最新の観てきた!クチコミ一覧

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澪標~みおつくし~

澪標~みおつくし~

セッションハウス

神楽坂セッションハウス(東京都)

2010/09/25 (土) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★

ダンス劇
コンテには珍しく、ある程度ストーリー性のある作品。作品も出演者も観客もファミリーな雰囲気。

底抜けカンガルー

底抜けカンガルー

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/27 (月)公演終了

いやいや、ほんとに、
見終わってもなお、「まだまだ正体不明な集団」のままですが、とりあえず本はけっこう面白かったです。

ネタバレBOX

今回は、フェネックに一番笑わせられた。モモンガの間も、なかなか。あと、モモンガとアイアイの関係などが、なんだかやたらと「連合赤軍山岳ベース事件」を彷彿とさせたので、集団内のイジメ話は得意そうだなあ、とも思った(←どんな感想w)
スウィフト スウィーツ

スウィフト スウィーツ

パパ・タラフマラ

調布市せんがわ劇場(東京都)

2010/09/24 (金) ~ 2010/09/27 (月)公演終了

満足度★★

自分には合わない
以下、良し悪しではなく好みの問題。
悪ふざけが過ぎた感じで笑えない、デフォルメな表現になじめない、ダンスの起伏が少なく徐々に飽きてくる。

柔らかいモザイクの街

柔らかいモザイクの街

サラダボール

アトリエ春風舎(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/10/06 (水)公演終了

満足度★★

うーん
以下ネタバレにて

ネタバレBOX

最後のアレをやりたいがための、90分のダラダラ退屈な時間をわざと作ったのだろうか。
似たような展開の青年団リンクの劇団の芝居を見たことがあるが、正直90分が退屈すぎるから辞めて欲しい。
まわりも時計を見たり、寝たりしていた。
伝説との距離

伝説との距離

シャチキス(少年社中×ホチキス)

シアタートラム(東京都)

2010/09/16 (木) ~ 2010/09/19 (日)公演終了

満足度★★★★

小気味良い!
「おいしい料理があればなんかうまくいく」「料理をおいしくする最高のスパイスは一緒に食べてくれる誰かがいること」というメッセージが貫かれていました.テンポもよく,笑いあり感動ありで,楽しめました!

心の余白にわずかな涙を

心の余白にわずかな涙を

elePHANTMoon

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/09/16 (木) ~ 2010/09/20 (月)公演終了

満足度★★★★

神の目線
孤島の教会を舞台に,その町に住む人々の生きざまを丁寧に描かれた作品です.それぞれの人はそれぞれの問題や悩みを抱えていて,作中でそれが解決されることはありません.もしかしたら観客は教会の神の目線だったのかも.登場人物の背景を説明しすぎるわけでもなくしすぎないわけでもなく,かなり楽しめました.

ЖeHopмan【シャハマーチ】 下北盤

ЖeHopмan【シャハマーチ】 下北盤

電動夏子安置システム

Geki地下Liberty(東京都)

2010/09/21 (火) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

好きな世界観
この仮想現実的階級社会?って言うんですかね。その中で、それぞれの倫理観と目的を持って行動する登場人物たちの心理描写と思考が実に面白いです。あれだけバラバラな人たちなのに、一つの物語として成立しているのは勿論当然なんですけど、やはり脚本の力と役者さんたちの演技力によるのでしょうか。

しかし、「ジェノルマ」のゲーム性は、普通に深夜番組になりそうな感じですね。脳みそをフルに使って心理を読む戦いは飽きないです。

樫の木坂四姉妹

樫の木坂四姉妹

劇団俳優座

シアターX(東京都)

