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コーパス・クリスティ 聖骸

コーパス・クリスティ 聖骸

ネルケプランニング

青山円形劇場(東京都)

2012/09/06 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★

ずっと傍観していました
個人的に大嫌いな、役者が開幕前から、舞台内容とは無関係な無駄話をダラダラしているという形式の舞台で、こういうのって、青年団や蜷川さんがよくなさるけれど、今回の舞台ほど、その演出がマッチしない違和感を感じたことはありません。

たとえば、そうしておいて、始まったら、全く空気が一変し、あー、プロの役者って凄いなと思わせられるなら、それも一興でしょうが、この舞台では、円形劇場で、元々、対面に他の観客も視界に入るわけですから、よほど、役者に力量がないと、舞台が暖まるまでに、無益な時間を労して、決して得策だとは思えません。

開幕当初は、上記の理由と他の理由も加わって、なかなか描かれている世界に馴染めず、私にとっては名子役のイメージだった松田さんが、いつの間にか、こんな中堅俳優になられたんだなあとか、青井さんの秘蔵っ子だったある役者さんが、昔は、前説もオドオドして、とても役者さんには向きそうもないと思ったけれど、それなりに、成長されたなあとか、余計なことばかり、脳裏をかすめての観劇に終始してしまいました。

他のお客さんも話していましたが、誰か、ご贔屓の役者さんがいれば、楽しめる舞台かもしれません。

渡部豪太さんのキリストは、見た目も麗しく、適任だったとは思います。窪塚さんのユダも、ぞくっとする魅力があったのですが、後ろ向きの台詞が、聞き取りにくく、残念な部分がありました。
食事しながら、感想を話している二人連れが言っていたけれど、「円形舞台だと、台詞が半分ぐらい聞えないね」って。でも、きちんと発声を学んでいる役者だとそういうことはありません。今日の役者陣には、円形劇場は不向きだったのではないでしょうか?

以前、青井さんが演出された、ミュージカル「ゴッドスペル」の方が、ずっと濃密で、キリストとユダの関係を深く考える一助になる舞台作品だったように、感じました。

もしかして、作者は、キリスト教信者でありながら、同性愛嗜好の方なのでしょうか?
自らの信仰の正当性を主張したくて、こういう芝居を書いたのかしら?と勘ぐってしまいました。

ネタバレBOX

当初心配したような、猥雑な目を背けたくなるタイプの作品ではなく、そういう面での付いて行けなさはなかったのですが、キリストの生誕から死までを、ただ駆け足でダイジェストで見せたという程度の印象で、見終わった後も、「それで?何?」という感じの劇後感でした。

現代アメリカに、もしキリストが生まれ、ユダと同性愛だったらというような、仮定のストーリーかと思いきや、現実の日本の役者名を呼んで、洗礼を授けてみたり、劇中劇の体裁かと思えば、そういうわけでもないような、何だか、設定が曖昧で、何をどう見せ、観客に、何を提示したいのかが、さっぱりわかりませんでした。

トニー賞を受賞した問題作だということですが、別に、現代のアメリカの問題を深く抉ったような印象もないし、青井さんの翻訳が、どれほど、原作と違うかとか不明ですが、とにかく、舞台設定を現代アメリカに置き換える意味合いを全く感じませんでした。

私は、キリスト教信者ではないものの、息子達が通った学校や幼稚園で、聖書を学ぶ時間があったため、描かれている場面の意味合いがまだそれなりに理解できましたが、そういう知識もない人が観たら、全く意味不明だったのではないでしょうか?

それが、証拠に、終演後、パンフレットを買い求める人が多く、「よくわからなかったから、パンフ買うわ」と言っている声がたくさん聞こえました。
パンフを買っても、役者の稽古の感想とか写真とかだけで、作者の狙いとか、歴史的な解説とかが皆無だったら、買った意味がないので、私はやめておきましたが、果して、購入の甲斐はあったのでしょうか?
「消える魔球」(第23回池袋演劇祭【大賞】受賞作品・再演)

「消える魔球」(第23回池袋演劇祭【大賞】受賞作品・再演)

ラビット番長

あうるすぽっと(東京都)

2012/09/07 (金) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

時を越えた・・
熱い素敵な友情と、野球への思いに、とっても感動しました。ストーリーも面白く、テンポも良く、登場人物の一人一人のキャラクターも、みんな個性的で良かったです。本当にみんな素晴らしかったのですが、特に捕手役の高野を演じた役者さんが、とても印象的でした。観た後に、とても爽やかな気分になり、気持ち良かったです。文句なしの大・大・大満足の舞台でした!

