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ガラスの葉

ガラスの葉

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2010/09/26 (日) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

重なり合う「葉」の家族達
白井氏の演出は、観る人色々感じると思うのですが、生々しく艶やかな
陰翳にあるような気がしてならない。 闇が妖しくうごめき、
その中を光が鮮やかに照らす。 いつもそう思うのです。

その独特の演出が、一見はごく普通の家族達の裏に潜む思惑や
攻撃性、狂気、崩壊感覚を上手く抉り出していて、ここ最近の観劇の
中では群を抜いて脳裏に刻まれました。 観客が多いとはいえず、
空席も結構目立ったのが不思議な位の、高レベルっぷりでした。

余談ながら局面、局面で流れる、音数少なめなのに妙に耳に残る
ピアノの響きが気になって気になって、後で調べたら「中国の
不思議な役人」でも楽曲を提供している三宅純氏の手になるものと知り、
それなら当然か!!と膝を打った次第。

ネタバレBOX

私は、芥川龍之介「藪の中」が大好きなのですが、この作品にも
同じ匂いを感じますね。 こういう話はものすごく好み。

あの物語では、「誰が若主人を殺したのか」、そのことをめぐり、
証人達の言う事が食い違い、結局全ては「藪の中」に終わるわけですが。

局面、局面で兄スティーブン、弟バリー、母親の証言がことごとく
食い違う。 同じ時、同じ場所にいたはずの人物達が全く違う事を
証言する。 まるで、同じ映画を観ているのに、解釈が食い違う。
そんな有様を見せつけられ、観客は戸惑う。

なにしろ、誰の言葉を信じるかで、登場人物達のキャラクターまで
変わってくるのだから。 

兄の言う事を信じるなら、弟は父親の死を受け入れられない、
限りない妄想にとりつかれた心の弱い人間になるし、逆に
弟の言う事を信じるなら、兄はとんでもない偽善者で母親は
息子可愛さにその片棒を担ぐ共犯者、ということになるのだから。

そもそも、物語の根幹をなす「父親の死」についても、観客に
明かされる要素が少ない。 これは物語を通じ全てにいえるが。
何故死んだのか、だいたい自殺なのか事故なのか。

人物達の言葉が全て嘘とはいえず、かといってまんま真実を
語っているとは思えないので、自然他の部分から読み取っていくことに
なるのですが。 微かに分かるのは。

①死んだ父親はどちらかといえば内向的で、子供たちを恐れてか
 引きこもりの傾向がみられること。

②一応兄は母親の、弟は父親のお気に入りという事にはなっているが
 実は互いに愛しながら、心の深奥では必ずしも完全に心を許さず
 憎んでいるきらいすらあるということ。

③②の「隠された憎しみ」の理由はどうも、兄、弟、母親が相互に
 相手の中に「死んだ父親」を見ており、その互いの存在に密かに
 耐えがたいものを感じているらしいということ。

①~③は私の解釈なので、他の人はまた違ったものを思うかも
知れません。 特に、生前の父親がどういう人間か、その受け止め方で
かなり変わってくると思います。 私は…ノーマルな人とは思えなかった。。

舞台は緊張感に満ち、知性と暴力の相反する要素がふんだんに
盛り込まれた台詞の応酬で時間はあっという間です。
舞台の、時折バチバチと点灯する蛍光灯が良い感じ。 あのせいで、
なんか普通の変哲ない部屋が、まるで息苦しい地下室にでもいるような
雰囲気を良い具合に持てました。

最後、観客はきっと身近な存在の家族でも何一つはっきりしたものは無い、
確かなことはその人だけにしか無い、人生はその繰り返しだ、好む
好まざるに関わらず、との感触を多かれ少なかれ抱え家路に着くでしょう。

皆上手かったけど、銀粉蝶はどんなに仰々しい台詞でも、挨拶くらいに
自然に聞かせる、見せる有様が流石と思いました。
そして田中圭。 前半のぶっ飛びっぷりと、後半の純粋過ぎるバリーの
ふり幅の広過ぎる役柄を違和感なしに見せてくれ、今後も大いに期待。
九月の遠い海

九月の遠い海

菅間馬鈴薯堂

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/09/30 (木) ~ 2010/10/06 (水)公演終了

満足度★★★

黒岩さんの
声量がすごい(心配)

東京バーグ 【舞台盤】&【映像盤】

東京バーグ 【舞台盤】&【映像盤】

円盤ライダー

【舞台盤】東京バーグ【映像盤】上野毛アクオス(東京都)

2010/09/24 (金) ~ 2010/12/23 (木)公演終了

満足度★★★★★

見るだけじゃない、感じさせてくれる!
ここは本当にレストランです。
キチンでは挽肉をコネ成型し、そしてトントントンと切り物を。

そこのテーブル席で芝居を観ます。何処が舞台なの?