2010/09/20 (月) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★★

静謐に生き抜く力の美しさを味わう
新劇の名女優が集結した舞台。
大変期待して行きましたが、客席に空席が目立ったのはとても残念でした。

長崎で被爆した姉妹の戦時中から、老齢までの人生が、静謐なタッチで語られ、井上ひさしんさんの「父と暮らせば」にも通じる世界感でした。

姉妹の長女役の大塚道子さんは、中でも、群を抜いた名女優振り健在で、本当に、その舞台上のお姿を拝見するだけで、後光が射して見えました。
あの年齢で、あんなに矍鑠として、台詞の覚えも口跡も良く、その凛としたお姿を拝見できただけでも、行った甲斐があったと心底感嘆しました。

ネタバレBOX

題名は4姉妹ですが、被爆して亡くなった姉妹がいるので、実際には老齢まで存命している3姉妹が主軸となる舞台。

大塚さん、岩崎さん、川口さんは、舞台上の居ずまいからして、本当の3姉妹のように、時には反目し合い、時には慰め合いながら、被爆の後遺症と闘いながら、それぞれ、懸命に慎ましやかに、身を寄せ合い、生きて来た、その人生の重さが、声高ではなく、淡々と丁寧に描かれた佳作。

それだけに、やや起承転結に欠け、冗長に感じるシーンがあったのも事実です。
もう少し、構成に工夫があり、回想シーンと、現在の場面の転換に、無駄がなければ、更に、深い作品になったのではと惜しまれました。

でも、とにかく、3女優の名競演振りが素晴らしく、作品の凡庸さを払拭する凄みを持っているので、一度も、退屈には感じませんでした。

もっと多くの観客に、是非体感してほしいと思える舞台でした。

回想シーンで、4姉妹と、兄を演じる若い俳優さん達も、ベテランの3人に引けを取らない好演振りで、観客として嬉しく感じました。
砂と兵隊/Sables & Soldats

砂と兵隊/Sables & Soldats

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/09/16 (木) ~ 2010/10/06 (水)公演終了

満足度★★★★

砂まみれになった105分
青年団本体も平田作品は初めてみましたが、命がけの作品でしたし、役者さんも砂まみれになっての熱演はすごかったです。

歌えロレッタ愛のために!

歌えロレッタ愛のために!

秘密結社ブランコ

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/09/22 (水) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★

感嘆符かぁ
けっして嫌いじゃない。
このズレ加減とスットボケ具合は。
ただ全面的に支持できない感じなんだよなぁ。
次回に持ち越します。

ネタバレBOX

なぜふた昔前の映画のタイトルにしたのかずっと気になっていたんだけど、
なるほど「!」の位置ね。気がつかなかった。
ワイルドターキー

ワイルドターキー

ゲキバカ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

宮沢賢治の詩で訴える
「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」は確か、小学生の頃、教科書に載っていたと思う。カタカナが多いこの詩を何だか堅苦しく重く物騒だと子供心に感じていたが、今日、改めてもう一度舞台でなぞられると、この素朴な泥臭い詩は人間が生きるうえでの基本なのだとつくづく感じる。
ワイルドターキーは「2丁拳銃の中山」が賢治と同じ故郷から逃れて東京にやってきて死ぬまでを綴った物語だ。
笑いあり、アドリブありの楽しい舞台だった。終盤ではホロッと泣かせるシーンもあって、その暗転の上手さも見事だった。上演時間がアドリブによって変わる。ちなみに本日は2時間20分。しかし長さを感じない程、楽しい。
更に今回の芝居には「白と黒の世界からやってきた男が辿り着いたのは灰色の街だった。」とか「白い雪の上に赤い絵の具で描いた絵」などとカラーの描写も斬新で、しっかり、そのカラーが脳裏に焼きついてフルフルと震えた。


以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

片田舎で育った中山は15で母を亡くし、父親は17で死んだ。後に描かれるが、この父親を殺したのは母の連れ子のちかだった。中山の義理の妹に当たる。この日の父は酒の力を借りていつにも増して荒れ狂っていた。そんな暴力親父をちかは包丁で刺したのだった。ちかを庇って黙秘する中山。やがて中山は生活の為に東京に出て、暴力団員となる。

