最新の観てきた!クチコミ一覧

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守り火(まもりび)

守り火(まもりび)

FINE BERRY(ファインベリー)

ザ・ポケット(東京都)

2010/05/25 (火) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

心に突き刺さってくる作品だぁ
最初は、家族みんな楽しそうだし、お母さんのむっちゃ明るいところが、ほんといいな〜と単純に思ってました。

ネタバレBOX

でも、過去を知れば、お母さんの明るさは、痛々しくなってくる。さらに、悪い方へ転がり始めると、容赦なくどん底へ落としていく。それ以上やめてあげてよ〜と、心の中で何度も叫んだ。
そんなどん底にあっても、最後にあの家に家族が集まり、みんなで罪を償おうと一致団結した時は、すごく羨ましかった。

実家に帰りたくなり、そして、実家の母に電話してしまった。幸せや、家族について、もう少し考えてみようっと。
PARTYせよ

PARTYせよ

東京おいっす!

「劇」小劇場(東京都)

2010/05/25 (火) ~ 2010/06/01 (火)公演終了

満足度★★★★

まさにうたい文句通りでした
かみ合っているようで、かみ合ってなく。
当事者同士でしかわからない、微妙な会話。
怪しげな出張料理人・・・。
表面的に、なぞられていれば普通に聞こえる会話の中で、
さまざまな状況や思惑が錯綜する、気まずいPARTY劇でした。
「ガハハ」というより、「クスリ」の笑い連発で楽しめました。

ネタバレBOX

たとえて言うなら、この芝居。
週刊少年マガジン26号「課長令嬢」が、微妙にシンクロしていましたね。

さて芝居のメインは、花火の良く見える新築住宅。となりは葬式真っ最中。
この設定からして、笑う方向がシニカルギャグ系と理解できます。
喪主の三宅亭主役、奥原さん。前回の芝居に続いて。
笑えるシチェーションを、淡々朴訥と語ります。(印象に残る喋り方ですね)
キャクターとして気に入ったのが、その場しのぎの決断の良さ。
精進落としの料理にピザって・・。トッピング即決するところ、受けました。
そしてちゃっかり、PARTY用の蒸篭を葬式会場に横流しするところとか。
その場しのぎ上手でも、根本の詰めが甘くて最後は破局でしたが。

不倫関係の愛人パーティーみたくなっていたら・・。
ホストの奥様の子供まで・・・。って
「この、スナイパー野郎!」って台詞で、おたおたする伊東さんの、
人当たり良さそうながら、やる事やっちゃったキャラクターも
良い味出てました(^^)。

ノゾミちゃんの「コイワ」・「コスギ」の名前ギャグも愉しかった。

大きく大声で笑いは、しなかったけど、くすくす笑いの連続が楽しめた。
シニカルシチュエーションコメディとして、快作でした。

・・・来年の花火大会当日には「売り家」の貼り紙か、
まったく別の家族が、暖かくパーティーしてそうですよね。


守り火(まもりび)

守り火(まもりび)

FINE BERRY(ファインベリー)

ザ・ポケット(東京都)

2010/05/25 (火) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

重なり合う
事前に、チラシ等で紹介されていた以上に暗くて緊張感のある
ストーリー構成でしたね。 観ながら、え?まだ不幸が続いちゃうの?と
落とされ、食い入るようにさせられることが多かった。

この作品の登場人物達は、それぞれが違うように見えて、実は
皆同じような境遇におかれていて、唯一つ、あのバラック小屋みたいな
家で一つに結びついて、または呪縛されている、と感じました。

ネタバレBOX

母親が、もし捨て子を拾ってこなかったらどうなっていたか。
多分あのまま狂って、近所の鼻つまみ者になっていたのは
タケシの母親じゃなくて、四姉妹の母親だったかもしれない。

