最新の観てきた!クチコミ一覧

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Ghost and Home

Ghost and Home

DanceCompanyMKMDC

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2013/01/19 (土) ~ 2013/01/22 (火)公演終了

満足度★★★★

滔滔と流れる大河の如く♫
時に、白波のように勢いよくダンサーが散開していく様は圧巻でした。

スピード感があり清々しいダンスなのに対し、椎名 林檎のノイジーでミディアムテンポの選曲に違和感も、・・・

白犬伝 〜ある成田物語〜

白犬伝 〜ある成田物語〜

劇団すくすくまむ

STAGE+PLUS(大阪府)

2013/01/19 (土) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

旗揚げ公演とは思えませんでした(^-^)
まず、みんな基礎がしっかりできているから
声のとおりかたや、身体のキレがすごくよかったです!
そして役者の演技力、狭い空間を上手に使った演出、
とても良かったです!
ラストシーンでは思わず泣いてしまいました!!!
旗揚げ公演とは思えないほど役者、演出ともに
しっかりしていました!

白犬伝 〜ある成田物語〜

白犬伝 〜ある成田物語〜

劇団すくすくまむ

STAGE+PLUS(大阪府)

2013/01/19 (土) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

泣いてしまいました!
笑いあり、涙ありの舞台でした!
とくにラストシーンは本当に迫力のあるシーンで
涙してしまいました...!!!
とても満足できました!
次回も期待です!!!

嘘ツキタチノ唄

嘘ツキタチノ唄

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

すごく好き
端の席で少し見づらかったですが内容、役者共にとても面白かったです
2時間30分とすこし長く感じましたが後半はスピード感が有り退屈しませんでした。複雑な関係が多くありましたがまとめをしている部分があったため置いていかれることもなく安心して見ていられました
役者の方々は少し噛むのが目立っていましたが2面性をうまく使われていたりと面白い。またこの人のを観たいなと思う方がいたり
是非また観劇行きたいと思います

特筆すべきものではないと思いますが他の方も書いているように若干観る側のマナーが気になりました
近くに座っていた方がなにかしらで関わっていたらしく「ここ協力したとこだ」とか嬉しそうに話されてましたができれば終わってからにしていただきたかったな、と。
それ以外はとても満足のいくものでした。

祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹~

祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹~

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2013/01/12 (土) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

壮大な作り話
二度の休憩を入れて4時間20分、壮大なオペラを観終わったような感覚になりました。

ネタバレBOX

時は、ユダヤ人ではないのですが、ある民族が収容所送りされるくらいに迫害されている頃。人々の宗教は、ナチスの鉤十字を二つ、45度ずらして重ね合わせたマークで、キリスト教っぽいセペタ教。場所は、そういうことでヨーロッパ大陸と覚しき大陸沿いの島。

人殺しが許されているような権力者一家を中心に、様々な恋愛ドラマを描きながら、白痴だけど本当の超能力者が絡んで住民や町が衰退していく様子を描いた物語。

突拍子もなく三姉妹が石像になるなんて、全身も顔も真っ白く塗られた大勢の人が登場したオペラを思い出し、石像に殺されるドン・ジョヴァンニのようでもあり、全体としてもまさにオペラそのものでした。

超能力者の魔法で死んだ子供が見えるようになった夫婦は、今度は成長した見えない子供の家庭内暴力に苦しめられます。黄泉の国からは戻してはいけないという古典のようでもありました。

双子の妹が孫が死んだ後もネズミを食ってでも生に執着していたという逸話は物語の最後を象徴しています。この醜悪なシーンこそ描くべきだと思いました。

ただ、長時間とにかく暑かったのが苦痛でした。
骨相学第三章~恐怖~

骨相学第三章~恐怖~

劇団メリケンギョウル

荻窪小劇場(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★

つまんない
つまんない

ORANGE

ORANGE

劇団PEOPLE PURPLE

新神戸オリエンタル劇場(兵庫県)

2013/01/19 (土) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

命について真正面から向き合った作品!
胸が痛くなるほど命について真正面から向き合った作品!

真実ほど強いメッセージはない!
それを素晴らしい演者さんが演じれば涙が出ない訳がない…T_T
私の好きな役者さんの植村好宏さんを始め
ベテランの役者さんが貫禄の演技で魅せます!

