最新の観てきた!クチコミ一覧

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神様とその他の変種

神様とその他の変種

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2009/04/17 (金) ~ 2009/05/17 (日)公演終了

それでも祈るのよ
閉じた閉じた世界で起こった。

どこにも行けないこまったできごと。


神様がちゃんといるとするのなら、

いてもいなくても変わんないような神様なんだよ。

ネタバレBOX

テーマとか、伝えたいこととか、

ほんっとに何もわかんなかった。


でもね。 面白かった。


いろんなことがどうっでもよくなる。



だから言ってたじゃない。 出鱈目なんだって。
無頼茫々

無頼茫々

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2009/05/10 (日) ~ 2009/05/18 (月)公演終了

満足度★★★★★

090514
観劇

容疑者χの献身

容疑者χの献身

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2009/04/30 (木) ~ 2009/05/24 (日)公演終了

満足度★★★★

あの「容疑者Xの献身」が舞台の上にあった
時間や場所が多様に交錯するミステリーを、一体どうやって舞台にまとめ上げ、原作を知らない人にも理解してもらえるようにするのだろうと、興味津々ででかけた。

見事だった。脚本も演出も役者も一体となって、まさに、あの「容疑者Xの献身」がそこにあった。
ここまでできるとは、さすがに思ってなかったので、本当に驚いた。
しかも、途中だれることも、飽きることも一切なく、全編をスピーディに突っ走っていたのだ。

カーテンコールの惜しみない拍手がすべてを物語っていた。

ネタバレBOX

この舞台を観に来るお客さんの多くは、原作を読んでからか、映画を観てから来ているのではないかと思う。

そうするとストーリーは当然知っていつつの観劇だろう。

原作ありで、このように再現性の高い舞台だと、ついつい、「原作との答え合わせ」的な見方になってしまいがちだ。

今回は原作に忠実に、ということであるらしいのだが、できれば、ここまでできるのならば、もっとキャラメルボックスならではの解釈、視点がほしいと思うのだ(もちろんストーリーを変えてくれというのではない)。

原作と唯一異なるのは、チョイチョイ挟まれるお笑いの部分だ。これは、どれもいいタイミングでうまい具合に挟まれているので、とてもいい効果を生んでいると思う。
だけど、それが劇団の「容疑者Xの献身」に対する答えであるとは、もちろん思えない。

せっかく原作のある話を取り上げるのならば、取り上げた理由があるはずで、そこを掘り下げて、観客に提示してほしいと思うのだ。
感動したから取り上げた、のならば、どこにどう感動したのかを劇団の独自性で示してほしい。

例えば、話の軸にある、石神の内面をもう少しじっくり見せるなどのシーンが、全体のスピード感を殺してしまっても、また、あと15分上演時間が長くなったとしても(これだけ見事なのだから、もう少し長くてもまったく苦痛ではない)、是非ほしかったと思う。
立ち止まって、観客も考えるところ(あるいは、帰り道でふと思い出すようなひっかかり)がほしいのだ。

とても、よかっただけに、そう思った。

また、笑いのシーンなのだが、保険的な意味合いなのか、太ってるとか顔のことなど、容姿に関する笑いは、確実に笑いをとれると思うのだが、なんかベタすぎて、この話の全体から受ける印象と比べて、いかがなものかと思ってしまった(周りは大笑いしてたけど)。
なんか無理矢理感もあるし(そんなに顔でかくないし、とか)、そのいう笑いを選択しなくても、笑えるシーンは、十分、笑えるし面白いと思うのだが。

次回は、再演でオリジナルらしいので、原作からの呪縛もないし、こんなに素晴らしい舞台ならば、是非観たいと思う。
朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)

FUKAIPRODUCE羽衣

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/05/09 (土) ~ 2009/05/20 (水)公演終了

満足度★★★

もっともっと、って思っちゃう。
かなりハードルが上がってしまってたからかな、時間の長さのせいかな、ちょっとたるみを感じてしまいました。暑苦しさと熱気は大好きだから。直接的な言葉じゃなくて行為で感じたかったって思うのは贅沢な要求ですか?