【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル

【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル

北京蝶々

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2012/09/08 (土) ~ 2012/09/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

それぞれの『愛』
タイトルだけ見ていたら楽しいお話かな?と思いきやしっかりとした会話劇。都会には都会の悩みが地方には地方の悩みがある。それが理解されているか否かによって捉え方が違う。最後の方のあるシーンのある方の独白は正直泣かされた。気持ちが痛いほどわかるから。偽善でそう思っているだけかも知れないが、けして人ごとではないあの言葉。誰しも意識せずに発しているあの言葉。今でも泣けてくる。観に行く事ができて本当によかった。また大阪に来いただけたら嬉しいですm(_ _)m

ルルドの森

ルルドの森

バンタムクラスステージ

コア・いけぶくろ(旧豊島区民センタ-)(東京都)

2012/09/07 (金) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

心は何処に
自分とは違う人に憧れるというのは誰にでもある。ただそれが『その人』と同じ様になるのと『その人』自身になるのとでは意味が違う。香乃子のなりたかった人は誰だったのか。三島の求めるものはなんだったのか。玲子は安らぐ時があったのか。黒船の思いはどうだったのか。いろんなものが入り混じり混乱する。ある伏線があるシーンとつながっているとわかった時ゾクッとした。そしてもしかしたら本当にそうすればなりたい人になれるのかも知れないと思った。ミステリアス、サスペンス、ホラー。どの言葉もこの作品には当てはまる気がする。映画の様な舞台。演劇ノアール。東京まで観に行った甲斐があった。

サイケデリック・ペイン

サイケデリック・ペイン

ヴィレッヂ

サンシャイン劇場(東京都)

2012/08/22 (水) ~ 2012/09/11 (火)公演終了

満足度★★★★

ノりが良かったです。
STORYに物足りなさはありますが、ノリのいい楽曲といのうえ演出で十分楽しめる作品になってました。ファンが団扇とか自作してリピーターなのかノリノリなのを見た時は少々「場違い」な感じもしましたが、内田さんの制服姿が道子の調査を思い出させました。可愛い声で歌うんですねぇ、カテコでのアンコールで役者のみなさん楽しそうなのが印象的でした。

劇団劇場 ~Act In Rule~ vol.5

劇団劇場 ~Act In Rule~ vol.5

劇団劇場製作委員会

Glad(東京都)

2012/09/01 (土) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★

qui-co.「赤猫の舌」
好ポジションということではこちらも同じ。
ということで短いながらも、そしてルールに縛られながらも独自な(=120%qui-co.の)世界を展開。
詩的で切なく、アングラっぽい風味も漂わせて、好きだなぁ。
生演奏や舞台袖から響くコロス的な声や音もイイ。

【全日程終了!!!】鬼FES.2012【ご来場有難う御座いました】

【全日程終了!!!】鬼FES.2012【ご来場有難う御座いました】

ロ字ック

APOCシアター(東京都)

2012/08/24 (金) ~ 2012/08/26 (日)公演終了

満足度★★★★

8割世界「素顔宣言のまち」
フェスティバル向けということではこちらも同様?
とはいえ正統派コメディ劇団として既製の状況喜劇にギャグをちりばめて笑いをパワーアップするというアプローチ。
江古田のガールズも含めてこういうのがフェスティバルの醍醐味か。

ザ・スライドショー12

ザ・スライドショー12

WOWOW

LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)(東京都)

2012/09/07 (金) ~ 2012/09/07 (金)公演終了

満足度★★★★

流石「見仏記」ですよ
久しぶりのスライドSで見仏記、2人の思いでを聞きつつ脳内が可笑しくなるような観念と新用語が飛び交う2時間でした。好きな人じゃなきゃ「ポカン」だと思います。見仏に特化した分最近行く気を無くしていた私にも満足出来る内容です。小劇場も見ずに行って来ました、まさかコリッチに登録されてるとは思いませんでしたね。★5付けたいけど舞台が1番って事で自粛です。

