リフラブレイン
MCR
駅前劇場(東京都)
2009/10/29 (木) ~ 2009/11/03 (火)公演終了
百合の季節
劇団朋友
俳優座劇場(東京都)
2009/11/04 (水) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
熟れた乙女の貫禄。
客層はぐっと上の世代であれど、若い子達には新鮮だったのではないでしょうか。若干24歳、脚本担当相馬さんの人の見つめ方が、優しく言葉に出ていました。
休憩15分あり。全体で2時間15分。
ネタバレBOX
ぱっと見て面白いのが、背後のセットの木。意図的でないのかもしれないけど墓地を連想するグレーの色合いにしているのがシュール。
死ぬまで生きる!死ぬまで女!のメッセージとして受け止めました。
どの場面もうんうん頷きながら観ましたが、その中でも林檎の皮のエピソードが良かった。林檎の皮が剥けなかったらかっこ悪い、情けないという感覚、今の子供たちにもあって欲しい。
インシュリンの注射、働きながら「ちょっといってきます」ってトイレで注射打つ人をたまに見かけるので、病気、手術の話を自慢話のように話す日が私にも来るのだ、その時は笑って話していたい、好きなおじいちゃんやら青年の話やらできるようでいたい、そう思うのです。
おばあちゃん達がお粧ししてゆく姿が乙女で可愛い。
今日もいい天気
渡辺源四郎商店
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
空腹時の鑑賞注意
ここしばらく重いテーマが続いていたので、ちょっと拍子抜けするくらいにふんわりしてました。このまま終わってしまうの?え、いいの?? そう、よかったんです。セットがまたいいです。食べ物の匂いも芝居の一部、あまりお腹空いた状態では見ない方がよろしかいかと...ぐーぐー鳴りそうです。開演時間より早めに席に着くこともお奨めします。あ、もう明日が千秋楽だった。もう一度みたい。
山の手・女祭り・男祭り「お茶とおんな」「おとことお酒」
劇団山の手事情社
小劇場 楽園(東京都)
2009/11/04 (水) ~ 2009/11/15 (日)公演終了
おんな祭りを観劇
明るく賑やかな雰囲気とは裏腹に、時間が進めば進むほど殺人事件(メディア、ハムレット、阿部定)の当事者たる女性の怖さ、ドロっと感が凄く……て。
不気味で楽しい作品でした。
黴と鉄道
地球割project
pit北/区域(東京都)
2009/10/29 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
なんとも独自の世界観
当劇団初見。
私の知るかぎり、ほかのどの劇団とも交わることのない独自の世界観を有する作風。
ネタバレBOX
生物兵器として計画中の「黴」(完成品ではないため、人を殺すほどの毒性はない)を積み込んだ列車が(故意か否かは別に)爆破され、「黴」がとある町に放出され、3日で町を飲み込むほどに成長する「黴」の栄枯盛衰を独自の視点で描く。
あるときは、「黴」の視点から。あるときは、「黴」を撲滅すべく、奮闘する科学者の視点から。あるときは、「黴」を撲滅することを使命とする「きのこ」の視点から。また、あるときは、爆破された鉄道の駅員の視点から。
舞台は、シンプルで、4本(ときに5本)のロープと4人の役者の体のみで表現されるが、見るものの想像力をかき立てる。
せりふは極めて詩的で、時に、くさくも聞こえるが、そのくささが心地よい。
いらない里
ホチキス
吉祥寺シアター(東京都)
2009/11/07 (土) ~ 2009/11/15 (日)公演終了
満足度★★★★
大きなものには逆らえない?!
