最新の観てきた!クチコミ一覧

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きれいなお空を眺めていたのに

きれいなお空を眺めていたのに

こゆび侍

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/06/19 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

よかった
みゆきさんの凛とした感じやら、ずるさんのまっすぐな感じやら、ゆららさんの異次元な感じやらがよかったです。
下手のテーブルが斜めになっていることで、コーヒーをかき混ぜた後のスプーンをいちいち取り替えずに済むという思わぬ効果があったのだろうか。

さよならは言わない〜病室より愛をこめて2〜

さよならは言わない〜病室より愛をこめて2〜

劇団裏長屋マンションズ

シアター代官山(東京都)

2013/06/18 (火) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★★

誰かの為に
病院を舞台に、ちょっと変わった命の関わり。後半から熱い主宰さんの思いが響く。時間は延びたのか2時間近くと長めでした。誰かの為に生きようとする事、大事な気持ちを受け取れたと思います。初めての代官山でインパクトは強かったです。以下

ネタバレBOX

場面は終始変わらず、病室のベッドが3台並んだままなのが視覚的に印象に残りました。整然の住所なのか名前に使用されていたり、その人物達が昭和の大分古い時代に死んでいた事、因果の関係など設定も見ていて分かる内容で面白かったです。話の長さもですが、重いシーンや笑いにいきすぎなシーン毎のバランスでしょうか。終盤に差し掛かる良いところまでが大分長く感じます。人情節は声が響き過ぎた感じがあったものの、非常に熱かった。殺人事件の伏線といった面白い使い方も多く、濃度は結構な濃さに感じたので、これをより凝縮してもらえたらなと思いました。見ていて結構疲れてしまいました。
スタッフの方が本番を迎える事なく亡くなられたという事で、奇しくも命の深みは増し、より観客に伝わるものがあったのではないでしょうか。ありがとうございました。
不思議の国のアリスより

不思議の国のアリスより

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2013/06/20 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

楽しい時間をありがとう・・・
不思議の国のアリス:奇妙などっかのウサギ・奇妙な狂った帽子by劇団海賊ハイジャック

オックスフォード大学の数学講師,チャールズ・ラトウィッジ・ドットソンは,1862年,三人の少女たちとボート遊びをしました。その中に,アリス・プレザンス・リドル(10)が含まれていました。

この時の手づくりの本が,ウサギの穴に落ちた『地下の国アリス』で,ドットソンが,ルイス・キャロルその人です。物語のアリスは,設定では,7歳になっています。

白ウサギは,何をあらわしていたのでしょうか。ドットソンは,白い手袋を愛用していたようです。

アリスが,若さ,大胆さ,元気を象徴しているのに比べ,白ウサギは,年齢,臆病,よわよわしさを,あらわしているのではないでしょうか。白ウサギは,めがねをかけています。

「三日月ウサギのように,いかれている。帽子屋のように,頭がおかしい。」昔からの英語表現がそこに再現されています。

ことば遊びは,とても大事で,想像力を刺激するでしょう。少し,常識を逸脱した会話やら,とりとめもないやり取り,なぞなぞ,そういうものにこそ,おもしろいものが隠されいる。ときには,そこから哲学が始まる。

クロムウェルの共和制が崩壊し,王政が復古した17世紀後半から,上流階級の楽しみだった観劇は,19世紀なかばから,一般大衆の娯楽となっていきます。上演特許も開放されます。劇場は大衆の娯楽となり,少し品がなくなります。

1855年頃,『不思議の国のアリス』は,キャロル自身によって,舞台化が意図され,彼は,喜劇の本質,劇的効果,を一生懸命に考えました。

魅力的なかわいいアリスを,劇のかたちで,大衆に紹介したい。うまくはまり役になってくれる少女がほしい。『不思議の国のアリス』は,舞台化することによって,知的な大人の間にも浸透していくにちがいない。ただ,音楽にも,歌詞・台詞にも上品さを求めたい。子どもは,とても記憶力が良いので,詳細に物語を覚えているものである。

