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東野祥子『そこへたどりつくために』

東野祥子『そこへたどりつくために』

Dance Company BABY-Q

横浜関内ホール(神奈川県)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/01 (土)公演終了

満足度★★

不穏な空気
間口より奥行きの方が長い空間の中で、ダンスと映像と音楽が衝突し、観客に媚ることのないハードな雰囲気の作品でした。

ロシア風の帽子、赤いコート、ハイヒールの東野さんが舞台奥の木の幹のような複数の布のオブジェの間を行ったり来たりするところから始まり、コートや靴を脱ぎ捨て、舞台前面に出てきて激しく踊ったりのたうち回ったりし音楽も激しくなって行きました。音楽が中断し明かりも明るくなる中、東野さんが何かを訴え掛ける様に客席を凝視したのち、壁や床に幾何学的なパターンが投影される中を踊り、最後は客席に向かって招く様な仕草を繰り返しながらゆっくりと暗い舞台奥へと消えて行って終わりました。

東野さんの壊れたロボットのような無機的な色気が魅力的でした。今回は踊り切らず、8割ぐらいの力で踊っているように見えました。もっと踊りまくって欲しかったです。
伊東篤宏さんと鈴木學さんによる生演奏は電子的なノイズが大音量で鳴り響き、迫力がありました。伊東さんの演奏する、蛍光灯を改造した創作楽器オプトロンは演奏に際して光るので、映像と干渉しているときがあったのが残念でした。
映像はクラブで流れる様なフッテージのコラージュや東野さんのシルエットが溶け出す様に見えるパターン投影など、色々な手法を用いて面白かったです。特に光の3原色を高速で入れ換えることによって静止していたりゆっくり動いているときは普通の色に見えるのに、早く動くと青・緑・赤の残像が見える効果が良かったです。
それぞれの要素は良かったのですが作品としての統一感が弱く、ぼやけた感じになっていたと思います。

バックステージ

バックステージ

lovepunk

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/08 (土)公演終了

満足度★★★★★

無題145
小宮さんのチーム。ここは2回目で、前回、少し狭い劇場だなと感じたのでどうなるのかなと思っていたら、今日は楽屋のお話でしたね。入場すると役者さんは舞台上に、今夜も最前列。みなさん準備中の様子。雑談をしながらもお化粧、準備運動、発声、正面に大きな鏡、水、ドリンク、タバコ、バッグ、旅行鞄、スリッパ、タオル、ゴミ箱、ウェットティッシュ、差し入れのお菓子、衣装、乱雑な部屋、椅子は真っ赤。3人で前説、物販の案内。

ネタバレBOX

女優ということ役者ということ。大(または中)女優を目指す役を演じる女優。このお芝居にはこの二重性が組み込まれています。ここで話されることが、よくあることなのか、はわかりませんが、けいこ後のようす、開演前の緊張、それぞれの志、男との関係、生きていることの実感。

途中からエロ路線に突入、暴走します。

サッカーのユニフォーム、与野本町。

妊娠と出産と復帰。

正面の大きな鏡には役者さんだけではなく、客席全体が映っています。
それがふと、照明が絞られ、役者さんの姿だけになるときがあります。女優としての光と影、映画のワンシーンを観ているように美しい。舞台のうえ、ひとりずつ想いを語ります。ここらは自身につながる部分があるのでしょうか。

ラスト、大人の「女」を演じる4人。舞台にまっすぐ立つ姿(カッコイイぞ)、それまでとは雰囲気、表情がまるで違います。バックステージから舞台へと歩み出す顔です。

終演後「平成戦後少女」DVDを購入。




継ぎはぎChopperギャングスタ★

継ぎはぎChopperギャングスタ★

オッセルズ

シアター711(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/10/03 (月)公演終了

満足度★★

ホントに緩くてくだらなかった
なんか実の大きさに折れ曲がった木のような芝居でした。
コント集は面白く感じたが、
オチと基本のメインストーリーがもう少ししっかりして欲しかったな。
オープニングの集団ダンスシーンが凄く感じた分、
ラストの軽さが、ものすごーく残念に思えました。

ネタバレBOX

小学生の時に好きだった女の子から、
「付き合うには40年早い」と言われた一言で。
その40年後に仕返ししようとした、
ギャング(893さん?)のボスの話が中心で。
その子の母親をさらってきてどうにかするのが目的でしたが。
誘拐の道中での、オムニバス話が中心で笑いを取るのだが。
このオムニバス、開演前のアナウンス通りに。
本編とまったく(少しは絡んだが)関係ない!
でも結構笑える話が多いので、
上手に本編に組み込んで絡ませたら、
もっとオカシミ味が増したと思うが、どうであったろう?。

