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リチャード三世

リチャード三世

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2012/10/03 (水) ~ 2012/10/21 (日)公演終了

満足度★★★

砂上のリチャード
長時間の作品ですが、充実した演出・演技に引き込まれ、集中力を途切れさせずに最後まで楽しめる作品でした。

争いによって流された血を吸い込んだかのような赤い砂が一面に敷き詰められ、手前中央が丘のように少し盛り上がった舞台美術の中で、王の座を巡る殺し合いのドラマが展開し、多くの人々の思いが複雑に交錯する様子が印象的でした。
下手には傾いた玉座があり、その周りに殺された人々の遺体が次第に積み重なり、リチャードの残虐性を継続的に感じさせる演出となっていました。
リチャードとリッチモンドの軍の戦闘に至るシーンでは回り舞台を用いて緊張感を高めていて、様々な登場人物が「絶望して死ね!」と「生きて栄えよ!」という台詞を続ける場面の高揚感が素晴らしかったです。
基本的にシリアスな雰囲気の中、所々にふざけたような演出があり、張り詰めた空気を和ませていました。

多彩な照明が舞台美術を色々な表情に見せていて印象に残りました。舞台奥にはビニールの幕が二重に吊され、役者達の姿がぼんやりと映ったり、時折映像が投影されるのが幻想的で美しかったです。
終盤に劇場備え付けの設備を意外な方法で見せる演出があって驚きはしましたが、意図が伝わらないままにすぐに引っ込んでしまい、もどかしさを感じました。
衣装は当時の服装ではなくスーツ等のもっと近代に寄った格好をしていましたが、中途半端に感じました。時代が変わっても存在し続ける人間の愚かさを描くという意図なのであれば、もっと現代的な衣装の方が良いように思いました(1人だけTシャツとジーンズ姿の役がありましたが)。
ロマン派のピアノ曲をメインとした穏やかな音楽と血なまぐさい物語とのコントラストが新鮮でした。

岡本健一さんが背中を丸め脚を引きずりながら演じるリチャードの孤独でありがなら強がる姿が醜く滑稽で、とても魅力的でした。母親との対話のシーンでは一瞬だけお互いの心が通じ合うような時があって運命の非情さを感じさせて切なかったです。

花と乱歩と曾根崎心中

花と乱歩と曾根崎心中

演劇サムライナンバーナイン

SPACE EDGE(東京都)

2012/10/12 (金) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

物語には裏がある
裏の裏の裏という感じ、凄く面白かったです。

ネタバレBOX

『緋色の花』  東北弁に特徴があって捕まった小原保は、殺すつもりはなかったが足の悪かったことが吉展ちゃんにばれてしまったため已む無く殺したと自白。なるほどと思うと、実は殺された子は吉展ちゃんのお母さんが実の子が死んだ後に刑事平塚八兵衛の子供を誘拐して吉展ちゃんとして育てていたことが判明し逮捕される展開に。

大声での刑事と犯人のやりとりは熱海殺人事件を彷彿させ、その裏にもう一つの悲劇が隠されていたことに驚きました。色んなところで繋がっている歌舞伎の人情話のようです。

『ある日曜日』  編集者と食事をしてきたことに機嫌の悪い奥さん、筆が進まない作家と急かせる新刊雑誌の編集者…、そんな江戸川乱歩の日常の話かと思っていると急展開。乱歩の犯罪を怪人二十面相が暴き、観念した乱歩は明智小五郎に頼んで警視庁まで連れて行ってもらうことに。

作中人物に見破られるとは、残念だけど作家冥利に尽きますね。

『超能力大作戦』  zamuraiシリーズのコントが一つ入って箸休め。

『異説・曾根崎心中』  おはつとと徳兵衛の逃避行かと思っていると、おはつは逃避行を手引きしてくれた九平次とできていて、九平次は徳兵衛を殺害し、おはつとの心中にみせかける。しかし、徳兵衛が女郎屋の主人を殺していたため追手が執拗に迫ってきて、改めて二人は心中することに。九平次は死ぬがおはつは生き残り、二人の男の死を肥やしにしたおはつは偉大な花魁(おいらん)にまで登りつめたという話。

いくつ裏があるのやら。ただ、天満屋の主人と聞いたときは最初男かなと思いました。よく考えるとあの女主人のことで、ストーリーテラーとして色々な場所に出てきたのは幽霊だったからできたのですね。