舞台の作り方と舞台導入歌が素敵だ。かつては不況の裏で暗躍するプロのコストカッターだった宮本が田舎に帰郷したおりの出来事を描いた作品。
相変わらず小玉久仁子の地球外生命体のような動きが妖しくもハマル!(^0^) でもって今回の髪型のきゃわいらしいこと・・。合うたびに美しくなるってどゆこと?笑
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
人件費カット!光熱費カット!接待費カット!を合言葉に社員の首を切ってきた宮本は、今度は自分の首を切られることに。仕方がなく田舎の実家の都幾川市に帰るも実家では父親が退職して居づらい雰囲気になっていた。
そんな折、かつての上司のコストカッター桂が都幾川市の行政の無駄使いを整理する為に指示されてやてくる。彼女のミッションは市の赤字を垂れ流し続ける天文台を処分する事にあった。
しかし、天文台館長と関わる人たちは地球外知的生命体の存在を信じて疑わない。そんな夢追い人が一丸となって天文台を守ることに宮本が関わってしまい、彼女が勢いから天文台救済運営委員会の長になってしまう。
宮本は天文台存続の為に、「UFOの町大作戦」やら「天文台アイドル大作戦」やら「宇宙人を見つけよう大作戦」やらを提案する。この提案自体が漫画ちっくで、どうにもこーにも可笑しい!(^0^) まるでウルトラマンの撮影現場のようなナリ!(苦笑!)
一方で桂は相変わらず宿泊するビジネスホテルで「収支表を見せなさい。」なんつって大きなお世話のコストカッター魂で、「このみかじめ料って何?無駄無駄無駄ムダムダムダムダムダムダーーー!!」とケンシロウのごとくコストカットしていく。「都幾川もみじ饅頭クッキー飴」販売店でも同様。ってか、いったい饅頭なんかい、クッキーなんかい?最後に飴がついてるから結局薬局、飴なんかい!?っつってよく解らない!(^^;)
そんなコメディともシリアスとも想像できない展開に殺人遺体が発見される。その遺体は見るに忍びない痛さ!笑 この遺体を確認しながら、「とても人間の仕業とは思えない!」なんて言い、いかにも君が犯人じゃね?なんて面の刑事が登場して遺体をひっくり返したり担いだりしちゃう!笑
そんな中、舞台は既にクライマックスに突入して、夏越親子の宇宙人に対する思いや、そのことで世間からバカにされている父屋の生き様を苦い思いで観続けてきた達也の心の内も暴露する。しかし、宇宙人は本当に居て既に地球に侵入していたのだった。地球にやってきた目的は?すると鴻池(宇宙人)は「この星が必要な星かいらない星かを調査しに派遣されたのです。」とのたまう。 つまり会社で人件費カット!光熱費カット!接待費カットなんつって騒いでいたこと自体が滑稽で道化師だったというオチ。
地球が要らない星と判断されて無くなっちゃったら、元も子もないじゃん!笑
しかし、ここで地球の人たち、いあ、都幾川の住民は頑張る。
「数字だけで計算しないで。1+1=愛です。地球だって愛がある限り、そこんとこナニをアレしてご一考ください。」とお願いして再調査させるまでにこぎつける!ってオチ。
やっぱ愛なんですね。
玉置は恒例通り裸族になり、猪股は人間離れしてる生物、そのものだったし、今回の加藤も活きてた。個人的には好きなキャストの出演と重なって見応えのある芝居だったと思う。欲をいえば、客を寝させちゃ駄目だよね。寝てた客がちらほら・・。客が悪いのか、舞台が退屈なのか、まるで卵が先か、鶏が先か?の行方。笑
SHOW MUST GO ON
劇団ストロボライツ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2009/11/06 (金) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★
これってコメディなの?