そう店全部です。金の掛かってない大道具です(笑)(将さんゴメン)
テーブル間を縦横無尽に行きかい観客は忙しいです(笑)
だからポジションチョイスによってかなり違った観点になる。

今回はレストランに入った(受付を済ませた)時から芝居は始まってる。
と自分は感じた。

途中はネタばれになりそうなので省略。


今回もスッゴク楽しく、時折ホロリ。

毎回が嬉しい気分にさせてくれる。
そんな円盤ライダー、将さん v(^^)




ネタバレBOX

演技が終わりに近づくと食事をオーダーした方の為にハンバーグが
焼き始められ音と匂いが演技の小道具に。
今の私をカバンにつめて

今の私をカバンにつめて

ネルケプランニング

青山円形劇場(東京都)

2010/09/25 (土) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★

うん。
普通に良かったです。
ちょっと物足りなかったのもありますが。。

チケットの値段を考えるともうちょっと期待していたので残念。

Empty Kingdom

Empty Kingdom

Island

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/09/30 (木) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★

王道シリアス
シンプルなストーリー、シンプルな舞台セットながら、役者陣の熱演と観客の支持もありいい雰囲気でした。
真面目な一生懸命さが伝わってくるような舞台でした。

ネタバレBOX

舞台は中世ヨーロッパのどこかの国。
戦に明けくれ領土拡大のみを考える女王と、戦闘の急先鋒として戦地を駆け巡る女王の姪である皇女のミラ。
重税のためにクーデーターを画策する民衆と、ミラの幼馴染で鍛冶職人のカーティス。
幼い頃はいつも一緒だったミラとカーティスが再び出会う時は、笑いあえる時ではなかった。

ミラとカーティスの関係を恋愛関係にせずに、人間として対等な関係にした事にまず好感を持ちました。
『生きる為に、理想の為に戦う』ミラと、『生きる為に逃げる事も大切』な考え方のカーティス。
二人のコントラストが物語そのもので、とてもよかったです。

シンプルなセットながら舞台への出入りの場所や、立ち位置などを工夫していて広く舞台を使っているのがよく解りました。
せっかくの見せ場なのだから、もうちょっと殺陣をカッコ良くして欲しいかなと思います。
それまでの演技が良くても殺陣に入ったとたんに緊張感が消えてしまいました。

王道シリアスファンタジーを楽しませて頂きました。
号泣してらした方もいました。
世界観の作りだしは素晴らしいと思います。
Root Beers-ルートビアーズ-

Root Beers-ルートビアーズ-

劇団東京ヴォードヴィルショー

ザ・ポケット(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

カッコよかった!
芝居が始まる前の前説も凝っていました。
舞台セットも音響、照明、演出、もちろん役者さんも素晴らしかったです。
引き込まれてしまいました。
よく練られた作品だと思います。

ネタバレBOX

ワケありの人間しかいないロサンゼルスのコリアンモーテルの一室。
敵対組織の相手の命を狙い、日本からやってきた武闘派ヤクザ二堂とその舎弟二人。
誤って二堂と接触してしまい交通事故を引き起こし、責任を取らせる為に連れてこられた不運な男と、二堂の動向を探って情報を金に換えようと画策していて捕まってしまった男。
三人のヤクザと、捕えられた不運な二人の男。
暴力的なシーンからの幕開けが、二堂がルートビアーを飲んで意識を失い、暗転が明けたところから一転していた。
武闘派ヤクザ二堂は記憶を失い、死んでしまった妹の冬子の事も忘れ、小心者で暴力を恐れる人間に変わっていた。

