
昆虫美学
角角ストロガのフ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/02/15 (水) ~ 2012/02/20 (月)公演終了
満足度★★★★
リアルと虚構。狂気と正気
実は身近な事件だった。
しかし地元を離れていたこともあって、知ったのは「昆虫美学」を通じてだ。
事件の概要を知った時は眠れなくなった。
同じような恐怖を感じた事件がもう一つある。
日本最悪の獣害事件「三毛別羆事件」だ。
平穏を壊したのは、たった一匹のカマキリ。
或いは羆。
そこに「人間」はいないのだ。
いない、と思いたいのかもしれない。
思わなければ、今生きる現実の「平穏」を保てないのかもしれない。
現実にあった事件をモチーフにしているせいだろうか、
いつもの角角ワールドよりも「整然」としていたと思う。
しかし、その「整然」さがいっそう恐怖と狂気を煽っていた。
リアルすぎるセットの中、虫の巣のようなバスルーム。
リアルすぎる犯罪の中、ペットショップの謎の美女。
リアルの中にファンタジーともいえる虚構を交えることは、
事件の現実性を薄めていたかもしれないが、
理性という箍と恐怖に押しつぶされて見えなかった
「人間の姿」を暴き出していたのではないかとも思う。
「懲罰」に怯えるのも、「洗脳」に呑み込まれるのも、
「自分」が可愛いのも、「誰か」を愛するのも憎むのも、
獣や虫じゃない、生きている「人間」の業だ。
ただのノンフィクションの延長でない、演劇らしい斬新で心身を抉る
アプローチには震えるばかりだった。
人のあらゆる多面性、業をあますことなく演じた役者さん達の
演技は本当に素晴らしかった。
呆然とした無気や諦念、絶望の中、ふと本音がほとばしる瞬間のエネルギーには鳥肌が何度も立った。
特に、長く監禁され最も「洗脳」に溺れていただろう奈々子のそれは、
一際痛々しく切なく、幼い叫びが胸を打った。
賛否が別れるテーマであることは間違いない。
でも私は、「人間」を見せつけてくれたこの舞台に出会えてよかったと思う。

こうして二人は幸せになりました、とさ
MacGuffins
上野ストアハウス(東京都)
2012/02/17 (金) ~ 2012/02/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
あっと言う間の90分でした。
初めてMacGuffinsさんの舞台を拝見しました。
音や映像、照明も素敵で
役者さんが楽しそうに演じられていて。
見終わったあと元気をもらえる公演でした。
とても楽しかったです!

ワンダース・インベーダー
ジャイアント・キリング
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/02/17 (金) ~ 2012/02/21 (火)公演終了
満足度★★
スリル?
頭脳勝負のスリルコメディーという事でしたが・・私はスリルを感じませんでした。侵入者達が好きというには、それを感じさせるエピソードも乏しいと思いました。それに、誰が主役なのか分からない・・。個人的には不完全燃焼という感じでした。

不機嫌な子猫ちゃん
水素74%
アトリエ春風舎(東京都)
2012/02/15 (水) ~ 2012/02/20 (月)公演終了

Spiral of Decay
Aggressive Death Metal Band Super Star Seve Stars
アサヒ・アートスクエア(東京都)
2012/02/17 (金) ~ 2012/02/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
一度だけでは・・・
もったいない出来栄えの舞台。若さと情熱と切なさが絡みあい、どんどんと舞台の中に引き込まれていく。ただのイケメン集団と思いきや、その演技の実力と殺陣のきれのよさは素晴らしいものがある。強さの中に哀愁を秘めた沖田総司を霜月紫が好演、わきを固める近藤、土方の存在感のある演技、そしてもちろん永倉、斎藤、藤堂、山南たちの個性豊かな表現力は観る者を飽きさせない。さらに素晴らしいのは、それぞれの殺陣の実力。この劇団の今後の活躍に大いに期待したい。

PRESS~プレス~
キューブ
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2012/02/17 (金) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
絆
大人の舞台だった
漠然と見ていると、
「ずっと遊んでいるような、
それでいてしっかりした舞台」
という感じ。
だけど、気になるところを1つ1つ熟考すると
だんだんそんな優等生なもんじゃないって思い出す。
むしろ、ひねくれ者の舞台だ。
ステレオタイプの話を敢えて外して外して行く。
以下、ネタばれへ

舞台『弱虫ペダル』
マーベラスエンターテイメント
天王洲 銀河劇場(東京都)
2012/02/01 (水) ~ 2012/02/06 (月)公演終了

春をかぞえて、折る指に
ZENROCK
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2012/02/16 (木) ~ 2012/02/19 (日)公演終了
満足度★★★
話はよかった
主題から一度もぶれない話の進め方もよかった。だが、さらに良くするためには細部にもう少し気を配ってほしい。特に舞台美術は重要である。以下、ネタバレ

トリツカレ男
演劇集団キャラメルボックス
赤坂ACTシアター(東京都)
2012/02/16 (木) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★
初キャラメルボックス
観客動員が多い割には小劇場の様な小粒な内容。世の大半はこのような大甘な芝居が好きなのである。大儲けしたい劇団は参考にしよう。金子貴俊のねずみはかわいいが、舞台での発声ができていないので聞きづらい。

「Bouquet」
劇団だるま座
アトリエだるま座(東京都)
2012/02/10 (金) ~ 2012/02/19 (日)公演終了
ご来場ありがとうございました!
ご来場ありがとうございました!
「Bouquet」無事に公演を終了いたしました。
寒い季節に温かくなっていただけましたら幸いです♪
今後も劇団だるま座をよろしくお願いいたします!