バックステージ物のコメディということで観に行ったが、大いに期待はずれ。
コメディというよりも作・演出家の自己満足劇を延々と見せられてる感じ。
笑えるところが楽屋オチくらいしかない。それって内向きってことですよね。
しかも2時間20分の長編。
簡単に言うと、「演劇っていろいろ大変だよー。でも、やりがいあるし、楽しいよー」という作品です。
苦痛のため、久々に途中退出したくなった。
私、小学校のときにこれに似た作品を学芸会で観たことあるんです。
学芸会のバックステージ物。落としどころとか、それと変わりませんわ(笑)。
いや、むしろそっちのほうがまだ感動的でした。
なかなかよい劇場なので、ほかの公演を観てみたい。
詳しくはネタバレにて。
ネタバレBOX
先日、早稲田で「崩壊劇団の崩壊劇場」という芝居を観たが、
そちらは演劇に嫌悪感を持っている人でも楽しめる作品だったと
思う。だが、この作品は、演劇制作の現場にいる人しか真に共感できない
気がする(関係者なのか、最前列右隅に立ち、主人公の独白に満足気に深く
うなずく人が1名いた)。
出てくる人物はみんなステレオタイプだし、意図的に役者の本名とそっくりな役名にしてあって、まちがえて本名で呼んでる場面もあって失笑。
だいたい、こういうバックステージ物はみんなが知ってるような話で
ないと、ストーリーがわからないから楽しめないし、これはそのストーリーも
SFだかなんだかちっとも面白くない。
元となる作品は前回公演の作品らしいが、観てないと筋がわからない
ので、みんなが勝手に自己主張してストーリーが変わっていく可笑しさが
伝わってこないのだ。(MCRがかつて架空の戦隊物のバックステージコメディをやっていたが、それは面白かった)
この劇団のファン向けに作ったのか?どうしてもその作品をモチーフにしたければ、あらすじをパンフに載せてほしかった。不親切だ。
笑えた場面はムカイ(多少婦人の酒井雅史)が、「2人作家がいる劇団のかたわれ」で、片方の作家のほうが評判がよくて腐っており、客演にきて、演出に口を出し、「面白くない」と指摘されてキレ、痙攣してしまう場面(これってフィクションの楽屋オチ? 笑)と、
オオクボ(村上聡志)が共演者の女優にメール攻撃をしたことを注意され、「下心などない。濡れ衣だ」と弁解する場面くらい。
2人とも明大の劇研OBではありませんか。
対立するマセッち(羽瀬文野)とエチコ(鈴音りん)は熱演。
ナオカの市野々はる果はいい女優だが、使い方がもったいない。
多少婦人の國枝陽子はいつも大人びた役が多いので、純情で優しい娘
の役は新鮮に見えたものの、芝居のしどころがなくて悩んだのでは?
主宰の母親が重病らしいことを知ると、メンバーたちの物分りがよくなり、
前日なのに衣装を用意していないことがわかっても素直に聞き入れるなど
腑に落ちない。
ストーリーは冒頭で決着を見せてしまっており、意外性など何も
ない。母親が登場して、入院するのは祖父だと明かすくらいだが、これも
サプライズとは言いがたい。
細かいことでは、本読みシーンの台本や帰宅する際に持つ個人のバッグなどを手まねで演じているが、それくらい、現物の小道具を用意してもよかったのでは。ストーリーが稚拙なので、おままごとに見えてしまう。
芝居の最中、電飾で題名と劇団名がやたらチカチカ点滅するので、劇団の
宣伝劇にしか見えなかった。
「心が折れそう」なのは主人公ではなく、観客の私のほうでした。
この程度の話は学生演劇時代にやっておいてくださいと言いたい。
せめて1時間40分くらいにまとめられなかったのか。
長い、長すぎる。
役者はみな熱演してたので、かわいそうになってしまう。役者の頑張りに1つプラスして、あえて☆2つ。
クレームにスマイル2009
ニットキャップシアター
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2009/11/06 (金) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
良い
とても良いですね。
これは凄いと思いました。
チケが余るのが不思議ですね。
今日もいい天気
渡辺源四郎商店
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
