最新の観てきた!クチコミ一覧

114561-114580件 / 189884件中
妄想レイン@OFFICE

妄想レイン@OFFICE

斬撃☆ニトロ

OVAL THEATER & GALLERY (旧・ロクソドンタブラック)(大阪府)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

ついてない人生に終止符が来るかな?
役者さんが、登場人物にぴったりの人選なのか、役になりきっておられるのか、とにかくどの方も違和感がなかったです。
テンポもよくて、場面転換のダンスもばっちり。
小道具に照明等々、うまいなあと感心しました。
派遣さんのこの登場のさせ方、あのパスワード場面、意味あるんと妄想めぐらせること延々の末、そこで・・・
客演の佐藤さんは、存在だけで、人を引き付けさせるすごい方でした。


ネタバレBOX

そんな1週間。
観劇後に、あらすじを読返しての再確認。
そんなこんなの1週間でいいのですね。
流れる雲よ2013 ~風~

流れる雲よ2013 ~風~

演劇集団アトリエッジ

笹塚ファクトリー(東京都)

2013/04/18 (木) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★

思わず泣きました
特別変わったことが起こるでもないストーリーであったにも
関わらず、熱演により思わず涙がこぼれてしまいました。

けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

劇団鋼鉄村松

ザ・ポケット(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

ちょいフラメンコおやじの圧倒的パワー
客入れのBGMも素敵なフラメンコギターの音色、
泥臭い現地の音ではなく、洗練されたアレンジのオサレな印象。
そしてのっけから様々な年齢・体型の役者による熱いパフォーマンスに圧倒された。
何だか久々に隙間なく滑舌の良い台詞を聴いた気がする。
初・鋼鉄村松は、意外なボスのカッコ良さにびっくりしたし、
“ベタ”と“洗練”のミックス加減が絶妙で振り切れた芝居がめちゃめちゃ楽しい。

ネタバレBOX

闘牛場を思わせる円形の舞台奥に左右対称の階段というシンプルな舞台。
愛情を注ぎ自分を育ててくれた兄(安藤理樹)が
ある日牛になってしまったというだけで(十分だと思うが)
肉屋に売り飛ばした妹(小山まりあ)は、無敵の闘牛となった兄の復讐を怖れている。
一方、彼女をめぐって貴族フリオ・カラス(ボス村松)と
伝説の闘牛士ゴメスをしのぐとも言われるロドリゲス・ノノムラ(ムラマツベス)は
ついに決闘する羽目に…。
勝負はロドリゲス・ノノムラの勝利に終わり、彼は無敵の闘牛と対峙することになる。
最高のマタドールと最強の牛の闘いは果たしてどちらが勝つのか…。

紅一点の妹・中井ちゃん役の小山まりあさんが大健闘。
パワーがあって振り切れた演技が、シュールな展開にもかかわらずさわやか。
兄役の安藤理樹さんは、最近カムヰヤッセンやぬいぐるみハンターでも観たが
今回もキレの良い動きと表現力豊かな台詞で魅力的なキャラを作っていて
愛情深く思い込みの強い兄が牛になってしまった怒りと悲しみが感じられる。
弁護士役の加藤ひろたかさん、狂言回しとしての役割も含め
安藤さんとともに“若手細身イケメン”パートを担って軽やかだが
声に力と華があって存在感大。

肉屋の橋口克哉さん、あちこちで何度か見かけるが
すごい存在感で、本当にブッチャーって感じ。
牛役の多田無情さん、目が牛になっていてすごい。
反芻するところなんか妙にリアルで哀しみさえ覚えた。

演出の山本タカさんは20代前半だそうだが
この(良い意味で)おじさん臭漂う作品をすごく洗練された舞台にしている。
音楽の選択や、シルエットの表現、闘牛のシーン、
思いっきり暑苦しいスパニッシュテイストの群舞などがとても素敵だ。
「声を出すと気持ちいいの会」を観なくてはならぬ。

私はオリジナルの鋼鉄村松を知らないが
ベタなギャグやキャラクターで若干ノスタルジックなテイストを
劇団のカラーを薄めることなくスタイリッシュに仕上げたという印象。
ボス村松、ムラマツベスに、オリジナルのテイストを強く感じた。
結成19年の劇団が演出を外部の若い人に委ねる勇気はすごいと思う。
しかも大成功でしょ、比較出来ないくせに言っちゃうけど。

いやー、村松一族すごいわ。
おじさんの踏み鳴らす足音と「もぅ~」という雄叫びで
今晩眠れないかもしれない。
ライオンキング【東京】【2023年1月22日昼公演中止】

ライオンキング【東京】【2023年1月22日昼公演中止】

劇団四季

四季劇場 [春](東京都)

2000/01/01 (土) ~ 2016/05/28 (土)公演終了

子どもも夢中な2時間!
友人が5歳の息子を連れてきましたが、まったく飽きることなく楽しみました。立体的な舞台芸術は圧倒されます。
私も娘を連れて行きたい!!