アカペラで歌うと出てくる「御本人」さんの話と、
おじいちゃんが「マタドール」だったから・・・・の赤いものに反応する話と、
ヤクザなドラえもんの話。
(ブラックラグーンのおまけ漫画「マジカルレヴィ」の方をやった方が受けたかも)
将棋の待ち時間に・・・の話(これはオチが今ひとつでした)が好みかな。

ラストシーンなどの口上述べた細身の役者さんが結構好みでしたね

ラストは大団円になるところが、
シュチエーション変えて見せましょうという展開でしたが、
鉄板の結末にして、壮大な話にでもして(人類愛とか)、
まとめた方が、つくづくよかったのでは?と思いました。
「あれっ」本当にこれでお仕舞い?とか思いましたもの・・。 残念よー。
バックステージ

バックステージ

lovepunk

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/08 (土)公演終了

満足度★★★

teamB観劇
個人的には、まあまあ楽しめた。
脚本は正直好みではなかったが、女優陣の熱演、
特に寺田万里子さんの好演に惹かれた。
公演時間は約60分。

ネタバレBOX

<良かった点>
・開始時の歌。ここから寺田万里子さんに注目。
途中でも歌って欲しかったなあ。
・楽屋での開けっぴろげな話。
本当か嘘か分からないが、楽しかった。 

<残念な点>
・女優陣の声、大きすぎ(苦笑)
 劇場小さいのだから、全員であのテンションは少々疲れた。。
ほとんど人参

ほとんど人参

超人予備校

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★

ラビットキャロットパンプキン!
大人から子供まで楽しめるファンタジーの世界♪

面白くも心温まるお芝居でした^^

子供の姿もチラホラ~楽しそうに観てましたヽ(^o^)丿

さぁ困ったときは唱えましょう♪「ラビットキャロットパンプキン!」

これを観たら翌日から人参が食べれなくなるかも^^

キネマの天地

キネマの天地

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2011/09/05 (月) ~ 2011/10/01 (土)公演終了

満足度★★★★

はぁ~
日本語、言葉の巧みさ、おもしろさがあった。展開の飛躍がけっこうあったけど、サスペンス性のおかげで引っ張られていられた。終盤の木場さんに釘付けでした。

沈み愛 / #garadama

沈み愛 / #garadama

ガラス玉遊戯

「劇」小劇場(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★

愛が沈んで
90分。前回公演が良かったので観劇。楽しめた。
チラシの幻想的な印象と違ってかなり現実的な風合いだった。

ネタバレBOX

大学時代のとあるサークルグループが水難事故に遭い、仲間を助けるため星野恵亮が失明する。龍田知美は当時の彼(林剛央)と別れ、星野と結婚する。それぞれが負い目を抱えながら数年が過ぎるも、ここにきて色々な感情が爆発する‥。
劇中で「面倒な人ばっかり!」(だったかな)と守美樹が言っていたが、確かにそんな感じ。(あくまで部外者視点で)不思議と一番好感持てるのが守美樹だった(次点で三浦ヨーク)。なにげに、星野の姉役の小川友子のイヤな感じが素敵。
前回同様、脚本が良い。もっとドロドロな感じでも良かったかも。本音をいえないもどかしさとか良心とか妬みとか打算とか保身とかプライドとか、人間のイヤなトコをライトにエグッた作品で、好みでもある。

豹柄ファッションでアピールする、いかにも若い考えをする守美樹が、重い舞台の中で清涼剤というかホッカイロのような存在だったのは面白い。年齢を重ねるとシンプルに生きられないということなのか。
【終演致しました!】ふつつかもの

【終演致しました!】ふつつかもの

ふつつかもの

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/09/29 (木) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★

オムニバスでよかった
1本目はタイトルどおり、ぬるい。どう楽しめばいいのか解らず、途中で帰ろうとさえ思ったくらい。でも、帰らずに良かった。2本目のできが素晴らしい。鬱々とした世界観、堪能しました。こっちで90分観たかったです。

【終演致しました!】ふつつかもの

【終演致しました!】ふつつかもの

ふつつかもの

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/09/29 (木) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★

