『あたま山』→『ひたすら一本の恋』
みどり人
RAFT(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
心技体
脚本、演出、役者、全てにおいて満足。
濃密で質の高い空間。
いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校
ロロ
新宿眼科画廊(東京都)
2012/12/15 (土) ~ 2012/12/26 (水)公演終了
満足度★★★★
なんとも言えない魅力
話の流れは漠然としかついていけない。でもなんとも言えない魅力で引き込まれていく。切なかったり、微笑ましかったり、笑わせられたり。再々演でも新宿眼科画廊なのは、あの空間出なければ表現できない何かがあるのだろう。
よわくてやわらかくてつよい生き物
うさぎ庵
演研・茶館工房(北海道)
2012/12/01 (土) ~ 2012/12/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
迫力!
厳寒の帯広で小劇場の熱気にヤラレマシタ。テンポよく進む掛け合いの中に、さりげなく、しっかり愛情や色々な想いが立体的に語られている。生きるうえでのたくさんの困難や制約を、知恵や技術が解決してきたのは事実だが、かえって悩みも増やしてしまったかもしれない。精緻な台詞が後で効いてきた。
【緊急再演】つぎとまります【王子小劇場】
劇団肋骨蜜柑同好会
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/12/14 (金) ~ 2012/12/15 (土)公演終了
満足度★★★
みました
2人芝居にしては壮大な話に感じました。
ゴミ箱を被ったのは頭でっかちになってることへのほのめかしでしょうか。
ほかにやる人いなかったのだと思いますが、この芝居は脚本と主演が同じでない方がいい気がしました。
救いは女優さんがきれいだったことです。
あと初演の時のDVDは200円と安かったので、見る気もないのに買いました。←可能性は感じさせていただいたということです。
TST クラシックス
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/12/13 (木) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
紅い華のデジャヴュー
11時台の開演というのは、一日3本観劇するのに調度いい時間帯でした。生涯孤独に生きてきて、荒んで歪みきってしまった男に一条の光を与えた天上界からやってきた姫。無償の愛を受けることによってやっと人間らしい心を取り戻すことが出来た男の至上の愛の物語でした。この時期にズシンと心に響く物語でした。
15みうっちMade
Mrs.fictions
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/12/13 (木) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
面白どころ抜粋
クリスマス色で行われた今回。直接関係ある作品は多くなかったですが、ふざけたものから少し重たいものまで、6本のうち気に入ったのが何本かあったので良かったです。以下
ネタバレBOX
1〜6の15分作品群。1は裸体になるのは思い切り良かった分、会話が淡々過ぎるのと流れまでが少し長く感じました。2は話は面白く好きですが、話の細かさとテンポを加えて欲しかったです。3は死を求めるそれぞれの交錯が素敵でした。料理を作りながら待つ女性と練炭の車内で死を拒絶する感じが良かった。4はテンポとくだらなさが面白かったです。5は最初の拘束されているマネージャーに始まり、硬派な半数近い同性愛者、キャラクターが強烈でした。後半はシビアになるのも悪くなかったけど、リアルな悪の連鎖を出して欲しかったです。6は引用する言葉は面白かったけど、あまり面白さは伝わらず。4、5前半が特に良かったです。
ブラックルーム
メガバックスコレクション
ART THEATER かもめ座(東京都)
2012/12/15 (土) ~ 2012/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★
【五邪鬼編】自分ならどう行動する?
海外において、拉致・監禁されるという理不尽な状況の中、5人の日本人が
次第に追い込まれていくさまを描いた作品。
この状況の中、「自分ならどう行動する?」と考えながら観劇。
緊張感のある時間を過ごした。
「メガバックスの暖かな作風が懐かしい・・・」と思わずにいられない。。
上演時間105分。
ネタバレBOX
今回はいつも以上に、役者陣の力量を試すような作品に感じた。
極限状況に追い込まれ人はどのように行動するのか?