あの,もし,ウサギさん。今日はなんて,へんな日なんでしょう。
昨日までは,いつもと同じだったのに。
夜のうちに,私が変わってしまったのかしら。

猫さんありがとう。
あなたは,本当に物知りだわ。
お話も上手だし。

罪だとすると,妃や。処刑はできないのだよ。
不思議の国のまぼろしは,終わり。


あの哀れな帽子屋は,きっと悪いやつにちがいない。
目をさましなさい。夢の芝居は終わりです。

人は,だれでも,何かしらにこだわっている。
何にこだわるべきか。
後世に残る傑作とはどういうものか。
作品に「愛情」があったのか。

児童文学としての『不思議の国のアリス』に少女は,作品中で友達は見つからない。感銘を受ける大人も出て来ない。性格も結構ゆがんでいて,まわりとの軋轢も多い。ただただ,ほこり高く,好奇心は旺盛である。私はだれなの,どこにいるの。不思議な冒険が魅力だ。自分がだれだかわからない。今朝から,何度も大きさが変わっている・・・アリスは,いもむしに会う。さなぎから,蝶へ,形態が変わる。そういう生き物もいるのだ。きのこを食べると,からだの一部が変化する。相手が自分のアイデンティティを決める世界。

森の中で,帽子屋と三月ウサギとネムネズミの茶会で,自分の入っていけない閉鎖社会に愕然とする。ただただ無視され,疎外されていく。アリスが去ってもだれも,気にもとめない。

自己のアイデンティティの決定権を,ほぼ完全に他人にゆだねる。そのようなメッセージが浮かぶ。
Be what you would seem to be.
あなたが,そうであると,おもうものに,なりなさい。
我慢ならない「不条理」の世界。
キャロルは,娘に上流社会に無理してはいっても,そこは,不毛な世界かもしれない,よと教えたのかもしれない。人は,個人の価値で判断されるもので良い。社会的身分など瑣末なことにちがいない。

『鏡の国のアリス』につづく・・・
君の明るい笑顔も 笑い声も,遠くなる。
私のことなど君はやがて,忘れてしまうだろう。
でも,いま,君はぼくの物語を聴いてくれる。
それだけで十分なのだ。

参考文献:不思議の国のアリス(角川文庫)&出会いの国のアリス(楠本君恵)

無欲の人―熊谷守一物語―

無欲の人―熊谷守一物語―

劇団民藝

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2013/06/20 (木) ~ 2013/07/02 (火)公演終了

満足度★★★★

『無欲の人:熊谷守一物語』は,仏教的無の世界
劇団民藝『無欲の人:熊谷守一物語』は,仏教的無の世界

西洋には,「無心」はなくて,東洋にはそれがあるという。逆にいうと,キリスト教のひとたちには,「心」がすごくいっぱいある世界なのかもしれない。知識があって,論理があって,理屈をいいたくなるものである。あるから信ずるのでなく,信ずるからある,というのが,宗教だろうが,これが,東洋では徹底している気がする。

ことばに表して,だれかに,何かを伝えようとする。そうする場合,論理とか,理屈で,その内容がつたわると思われる。一方,寓話などのたとえで,直観的に,意図するものが他者につたわっていくことも多い。演劇でも,これは同じであろう。ほとんどの演劇は,どちらかであり,直観的なものでは,形式美に重きを置いて,内容的には比較的単純なのだが,感動できる演劇もあるだろう

論理・対立の世界には,それはそれで良いところもある。にもかかわらず,論理・対立の世界に執着し過ぎると,善悪などの価値も絶対のものに思えてしまう。ある,とか,ない,とか言うことを,どこかで超越したい。西洋的論理では,すごくたいへんで,聞いていても,思考のための思考みたいなものに陥る。

