最新の観てきた!クチコミ一覧

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猫のサロン ~奇譚集~

猫のサロン ~奇譚集~

猫の会

小劇場 楽園(東京都)

2010/08/26 (木) ~ 2010/08/30 (月)公演終了

満足度★★

興醒めしてしまった・・・
言葉の扱いが雑で、始まってすぐ興醒め。最後までそのままで終わってしまった。残念。

ダミーサークル

ダミーサークル

花まる学習会王子小劇場

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★

言葉が入ってこない
きつい70分でした。

つばき、時跳び

つばき、時跳び

明治座

明治座(東京都)

2010/08/11 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

キャラメルボックス印のタイムトラベル+幕末物=時を越えた爽快なハートウォーミング・ラブストーリー。
演劇集団キャラメルボックスのクロノスシリーズの原作者・梶尾真治による原作を、キャラメルの成井豊が脚本・演出した、キャラメルボックス印のタイムトラベル+幕末物=時を越えた爽快なハートウォーミング・ラブストーリー。
原作を読んだ成井さんがキャラメルで上演しようと申し入れたとき、タッチの差で明治座さんの上演に決まってしまったのですが、結局成井さんの作・演出になったそうです。
明治座8月公演ということで、55分×三幕+(30分+25分休憩)という明治座フォーマットで、十分にゆったりと劇世界に浸って楽しみました。

福田沙紀さんは、恋にも武道にもまっすぐな武家の娘を、まさにストレートに好演。
スーパー戦隊OB永井大さんも、まっすぐな現代の青年。
この二人の爽やかさが心地良い。
ほかの出演者もバラエティ豊かで、そしてさらに脇をキャラメルボックスの中堅どころ?がしっかり固めていた感じ。
明治座クラスの劇場ならではの、大掛かりな回り舞台も大活躍。

タイムトラベルに熊本と幕末をうまく絡めて、過去の人間は現代に、また、現代の人間も過去の世界に行って両者が両方の世界で活躍するという、広がりのある展開。
そしてタイムトラベルもののラストにありがちな、センチメンタルな恋の終わり方などではなく、あくまでも爽快なエンディングもまた気持ちいい。

まさに、キャラメルボックスの特別作品といった感じの1本でした。

マルチメディア

マルチメディア

ペピン結構設計

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/08/28 (土) ~ 2010/08/31 (火)公演終了

満足度★★★

切なくなる
これは… 主人公たちと同世代、20代中盤~30代前半辺りまでの
観客はほぼ同じ体験をしているだろうし、ああ、分かる分かる!!!!と
思わず自分もそこに一瞬戻ったような感触を受けると思う。

その後、自分も、自分の周りのものも変わってしまう、ということに
思いが至って、観終わった後は少し切なくなると思いますね。

ほんの少し、自分が見てきた昔の風景、今も殆ど変わらないけど
でもやっぱりちょっと今のものとは一致しない風景を懐かしく感じました。

ネタバレBOX

酒屋がコンビニに、タバコ屋が「MULTI MEDIA」ステーション(多分、昔
少ししゃれた町の中心に設けられた科学記念館みたいなものだと思う)に
変わり、そのステーションも平成の終わりと共に閑散とし、潰されて
ユニクロに変わる運命を待つのみ。

そんな、自分のうちの近所でも当たり前にありそうな、寂れてシャッター街に
なりかけの商店街の住人達の物語。

昔は必要とされていた酒屋やタバコ屋、電気屋なんかが姿を消し、そこの
住民達は商店街を後にしていく。 それを淡々と告げる狂言回しのアサヒ。

昔の友人がやむを得ない理由で自分達のコミュニティから外れていく。
それほど悲しいことは無いんだよね。 やがて帰ってきても、もう感覚を
共有することが難しいんですね。 