狭い空間でのみ楽しめる劇だと思いますが、
すごく面白かったです。「なまぬるい風」これ、惜しいですね。この劇だけで90分、十分持たせられたと思います。さまざまな展開が可能だし、シリアスコメディとして抜群の設定ではないでしょうか。役者さんもいい味出していたのに、終わり方が唐突tでなんだか残念。でも、それが逆に爽やかな感じを残してよかったですけれど、「時間の都合ではい、ここらへんで」という感じがなんだか寂しい。「さるまね」劇としての完成度は高いけど、私の中ではほとんど禁じ手。説明を先に読んでしまったせいもありますが、苦労して作った作品であることがありありと分かりすぎる。で、劇中で「書けない、書けない・・・・」その分、リアリティがありますが(笑)これはだめでしょう。いったん虚構に置き換えてからでないと、お芝居になりません~。ぱくりとは名ばかりで、むしろ中島敦の名を借りて虚構を騙っているようにしか見えませんでした。そのせいか、劇の間中なんだかずっと胸が苦しかったです。この会話劇、私はむしろ筒井康隆風のパロディ劇として見たかったですね。

ゲゲゲの女房

ゲゲゲの女房

東宝

シアタークリエ(東京都)

2011/09/29 (木) ~ 2011/10/07 (金)公演終了

満足度★★★★

にこにこきらきら
どうしても朝ドラと比べがちだけど、ここは無にして観よう!と思うことも無くとっても楽しくその世界に入り込んでしまいました。東憲司さんの世界がまたマッチするんですよね。妖怪たちもでてきて一緒に笑いたくなったもの♪

継ぎはぎChopperギャングスタ★

継ぎはぎChopperギャングスタ★

オッセルズ

シアター711(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/10/03 (月)公演終了

満足度★★

初オッセルズ
100分。一応ストーリーはあるけど、アナウンスでも言ってたようにその場その場(のコント)を楽しむ舞台構成。

ただ、期待したような笑いがなく残念。youtubeで数本過去作品を観てとても期待していたのだけど。

OPの演者紹介映像と決めポーズはかっこよかった。

ネタバレBOX

一番良かったのは、お父さんに結婚の挨拶をするコント。見知らぬADが指示だししていく様は、わかりやすくて笑えた。次点は、ドラえもんネタ。ベタだけど。

全部が面白いなんてことはもちろん期待してないけど、笑える箇所が少なくてちょっと不満。けどコメディ系の舞台は好きなのでがんばってほしいとも思う。
おおばんぶるまー

おおばんぶるまー

サルとピストン運動

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/09/29 (木)公演終了

満足度★★★★

しみるね。
初めての江戸川橋「絵空箱」。

カフェ空間の「絵空箱」・・・良い雰囲気じゃん。
ドリンクは、チェコ旅行の時にしこたま飲んだブドバをセレクト。

小腹が空いてたので「本日のパスタ」を注文。
普段は食べないクリーム系のパスタ。「明太子とクリームのペンネ」。
ボリューム多い!ひばりヶ丘二郎の小ラーメンくらいの小麦粉量だったのじゃないか!?

オナカが充分満たされて、気分よく座席へ・・・開演。

薄暗い空間に、粧し込んだ2人の女と2人の男が登場。
舞台隅のテーブルでトランプに興じる・・・かっこいいじゃん!!

照明落ちて、1本目の短編『めおとぶるまー』が始まる。

・・・爆笑しちまった!

家事分担バッチリの優しく誠実な夫。そんな日常に物足りなさを抱いてる妻。

「男だから、女だから○○しなきゃいけないってことはないよね。同じ人間なんだからさ。」と語る夫。

「なんかよくわかんないけど、私は女だし、下手だけど料理もするし・・・なんかアナタが作る料理が美味しいのもムカつくし・・・私は女なの!」と妻。

おもむろに「これ、はきなさいよ」とブルマーを差し出す妻。

ちょっとばかり不思議がりながらも「わかった」と素直にブルマーをはこうとする夫。

「なんでイヤって言わないの!なんで恥ずかしがらないの!」とキレる妻。
そこから、セックスレスの日常についてのナンヤカンヤがあるのだが。。。

・・・ちなみにセリフ等はうろ覚え(というか覚えてないので雰囲気)です。

この話は、深いなあ。。。

セックスの前戯の時のカケヒキというか、「遊び」の部分について、観劇後に語り合うもよし、ジェンダーについて考えをめぐらすもよし。

なぜ倦怠期というものが生じるのか、家事分担の効果的なやり方etc...観劇後に語り合うには、うってつけのテーマが詰まってたなー。

夫の歓心を得ようと体操着姿に着替えてくる妻(袴塚真実さん)がイイ!