【全日程終了!!!】鬼FES.2012【ご来場有難う御座いました】

【全日程終了!!!】鬼FES.2012【ご来場有難う御座いました】

ロ字ック

APOCシアター(東京都)

2012/08/24 (金) ~ 2012/08/26 (日)公演終了

満足度★★★

江古田のガールズ「体験版(三軒茶屋ミワと不愉快な仲間たちによる)」
フェスティバル向けを意識してか悪ふざけ的側面に特化、異臭騒ぎ(爆)まで起こすところはいかにもここらしい(笑)。
一方、三軒茶屋ミワはいつもながら大した歌唱力の持ち主であることよ。

HEEL DOWN↓

HEEL DOWN↓

深夜練(木皮成+喜多真奈美)

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/09/05 (水) ~ 2012/09/06 (木)公演終了

満足度★★★★★

楽しいっっ
とにかく楽しかった。衣装も照明もものすごくカラフルで、アップテンポな曲も多くて、構成がとてもコミカルで、ダンスなんだけど全然っぽくなくてわかりやすい。でも公演内容の「どこからがダンスか」を突き詰めてる感じが伝わってくるし、何よりも見ていて思わず踊りたくなってしまう……いや勿論踊れないんだけど。

ネタバレBOX

最前列に座ってて、途中客席に上げられちゃうかもドキドキってしました。もう本当、目の前まで2人が来るんだもの。お互いの心情をナレーションしながらその言葉に振りをつけるのもわかりやすくて良かったです。「踊る」=足を地面から離すという定義から、敢えて跳び跳ねるようなダンスが多くて、途中足を地面から離れないように押さえつけるシーンがあったりと訴えが伝わってきます。

でもなんといっても、やっぱ顔芸。2人の表情(喜多さんの思い切りの良さはすごい)の豊かさに見入ってしまう。もうこれ見れただけで、主義主張とか別に良いと思うくらい楽しかった。途中の観客へのインタビューという構成で「それでも音楽が鳴れば踊ってしまう」という言葉は何か本質を捉えてるな、だからこういう動かずにはいられない衝動のような動きになるんだな、あぁ僕も踊りたいなぁ、無理だなぁってなる訳です。
「貧乏ネ申」-The Poor Zombies-

「貧乏ネ申」-The Poor Zombies-

赤星マサノリ×坂口修一

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2012/09/07 (金) ~ 2012/09/10 (月)公演終了

満足度★★★★

神さま
去年の『男亡者〜』とは違った感じの二人芝居。落語を原案となっているだけに会話劇に近い感じがした。ダメ男の前に現れた神さまとの関わりが最後の方でわかり、いろんな事を引きずりながら生きていた神さまの『くずめ、、、』の一言がゾクッとしつつも悲しく感じたり。最後の最後でダメ男くんが神様のためにした事が唯一の救いの様にも感じました。初日だったからまだまだ進化の余地はあるのかなと思います。

キョウトノマトペ/Kyotonomatopee

キョウトノマトペ/Kyotonomatopee

青年団国際演劇交流プロジェクト

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/08/29 (水) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★

日本語版、観劇
音と体の使い方は洗練されてるんだろうな、好きな人は好きなんだろうな、という印象。仏版見たら、また印象変わってたんでしょうか。同じ会場に何人か小さいお子さんが見に来ていて、とても素直に役者の表情や音に笑っていて、こういう風に素直に見れたら良いのにと思いました。ついつい意味を考えちゃうんだよなぁ。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

ニッポン放送

渋谷O-EAST(東京都)

2012/08/29 (水) ~ 2012/09/10 (月)公演終了

満足度★★★★

二度目。
前回はスタンディングにて参加、今回はフロントシートにて鑑賞。
初日のふわふわ感は消え、堂にいった森山ヘドウィグを堪能しました。
若干声がかすれていたようですが、それがむしろヘドウィグらしさを醸し出しており良かった~。
これだから森山未來の舞台はやめられない。

ネタバレBOX

■着席orスタンディング■
やはり今回の舞台、個人的にはスタンディング(それも出来る限り前列で)がおすすめ。
シートだと後ろの方の邪魔になりそうで、音楽にノれないですね。