または、四姉妹が母親に拾われなかったら。
幸せを知ること無く、そのままあのやくざのように身を落としていた
かもしれない。

そう思うと、各人物達が置かれていた状況が、大きく食い違って
いるのではなく、実はほんの偶然だったことに過ぎない、と気がついて。

そう考えると、四姉妹は幸せだった、のじゃないか、母親に、父親に
守られて幸せだったのじゃないか、といえると思います。

最後に家を焼いたのは、母親への甘えや依存を断ち切り、新しく一歩を
家族が踏み出すためには「守り火」のように必要な「儀式」だったのかな。
ちょうど、人形を燃やすことで災厄から逃れようとするように。
そう思うと、最後はほんの少し希望のある作品でしたね。

四姉妹が、母親のよく聴いていたカセットを聴きながら、その歌を
皆で口ずさむシーンがあったけど、あのシーンの美しさは屈指。
モジョ ミキボー

モジョ ミキボー

モジョミキボー上演委員会

OFF OFFシアター(東京都)

2010/05/04 (火) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

熱演
この悲劇、矛盾をうまく熱演出来てたように見えました。

場面転換がもう少し分かりやすいとなお宜しいかと。

B神崎与五郎 東下り

B神崎与五郎 東下り

劇団扉座

座・高円寺1(東京都)

2010/05/19 (水) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

しみじみ
客演と扉座のこの組み合わせ、二度と拝めないかもしれないですね。
是非とも観て欲しい作品です。

めぐるめく

めぐるめく

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

しっとり感
家族、姉妹、親子の愛情を、愛憎をクリーミーに描いてました。

公演後のトークは趣きが異なり、これはこれで楽しめましたね。

露出狂

露出狂

柿喰う客

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/05/19 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

<乱痴気>シャッフル恐るべし!
キャストをシャッフルするという狂気とも言える企画「乱痴気」の回を観た。
私は役者ではないので、よくはわからないが、公演の途中でキャストを全部シャッフルして演じなくてはならないというのは、大変なのではないかと思う。
もちろん、役者さんたちは、自分の台詞だけ覚えているのではないだろうけど、覚えているのと、実際に台詞とて演技しつつ声を発するのとでは大いに違うと思うのだ。

それが、もちろん、ちよっと噛んだり、間違えたりはあるものの、その対応までも面白くして見せるという、根性はすさまじいものがあると思う。
シャッフルが大阪を含めて3回あるということだが、それぞれもまたシャッフルするという、それには、やっぱり唸ってしまう。

ネタバレBOX

とにかく、パワーが溢れていた。
確かにこの劇場のサイズはそれほど大きくないのだが、女優十数名がずらりと、腰を落として構えの姿勢で並ぶ姿は壮観であった。
さらに彼女たちのパワーは、舞台から溢れて、発せられるパワーの量はとんでもないものだった。舞台の全体の調和を考えながらも、前に出てやろうとするどん欲さとでもいうのか、観客を楽しませてやろうという意気込みなのか、全編パワーが凄い。
そのパワーは、電力に換算すると、東京スカイツリーで賑わう墨田区で使用する1.5時間分ぐらいの消費量に相当するのではないかと思ったほどだ(このたとえ、特に意味はない)。

ほぼ全員が常に観客のほうを向き、体を構えて台詞を叫ぶ姿は、正面の観客にストレートにエネルギーが届けられていた。その様は、いにしえの小劇場のようでもあった。

部活とか、サークルとか、人が集まる集団にはありがちな、人と人との交流をテーマに、お下品で、極端で、ちょっと心のヒダをくすぐるようで、過激で、センチメンタルなスパイスもあっての、なんかそんな物語が繰り広げられる。

だけと、「出会ったのは別れるため」的な台詞が最後のほうにあるのだが、正直、もうそんなストーリー的なことはどうでもいい感じだ。
物語は、ストーリーだけで成り立っているわけではなく、そこに登場する登場人物の造形とともに形作られていくということを、改めて感じさせてくれた。

役者は、メインとなる1期生がやはり印象に残る。全員のキャラクターがとにかくわかりやすいし、楽しい(ヨーロッパ企画からの客演がヨーロッパからの帰国子女という設定も含め)。韓国風キャラは少々卑怯(笑)すぎて面白いし。
観ていて、この役はこの人にぴったりで、ほかの人など考えられない、なんてことまで思ってしまうほどだ。今回限りのシャッフルキャストなのに。