役者陣が臨場感を持って演じ、観客がそれを感じるかが評価のカギに
なるような気がする。
少なくとも私は監禁者の一人のような気持ちで、緊張感をもって観劇できた。
<あらすじ>
海外で拉致された日本人5人。
監禁室の中で5人の中で殺し合いを行い1人になったら、
解放するという設定。
拉致したのは海外の金持ちたちと思われ、誰が最後まで生き残るのか、
賭けの対象にしている模様。
<役者陣>
役者陣はそれぞれの役柄を本当に見事に演じていた!
これだけ作風が違うと、観客だけでなく、役者陣もとまどわないかな?
と思ってしまうが、実際どうなのだろう(笑)。
感じの悪いエリート社員を演じた、山下広志さん、
憎らしい感じがヒシヒシ伝わっていたので、きっと観客から早く死ね!
と思われるだろう(笑)。上手い!
研修医を演じた杉本絵利香さん、ある意味一番怖い人物を
そう感じさせずに好演。
手術中の痛がる声が臨場感ありすぎ(笑)。
カメラマン役を演じた星祐樹さん、一番人格者ながら、
次第に追い込まれ人格が壊れていくさまを好演。
人柄のよい感じの最初と、最後で一番ギャップを感じた(笑)。
新婚旅行中に監禁された役の吉田瑞樹さん、
渋い感じの雰囲気がとてもこの芝居にあっていた。
芝居当初から、キーマンではないかと思っていたが、
様々な面をもつ役柄を好演していた。電話で奥さんと話せた幸せ者か(笑)。
父のいる海外を訪ずれた大学生役の前川史帆さん。
表情の芝居がとにかく素晴しい!それだけで狂気を感じさせる!
暖かな作風より、少し怖い作風の方が得意なのでは?
と感じてしまうほど、今回の役がはまり役(笑)。
<美術>
メガバは見事な舞台美術が素晴しいが、今回は監禁室が舞台のため、いつもと比べると、シンプルな舞台美術。
しかし監禁室のリアルな感じが出ていた。
(観劇しているときは違和感はなかったが、地下室に監禁されていたのに舞台正面の鉄格子はちょっと変?と思ってしまった。)
<少し残念に感じた点>、
芝居の中で、監禁室に手紙を投函する数が多い感じがしてしまい、
ちょっと冗長に思えたなあ。
シルバという芝居に出てこない人物も、ちょっと・・・かな。
時間通りに当たり前のように上演を開始。
スタッフによる観客への気遣いのある対応。
公演内容だけではない、とても良い劇団だと思う。
最後に、今パンフレットをみたら、私が今回観劇した感じたようなことが
書かれていてビックリ!!
自分にとっては、最初に読まなくて良かったかも(笑)。
想稿 銀河鉄道の夜
劇団21世紀FOX
SPACE107(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
映像など上手く使っている
こちらは初めて行きました。音楽劇でもあり、幻想的な感じは受けた。映像を上手く使い、空間に合っていたように思えます。以下
ネタバレBOX
最初の映像を使った宇宙の説明は面白かったです。一部照明機材に当たって見えなかったのが残念。宇宙船の人は煙の残量を気にしているように見えた。ラッコの上着はどんな作品でも毎回悲しい。中盤の演出さんとジャンケンで勝った3人の内若い方がやる教授のダラダラした展開がちょっとキツかったです。中盤のダレるところはテキパキとテンポ良くやって欲しいところ。コロスの方々が宮沢賢治の作品群からチョイスしてるのは面白かったです。歌とかあまり作品にかみ合ってなかったようにも見えました。オツベルと像はあんな衣装だっけと思いつつ、宮沢賢治作品とも知らなかったので良かった。肝付さんのお芝居も初めて見ることができ、老人としての味がとても素敵でした。ですが、流石に声のインパクトが強かったです。同じ銀河鉄道の車掌さんでも、銀河鉄道999の方の車掌さんをイメージしてしまうのもありました。ジョバンニとカムパネルラの2人は雰囲気を出していました。全体として尺や内容を圧縮して欲しいところもあり、比較的良くまとまっていると思います。どこか観客もアニメ系列のニオイがしました。
すべての夜は朝へと向かう
劇団競泳水着
サンモールスタジオ(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
そして人は朝を待つ
特別な事件は起こらないが、リアルでありながら厳選された台詞と構成が素晴らしく、
群像劇の登場人物がそれぞれ丁寧に描かれて“おまけのキャラ”なんてひとりもいない。