しかし、ヤクザ同士の闘争に巻き込まれ刑務所暮らしを余儀なくされた中山の出所時に加藤組の伊藤がお迎えに来る。中山が構成員だった東城組は加藤組とのドンパチの末に吸収されたのだという。

加藤組の構成員となった中山の周りでは、ヤクザにはお馴染みの金銭トラブルや、刑事の汚職、裏切り、闘争が繰り返され、やがてダニの鈴木(刑事)に言いくるめられた伊藤は組の金を強奪する手助けをしてしまう。怒った加藤組はオトシマエとして伊藤の女でソープ嬢のちか(中山の義妹)を瀕死の状態にさせてしまう。今度は伊藤とばかりに制裁しに来るも、中山は弟分の伊藤を助けるために自ら組長を射殺してしまう。

やがて刑務所に逆戻りした中山を数年後、再び伊藤が迎えに来る。それは桜の花がはらはらと散る春の穏やかな日だった。ちかに伊藤の子が生まれたとの吉報を聞いた中山は「奥さんにもっと幸せになるように。と伝えてくれ」と残す。そうして国に戻って一からやり直そう・・、と心に誓ったその瞬間に一発の銃声が中山の眉間を突き刺したのだった。

桜は相変わらずはらはらと音もなく舞い落ちる。まるで中山の人生を祝福するかのように。そうして中山は暗闇の中で「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」を復唱するのだった。

素晴らしい芝居だった。とにかく中山のキャラクターが役にぴったりで、全身から疼くようなエネルギーを発して孤独と言う荷物を背負った加減が絶妙な演技だった。その動と静の不思議なバランスが中山の真髄なのだとも思う。惜しむらくは2度目の中山の出所シーンで中山を迎える伊藤が図らずも笑ったのだ。シリアスなシーンなのに、何故かクスッと笑った!何故だ?!、ここ大事なとこでしょ。
伊藤は後でおしおきだなっ。

更に今回はいつにも増して照明さんががいい仕事してた。序盤の暗闇から浮き出てくる男たちのシーンは記憶に残る名作となるに等しい。とにもかくにも素晴らしく楽しい舞台だった。観客がノリノリで序盤から拍手喝采してました。観客も素晴らしい!!

追伸:今回はキャスト名と役名が同じだったが分かりやすくてよいと思う。
ЖeHopмan【シャハマーチ】 下北盤

ЖeHopмan【シャハマーチ】 下北盤

電動夏子安置システム

Geki地下Liberty(東京都)

2010/09/21 (火) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

逆バージョン【K】観劇♪
ほとんど違うお芝居でした。
反対側のチームを別の日に観劇。先日は【M】

2度目のカキコミでスミマセン。


とにかく楽しかったです。

ネタバレBOX

役者さんは【M】【K】の二本の台本を覚えなくてはならないのか!?ってくらいテイストの違う舞台になっていました。

これは好きなら両バージョンみなきゃ損ですね。

【K】バージョンはどちらかと言うとコメディ色が強い気がしました。…笑わせて戴きました。

サラリーマン臼井のコント(?)シーンは一件の価値有りですね。

役者さん皆さんノリノリで演じてました(もちろんこのシーン以外もですけども)


ワタナベさん演じる門倉が魅力大全開!それをうけるイズイ役のナシオさんの魅力もまたタマラナイ。

逆バージョンではわかりえなかったちょっとした謎な部分も、こちらを見たら「なるほど」と思いました。

最後までワクワクと楽しませていただきました。

ありがとうございました。
また見に行きます。
ワイルドターキー

ワイルドターキー

ゲキバカ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★

雨にも負けず劇場へ
見せるところ、笑わせるところ、感動させるところ、メリハリがあって安心して見ていられる。
ただ、ケツが痛くなったのは長かったからなんでしょうね。

歌えロレッタ愛のために!