熟れた女の匂いをプンプンさせて・・・でも、艶っぽさが今一つ足りなくて(←実際の袴塚さんはステキな女性でしたけども)・・・そんな妻の「欲望」をどこにぶつけりゃいいのかわからなくて身悶えしてる様がすっごく伝わってきた!

でも、ブルマーやTバックってのは、ちょっと恥ずかしがる彼女(彼氏)に はかせてナンボでさぁ・・・自分で はいてきちゃった妻&「はいて!」と言われて、素直にはこうとした夫に、「男と女」について、酒を酌み交わしながら、熱く語りたくなっちゃったよね(笑)

『めおとぶるまー』が終わり、短編が数本続くのだが・・・

ゆるいコメディなんだけど、題材が題材だけに、あくせくした日常に潤いを与えるというか・・・今後、飲みの席なんかでサラリと話題にしたい芝居だったなー。ま、相手を選ぶ話題ではあるけどさ!笑

それにしても、2011年今まで見てきた芝居の3本の指に入る舞台『ベルナルダ・アルバの家』で、生命力あふれる末娘アデーラを好演した薬師寺尚子さんのブルマー姿は・・・柄にもなくテレちまったなー。

その薬師寺さん。

『おやこぶるまー』で、父親と娘(薬師寺さん)とで、ブルマー姿の母親(袴塚真実さん)のカラダを使った女体盛り形式の食事をとるという、しょうもない一席があるのだが・・・

父親が遠慮がち?にブルマーの周辺部分に箸をはこぶのに対して・・・「おいっ!ソコはソノあたりは・・・!!」という場所に果敢に箸でを突っつく薬師寺さんが最高でした!笑

リアルアンパンマンが登場する一席も良かったなあ。。。

「ブルマー姿を見られるのは恥ずかしいことなのか?」裁判の一席も、ボク自身が陪審員としての見解を述べたくなっちまうほどノッちまったなー。

ボク、ずいぶんと楽しんでたなあ。。。


そういえば、舞台中央で、そんな感じの芝居が繰り広げられている合間、登場しない役者さんは、舞台隅のテーブルで待機、トランプをいじったり、クールに芝居を眺めているんだけど・・・これがイイんだなあ。

脂っこい食事に添えられたミントみたいな感じで・・・大人の空間に仕立てるのに最適な演出のように思ったなー。

あっそうそう。

俳優の小野寺博さん。

いろんな表情を見せる俳優さんなんだけど・・・素の時は、笑い飯の髭長髪の方(哲夫じゃない方)にソックリ。

なんかそんなとこまで、おもしろかった!

首のない王妃 マリーアントワネットのその後

首のない王妃 マリーアントワネットのその後

武田光太郎

博品館劇場(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★

衣裳が素敵
衣裳、舞台美術、小道具、照明がとてもよく出来ているため、見た目は華やかに見える。

が、それだけの印象。当日6000円という安くないチケット代は、それを用意するために使われているのだろうなー・・・。

ネタバレBOX

のっけからフラメンコだかカルメンだかが始まるのだが、これがさして上手くもないし、情熱的でもないし、色気がある訳でもない。
おばちゃんが舞台で延々とくるくる回っているのを見させられ、いきなり興味をそがれる。

満を持して現れたマリーアントワネットは、どう見てもおっさん。
それを承知で見に来たものの、この配役で一体誰が得をするのか。
百歩譲って女性として見ようとしても、婆さんにしか見えない。
アントワネットは享年38歳らしいが、その辺りは全く考慮されていないのだろうか。
最後に現れた息子のルイ17世も10歳設定だったが、青年が演じていた。

役者は上手な人たちだと素直に認める事が出来るものの、年齢設定には正直、無理がある。
オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り

石井光三オフィス

世田谷パブリックシアター(東京都)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/12 (水)公演終了

満足度★★★★

よかったです
かなり原作に忠実でした。
筒井道隆さんの透明感あるたたずまいや語り口は、優午のイメージによく合っていたと思います。
最後のシーンは、原作を読んでいる人でもジンとするのではないでしょうか。
(私は感動しました)

役者はチラシにある12人のみ。ほとんどの役者が一人二役をやっていてその違いも楽しめました。

(以下、思いっきりネタばれで)