”芝居のリアル”の面白さを堪能させてくれる作・演出が秀逸。
泣くような話じゃないのに、ラスト何だか涙が出て来た・・・。
ネタバレBOX
舞台は上下2つの空間に分かれている。
それぞれにソファとテーブル、上は元予備校教師修(武子太郎)の部屋で
下は神田夫妻(根津茂尚・細野今日子)の部屋だ。
冒頭、修が登場して自分の恋愛顛末を一人称で語り始める。
予備校講師だったとき、生徒の高校生千晴(相楽樹)と交際して振られ、
別に職場にバレたわけではなかったが、結局予備校を辞めてしまった。
今はバーテンとして働いている。
高校生千晴の姉が、下の空間の妻・神田真希だ。
修の部屋に飲みに来た予備校講師仲間4人それぞれの恋愛模様と
神田夫妻の静かなすれ違い生活が描かれる。
妻の心を知りたくて友人に「妻を誘って反応を教えて欲しい」と持ちかける夫、
彼の妻に近づきながら次第に心惹かれていく男、
年下の彼氏に執着し過ぎて振られる女、
喧嘩しないと本心が伝えられないカップル、
ひと回りも年下の男の子から告白される女・・・等々
みんなすんなり転がらない恋に悩んでいる。
上野友之さんの脚本・演出は奇をてらったものではないし、大事件も起こらない。
でも登場人物の心の揺れが水のように沁み込んで来て深く共感してしまう。
照明の効果でテンポ良く場面が切り替わって、次のカップルに焦点が当たるという構成。
一人ひとりに丁寧に添うような無駄のない台詞と自然な仕草。
ヘタな役者なら退屈になりかねないところだが、皆見事にはまって生き生きとしている。
客は“不自然”に敏感だし、リアル過ぎると余計なものまでついて来る。
“芝居のリアル”は日常から普遍性を抽出したものであると思うが、そこの加減が絶妙。
元予備校講師修を演じた武子太郎(たけしたろう)さん、
艶のある声で、でも張り過ぎず、不思議な色気のある人だ。
どこかで聴いた声だと思ったらサイバー・サイコロジックの「掏摸」に出ていらした。
その時は役の特殊性もあってあまり入り込めなかったのだが
今回どこにでもいる普通の男という逆に難しい役を自然に繊細に演じて素晴らしい。
つきあっている年上の女に別れを告げ、ひとまわりも年上の女性に告白する
元ひきこもりの青年を演じた大柿友哉さん、ストーカーめいた行為に辟易しつつ
勇気を振り絞って別れを告げるところ、ひきこもりだったというコンプレックス、
それらがとても素直に伝わってきて、東京駅での告白に“朝”が来たことを感じさせる。
高校生役の相良樹さん、恋の意味は良く分かっていなくても、
姉夫婦の不和は微妙に感じ取る繊細さを持つ千晴を自然に演じている。
制服の高校生を演じると妙に力が入る役者さんを見かけるが、千晴の適度な脱力感が超リアル。
終盤、千晴と修は街で偶然再会するのだが
千晴が立ち去った後、修は「本当に好きだったんだ」とつぶやく。
その短い言葉に、千晴より大人で“執着”や“替え難さ”を覚えた男の哀しみが溢れていて
せつなくて泣きそうになった。
「明けない夜はない」けれど、時に「明けても夜のままの人生」はある。
それでも私たちは「朝」を信じて眠りにつく。
その繰り返しの中でちょっと立ち止まって考えさせる舞台だった。
「朝」って、きちんと向き合わないと訪れないものなんだね。
ブラックルーム
メガバックスコレクション
ART THEATER かもめ座(東京都)
2012/12/15 (土) ~ 2012/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
怪演
初日の「五邪鬼編」を観劇しました。
拉致されて、互いの探り合いから、人格が壊れる様は役者の演技につきます。
いつも凝りに凝った舞台美術に感動するのですが、今回は凝っていることを悟られない感じに抑えていました。
役者の演じるパニック、そしてサイコな表情の名演、これまでのメガバックスとは一味も二味も違う芝居を見せてくれます。
もう一つの「七鬼神編」も楽しみです。
TST クラシックス
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/12/13 (木) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
【ザ・トラブルマスターズ】いいよ!これ!!