その点,仏教のひとたちは,昔から,論理・対立の世界に埋没するのは,束縛だったり,窮屈だったりとあっさり,思考に埋没しないところがあると思う。絶対的に他者に身をゆだねるとか,自分の意志をもたないこと。そういう仏教徒なら意外とあたりまえに持っている姿勢だ。

見方かえると,なんだか,いい加減で,無責任にもみえそう。しかし,漠然とそこに自分はいる。でも,人格とかそういうレベルまではいかないかもしれない。つまり,論理とか,文字ばかりにべったり頼ることは,そこではないのだ。こういうひとは,能率至上主義なんか嫌う。なんでもゆっくりやる。

でも,だからといって,死んだ世界が仏教の世界だともいえない。仏教観では,みんな生きているんだ。庭の中で生きている虫や,花も,確かに生きている。だとすると,ものを考えたり,しゃべったりするような命ではないけれど,広い意味の生きるって意味あるはずです。なので,人間が死んでも,生はどこかに継続されちゃうていうことで,死んでいる人も,死んでいく人も生きている。

論理・対立の世界観では,まっこと,生きる・死ぬが最大のテーマでもあるが,必ずしもそれだけじゃない。だいたい,その西洋的見方では,客観的に考えたいけど,科学などそういう傾向があるが,自分の見るもの以上に見られないという意味では,真の客観なんてなくて,大なり小なりの主観ばかりが人間。

というわけで,大胆に,対立の世界を完全に否定すると,どういう人になるかとというと,それは菩薩だったりするわけです。天地とともに,生きるんだ。死んだといっても,まあ,上記のような生は連環して,生きて続いているかもしれないのだ。だれもそれを,確認できないだけなのだと。

死んでからの往生に留まらず,現在も生きていて,「往生」というものあるかもしれないわけですね。葉が落ちたり,花が散るのを見る。春になれば,また,花が咲く。見るものと,見られるものの間に,「無心」がある。人間は,生物を殺して生きている。でも野菜だって,生きていると考えたら,食べられない。

春になれば,花が咲き。秋になれば,草や,木の葉が落ちる。天地の心に背きながらも,背かない。有心も,無心もなく,道徳すらも超越する。だいたい,「我」なんて意識は,人間だけにあるのでしょう。これを捨てちゃうと,人間でもなくなってしまうのかしら。いや,仏教は,この「我執」を捨てることをすすめる。仏教の世界は,西洋哲学系のそれともちがうけど,ある種の心理学にほかならないようですね。

参考文献:無心といふこと(鈴木大拙)

万華鏡讃歌

万華鏡讃歌

流星揚羽

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/06/12 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★

信じること戦うこと
こちらの殺陣は前回に同じく面白く見れるものがあります。今回は詐欺など信じたり騙すといった心理描写もあり、人間の偏りや泥臭さも感じれて良かったです。以下

ネタバレBOX

チャイニーズっぽい3姉弟のドタバタが会場を沸かせていた。話に面白みを持たせてくれましたが、ちょっとクドかったようにも思えました。殺陣は剣捌きが上手い人が多いので、登場人物が多く山場ばかり作らないようにする事も難しそうです。横浜や明治時代と広大な作風を感じつつも、実際は身内の話だったり広がりがあまり出来なかったようにも思えます。その割りにラストは少しダラっと感じた。本筋の信仰の危うさといったものはよく分かる。細かい人物の相関描写を深める事で、面白みはもっと増すんじゃないでしょうか。殺陣シーンで鼻緒が切れるアクシデントがあったのですが、上手く処理していて、ああいう臨機応変を色んな役者さんが出来るようになって欲しいと思うのでした。ありがとうございました。
マクベス

マクベス

東京二期会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2013/05/01 (水) ~ 2013/05/04 (土)公演終了

満足度★★★★

この『マクベス』は,史実からプロットを取ったと言われています。
1605年,国王ジェームズ一世の時代のことですが,政府転覆をはかる事件が起こります。これは,ガイ・フォークスが首謀者です。彼は,カトリック弾圧に腹をたて,国会議事堂を爆破計画をたて,逮捕され,八つ裂きになりました。

