砂のカケラを取りに行く
演劇企画ハッピー圏外
TACCS1179(東京都)
2012/11/02 (金) ~ 2012/11/06 (火)公演終了
満足度★★★
うーん
面白いけれども・・・
ネタバレBOX
潜水艦の動きに合わせて役者たちが動くのは素晴らしい演出ではあるが、
残念ながら話の本筋に入るまで時間がかかりすぎてる気がする。
それがかなり惜しい作品である・・・
遭難、
劇団、本谷有希子
ABCホール (大阪府)
2012/11/02 (金) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
遭難、
この戯曲ですから面白くないはずはありません。ましてや本家。ただ、里見先生は女性の方が絶対に良い。女性でなければ+αはないと思います。美術はまっとうすぎてちょっとがっかり。紙ふぶきは。。。。。。
DART’S & smokers [VS]ベンチャースクール
エビス駅前バープロデュース
新宿ライブハウス&イベントスペースLEFKADA(レフカダ)(東京都)
2012/05/29 (火) ~ 2012/06/04 (月)公演終了
DART’S & smokers [VS]ベンチャースクール
エビス駅前バープロデュース
新宿ライブハウス&イベントスペースLEFKADA(レフカダ)(東京都)
2012/05/29 (火) ~ 2012/06/04 (月)公演終了
完全版・人間失格
DULL-COLORED POP
青山円形劇場(東京都)
2012/11/01 (木) ~ 2012/11/07 (水)公演終了
満足度★★
う~ん残念
男バージョン観劇。
青山円形をどの客席も潰さず円形のままで使った作品。ほぼ素舞台。
その分、役者の声量や力量がもっとなければ客席に伝わらないと感じた。
愉快なセリフ多々あれど、緊張したままの状態で展開されるので、
なかなか笑えず。円形だからといって周りながらセリフを言う必要なし。
もっと人間を描ける作家だと信じている。
屋上ヘブン。
のりしろチップス
阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)
2012/11/03 (土) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
役者陣はわりと皆自然体の演技。
役者陣はわりと皆自然体の演技なので、こちら安心して観れました。ストーリーもよかったですし、それぞれのキャラクターもちゃんと出ていてよかったと思います。
テノヒラサイズの飴と鞭と罪と罰
テノヒラサイズ
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2012/11/06 (火) ~ 2012/11/12 (月)公演終了
満足度★★★★
東京に来てくれてありがとうございます。
役者陣は全員技量有り。ストーリーの設定もおもしろかった。【後はネタバレ欄に】
ネタバレBOX
段ボールで、劇中に出てくる性能が良すぎる機械に見立てて、祈るところ、自分はどうしても気持ちが入っていけず。どこがわるかったというわけでもまったくないのですが…。
テノヒラサイズの飴と鞭と罪と罰
テノヒラサイズ
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2012/11/06 (火) ~ 2012/11/12 (月)公演終了
満足度★★★★
楽しかったです。
ファンタジーコメディーというのですか、くつろいで観ることが出来ました。
前回も感じたことですが、関西の劇団はもっとこてこてのイメージがありましたが、東京でもすんなりとけこめているように感じました。
芸風は違いますが、八割世界さんのような、アットホームでゆるりとした感じで良かったです。
いつも来ていただくばかりなので、今度はこちらから大阪に遠征をしましょうかね
RENT
東宝
シアタークリエ(東京都)
2012/10/30 (火) ~ 2012/12/02 (日)公演終了
満足度★★★
現代版『ラ・ボエーム』
プッチーニのオペラの名作『ラ・ボエーム』を現代のニューヨークに置き換えて、セクシャル・マイノリティーやエイズ、ドラッグといった要素を絡めてノリの良い音楽に乗せて描いた、ただの恋愛悲劇に止まらない、社会的な問題についても考えさせられる作品でした。
家賃も払えない若いアーティスト達のコミュニティーでの出会い、恋、対立、別れの中で、アートとお金のどちらを取るのか悩んだり、ゲイやレズである為に社会から疎外されたりする様子にリアリティーがあり、『ラ・ボエーム』より共感できる内容でした。
キャストのほぼ全員が日本人の為、黒人やヒスパニックといったエスニック・マイノリティーの問題があまり見えてこないのが残念でした。
ローリー・アンダーソンさんやシャーロット・ムーアマンさんを連想させるパフォーマンス『Over the Moon』は上木彩矢さんの演技がキュートで素敵でしたが、笑いが少な目なこの作品の中で、まとまった時間のコミカルなシーンなので、敢えてもっと馬鹿馬鹿しい感じでも良いと思いました。