吉展ちゃんのお母さんとおはつの両極を演じた山岸彩子さんが印象に残りました。
「梨の礫の梨」

「梨の礫の梨」

ライトアイ

「劇」小劇場(東京都)

2012/10/12 (金) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

作り手の企てにガッツリ
冒頭から、そのおもしろさにしっかりと捉えられて、
でも終わってみれば、
全く異なる色にも染められて・・・。

作劇の企てとそれを背負った二人の女優さんの実に丁寧なお芝居の
それぞれに脱帽。

見事でございました。

ネタバレBOX

終演後しばらくは、
酩酊していく女性の心風景に圧倒的にとらえられて・・・。
劇場の外でしばらくぼんやりしているうちに
作劇の仕掛けが蘇ってきて
そのしたたかさに舌を巻く。

フェアな展開なのですが、
冒頭にはその仕掛けに気付くことなく、
関西の二人のおばさんの、
滑稽な会話劇のような風情に取り込まれて・・・。
そのエピソード自体と演じ方に観る側をぐいっと惹き込む完成度があり、
物語のコアを観る側の視野から完全にそらしてしまう。

その覆いの取り去り方も
実にしたたかに作りこまれていて・・・。
一気に仕掛けを晒すのではなく、
会話の中に差し込まれた、
たとえば年齢を軸にした納得と違和感の揺さぶりの中で
観る側の思い込みをじわじわと瓦解させていく感じ。
その全容が浮かび上がった時、
あっ、やられたとおもい、ぞくっとくる。

でも、その鮮やかなトリックが、
この作品にとってはベースに過ぎない。
そこから、酩酊していく女性の心風景が細微に広がり、
その風貌から心風景にいたるまでの
息を呑むようなリアリティが生まれ、
女性に心に移ろう恨みと恋慕と諦観とそれでも歩み続ける強さが
観る側を深く捉えていく。

二人の女優たちの紡ぎ出す刹那が、
とても丁寧で、
でもその中に果敢に挑むようなせめぎあいや踏み出しがあって。
だから、よしんば、高級なお酒に手が出なかろうが、
千手観音が浮かんでこようが、
女性が抱き続ける想いの密度が
ダレたり撓んだりすることなく
凛として鮮やかに観る側を染めていく。

おもろうて、すこし切なくて、悲しくて。
ラストシーンが冒頭の所作の記憶につながると、
さらにホテル清掃の関西のおばちゃんの
日々の俯瞰が生まれて、
さらに浸潤される。

落語には大ネタと呼ばれるものがあって、
聴く方はお気楽極楽で楽しんでいても
それを演じる噺家は
様々な色を組み上げる技量が求められるらしい・・・。
この作品にもそれと同じような側面を感じて。
戯曲の秀逸さに加えて、
演じあげた二人の役者の底力と豊かなお芝居の引き出しに
舌を巻いたことでした。

本当は、もう一度観たかったのですけれどねぇ。
骨組みがわかってさらにやってくる面白さもあるように思えて。
とても気が早い話ではありますが、
ユニットのレパートリーとして、首都圏でも
是非に再演して頂きたいなぁとおもったりも。

まつもと企画 vol.1『トコトココントコトン 短いのいくつか』

まつもと企画 vol.1『トコトココントコトン 短いのいくつか』

小松台東

RAFT(東京都)

2012/10/10 (水) ~ 2012/10/11 (木)公演終了

満足度★★★★

3本の芝居(コント?)と1本の紙芝居(紙コント?)4本立て
サクサク進んであっという間の70分ぐらい。
とても気持ち良く笑った。

役者さんたちを贅沢に使って、いい感じ。
安いし。

ネタバレBOX

東中野のRAFTを横に長く使っての公演。
なので、舞台部分が非常に狭いし、客席と近い。
観たのが最終日(と言っても2日間)の最終回ということもあるのかもしれないが、役者さんたちの呼吸の合い方も抜群で、良いものを観た、という印象。すごく笑ったし。


「アイダホリ」
テレビ番組での打ち合わせに来た2人組。お笑いコンピのアイダホリと言うらしい。プロデューサーが現れ、お笑いコンビの人たちだから、とボケて来る。お笑いのツッコミがしかたなく突っ込むのだが、ボケ担当のアイダが「お笑いを舐めているのか!」と突然起こり出す。そんな感じの話。