そして公演後、配役表を見てまたびっくり。この役を今やっていた人が、オリジナルでは、性格の大きく違うこの役を、また、逆にこの役は、オリジナルでは、今この役をやっていた人がやるんだ、なんてことを知り驚くのだ。
シャッフル恐るべし、となるのだ。

こうなると、オリジナルのほうは必見なのだが、日程が合わず、残念。
再演してほしいと心から願うのであった。

そして、これから5年、10年たってもこんな風にやっていてほしいとも思ったのだ。
4×4=0

4×4=0

innocentsphere

シアター711(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★

現代エンターテイメントの悪い見本
全体を通して、決して悪くはない。クオリティも一定の水準はある。演者も良かった。
しかし演劇を見た感覚は存在しなかった。

この芝居は、人の死を利用して観客に感動を与えようとしているようにしか見えない。
何か伝えようとしているテーマも感じられない。
人物が物語のコマでしかないのだ。

ストーリーも高校生が思いつきそうなもので捻りがない。

私は演劇を見た後の浮遊感が大好きなのだが、それが全く感じられなかった。
残念。

ネタバレBOX

詳しい感想、意見、苦言などは当ブログにて


new stage21~劇評ブログ~
http://blog.m.livedoor.jp/new_stage21/?sso=729dc57b416040dd25693aee189285302622c1e7
(携帯版)
PCからはプロフィールにURLがございますので是非。
マクベス-シアワセのレシピ-

マクベス-シアワセのレシピ-

THEATRE MOMENTS

シアターX(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

幸せのありか
THEATRE MOMENTSは客席との関係が独特で、一般的な演じる側⇔観る側という二項関係に留まらず、観る側が時に作り手にもなり、演じ手と一体となって協同的かつ主体的に、心の動く瞬間(MOMENT)を創りあげていく。

そもそもライブとはそういうものだと思われるかもしれないが、THEATRE MOMENTSの舞台にはそのための仕掛けが意図的に、かつふんだんに用意されている。

そうして生み出された瞬間(MOMENTS)はただの一度として同じものはなく、その日その場に居合わせた人達だけのものである。

そういう意味で、非常に演劇的な舞台だと思う。


今回の『マクベス』は、その為の仕掛けが本当に秀逸だった。特に客席からのアンケートに基づいた即興から始まるオープニングへの流れに、のっけから前のめりに舞台に引き込まれた。

そうして新聞紙、赤い糸、てるてる坊主など作り手の想像力が生み出したキーワードが観る者一人一人の中で万華鏡のように反射してその人だけの模様を描き出し、観る者は芝居を透してその自らの万華鏡の模様を覗き込む。そんな感覚。


また、それを表現する役者の熱演も忘れてはならない。キャストチェンジをするそれぞれのマクベス、マクベス夫人には役者自身の個性が反映されていたが、その違いが心の多面性とリンクして、より世界が拡がって見えたと思う。


原作の『マクベス』では思い至らなかったけれど、手を血に染めて破滅していくこの夫婦もやはり最初は祝福から始まったのだなぁ、と改めて気付かされるとともに、相手を「必ず幸せに」しようとするばかりに逆に不安に追い立てられ落ちていく様に、胸が締め付けられた。

自分の欲や幸せのためというより、相手を幸せにしたいという思いから起こした行動が結果として破滅を招いてしまうところに、このMOMENTS版『マクベス』の悲劇性がある気がした。


「幸せのありか」について深く考えさせられる、本当に刺激的な舞台だった。

ネタバレBOX

「おめでとうマクベス」「おめでとうマクベス夫人」と祝福を受ける二人。オープニングとラストで向きが正面、後方と異なっていたのが印象的だった。

ラスト後方を向いていた時、二人や周りに見えていたものは何だったのだろう。幸せのようでもあり破滅のようでもあり。

想像は膨らむばかりです。
MUKAIYAMA ザ・トラブルマスターズ

MUKAIYAMA ザ・トラブルマスターズ

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2010/05/22 (土) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

