
夏の終わりの妹
遊園地再生事業団
あうるすぽっと(東京都)
2013/09/13 (金) ~ 2013/09/22 (日)公演終了
満足度★★★
平行線
シンプルなセットと滑らかに変化する照明の中、台詞やシーンが順番を入れ替えながら淡々と繰り返され、ある種の退屈感を覚えつつも引き込まれる不思議な雰囲気を持った作品でした。
「インタビュー資格制度」が制定されている渋谷区内の架空の町、汝滑町(うぬぬめまち)に住む女の話と大島渚監督の『夏の妹』と各役者のインタビューの返答が断片的に現れる構成で、物語性が感じられず掴み所がありませんでした。
沖縄の米軍基地や3.11、原発といった現在進行中の政治/社会的なトピックが淡々とした展開に現実的な引っ掛かりを与えていたのが印象的でした。
舞台奥のドアから手前に伸び、ステージから跳ね出した白い通路が5本並列に並び、それぞれに椅子が1脚置かれていて、各通路に1人ずついる5人の役者は椅子に登って跨ぎながら前後運動を繰り返し、時にはヨガマットを敷いてヨガのポーズを取ったりしていました。
台詞と動きが関連していなくて、役者間の関わり合いもほとんど無く、『夏の妹』についての「良く分からない」というコメントが、そのままこの舞台についての自己言及的なコメントになっていたのがユーモラスでした。
派手さは無いものの刻一刻と変化する照明がとても美しく、特に最後の消え入り方が印象に残りました。

蝶たちのコロナ
ゲネリス
国分寺市立いずみホール(東京都)
2013/09/19 (木) ~ 2013/09/20 (金)公演終了
満足度★★★★
言葉
上演時間90分。音楽だけでなく言葉とも反応する表現。タイトルから気づいたが、オイリュトミーは蝶の舞いに似ている気がする。

最高傑作 Magnum Opus “post-human dreams”
劇団銀石
ギャラリーLE DECO(東京都)
2013/09/17 (火) ~ 2013/09/22 (日)公演終了
満足度★
残念なお芝居でした
基本ファンタジーなお話なのに、重いというか、なのに深くないと言うか・・・
あんなに大きな声でギャラリー公演をやらなくてもいいと思いました

清水宏のサタデーナイトライブ3
ロイヤルマントルプリンシアター
OFF OFFシアター(東京都)
2000/01/01 (土) ~ 2000/01/03 (月)公演終了
満足度★★★★
全席自由
※実際の公演期間は1996年1月1日(月)〜1996年1月3日(水)です。こりっちさんでは1999年以前の公演情報は登録できないので現在できる一番古い日付にしました。

かもめ
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2013/09/04 (水) ~ 2013/09/28 (土)公演終了
満足度★★★★
「私は女優」対決?
ニ―ナ役の蒼井さんと、トレープレフの母親役の大竹しのぶさんとの、一騎打ち感覚の観る楽しみがありました。
個人的感想では、蒼井さんに軍配かな?
大竹さんは、以前、チェーホフの妻を演じたことがあるので、どうもそういう視点で、アルカージナの役作りをなさったのではと思いました。
以前、拝見した、Kさん演出の「かもめ」とは比較しようもないほど、喜劇としての面白さには満ちていました。
ただ、大竹さんの役作りには、少しやり過ぎ感があったのと、萬斎さんの演技意図があまり理解できず、戸惑った部分もあります。
生田とう真さんのトレープレフが、清廉な美しさで、青年の戸惑いを誠実に再現されていて、大変好感が持てました。若い頃、夢中になって読んだロシア文学の作中の青年が目の前にいるような錯覚を覚え、清々しい気持ちになりました。
ケラさんの演出では、トレープレフと母親の関係が、「ハムレット」のように描かれ、マザコン的な印象もありました。そのせいか、いつか、生田さんの演じる「ハムレット」を是非拝見したくなりました。

「TIME IS ON MY SIDE」(タイム イズ オン マイ サイド)
コンドルズ
JMSアステールプラザ 中ホール(広島県)
2013/09/05 (木) ~ 2013/09/05 (木)公演終了
満足度★★★★
身体ってきれい
変な意味でなく出演者(舞踏家??)の方々の体の線や動き、早さに円滑性柔軟性にくぎ付け。職業柄もあって「触ってみたい」とつぶやいて同伴友人にクスって笑われました。