今回の公演の、つかみの話としては、テンションもいい感じに上がり、よかったのではないだろうか。アイダ役の相田周二さんがキレた感じが恐い(笑)。というか、それを受けるプロデューサー役の松本哲也さんのうまさもあるのかもしれないが。
腰が砕ける感じのオチもナイス。


「せーの!」
タレントさんらしき人の部屋に、知り合いの知り合いぐらいから頼まれた4名が大きな荷物を運んで来る。そんな話。

シンプルでバカバカしい。観ているこっちが、いろいろと突っ込みたくなる感じ。オチも含めて。タレント役の松本哲也さんの嫌な感じがとてもいい。

「三姉妹」
舞台で三姉妹を演じた3人。梨木(梨木智香さん)が他の2人、異儀田(異儀田夏葉さん)と浅利(浅利ねこさん)を呼び出す。どうやら梨木の誕生日を2人が忘れ、メールをくれなかったことについて、文句を言うためらしい。異儀田は忘れていたと謝るが、浅利覚えていたけど、メールしなかっただけなのだから、忘れてしまった異儀田と覚えていた自分はどっちがいいのか、などと言い出す。そんな話。

本人が本人を演じている感じになっていて、キャラのハマり具合が楽しく、会話のやり取りで楽しませる。浅利ねこさんが出てきてから、3人のバランスが微妙な具合に動き出してからがとても面白い。ホントにうまい3人で、狭いながらも舞台の使い方もいいし、なにより台詞の応酬がとてもうまい。そして、3人ともいい表情しているなぁと、間近で観ながら思った。

「紙芝居:力士から米」
貧乏でお金のない一家が、母親が買っていたライフルを持って、食べ物がたくさんあるだろうと、相撲部屋に押し入る、という佐藤達さんの紙芝居。
変な間と佐藤さんの声がマッチしていて、芝居(コント)がポンポンポンと続けてきての、いい意味での箸休め的な位置づけ。一呼吸入れるというか、いい塩梅。

「どうしようもない奴ら」
芝居の稽古を始めるために人が集まってきている。
どうやら小林(小林俊祐さん)がみんなの足を引っ張っているらしい。それを払拭するために演出家に何かを見せることになっている。しかし、小林は徳本(徳本直子さん)の胸を触ったらしい。小林は「やってない」とウソを言ったりする。徳本は降板すると言い出す。そんな話。

これは一番笑った。とんでもない展開と、堀靖明さんの突っ込みが炸裂していた。この人は突っ込み俳優だなぁとつくづく思う。第一話でも突っ込んでたし。とにかくタイミングとテンションがいいのだ。
林弥生さんの、なんともなキャラも楽しい。
そして、小林俊祐さんの「えっ?」がもの凄い。凄い破壊力で、観ていてこっちもイライラしてしまう。「うまいな〜」とホントに思った。小林俊祐さんって、もうそんな人にしか見えないぐらい。


紙芝居を含めて、どの作品も1アイデア的なストーリーに、役者のキャラクターをうまく活かした作品になっていたと思う。
役者さんたちは、誰もがノビノビとやっていたように見え(ホントはわからないけど)、気持ち良く笑えた。

疲れ気味な感じで劇場に足を運んだんだけど、なんかすっきりして劇場をあとにした。
ちょっと思い出し笑いしながら帰る、こんなのもいいなと思う。
これ、続けてもう1回観ても、同じぐらい笑う自信はある(笑)。

デフロスターズの本公演も気になってきた。
真・桃太郎伝説

真・桃太郎伝説

劇団BRATS

SPACE107(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/15 (月)公演終了

満足度★★★★

長丁場だが
初見の劇団ではあったが,お見事なエンタテイメント演劇を見せてくれた。開演前,2時間30分という時間を聞き,ちょっと不安にも思ったが,その時間を長く感じさせない。いろいろなものを盛り込んで,大変楽しむことができた。開演時間がJUSTというのも好印象。当日パンフの演出挨拶も奥深い。それにしても,やはりお伽噺は面白い。さまざまな解釈の余地がある。これだけごっちゃになると薄められてはしまうものの,随所に隠された真実はこうではなかったのかとも思ってしまう(浦島太郎など)。空席が目立ったいたが,とても面白いと思うので,人にはオススメしたい。