このとき,共謀者で,ガーネット神父という人がいるのですが,『マクベス』に登場する「二枚舌野郎」のモデルになったといわれています。

国家的危機を回避して,ジェームズ一世にシェークスピアが何か作品をプレゼントしようとします。ジェームズ一世は,とても,悪魔好きだったのです。

この『マクベス』は,史実からプロットを取ったと言われています。

スコットランド王ダンカンは,とてもばかだったようです。悪政が続き,マクベスとバンクフォーは,協力して,この王を倒したようです。しかし,シェークスピアは,武将バンクフォーは良い人にして,マクベスを暴君に仕立てていくのです。

実際のところは,1040~1057年の治世において,善政が施された。17年間は,前の王のダンカンよりは,落ち着いていたとされています。国王にささげた作品は,史実をかなり歪曲したものだったということになるでしょう。

また,この『マクベス』は,年代記に出て来るダフ王と,ドナルドの話からもヒントを得ています。ダフ王は,かつて,ドナルドの一族を処刑したことがあって,ダフ王とドナルドの関係が良好になっても,ドナルドはこれを忘れませんでいた。

ダフ王は,ドナルドに褒美も与え,今後とも仲良くやりたかったにちがいないのですが,ドナルドの妻は,もしかして,過去処刑された一族の血縁だったかもしれませんね。そういうわけで,楽しげに立ち寄った宴会の席が修羅場になるのです。

だれが,王になっても,世の中が平和ならそれで良いのかもしれませんが,ドナルドという人は,悪に徹することができない凡人だったので,罪の意識に苦しむのです。そもそも平和裏に,政権についた王などいない気もしますが。

王妃様がお亡くなりに。

何も,今死ななくてもよかったものを。
そう聞かされるにふさわしい時がもっとあとにあったはずだ
明日,また,明日,そして,また明日と,
記録される人生最後の瞬間めざして,
時は,とぼとぼ毎日歩みを刻んでいく。
そして,昨日という日は,あほうどもが,死にいたるチリの道を
照らし出したに過ぎぬ。
消えろ,消えろ,束の間のともしび。
人生は,歩く影法師。あわれな役者だ。
出番のあいだは,大見得切って騒ぎたてるが,
そのあとは,ぱったりさたやみ,音もない。
白痴の物語。なにやらわめきたててはいるが,
何の意味もありはしない。

参考文献:新訳マクベス:河合祥一郎

オペラ座の怪人

オペラ座の怪人

劇団四季

電通四季劇場[海](東京都)

2011/10/01 (土) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★

パリ・オペラ座は,『オペラ座の怪人』では,怪人以上に主役
パリ・オペラ座は,『オペラ座の怪人』では,怪人以上に主役

ガストン・ルルー(1868-1927)は,密室殺人の古典的推理小説です。『黄色い部屋の秘密』で有名です。

彼は,パリ大学法学部出身で,弁護士,「ル・マタン」で裁判記事も書きました。書く。その後,作家に転身しています。「司祭館は,その魅力をいささかも失わず,庭の輝きもまた昔のまま」という謎の詩句で,一世を風靡しました。

ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』は,1910年に出版されました。ほぼ80年後にやっと,日本語に翻訳されました。これは,ロイド=ウェーバーのミュージカル時代になるまで,されも翻訳しなかったということです。

『オペラ座の怪人』には,ガストン・ルルーが,ミュージカルにするまでに歴史があります。

まず,1916年,ドイツで,映画化されました。残念ながら,フィルムは残っていません。1925年に,ユニヴァーサル映画が取り組みますが,この映画作品では,怪人は,セーヌに投げこまれて死にます。