チェンジ・ザ・ワールド

チェンジ・ザ・ワールド

マグズサムズ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★★

期待以上の面白さ
現代の若者を風刺しながらのコメディーではとてもよくできていると思う。
ギャグのタイミング、発想も良い。
期待以上の面白さでおどろきました。
流石に賞をとっただけのことはある。

恐怖が始まる

恐怖が始まる

ワンツーワークス

劇場HOPE(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/04 (火)公演終了

満足度★★★★★

淡々と
 この国で価値とされてきた、美徳とされてきたものの内実が、その内部から瓦解してゆく姿を淡々と描いて秀逸。(追記 5.26)
 

ネタバレBOX

 現在、この「国」の緊切な話題は、無論、原発人災をどうするかだ。この難題に立ち向かっている原発労働者、それも下請け労働者とその家族が主人公である。作品の作者は、元ジャーナリストだから、そういう視座からこの物語を作り、演出している。従って、人々の私情が矢鱈入り込む余地は予めない。その突き放した作風こそ、この作品の成功の秘訣だろう。科白も恰も取材者が、取材対象から得て来たドキュメントを構成したような作りになっていると言ったら分かり易いだろうか。
 放射性核種の齎す恐怖を描く以上、原子物理学の知識も無い者にその恐怖を理解させることは愚か、想像させることさえ、かなり難しい。放射性核種は、我々の五感では一切捉えられないからである。目に見えないだけでも、それがどういうものか想像させるのは、共通認識がなければかなりの困難を伴うだろう。まして、放射性核種となれば、世界中の推進組織が必要なデータを隠す。或いは歪曲化したり、わざと間違った情報を流す等々の工作をしているのだから、大抵の人は何を信じていいのか分からない、などということになりがちだ。その場合、訳が分からない物・事は、漠然と怖くても、実際には、自分が何を怖がっているのかも定かでない為、大抵の人は、忙しいと逃げを売って忘れたことにしてしまう。
 一方、物理的な事実は、その条件下では無論絶対である。地球上で物が、落下する場合の加速度は、4.9S²である。これは、地球上であれば、どこでも通用する。音速は331+0.6T、Tは、常温で15度cを意味するから、音速は秒速340mと考えるのが基本である。こんなことは、義務教育で総て習ったことなので、今更態々繰り返すのも愚かなことだが、誰でも知っていることを例に挙げた。
 所謂「専門家」が、「素人にはわからないのだから黙っていろ」などと暴言を吐きつつ、己がどんなに馬鹿げたことを言っていたかと言えば、例えば原子力安全委員会委員長であった、班目春樹が、どれほど、頓珍漢で愚かなことを言い続けていたかを見れば、明らかだろう。原則を見、原理を知り、自分の頭を明澄性の中に置くことを知って、正しく推論するなら、例え、専門の学校など出ていなくても正しい推論は立てられるものである。それが出来ないのは、前提に間違いがあるか、推論に間違いがあるか、計測すべき何かを計測していないなど初歩的なミスを犯しているかであろう。
 この作品は、淡々と避けられない被曝を描くことによって、それが、何を破壊し、破壊される恐怖が、どんなに人間関係をズタズタにするかを描いている。劇場に入ってすぐ気付くのが、原発建屋を模した幕で、無論、上部は、金属が錆び、折れ曲がったフェンスのようになっている。ニュースの映像で、今は誰でも知っている事故原発の外部だ。
 安倍内閣のいうような楽観的なことは、2年以上経った今でも、何一つ言えない。そのことを胸に刻んで、生命総てに害を齎す核というものに想像力を働かせたいものである。


プルーフ/証明(谷 演出ver.)