二堂の二面性を巧みに演じていて、冬子が現われる時の演出とも相まって、素晴らしかったです。
ワケあり人間が次々と登場するのですが、どのキャラクターも強烈な個性を放っていて目が離せませんでした。
台風の影響でホテルから身動きできずに時間が経過し、その経過の中での人間関係の移り変わりも無理のない演出で表現されていました。
ロサンゼルスのコリアンモーテルの一室が舞台なので、台詞も日本語、英語、韓国語が必要に応じて用いられていて、『韓国人の話す日本語』アクセント等はイメージ通りでしたし、韓国語はまったく解りませんが雰囲気はとてもよく伝わってきました。
強烈な個性を放つ人間達しかいない舞台でしたが、『幸せ』『生き方』をそれぞれが模索し精一杯生きている『人間』がカッコよかったです。
ラストの暗転直前まで目が離せない舞台でした。
ファイナル ウィーク

ファイナル ウィーク

遊々団★ヴェール

SPACE107(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★

アニメ的な演出
ストーリーに目新しさはないけれど、役者さんも一生懸命で楽しんでいる様子が伝わってきて、客席の反応もとてもよく楽しい舞台でした。

ネタバレBOX

経営状態が良くない為に取り壊しが一週間後に決定になったお化け屋敷が舞台。
お化け屋敷の従業員は皆、お化け屋敷で働きたかったわけではなく、夢破れて仕方なく、何となくお化け屋敷で働いているような人々。
それでも、取り壊しが決定してから一週間で皆それぞれの道を見付け、お化け屋敷が無くなるからクビになって去っていくのではなく、次の道を見付けて自ら去っていくと言う前向きで明るい終わり方が良かったです。

一週間を現わすのに『○○曜日』と書かれたものが提示されるのですが、舞台登場時に効果音がなり照明が光るのがとても解り易く、何だかアニメのキャッチのように感じました。
音響係の天の声、効果音やBGMでの遊びはアニメに詳しい人はとても楽しめる内容になっていたみたいです。
丸々一日を天の声だけだったり、毎回効果音が鳴ってBGMで煽ってなので、やりすぎてくどくなってしまった感じを受けました。
音ネタも豊富だし効果音の選び方も秀逸だとは思うので、もうちょっと頻度を落としてここぞという時にだけ使用すると、音に対する印象値が上がって注目を集められるのではないかと思いました。

初日だったからか、役者陣の台詞噛みがちょっと多かったように思います。
天の声が録音で完璧なので、余計に目立ってしまっていたのかもしれません。
それでも役者さんは皆さんとても楽しそうでのびのびとしていて、お客さんの雰囲気もよくて楽しい舞台でした。
ペトロヴィッチに逢いたくて

ペトロヴィッチに逢いたくて

劇団SHOW&GO FESTIVAL

アイピット目白(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

舞台の雰囲気が好きです
シチュエーション・コメディと銘打ってあったので笑いを期待していたのですが、コメディではなかったように思いました。
しっかりとした脚本と演出で、楽しませて頂きました。

ネタバレBOX

離島以外では東京都唯一の村である檜原村を舞台に、村おこしで村を盛り上げて行きたい大人、こんな田舎は嫌だと出て行きたがる子供、観光客や田舎生活に憧れてやってきた人の人間模様を軸に物語は展開される。
題名にある『ペトロヴィッチ』は村で昔から信じられてきた神様なのだけれど、特に何かをするわけではなく、ただそこにいて人間達の行動を面白がっているだけ。
しかも『ペトロヴィッチ』という名前も実は『ダイダラボッチ』を勘違いして名乗ってしまったものらしい。

とてもしっかりしたセットで雰囲気もよく、始まる前から期待が高まりました。
民間伝承や自然信仰、言霊論等も織り交ぜていてとても興味深かったです。
登場人物がちょっと多いかなと思っていたのですが、最終的には全て繋がってきちんと纏め上げたように感じました。

『ペトロヴィッチ』役の二人が出てくるタイミングも演出も素晴らしかったです。
ダンスも面白かった。
ドクターバードが飛んでった!

ドクターバードが飛んでった!