密度が高まるほどに和らぐ空気
エピソードの一つずつから感じられる
家族それぞれの視点。
物語の仕掛けにも気持ちよくやられて。
丁寧に描かれるが故の軽さと
淡々とした色に
ゆっくりと深く心を染められました。
ネタバレBOX
物語の筋立てがとてもしたたかだと思うのです。
ごく前半のシーンで、
まるで舞台装置を見せるように家族を紹介し
さらには、飼い猫のたまの姿を暗示。
そのスキームで物語を見せることで
日々の生活描写だけでは見えない家族の心情が
手に取るように観る側に伝わってきて。
少しずつ崩れるように残った男たちの心情が
お試し家政婦との会話の中からやわらかくあぶりだされてくる。
お試し家政婦というか、たまに残された時間がなくなり、
舞台の密度がじわりと高まっていくなかで、
かえって家族の過ごしてきた「いつも」の和らぎのようなものが
増してくる不思議・・・。
見よう見まねの碁のエピソードから伝わってくる
にゃんとも秀逸な視線の作り方に、
観る側の心がやさしく満たされて。
お坊さんを登場させてからの、
物語の膨らまし方なども本当にうまいと思う。
別れを悟った上でのわがままとその答え方から、
一緒に暮らしたものへの惜別の気持が、
きちんと描きこまれたが故の軽さで伝わってきて、
なにかが降りてくるような感じで、目頭が熱くなってしまいました。
カレーの匂いに、
ふっと夢から醒めたような
いつもの日曜日の夜がやってくる。
同じ色の時間のなかで
少しずつ変わっていくものへのいとしさや切なさが
深く伝わってきたことでした。
JUNK
PLAT-formance
千本桜ホール(東京都)
2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
おもしろかった
笑わせてもらいました
ネタバレBOX
いつものスタイルに加えて、今回は舞台美術にこだわりが見えた。
「JUNK」というコンセプトにあわせて退廃的な感じのステージ。ラストの影が残る演出はやられたって感じ。
ただ初日の観劇だったので、キャストの二人が固かったのかなー、と感じた。その固さが観客まで伝播して面白いのに笑いが起きないという現象が起きていた気がする。
カーテンコールで「本番期間中にも変化していく」と言ってたので、まだまだ面白くなっていくはず。
もっと面白いプラフォを知ってるだけに、安心して期待してます。
もう一回みたい。
あの人の世界
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/11/06 (金) ~ 2009/11/15 (日)公演終了
満足度★★★★
雨にぬれても
初日に観劇。どんな話が展開するのか予想のつかない抽象系の美術。あの人(松井周)の妄想世界を舞台化した作品、といっていいのではないでしょうか。
ネタバレBOXでは文字通り、かなりネタバレしているのでご注意ください。
ネタバレBOX
サンプルという劇団名が示すように、作者が描きたいと思う場面がばらばらに何個かあって、場面それぞれはそれほど緊密に繋がってなくて、それでも無理にストーリーをこしらえて繋げることはせず、ばらばらな各場面が舞台上で一つのまとまりを感じられるように工夫をこらして提示してある。そんな印象を受ける。
役者が台詞をしゃべっていれば、ドラマや物語世界が自然と浮かんでくるのが通常の芝居だと思うが、この作品では最後まで場所の設定がどうなっているのかが曖昧だった。特に上と下の世界の関係がよくわからない。
出だしの場面では上の世界の夫婦(古館寛治、石橋志保)が死んだペットの墓参りをしている。夫婦が犬の名を呼んだときに袖から登場する青年(田中佑弥)がいる。
最初はてっきりこの世とあの世という関係かと思った。下に広がる白い世界は火葬にふされたペットたちの遺灰ではないのかと。ところが終盤になると上の夫婦が犬になって下に降りてくるし、逆に下の住人の一人が入れ替わりで上に現われる。上下世界を行き来する人物としてはもう一人、出だしに登場した青年が運命の女性をさがして下の世界をさまよう。
場所の設定がよくわからないといっても、それは別に文句をいっているのではなく、場所設定を曖昧にすることで、ばらばらな場面の収まりがよくなっているのではないかと思うのだ。
上の世界では墓参りのあと、ペットを亡くしてからギクシャクしだした夫婦の関係がもっぱらテーブル越しに展開する。