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★

良質な戯曲
噂に聞いたプルーフ初見。展開も会話もすごく面白い。

ネタバレBOX

選曲や場面転換がなんだかちぐはぐな印象で、一幕はぼんやり観てしまった。二幕は最初の親子の会話が素晴らしく、一気に入り込めた。
ただ、キャサリン役の女優さんが、常に感情的なのが若干気になった。
演出の(もしくは戯曲の)指定なのか、天才故のある種の面倒な面、というのは勿論あるのだろうけど、「数学者(天才的に数学の才能がある人物)」という設定が腑に落ち辛かった。
ドロテアノヒツギ〜evolution〜

ドロテアノヒツギ〜evolution〜

ムーンビームマシン

HEP HALL(大阪府)

2013/05/17 (金) ~ 2013/05/19 (日)公演終了

満足度★★★

童話
さまざまな童話をモチーフにしていて、一本にまとめては居たけど、全体的にここの劇団の割には完成度が低かったような……。

時代劇を扱う劇団は多くあるが、こういう童話ファンタジーは珍しいのかな。

天狼ノ星

天狼ノ星

劇団ZTON

京都府立文化芸術会館(京都府)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

好きな劇団です。
好きな劇団なので、岡山から観に行っています。

今作は2本立てで、壮大な話でした。劇団の売りの殺陣もすごかったです。
普段は、歴史を扱うことの多い劇団ですが、今作では古代ファンタジーのなかで異なる部族の争いを描いています。
今までの集大成的な舞台で、劇団としての成熟が感じられました。

『ギア-GEAR-』Ver.3.00

『ギア-GEAR-』Ver.3.00

ギア公演事務局

ギア専用劇場(京都府)

2013/05/03 (金) ~ 2013/09/29 (日)公演終了

満足度★★★

岡山から
岡山から観に行きました。

台詞のない舞台で、マイムやジャグリング、マジックなどが盛り込まれています。なかなか、新しいスタイルでした。

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

人間率の低さ
怪しいキャラクターが わんさか登場。主人公がチラシ写真のようなメイクゆえ、人間と妖怪の差が極めてファジーなところが面白かった。この劇団のマスコット(?)キャラクターのケンタウロスにあんな過去があってなんてビックリ!

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★

うーん・・・
主演の百花亜希さんはじめ魅力的な役者さんたちの丁々発止に痺れた150分。
13日に参加させていただいたワークインプログレスに比べて、「こう膨らませたのか!」ってな楽しさもあり。

ただ、なんかこう、目の前に広がる演劇空間が面白かっただけに、物語それ自体にイマイチ乗れなかったり惹かれなかったりピンと来なかったりだったのが・・・。
あと座った席のせいか、大事な部分のお芝居が何箇所か死角に入ってしまってて見えなかったのも残念。

しかしまあ、「アレ」をあんな乱暴な扱い方して壊れないもんなんだろうか・・・^^;

風撃ち

風撃ち

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2013/05/17 (金) ~ 2013/05/29 (水)公演終了

満足度★★★★★

初桟敷童子♪♪
前評判の高さに違わぬ、ロマン溢れる名作でした。タイトルも秀逸。

ラストも圧巻!! 次回もぜひ観たい。

泥沼ちゃん

泥沼ちゃん

散歩道楽

OFF OFFシアター(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★

沼の中
面白い。転換時の上松コナンの演技が上手い。

ネタバレBOX

小学生時、いじめられてた沼田ドロシー(ヒルタ街)に声をかけた根暗で友達のいない稲庭(川原万季)。高校時には親しさもなくなり、30代になって稲庭が十数年振りに会いにくる。戸惑うドロシーだったが、同棲を認める。しかし、泥沼な稲庭はトラブルを引き込みまくる女だった…。

ドロシー…トラブルメイカーな稲庭を見捨てないのが凄い。
稲庭…ラスト、友人のドロシーのため、銀原を殺し?人生にケリをつける。
シシド(椎名茸之介)…稲庭のパチンコ仲間。比較的裕福育ち。すぐ手を出すバカだけど純粋。
田畑(郷志郎)…小説家志望だけど、上手く行かず、夢も諦められない。広尾をネタにすべく考えていた。
銀原(ゴールドユスリッチ)…稲庭が焼き殺した男の息子。ゆすりたかり屋。稲庭に友人がいることも許せない。
穂積(鉄炮塚雅よ)…ドロシーの友人。ミスコレ出場の際にドロシーを心配する。
宇野(上松コナン)…ドロシーのマンションの不動産屋。一番冷静で常識人。
萌(珠乃)…稲庭の妹で、銀原の自称彼女。稲庭のせいで男も作れなかったと非難する。
広尾(植木まなぶ)…ドロシーの隣人。ドロシーへのプレゼントに盗聴をしかけるが、友達が欲しかっただけな人。ゲイ。

自身の過失からタカラられ、友人のドロシーを売る稲庭だったが、ラストのラストでドロシー(や他の人)を救い、すべてを自分でケリをつける決心をする。正直ここらが劇的ってワケでないと感じたが、泥沼な人生を歩んできた(そして今後も歩み続けるだろう)稲庭の、小さな体と心が気に入った。

