
「はなして」+「アマゾン」
三角フラスコ×ペピン結構設計
エル・パーク仙台 スタジオホール(宮城県)
2012/07/21 (土) ~ 2012/07/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
2つのカンパニーの「魂」の交換
三角フラスコ「はなして」…実は昨年の仙台初演も観ました。その時はまだ生々しくて自分と作品との距離が測れずにいたのですが、今回の再演でこの作品の普遍性を感じました。これを2011年の8月に初演しているということに、三角フラスコさんの時代との共時性を感じました。ペピン結構設計「アマゾン」…「はなして」を受けて製作された作品とのこと。ユーモアの中に絶望も希望もあり好感を持ちました。神話が私たちの今生きる日常で力を持ち得るということに気づかせてくれました。※2つのカンパニーがきっちり向かい合った企画だったと思います。全国各地で、何年後かの仙台でまた上演してもらいたいなあと思いました。

カンガルー
世の中と演劇するオフィスプロジェクトM
Space早稲田(東京都)
2012/08/01 (水) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★★
カンガルー
別役作品の不条理さにハテこれは・・・になりつつも楽しめる作品だった。
役者の熱い演技がより濃厚な不条理世界をつくっているようだ。

向日葵と夕凪
BASEプロデュース
BAR BASE(東京都)
2012/08/14 (火) ~ 2012/08/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
夏の終わりにぴったりのお話です。
台詞と波の音だけで、海辺の小さな町の風景が見えるような、
海に向かって凛と咲く向日葵が目に浮かぶような、素敵なお芝居です。

THE TUNNEL
ユニークポイント
座・高円寺1(東京都)
2012/08/10 (金) ~ 2012/08/14 (火)公演終了
なんで
なんでこういう展開にしたの?
なんでこういう人物を出したの?
なんでここでこういうことを言うの?するの?
それでなんでこの人たちはこういう反応をするの?
って、????きょとんとしてしまう作品でした。
説得力もつかみ所もなくて、感情移入できない。
いらないキャラクターいっぱいだったなぁ。

回想電車999
壱劇屋
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2012/08/07 (火) ~ 2012/08/08 (水)公演終了
満足度★★★★★
照明 音響 物語 動き お芝居の枠を超えてる
始まりから、照明で世界を作ります、舞台上から下へ一列のスポットを客席へパンして白から青 点滅 舞台に照明が戻ると、電車の中 切符が999 オレも、 照明が綺麗です、一般の照明の他に、多くのスポットとそのスポットの形が変わる照明が舞台上に5機 舞台後ろに4機 舞台下手客席よりに横から1機 この照明器具2機を使ってるのを最近見て凄いと思った、それが10機、こんな照明 見たことが無い、音響も、低音がドスドス腹に響きますが、うるさいだけじゃない。 作り出す世界も、電車のライトのまぶしさから、回想の世界すべて思いのままに表現して居ました。
お芝居は、繰り返すシーン 回想するとシーンが繰り返される、人が変わり繰り返す、同じシーンが見方を変えて繰り返す、回送電車が走る、電車は回想の世界と現実をつなぐ乗り物、回想に深さがある。999の意味 あの事件から 999日 明日で1000日目 今夜は、だから思い出して欲しい。 電車で起こった人身事故、それぞれが責任を感じている、しかし自分じゃない。下手な応急処置、脳死状態で生きる、機械を切る。すりを見つかった、見られた、突き飛ばした。 回想を繰り返す事で、はっきり確認して思い出して、1000日目になる。機械の体のメーテル、恋人、そこに関係した人々、 切符を拝見します。切符のNo999が1000になっていた。メーテルは救われた。関係した人たちも救われた。
照明 音響 物語 動き、一つに成って作り出された世界 芝居と言うジャンルを超えているようにも感じた。
舞台の端から端まで使って走りるお芝居です。 中でも車掌を演じていた延命さんの表現力、手を抜かない、物語に必要な、動き 運動量は、1分毎にダッシュを2時間繰り返すのと同じ位い、その状況で冷静な車掌が徐々に意思をだす様に変わる演技 この役で、この表現力は、他にいないでしょう。 照明 音響 物語 動き すべてにバランスの取れた面白いお芝居でした。