一方、下の世界では、浮浪者とも動物ともつかない登場人物たちが劇団四季の「キャッツ」かなにかだろうか、動物モチーフのミュージカルを作ろうとしている。鬼コーチふうの一人(古屋隆太)と3人のメンバー(奥田洋平、渡辺香奈、善積元)の関係はこれまでの松井作品でもなんとなくなじみがある。鬼コーチ役は従来なら古館の担当だろうが、今回は上の夫婦を演じているので替わって古屋が担当したが、彼も充分に狂っている。ほかにも舞台装置の外周を自転車に乗って登場する若い娘(深谷由梨香)がこの集団に新人として入団する。
また、互いに首輪で繋がった嫁姑(山崎ルキノ、羽場睦子)が夫・息子を捜しながらさまよったりする。嫁は盲目のようで色つきの眼鏡をかけたまま。演じる山崎は結局最後まで目を観客から隠したままだった。この二人の関係にも盲導犬という動物モチーフが感じられる。
冒頭に登場した青年は、ビラ配りの男(芝博文)から顔写真をもらい、女を捜し始める。この不思議世界の案内役になってくれそうな気配もあったが、結局は彼もこの世界の一員にすぎず、混沌は増すばかり。やがてめぐり合った運命の女というのが実は自転車で現われた娘で、彼女が実は上の夫婦の亡くしたペットの犬でもあるらしい。
思いつく範囲で内容を書き出してみたが、ディテールはごっそりと抜け落ちている。とにもかくにも濃厚な、松井周の妄想劇場。誰にでもオススメというものではないが私は面白かった。
辻美奈子は映像のみの出演。作品の意図によるものか、それとも個人的なスケジュールや体調によるものなのか、その辺がちょっと気になる。
蝕ユ
enma
pit北/区域(東京都)
2009/11/06 (金) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★
次回につながる60分
旗揚げ公演かつわずか2ステージとはいえ、じっくり作りあげた舞台表現はすばらしかったし、60分の尺は、苦になりませんでした。
アーティシャフト2009
アーティシャフト
pit北/区域(東京都)
2009/10/29 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★
発汗トリコロールのパフォーマンスに脱帽
旗揚げ公演で、お客様参加型でとてもすばらしかったし、衝撃のラストにもこれぞトリコロールだなと感じました。
百合の季節
劇団朋友
俳優座劇場(東京都)
2009/11/04 (水) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
たくましかったー
なかなかに、お婆ちゃん達の日々を生き抜く逞しさが、よく伝わってきました。
後ろにいた十代と思える淑女たちの「お婆ちゃんって接する機会無いから、よく分からなかったけど。こんな事考えたり、あーゆー事したりするもんなんだ。」といった啓蒙劇にもなっていたようです。まぁ劇ですので、誇張表現含みますが。いくつになろうと、女は人生美しく華やかに生きて行きたいものなんですよ。という事は伝わりました。(大岡越前の母の、教えに間違いは無かったという事ですな。)
ネタバレBOX
うーん、コーラのラッパ飲みには感動しました。他に、近所の腕の良い医者情報。薬の情報。いあやぁリアルリアル。恋心が出てきて、だんだんと華やいでゆく女性陣が、笑えながらも素敵でした。キチンと実物の、お芋や稲荷が出てきたのには感動ですね。楽屋落ちですが、ロビーで関係者らしい方々の立ち話で。台本通りの台詞でないのに、うまくアドリブなどで繋いでいた等と、小耳に挟みましたが。素人には何も問題なく芝居が楽しめました。さすが皆さん上手なんですねぇ。それにつけても、サザエさんの”マスオ”さんが、プレイ爺じとは・・。アンバランスさにも受けてしまいました。これで、お金せしめていたら「クヒオ大佐」ですよね。それにしても各々のキャラが良く出ていて、喩えの弁天様や恵比寿様など、言いえて妙でした。また舞台にそぐわない金属音で百合の開花を知らせてましたが、オチには小道具でも使って、実物風の百合を見せて欲しかったかな。(なかなか音も良かったんですけどね)
現実だと、結構どろどろしそうな話が。カラリと軽く流れていって楽しめましたね。年を取っても、こんな風に生きて行きたいナーと思わせる劇でした。