歌えロレッタ愛のために!

秘密結社ブランコ

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/09/22 (水) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★

好き嫌い
最初のあたりで『おおっ!!』と驚かせてくれましたが、段々と、この役者さんって上手いの? 下手なの? どうなの?って思うようになりました。
ところどころ笑わせてもらったし、キライじゃないんだけどね。

ネタバレBOX

ケンジだっけ、そいつを探して話が進む展開かと思いきや、そこをナレーション扱いでサクっと済まして次に進むところが消化不良気味。

自転車のとこでの場面転換のスピード感はよかったし、黒子の存在が絶妙だったし、全体的に発想が『ガキかっ!!』って突っ込み入れながら見てたけどキライじゃないんだよね。
「美しきラビットパンチ」

「美しきラビットパンチ」

ゴジゲン

駅前劇場(東京都)

2010/09/18 (土) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

見える!
他の方が書いていらっしゃるように土田さんがいました(笑)後半の流れは驚きましたが、楽しめました。青春劇がまぶしいです!お疲れさまでした!

ハーパー・リーガン

ハーパー・リーガン

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2010/09/04 (土) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

しみじみおもしろい
演出と音楽の感じがなんともかっこよかった。そして主人公の女性に対して、自分の今と状況は違うのだけど、やはり共感してしまう。彼女に光が見えたことによって、自分に光が射したかのように感じた。いつも見ているお芝居とは違う感動や共感がありました。

レストランじゃないっ!!!【終了いたしました。ご来場ありがとうございました!!!】

レストランじゃないっ!!!【終了いたしました。ご来場ありがとうございました!!!】

コメディユニット磯川家

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

照準にブレがない
当日のパンフレットに書かれていた「バカバカしいのです」「気楽に見て下さい」「連続ドラマの途中の回のような作品」、この言葉通りでした。
舞台全編通しても内容にまったくブレがなく、ただ気楽に笑って観る事ができました。
面白くて笑える、しっかりしたコメディでした。
面白かったです!

ネタバレBOX

元々売上が低く経営状態が悪かったレストランの目の前に、大手レストランチェーン店が新規出店してきて、これはもういよいよ閉店するしかない。
残り一週間で売上1.2倍にしないと閉店の危機を迎えるレストランが舞台のコメディ。

100分程の芝居にしては登場人物が多目でしたが、それぞれの役付けがしっかりしているのと、芝居上に登場するタイミングが的確なので、舞台上で入り乱れてもそれぞれの立ち位置が見にくくなる事もなかったです。
暗転が入ると一日が経過するという設定なので、まるで毎週放映のドラマかアニメを見ているような気持ちになりました。
暗転前の次の日に繋げる終わり方も、事件の予感を入れたりとテレビ的な引っ張りが上手く散りばめられていた思いました。
食い違い会話のタイミングも絶妙。
様々な伏線の回収も面白く、脚本も秀逸だと思いました。

役者陣の動きにも躊躇いが無く、大きな動き方が凄く良かったです。
転ぶ時のダイビングやドロップキックの思い切りのよさには、少し驚きました。
関西の方にはあれぐらいは普通なのかもしれませんが、怪我しないか心配してしまいます。
ただ、あれぐらいの思い切りの良さが面白さに繋がっているのも事実なので、怪我しないように頑張って下さい!と無責任な事を思っています。
キャラとして一番美味しかったのは和泉さん。
派手な動きもなく、台詞もほとんどないのに衣装の着方にも特徴を持たせて、一番のキーポイントでした。
最後の挨拶もそうですが、観客が帰っているのに一人で舞台に残ったり、最後まで貫き通したキャラクターは、終わった後も気になる存在でした。

初日ではなく二日目の観劇でしたが、すでに声が出ていない役者さんが数人いらっしゃったのが少し気になりました。

舞台美術もとてもしっかりと作ってあって、開演前からワクワクできました。
開演前と終了時には劇団シンボルの影絵が投影されたり、前説や終了直後の挨拶でも観客を楽しませようとしたりと、とにかく楽しい空間を作りだしている印象を受けました。