花と乱歩と曾根崎心中

花と乱歩と曾根崎心中

演劇サムライナンバーナイン

SPACE EDGE(東京都)

2012/10/12 (金) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★

根底に繋がるものが
サムライナンバーナインのオムニバス実験公演。本公演を観ていないのに実験公演から入るのもどうかと思ったけど,劇団初見でした。4つの短編からなる構成。1つ1つでは響くものは少なかったものの,全体を通してみるとその底に流れる思考が繋がっていると感じられ,満たされる。あ~面白い舞台であった。オープニングアクトから楽しめるし,物販も安価。会場外のイラスト展も見ごたえあり。

ノンストップライアーズ

ノンストップライアーズ

劇団BOOGIE★WOOGIE

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★

個々は魅力的
出演されている個々の役者さんたちは輝いているのに、総合的に見たら…。前半はほとんどストーリーが理解できなかった。劇中に散りばめられたマジックショーはお見事!!あと、全員でのダンスも良かった。

愚か者

愚か者

兎団

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★

よく・・
分からなかったです。個人的には、ストーリーや舞台全体の雰囲気が、あまり好きではありませんでした。ただ、役者さん達のパワフルな感じは好感が持てました。好みの分かれる舞台では?と思います。

夢のあとさき

夢のあとさき

劇団キンダースペース

劇団キンダースペース アトリエ(埼玉県)

2012/10/10 (水) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★

夢現
 三席の落語を芝居に落とし込んだが、第一席に「夢の酒」第二席に「天狗裁き」そしてトリに「芝浜」を持ってくる。気の利いた構成であった。夢の酒は、軽め、天狗裁きは、イラク戦争でアメリカがイラクに迫った大量破壊兵器を持っていないことを証明せよ、とのいちゃもんを思い出させて、不条理劇の怖さを改めて見せつけられたような恐ろしさを現前させ、トリの芝浜では、言わずと知れた人情噺の傑作を舞台化した。非常に小さな劇場だが、出捌けは深く切れ込んだホリゾントからで能の橋掛りや歌舞伎の花道が在るわけではないが、上手奥に深く穿たれたホリゾントは、充分にその効果を発揮し、興をそそる作りになっている。舞台美術も三席総てに共通する文様ではないものの、合理的な作りで、観客の想像力の邪魔をしないものであり、照明、音響で一瞬にして場の雰囲気を変える手際も鮮やかなものであった。
 演じた役者陣は、全員、和服を着ての演技であったが、歩き方、立ち居振る舞いも和服を着るときのそれで、細かいところへの気遣いが見て取れ、満足のゆくものであった。
 演出家の謙虚で真摯な態度も、役者陣の気を抜かない演技もレベルの高いものであったが、噺に忠実に作り込んでいる分、落語の本来持つ、狂気が出ていたのは「天狗裁き」を第一に、「夢の酒」を第二にという感じであった。芝浜は、人情噺の代表的な作品だから、狂気のようなものを取り入れるのは容易ではないが、立川 談志の噺のような切れと激しさを入れるともっと良くなるように思う。何れにしろ、謙虚で真摯な劇団と見た。これからの更なる研鑽に期待して、今回、星は4つ。

幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい(フリンジ "PLAYdom↗" )

幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい(フリンジ "PLAYdom↗" )

アマヤドリ

元・立誠小学校(京都府)

2012/10/13 (土) ~ 2012/10/16 (火)公演終了

好きだ。
手放しで好きだと言いたくなる、そんな公演。
映像では拝見していましたが、実際に目にした、アマヤドリさんは、もっとずっと惹きつけられるような、吸い込まれるような素敵な作品で、キャストさんばかりでした。時間があれば、もう一度、足を運びたいと後ろ髪を引かれる想いです。

田舎の侍 【8日(月祝)14時の回、当日券ご用意してあります!】

田舎の侍 【8日(月祝)14時の回、当日券ご用意してあります!】

劇団鹿殺し

駅前劇場(東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

初見
とにかく驚き!!!!!
和とROCKの融合!!!
LIVE感ハンパない!!!
殺陣、音、歌、ダンス、照明、セット・・・
全て斬新!ド迫力!!!