タニンノカオ~人命救助法2012
シンクロナイズ・プロデュース
東京アポロシアター(東京都)
2012/08/09 (木) ~ 2012/08/19 (日)公演終了
満足度★★★★
安部公房原作の2作品を短編仕立てに
独自の演出で、ストーリーはうまく伝わり、2本立てで1時間45分と、短編としての良さがあり、肩の凝らない作品だった。
それは、いい意味でもあり、悪い意味でもあったかもしれない。

THE TUNNEL
ユニークポイント
座・高円寺1(東京都)
2012/08/10 (金) ~ 2012/08/14 (火)公演終了
満足度★★
つかみにくい芝居。
シーンというか、登場人物のグループによって、同じ位相にいるのか、違う位相にいるのかが少々つかみにくく、全体として、誰と誰が同じ時代と空間にいて、誰がいないのかが、最後まではっきりと理解できなかった。
観終わった後、改めて説明を読んでみて、「失いたくないもの」がなんだったのか、結局のところ伝わってこなかったと感じた。
ある程度仕方ないことだが、デフォルメが少々きつくて、例えば差別的発言であったり、例えば政治家という職業であったり、「ここまで露骨な人(こと)」が本当に許容されるか?」と引っかかってしまい、うまく含意を受け取れなかったように思う。

艶やかな骨
十七戦地
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/08/14 (火) ~ 2012/08/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
抜群のシナリオ
3.12以降の人災と責任を負うべき連中の欺瞞に対して、殆どの日本人が腹を立てているのだが、どうも、責任を負うべき連中には伝わりにくいこの国で、敢えて原発問題という設定で書かず、別の最も本質的な問題を提起することによって、原発問題をも射程に収めるセンス、着眼点の良さが見事だ。見事なのは、センスや着眼点ばかりではない。緻密で知的、而もスリリングな論理展開に満ち満ちた展開を遂げるシナリオの内容も秀逸である。
上演時間は、約60分と少し短かめだが、内容の豊富さ、いくらでも深読みの効く含みのある表現で充実している舞台は、見応え充分である。
自分の観たのは女性で固められたAバージョンだが、男性版、Bバージョンもある。シナリオは、語尾変化などを除いて、基本的に同じだが、A,Bでどう変わるか観比べるのも一興だろう。

CABARET ON THE SEA
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/08/08 (水) ~ 2012/08/15 (水)公演終了
満足度★★★★
スケール
序盤、作り過ぎの感もあったが、中盤からは、太平洋戦争との絡みでドラマは急転直下。時代の動乱のさなかで翻弄される登場人物たちを、若いカップルの愛情物語を中心に手堅くまとめた。
最近、多く見かける日常のちまちました題材を無理やり劇化する作品に少々食傷気味であったが、物語がスケールアップしている点も楽しめた。
惜しむらくは、若い頃の千代子役の女優にもう少し歌唱力のある女優を使って欲しかった点である。可憐さは、充分出ていたのだが、惜しい。歌、ショウアップで合格点だったのは、マリー役の女優であった。

東京裁判
パラドックス定数
pit北/区域(東京都)
2012/07/31 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
贈り物
誕生日のプレゼントとしてこちらのチケットをいただきました。
観劇未経験の自分にとって最高の体験が得られ、
2重の意味で感激しました。
内容自体は確かに大人向けですが、長時間があっという間に
過ぎたことに気が付けたのは拍手の音でした。

ふくすけ
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2012/08/01 (水) ~ 2012/09/02 (日)公演終了
満足度★★★
面白かったけど
こういう「毒」の描きかたも、もう一般的になっちゃってるような感もあり。
いっそのこと大人計画的な雑味を抑えた演出だったほうが、作品の普遍性が際立ったんじゃないかなあと。
他の方も述べられてるとおり、コクーンの広い空間でこれを成立させるには、もう少し、何か突き抜けきった要素が必要だったのかも。
小松和重はやっぱりさりげなくすごい。
はえぎわの役者勢もいい仕事していた印象。