ろじ式 ~とおくから、呼び声が、きこえる~
フェスティバル/トーキョー実行委員会
にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)
2009/10/23 (金) ~ 2009/11/03 (火)公演終了
満足度★★★★
一瞬一瞬が絵になる
博物誌
生活物
動き声を発するオブジェたち
あるときは、舞踏・ダンス
またあるときは、合唱
ネタバレBOX
タイトルにあるテーマを背骨に、各パートごとに構成されている。
それは、舞踏やダンスにも似た構成であり、実際に舞台で表現されるものも、それ似たような感覚のものだった。
白塗りの顔で、まったく同じ衣装でカテゴライズされた出演者たちが、音楽に乗せて、声を発し、身体を動かしていく。
発する言葉と、その様子、そして舞台装置にある標本類から、まるで博物誌のような印象を受けた。
過去の遺物を留めることは、舞台にも現れる昆虫網を持った少年たちのようで、「ろじ」という言葉とともに郷愁を誘う。
ただし、白塗り同じ衣装に塗り込められてしまい、同じ動き、言葉を強いらた個性は、その存在を発することはなく、まさに、骨となって個別の名前ではなく、種の名称だけを付けられてしまった標本のようだった。
もちろん、体型などから個人の認識は可能だが、意図はそうではないのだろう。
同じように白く塗り込められてしまう、舞踏では、その白塗りから、立ち上がる個性があるのとは対照的だ。
「絵」としては美しいのだが、舞台にいるのが役者ではなく、動き、言葉を発するオブジェのように感じたのは私だけだろうか。
「ろじ」という抽象的な概念から、さらにそこに生きた「人」へ落とし込んでほしかったように思うのだ。
まさに、舞台の外では、屋台村のような路地でわいわいと、食べたり飲んだりしている人がいるのだし。
また、音楽に合わせての台詞と動きが、内容はそれぞれ違うものの、パターンとして同じなので、少し飽きてしまった。
途中にあった、競りなしでの動きは、力があり、素晴らしいと思ったし、女性たちが頭に小物を乗せ、言葉を発する様は、ケチャのような気持ちのいい音楽にさえ聞こえたのだが。
さらに、多くの出演者が舞台にいるときに、手を抜いているのか、気が抜けているのか、なんかちよっと違う動き(動きが少なかったり、ぴっと力が入っていなかったり)をする人がいたのに、全体を見渡していると気がついてしまい、少々残念。
台詞の中で、固有名詞はしょうがないとしても、そうでないであろう台詞が、大勢で言うので、何て言っているのかつかめないところもあり、なんか悔しかったり(笑)。
これらの印象は、維新派に対する期待が大きすぎたのかもしれないのだが。
余命1時間の花嫁【ご来場ありがとうございました】
アガリスクエンターテイメント
荻窪小劇場(東京都)
2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
詰めが甘い、が…
脚本の細かな詰めが甘い。
が、劇場全体の構造をうまく使ってサラウンドで展開されて行く様はライブならでは。
舞台を観ているというよりも遊園地のアトラクションに乗っている感覚に近い。
説明文の「ジェットコースター型コメディ」とは言い得て妙。
プレイバック Part3
劇団チャリT企画
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/10/30 (金) ~ 2009/11/03 (火)公演終了
満足度★★★
プレイバック
チャリTさんは以前からみたいと思っていたので見に行きました。
ネタバレBOX
うん。なかなか…ひっかけていくには難しいテーマだったのかも。浅いのか深いのかちょっと「?」な情報も多かったというか。もちろん、役者陣が充実していましたし。
茶番の延長線上の作り話なのか。それとも、茶番に茶番を重ねたあとのオチのかっこよさなのか。キレイさなのか。百恵的強さの象徴なのか。とか・・・。
柿食う客の「悪趣味」に出演していた高見さんが間近で拝見できたので、大満足なんですけど。
闇の中で踊る秘密
劇団なないろ風船
ART THEATER かもめ座(東京都)
2009/11/04 (水) ~ 2009/11/05 (木)公演終了
満足度★★★★
面白かった!!