なんといっても脚本が素晴しい!
設定も秀逸。舞台の中にグイグイ惹き込まれた。
「笑えて泣けて、どんでん返しがたまらない」という、説明文に偽りなし!
オーソドックスな展開であったが、これは本当に楽しめた!
非常に分かり易いストーリーであり、観劇初心者にもオススメ!
上演時間約110分。
ネタバレBOX
観終わってみれば、非常にオーソドックスなストーリーであったが、
どんでん返しの展開が心地良かった(笑)。
家族愛を軸にしたストーリー。
莫大な財産を持った87歳の老人が、子供家族(子供夫婦、孫兄妹)と憎みあっているため、財産全てを25歳の愛人の誕生日に全て譲渡しようとする。
愛人の誕生日まで20日程度。
慌てた家族は探偵事務所に駆け込むが探偵事務所にそそのかされ、探偵事務所の工作員と家族全員でその間に老人の殺害を企てるが・・・。
役者陣は皆さん好演していたが、個人的には孫兄妹が良かった!
2人とも表情の演技が良く、感情の起伏が分かり易いが、
わざとらしくなかった。
観劇後の心地良さ、「観て良かった!」と思う作品であった!
TST クラシックス
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/12/13 (木) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
『MUKAIYAMAザ・トラブルマスターズ』観劇
とっても素敵な探偵さんと探偵事務所のスタッフさんでした。
ネタバレBOX
単なるマッチポンプかと思わせて、実は依頼人の希望に沿って良い解決に導くドラマを演出していたなんて素敵な探偵さんでした。
いい役者を使えば最高に仕上がると思いました。
祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~【KERAバージョン】
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2012/12/09 (日) ~ 2012/12/30 (日)公演終了
満足度★★★★
パスカルズの音楽も良かった!
こんな長いお芝居は初めてでしたが、ケラさんの舞台は前回面白かったので、楽しみにしていました。相変わらず、ところどころに息抜きのお笑い要素もちりばめてあり、そこまで長さは感じませんでした。
パスカルズの雰囲気のある音楽が、お芝居とうまく絡み合っていて、ケラさんの世界観を盛り上げていました!
感想絵も描きましたので、よろしかったら。→http://chigusa.petit.cc/muscat2/
人狼 ザ・ライブプレイングシアター
タンバリンステージ
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/12/11 (火) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
悔しい!
「人狼」がこんなに面白いものとは思わなかった。アドリブによる進行で出されている条件をもとに推理していく参加型の観劇である。観劇の回は初日の夜に被害者が出ず,条件が少ない中,幕間にサービスで条件が示され,それによって人狼2名と能力者2名は確定できたんだけど,最終的に人狼1名を外してしまった。回答用紙を回収されるのにも焦ってしまい,推理が疎かになってしまったんだよなぁ。その後にすぐ最後の人狼を推理できたので,ホントに悔しい。ゲームの性質上,これは芝居とは言えないだろうけれど,エンタメとして十分楽しめた。
すべての夜は朝へと向かう
劇団競泳水着
サンモールスタジオ(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
前回公演より、断然好み
もう還暦近い年齢ですが、十分共感できました。(笑)
登場人物全員の気持ちに、必ず一度は寄り添わされる瞬間があり、相変わらずの上野さんの作劇構成の巧みさに、してやられた感じ。
鈍感なお客も付いて行ける程度のわかりやすい伏線を引いて、観客の優越感を擽りつつ、しかし、後半で、まさかの謎解きめいたシーンを挿入し、変化をつけて、冗長にならず、随所に、作劇の高度なテクニックを駆使して、飽きさせないのが、凄い!キャストも、それぞれ、好配役並びに、好演でした。
共感できないというコメントもありましたが、私は、恋に臆病だったり、自分自身の気持ちを掴み兼ているような不器用な登場人物の気持ちに同化して、若かりし頃の恋愛時代を懐かしむ感情が芽生え、心地よい作品だと感じました。
ネタバレBOX
いつも思うことながら、競泳水着の女優陣は、ずるい!