1942年になると,カラー映画が作られました。エリックは,クリスティーヌの父ですが,娘のレッスン代に頭を悩ませています。これは,今でも同じ悩みを持つ親御さんもいるから,共感できることでしょう。お金の問題で,楽譜会社の社長とケンカになって,なぜか,劇薬を自分自身が浴びてしまうのです。顔全体が醜く崩れ,人前に出られないようになったエリックは,クリスティーヌを地下につれこみ,最後,瓦礫の下敷きになるところで終わっています。

1962年になりますと,イギリスで,ホラーで有名な,ハマー映画によって作品化されました。ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』も,ホラー系を引いていますね。ここでは,作品中に,架空作品『ジャンヌ・ダルクの悲劇』が挿入されています。

1983年になりますと,オーストリア・ハンガリー帝国末期のブタペストを舞台にマクシミリアン・シェル主演のCBSテレビ映画が人気になります。指揮者サンドアは,愛妻に手を出し,死へ追いやった評論家ともみあいになり,結果硫酸を被ります。歌劇場の地下で,妻と良く似たマリアの教育係になってみますが,あわれ,最後は,シャンデリアとともに落下して,死ぬのです。

以上が,ロイド=ウェーバーのミュージカルが出現するまでの,『オペラ座の怪人』ということになります。

芸術は,どこまでオリジナルであるべきなのでしょうか。ロイド=ウェーバーがミュージカルを手がけていますが,同時期に,1937年,作曲家ではなく,劇作家であったケン・ヒルの試みが有名です。

ロイド=ウェーバーは,続編も作りましたが,今その作品の存在は忘れられています。「劇場には,魔物が住んでいる。」怪人とは,劇場に棲みつく魔物。ファントムは,生ける骸骨。目が黒い穴。鼻がない。顔全体がひどく歪んでいる。声がひどい。でも,最近では,これは,老醜の話と感じる方も多いようです。

パリ・オペラ座は,『オペラ座の怪人』では,怪人以上に主役なのです。地底湖は,本当にあったのでしょうか。ガニエル宮建設中,大水が出て,オペラ座の地下にあのような無粋な世界が発生したというのが,真実らしい。

バレエ映画『白鳥の死』には,この地底湖が出てきます。ローズと言う娘は,は,ひいきのバレリーナのために,別のバレリーナに大怪我をさせます。逃げるには,地下の水槽を利用するしかない。そういう場面もあったわけです。

なお,1896年,『エレ』上演中,恐ろしい事故がありました。四階席で爆発事故があったのです。確かに,シャンデリアが一人の観客の命を奪ったのです。

参考文献:オペラ座の迷宮,鈴木晶(新書館)

ライダーになれなかった人のための

ライダーになれなかった人のための

カムヰヤッセン

スタジオ空洞(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/24 (月)公演終了

エネルギッシュ!
今回が所見でした!とにかく、みなさんおっしゃる通りエネルギッシュで四人のキャラが上手く融合した舞台でした。四人のキャラは一人一人違っていて関係性が分かりやすかった。
あーゆー熱量の舞台を見るのが少なかったので、心も震える舞台だった。
また、見に行きたいです。

班女/弱法師

班女/弱法師

shelf

d-倉庫(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

開演前に始まっていた
開演15分前。入場すると、すでに俳優の皆さんが、舞台上で蝋人形化していて。そこにもう上演の全てが集約されていたかも。

じっとしてるのも大変なエネルギーが必要ですよね。
開演前にエネルギーを消費し尽くしてしまうのではないかと心配でした。あるいは筋肉が固くなっちゃうんじゃないのかなあと。ぼくがそんな心配する必要はまったくないんですけどね。

奥側の男性が向こう向きだったのが残念でした。お顔が見えなくて。

鉄瓶

鉄瓶

西瓜糖

駅前劇場(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/02 (火)公演終了

満足度★★★★

不思議な感覚
戦争や薄暗そうな話が苦手で敬遠していましたが、普段は見られない加納さんが見られるということで、思い切ってチケットを取りました。

冒頭、まさに苦手な場面でどうしよう…と思っていましたが、場面が変わって、ずーっとぐいぐいきて、監督さんが出てきた辺りから、びっちり目が離せなくなりました。
時折笑いでちょこっと息継ぎ出来て有り難かったです。