曲調がバラエティーに富んでいて、歌唱のレベルも危なっかしい人がいなくて聴き応えがあったのですが、ラップ調の部分は日本語だとしっくりと来ないのが歯痒かったです。
スチールで組まれ、いくつかに分かれて動かせる2階建てのセットは、あまり動かす効果が感じられず、もったいなく思いました。
恋愛や死別で感動させるという個人的にはあまり好みの作風ではなかったのですが、再演が続き、映画化されたのも納得出来る、良い作品だと思いました。
否定されたくてする質問
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2012/11/01 (木) ~ 2012/11/11 (日)公演終了
満足度★★★★
漫画家さんの話
わかりやすく親しみやすい作品でした。
ネタバレBOX
ただ、あまりにも本音(悪口?)を皆が言いすぎていて、そこまで話してしまう人はあまりいないのでは、とも感じました。
テノヒラサイズの飴と鞭と罪と罰
テノヒラサイズ
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2012/11/06 (火) ~ 2012/11/12 (月)公演終了
満足度★★★★
行け, X10!
そのポリシーとも言うべき、“きっかり90分、全員つなぎを着て舞台にはパイプ椅子だけ、
美術や音響、照明に頼らない“という劇団の姿勢に興味津々で出かけた。
今回は小道具が増えていつもとは少し違った面を見せたということだそうだが
関西風のノリで押してくるのかと思いきや、品のある笑いでびっくりした。
ネタバレBOX
富士山に地熱発電所を造るという国家プロジェクトのため
複数の企業の担当者が山頂本部に滞在して半年。
空気も薄いが、ライバル企業をけん制しつつ単身赴任の孤独と闘う厳しい現場だ。
密かに手を組まないかと談合を持ちかける企業もいるし
人間関係も煮詰まりがちで、個人的にせこい嫌がらせを繰り返したり
必要以上に親切な人間にイライラが爆発し、皆で吊るし上げたりしている。
そんなとき富士山に噴火の兆しが現れ、地震のような揺れが頻発、
エレベーターの中に作業員が閉じ込められてしまった。
プロジェクトの中止という最悪の局面に直面する中
メンバ―たちは企業人として、また一開発者としての
生き方を問い直される・・・。
横長のテーブルにパイプ椅子、後ろには壁のように積まれた段ボール箱。
テーブルの上にある大きな富士山の模型の他にはセットも無い。
富士山頂でのプロジェクトXみたいなシチュエーションがまず面白かった。
限られた空間でスケールの大きい話を想像させる。
一人ひとりのキャラにもう少し情報があれば、もっと面白いと思う。
例えば“父親が塀の中と外を行ったり来たりしている”シード工業(田中美甫)のような
バックグラウンドがコンパクトに紹介されたら
この日本一高いところで闘う者たちの気概みたいなものが感じられて
各自の行動に説得力が増すように思う。
関西風にもっと笑いを取りに来るかと思っていたがきっちり演技して揺れたりしない。
ならば尚更過酷な現実の中で闘うプロジェクトXの企業人と
心の中のファンタジーワールドとのギャップが大きい方が面白い。
ミツカネ産業(湯浅崇)の振れの大きい芝居が面白かった。
頭髪ネタは必然か(笑)
現実からファンタジーへの転換を牽引している。
大同電力(松木賢三)のホロリとさせるラストも良かった。
なんだこの人、いい人じゃんみたいな。
企業人と情で動く人との両面を丁寧に見せていた。
関西弁でもなく、ある意味とても洗練された劇団だと思う。
アフタートークで役者陣が語ったように、
大阪の“いつものを待ってる”お客さんとはいろんな点で違っただろうけれど
次はパイプ椅子だけの“超シンプル”なのも観てみたいと思わせる舞台だった。
守ってあげたい
ユニット美人
KAIKA(京都府)
2012/11/03 (土) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
あーすっきり。
シリーズ全編通して見てないけど、とにかくすっきりしました。
いい大人(それもイイ女)が馬鹿をするには、馬鹿とは何か知り尽くしてなきゃできません。知り尽くしていても、恥ずかしがってちゃできません。
そんな社会勉強をさせていただいているような気にまでなっちゃう、良い作品だったと思います。
ピエロの涙とボクの羽根
東京カンカンブラザーズ
テアトルBONBON(東京都)
2012/10/31 (水) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
ベタで
熱い友情もの!ですが、良かったです。
ネタバレBOX
薬・殺人・援交・借金・盗み・血の繋がらない親子、など、重くなりそうな要素を含んでいるのに、適度な笑いをちりばめて、そんな雰囲気を感じさせずにラストもいい感じで終わらせてました。しいていうと、もう少し「ピエロ」を話に食い込ませて上手く使って欲しかったのと、双子のくだりは無くても良かったかな!?と、感じました。「幹夫」が死ななかったのもカンカン流なのですかね!?