不幸を巻き散らかすって女だけど、なんだかんだ周りには人がいて関係している稲庭は救われるべきだったのかもしれない(実際のクズはこうはいかない)。けど、友人の危機を救うためにってとこしか見えなくなった稲庭の選択を肯定してあげたいとも思った。
「体感する能|葵上 梓の出」

「体感する能|葵上 梓の出」

和の会

宝生能楽堂(東京都)

2013/06/29 (土) ~ 2013/06/29 (土)公演終了

満足度★★★★

独自の空気感が出ていた
「能」という名前がついている以上、
普通の演劇、朗読劇と違う事が起きるのかという緊張に、
開演からピリピリとした無言の空気の中で
能楽で使われる琴、琵琶、横笛などの
各楽器による演奏と
源氏物語 葵上の組み合わせに
とてもドキドキしました。

ネタバレBOX

しかし、朗読向けに文章をお話を起こしているとはいえ
光源氏自体名前しか知らない自分には
名前その他の時点でとても理解が追いつかない、
序盤は光源氏、その他の人のやりとりで
誰が誰でどういう状況なのか、など
普段の朗読劇からすると100%理解出来たとはとても言えませんでした。

普段の洋楽系の音楽とはまったく違う和風/古風の音楽を背景に
いい空気感が出てるだけに自分の理解が追いつかないのがもったいないとも、
もっと分かりやすい平易な文/言い回しに出来なかったのかなあ、
という気持ちも。

中盤から後半に入るにつれ、
光源氏や葵上に人生を翻弄される六条御息所(最後まで名前が覚えられなかった)の
悲しみと怒り、女の情念のようなものがとてもよく表現できていたと思います。

ただ、舞台背景に能の映像を映したのは
「能楽に興味を持ってもらおう」という意図はともかく
朗読劇への集中をさまたげる以上の効果はなかったんじゃないかなあ、と

能自体1度観てみたいとは思いますが、
この劇を観て「能が観てみたい」という気持ちには至らなかったなあ・・・

この表現方法はこの表現方法として、「能」とは別のものとして
続けて欲しいと思いました。
ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん'13

ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん'13

日本女子体育大学ダンスプロデュース研究部

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2013/05/25 (土) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

作品とダンサーの出会い
上演時間110分、休憩1回。在校生や卒業生と思しき観客が多いが、一般客がもっと入ってもおかしくない見事な出来栄え。お三方の振り付けは大人数の群舞を単調せず鮮やかに使っていた。若くて思い切りのいいダンサーとの素晴らしい邂逅。

何度もすみません

何度もすみません

MacGuffins

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

切なさ
 ビックリすると過去に戻ってしまう特異な「体質」の為、志村は人生で最も肝要なこと、即ち、恋愛や仕事に何時も怯えていなければならなかった。いつ何時、どの過去に飛んでしまうか、それが分からない以上、恋をしても、愛すれば愛する程、相手に対して責任を負い切れない自分の惨めさがつのるだけなのである。仕事でも同じだ。生涯を賭けて打ち込みたいと思ってもチームワークを組むような仕事は基本的にできないのだ。ハッキリしていることは、びっくりしてしまえば、確実に過去へ戻り、積み上げて来た物・事は、瓦解してしまうこと。