そして劇中では異質なキャラの袋小路林檎さんは
ミス道産子で雰囲気を和ませてくれます♪

全体的に重たくなりすぎない様に
笑いをアクセントに持ってくるあたりはこの劇団ならでは♪
ここの劇団に出演されている役者さんはみなさん
演技が上手だなぁ~って毎回感じます♪

もう前半と後半で泣いてしまった…T_T

会場が大きくて声が割れた様に聞こえて聞きづらい部分もありましたが
自らの命を顧みず人を救おうとする勇敢な消防士の魂を感じる2時間30分!

脚本を書いている宇田さん自らが演じるほど思いが込められいる

一瞬で奪われた命。
一日をどう生きるのか。

そんな思いが伝わった素晴らしい作品をじっくり堪能しました(^^)

PS:もう少し小さな会場でも観てみたいですね!
そしたらもっと泣いてしまうかなぁ…

飲み会死ね(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

飲み会死ね(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

BankART Studio NYK(神奈川県)

2013/01/21 (月) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ラディカル
 この劇団を観るのは今回で二度目だ。一度目は、いつもの作家が、失踪してしまい、今回とは若干趣が異なるが、二作とも、ラディカルな点では、共通項がある。今回の作品の方が、ポエティックではあるが。
 基本的に、インテリが喜ぶ舞台だろう。中島 みゆきの歌詞と同じように。ダ-ザインの根源に視座があるからである。今回の作品も性の問題を水子と名付けられた、つまり流されたという前提の子と彼女の合わせ鏡としての友達を中心に回る。親子関係、生と死、性、男と女、倫理、社会と個など様々なテーマが錯綜して物語が展開するが、ダーザインレベルの話も入ってくる以上、それを表現しうるのは、詩と喩のみである。多くの若手が、安易に分かり易い物にコミットしていくように思える時代にラディカルであること、即ち、本質的であると同時に急進的でもあるような方向性を持っている、この劇団が、どうなってゆくのか、期待しつつ見守っている。

「テヘランでロリータを読む」

「テヘランでロリータを読む」

時間堂

シアター1010稽古場1(ミニシアター)(東京都)

2013/01/19 (土) ~ 2013/01/28 (月)公演終了

満足度★★★★

共感と虚しさと。
四方から囲む形の演出。
音響のない110分は、見応えがあり、聞き取りやすいせりふで構成されていた。
また、ストーリー上重要なある人物が登場しない、という劇構造も、とても興味深かった。

ネタバレBOX

男尊女卑というか、女性差別というか、そういったものを男性と語る難しさを感じたことが、実体験としてあるが、その体験を想起させられた。

自分が不満を感じているその話題を、まともな議論の俎上にのせられる時点で、その相手は自分が想定している対立する論者ではない、のだけれど。
しかしその相手は完全に自分の味方をしてくれるわけではない。
そののれんに腕押し感のある虚しさ、悔しさ、やるせなさに共感した。

程度の違いはあれ、現代日本にも通ずる、女性の問題もあったと思う。

ただ、イスラム教そのものに理解が薄い日本で、観客の「イスラム教とはこういうもの」(例:男尊女卑、人権侵害、文化抑圧、等々)という固定観念が強化されないかが、少しだけ気になった。
『スーホの白い馬みたいに。』《京都ver.》

『スーホの白い馬みたいに。』《京都ver.》

劇団しようよ

元・立誠小学校(京都府)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/22 (火)公演終了

満足度★★★★

いやぁ、面白かった!
劇団本公演初見。青さは感じたものの、それも含めて面白かった~!私の観た回の観客は若者が大半でした。終演後、その彼らの拍手の熱さはハンパなく熱くって、最近の若者って淡泊ねっという印象を一掃。観客を巻き込んだ劇団の今後を期待させる好舞台でした。次公演ぜひ観たいです。

ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックⅢ

ZIPANG PUNK ~五右衛門ロックⅢ

劇団☆新感線

東急シアターオーブ(東京都)

2012/12/19 (水) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

初☆新感線!
何と言っても音楽の迫力が!役者さん全員の歌が!
体に響きました。
とにかくかっこよかったです!!
三浦春馬君目当てでいったのですが、出演者全員のファンになりそうです^^
みなさん、素敵だった!!