ネタバレBOX

しかし、その一人二役で、城山と桜が同じ役者(玉置玲央さん)と気付いてからは「じゃあ、あの場面はどうなるの!」と、やたらとそれが気になってしまった私です。
あの場面と言うのは、言わずと知れたあの場面で、私は「オーデュボンの祈り」で好きなシーンを一つだけ挙げよと言われたら、間違いなく「桜が城山を撃ち殺すところ」と答えます。(←あんたそれ変だよ、と友人)
それまでに城山の残虐非道さがこれでもかと描写され、私の中の正義がうち震えて悶えて、こいつはなんとかしなくちゃいかん!やってくれるよね桜!という期待が東京ドーム30個分くらいに膨張した時に、パンと鮮やかにやってくれるあの瞬間。桃太郎侍にも通じるカタルシスがあるのです。(←あんたホントに変だよ、と・・・)
それが、同一役者じゃあどうなるの?と心配したんですが、あっと驚く解決方法が示されました。
うん。それちょっと反則じゃね?みたいな。
そして、その城山の悪行についても、時間の関係でしょうが、ちみっとしか紹介されなかったがために、カタルシスも半分くらいでした。
城山の死にガッツポーズをした伊藤に客席から笑いが起きたように、原作を読んでいなければ「なんで?」的な感想もあったかもしれません。

おおむね原作通りではありましたが、あの内容を2時間30分(内休憩10分)にまとめるのは、かなりの大ワザ。物足りないところがあるのは仕方ないですね。
優午のしかけた謎解きも、駆け足で説明されてしまった感じはあります。
原作を読んでから・・・とまでは言いませんが、観終わった後にでも原作を読んで補完した方がより楽しめると思います。

最後の場面は、原作にはなかった(というか原作はその直前に終わって想像の余地を残していた)丘の上での静香のアルトサックス演奏シーンでした。
これはとてもよかったです。静香役の寺地美穂さん、本当にサックス奏者だったんですね。女優さんだと思っていたので、本当に演奏が始まったときにはビックリしました。
小林隆さんも石井正則さんも河原雅彦さんも良かったです。
吉沢悠さんは、ちょっとカミ過ぎでした(笑)
【東京バンビ】ピクルス ご来場ありがとうございました☆

【東京バンビ】ピクルス ご来場ありがとうございました☆

元東京バンビ

OFF OFFシアター(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/10/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

観れば観るほど・・・
前回がず〜っと笑い飛ばす舞台だったので、今回のあの空気感には
驚きました。もちろん笑える部分もありますが、シリアスで
リアルのようなそうでないような、とにかく演技に惹き込まれました。

場面展開も次々とあり、ほとんど舞台上のセットが変わらず
演出方法がおもしろいと思いました。
だからこそ、役者の丁寧な演技にも集中することができ、
飽きる事無く、のめりこんでいるうちに、「もう終わっちゃった!」
っという感じです。

ストーリーも色々と個々に考えさせられるものでした。

私は2回観ましたが、2回目はなんだか涙が出ました。
観れば観るほど奥深いです。

思いの鳥

思いの鳥

CAPTAIN CHIMPANZEE

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/10/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

好き!
とても良かったです。笑えるし泣けるしテンポも良く、どんどん引き込まれました。観終わった後に、温かい気持ちになれる作品だと思いました。老若男女、楽しめる作品だと思います。個人的に、こういう作品は好きです!

短編集:エドゥアルド・ウルリヒ教授の鎮痛剤/他【チケットプレゼントあります】

短編集:エドゥアルド・ウルリヒ教授の鎮痛剤/他【チケットプレゼントあります】

バンタムクラスステージ

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2011/09/29 (木) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★

個人的には・・
皆さんの評価は高いのですが・・私個人としては、あまり好みではありませんでした。途中怖くなってしまって、全部観れるか不安になりました。でも、言い換えれば、演じる方々の演技力があるから故だと思います。一つ目、二つ目の作品は苦手でしたが、三つ目の作品は、ほのぼのしていて良かったです。

『DAIKAIJU EIGA』『Rosa, seulement』

『DAIKAIJU EIGA』『Rosa, seulement』

青年団国際演劇交流プロジェクト

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/05 (水)公演終了

満足度

私の観劇史上ワースト1です
「DAIKAIJU EIGA」演劇になってない。これを演劇とは呼びたくない。なんだこれ。止めさせたかった。私の観劇史上ワースト1。
「Rosa,seulment」超つまらない。出演者のレベルが低い。この舞台をやるには、出演者の身体訓練が不十分。伝わってくるものが無い。演劇は伝わらなければ意味が無い。