ネタバレBOX

前半のわくわく感から、後半への流れのもったり感がもったいない。アゴラだからかしら。近いのに遠い感覚です。客演が多いせいなのか、場面が多いせいなのか、カップルでの濃密なシーンが平均化されちゃってるように思えました。体温は高いのにエロくないような。

HOTELのシーンはスズナリでのEKKYO--!!の焼き直しだったこともちょっと私としては残念。その時のほうが熱さは勝ってた感じもあって。

歌の印象もなんか薄かった感じ。前回の方が頭の中でぐるぐる回ってました。

トラムでどうなるのかも楽しみだけど、カフェとかギャラリーとかの息遣いが直に伝わる場でも観たいなぁ。
旅がはてしない

旅がはてしない

アマヤドリ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/07/17 (金) ~ 2009/07/21 (火)公演終了

ひょっとこが羽化=何になる?
何故か観るまでずっとカブトムシをイメージしていました。ひょっとこ乱舞は舞うし、蝶のほうが連想するに容易いはずなのに。なんでかなぁ。広田さんがカブトムシっぽいとかそういうイメージを持ってたのかなぁ。それとも男子はそもそもサナギって言えばカブトムシになっちゃうもんなのか?なんでかなぁ。
舞台装置が簡素な分、芝居を観る事に集中出来ました。広い空間で空調が効いていたのもあるけど、後半は体感温度が低くなりました。物語にはそれほど共感したつもりはないのに妙に空虚な切なさのせいで。置いてけぼりな気持ちがそうさせた気がします。再現でかつての姿を確かめようとしたものの、結局は初演版から結構変わっちゃったとの事。比較的最近ひょっとこを観始めた自分は昔の姿が気になったので、その点はちょっと残念だったり。でもまぁ時間が過ぎて関わる人々が移り変わればそれも当然かな。思えばそれも旅の一部だった。
タイトルの通り、はてしない旅の物語。人生を旅に例えるだけならよくありますが、これは更に深かった。物理的な移動だけではなく、状態や状況が移り変わるのもまた旅なのです。「自分という存在は何なのか」「他人は一体何を考えているのか」思惑や思考が答えに行き着こうと何処かへ巡っていく事も旅。この作品を観ながら意味を探すのも旅だった。個人的には「プラスチック・レモン」とセットな感覚もあったり。存在の是非に対するクエストに繋がりを感じたのかも。
先述した様に旅の定義をはてしなくしてそれを念頭に7月の公演を観ればより楽しめるはず。

無頼茫々

無頼茫々

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2009/05/10 (日) ~ 2009/05/18 (月)公演終了

満足度★★★★

いい雰囲気
いい雰囲気でした。次回も期待。

オール・アバウト・ラブ

オール・アバウト・ラブ

てにどう

ザ・ポケット(東京都)

2009/05/13 (水) ~ 2009/05/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

良かった。
良かった。もう一つのほうも見てみたい。

学芸会レーベル♥KR-14【中屋敷法仁】

学芸会レーベル♥KR-14【中屋敷法仁】

キレなかった14才♥りたーんず

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/04/20 (月) ~ 2009/05/05 (火)公演終了

満足度★★★★★

学芸会の感想
それは上演後のアフタートークイベント…。
さっきまであんな活き活きしてた役者さん達が揃っていながら、
彼らのつくるきつきつな静寂を眺めることになろうとは!
演出家から決まった台詞を与えられ、
表現する時間をきっちり与えてもらわないと、
…こうなっちゃうんだねぇ。
イベントの司会を務めた役者さんも
「これが初舞台なんです」と緊張気味。
そしてこの『学芸会レーベル』という舞台は、
この現実そのものを描いた傑作!
永久に封印され人類の歴史からも抹殺された「学芸会」を発動し、
その恐ろしい「学芸会」に取り込まれてしまった者達が
こまばの舞台に「演劇」としてついに開放されたのだった!
そういうことですよね??
素晴らしい!
あー、笑った!笑った!
実は深い深い?中屋敷法仁の世界が見事に開花。

オール・アバウト・ラブ

オール・アバウト・ラブ

てにどう

ザ・ポケット(東京都)

2009/05/13 (水) ~ 2009/05/17 (日)公演終了

A観劇
こちらも第3話、泣いてしまいました。恋愛は誰でも経験しますもんね。

オール・アバウト・ラブ

オール・アバウト・ラブ

てにどう

ザ・ポケット(東京都)