他の方が言っているように、序盤は声が聞き取りにくかったのだけが残念です。

発表~いま、ここ。~

発表~いま、ここ。~

趣向ワカヌ

BAR COREDO(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了

満足度★★★★

独特の視点
4本のオムニバス公演。各短編の趣きと長さが微妙に違っていて楽しめた。独特の視点は女性の劇作家ならでは?なのか?

ネタバレBOX

"リーディング「いま、ここ。」"
劇作家のリアルというか、どうして自分は創作しているのかという部分を恥ずかしそうに表明しているのに好感がもてた。いつか終わるという諦念に似た感覚は共感を覚える。

"いつかあなたはここにいて、わたしはいつもそこへいく"
科白のない今野真智子が効いて好演。ただ、大変申し訳ないが僕にはまだ3.11を語ったり観ることが難しい。身内が被災した訳でもない。ただ処理できていない。

"ヤギさんと永遠"
思考のトリガーを引かれた。劇中から循環参照とかパラドックスとか、1.99999…って、9がいくつ連続すると2になるんだ?無限小数は確か。。。みたいな事が頭の中を去来して楽しかった。

"三月十一日の夜のはなし"
斉藤まりえはいい演技だったしシナリオも暗くなく"あの時"東京にいた人間リアルな感覚を描いている優しいシナリオ。ただ、3.11ネタは僕にはやはり処理しきれないようだ。
短篇集:几帳面独白道化師

短篇集:几帳面独白道化師

バンタムクラスステージ

劇団そとばこまちアトリエ 十三 BlackBoxx(大阪府)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

短編ではもったいない…
バンタムクラスステージといえば
銃声がバンバン鳴って、人がどんどん死んで
いわゆるノワール調だったり
サイコサスペンス的な作品が多い。
今回の短編集は、バンタムクラスステージの
新たな側面を見ることができた。
木下聖浩さん、山本香織さん、殿村ゆたかさんといった
バンタムクラスステージになくてはならない客演陣は
もちろんだけど、若手陣もあなどれない。
特に、匿名劇壇主宰の福谷さんは、独特のシュールさで
バンタムクラスステージの作品をいい意味でぶち壊して
全く違うものに仕上げていた。
でも、全然、違和感がなかった。
バンタムクラスステージらしい作品もあって
今回の短編集は、いわば、実験のような感じだと思う。

満開の桜の下にて

満開の桜の下にて

劇団鵺-NUE

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/01/11 (金) ~ 2013/01/13 (日)公演終了

満足度★★★

熱意は感じる
熱意は感じ、面白いとは感じたが、全体的に少しもったいない舞台であったかな。

ネタバレBOX

上演時間約二時間を聞いてちょっと驚いたが、思ったよりは長くは感じなかったので、脚本の力はあるとは思えた。(まあ、似たようなシーンを感じたので、流れをシンプルにしたり、短くした方がよかった部分はありますが。)

しかし、台詞になんであんなに大きく音楽を被せてくるかなあ。たまにならまあいいかと思うのだが、全体の半分以上に感じたし。
台詞も聞き取りにくくなるし、役者も必要以上に声を張ってしまって、台詞での感情が伝わってこない。

また、幕末モノなので殺陣があるのはわかるが、確かにたまには悪くない殺陣もあったが、全体的にあまりレベルは高くなかったかな(劇場が狭いのもひとつの要因でもあるが)。

後、客演でも役者は増やせなかったのものか。一部の役者、二役やっており、なんとかこなしてはいたが、はけてすぐ別の役は、流石にちょっと無理があると感じた。
魔法処女★えるざ(30)

魔法処女★えるざ(30)

劇団だるめしあん

タイニイアリス(東京都)

2013/01/11 (金) ~ 2013/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★

面白かった
エロでPOPなファンタジー劇団とのことであったが、確かにイヤらしさのエロではなくては、明るいエロでPOPなファンタジーでした(笑)。
物語も分かりやすく、また主軸から外れることなくラストまで走りきっている。
エンディング前にもう一方のエピソード(もう一人の魔女っこが出てくるが卒業する予定になったので)挿入があってもよかったと感じた部分はあったが。
魔法の表現が普通だったのは (まあ、舞台だと基本こうするしかないと思われるが) 少し残念ではあるが、 面白かった。

