乳水 公演情報 乳水」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 無題
     サイトとチラシで印象の異なる文章が書かれている。舞台から受ける印象はまたさらに違う。『藪の中』のように各自の視点から描かれる構成を取っているが、実際の描き方はむしろどれも客観的だ。とはいえ真相らしき視点が無いまま終わるのはやはり『藪の中』だ。

     鳥公園は、乞局で役者をしていた西尾佳織が独立して作った団体とのことで、その演出は乞局に似た印象を受けた。ただ、乞局のように嫌な登場人物ばかりというわけではなく、むしろ弱くて流されてしまった人たちのようであり、断片的には感情移入できなくもない。

     家族とか親子を題材にした作品は個人的に痛いのだが、特にこの作品は子供のいない夫婦が発端になっているため、なんとも切ない。そして物語としての味はとても苦い。嫌いじゃないが。苦い。

  • 満足度★★★★

    ひしゃげたキャビネットが象徴するいびつな家族像
    アメリカで実際にあった事件がベースとは聞いていたが予想以上に複雑な(?)状況。
    焼け焦げた柱や錆びたシンクなどを使った装置はその象徴か?
    中でもひしゃげたキャビネットにいびつな家族像がよく顕れていたように思う。

  • 満足度★★★★

    観ているのがつらくなる
    ストーリーが重いテーマを抱えている。観ていて気分が重たくなってしまいました。劇場の外の日差しの明るいこと。実話を基にした舞台。不幸な子供たちが救われるように祈るばかりです。

  • 満足度★★★★★

    カフカ的イメージ
    見たくないはずなのになぜか傷口をじっと見てしまうような、そういった感覚になりまして、頭がぐわーっとなりました

  • 満足度★★★★

    家族集団の崩壊
    舞台には不思議な家具が置いてあり、焼け焦げた黒い柱のようなものがぶら下がっていて、どこの国の話だろうと思いました。

    ネタバレBOX

    児童相談所の職員が家族それぞれからヒヤリングする形式をとりながら、この家族集団の成り立ちから崩壊までを描いています。

    子供の誕生を期待されていた妻、可愛いと思って女の赤ちゃんをさらってきてしまった夫、熱を出している赤ちゃんを看病し始めることが全てのスタートでした。

    夫が年頃になった娘に二人の子供を産ませる異常さ…、妻も自分の子として育て、取り繕っていきます。

    なぜ、夫がひきこもりになったのか、なぜ妻が姉にだけ暴力を振るったりいじめたりするのかなど、彼らの心情には分からないことも多々あります。

    そんな家族集団も、就学期になった子供に独立心が芽生え、弟が家出、姉が児童相談所へ救いを求め事件が発覚して集団は崩壊しました。

    先日観た『笹の音の小夜曲~セレナータ~』では、さらわれた子供に家族としての認識があり、偽りでも家族は家族、なぜそっとしておいてくれないのという気持ちがあったのとは対象的な結末でした。

    きんぴらごぼうは、夫との思い出ででもあり、娘に対する嫉妬からあまり作らなくなってしまったというエピソードを持つアイテムですが、無国籍感の強い舞台では違和感を覚えました。

    母親役の女優さんは大竹しのぶさんのような存在感があり、娘には隔離されていた感が漂い、子供たちも子供らしくて好感が持てました。

    赤ちゃんを表現し、その後も折に触れ利用された物体、小麦粉を練ったようなもの、あれは何だったのでしょう。最初に突然かじり出したときはインパクトがありました!

    周りの壁に反響してか、初めの頃の夫婦の会話が良く聴き取れなかったのは残念でした。
  • 満足度★★★★

    PPTが欲しかった
    被害女性よりその娘のほうがよく描かれていたように思う。舞台美術の意図とか実話のこととか聞きたいと思いました。

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