「この街」の、じゃなくて既に「あそこの」人になっちゃって、そこに意識が
根付いちゃってるから。

この物語には、昭和から平成へ移り変わり、否応なしに変化を求められる中
変化を拒み、時の止まった中、ただ生きる人たちもいる。

その人たちに、「時間は動いてる、変化してる」と告げてしまう事って。

果たして、良いことなのか、悪いことなのか。


序盤の、映画館がポルノとかアニメしか流さないようになった、ってエピソード、
自分の周りにも同じことがあったから、他人事とは思えなかったよ。。
主人公が自分の身の回りの人、かつての自分のように感じられてならなかった。



abc★赤坂ボーイズキャバレー

abc★赤坂ボーイズキャバレー

K Dash Stage

赤坂ACTシアター(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

またまたテンション上がりまくり!!
目の保養に、リピートしちゃいました。
多くの出演者の方がいるうえに、テンポよく進んでいくと、誰が誰だが分からないところもあったけど、2回目では、さらに細かいところまで確認でき、面白さもUPしました。

ネタバレBOX

開演前、まっす~が、わざわざ私のところまで、ティッシュを持ってきてくれたので、私のテンションは相当なものでした。
abc★赤坂ボーイズキャバレー

abc★赤坂ボーイズキャバレー

K Dash Stage

赤坂ACTシアター(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

テンション上がりまくり
あれだけたくさんのイケメンが出てるってだけで、かなり気分いいです。
ダンスに殺陣に、笑えるシーンも満載。開演前から、ロビーではコントが始まってるし・・。とにかく楽しい時間を過ごせたわ。

傷心館の幽霊(浅野泰徳演出)

傷心館の幽霊(浅野泰徳演出)

(株)喝采企画

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★

浅野さんの演出力にうなった!
脚本がとても面白く、そこに浅野さんならではの演出が乗っているのが、とても心地よかった。

久間さんが、この脚本を浅野さんに演出させたセンスは、本当に素晴らしいと思った。

ネタバレBOX

俳優の中に何人か、感情を旨く身体表現できてない方がいて、それは少し残念だった。

松宮かんなさんが、これだけしっかり「人間」の役を演じているのは、初めて観た気がする(笑)。なかなか素敵でした。

そして、
それにしても、
福津屋兼蔵さんの「おかま」役は、
ずるい。(笑)

福津屋さんの実力の高さを、改めて感じさせて頂いた。


W〜ダブル

W〜ダブル

キューブ

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2010/08/17 (火) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

えぇっ!!
予想はしてたものの、見事な大どんでん返しでした。
橋本さとしさんの二役も良かったし、コング桑田さんのむちゃくちゃいい声もステキでした。

信長

信長

株式会社エアースタジオ(Air studio)

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★

和太鼓の効果満点
最初チラシで、役が「馬」と見た時は、どういうこと!?と不思議に思いましたが、これがなかなか楽しく、見せ場もたっぷりでした。
殺陣などは、やっぱり迫力満点で、さらに、和太鼓などの効果もあり、圧巻でした。

宮殿モンスター

宮殿モンスター

新劇団松葉ステッキ

アミュゼ柏(千葉県)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

キャッチーさ
かなりの資力を持った劇団なのだと思うのですが、舞台上に現れているモノの一つ一つが粗い、というか安っぽく感じてしまい、勿体無く思いました。こういう展開にしたらキャッチーだろう、こういう場面はキャッチーだろう、という演出?脚本なのかな、それら根っこの作り手側の意識が透けて見えてしまうようで、それもまた安っぽさに拍車をかけていたように思います。テレビの真似事みたいな事は、あまり好きではありません。すみません。

ネタバレBOX

俳優の発語が妙に母音が強調されていて不思議でした。四季?みたいな
坂本龍馬戦場へ!

坂本龍馬戦場へ!