家庭円満殺人計画?
久間さんの作品は6番シード初観劇の時からファンになって、以来ずっと劇団の公演には通っていました。その久間さんが新しく立ち上げた劇団の第1回公演ということで、とても楽しみにしていました。
6番シードの時に1度観ていたから、内容はだいたい分かっていたけれども、懐かしく、そして新鮮な気持ちで観ることができました。

私はBチームを観ましたが、とにかく配役がとても素晴らしかったです。主人公は肇くんだけれど、それぞれのキャラクターがとてもたっているんですよね。イメージにぴったりで、コメディ部分もドラマ部分も満喫することができました。

今日はもうこの公演を観ることが出来ただけで1日幸せな気持ちでした。
久間さんお帰りなさい。これからの活躍も楽しみに待っています。

めぐるめく

めぐるめく

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

幸福感に満たされるのが何ともフシギ
ストーリーの行き着く先と心に残るものに若干の乖離が生じて戸惑いを憶えてしまうが、結論のみ言えば幸福感に満たされるのが何ともフシギ(笑)。
すべてにおいてのハッピーエンドではないが経過と以前より好転している部分がそう感じさせる原因か?
なお、ラストの一場面はなくても通ずるような気もする。

ネタバレBOX

長姉も亡くなるのではなく元の状態に戻るだけであり、そこまでの過程において関係者を以前よりも幸せにしているのがズルさ(爆)の正体か?(笑)
あと、当日パンフのあいさつで泣かせるのは反則だよなぁ。(笑)
すごくいいバカンス

すごくいいバカンス

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

イムズホール(福岡県)

2010/05/29 (土) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

渾身の一作
ガラパ、よくぞここまで頑張った!という感じがする、まさにこれまでの積み重ねの集大成にして第10回目、イムズホール公演にふさわしい作品でした。福岡で演劇を観る者として、ぜったいに見逃せない作品になっていたと思います。東京公演も決定しているとのこと。今後ますますの活躍が見逃せません。

天国

天国

株式会社AIM

しもきた空間リバティ(東京都)

2010/05/28 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

世の中厳しい
登場人物のうち特に誰かに過度な肩入れしていたり、社会悪を訴えようとしたりするというよりはむしろ、労働者達や悪女らの間で起こった出来事を淡々と客観的に描写。淡々としているからこそ、ゆっくりとじ〜んと心に効いてくるのかも。

露出狂

露出狂

柿喰う客

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/05/19 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

凄いな
熱気があるし、最初から最後までテンションが高い。ものすごく集中して観てしまうから、笑える所では、声を出して笑ってしまう。普段、声を出さずに笑ってばかりなのに。
作・演出の中屋敷は、本当に演劇に対する志が高いのだな、と感じた。そして、それが役者陣にも見事に伝わっている。特に、柿の劇団員たちは、動きの鋭さやら、表情の過剰さによって、他の女優たちを圧倒している気がした。

ネタバレBOX

岡田あがさの変なキャラは最高だった。何だかとても豊かなものが、あの演技には含まれている気がする。右手愛美は、何となく高飛車な印象があったのだけど、アフタートークを観てかわいいな、と思った。自分のことが褒められだして、座り方を正座に変えようとする仕草が、とてもグーだった。コロの鋭さ、迫力はスバ抜けていたし、七味まゆみは異様な格好、髪型のせいもあって、人間じゃない、何か別の化け物のように見えて、面白かった。
柿喰う客という劇団は、演劇好きなら誰でも知っているだろうけど、演劇を観たこともない人は誰も知らないだろう。今、柿喰う客という劇団の演劇を生で観れて、本当に幸福だな、と思う。あと何年かすると、たいして演劇好きじゃない人でも知っているような存在になるのかな。
露出狂

露出狂

柿喰う客

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/05/19 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

すっごい勢いと緻密な計算
もう、凄すぎます。
評判に聞いてはいたものの、一度も観たことのなかった柿食う客。
中屋敷さんの世界観と細やかな演出に圧倒されまくりでした。
しかも役者さんが素晴らしく、夢中で時間を忘れてました。
面白かったなー。また観たいです。