下北沢駅前劇場でここまでできるのか!?
びっくりしすぎて真顔で凝視(笑)
そして驚きが超絶!楽しい!!!に変わるのです

apartment

apartment

CAPRI

福岡市男女共同参画推進センター・アミカス ホール(福岡県)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/13 (土)公演終了

満足度★★★★

大変満足いたしました。
しっかり作り上げて、練られた作品で、チョット泣いてました。

ネタバレBOX

オープニングの映像、最近よく見られる、本物の壁に映像内の壁等をシンクロさせたものですが、 これで引きつけられます。
各部屋の扉と1階の室内の使い方もわかりやすい。 そして終盤の感動シーンの連続。

管理人のおじさんのキャラはわざとらしい演出ですが
鶴賀さんの演じるキャラは、絶妙な合間の笑い。
『グレイトフル♥ティア~ズ』

『グレイトフル♥ティア~ズ』

劇団コスモル

OFF OFFシアター(東京都)

2012/10/10 (水) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★

”Vシネ系ベタピュア”
笑いとシリアス、ベタと洗練、混在する矛盾が醸し出す不思議な空気の中で
ラストは思いがけず泣けてしまった。
何だろう、これ。
日本刀も振りまわすが、姉弟や男と女のベタな情愛もあり、という展開は
“Vシネ系ベタピュア”・・・?

ネタバレBOX

倉庫のような事務所、探偵ミカミ(石原義信)がソファで寝ている。
5年前に別れた恋人日山ゆり(奥村円佳)が夢に出て来て「ミカミくん…」と呼びかける。
目が覚めるとゆりから手紙が届き「私が死んだら死の謎を解いて」と書かれていた。
追いかけるように河川敷でゆりの死体が発見され、ミカミは捜査を開始する。
調べていくと会員制ショー・クラブ「くちべに」と、その裏のコールガール組織が浮かぶ。
ゆりは一体誰に殺されたのか、ミカミは「くちべに」に乗り込む・・・。

ミカミの夢や過去の出来事の場面では透けるようなスクリーンが下りて
そこにどでかい文字で台詞が映し出されるのがアナログで面白い。
探偵事務所の壁に冷蔵庫や黒電話が収納されているのも面白い。
すっきりコンパクトな空間でおしゃれな探偵物語が始まるかと思いきや
昔懐かしいコントのような刑事の兄(鳥飼卓司)が出て来てびっくり。

「くちべに」の主いばらを演じる作・演出で主宰の石橋和加子さんがすごい存在感。
父親から暴力を受けて育ったいばらは
その父が女と出ていった後、弟を手にかけようとした母親を殺して少年院に入った。
15歳でシャバに戻って弟と暮らし始め、
やがて政財界の大物を顧客に持つ会員制高級クラブ「くちべに」を運営するようになる。
クラブで歌い踊る一方で、人を殺めた時の記憶を失っているいばらの表情が良い。
大げさでコントのような周辺の芝居は、結果として
いばらの重い人生と姉をかばおうとするヤクザな弟一角(山内康央)、という
主軸のシリアスさを際立たせている。
姉が母親を殺した理由を知る前の一角のやり場のない憤りやいら立ちの表現に説得力があった。
いばらと共にクラブを運営している男Viper(山本光政)、最初は違和感もあったが
最後彼女の名前を呼ぶところ、優しくて哀しくてとても良かったと思う。

この姉と弟と男の情や、ミカミと一角の日本刀による殺陣などのテイストが
まさにこてこてVシネ路線な気がするのだが、私はこれが結構好きだ。
ミカミとゆり、ミカミと一角の関係がベタな演出ながらとてもピュアに感じられる。
ミカミと一角の握手の場面など、タメも長いが引っ張りも長くて歌舞伎のようなテンポだ。

ちょっと残念だったのは、ミカミがゆりの遺体を最初に見た時の反応。
忍び込んだユリの実家で、刑事の兄との対面に驚いてゆりの遺体との対面がおろそかになった。
ラスト、ミカミが目を閉じてゆりとの再会をかみしめるところが
超ベタな演出ながら何だか泣けてしまったほど良かっただけに
途中もゆりとの関係を大切にして欲しかったと思う。

ダンスはもう少しレベルアップして絞り込んだ方が効果的な気がした。
ミカミのキーボード演奏など、前後の準備が必要なものは舞台の流れをさえぎりがちだし、
役者がソファを移動させたり小道具を手渡ししてハケるところなども
演出の工夫でもっと整理できるのではないかと思った。