くじけまみれ
月影番外地
ザ・スズナリ(東京都)
2012/08/03 (金) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★
出演*高田聖子×脚本*福原充則×演出*木野花×ザ・スズナリ 、
高田聖子さんが、毎回、脚本家、演出家に声をかけて結成するユニット「月影番外地」第3弾。
今回も、出演*高田聖子×脚本*福原充則×演出*木野花、おまけに×ザ・スズナリ という豪華タッグ!
1,2弾目も観劇しましたが、シリアス+少し笑いといった感じだったのが、
今回は少し変わって、「小劇場の芝居」×笑い×シュール。
新感線のような荒唐無稽の大活劇ではない、等身大の「さびしくつつましくおとなしい孤独な中年女性」という高田聖子さんの設定は共通。
麻子(高田さん)は、赤羽駅前でティッシュを配って20年、独身、ラジオで革命を叫ぶ海賊放送を聞くことだけが楽しみな女。
ある日、海賊放送の青年(丸山さん)と、偶然、電信柱の上で出会い、二人は恋に落ちる。
青年は、愛する麻子の寂しさを普通に目立たなくするため、他の麻子より幸福な人々に寂しさと孤独を与えるため、
海賊放送の内容は徐々にエスカレート、扇動された住民は暴動をおこしはじめ、「赤羽」は荒れていった…。
執拗に「赤羽」にこだわり、北の「サイタマ」「ニシ・カ・ワグチ」は、まるで未開の北海道のような扱いだったり、とシュールな笑いとペーソスがいっぱいです。

頑張ってるところ、涙もろいところ、あと全部。
ホントに、月刊「根本宗子」
BAR 夢(東京都)
2012/08/12 (日) ~ 2012/08/26 (日)公演終了
満足度★★★★
梨木さんは顔が
興味深い。顔が面白いと書いたら失礼ですよね。
12月までやるそうで、頑張ってください。でもそれが目的にならんようにしてほしいものですわ。

そうか、君は先に行くのか
カムヰヤッセン
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/08/10 (金) ~ 2012/08/20 (月)公演終了

CABARET ON THE SEA
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/08/08 (水) ~ 2012/08/15 (水)公演終了

短篇集『残念なこと』
中野劇団
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2012/08/12 (日) ~ 2012/08/14 (火)公演終了
満足度★★★
いつもながら面白い視点♪
いつもながら面白い視点の少しシュールな感じの話で笑いを誘います♪
中でも好きな作品は一つは『面白くない芝居』
面白い先輩にお芝居を勧められて見に行ったけどあまりにもつまらなさ過ぎて友人に愚痴る話
独特な話し方や小劇場のあるあるネタを盛り込んで笑わせます♪
もう一つは『中ボス討伐反省会』
これはお得意の⁈ RPGゲームのキャラ同士が中ボスとの戦闘後の反省会
キャラの得意技の使い方とかの駄目だしから始まる…
こんな視点はくすぐられます(^ ^)
全体的には笑いのツボを押さえた話ばかりだったのですが
私が前に観て大笑いしたスイス金鉱での合同公演作品『ピロシキ』を越えるほどではなかったかなぁ~f^_^;)
人間は欲張りなイキモノで勝手にハードルを上げてそれ以上を期待して観てしまう♪
今回の作品はどれも全然、普通に愉しめる作品!
いつもながら安定感のあるお笑いを見せてくれます♪

進化とみなしていいでしょう
クロムモリブデン
赤坂RED/THEATER(東京都)
2012/07/28 (土) ~ 2012/08/14 (火)公演終了
満足度★★★★★
Standing Ovation
(2回目)
本気でStanding Ovationがしたくなった。
観ている最中に、自然に心が震えて・涙が出てきた。
芝居として進化しすぎ。
セリフ、動き、音楽、照明、そして役者さん全体がなにか束になって
押し寄せてくる感じが強烈だった。
進化前CDを聴いても、それを思い出す。
こういう作品に出逢えるから、観劇がやめられない。

地上600メートルの足元
ZENROCK
劇場MOMO(東京都)
2012/08/08 (水) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

国民の生活
ミナモザ
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/08/01 (水) ~ 2012/08/06 (月)公演終了
満足度★★★★
タイトルそのまま
前作『ホット・パーティクル』と比べると劇的ではないが、その分身近で「あるある」「そういう捉え方もあるか」と頷いたり膝を叩いたりしながら観る。
「粗末でないのはいくらから?」、ポエマー丸出しな男、デモ参加者の会話など、着眼点がイイよなぁ。

CABARET ON THE SEA
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/08/08 (水) ~ 2012/08/15 (水)公演終了