Root Beers-ルートビアーズ- 公演情報 劇団東京ヴォードヴィルショー「Root Beers-ルートビアーズ-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    カッコよかった!
    芝居が始まる前の前説も凝っていました。
    舞台セットも音響、照明、演出、もちろん役者さんも素晴らしかったです。
    引き込まれてしまいました。
    よく練られた作品だと思います。

    ネタバレBOX

    ワケありの人間しかいないロサンゼルスのコリアンモーテルの一室。
    敵対組織の相手の命を狙い、日本からやってきた武闘派ヤクザ二堂とその舎弟二人。
    誤って二堂と接触してしまい交通事故を引き起こし、責任を取らせる為に連れてこられた不運な男と、二堂の動向を探って情報を金に換えようと画策していて捕まってしまった男。
    三人のヤクザと、捕えられた不運な二人の男。
    暴力的なシーンからの幕開けが、二堂がルートビアーを飲んで意識を失い、暗転が明けたところから一転していた。
    武闘派ヤクザ二堂は記憶を失い、死んでしまった妹の冬子の事も忘れ、小心者で暴力を恐れる人間に変わっていた。

    二堂の二面性を巧みに演じていて、冬子が現われる時の演出とも相まって、素晴らしかったです。
    ワケあり人間が次々と登場するのですが、どのキャラクターも強烈な個性を放っていて目が離せませんでした。
    台風の影響でホテルから身動きできずに時間が経過し、その経過の中での人間関係の移り変わりも無理のない演出で表現されていました。
    ロサンゼルスのコリアンモーテルの一室が舞台なので、台詞も日本語、英語、韓国語が必要に応じて用いられていて、『韓国人の話す日本語』アクセント等はイメージ通りでしたし、韓国語はまったく解りませんが雰囲気はとてもよく伝わってきました。
    強烈な個性を放つ人間達しかいない舞台でしたが、『幸せ』『生き方』をそれぞれが模索し精一杯生きている『人間』がカッコよかったです。
    ラストの暗転直前まで目が離せない舞台でした。

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    2010/10/07 18:21

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