いばらのキャラが鍵を握る展開が面白いだけに、
ミカミと一角のひとすじの涙がより浮き彫りになるような演出に期待したい。
女のみち2012

女のみち2012

ブス会*

ザ・スズナリ(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★

楽しい熟女会
続編とも言えないけれどその後を描いた作品。
前作と同じような展開でも少し違っていて
変わっていった2人の登場人物を感慨深く見たり。
ちょっといい話とも言えない、ただ他愛も無い
AV撮影風景をクスクスしながら見学しているような作品。
楽しい女のみちでした。初めて見た「もたい陽子さん」
ダイナマイトな武器もありますが、かなり存在感あり。
別な舞台ではどんあ役をされてるのか?興味がわきましたね。

家電のきもち

家電のきもち

劇団ドドドドドド

池袋GEKIBA(東京都)

2012/10/13 (土) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★

内容よりその前に
客席のことをもっと考えてください
3列目で観ましたがまったく見えません
クッションもありましたが薄く途中から尻が痛くなるし
ぎゅうぎゅうに客を座らせすぎ
失礼だと存じながらも下を向いてました。
前を見ても見えないし言葉だけ聴いて想像してました。
だからかもしれませんが内容も残念でした
ほのぼのと言えば聞こえはいいですが
要するにセリフ回しや突っこみにキレはないし
特に盛り上がりもなく締め方も弱い
設定を見たときは楽しみだっただけに残念です

『バッカナリア!』★ご観劇ありがとうございました!★

『バッカナリア!』★ご観劇ありがとうございました!★

劇団毎度お騒がせボーイズ

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2012/10/05 (金) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★

展開は
無理やりな感じもあったけど演技力とギャグセンは合格点だと思います
早着替えがすごいですね

笑う巨塔

笑う巨塔

東京セレソンデラックス

サンシャイン劇場(東京都)

2012/10/03 (水) ~ 2012/10/28 (日)公演終了

満足度★★★

まあまあ楽しめた
セレソンの解散公演。
今回は笑える芝居であったが、私はやっぱり「セレソン得意の泣ける、感動する芝居」が良かったかな。
上演時間約135分。

ネタバレBOX

松本明子さんの婦長の勘違いは楽しめた。
マイウエイも良かったかな。

宅間さんの存在感はさすがであった。

最後のダンスは解散公演らしくて良かったが、
観客のスタンディングは誘導しなくてもよいような・・・。

楽しめたが満足度は高くはなかったなあ。

ライ・トゥ・ミー【終演致しました。】

ライ・トゥ・ミー【終演致しました。】

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2012/09/28 (金) ~ 2012/10/13 (土)公演終了

満足度★★★★

イオンとの闘い
面白い。

ネタバレBOX

田舎の寂れた商店街が、村おこしの一環で、往年のマジシャンであるシニョール・マレ(岡見文克)を呼ぶが、マレは全盛期「トランプの貴公子」とはうって変わってアル中であった…。

東京で修行したという若いバーテン・智(竹内尚文)、その姉でカツカツの酒屋をしている記子(田中千佳子)、スナックに勤め実はマレの娘の菫(片岡あづさ)、菫とやりたがっている八百屋の哲郎(伊丹孝利)、バツイチで冷静な惣菜屋・葉月(菊池美里)ら街の住民と、マレの妻であり事務所社長の萌恵(外山弥生)とマレの後輩だが人気のマジシャンで萌恵が好きなKOH(山崎雅志)らが笑える舞台をつくる。

イベント当日、マレと対決をしようとするKOH。KOHが勝てば、社長をもらい菫に土下座をしろと迫る。マレが受けてたつも、トーク9割+マジック失敗の散々な結果に。しかし、審判を任された菫は、マレの思い出のマジックとお客さんが楽しんでいたとしてマレの勝ちを告げる。一方マレは、自分の負けを譲らず、これからやるマジックでケリをつけようとする。ワザと失敗するマレに対して、嘘をつく萌恵でエンド。