初日も今日も、途中で気分が悪くなって倒れる方がいたので、
あまりライブに参加したことの無い方はシートの方が無難。
観客自身は元より、演者ダイブの際避ける方があまりに多すぎる様では
演者さんにも危険が及びますので。

■ヘドウィグ■
登場シーン、あまりの美しいコケっぷりに、客席が息をのむ息をのむ。
「え、本気でころんじゃった・・・?」と思わせるだけの演技力が恐ろしい。
演出だとわかっていても、血の気が引きました。
後半に差しかかり、肌が露出したあたりでは、
今までの舞台で重ねてきた痣や、ひっかいただろう血の跡があらわに。
ヘドウィグを演じているのではなく、ここにヘドウィグがいると感じられる強さ。
本当に森山未來が体現するヘドウィグがいる。

■イツァーク■
やはり浮いている。
スタンディングの時は常に参加しているので、流れを追うというよりもライブに参加しているようだったのでまぁそこまで…でしたが
(正直森山ヘドウィグにしか目がいかない)、
改めて着席で舞台として鑑賞してしまうと、イツァークがどうしても違和感。

原作とかけ離れている設定は演出なのかと思いますが、
演技力・歌唱力共に正直厳しいものがあった。

極めつけは声質…
最初から最後までどう考えても甘めの女性の声なので、
自分自身との葛藤や苦悩が感じられず、
最後に女性として生きることを選択しても
「あれ、最初からそれ悩んでたの?」みたいになってしまうんですよね…。
(格好もショタっぽいので)
要するに舞台からアングラ臭が欠けて感じられる要因の一つ。

■バンドメンバー■
素晴らしいの一言につきます。
ミュージカルの醍醐味と言えば、生演奏!という感もあり、
非常に楽しみにしている要因の一つではあったのですが…想像を遥かに越えていました。
まさかこの舞台の為だけに集められたとは思えないほどの安定感。
メンバー紹介の即興演奏は毎回ドキドキですが…(笑
JUONさんは今回の東京公演のみに参加されるようですが、実はかなりのキーパーソンですよね…
彼が抜けた後、一体どのような感じになるのか楽しみです。

それにしても音源は出ないんでしょうか。
CD化してもらえたら、これほど嬉しいことはないのに…!
ナイアガラ

ナイアガラ

劇団HOBO

駅前劇場(東京都)

2012/09/05 (水) ~ 2012/09/10 (月)公演終了

満足度★★★★

これはオススメしたい!
役者陣の味のある芝居に惹きつけられ、良い時間を過ごせた!
主役不在、全員脇役なのにそれが心地良い。
舞台美術も雰囲気があって良かった。
オススメしたい芝居である。
上演時間1時間50分。

ネタバレBOX

新宿中央公園のホームレスの物語。
技量の高い役者陣が、そこに生きる人々の人間模様を魅せてくれた!
ホームレスになるときの先輩から受け継がれる”心構え”は、
印象的であった。

<気になった点>
・気になったのは、もう少し汚れた服の方が良かったかな。
ちょっと清潔感あり過ぎ(笑)。
・あとタイトルのナイアガラが、会話のみで絵がなかったことかな。
・タバコの演出があったが、その案内が事前になかったこと。
本物のタバコなのか、観客が吸っても問題のないタバコなのか。
今のご時世気にする人もいるので、考慮した方が良いかも。

終わってないし ■チケット情報12時16時の回は当日券でます!■

終わってないし ■チケット情報12時16時の回は当日券でます!■

りゃんめんにゅーろん

カフェ+ギャラリー can tutku(大阪府)

2012/09/07 (金) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★

四畳半のひきこもごも
出てくる人物は、一人残らず心が弱い。
弱さを抱えながら、時に弱さに負けたり、流されたり、逃げたりもしながら。
それでもぎりぎりの崖っぷち、必死でもがいて生きるということにしがみついている。
生きるということをがんばっている、そんな人々。
でも。
がんばってはいるけど、生きるということを楽しんでいる人がいない。
それがたぶん、わたしが観ていてどうしようもなく鬱々としたところなんだと思う。
イーッ!ってなった(笑)