リバーサル

リバーサル

公益社団法人日本劇団協議会

Space早稲田(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★

奴隷と王様
面白い。

ネタバレBOX

とある企業の社長(中原和宏)に恨みをもつ4人が、社長令嬢の祥子(今村美乃)を誘拐する。誘拐したはいいが、どこか覚束無い誘拐犯たちにアドバイスをし、いつしか4人を支配する祥子。そして、祥子が今回の誘拐計画を利用して、社長を貶めようとしたことが明らかになるが…。

残りの三人を逃がして罪を背負おうとした鵠沼(里美和彦)、祥子やその彼氏の鍬田(木暮拓矢)の陰謀を見抜いたが、社長の座を辞することになった社長、恋人で誘拐犯の一人・加治木(新納敏正)を救うべく社長に取引を持ちかける敏腕秘書の織部(田嶋真弓)、結局特許権を手に入れられなかった祥子…。

人生の瀬戸際に立たされた、支配される側の人間とそんな「バカな人」を支配する側の人間という構図。この点を象徴する祥子を今村美乃が魅力的に演じてた。鵠沼らを「考えることのできない馬鹿」と蔑む表情とか、谷屋(日和佐美香)への暴行を命じる表情とか、素敵。
ただ、話は支配側(祥子や社長)も負け、支配される側の誘拐犯らは罪を問われないことになる(見ようによっては支配される側の勝利)。しかし、鵠沼は独り嗚咽する。父親の件(社長ら巨大な権力にボロボロにされた支配される人間)があって、支配者に一矢報いたかったが叶わなかった無念の気持ちか、結局自分の考えや行動が権力に操られていただけだったことの無力感からか、わからないけども。

支配者も支配される側も、人間的には同じで社会的に別世界の生き物なんだなと。実社会ではどうだろうかしら。奴隷が王を撃つってあるかしら。そもそも奴隷が奴隷と気づいたりするだろうかしらと思った。

OPのダンスも、カーテンコールのダンスもとてもいい。シリアスな舞台と開放感のある振りが妙にあう。場面の切り替えもスムーズですっきりしてていい。時間も90分弱と集中しやすいし。

とぼけた感じで見抜く目をもつ刑事・柏崎を岡本篤が好演してた。
嘘ツキタチノ唄

嘘ツキタチノ唄

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

二度見、しかし客層が悪かった
後ろの男性客2人が上演中に始終囁きあっていて、集中を欠きました。隣が大柄な男性で足を広げて座っているし、席を変えて貰えば良かったと後悔するも、事前に分からないし…良い舞台なのに、勿体無かったです。

ネタバレBOX

やはり二度見すると見逃した点も見えてきて良かったです。
中原が客席にサブタイトルを言うラストがとてもオシャレだったと思います。

初見の時にも感じたのですが、羽田が万引きを後悔していなかったり、少し反社会的な側面が見えたので、本当は中原が殺していて、警察も騙しきったラストを想定していましたが、二度観でも羽田は怪しかったです。実際のラストの方はほんわか出来て、良かったですが。

大杉が奈落?に落ちるのも、意外性がありました。
中原を始め、実力のある役者陣でした。複雑な多くの出演者を観客が一度で理解することが出来たのは、役者陣の演技力があったからだと思います。

音楽も、衣装も1970年代の雰囲気がよく出ていました。ただ、女性陣の靴のデザインが何人か今風な気がしました。神谷雪子を始め、特にサンダル類は最近の流行で、当時のイメージはパンプスなので、違和感がありました。

セリフも当時の雰囲気が良く出ていたように思います。2回目は、警察グループを始め、なぜか皆セリフを噛みがちだったのが残念です。

前説も楽しかったです。アフターパンフレットも面白かったです。ただ、出演者が多いので先に相関図みたいなものがあると良かったかもしれません。とはいうものの、かなり注意深く説明してくれたので理解は難しくありませんでした。