楽しい時間をありがとうございました。
とても面白い芝居でした。
D.C.2359 - A Minute to Midnight -

D.C.2359 - A Minute to Midnight -

空想天象儀

荻窪メガバックスシアター(東京都)

2010/09/18 (土) ~ 2010/09/20 (月)公演終了

満足度★★

設定は確かにSF
チーム・ウラヌスを拝見しました。
サイボーグだったり、世界終末時計だったりと設定には様々なSF要素が詰め込まれていて、『こう言うのが好き』な事がよく解りました。
SF&ファンタジー専門劇団と銘打っている劇団ならではの内容だと思います。

ネタバレBOX

サイボーグ技術が発達し、それでもなお地球上では戦争がなくなっていない近未来が舞台。
人類を守る為に作りだされた10体のサイボーグはマザーコンピューターの「イレーネ」にちなみ、「イレーネの10戦士」と呼ばれていたが、ある作戦の遂行中の事故で仲間は4体まで減り、さらに残された内のサイボーグの1体のゼロが突然人類に反旗を翻し、人類を滅亡に追いやろうと宣戦布告をする。
ゼロ以外の残るサイボーグ戦士のナイン、シックス、フォウは、各々の事情と葛藤を抱えながらも人類を守る為にかつての仲間であるゼロに立ち向かう!
なぜゼロは人類に反旗を翻さなければならなかったのか、ナイン、シックス、フォウは人類を救えるのか!?
人類は、世界は、各国政府はこの事態に何を考えるのか・・・。

改めて筋書きを思い出してみるとやっぱりSFだし、設定は面白そうです。
詰め込まれた作品へのオマージュも好きです。
設定自体は好きなのですが、詰め込み過ぎなのと、色々な要素を絡め過ぎて台本の辻褄が合わなくなってしまっていたのが残念です。
使用されていた楽曲や、オマージュされたサブカルチャーは確かにお手軽でイメージが湧きやすいものですが、そのイメージ御自身が作り上げたものではなく、他人が苦労して想像したものであり、各作品にたいする印象は人それぞれ異なるものです。
きっと好きな作品ばかりなのでしょうが、様々な作品の設定を繋ぎ合せてしまうと、纏まりきらなくなるばかりか自己満足だけで終わってしまう危険性を孕んでいるのだと感じてしまいました。

役者陣は、滑舌がはっきりしない方が何人かいたのが気になりました。
アクションシーンをいれるのであれば、もう少しカッコイイ見せ方をして欲しかったです。
殺陣を売りにしている劇団ではないのは解っているのですが、せっかくサイボーグ対ロボットの戦闘シーンを使うのであれば、動きの特徴に気を使えば、それだけでも違う印象を与える事ができるのではないかと思いました。
台詞を噛まずに言えていた人もいなかったですし、動きも完璧とはみえませんでしたので、チームを分けてのダブルキャストにする意味は解りませんでした。
それぞれが役をモノにするという観点から考えれば、一つの役に集中した方がよかったように思います。

ゼロ役の加羅さんの声が素敵でした。
声のトーンや節回しも、ゼロのイメージに合っていたし、抑えた演技の時の声はもう少し聞いていたかったです。

独自の挑戦をしていると感じましたし、ファンタジーはともかく、小劇場でSFに挑戦する劇団を初めて知りました。
一生懸命な劇団員の方達が印象的でした。
オマージュに懐かしくなり、帰宅した後に『サイボーグ009』を読み返してしまいました。
底抜けカンガルー

底抜けカンガルー

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/27 (月)公演終了

満足度★★★★

ささやかに光る円熟味
前回公演『お肉体関係』が演劇ぶっくにも取り上げられ、すっかり高いところまで行ってしまったなぁ、と思っていた矢先のぬいぐるみハンター最新公演。