決して楽しいお話ではないのに、そこまでずっしりだけにもならず、なんだか不思議な感覚で満足しました。

Tea Time Town

Tea Time Town

un-call

大崎イズモギャラリー(JR大崎駅より徒歩5分)(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

無題748(13-174)
16:00の回(やや曇)、暑い。ブログに丁寧な案内があったので迷うことなく会場へ。此処は初めて、周りは高層マンション。「ギャラリー公演」…どんなところだろうかとみにきました。周辺を歩いてみました。お店なし(あるのは大崎駅のところだけ…)、15:20会場着、お二人並んでいらっしゃいます。15:30開場、舞台上で受付、桟敷3席、その後方に椅子席。長方形のフロアを縦長に使った配置。入口に近い椅子席に座ります。受付の方を除いて4名(女3+男1)が舞台に。低い天井、奥に螺旋階段(上階へ)、壁には、折り紙、ベスト、当公演のチラシ、観葉植物、布切れ、床に何冊もの絵本、小さなテーブルの上には紙コップ、白い紐が繋がっていて糸電話(と照明)、紐は中央の天井でまとめられ、そこに小さなノートのようなもの。

この段階で学生さん、と気づく。終わってから訊くと早稲田。学生会館以外でも演るんですね、早稲田は5月に「余白(ポーラは嘘をついた)」を見ました。

16:02開演〜16:56終演。

ネタバレBOX

普通のビルの1階にあり、外の音がよく聴こえる。そういうものだと思えば(個人的には)何でもないけど…他にも上下階の音が聴こえる会場はあるし、窓を解放するシーンがある場合もあるし…でも、お話的には少し残念。入口ドアの下を暗幕で覆うなど会場造りには苦労したのではないかと思いました。

絵本の世界と現実が不連続につながっているような印象。(糸電話)の紙コップに照明が仕込まれていて、シーンによってon/off。これがキーのような気がしたけど、よくわからなかった。

奥にいた少女とマスターの関係、残りの3人との関係。糸電話での会話。本物のお話/ニセモノのお話。もう少し観客側に手がかりを与え登場人物の役割を理解させた方がいいのではないかと思ったのですが、もしかするとそう思ったのは世代の違いによるものだった…のかも?

気になった点です。
頻繁に暗転があり、芝居の流れが止まるので、みている方では集中力を維持するのが難しかったです。BGMを何パターンか用意してお客さんが自然に切り替えられるような工夫があればと思いました。

試みは面白かったです。
アガリスクエンターテイメントコーヒーカップオーケストラ

アガリスクエンターテイメントコーヒーカップオーケストラ

アガリスクエンターテイメント

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2013/06/29 (土) ~ 2013/07/06 (土)公演終了

満足度★★★★

シュール、おバカ、??
色々あった短編集。

ネタバレBOX

『シチュエーションコメディレクイエム』(脚本・演出:アガリスク冨坂友)  ハジメがデート中に列車の中で二股の彼女に出くわしてしまったことによるドタバタ悲劇。頭がぶつかると心が入れ替わる良くありがちな前提ですが、そのスピード感が凄くて、演じている人も作者も本当に大変だったと思います。人同士ばかりじゃなく、イスとも心が入れ替わったりするところが新しく、もう誰が誰だか収拾がつかなくなったところで、演出と言う手法を使って強引に解消した結果、そして、したたかな後藤という男のせいで、最終的にハジメの心はイスに取り残され、後藤は後藤自身とハジメの姿をした後藤という二人分を獲得しました。二股のバチが当たったような、ハジメの心はもう二度と世に出ることは無いでしょう。何ともシュールな結末は素晴らしかったです。