月蝕歌劇団

ザムザ阿佐谷(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★

自由な発想に舌を巻く
チラシなどの事前情報からかなりのトンデモ系とは思っていたが、観たらそれに輪をかけた荒唐無稽ぶりで、その自由な発想に舌を巻く。
あんな人物とあんな人物を結び付けたりそんなキャラまで登場させたりすることに恐れ入谷のナンとやら。
また、会沢萌と大島朋恵はやはりイイ。

旬の観たいもの展2010

旬の観たいもの展2010

旬の観たいもの展

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/08/17 (火) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

総括
「旬の観たいもの展2010」の参加劇団を全部観終わって、とにかく楽しくてワクワクしたイヴェントだった。今思うと、充足感で満たされた舞台の数々だった。
企画も素晴らしいなら、劇団のチョイスも素晴らしいと感じた。

次回も是非にワタクシ達を楽しませて欲しい。次回も観ます。

女中たち

女中たち

劇団 風蝕異人街

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/08/28 (土) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★

ぶっ飛んだ3人芝居
売春婦であった母から生まれ、生後7ヶ月でその母に捨てられたジャン・ジュネ。その後、田舎に住む木こりの夫婦の養子となったジュネは犯罪を繰り返すようになった。養母が死亡した後、新たな夫妻の養子となったが、繰り返して起こした犯罪のため、15歳のときに感化院に送られた。18歳のときに外国人部隊に志願し入隊するが、後に脱走してフランスを離れ、ヨーロッパを放浪した。この際にも、窃盗や乞食、男娼、わいせつ、麻薬密売といった犯罪を繰り返していた。このように数奇な運命を自ら実践してきた彼は遂に1942年に中央刑務所に投獄されるという、小説の主人公みたいな生き方をしてきた。
だから、今回「女中たち」を楽しみにしていた。。

ネタバレBOX

ソランジュとクレールの二人姉妹は屋敷の女中。奥様の留守に奥様の衣類をつけて沢山の花に囲まれた豪華な部屋で奥様ごっこをして遊ぶ毎日。若い牛乳屋とのいけない遊びに耽ったり、旦那様を陥れて徒刑場に行かせようと企てたり、奥様の嘆く様子を見て喜んだり、奥様を毒殺しようと試みたりしている。

二人は健気で愛らしく、罪深さを、淫らさ、汚らわしさを憎み、愛している。ここで登場する奥様は自意識過剰の娼婦のような奥様だ。やけに長い睫毛をセンスのようにヒラヒラ、バサバサさせながら、目をパチクリする。笑)
このキャラクターがとても素敵だ。インパクトありまくりで彼女が登場した途端、場の空気の流れが逆流したかのよう。笑)

しかし、この遊びの中、二人は次第に追い詰められ、また追い詰められる自分たちに夢中になりすぎて自ら毒(ボダージュカのお茶)をあおって死んでしまう。


女3人芝居。膨大でテンポの速いセリフはさぞかし大変だったろうな。と思う。惜しむらくはクレールのセリフが聞き取り難かったこと。毒々しいソランジュ役のキャストが熱演していた。楽しいというより、面白い舞台だった。

追伸:劇団の主宰が公演中に裏でちょろちょろしていた。客席から丸見え。気が散るから止めて欲しい。苦笑!



W〜ダブル

W〜ダブル

キューブ

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2010/08/17 (火) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

大どんでん返しとストーリー展開で変わっていく演技、見ごたえある俳優、セリフの応酬を楽しむ 「罠」のトマ脚本。
やっと来た!大好きなのに非常に少ない推理劇。
サスペンス・ミステリー・ストレートプレイです。
年に数本しかないうえに、その半分以上が1,2年のうちの再演で(トマの「罠」とか、「マウストラップ」「ブラックコーヒー」とか)、なかなか未見の作品にはありつけません。
本作は「罠」や「8人の女」のロベール・トマの脚本。
“フランスのヒッチコック”と言われる人です。

「罠」は観たので、同じ作者の本ということを考えながら先を予想しながら観ていたのですが、よく考えると同じパターンかな、とも?
漢字をネタにしたセリフが4,5回くらい?ありましたが、フランスの話のつもりで観ているので、ちょっとそぐわない感じで残念。