2009/05/13 (水) ~ 2009/05/17 (日)公演終了

B観劇
第3話が思いがけず、ふっとんだ。舞台美術がやっぱすごい。

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)

FUKAIPRODUCE羽衣

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/05/09 (土) ~ 2009/05/20 (水)公演終了

満足度★★★

暑い熱い
暑い熱い作品。
これのマチソワ公演はやる方は大変そうだなぁ。

「 天才作家の7つの贈り物 」

「 天才作家の7つの贈り物 」

TOKYO NOVYI・ART

シアターX(東京都)

2009/05/03 (日) ~ 2009/05/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

「どん底で」を観た!
東京ノーヴィーの素晴らしいところは、ハイレベルな役者陣に独特の雰囲気を加味してワタクシ達観客をその風景の場所まで連れて行ってくれるところにあります。「天才作家の7つの贈り物」は日替わりで違った演目を2日前と同じキャストが演じる。という高度な技にただただ感服したのでした。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

地下の傾きかけた木賃宿で暮らす貧困層の人々は、それぞれの事情でここに流れ着き、その日暮らしをしていた。
そこへ不思議な老人が舞い込み、いにしえのカウンセラー的な役割を果たすうちに彼らの生活が少しずつ変化していく。

一方、その宿主・コストゥイリョフの妻ワシリーサは、夫から自由になりたいと考え、ワシリーサの情夫ペーペルが、彼女の実妹ナターシャに惚れていることに目をつけ利用する。ナターシャは姉夫婦の家に居候していて、虐待を受けていた。夫を殺害すれば、妹と結婚させ300ルーブリを提供しようと申し出る。ペーペルはワシリーサの誘惑にのり、コストゥイリョフを殺害するが、ワシリーサはペーペルが殺したと訴える。騙されたと知ったペーペルは、ワシリーサから計画を持ち込まれたことを訴える。そうしてナターシャは姉と自分の夫となる人が、共謀して義兄を殺害したことを悟り、ワシリーサとペーペルが犯人だと涙ながらに叫ぶ。

人生の底辺に暮らす人々の可笑しくも悲しい人間模様と、貧困という牢獄から抜け出すことを夢見ながらも、抜け出せない彼らは誰一人幸福になることがなく、どん底にいる市民たちは、歌と酒だけを娯楽に日々の生活を送っていく。

鍵屋の女房は病気で死に、役者は首を吊って自殺し、死体を置きっ放しで彼らは人生の最後を謳歌していた。反面、「俺達下等な人間は誇りや良心もないが、金持ちや権力を嫌う。」などと講釈し、かと思えば、「俺達はただ洋服を着たり脱いだりしただけの人生だったな・・。」と嘆く。その悲惨な姿は悲しみを通り越し異様なほど面白いのである。


相変わらず照明は薄暗く地下の木賃宿の湿った不潔感や泥臭い雰囲気が見事に演出されていました。見応えのあるお芝居。下北沢でも同じものを公演されてるので、是非にお勧めしたい。




無頼茫々

無頼茫々

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2009/05/10 (日) ~ 2009/05/18 (月)公演終了

200905131930
200905131930@ザ・スズナリ

或ルゴリズム

或ルゴリズム

電動夏子安置システム

Duo STAGE BBs(東京都)

2008/03/20 (木) ~ 2008/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

この劇団追っかけるぞ!

と思った作品。
確か劇団員のみの作品で、それを見たのは初めてでした。
前までは客演さんがいらしたりしたので。

ネタバレBOX

劇団員のみとなると、どうしても小さくまとまってしまって見えてしまう劇団が多い気がしてるんですが(すみません勝手な考えで)

ここは違います。

役者さんが充実してます。個性が。


個人的にワタナベさんが好きです。

でも皆さん、動き、セリフ、共に笑いを取れる方々なので、本当にびっくり。


ラスト、動きが止まってしまうオバラさんがセツナクて。

限られた状況の中で必死に何かをしようとする人間。
普段の私もそうでありたいと感じました。

あの作品の世界には行きたくないけども(笑)
ЖeHopмaN (ジェノルマ)

ЖeHopмaN (ジェノルマ)

電動夏子安置システム

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2007/11/03 (土) ~ 2007/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