『トリッパー1、2、3』(脚本・演出:両方)  おバカな女子高生が海外旅行する話。おバカで楽しめました。

『ナイトステーション』(脚本・演出:コーヒー宮本初)  死後の世界へ向かう最後の駅での心残りの人との別れを惜しむような話。分かりづらく、言われて初めてそういった世界なのだと理解しました。お尻を丸出しにしたりして、アガリスクコーヒー祭りに色を添えていました。

役者さんの交流など面白い面はありましたが、最後のグリーン色の人なんて自己満足だけのようでしたし、完璧に成功したとは言えませんでした。
バイト

バイト

カスガイ

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2013/06/28 (金) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

濃黒と赤のチラシそのもの。
何もかもが歪んでてブラック、観てる方はあれを至近距離で観るから張り詰めた中に自分も一員かのように、緊張しました。観た後はほんと疲れました。観るというより体感に近い感じでした。これをずーっと東京から演じられてる役者さんが凄いと思いました。

少年王マヨワ

少年王マヨワ

ニットキャップシアター

座・高円寺1(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

考えるな、感じろ!的で私は大好きです。
好きなキーワードばかり集まっているから萌えを通り越して性的に興奮しそうでやばかったです。(すみませんキモくて)
好きな人はたまらなく好きだろうなという気がします。

ネタバレBOX

夏の腐臭、反面氷のような冷たさ(会場が寒かったせいもある?)少年の生死、白痴美?
少女は…どうせ出すなら少年たちに負けない魅力があって欲しかったけど…ちょっと添え物感が。
でも少女とブルーベリーの組み合わせはとても愛らしくキュンとしました。
(因みに私はあまり古事記を意識しなかったです。
作り手的にはいやしろよって感じですが、初見でそこまで考えようとすると私のキャパでは話に置いてかれる!と思ったのであえて放棄しました。すみません。
でも関連付けて見れた方がずっと楽しめると思います。でもちょっと謎のままにしておくのもいいバランスかもしれません。)
私の中に少年達はずっと生きていくと思います。夏の強い光でハレーションを起こしたみたいに焼き付きました。

白い布と水の表現が好きです。あと音の響き方!水琴窟の中にいるみたい。さすが京都の方(でしたよね?)

最前列で見せていただいたせいかライトが本当に眩しくて、まさに夏の光でした。
前の方に誘導したのはもしかしたらこの光も味わって欲しかったのかもしれませんよ。
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル

東宝

帝国劇場(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/07/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

何度観ても毎回感動してしまう、作品としての密度の高さ。
今シーズン3回目のレミゼは、今回の中では最も前で最も中央の席!
キム・ジュンヒョン・ジャン、笹本玲奈エポニーヌ、知念里奈フォンティーヌ、この3人の組み合わせは、個人的にはベストキャスト。
これだけ何度も観ているのに、また今日もそれぞれのエピソードで泣けてしまうのは、メイン数人だけを中心にした作品ではなく、その周りの登場人物一人一人にも人生があり各場面でそれが見せ場になっていることだと思います。それに加えて、歌も同じフレーズが歌う人物を変えて何度も出てきて、自然と覚えて身近に感じてしまいます。これらは他のミュージカルにはない特別なことと思います。

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

アマヤドリ

スタジオ空洞(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題747(13-173)
19:00の回(曇)。迷っている間に予約が締め切られてしまったので当日券で。1時間前、受付をお願いすると「見切り席か、立ち見の場合あり」という説明…に怯むわけにはいかず、ほとんど無意識に「はい、大丈夫です」、18:50から入場なので時間を持て余す。時間になり案内に従って下のフロアへ、幸い普通の席に座ることができました。L字の客席配置、「|」がメインの客席で、ミニ椅子1と普通の椅子2、上手側に2列。冷んやりしたフロア、やや暗め。出入りは3ケ所。中央に鉄製でしょうか(カフェの戸外にありそうな)丸いテーブルと椅子2脚(花模様)、上手の天井に鳥籠(鳥は不在)。19:01前説(90分)、19:05開演〜20:43終演。台本を購入。「フリル」以来の3作目です。(今回はスタッフでしたが)田中さんは「バタフライ」をみに行きました。