映像・舞台企画集団ハルベリー

Geki地下Liberty(東京都)

2010/10/06 (水) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★

まあそれなりに楽しかったです
海の家でのラブコメかと思いきや、ありえねー展開に。殆どジョークの世界。単純に楽しんでくれと解釈しました。

神様に一番近い場所

神様に一番近い場所

LIVES(ライヴズ)

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/10/06 (水) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★

大入り満員!
入り口近くの階段にキャンセル待ちのお客様の列が並ぶ。すっごい賑わいで、急遽、ちっさなパイプ椅子を客席の両階段にも設置しての満員御礼でした。

物語はコメディらしく、くだらないのだけれど、祭りに関して良く勉強されてて「ああ、なるほど・・。」なんていう場面がけっこうありました。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

神様に一番近い場所というのは神輿だそうだ。その説明もあり納得!物語はとある田舎町での「穴尻祭」という一目見ただけでも、イヤラシそうなネーミングのお祭りをTVクルーが取材に入る場面から。「穴尻祭」に使われるバナナ神輿と、これまた、シモネタを彷彿させるような神輿ワールドにTVクルーらは当初、テンパッテ取材していたものの、これらの言い伝えには何の根拠もないことが解りがっかりする。

そんな折、神輿の猿形といわれているお祭りの英雄・テルさんが事故に遭い猿形が出来なくなったという。猿形とはだんじり祭りに丸太の上に乗るヒーローのようなもので、バナナ神輿にかじりついて落ちないようにする兵らしい。

それを聞いた奉男衆はこぞって猿形に立候補し、投票にてこれを決めることになったものだから小さな平穏だった田舎町はちょっとした地震のように大きく揺れることになるのだった。

猿形の名誉を我が手に、なんつって賄賂工作するもの、自分の票集めにやっきになるもの、アブラムシといわれる連中の間違った方向への結託の仕方。笑)などなど、もう、恥も外聞もなく自分の為に生き恥さらしてしまう奉男衆。笑

ここぞとばかり撮りまくるTVクルー。ここぞとばかりに選挙たすきをかける者。人口30人にも満たないリトルカントリーのお祭り騒ぎでした。笑

内容は各地のお祭りの紹介もあり、ひじょうに解りやすい。しかし大爆笑はない。クスッと笑える箇所がいくつか。奉男衆らとこれを支える女衆の強さが滲み出た作品だった。まったく頭を使うことなくゆるりと楽しめる大衆的芝居。


ACT泉鏡花

ACT泉鏡花

アトリエ・ダンカン

東京グローブ座(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★

バラバラ・・・
いったいどういう人に見てもらいたいのか焦点が定まっていない。客席を見ると明らかにStudio Lifeのファンらしい若い女性が多く、次は年配の男女。一目で分かるAKBファンは見かけなかったけど。出演者の演技力、歌唱力にプロから学芸会程度までこれだけ差がある芝居も珍しい。それにしてもAKBの甲高い声は癇に障る。黒板を引っかいているような声である。泉鏡花の代表作のダイジェスト版のような内容はおもしろかったし、なにより楽曲がよかったので惜しい。木の実ナナの歌はもっと聴きたかったし、踊りも見たかった。衣装も個性的できれい。

abc★赤坂ボーイズキャバレー SpinOff 『裏』

abc★赤坂ボーイズキャバレー SpinOff 『裏』

K Dash Stage

シアターサンモール(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

おススメです!
表が私的には、ストーリーはイマイチだったので、裏はどんなかなーと思ってましたが・・・裏めっちゃおもしろい !
そして感動 。
あと、舞台用語がわかって興味深かったです。

作品は役者だけじゃない、スタッフお客さん含めみんなで作ってるんだ!
というのがすごく感じられる内容でした。

表を見てなくても面白いと思いますが、表見てると、コネタにかなり笑えます。
利根川さんの声とか、西くんの土間土間事件とか(笑)。

特に贔屓の役者さんはいない状態で行きましたが、永岡くん演じる榎木田さんがマイペースで面白可愛いくてツボりました。

煙が目にしみる

煙が目にしみる

劇団だるま座

座・高円寺2(東京都)

2010/10/05 (火) ~ 2010/10/06 (水)公演終了

満足度★★★★

しみじみ・・・
ちょっと早死にだけど普通の男たちが、火葬場にいる自分の家族を見ているという設定。死人たちが見えるイタコになったおばあちゃんが特に笑わせてくれます。派手さはないけど落ち着いて見られるコメディでした。

一人芝居 Gay Sprits

一人芝居 Gay Sprits

劇団フライングステージ

さっぽろテレビ塔2F ライラックの間(北海道)

2010/09/19 (日) ~ 2010/09/19 (日)公演終了

満足度★★★★

とても近い空間で!!
手が届きそうな位置で観劇♪

アットホームな空間で
いい作品を拝見させていただきました!!