アンゲーテッドコミュニティ

アンゲーテッドコミュニティ

北京蝶々

テアトルBONBON(東京都)

2010/05/26 (水) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★

岡安さん
Twitter で、直接フォローはしていないのですが、RT で岡安さん痕跡のあるツィートをよく目にしていたこともあり、北京蝶々とは?と興味を持ちました。

舞台セットがですね、始まってから驚きました。

露出狂

露出狂

柿喰う客

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/05/19 (水) ~ 2010/05/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

行って良かった!!!
自宅からはちょっと行きにくい王子小劇場なので、ギリギリまで悩んでましたが、観たことのない柿喰う客への興味と評価の高さに後押しされ、行って来ましたが・・・コレが大正解!
勢いある女優ばかり14人がくんずほぐれつの素晴らしい演技にほれぼれしました。気づけばすっかり虜です。
シャッフルを見逃したのが残念。もっと早く行けば良かった。
またお気に入りの劇団がひとつ増えました。

ネタバレBOX

小道具皆無で女子サッカー部をああも演じられることに感心。
パンツ丸見え上等!(もちろん本当のパンツは見えませんけど)の勢いとセクシャルな表現は満載でしたけど、下品な嫌らしさは皆無でしたね。
劇中のセリフや演出に、少し古めの女性芸人ネタとか見受けられましたが、不思議と笑えたなぁ。
寝台特急”君のいるところ”号

寝台特急”君のいるところ”号

中野成樹+フランケンズ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/05/20 (木) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

月子さん
誤意訳・ワイルダー初体験。
誤意訳というのは日本語を話す現代の身体に合わせて適宜調整された翻訳(翻案?)ということで大筋間違っていないだろうか。名前は西洋圏のままだったけど、身体感覚は日本のものだったので、新劇調の翻訳物に感じるような違和感がなかったのはとても新鮮だった。おかげで変な所に惑わされず本質に近い(と思われる)ところで内容を追うことができたと思う。
どこまでが原作通りでどこまでが演出なのかはわからないのだが、物理的な制限から自由な視点が内、外、さらに外へと向かって同心円状に拡大する軌道を描く涼やかな時間が美しい。ワイルダー好きかも。 

ネタバレBOX

劇中劇の部分とそうでない部分の差が演技のレベルで上手く区別化されておらず、観ていてすんなり理解につながらない場面があったのが残念。
すごくいいバカンス

すごくいいバカンス

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

イムズホール(福岡県)

2010/05/29 (土) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

さすが
リゾートバイト、楽園のようなゆるやかな宿に集まる若者たちの話。

テンポのよい会話と、くだらないネタから周到に仕組まれた伏線まで、しっかり笑わせてくれるコメディーでした。
みっちりと造りこまれた舞台の上を縦横無尽に駆け回るドタバタ感もガラパらしくて楽しいし、終盤の伏線が明らかになっていく展開も小気味よく、楽しく観させていただきました。

馴れ合いじみたゆるい会話の掛け合いも、作品のテーマとマッチしていてよかった。

若いっていいなあ・・・。

ネタバレBOX

「リゾートのぬるま湯に生活する人たちの、モラトリアムとそこからの旅立ち」というテーマが、なんだかガラパの旅立ちを見守ったような気分になって切なかった。
めぐるめく

めぐるめく

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

家族という名の希望
上演中の注意の時点で苦手なタイプの芝居だということは分かったが、あっさり泣いてしまった。涙腺が弱いのでイチコロだった。
演出、役者、美術その他もろもろプロの仕事。
人にすすめられる芝居というのはこういうものなんだと思う。皮肉ではなく。

ネタバレBOX

勝平ともこ、母性の中に儚さを覗かせる演技。
辰巳智秋、ドラマ部分とおもしろ部分両方を引っ張る。総じてキャスティングは成功。
観ている最中、如何に生きるかは誰と生きるかと同義だという言葉を思い出した。それを家族に求めるのは、ひとつの正解なのだと思う。

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