ヤングフォーエバー

ヤングフォーエバー

壁ノ花団

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/09/29 (木) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★

観客に解ってナンボ
シュールとか難解とか表現は様々だが、舞台人にとって観客の反応が出やすい舞台は成功といえる。それは評価云々よりも観客に伝わったという時点で表現者として勝ちなのだ。しかし、今回の舞台は???だった。中盤まではコミカルなセリフやキャストの動きで笑えたが中盤以降は王子が死んだり生き返ったりで良く理解出来なかった。リーディングのような舞台。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

序盤、耳なし男の話から。ナンセンスコメディのような不思議な話だが、これにあまり意味はない。しかし物語そのものはクスッと笑える。
次いで、王と王妃と門番らがスワステカの所にやってきた場面から。良く眠る王と眠らない王妃の話から移民だったスワステカが王妃に恋した過去の情景を映し出す。それを受けるかのように王妃はスワステカから犯される自分を想像し、エロチックなセリフで更に妄想してしまい、こんなことから王妃はスワステカをまんざらでもないように思ってるように見える。

更に王様が王妃に行う足を傷つけ血を見て興奮する性癖は王妃の嫌いとするところで、この為、洗濯機の中に入れて王を殺してしまうのだが、その後の展開では王の性癖を懐かしむような行動も描写するのだった。つまり、この王妃はMでスワステカからも犯される妄想と王からのSにも期待していた節があるのだが、その後の展開ではどうやら、全ての荒筋はスワステカの妄想の中での出来事だったのかが、解らないままなのだ。

人間を減らしたり猫を減らしたり、猫が減れば鼠が増えたりと、国を創造するにはバランスが必要なのだが、そういった仕組みを表現したかったのか、はたまた、訴えるものなど何もなくてその場面、場面の駒を楽しんで!という舞台だったのかはやはり解らない。苦笑!

ファンタステカ

ファンタステカ

発条ロールシアター

タイニイアリス(東京都)

2011/09/29 (木) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★

無題144
さて、会場に入ると平地に座布団3列。その後は階段状、迷わず最前列。目の前、舞台との境目が三角になっています。足留めにちょうどいい。舞台奥、台のようなものがあるだけで、真っ黒。かかっている曲は、J.ヘンドリックスですね。会場は、1列目の一群、4列目以降の大群に分かれています。2-3列目はなかなか埋まりません。前説、多少の暑い寒いはガマンするようにとのお達し(笑)。〜暗転〜、虫の声、男がふたり、発掘現場、期限はあしたまで、今日はお終いにしようとする男(山上)、もう少しといって残る男(秋野)、その手には他で発掘されたものが、穴を掘る、山上が戻り口論、秋野(舞台奥)転げ落ちる。〜J.H.〜。屋上、ゆりあさん登場、白いタンクトップ、「サリー」のときとはずいぶん違います。山上、清掃員姿、ベンチに座り惚けた表情で昼間からビール。さてさて、この屋上でどうやって95分間続けるんだろう。

ネタバレBOX

人を傷つけた重荷に押しつぶされいてる山上、遊び人風の中年男、新作が書けない作家と編集者、うだつの上がらない(&ヘンな性癖をもつ)旅行代理店の営業マン、ヒーローショーのヒーロー役と相方。屋上遊園地に居合わせた人々の不思議体験記。ふと見ると風景が歪み..世界は一転。それまでは黒一色の世界が、真っ白な世界へと逆転。壁、床まで白い布に覆われ別世界が登場。開演前、最前列にはマスクが配られます。ホコリが...ということでしたが、この場面のことだったんですね。

足元の三角には布がセットされていました。そこは砂漠、風の音と砂の音。なぜ、こんなところにいるのか誰もわからないが、作家だけは普段通りの様子。
水(オアシス)を求めての道中、諍い、仲互い。星座で場所を確認しているようなのでここは地球らしい。事故で記憶の一部を失ってしまった秋野も迷い込んでくる、ここから山上のドラマが動き出す。

結局、なぜここ(砂漠)にきたのかは明らかにされません。水は、自動販売機(?)で売っていました。時空の歪みなのか山上の妄想なのか、作家の構想なのか。みな、それぞれの日常に戻り...幕。

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