乳水 公演情報 鳥公園「乳水」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    家族集団の崩壊
    舞台には不思議な家具が置いてあり、焼け焦げた黒い柱のようなものがぶら下がっていて、どこの国の話だろうと思いました。

    ネタバレBOX

    児童相談所の職員が家族それぞれからヒヤリングする形式をとりながら、この家族集団の成り立ちから崩壊までを描いています。

    子供の誕生を期待されていた妻、可愛いと思って女の赤ちゃんをさらってきてしまった夫、熱を出している赤ちゃんを看病し始めることが全てのスタートでした。

    夫が年頃になった娘に二人の子供を産ませる異常さ…、妻も自分の子として育て、取り繕っていきます。

    なぜ、夫がひきこもりになったのか、なぜ妻が姉にだけ暴力を振るったりいじめたりするのかなど、彼らの心情には分からないことも多々あります。

    そんな家族集団も、就学期になった子供に独立心が芽生え、弟が家出、姉が児童相談所へ救いを求め事件が発覚して集団は崩壊しました。

    先日観た『笹の音の小夜曲~セレナータ~』では、さらわれた子供に家族としての認識があり、偽りでも家族は家族、なぜそっとしておいてくれないのという気持ちがあったのとは対象的な結末でした。

    きんぴらごぼうは、夫との思い出ででもあり、娘に対する嫉妬からあまり作らなくなってしまったというエピソードを持つアイテムですが、無国籍感の強い舞台では違和感を覚えました。

    母親役の女優さんは大竹しのぶさんのような存在感があり、娘には隔離されていた感が漂い、子供たちも子供らしくて好感が持てました。

    赤ちゃんを表現し、その後も折に触れ利用された物体、小麦粉を練ったようなもの、あれは何だったのでしょう。最初に突然かじり出したときはインパクトがありました!

    周りの壁に反響してか、初めの頃の夫婦の会話が良く聴き取れなかったのは残念でした。

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    2010/09/25 13:01

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