夜だけが味方
GORE GORE GIRLS
北池袋 新生館シアター(東京都)
2012/10/24 (水) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★
記号
依存症の話である。テーマが依存症であるならば、
もう少しシリアスに扱った方が、演劇的には面白い
ものになったのではあるまいか。依存の対象を
象徴ではなく具体的に余りにもあからさまに扱って
しまったのは、不手際である。同じように、ぬいぐるみを
用いるにしても、依存症の表面をではなく、日常生活の
罅割れに潜む、深く、狭く、果てしない蟻地獄のような物として
扱った方が、その深刻さが伝わったのではないか、と考える。
完全版・人間失格
DULL-COLORED POP
青山円形劇場(東京都)
2012/11/01 (木) ~ 2012/11/07 (水)公演終了
満足度★★★
女バージョン観劇。
役者(人間)を、客(人の複数)で囲むという構図は円形劇場ならでは。「人間失格」を描くのにとても効果的だと思いました。
ネタバレBOX
「面白かった」という感想を読むと「私には、人間というものが、わからない。」と思う。「面白くなかった」という感想を読むと「まえがき」のように「私だけはわかっている。」と思いたくなる。葉蔵に、女たちに、作家に、自分を投影して想い巡らすとグルグルグルグル…。想いは尽きない。
本当なら★4でいいんだけど、誰かから「騙されてるんですよ!そんな作品じゃないんです!」と指を差されそうで、低く評価している人を見るとなぜかほんの少しだけ安心する。という訳のわからん理由で★3にします。
新譚サロメ (改訂版)
ウンプテンプ・カンパニー
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/10/29 (月) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
中々
ワイルドの「サロメ」が余りに有名な為か、戯曲シナリオというより、
作家性の競争を挑んだ頭でっかちになってしまったようである。
作家として、決して、それが悪いということではないが、ワイルド版「サロメ」が
内包している内容をあたり前の事として受け入れ得る現代ヨーロッパの文化的情況に比して日本のそれは余りに貧弱で殆ど瀕死の状態と言って過言ではない。その分、説明的になった部分を煩いと感じるのだ。演出も、この辺りは、難しい判断を迫られたに違いないのだが、事情が許せば、矢張り演劇の本旨に立ち帰って肝心要の所だけを、象徴を使うなどして、もっと様式的に
作っても良かったのではないだろうか。音楽もサティーの曲を想起させるような生演奏が入るもので、それなりに楽しめたし、役者陣の一所懸命な演技もあるのだから、その辺りを上手く、分解し、余分な所は切り、更に緊密な再構成を図ることで、一段、演劇的に高い場所へ行くことが出来よう。
船虫口説(ふなむしくどき)―オチョロ船・まぼろし画帖―
あくたーず工房
テアトルBONBON(東京都)
2012/10/25 (木) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
オチョロ
正義を標榜する者に差別はないか?