どうして、こんなに、それぞれ、個性的で魅力的な布陣なのかと、拝見する度、驚きます。
大好きな、クロムモリブデンの武子さん演じる、恋が不得手な修のユルキャラぶりが、最高でした。
他の予備校教師が、ちょっと、そうは見えない人もいたけれど、喧嘩別れした和也とゆりが、路上で言い争いながら、だんだんに元の鞘に納まって行くまでの、工程が、ドキドキするくらい、秀逸極まりない脚本と演出でした。
ザンさん演じる恵美子と、劇団員の天童の成り行きは、最初から、予想がつくように描かれる一方、細野さん演じる真希と桜井の関係は、意外な謎解きが、後半に用意されていて、こういう、作劇の緩急の巧さには、舌を巻きます。
妻の不貞を試すような行為を、教え子に強要する、神田には、一番共感できませんでしたが、各人物の女性心理には、それぞれ思い当たる部分もあり、ちょっとこそばゆい思いもしました。
特に、予備校教師を自分の方で好きになっておきながら、あっさり振ってしまう高校生の千晴が、「自分の気持ちの変化に一番驚いた」とかって言う台詞、思わず、心で「同感!」と叫んでしまいました。
上野さんには、今後も、こういう、トレンディドラマ的な、群像恋愛劇の大家として、更に腕を磨いて頂きたいなと思いました。
私が大好きだった、役者引退した、ある劇団にいた男優3名に、一度でいいから、競泳水着の恋愛模様を演じてほしかったなあと、叶わぬ思いに、涙して、サンモールを後にしました。
嘘と秘密のテセレーション After all, how little we know.
まごころ18番勝負
北池袋 新生館シアター(東京都)
2012/12/14 (金) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
まごころ初観劇。
本格ミステリを得意としている劇団さんだけあって、パズルのように断片的に散りばめられた”ピース(ヒント)”が徐々に組み合わされて、最後に”真実”が明らかになるという謎解き(?)感覚の恋愛物。なかなか新鮮でした。
ネタバレBOX
惜しい点としては、初日に観たのと場面転換が多かったせいなのか、”空気感”が作り切れていなかった気がしました。
RUR
演劇集団 砂地
上野ストアハウス(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/18 (火)公演終了
満足度★★★★
選挙目前に、思うところだらけ
カレル・チャペックの原作は全く知らないので、どこまでが船岩流にアレンジされているのか、不明ですが、とにかく、結果がえらく不安になる今回の選挙目前に観たせいか、かなり心に突き刺さる作品でした。
かなり以前から、何度も拝見していた田中壮太郎さんの舞台は、久々でしたが、やはり、群を抜いて、目が離せない演技をされる方で、改めて、いい役者さんだなあという思いを強くしました。
お知り合いの鈴木啓司さんと、壮太郎さんが、同じ舞台に立たれていることに、個人的に、やや興奮気味になってしまいました。
重要な役どころの井上さんが、やや台詞を咬むことがあったのが、緊迫した舞台だけに、ちょっと残念。
ガル役の藤尾さん、好演されていました。所属される劇団を観る機会はないと思うので、またどこかに客演される時、拝見したい役者さんでした。
ネタバレBOX
人間が楽をするために、ロボットがどんどん作成され、人間は退化して、やがて、ロボットが、天下を取る世界。
ロボットの作成法が書かれたメモが燃やされてしまったために、唯一生き残った人間であるアルクビストが、ロボットを誕生させるために、ロボットの一人を解剖しろと迫られて、解剖されかかったのが、何と、啓司さん演じるダモンでした。(一体いつ登場されるのかしら?と首を長くして待っていたら、終盤近くに、まさかの役どころで、ちょっと面喰い、解剖されるロボットの裸体にしては、かなり、親近感のあるお腹のたるみに、笑ったら大変!と、必死に堪えて辛い部分がありました。笑)
ガル博士が、人間そっくりに作ったロボットだから、それでもいいのかもしれないのですが、個人的に、啓司さんを存じ上げている身には、ちょっと拷問のような瞬間でした。
最後に一人残った人間である、田中さん演じるアルクビストが、プラトンの「饗宴」を読む場面が秀逸。いろいろな社会の不合理や、人間の愚かしさに、胸が抉られるような思いがありました。
ガル博士が、好きだったヘレナに似せて作った女性ロボットと、社長のドミンに似せたプリムスという男性ロボットが、共に、相手を庇って、自分が検体になると主張し合い、アルクビストに解放されて、二人手を取り合って、その場を逃げて行くラストは、アダムとイブを連想しました。
どんなに、悲劇的で、絶望しそうなラストでも、こうして、僅かな光明が見える舞台には、救いがあり、ほっとさせられました。
月とスイートスポット
ヨーロッパ企画
本多劇場(東京都)
2012/12/05 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★
楽しかった~!