三人の思惑が交錯して、どんでん返しの連続、面白かったです。
客席の傾斜がなく、手前での演技が見づらかったですが、暗闇の中の設定だし、それもありかな。
短くても中身が濃くて良かったです(ビタミン大使「ABC」が50分で終わった時には本当にコストパフォーマンスが悪いと思いましたが…)。
サードパーティー
演劇ユニット・リッチ
ギャラリーLE DECO(東京都)
2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
楽しめました。
フライヤーからは全く予想がつかなかったお芝居の中身は、共学になった高校の職員室で起こる人間模様を描いた悲喜劇でした。登場人物たち(ほとんど先生)はステロタイプなのにどこかシュール。描かれているのは、学園物にありがちな理想的な教師像ではなく、普通に欠点を持った等身大の人間。
思えば私が高校の頃は、先生は「大人」で、自分とは異なるフィールドにいるという意識があって。 だから恋愛対象になんて見たこともないし、心を開く気もありませんでした。
自分が大人になった今は、もちろん先生も普通の人間と思えるので、この感覚のまま高校生活を送っていたら 先生を生身の男や生身の女として見てしまうだろうし、このお芝居のように細かな小競り合いなども見えてしまってそれはそれで面倒くさい高校生活になりそうだな、と。何も知らない子供でよかったです 笑
そんな風に昔を振り返ることもできる、どこか懐かしい舞台でした。
ネタバレBOX
それぞれの先生の、細かい人間臭さが結構ツボで。
特に、阿佐ヶ谷姉妹のような風貌のマサ子先生。 地味で真面目そうで、いかにも教師と言った風体。 女としての「性」を感じないとか、干物だとか、陰で言われ放題で。 けれど、陰口を叩いた先生の変な噂をわざと女生徒の間に流したり、 自分が心を寄せていた男の心を持っていかれた腹いせに妹の不倫を母親にバラしたり。陰湿にしてブラック 笑
他にも、目が異様にギョロっとしたバツイチの女教師とか。対人恐怖症なのに人一倍女生徒に興味を持っている先生とか。面白キャラだらけ。
そんな中で核になっているのが、女生徒とデキているという噂の、安住というイケメン教師。メンヘルの女生徒との関係に悩んでいるようで、実はもっと深い悩みを抱えていて。徐々にその闇が、学生時代からの親友であるタケオ相手に明かされていく過程がちょっとドキドキしました。
セリフではまったく触れられていませんでしたが、タケオに対する安住の切ない思いが演技から溢れていました。やるせない思いを振り切るようにタップを踏む安住がめっちゃカッコ良かったです。
星を一つ減らしたのは、面白かったのに声を出して笑える空気ではなかったので・・・。何か一つ、序盤に空気が温まる要素がほしいなと思いました。
余命1時間の花嫁【ご来場ありがとうございました】
アガリスクエンターテイメント
荻窪小劇場(東京都)
2009/11/05 (木) ~ 2009/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
面白かった!!
とにかく、題名を思いついたところが凄い!
結婚式と披露宴で何を削るべきか?本音が出ていて面白かったです。
花婿の真面目な台詞が式場スタッフの声でかき消されていたのも、あわただしいからで、OKです。
ネタバレBOX
死ぬ間際まで、負け組の逆襲にこだわった花嫁の執念、生命力に敬意。
展開が読めるところが確かにあって、それだけに、「ほっぺあてゲーム」はぜひやってほしかったですぅ。ダミーには、ぜひ青いドレスの友人のお尻でね。