出演者もぐっと少なく、きらびやかな衣装もなく、BGMも(今までの彼らに比べて)圧倒的に少なくなっていましたが、物語はむしろ前回よりも濃くなっていると感じました。

以下ネタバレ。

ネタバレBOX

湖のほとりで貸しボート屋を営む女性とバイト君、さらにそこで足枷をはめられて飼われている下着姿の少女。そこに、自称保安官のホームレスやボートの整備にやってきた青年、湖に現れたカンガルーを取材しにきたジャーナリストの女性がからみ、なにやら流血事件も起きたりして途中から不穏な展開を見せたりもします。

前半はひたすら物語にはあまり関係のない「遊び」や「ムダ話」に時間が割かれていて、好みは分かれるかもしれませんがむしろ私はこの部分こそが彼らの真骨頂だと思いました。
特に何を語るでもない、ダラダラとした会話。でも、耳をそばだてて聞いてみると、なんだか面白くてにやにや笑えてしまう、そんなような。

シュールな世界観もあいまって、見ていてどこか昔のシティボーイズの舞台を連想しました。
よく考えたら、劇中で語られる「カンガルーの名前の由来」(ガセらしいけど)は、かつてシティボーイズの舞台『丈夫な足場』の中で出てきたくだりでもあるし。これは偶然なのか意図的なのか。

途中ミステリーに傾きかけたストーリーは見事なまでにスカされますが、そもそもこの舞台は推理劇ではありませんし。これでよいのだと思います。

末筆ながら、参宮橋トランスミッションを「縦長に」使ったステージ配置と(これは先週同じ劇場を使ったトカゲノセナカさんも同じでしたが)、ビニールシートに水をはって湖を表現した舞台美術にとてもセンスを感じました。

そして、本公演終了から約1週間後には彼らは次回公演をうつという。
生き急いでいるのか死に急いでいるのか、これは是が非でも見届けたいところです。
乳水

乳水

鳥公園

d-倉庫(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

家族集団の崩壊
舞台には不思議な家具が置いてあり、焼け焦げた黒い柱のようなものがぶら下がっていて、どこの国の話だろうと思いました。

ネタバレBOX

児童相談所の職員が家族それぞれからヒヤリングする形式をとりながら、この家族集団の成り立ちから崩壊までを描いています。

子供の誕生を期待されていた妻、可愛いと思って女の赤ちゃんをさらってきてしまった夫、熱を出している赤ちゃんを看病し始めることが全てのスタートでした。

夫が年頃になった娘に二人の子供を産ませる異常さ…、妻も自分の子として育て、取り繕っていきます。

なぜ、夫がひきこもりになったのか、なぜ妻が姉にだけ暴力を振るったりいじめたりするのかなど、彼らの心情には分からないことも多々あります。

そんな家族集団も、就学期になった子供に独立心が芽生え、弟が家出、姉が児童相談所へ救いを求め事件が発覚して集団は崩壊しました。

先日観た『笹の音の小夜曲~セレナータ~』では、さらわれた子供に家族としての認識があり、偽りでも家族は家族、なぜそっとしておいてくれないのという気持ちがあったのとは対象的な結末でした。

きんぴらごぼうは、夫との思い出ででもあり、娘に対する嫉妬からあまり作らなくなってしまったというエピソードを持つアイテムですが、無国籍感の強い舞台では違和感を覚えました。

母親役の女優さんは大竹しのぶさんのような存在感があり、娘には隔離されていた感が漂い、子供たちも子供らしくて好感が持てました。

赤ちゃんを表現し、その後も折に触れ利用された物体、小麦粉を練ったようなもの、あれは何だったのでしょう。最初に突然かじり出したときはインパクトがありました!

周りの壁に反響してか、初めの頃の夫婦の会話が良く聴き取れなかったのは残念でした。

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