やばかった
楽しかった。

2バージョン。
両方見ました。

絶対に両方みるべきですねコレハ。

ネタバレBOX

もちろん一つのバージョンでも楽しめますが。
私の印象では、
シリアスバージョン
コメデイバージョン
に分かれた感じ。
…ごめんなさいエスとエフと言うバージョンに分かれていたのですが、どっちがどっちだったか忘れました。

コメデイバージョンでは、ワタナベさんとなしおさんの芝居がとんでもなく光っていました。
シリアスバージョンでは、ノグチさんとオバラさんが!
オバラさんのラスト付近の心情が爆発する芝居には…ちょっと感動。

ノルマにもジェナーにもスィラーにも…ジェノルマなんか特に、実際になりたくないけれど、遊びで出来るなら一度参加させて欲しいゲームです。

楽しめました!
笑うフレゴリ

笑うフレゴリ

電動夏子安置システム

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2008/10/23 (木) ~ 2008/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

期待通り
おもしろかった作品。

電動夏子安置システムさんは好きな劇団ですので、ついつい期待してしまいます。

期待通り、おもしろかった。

期待を裏切らないのって凄いと思う。

ネタバレBOX

ダッチワイフの落ちが個人的には好きです。
冒頭、じゃっかんいつもよりも展開がゆるやかな気がしました。

まぁそんなゆるやかさも、ファンな私には、さてさてこれからどうなるのか?
と期待させずにはいられない感じでしたが。
初めて電夏をご覧になるかたには、すこし難しいかな?(偉そうですみません)と思いましたけれど…

最後の死んでしまった父親へ愛情を持っていた事を打ち明けるシーン。そして形見として父の大事にしていた観葉植物の一部を切り取る
実はそれが父親本人だとも気がつかずに…

愛している人を、ちゃんとした目でみることができていない…
そう感じて少しセツナクなりました。
勝手な解釈ですが…
旅がはてしない

旅がはてしない

アマヤドリ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/07/17 (金) ~ 2009/07/21 (火)公演終了

満足度★★

うーん、よく分からん
今年の7月に東京芸術劇場での再演が決まった
『旅がはてしない』の初演ヴァージョンの
一夜だけの再現プレ公演『サナギ版』。。。

のはずだったが、
なんか結局大幅なカット(30分短縮)したらしい。


で感想・・・
よく分からん。
話の核になる「ミネストローネ」と呼ばれる空間?道?や、人体の交換など
不思議な要素が多すぎて、肝心のストーリーや人間関係がよく見えてこないまま終わっちゃった。結構期待してたんだけどな。
でも、乱舞(踊り)の部分は好き。

わざわざ、
プレ公演をやったってことは、7月の本公演は
きっと大幅に違うものになるんだろうな。
きっと気になるから観にいっちゃうだろうな。

きらめく星座 ~昭和オデオン堂物語~

きらめく星座 ~昭和オデオン堂物語~

こまつ座

天王洲 銀河劇場(東京都)

2009/05/06 (水) ~ 2009/05/24 (日)公演終了

満足度★★★★

素直に「とてもいい舞台を観た」と言える
戦争というのは、ある日突然やってくるのではなく、日常とつながってじわりとやってくる。

舞台となるオリオン堂にも戦争がじんわりとやってくる。
歌好きで明るい家庭がどうなっていくのかを悲壮感なしで描いているだけに、哀しみは増す。

台詞1つひとつが、それこそきらめいていたり、ずっしりとした重みがあったりするのだ。

かなり大げさに書けば、舞台の、芝居の楽しみというものが、すべてそこにあるようにすら感じた観劇だった。

ネタバレBOX

明るい家族(同居人を含め)なのだが、ことさら母親が明るく、けなげである。
実際は、舞台の裏ではため息をついているのではないのだろうかと心配するほどだ。

脱走兵の息子もあまりにもノー天気すぎて、どうやらこれは寓話なのだろうと思うのだ。
堅物の傷病兵の元軍曹も、その描かれ方は、徹底的に戯画化されているし、その元軍曹と結婚する娘も、かなり酷い話なのだが屈託はない。
寓話にしなくては描けないような話なのかもしれない。

元軍曹が違和感を感じると吐露するあたりから、舞台の様子は、ぐっと緊迫してくる。彼の手の痛みも象徴的だ。こういうあたりの表現はさすがだと思う。

まるで、あるいは当然のように戦争というものがあり、近所の目を気にして生きている、徐々に悪い方向に進んでいるのに、その状況にうまく対応して、そのことに気がつかない、そんな(たぶん)どこにでもあるような家族。