また、札幌公演 があることを希望しています。

『三姉妹の罠』

『三姉妹の罠』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

テアトルBONBON(東京都)

2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★

長女がとても良く、
最初からくすくすとさせられ、楽しいコメディでした!!

ネタバレBOX

茶の間を舞台にしたドタバタコメディ、長女の動き、顔の表情が活きていて、全体を牽引していました。

劇中漫才も良かったです!!奥さんのテンションの高低差は最高です!

次女が漫画家をやめたい理由は何となく。今回のドタバタ騒動の原因ですから、他人には何となくと言っても、その裏には理由があるのだろうと思います。もう少し本人の心情が伝わったらなあと思いました。

三女のキャラが薄いのが気になりました。だからこそ、何かに手を出して中途半端に終わるのかもしれませんが…。次は何を目指すのかなと期待を持たせる設定はいずれ続編の予感もします。その時はまた、父親はどこかに行っているんでしょうね。

人違いによる誤解はその都度決着がついていたようで、誤解が誤解を呼びハチャメチャにというまでには至らなかったように思えました。

長女と次女との会話で、次女の社会的責任を意識したような表情は素敵でした。

コメディが中心とはいえ三姉妹の物語ですから、テーブルを挟んで三人がしっとりと話すシーンが欲しかったと思いました。

三姉妹の関係の背景となる家業の鰻屋の雰囲気、匂いが全く届いていませんでした。長女は単に結婚できずに実家にいるのではなく、家業を手伝い家をまとめているという役があるのですから。
カエサル

カエサル

松竹

日生劇場(東京都)

2010/10/03 (日) ~ 2010/10/27 (水)公演終了

満足度★★★★

さすが!
松本幸四郎、うまいなあ。渡辺いっけいのキケロも笑いを盛り込んでよかった。

Project BUNGAKU 太宰治

Project BUNGAKU 太宰治

Project BUNGAKU

ワーサルシアター(東京都)

2010/09/30 (木) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

「HUMAN LOST」が良かった
4種類の太宰治芝居。全然違いました(笑)。トークに出演させていただきました。ありがとうございました。

葬送の教室

葬送の教室

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2010/10/06 (水) ~ 2010/10/13 (水)公演終了

日航機墜落事故を題材にしたフィクション
“被害者遺族と加害者企業”という対立だけに終わらない。「4人の生存は奇跡」だったのかどうか。ずっと集中したまま見つめました。

ネタバレBOX

事故から5年後の、ある会議のみにしぼった1時間20分。ギュっと凝縮された一幕劇であることが良かった。
やわらかいヒビ

やわらかいヒビ

カムヰヤッセン

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★

面白い
近未来のアカデミックなお話。反重力、ブラックホール、不老不死、ノアの箱舟、水子(?)といったエヴァ的な謎が多く、よくわからないですけど、これがかなり面白い。妙な浮遊感があって、時々発作的にキレる。惹き込まれます。夫婦役のふたりの役者さんがすごくいい。初見ですが、また観に行きたいです。

やわらかいヒビ

やわらかいヒビ

カムヰヤッセン

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★

ほどよい薄味さ。
とても好きなのだけど、だけど、薄味仕上げならばもっとだしや風味がたたないと、結局観た後の印象が薄くなってしまう気がする。

ネタバレBOX

もっとシンプルなほうが面白いんじゃないか、と思った。アカデミーの説明はもっと曖昧でも察せたと思うし、ノアの箱舟のくだりに必要性を感じない。あらゆる環境に対し、主人公の感情をもっとぶらし、人の機微を描きこめばもっと感動できたと思う。もっと感情移入したかった。もったいない。

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