イオンvs商店街って社会的な構図と、KOHvsマレって人間関係の構図が面白い。田舎の抱えるムラ社会的問題と恋愛や親子の情をミックスさせ、奥行のある舞台だった。

KOHのイケイケな感じを山崎が好演したし、マレの落ちぶれ感を岡見が上手く演じていた。特に山崎は、カウンターに上がり照明を手動で当てたり、萌恵に迫ったり、マレへの憧れと反発を抱えたり、かつプロ気質を備える等、キャラとして大忙しだった。面白い。
他にも、菊池や伊丹、田中など、いいキャラをいい演技でつくってた。

菫の話をもうちょいガツンとした味でも良かったかなと思ったけど、満足の舞台だった。
SとNの饗宴 Vol.2

SとNの饗宴 Vol.2

NEUTRAL

Cafe Slow Osaka(大阪府)

2012/10/05 (金) ~ 2012/10/07 (日)公演終了

満足度★★★★

怖いくらいに。 痛いくらいに。
スアシ倶楽部 『 素敵なあなた 』
人を思う心、嫌いなタイプが綺麗な彼女、隠した嫉妬、彼女の事は見ない、妄想を作っていく。 かわいい女 怖い位に 

ニュートラル 『 夢かもしれない。』 この雰囲気 良いです。優しい兄の優しさがの痛い位に。

ネタバレBOX

スアシ倶楽部 『 素敵なあなた 』
人を思う心、嫌いなタイプが綺麗な彼女、隠した嫉妬、彼女の事は見ない、妄想を作っていく。 かわいい女 怖い位に。

 ただいま、指の手入れ、マニキュア 男が横にいる。この男は実態では無く女の思い、この男の事を思っている。 デパートで植物を売っている、日記を読む エレバーター近くの為 盗難が多い、クレーム、葉を強く触る客 植物も生き物 いやな事が続くと、いやの事がなくても、いやな気持になる。 終了間近の客はいや  ドラセナ ろくろっくびみたいマフィオ(ビーナスノスリッパ) また来ます あーー 昼に来ます 明日お待ちしております。 気になる男性の客 土水紙 手荒れの3大要素 クリームで手の手入れ 足もペディキュア 御客の男性が気になる。 昨日の男が来た、別の客が老夫婦 良い客なのだが今は・・・・ もう鉢を持ってきた 話したかったのに、パキラもどうぞ。 いつもの様にお疲れ様 いつもの様に着替えて、いつもの様に、夜人工的な光の中で いつも騙された様な気持になる。 パキラの花の話 いい感じの2人 彼と二人。 綺麗な女性の客 彼からもらった誕生日に彼にプレゼントする。 パキラ 今水で育てている。植物を強く触る、押さえる 嫌いなタイプの客 よろしくくね、綺麗な女が、送り状を渡して帰る、あの人の彼女。。。。送り状は何度も折って小さく折って、捨てた。 初めの日記を書くシーン


ニュートラル 『 夢かもしれない。』 この雰囲気 良いです。優しい兄の優しさがの痛い位に。

 ソファーで眠る おんなの胸に頭を置いて寝てる、お客が来る、樹海に何しに? 森と1つに見えた 助けても ほっておいても どちらでもいいと思った 自分の物にしたくて 連れて帰った 胸に耳を当てたら トクトク トクトク コーヒーは? ミルクと砂糖両方入れて もう子供なんやから、 お兄ちゃん思い出した? 記憶戻らない 優しい兄 ペナントを集めてた 宇宙人の歌 4拍子 宇宙人がやって来た 宇宙人がやって来た 車に引かれてよみがえり、電車に・・・ 雷に・・・ 地震・・・ 彼女に振られて死んじゃった。歌ってよ!! フルーチェが大好き、同じ 北海道みちがず―と真直ぐ 仲良いね 妹を睡眠薬でで樹海に捨てたくなってくる。 うそ 冗談 帰っていいよ!! ジャングルの絵 静か 夢の中 心臓の音を聞くと眠たくなって 父が樹海で死んだ寝られなくなった ルソーのジャングル富士山に登った ここにきて この期間も思い出 思い出さない方がいいのかも、今鳥取でペナントは売って無かった。
夫婦Gipsプログラム「無事に終了!ありがとうございました!」

夫婦Gipsプログラム「無事に終了!ありがとうございました!」

ジャイアント・キリング

ザ・ポケット(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★

ダンス!
ダンスシーンが妙に印象に残った。妻に感謝してありがとうの気持を新ためて実感。

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