それより出演者がお気に入りの人ばかりでうれしい。
橋本さとしさんの一人二役はかっこよく弟役も可笑しくて。
出ずっぱりで話の中心になる中越典子さんは変わらずうまいです
状況の変化に従って気持が揺れ動いていく、突発的な問題にめげそうになりながらも強い意志を持って進んでいくように変わっていく様子が、非常に自然に演じられてます。
これまた上手いのが堀内敬子さん。特に前半は、ユーモラスな演技で、中越さんとの掛け合いも楽しく、話を引っ張っています。
山西惇さんも真面目そうだったりしたたかだったり。
そして、リリパッドアーミーIIのコング桑田さん、パッフレット写真のカッコイイこと。
警察署長は、ごくごく普通ですが、要になる重要な役だと思います。
(でも数回軽く噛んでたのが…)

俳優さんたちの様々な演技、数多いセリフを楽しみました。

街【公演終了!ご来場誠にありがとうございました!】

街【公演終了!ご来場誠にありがとうございました!】

ヲカシマシン

タイニイアリス(東京都)

2010/08/27 (金) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★

あれれ?
100年ばかしの時間と可能世界を駆け抜ける疾走感を味わせてくれた前作にはとても想像力をかき立てられた。それだけに今回、肩すかし感が大きい。
観劇態勢が万全でなかったせいもあってか、何人かの役者のセリフが、聞いていて全く意味として認識できないという珍現象が起こったので、内容まで踏み込んでの感想が思い浮かばない。
内容よりも観え方の段階での違和感を感じた。
前作よりも、(イタい的な意味で)ハラハラする言葉を演技力でバランスを取っていくような、演技で風景を埋めてゆく余地が大きかった舞台だったと思うのだが、多くの役者から風景が全く見えてこないかったのがキツかった。セリフが意味として認識できないというのもそれ故だと思う。
作・演はやじろべえのような言葉を演技でいなしてただけに(彼のセリフはきちんと意味として把握できた)、そこから想像される、おそらく全体をこういう風にしたいんだろうという雰囲気との距離を余計に感じた。

あと照明。前回は地明かりつけっぱ同然のルデコだったので気付かなかったが、今回はどうも悪い意味で大層気になる照明。カットインカットアウト&役者をスポットのように追いかけるようにすることで不格好に視線を引導するくらいなら、地明かりの方が断然スマートだと思うのだが。

流れ姉妹〜たつことかつこ〜 第一章

流れ姉妹〜たつことかつこ〜 第一章

真心一座 身も心も

TOKYO FM HALL(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/28 (土)公演終了

満足度★★★★

千秋楽観ました
松重さん、シッブイね~

市川さん、良いキャラだね~

最終章楽しみ。

宮殿モンスター

宮殿モンスター

新劇団松葉ステッキ

アミュゼ柏(千葉県)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

応援はしたい。が、
自分が住む千葉県柏市近郊は演劇文化が衰退しています。その土地で精力的に活動する劇団なので頑張って欲しいのです。
そういう土地だからこそ「自分達なりの頑張り方」は危うくて。もっと外にも目を向けて自分達のやっている事の質を自覚して欲しいとも思うのです。ぶっちゃけ今は本気でやってない学生演劇以下。もうすぐ劇団の平均年齢がそれを超えるんだから、もう今のスタンスは今後許されないよ。オレも許さないから普通に悪口を言い始めてしまう気がする。
諸々はネタバレBOXにて。早くお薦め出来る様になってくれ。もうちょっとは待ってるから。