設定がなんであれ、
舞台上を『ヨーロッパ企画ワールド』に完全に染めてしまう感じがたまらなく好きです。
★は、4に近い3。
アフタートーク付きの回でした。(酒井さん(司会)、中川さん、土佐さん、加藤啓さん、そして上田さん)
アフタートークまで、たっぷり楽しませてもらいました!
ネタバレBOX
ヤクザとSFという、接点の全くなさそうな設定でここまでしてしまう、
ヨーロッパ企画ってすげぇなぁと改めて。。。
それに、毎回毎回、すごい舞台セットだなぁと。
まさか倉庫(?)の扉が開くとは思わず、あの奥行きにおおお~と思いました。
(それなのにまさかさらに奥があったとは!)
冒頭の暗転後、加藤啓さんの遺体が人形であることにしばらく気付かず、
やられた~!と思いました(笑)。
ソエジマ(諏訪さん)の、ハワイの下りは可笑しくてたまりませんでした。
あ、チェン(石田さん)は、存在自体がずるい感じ(笑)。こちらも可笑しかった!
ラストのアイス食べるシーンで、タグチ(土佐さん)がピノの箱を開けられず、
(ビニールの、切り口の端が見つけられなかったらしい)
オオサワ(中川さん)に、「開けてくれ」的なことを言って渡し、開けてもらっていたのですが、
アフタートークで、あれはハプニングだったと聞きびっくり。
タグチの性格的に、そういう設定もありかなと、自然に思えて観ていたので。
(公演始まって以来、初めてのハプニングだったと土佐さんが言っていました)
最後は、終わってみればやや夢オチ的な、
結局タチバナ(加藤啓さん)は死んでるし、カモ(永野さん)は捕まったままだし、
タグチとミサトはどうなったのか、とか、
気になった(解決してほしかった)部分もありましたけれど、
それをしないことも含めて、ヨーロッパ企画らしさかな、と思いました。
見渡すかぎりの卑怯者
ジェットラグ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2012/12/08 (土) ~ 2012/12/16 (日)公演終了
満足度★★★
緊迫感が、楽しめました!
佐藤真弓さん目当てで行きました。
途中で結末が見えても、最後まで楽しめました。
ボクのおばさん
自転キン演劇部
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/12/04 (火) ~ 2012/12/09 (日)公演終了
満足度★★★
ひきこまれました!
瀧川さん目当てで行きました。
個性的かつ実力派な役者さんばかりで、とても楽しめました。
ネタバレBOX
話しの設定としては、
どこか(の芝居)で聞いたことのある話し的な感じはあったけれど、
観ている最中にはそういうことは気にならず、のめりこめました。
ていうか、実際いるよねこういう人、って感じた設定もあって。
好きでもない女の子に、求められたら手だしちゃうとか。
大事なことを一人で決めちゃうとか。
意地張って(プライドが邪魔して)協力してほしいって言えないとか。etc
プロポーズシーン、やらないの?って、一瞬残念に思いましたが、
『ロマンチックなプロポーズ』なんて、人に寄って感じ方が違うと思うし、
やっぱり、そうだよね、やらなくていいよね、って思いました。
(どんなプロポーズをしても「えー」って思う人がいそう)