ネタバレBOX
実際、正義を実現するのは難しい。腐ったものには、利益がついて回るからである。正義や正しさを実践していると自負していた椀屋が、自らの抱える内的差別に気付いていなかったことに気付く所、また、「おちょろが女になる」という科白に込められた恋する遊女が持つ念の純粋性は心を打つ。胡弓の音色は人の声に最も近い音だと聞くがその響きも良かった。効果で使われた音楽は、効果的ではあるが、大河ドラマ風な所に少し食傷気味に感じたのも事実。
トマレギ
ういろっく
しもきた空間リバティ(東京都)
2012/10/26 (金) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★
絶望の中の希
絶望的な状況の中で夢を見続けようとする姿勢がよい。
ネタバレBOX
地球環境の悪化と戦争による惨禍のため、地球上の殆どの動植物は壊滅的打撃を蒙った。生き残った者他阿智は、若く健康で善良な若者を選んで火星に移住する。
70年後、火星移住70周年記念事業として、火星で育った若者を地球に送り込む計画が立てられるが、火星でも地球人が犯した過ちと同様の過ちが進行していた。
これらの弊害を避けるために科学者は人間の悪弊を取り除いた新人類を遺伝子操作によって創り上げる。一方、火星の厚生労働省の事務次官は、新人類を使って地球の支配を目論んでいる。
火星で生まれ、今は年老いて地球に崇敬の念を抱く第二世代の老人たちと新人類は、地球から訪れた外交官の計らいで地球へ向かうことになる。 が。
リンクス東京 感謝!! 来年も東京で!!
演劇ソリッドアトラクションLINX’S
上野ストアハウス(東京都)
2012/10/24 (水) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
競演
各劇団20分と持ち時間は、やや少ないが、全般的に実りの多い公演であった。
ネタバレBOX
オパンポン創造舎 「王様大脱走」
シナリオ、役者の技量、本質を捉える確かな目、社会階層の差異に因る人格形成を様式化する能力の高さ、哲学的内容を演劇に仕立て上げる腕の確かさ。見事である。
ネタばれ:島国の王が、獄舎に囚われている。罪状は、密入国。強制送還は受け入れ拒否にあって、帰ることすらできなかったのである。然し、王は、民は、自らの子であり、王自ら民を守らねばならぬ、というかたい信念の故に何度も脱走を試み、そのたびに失敗して刑を加算されて、今では刑期も260年に延びている。それでも脱走を諦めない王の獄舎に新たな囚人が送り込まれた。新入りは、当初、先に獄入りしていた者は何者か探りに掛かる。然るにその権威の齎す物腰に圧倒されてしまう。彼は王だと言う。島国の王なのである。で、民を守る為に自分は帰らねばならぬと主張するのだ。だが、王は強制送還すら受け入れ拒否にあっており、彼の主張にも拘わらず帰れる見込みは薄いのだ。それでも、他人を信じようとする王に対して、新入りは、親近感を抱き始める。そして柄にもなくサジェスチョンをしたりするのだ。曰く、何でも他人を信じて喋ってしまっては良くない。弱みを握られ付け込まれるからだ、と諭す。
王は生まれて初めて、世の中の無常・無情に気付き、今度は、多くの国民が他人を信じてしまう者が多い為、ヒトの在り様を知らせる為に、どうしても脱獄しなければならぬと主張する。王は新入りを誘うが、脱獄に失敗し続けている王の情報を看守から得ている新入りは、脱獄成功の確率は非常に低いというより間違いなく失敗すると信じ、親近感を覚えている王にも脱獄を諦めることを勧めるが、王応えて曰く、「パラグライダーが救援に来る」。新入りにも息子がおり、王が脱獄すれば、新入りは自らの刑を、脱獄を権力側に知らせることで軽くなる道を選ぶ、と主張。どちらも自説を曲げずに脱獄の時を迎えるが。