ネタバレBOX

あらすじの時点で何処かで見た様な感覚になるし、内容もそれっぽいシーンの寄せ集めな感じ。何より台詞が酷い。物語の設定と人物の性格を説明する為に言わせている様な言葉なので、ひたすら屁理屈を捏ねられている気がして全く共感出来ない。ので、観る側としても誰の行動に何の意味があるのかよく分からない。
それに何処まで気付いているのか、役者にも台詞が根付いていません。「それまで黙っていた人物が急に上っ面な内容を意気揚々と語りだして、それに違和感を持たず耳を傾ける周囲」なんて、現実に起きたら異常現象だよ?
過去の公演に比べてBGMを多用。が、演技との喰い合わせが良くない。せっかく音楽も自作なのだからもっと担当者と話し合うべきだし、要求した通りの楽曲が提供されないなら使わない方が良い。邪推すると、演出家の粘り負けだと思う。『仕方ないからこれでいいや』はまずやっちゃダメだし、最悪それを見過ごせるだけのアドバンテージを他で取ってればマシだけど取れてなかった。
団内の脚本家と演出家なのに結果的に作品で不具合が出ているのが残念。残念って言うか、どうにかしろよって思う。まずは戯曲と配役を見た上で更に何が出来るかを考慮するべきなんだけど、演出家が自分の出来る「見栄えとしての演出」を戯曲の中の入れられる部分に無理矢理入れていってるだけだった。要らない場転と間が劇中の30%くらいを占めていた。それがなくなるだけでも大分観られる物になるはず。今やっている演出は作品を詰まらなくする為の方向にだけ機能しちゃってるので。原点に立ち返ってまずは戯曲を役者に渡したらなるだけストレートに読ませて、それからそこに何が付随出来るかを考えた方がいい。
一つだけ褒める点があります。演目じゃなくて制作体制だけど。ブランケットの貸し出しをしたのは正解。先週も同じ場所で同劇団のユニット公演を観て、少し寒かったので。
クモ ≪公演、無事終了いたしました。ご来場ありがとうございました☆≫

クモ ≪公演、無事終了いたしました。ご来場ありがとうございました☆≫

どろっぷすプロデュース

d-倉庫(東京都)

2010/08/27 (金) ~ 2010/08/31 (火)公演終了

満足度★★★

モルモット
密なスペースでの濃厚な人間関係と破綻を表現した物語。タイトルの「蜘蛛」はスパイスが蜘蛛のように男の心を取り込んでしまう事と、10人の複雑に絡まった人間関係を表現しているようだ。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

物語は国家規模のプロジェクトとして10名の人間をシェルターに閉じ込め、行動心理を観察する為に作られた特殊実験の模様を描写する。

爆発によって世界が破壊し、また放射能の影響で外に住めなくなったと思い込んでいる10人はシェルターに閉じ込もりながら、生活する。何もやることがない彼らはトランプゲームに興じるが密なシェルターの中での人間関係はどうしてもそれなりの弊害がつきものだ。ここでも男女の恋愛関係から三角関係に発展し、嫉妬や様々の欝な感情で人間関係が崩壊していく。そのうち、周囲の人間に危害を加える危険分子も現われる。

この様子を政府から任命されたクラウドが盗聴器を使って盗聴し逐一報告する。つまりスパイ役だ。しかし、クラウドはスパイスの歌う声に魅了され、また、他の人のように精神的に破綻する事もなく、自分を律してギリギリのバランスで精神を保っている彼女に恋をしてしまう。

一方で革命家を名乗る輩の勢力が強くなり、彼らは仲間同士殺し合いになってしまう。そんな折、クラウドはスパイスを連れて外に脱出しようと試みるも、ボス(革命家)に阻止され、また、クラウドが自分たちを監視していた政府の人間だと知ったスパイスの心はクラウドを不信感で満たしてしまう。

「誰も信用できない」と言いながら外に出ようとするスパイスを苦悩しながら撃つクラウド。全員死んでしまったかのように見えた光景は、クラウドの後悔と懺悔の言葉「このポッカリと空いた空虚感はなんだ。人に信用してもらえないというのはこんなにも空しいのか・・。」によって全員が生き返る。つまり、10人はクラウドが政府の人間だと知っていて大芝居を打っていたのだった。

しかし、政府の人間にも心のある人は居るということを知った彼らは、今回の芝居の状況を説明し、「革命に入らないか?」と誘うも、クラウドの手によってシェルターごと爆破させて全員を殺してしまう。「私はいかなる状況下にあっても任務を遂行する。」との言葉を残しながら・・。