日本ではない「どこかの国」、長い戦争が終わった『カルタゴ』という港町にあるガソリンスタンド「カルタゴ・ノヴァ」でのお話。4月の「踊れ場」版は未見。右手さんは「露出狂(2010/5)」「コロブチカ2 (2011/6)」以来。

追い詰め、追い詰められ、表はどちらなのか。セリフ、間合い、カラダの動き、感情の揺れ、「撃滅不能部隊が迫る」(にしてはどこか長閑)なかでの心理戦。それを(文字通り陰で支える)照明…両手を駆使して切り替えと調整。最終日の公演でしたが来てよかったです。

ネタバレBOX

終盤、「エレファント」という存在が浮かび上がってきますが、ウィキペディアをみると「エレファント(映画)」の項が面白かったです。

これは「レプリカント」みたいな存在でしょうか、戦闘用では(機能的に)なさそうだし(ターミネーターみたいのだったらあり)、お手伝い用…ではないだろうし、極端な人口減少でもない。

オセロで一気にひっくり返ったような面白さでした。
天使はなぜ村に行ったのか

天使はなぜ村に行ったのか

熱海五郎一座

サンシャイン劇場(東京都)

2013/06/21 (金) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★

10周年だそうです。
5作目から見ている(去年は観忘れた)ので、6作品目だ。
本作は、少し切れがなかったように思う。毎回毎回いろいろな趣向で楽しませてくれるが、少しマンネリか。楽しみにしていたほどではなかった。

3月上旬にDMで先行予約案内が着たので、販売開始と同時にで申し込んだが、今回後ろから2列目、一昨年は前から5列目くらいだったのに一体どうして?

サンシャイン劇場は、座席が狭くて窮屈。来年もここだったら辞めるかもしれない。


「野菊の墓」ご来場有り難うございました!

「野菊の墓」ご来場有り難うございました!

NPO法人 演劇倶楽部『座』

シアターサンモール(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

終演後自分も周りも涙ぽろぽろ
詠み芝居という新しいジャンルを楽しみにしていましたが、予想を上回るすばらしさでした。そして一緒に行った友達はヒロインに恋していました(笑)

ネタバレBOX

お民ちゃんの動き一つ一つがキレイで、夢中になって見ていました。
雑巾がけだったり、ナスをもいだり、おじぎをしたときの首のラインがキレイ!など次はどうなるんだろう?とワクワクしていました。

途中途中、状況説明の詠みがあるのですが、それがまたステキで、スッと心に入ってくるんです。最初のたった一言でファンになりました。経歴もとても素敵な役者様です!

詠みと演技と舞踊とが溶け合った不思議な空間、ぜひいろんな方に体験していただきたいです。
アガリスクエンターテイメントコーヒーカップオーケストラ

アガリスクエンターテイメントコーヒーカップオーケストラ

アガリスクエンターテイメント

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2013/06/29 (土) ~ 2013/07/06 (土)公演終了

満足度★★★★★

こうゆうの好き
シットコムは、アガリスクの持ち味を良く出している。コーヒーカップは先日のコントレックスで拝見して今回が2回目。

このようなユーモアがふんだんにちりばめてられる作品は大笑いすることはないが、観終わったあとに余韻が残り、ああ楽しかったなっとと気分が軽くなったようだ。

本公演も観にいこう。

虹の瓶

虹の瓶

劇工舎プリズム

駒場小空間(東京大学多目的ホール)(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

お疲れ様です
よい85分間を過ごさせていただきました。
毒編の後に薬編を見ました。どちらも良かったと思いますが、個人的には薬編が好みだったでしょうか。
ただ、どちらの話も演出や、難しいであろう動きをやり遂げている役者をすごいと感じてみておりました。

ネタバレBOX

印象深かったのは、人が亡くなるシーンでの、役者の動きでした。死に瀕した苦しさが伝わってまいりました。

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