それでも腹が立つようなことはなかったのは。
やはりそれでも一生懸命に生きようとしているから、かも。

会場内の使い方全般的にみて、これはカフェ公演ということは意識されておらず、完全に劇場空間として使われているなという印象を受けました。
会場手配というのは、公演準備期間の中でも比較的早い段階で行われるはず。
どんな経緯であれせっかくのカフェ公演、劇場ではなくカフェで公演しているのだと いう意義をもう少し感じたかったかな。
話の中心に街作りゲームがあるのだから、四畳半の外側にミニチュアで街を再現する とか。
美術的にも、演出的にも、カフェ空間の使い方の工夫がちょっと欲しかった。

素朴な疑問なのですが。
割とふつーに、世間一般のオトナの人々は、二股かけてたりするものなのでしょー か。
ひとりと同棲していながら、そこ出てすぐまた同棲できる人が他にもいるとか。
ひとりと友達以上の関係になりつつ、同時進行で他の人とも友達以上とか。
そういやキープとか、そういうワードもちょいちょい聞くよな~なんて、そんななん だか中高生的なことをえぇオトナなわたしがいまさらながら思ったりしてました。

わたしもどちらかというとゲーム好きなほうで、よくゲームはしてます。
むしろ、今回劇中で中心にあったゲームのモデルも知って、というかやってたり。
ゲームは・・・課金したら負けなのですよ。
時間を使いすぎても負け、ゲーム=生活になってしまっても負け。

全体振り返ってみて。
ゲームと現実のリンクなど、ある部分部分では非現実的なのかもしれないけども。
そこに登場している人々は、なんの装飾も綺麗ごともない、とても現実的ないまここに生きている人々のお話でした。

A HALF CENTURY BOY

A HALF CENTURY BOY

久ヶ沢牛乳

本多劇場(東京都)

2012/09/05 (水) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★

ふーん・・・
久ヶ沢徹さんはSET所属の俳優・ナレーターということで50歳。
身長180㎝のガタイのいい人らしい。
でも全然知らなかった・・・。
だけど岩井秀人とケラリーノ・サンドロヴィッチが本を提供するんだから
”この役者にこれをやらせたい”と思わせる俳優さんなのだろうと期待して出かけた。

会場は熱心な女性ファンでいっぱい。
そして始まってみれば、まあ先回りするようによく笑うこと笑うこと。
そりゃ面白いですよ。
小宮孝泰、いしのようこ等達者な人が出てるしギャグは外れがない。
でもそんなに壊れたように笑うのは、かえって異様な感じがする。
身内ならではのネタには温度差を感じざるを得ない。

どのパートをどの作家が担当したのかがわからないのが残念だった。
岩井さんはこれかな、ケラさんはここかしら、と考える楽しみはあるにしても
久ヶ沢徹という俳優の魅力を引き出す為に複数の作家が本を提供するというのとは違う。
彼の半生記におけるいくつかのエピソードを脚色するに留まっている気がした。
”誰が書いても久ヶ沢徹の半生記”なら、逆にどうしてこの脚本家がそろったのか
どうして日替わりゲストに谷原章介とかが来るのか、
しろうとさんが楽しめるような裏話を聞かせて欲しかったなあ。

ふーん、本多でこういうのもやるんだって感じ。
久ヶ沢徹ファンクラブ向けイベント、
目的の違ういちげんさんにはついて行けないものであった。

勉強不足でどーもすいません。

やめらんねぇ

やめらんねぇ

万本桜企画

千本桜ホール(東京都)

2012/09/05 (水) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

観劇
弊劇団の小岩崎が出演していたので、観劇。
後半の疾走感。
そして、個性豊か(に過ぎる)な俳優陣!