スタッフワークも良かったです。上演時間が長いためか、後列1番2番の人は途中からお友達の役者さんの噂話を始終囁きあっていて迷惑でした。最後列だったのでスタッフさんに対処して欲しかったです。
少し集中出来ませんでしたが、とても良いミステリーでした。

ツキシカナイ -

ツキシカナイ -

満月動物園

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2013/01/18 (金) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

涙が止まりませんでした。
とてもすてきな作品でした。
とにかく演者のみなさんが一人残らずほんまに素晴らしくて、9人全員に気持ちを持っていかれてしまいました。
観に行ってほんまに良かったです。

人間は必ず死ぬ。
生と死の間隙で、みんなの優しさと、理不尽なほどの母親の子どもへの想いと、子どもが生まれてくるときにお母さんを選んでくれていること、そして、死から逃れることはできなくても、命をつないでいくことはできることを、ぼくたちに教えてくれた。まさにメルヘンで優しくて、ハードな物語でした。

牡丹(ぼたん)と木槿(むくげ)は本当の家族として、いくつになっても鉄(まがね)のことが可愛くて仕方がないんです。
お姉さんの木槿は一瀬尚代さん。見た目は三人の中で一番若いのに、優しく微笑んで鉄に向ける眼差しは、ほんまのお姉さんやと思いました。「そやな」って鉄に相槌打つとこ、これはもうお芝居とは思われへんかったです。
お母さんの牡丹はみずさん。鉄が本当の自分の子どもじゃないことに気づいていたことを聞いて、「私ら、気づかんと鉄のこと傷つけてしまっとったんか?」って自分を責めるところは、小さくて天然でほんわかしたお母さんが、きゅって小さくなってしまったようで、胸がねじ切れそうになりました。(オチはもちろん爆笑でしたが。)
とても素敵な家族です。鉄が優しい大人に成長するはずです。

鉄の本当のお母さん木通(あけび)は周防いつみさん。観覧車が崩れ落ちるとき、走馬灯の中で虚空に向けられた眼差しはもはや前後不覚なのに、おなかの子どものことだけを考えている。

母親の論理。

自らの魂と引き換えに死神と取り交わした契約は、もう無茶苦茶としか言いようがないけど、目のチカラと魂の叫びがすべてをねじ伏せてしまっていました。
死神とのやり取りは「誰?」から始まりますが、最初はすうっと抜けてるこのひと言が、たまらなく良かったです。

あと、物語全般として、男性のことが恐ろしいほどざっくりと捨象されています。
削ぎ落とされた女性の物語としてもとても心に残りました。

人生で最高の観劇体験だったと思います。

「テヘランでロリータを読む」

「テヘランでロリータを読む」

時間堂

シアター1010稽古場1(ミニシアター)(東京都)

2013/01/19 (土) ~ 2013/01/28 (月)公演終了

満足度★★★★

「テヘランでロリータを読む」
すっごく面白かった!四方を客席が囲む何もない舞台で、俳優が滑らかに連携し火花散らす。自由度高いが感情まかせにならず、言葉を確実に伝えてくれた。人の声を聴く時間でもあった。約1時間50分。

ネタバレBOX

大学、道端、家など、舞台がめまぐるしく変化しても、音や美術なしで問題なく伝わる演出。1995年のイラン人男女だけでなく、実在しない登場人物(ハンバート・ハンバート、ロリータ)が出てくるのもとても面白い。オノマリコさんの戯曲は「旧体…」も良かったけど、今作もすばらしいですね。
夢十夜

夢十夜

MAG.net

シアターサンモール(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了

満足度★★★★

男性だけとは思えないほど
艶やかな舞台でした。読み師と書生が幻想的な世界にいざなってくれて、踊り師とアンサンブルが作品をより華やかにしてくれました。とても楽しめたので次回作も期待しています!

ネタバレBOX

手ぬぐいが蛇になる、というシーンがあったですが当然変わるはずもなく、読み師と書生が手ぬぐいを使って一発芸をすることに。
そこだけはキャストが素の顔になり、観客の反応に喜んだり落ち込んだりする姿が可愛かったです。
エンディングの紙ふぶきが舞うシーンは圧巻で、最後の最後に書生の上にドバっと落ちるのですが、その量が半端なくて背中を痛めないか心配になるほどでした。

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