強制送還の受け入れさえ拒否された王は、脱獄後どうなるかも定かでは無い乍ら、脱獄にチャレンジし、新入りは、脱獄だと叫ぶ。警戒のサイレンがけたたましい叫びを挙げる。その緊迫の中で新入りが、鉄格子の向こうを眺めると、悠々と飛ぶパラグライダー、パラグライダーには、王の姿も。
超人予備校
絶滅動物や危惧種を題材に、その動物に纏わる知識を羅列したような舞台でユニークではあるが、演劇的には如何か。
犬と串 科白を敢えてナンセンスに置き換えた。分からせるものか、との意思さえ感じる劇団。熱狂的なファンがいる可能性を感じる。
テノヒラサイズ シナリオ、役者のレベルで勝負。情況設定の上手さとオリジナルのシナリオの中に仕掛けられたアドリブ部分を実に自由闊達に演じて見せる。実力の確かな手ごたえを役者の技量とシナリオのマッチングに結晶させて見せ秀逸。
航空機事故で命を落としたクイズ研究会の面々5人は、エースの奮闘で終に最終問題に辿りつく。これまで、破れた者は、皆、地獄へ落ちていった。最後の問いは、人間性に纏わる問いである。五人のうち四人しか天国への門は開かれていない。20分の間に誰を地獄に送るか決めろ、というものであった。
能力も高く優しいエースが、初め地獄落ちの候補として選ばれてしまう。皆に
見限られた侘しさから、エースは様々な抗議をして抗う。そうこうしているうち、エースの代わりに地獄落ちを選んでも良いという者、が現れる。回答期限の時刻が容赦なく訪れ、最終的に、皆目をつぶって地獄落ちの候補者を指さすことになるが、結果は全員一致であった。神の啓示は正解。
劇団ZTON
殺陣を中心にした京都の劇団である。上野ストアハウスの狭い舞台上でも、舞台一杯に拡がった殺陣のシーンで互いにぶつかり合うことも無く流麗な剣舞を見せた。無論、ストーリーテリングな要素もある。土方に憧れ、京に上ってきた六番隊隊長の甥が、五稜郭まで随行する中で、京都に入って直ぐの頃のことを中心に描いている。初仕事は、新撰組に長州の間者として入り込んでいた隊士を斬るというものだ。初陣とは言え、彼は、刀の道に掛けては殆ど素人だが、運よく難局を切り抜ける。然し、彼が五稜郭へ辿りつく迄に、彼に関わりのあった叔父を含め、名のみ登場する土方を除く総てが、討ち死に、切腹などで果てている。凄まじい話だが、若く弱い剣士の念が伝わる仕組みになっている。
空想組曲 「深海のカンパネルラ」
宮澤 賢治の「銀河鉄道の夜」を下敷きにした作品だが、賢治作品の本質を見事に捉え、その哀しみのトーンを舞台化して居ながら、内容的には、現代の物になっている。それも、現実と夢幻の間に焦点を当てているのである。
舞台では、カンパネルラの死を悼むジョバンニの通説な念が「、精神の危機に陥った少女の1年後の姿に重ねて描かれる。彼女は自らの友人の死をカンパネルラの死に重ね、幻想を繰り返すことで辛うじて、この世に命を繋ぎとめている。それは、「永決の朝」でとしに別れを告げた賢治自身の痛烈な痛みにも通じよう。
然し彼女もこの幻想への逃避を断ちきらねばならない。兄が、精神科医が、彼女の再生を願って様々な支援を試みるが。最終的には、彼女自身が、この試練に立ち向かわねばならない。彼女は、友の死とその思い出に真正面から向き合うことでこの障害を乗り越えてゆく。
白虎隊風雲録 コダマ!(CM大会最優秀賞受賞!)
劇団バッコスの祭
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/09/26 (水) ~ 2012/10/01 (月)公演終了
満足度★★★
面白くは感じたが
昔の英雄が精霊として見えるようになる、見えた精霊が実体化してその力を発揮すると、アイデアは面白いのだが、発動するきっかけというか、その条件が曖昧すぎるのと、また見えるようになり何をしたかったのかがあまり見えず、アイデアがそこまで活かし切れてないように感じた。
面白くは感じました。
ネタバレBOX
切腹してるのに、血を止めたから生きてたというラストも個人的にはえーだった。治癒能力があるのだったら別なのだが、出来ればもうひと納得のシーンが欲しかったな。