観客を楽しませることしか考えていない、コウカズヤさんは信用できる作家さんです。

ミス・サイゴン

ミス・サイゴン

東宝

青山劇場(東京都)

2012/08/22 (水) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

J列で
新妻聖子の歌がすごく良かった。演技も良かった。
命をあげようってやつ。
カーテンコールすごい盛り上がり。

狙い

狙い

関口愛美一人芝居企画

シアターD(東京都)

2012/09/08 (土) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題461(12-204)
19:00の回(晴)。しばらく1Fエレベータ前で待ち、18:25受付、18:30開場。2列が小さな丸椅子、3列~普通の椅子(でも小さめ)。舞台正面に白いスクリーン、幕間にひよこウサギが登場。舞台手前にプロジェクター担当の男性が座し、黙々とお仕事をこなしていました。19:05開演~20:21終演。公園通りに来るのはとても久しぶり、関口さんのお芝居は初めて。一人芝居は..いままで数作みましたがいずれも普通のお芝居であまり印象に残っていません。今回、汗をかきかき熱演、楽しかったので終演後DVDを買ってしまったのでした。

「追っかけ」「バカチアガール」「中二病邪気眼女教師冴島姫奈」「女子プロレスラーの休日」「オレ、なでしこ」(..もしかしたら間違ってるかも…ブログみたらあってました 9/11記)。

「女教師」の出す問題は難しかった。ここらは即興でウケ狙いができるようにならねばと反省。

次もまた観に行こう。

ネタバレBOX

ネタ(大いなるこじつけ、そりゃあ読めないよ…)と役者さんのキャラクターとがいい感じに(私に)合っていました。暑い中、着込んでのプロレスラー役やヘソだしチアガール、セーラー服は着なかった…とみた目にもGood。
クリスタル イヴ 東京公演

クリスタル イヴ 東京公演

劇団PEOPLE PURPLE

SPACE107(東京都)

2012/09/06 (木) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

物語る足腰と創意
ファンタジーをしっかりとしたスケール感で
まっすぐに描き切っていました。

シーンの一つずつ、
そしてシーンの重なりのなかに
鮮やかなメリハリを作り出し、
その展開や大ネタ小ネタで
舞台に、観る側をして物語を追わせるに十分な力を与えておりました。

ネタバレBOX

作り手に、物語を語ることへの
ぞくっとくるような才を感じる。
シーンの一つずつに表すものが明確で、
そのなかには、関西の劇団の良さである
笑わせてなんぼみたいな部分が、
絶妙に織り込まれていて、
全体を物語の枠で硬直させることなく、
でもすっきりと観る側にストーリーの展開が置かれていく。

役者たちの演技が本当にくっきりとしていて、
明確にキャラクターたちの姿や組み上げるストーリーを
観る側に伝えてくれるので、
「時間」やミュータントの能力ににかかわる
少々ややこしい部分も全く負荷にならず、
ウィットや下世話さを楽しみつつ、
語られていくものを受け取ることができ、
冗長な感じに陥ることなく
物語の基礎部分が紡がれて。
尖ったり斬新さで観る側の
テンションをコントロールしたり、
観る側を展開から置きざりにすることなく、
一方で退屈させることもなく、
伏線もしっかりと張り込んで
未来世界が積み上がっていくのです。

そして、後半の畳み掛けるような展開も圧巻。
照明効果やキャラクターたちのテンションにぐいぐいと引かれる。
前半に重ねられたものが
一気に切っ先を持って世界を広げていく感じには
ドライブがぐいっとかかったようなスピード感と高揚があって・・・。
物語が隠していた爪をあらわにした感じ。
そこには、想いや謎解きの妙味もあり、
しかも現われた顛末の見晴らしは
さらに何度も翻り観る側をのめり込ませていく。
仕組みで作られた世界の広がりを、
役者たちがロールの色を貫きつつ
しなやかに支え続けて。

実をいうと、
とてもオーソドックスなテイストのファンタジーにも
思えるのです。
際立った斬新さを感じるような部分はあまりない。
でも、決して陳腐さを感じることはなく、
むしろ、オーソドックスであることで、
観る側が受け取ることのできる創意があり、
深く物語に浸しこむ強さが生まれているようにも感じて。
物語全体を語る上でのメリハリの作り方や
役者たちのロールのベタにならない明確さ、
さらなる半歩がしっかりとある顛末と
抜きんでたものが、観客の馴染みやすい口当たりの中に
したたかに内包され、
作品としての間口の広さや伝導率の高さが
しっかりと担保されていて。

こういうオーソドックスさが醸し出す安定のなかに
古臭さやちゃちさやあざとさを感じさせることなく
スケール感や洗練とともに作り上げられた作品って
ありそうで案外少ないような気がする。

ふくよかな広がりと切っ先をもった
エンターティメントとして
時間を忘れて楽しむことができました。




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