強いられるからだ。
そこに横たわってる人は死んでるのに臓器は脈を打ってると言う不思議な感覚に囚われ、本当は死んでいないのじゃあないか?とか、臓器が欲しい為に死を早くしたのではないか?とか、疑心暗鬼に包まれ、非常にやりきれない無念な思いがのしかかるのだ。
もしかしたら、あの世に行けないのじゃあないかとか、臓器を出されて空っぽの体で天国に行けるのだろうかとか、非科学的な事を考えながらも体が引き裂かれるような苦渋の選択をするのだ。
臓器を取った後はドクターも一分一秒の世界だから、ザッと縫ってガムテープで留めただけの遺体が戻ってくる。。
それを見て「うわぁーーー!!」と声をあげて泣くんだよね。。
こっちが死んじゃったほうが楽だ!と思いながら。。
そうやって、命の大切さを知る。
だから・・・芝居を作る上で死をテーマにするなら、訴えたいものは何かを明確にする必要がある。。
今回は脚本も演じる役者も自分に陶酔していて見せる舞台ではなかった。
陶酔させるなら、観客にしなきゃ。。

『ブレイク-ィング』『オン/オフ』
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2008/02/14 (木) ~ 2008/02/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
おいしい時間
他国語は直接理解できなくても、とても良くわかる。演劇・音楽、芸術は世界共通!!
特にブレイク-イングは3種のまったく違う言葉・演出での舞台。もう最高に至福な時間でした。

親の顔が見たい
劇団昴
新宿シアタートップス(東京都)
2008/02/01 (金) ~ 2008/02/11 (月)公演終了
リアルに痛い
放任ともいえるくらいのこども時代を過ごした自分が
その頃親を含めて周りの大人から言われた事。
「自分が嫌なことは人にしない」、
「人の為にしたことを『してあげた』と思うな」
「自分が人をどう扱うかで人の自分への扱いが決まる」
今モンスターと呼ばれる親の多い事を思う時
コレはお芝居の世界だけではないのだからリアルに痛い。
こどもは親の鏡ですよね。

恋の丸ノ内線
ポリタン煉瓦亭
劇場MOMO(東京都)
2008/02/20 (水) ~ 2008/02/24 (日)公演終了
満足度★★★
ユニークな設定や目のつけ所は・・・
ユニークな設定や目のつけ所は悪くないと思うのですが・・・。
少しインパクトが欠けるように思いました。
情報が少ないのでよくわかりませんが、第一回ということは劇団としての旗揚げ公演でしょうか。
キラリと光る個性もあったと思いますので、また楽しみにしたいと思います。

恋する妊婦
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2008/02/08 (金) ~ 2008/02/28 (木)公演終了
満足度★★★
岩松了作品でした
いやぁ。久々の岩松了作品の観劇。前半は少し重い気がしましたが、後半はすごく刺激的でした。
なにより、今回観劇して鈴木砂羽さんのファンになりました。存在感が大!!
もちろん、小泉今日子さん魅力的ではありますが…。
風間杜夫さんの芝居をもっと観たかったかなぁ。
「アイスクリームマン」を思い出しましたね。

「(発電所)」
親族代表
新宿シアタートップス(東京都)
2008/02/14 (木) ~ 2008/02/24 (日)公演終了
満足度★★
のほほんと。
コントと言っても五者五様といった感じで、そこがオムニバスの楽しみ。
のほほんと気構えなしに見るのも、たまにはいいかなって思える。
でも、福原演出の妙がもうちょっと見たかったな、と欲を言ってみたり。

グッデイマンハッタン
ttk
ザ・ポケット(東京都)
2008/02/20 (水) ~ 2008/02/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
驚き
ドラマチックな音楽に乗り展開する物語。
ストーリーもテンポ良く進み、一気に物語に引き込まれました。
どの役者さんも存在感があって、笑って笑って、じんわりして・・・。
本当にいい舞台でした!!

ライカンスロープ
Afro13
シアターVアカサカ(東京都)
2008/02/14 (木) ~ 2008/02/19 (火)公演終了
満足度★★★★
よかったです。
東京公演を2回。
Afro13さんのLive初めて観ましたが、踊り・歌・殺陣のクオリティーも高く、見ごたえ十分な舞台でした。
奥行きのある舞台の使い方(通路も含めて)で常に動いて躍動感を感じました。
随所に散りばめられた笑いの効果も自分的には好きでした。
低いところで演技を行う事が多かったにもかかわらず、舞台が低めで見辛い感じがあったのが残念。
でも、それだけ役者との目線が近かったという事で、全体的には非常に満足でした。

ジャックとその主人
まつもと市民芸術館
吉祥寺シアター(東京都)
2008/02/19 (火) ~ 2008/03/02 (日)公演終了

恋の丸ノ内線
ポリタン煉瓦亭
劇場MOMO(東京都)
2008/02/20 (水) ~ 2008/02/24 (日)公演終了
満足度★★
タイトルは安心感があったのだが・・
タイトルに安心感があったので観たのですが、ストーリーが起承転結がまったく出来上がっておらず、笑い?、ストーリー性?、シリアスさ?何をこの芝居で訴えたいのか、見せたいのか、私には理解出来なかったので、大変残念です。本はだれかに読んでもらっているのかな・・・
あと気になったのは役者さんの声量が足りないこと。今回は小さな小屋なのでいいかもしれないが、もっと発声練習しないと100人位の小屋で最後部にははっきり聞き取れないかも・・・
更なる精進を期待したいものです。

新 パパ・タラフマラの「シンデレラ」
パパ・タラフマラ
ザ・スズナリ(東京都)
2008/02/10 (日) ~ 2008/02/17 (日)公演終了
満足度★★★★
圧倒的な存在感。
おとぎ話でありながら力強くて骨太。ロマンティックなシンデレラのお話をそぎ落としそぎ落として、ぷーっと膨らませたような。体の使い方の自由さに目を奪われました。はあああ。こういうパフォーマンスもおもしろいな。単純でシンプルなのにため息をつかせるような迫力。また観たい。

ライカンスロープ
Afro13
シアターVアカサカ(東京都)
2008/02/14 (木) ~ 2008/02/19 (火)公演終了
満足度★★★
声量は十分だが…
歌も踊りもあるエンタテイメントを迫力をもって楽しくやってくれる。主役級の演技は安心して見ていられる。だが込み入ったストーリーのわりにはテーマがクリアではない。いろんなものを投げ込んで落ち着かなくなってしまったという印象。観客の緊張をほぐすマッサージ効果はあるが、深いところに届き癒しとなる声は聞こえない。これでどこまで求心力を維持できるか? 次回に期待。