「 天才作家の7つの贈り物 」 公演情報 TOKYO NOVYI・ART「「 天才作家の7つの贈り物 」 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    「どん底で」を観た!
    東京ノーヴィーの素晴らしいところは、ハイレベルな役者陣に独特の雰囲気を加味してワタクシ達観客をその風景の場所まで連れて行ってくれるところにあります。「天才作家の7つの贈り物」は日替わりで違った演目を2日前と同じキャストが演じる。という高度な技にただただ感服したのでした。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    地下の傾きかけた木賃宿で暮らす貧困層の人々は、それぞれの事情でここに流れ着き、その日暮らしをしていた。
    そこへ不思議な老人が舞い込み、いにしえのカウンセラー的な役割を果たすうちに彼らの生活が少しずつ変化していく。

    一方、その宿主・コストゥイリョフの妻ワシリーサは、夫から自由になりたいと考え、ワシリーサの情夫ペーペルが、彼女の実妹ナターシャに惚れていることに目をつけ利用する。ナターシャは姉夫婦の家に居候していて、虐待を受けていた。夫を殺害すれば、妹と結婚させ300ルーブリを提供しようと申し出る。ペーペルはワシリーサの誘惑にのり、コストゥイリョフを殺害するが、ワシリーサはペーペルが殺したと訴える。騙されたと知ったペーペルは、ワシリーサから計画を持ち込まれたことを訴える。そうしてナターシャは姉と自分の夫となる人が、共謀して義兄を殺害したことを悟り、ワシリーサとペーペルが犯人だと涙ながらに叫ぶ。

    人生の底辺に暮らす人々の可笑しくも悲しい人間模様と、貧困という牢獄から抜け出すことを夢見ながらも、抜け出せない彼らは誰一人幸福になることがなく、どん底にいる市民たちは、歌と酒だけを娯楽に日々の生活を送っていく。

    鍵屋の女房は病気で死に、役者は首を吊って自殺し、死体を置きっ放しで彼らは人生の最後を謳歌していた。反面、「俺達下等な人間は誇りや良心もないが、金持ちや権力を嫌う。」などと講釈し、かと思えば、「俺達はただ洋服を着たり脱いだりしただけの人生だったな・・。」と嘆く。その悲惨な姿は悲しみを通り越し異様なほど面白いのである。


    相変わらず照明は薄暗く地下の木賃宿の湿った不潔感や泥臭い雰囲気が見事に演出されていました。見応えのあるお芝居。下北沢でも同じものを公演されてるので、是非にお勧めしたい。




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    2009/05/14 12:29

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  • お返事遅くなりました。何故か、自分のページにアクセスし難い。なんだろ?(・・?)

    はい。下北沢で何度も上演してますね。
    確かに贅沢ですね。5シーズンチケットがなくなったので、6シーズンチケットを早いとこ発売してくれないと、次が観られません。(^^;)

    おーじ、貴方、読書のペースが速いみたいだから是非に読んでみて。それで感想を聞かせて。

    東京ノーヴィーの芝居は本来の戯曲の通りではなく、少しいじってます。だけれど本来の戯曲を崩さない程度に優しくいじってますね♪

    初見の場合、無料招待があるから、最初、招待で観たら?
    ワタクシも、1本は招待で観た!(^0^)

    2009/05/15 00:34

    素晴らしい作品だったようですね・・。
    作品紹介を見ると、著名な演目ばかりとは言え日替わりでこなしてらっしゃるんですね・・。

    おそらく過去に何度も上演して、培われた経験があってこそできることなんでしょうけど・・。
    それにしても、これだけの作品を一回限りで上演するなんて、何とも贅沢・・。

    今回の作品もロシアらしい、決して明る過ぎない色合いの作品ですが、それをとても上手く表現されていたみたいですね・・。

    この「どん底で」自分は未読なのですが、レビューを読んでまた興味が湧いてきました。
    また読んでみよっかな・・。

    自分のように、演劇の古典と言われる名作を余り知らずに来た人間にとって、こういう劇団はとても嬉しいですね・・。
    何だか啓蒙されるようで・。

    この劇団、色んなところで聞く評判も非常に高いようですし、実際の舞台、是非観てみたいと思います・・。

    2009/05/14 13:41

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