ネタバレBOX

 とまあ、こんな状況に置かれた彼は、小学校のバレンタインデーに同級生の女の子、大野から、チョコを貰い、告白されて、過去へ初めて飛んだ。その後、類似の例が何度も起こり、その度に飛ぶ距離が異なるので、29歳になった今では、在る程度、超える時間を制御できるまでになっているが、シジフォスのような精神力もなく、この苦役に耐えるのは並大抵のことではないのも事実である。そんな志村にも心から慕う女子は居た。高校時代の同級生、篠原だ。同じ図書委員で、よく一緒に居る。下校も一緒のことが多い。篠原も、志村を嫌っては居ないようなのだが、どうも上手く思いを告げられない。そのうち、二人は、それ以上の関係になることなく卒業し、志村は、引き籠るようになっていたが、ギャラ2000万円というアルバイトに出会い、これを始める。仕事の内容はクイズ戦士、但し条件がある。絶対に文句を言わないこと。ギャラ以外の仕事の条件は、24時間いつでも出された質問に応えることだ。ギャラが年俸なのかどうかについての説明はなかった。
 折も折、偶然が、二人を引き合わせた。然し、二人のデートは、質問によって邪魔されたばかりか、彼女に連絡が入って、尻切れトンボのような別れ方をしてしまう。その後、そんな別れ方になってしまったことを詫びる電話が、篠原から入り、二人は再びデートすることになるが、彼女の都合と、小学校時代に告られた女の子、大野とのデート日時が重なってドタバタが演じられる。この中で、クイズ戦士のギャラは何処から出ているのかも明らかになってゆく。クイズ戦士とされた者は24時間監視体制下に置かれ、一挙手一投足をモニターされており、面白い場面は放送されていたのである。TV局の新コンセプト番組の出演者だったわけだが、志村本人はTVを全然見ないので、そんなことが起こっていようとは夢にも思っていなかった。
 つまり、深読みとは言わない迄も、このシナリオに内包されている意味として、篠原と志村が10年以上も経って会ったのは、偶然では無く、TV局と関連スタッフによる仕掛けだった。無論、当事者二人は知らぬことであった、が。
 何れにせよ、志村を挟んだ三角関係に近いものになってしまったドタバタのせいで、女性二人と志村の関係は壊れてしまう。思春期から恋する若者の世代に至る演技は、三角関係を演じた三人ともに、切なさを出していたが、特に志村役、篠原役は痛切な内容も含めて人々の心の底に眠る自分自身の経験を思い出させるに足るものであった。何れにせよ、このドタバタの中で、志村にこのアルバイトを紹介してくれた小学校時代からの友人であり、現在では篠原の婚約者であり、且つ、TV局ともつるんでいるらしい藤川との関係を変えるべく、志村は過去に旅立ち、志村と篠原の関係に割って入った藤川との関係を変える。
 無論、この結果、物語はハッピーエンドを迎えるのだが、篠原が、志村と同じ、時を遡る人であったことが明かされるのが妙味だ。
そうなると、最初に志村が、思いを告げようとした時、「ごめんなさい」と言った篠原の科白は、決して、志村を拒否したのではなく、その頃、既に志村を愛していたからとも読み替えられる。
 蛇足:物理学を修めた人が観たら、物理的に在り得ないような時間論のミスはあるが、その辺り、映像と実演を巧みに用い、イメージとして見事に昇華していることで勘弁して欲しい。殊に、自分の意思で過去に戻ることを決めた志村が、時間を遡るシーンでのモノクロ映像と演技のコラボは秀逸なのだ。
ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん'13

ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん'13

日本女子体育大学ダンスプロデュース研究部

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2013/05/25 (土) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題715(13-140)
18:30の回(曇、今夜は隅田川沿いでTOKYO HOTARU FESTIVAL 2013)。18:00受付、開場。但し、その30分ほど前から入り口に並び始めています。スタッフの方2名が対応。向かって左が予約、招待者、右が当日券の方。待っている間、スタッフの方にお訊きしたところ、毎年5/25-6日頃に開催しているとのこと、また学内公演なども観劇可ということでしたのでこれからも出かけて行こうと思います。

2011年に初めてみました。昨年は開催に気がつくのが遅れ、2年経ってしまいました。なんと今年は「高襟」深見さんの振付...。18:30前説(マイク使用、2演目後に休憩有で90分)、18:34開演~20:13終演。3チーム、みな個性的。で、深見さん...やはり只者ではありませんでした。

ネタバレBOX

「じゅんじゅん/the World Techinique」「深見章代/猛烈浪漫狂詩曲」「遠田誠/ニチジョのイメージ」の3作品。深見さんは2番手...突然、下手2階に妖しい光...と太もも...、小さなライトで照らされた太ももが震えている...闇の中に浮かび上がるたくさんの太もも。突然の深見ワールドです。もちろん、真っ赤なハイヒール、口紅、ペディキュア。舞台では肉とポテトとサラダを皿まで食いつくし、お客さんを煽り、走る。黒い衣装に官能的な振り付けは異色であり、大人のムード。赤く染まったダークな世界。

2011の時は全体でひとつの印象を受けましたが、今回は違いました。
息を止めるピノキオ

息を止めるピノキオ

劇団銀石

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

無題
掘り下げ方、広げ方が気に入った。

ずぶ濡れの物売り

ずぶ濡れの物売り

カトリ企画ANNEX

atelier SENTIO(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

おもしろかった
「蜜」を観て気になっていたのです。
原作を知らないのですが、とても面白いお芝居でした。
照明の使い方が印象的。
厳密に言えば「ひとり芝居」ではないかも・・・。

ゲストの黒岩さんのリーディングも魅力的でした。
あの場所、夏に百物語とかの怪談やったらおもしろそう・・・。

このページのQRコードです。

拡大