再/生
東京デスロック
ぽんプラザホール(福岡県)
2012/02/18 (土) ~ 2012/02/19 (日)公演終了
満足度★★★★
だんだん楽しくなってくる
どんな芝居か全く知らずに観に行った。
役者たちはダンスのような動きをし、音楽がかかる。
音楽に合わせるように、または合わせずに役者たちは動く。
音楽は何度もかかる。同じ曲、別の曲と繰り返される。
これが合わない観客には苦痛でしかないだろうなと思える。
しかし、これを楽しんだ観客には、観客それぞれの世界が広がったのではないだろうか。
私はこの舞台に人生を感じ、輪廻を感じた。そして単純に生への賛歌を感じた。
アフタートークで、特に意味を作っているわけではなく、観客が感じ取ったものが舞台。関係性は観客が勝手に感じ取り、作る。というようなことを多田さんが仰られていたことに納得。

日韓演劇フェスティバル in Fukuoka
日本演出者協会 福岡ブロック
大博多ホール(福岡県)
2012/02/11 (土) ~ 2012/02/19 (日)公演終了
満足度★
劇団ヌリエ 『恋愛』
若い男女と年を取った男女の(ほぼ)無言劇。
しかし、工夫もなく、若い二人と老齢の二人の恋愛模様がただただ交互に演じられるだけ。
後半少しセリフも使われるが、日本語が分からないのに日本語でセリフを言うので、何と言っているのか分からない。
老齢二人の結末はいい加減としか映らなかった。
アフタートークがあったので聞いてみたら、無言劇をやってみたかったからやっただけ、無言では持たないのでセリフを入れてみただけ、老人の恋愛は入れみたものの、(演出家が)まだ老人ではないので分からなかった。と呆れる言葉ばかりだった。
上演時間は70分だが、それですら辛かった。

深呼吸する惑星
サードステージ
キャナルシティ劇場(福岡県)
2012/01/15 (日) ~ 2012/01/15 (日)公演終了
満足度★
記念以上の意味はない
ライブビューイングにて観劇。
その為、前の人で見えない、音が聞き取れない、などの不満は全くなし。
反面、当然ながら、舞台の空気を感じることはできなかった。
作品のネタはありふれていてたいして面白くもない。
他のカンパニーの舞台ならもっとうまい芝居ができる人も、下手な芝居を見せている。
長年の記念。それ以上の意味を全く感じなかった。

異郷の涙
劇団太陽族
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2012/02/04 (土) ~ 2012/02/05 (日)公演終了
満足度★★★
時代を知らぬ者も楽しめるか?
力道山が活躍していた時代、力道山は直接は出てこないが、それに関わりのある人間たちが登場する。
在日、在日の人間の家族、在日の恋人等、当時の日本、大阪の貧しい街での人々の生活が描かれる。
この当時を知っている人間には懐かしいのかも知れないが、この当時、まだ私は生まれていなかった。当然懐かしさはない。
実際にはいろいろ大変なことは多かったろうが、在日と言えば毎度のように、日本から理不尽な目に合っていた、という表現は何とかならないかと思う。
もちろんそんなことは当然あっただろう。しかし、それに対して「どうなのか」ということや、「現代に演劇として表現することにどんな意義があるのか」をあまり感じ取ることができない。

東儀秀樹 雅楽ワークショップ&ミニライブ
そぴあしんぐう
そぴあしんぐう(福岡県)
2012/02/04 (土) ~ 2012/02/04 (土)公演終了
満足度★★★★
雅楽だけではない
日本のものでありながら、雅楽に詳しい人間は少ないと思う。
それを、着物から、楽器、はては枕草子まで面白おかしく解説され、素人でも十分に楽しめた。
個人個人で教わることはできなかったが、楽器の体験コーナーもあり、鳳笙、篳篥、龍笛を自分で音を出すことができたのは少し感動であった。

Hobson's Choice -ホブソンの婿選び-
無名塾
ももちパレス(福岡県)
2012/02/10 (金) ~ 2012/02/18 (土)公演終了
満足度★★★
仲代達矢には喜劇が似合う
若い頃のキレはさすがに無くなった感じがあるが、酔いどれ親父を楽しく演じられていた。
仲代達矢が「マジで!?」などという言葉を発するだけでも笑ってしまう。
年齢層があまり広くないため、配役に無理が生じたり、演技力の差があるのはいつもながら残念。

狂おしき怠惰
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2012/02/18 (土) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★
長かったです。
1幕と2幕のあいだのスクリーンに字幕が映るところで、休憩を入れて欲しかったです。お化粧室にいきたくて辛かった。
さまざまな問題をあまり深く鋭く抉らないで表面的に描いていたのは、幅広い層にわかりやすい形にするため?エンターテイメントとして楽しめる範疇にとどめておくには仕方ないのかなとも思いましたが、もうすこし突っ込んだ鋭い視点と主張が欲しかったです。
男女の絡みが、意図的にそうしていたのかもしれませんが、とりあえず入れておいた感が拭えなくて、なんとも表層的で滑稽で、いまの男女関係をそういう形で捉えていてそこに問題があると言いたかったのかな、とか、悩んでしまいました。
製薬会社の社長の伯父役の方や、主人公の兄役の方、厚生省の方が、とても魅力的でした。

楽園!
工藤俊作プロデュース プロジェクトKUTO-10
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/02/15 (水) ~ 2012/02/19 (日)公演終了

狂おしき怠惰
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2012/02/18 (土) ~ 2012/02/29 (水)公演終了

ベルが鳴る前に
ペンギンプルペイルパイルズ
本多劇場(東京都)
2012/02/16 (木) ~ 2012/02/22 (水)公演終了
満足度★★★★★
最高
倉持さんの世界にどっぷり浸かることが出来て幸せだった。いつもよりやや笑いも多く分かりやすい感じはあった。美術も素敵だったし、とにかく脚本が素晴らしかった。