物語は大きなうねりに入るまでが少し長すぎる。たぶん、丁寧に丁寧に物語を進行させる為なのだろうか・・、とりとめもないゲームに興じる時間が長すぎるのだ。だから、もうちょっと削ってくれれば飽きずに観られる。また5年前の本だそうで、だからか・・、個人的にこういったシェルターものは数多く観ていたことから終盤は脱出しても死ぬか、あるいはシェルターを破壊するかのどちらかで大抵終わる。想像の範囲内だった。



オドル

オドル

劇団appleApple

The Art Complex Center of Tokyo(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/29 (日)公演終了

満足度★★★★

ひと時の感覚を広げきる力
そのひと時の感触から、
広がっていく想いに捉えられ、
再び収束して刹那にいたるその想いに
深く浸潤されました。

内心を物語に編み上げていく、
その手法や表現に斬新さと洗練があって、
見せるものと隠すもの、、
さらには浮かび上がってくる世界に
息を呑む。

光や影の使い方も実に秀逸。
役者の所作にも切れがあって。

冒頭の刹那から、
終盤ふたたび広がる
主人公の想いや「おどる」ことの質感に
圧倒されました

ネタバレBOX

大きな布を幕としてL字型に張って
客席との境にして・・・。
冒頭のモノローグで夜明け前の刹那のごとき感覚を
空間に描きあげると、
幕を取り去ってその世界に観客を導きいれます。

光に照らされるもの、シルエット、そして闇。
さらには、聞こえる声と隠される音。
晒すものと隠すものは明確な意図に裏打ちされていて、
観る側がすっと世界に捕捉される。
舞台の闇の部分にも
しなやかな密度があって。
ギャラリーという空間の制約を逆手に取ったような
常ならぬ光のハンドリングと、
抜群の切れをもった言葉たちが、
斬新な表現のセンスを武器にして
エッジを持った世界観を作り上げていきます。

ダイアログ、部屋の内と外、携帯・・・
次第に浮かび上がってくる物語。
登場人物のロールが定まって
質感の違いが生まれていく。
ソリッドな肌合いを持った空間に、
すこしずつウェットな生々しい感覚が
織り込まれていく。

気がつけば、
光と影に織り上げられた物語の顛末に、
がっつりと心を奪われているのです。

部屋の外で語られるモラルや説得、
銃をつかうこと、ホテルの支配人、それぞれの立場。
内で語られる、窓のことや、言葉で伝えられないもの、
いっしょにいたい気持ち、チョコレート・・・。
妊娠・・・。
閉塞感のなかで膨らんでいくエピソード。
それらが満ちて、やがては混じりあって・・。

再び冒頭の刹那に収束していきます。
閉塞した世界のロール達が
こぼれることなく、とまどうことなく
現実でのありようへと鮮やかに姿を変えていく。
そのしなやかさと滲みのない表現の精度が圧倒的。

そして、冒頭の刹那の先に足を踏み込んだ、
主人公から伝わってくる
「おどる」感覚にも目を見張るのです。

シンプルで創意を持った舞台美術や
強い印象を醸し出す照明の手法にも
強く心を惹かれました。
役者達の動きもとてもきれいな舞台。
それぞれのシーンにあいまいさや滲みがなく、
切っ先がしっかりとあって・・・。

物語の中盤に
かすかなもたつきというか
饒舌すぎる印象はあったものの、
それを凌駕するだけの表現力が
舞台に構築されていて。

女性の想いにとどまらず、
主人公が「おどる」ことの
広がりにも心を奪われたまま、
劇場を後にしたことでした。

○○●●●☆☆◎
かなりあノ声

かなりあノ声

張ち切れパンダ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/08/25 (水) ~ 2010/08/31 (火)公演終了

濃縮てんこもり
いろいろな要素がこれでもか、というくらい詰め込まれていて
重い話なのですが、シリアスな部分とコミカルな部分の
絶妙なバランスで楽しませてもらいました
今回が2かいめという事なので
これからも注目してみたいと思いました

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