そうやって生きていた家族は、結局バラバラになっても、強く嘆くことなく、あくまで前向きで、生きようとする力は強い。

ただし、長崎に帰る夫婦と満州の開拓団へ教師として赴く男の行く末は、あと数年で、さらに過酷なものになるのだが。

ラストのポスターにもあるガスマスク姿の不気味さは、強烈だった。

そして、明るく、生きる力溢れる家族が最後に歌う歌に、ピアノの不協和音が激しく重なるラストは、家族の行く末を暗示して、鋭く心に突き刺さった。
それを反芻しながらの帰り道であった。
関数ドミノ

関数ドミノ

イキウメ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/05/08 (金) ~ 2009/05/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

パワフル
いや~すっかりイキウメ症に感染してます。笑。
古川さん、すごいですね。初演はだれがあの役をやっていたのかしら。
気になるー。初演とは違うんですよね。いやいや進化し続けるイキウメのみなさま。これからもドキドキワクワクゾワゾワさせてください!

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)

FUKAIPRODUCE羽衣

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/05/09 (土) ~ 2009/05/20 (水)公演終了

満足度★★★★★

はまってしまった。
 賛否両論分かれると聞いてきた初見の羽衣妙ジカルだが、見事にはまってしまった。面白かったとか感動したとかいう表現ではなく、糸井マジック、FUKAIワールドに洗脳されていまったという感じ。中毒性のある芝居なのでみなさんご注意を(笑)。

 全編性的描写ののオンパレード。最初はびっくりしたが、FUKAIPRODUCE羽衣(以下FUKAI)の表現は少しもいやらしくない。独特のえも言われぬ動きを繰り返す踊りは、シャーマニズムの儀式のように、神々しくさえ感じた。そう、深井順子は現代のシャーマンなのだ。

 そして途中から、これは豊穣の祭りだったんだと悟った。彼ら(彼女らの)全身からほとばしるエネルギーは我々の心の中に直接的に働きかけ、爆発的なエネルギーと生の活力をいただいた。

ネタバレBOX

 1枚の大きな布にくるまって役者が登場してくる冒頭シーンは、暗示的で興味深い。そして全員が出そろうと、それぞれが布団(ベッド?)となり、そこでそれぞれが一夜を過ごしたカップルになる。見事なオープニングだ。

 そして、その後も様々シチュエーションを変えながら、エロティックなシーンが続く。
ホテルだったり、山の中だったり、二人の部屋だったり。そしてそれぞれのシーンに次第に激しい音楽と激しい踊りが絡んでくる。その踊りはどこでも見たことのない踊りだ。演技と音楽と踊り、それらが全部からみあって独特のFUKAIワールドが出来上がるのだ。

 演出家が狙っているのは、決して性の解放でもなければ、エロスへの礼賛でもない。音楽と踊りと台詞とシチュエーションがぴたりとあったとき、役者は一線を越えて光を放つ。その役者が光を放つ瞬間を生み出すために色々な設定を用意しているのだ。

 FUKAIのことがわからない人は、ひとつひとつのシーンに脈絡がないと言い、全体として何が言いたいのかがわからないと言う。違う。FUKAIの芝居は頭で考えてはいけないのだ。体全体で感じる芝居なのだ。FUKAIの芝居に身を任せ、感性で感じると、最初のシーンからラストシーンまで構成がいかに緻密に出来ているかがよくわかる。例えば、コンサートに行ったとき、1曲1曲にテーマの関連性はない。しかし、それでもその1曲1曲がからみあって、コンサートはどんどん盛り上がっていき、最終的にコンサート全体の感動を生み出す。それと同じなのだ。

 心を無にして、この芝居に身を任せれば、この芝居がいかに清い芝居で、いかに美しい芝居かということがわかる。そしてなにより、役者のひとりひとりが舞台上できらきらと輝いていることがわかるはずだ。

女優として歌手としてダンサーとして類まれなき才能の持ち主、深井順子と、独特の糸井ワールドを縦横無尽に繰り広げる作・演出・音楽・振り付けの糸井幸之介に魅せられた一夜だった。

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