FRIEND
CHAiroiPLIN
d-倉庫(東京都)
2013/09/17 (火) ~ 2013/09/18 (水)公演終了
満足度★★★★
わかりやすい!
開始10分、スズキ拓朗の体のキレに魅せられつつも、
これはこのままどうなってしまうんだろうと内々不安も抱いていたが、
いつのまにか、群舞に呑まれ圧倒。
台詞と歌があることで、なんとわかりやすく仕上がっている事か。これは良い意味で本当に観やすい。
特有の動きは支離滅裂?パントマイムを見せられているのか…?と最初は疑問だったのだが、だんだんとストーリーに滲んで行く様が見事。
まだ削いで良いところあるように思うが、長さも良い。
再演を希望。楽しませていただきました。これからに期待します。

『泡』(再演)
劇団 東京フェスティバル
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2013/09/18 (水) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★
もう少しエッジを立てても?
小名浜は、嘗て遊郭のあった地域である。風営法改正で、他の遊郭地域同様、ソープが多く建った。所謂浜通りにあるが、漁港でもある。今作では、3.11、3.12以降にここで働くソープ嬢、経営者、従業員と客の日常を描くことでドラマとしているが、やや、地元の人々のメンタリティーに配慮し過ぎた感もある。(追記2013.9.19)

るるる♪
ROUTE30
笹塚ファクトリー(東京都)
2013/09/11 (水) ~ 2013/09/15 (日)公演終了

『泡』(再演)
劇団 東京フェスティバル
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2013/09/18 (水) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
客入れの昭和歌謡も楽しんで!
政治ものを得意とするきたむら氏だが、今回は私の大好きな「幸福な職場」に次ぐ「良い職場」シリーズ第2弾と言ってもいいかもしれない。店長が何より良い人で、通ってくる客もなんだかかわいいおじさんたちばかりで、ソープ嬢たちには働きやすそうな職場だ。そんな職場を襲った地震、原発事故。取材が綿密で、深刻になりがちな話をユーモアを交えて進めるのがほんとうにうまい。客は自然に泣かされたり、笑わされたり、終わった後には「去年より今の方が状況が悪くなってるんじゃないの?}とか憤ったりしながらも、満ち足りた気持ちで劇場をあとにできる。
![[A.]](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/369/stage36952_1.jpg)
[A.]
エビス駅前バープロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2013/08/23 (金) ~ 2013/09/03 (火)公演終了

『∴』-ユエニ― A=B B=C ∴A=C
muro式
シアタートラム(東京都)
2013/08/24 (土) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

SUMMER PARADE
AnK
サブテレニアン(東京都)
2013/09/18 (水) ~ 2013/09/22 (日)公演終了
満足度★★★★
淡いもの・こと
作・演出の山内 晶は、少女漫画好きとか。で“カベドン”などという初めて聞く単語も登場する。話としては、男性型バイオノイド(劇中、アンドロイド或いはR2D2と呼称)とアラビア語で星という意味の那樹夢(ヒト科女性)との恋への道行きである。

お盆に家族でバーへ行く
BASEプロデュース
BAR BASE(東京都)
2013/08/12 (月) ~ 2013/08/18 (日)公演終了
満足度★★★★
お盆に一人でバーへ芝居を見に行く
面白かったです。
当日で行ったらキャンセル待ちで
狭い会場にぎゅうぎゅうでしたが
内容は文句なしでした。

ニールサイモン・作 「カルフォルニア スィート」
有機事務所 / 劇団有機座
萬劇場(東京都)
2013/08/20 (火) ~ 2013/08/23 (金)公演終了
満足度★★★
難しい作品かも…
これは日本で上演するのが最も難しい部類の作品かもしれない。米国のウィットやユーモア(この作品はユダヤ的思考が色濃いらしいが)に我々はいまだ慣れていない。特にこの作品は時代も少し遡るので、その点でもますますピンとこない。
「ニューヨークの客」はその最たるものだった。また、英語ではテンポよくリズムのある会話になるのだろうが、形容詞の多いこの会話劇は日本語にすると間延びしてテンポが落ちてしまう。会話が単調な分、もう少し感情の起伏があってもよかったと思う。
「フィラデルフィアの客」は素直にドタバタ感を楽しめた。町慎治演じたマービンぐらい、セリフにしろアクションにしろオーバーとも思える位がちょうどいい。
「ロンドンの客」はいかにもありそうな女優の舞台裏を描いた作品で「さもありなん」。
「シカゴの客」はドタバタでグダグダというのが素直な印象。ぶつかって怪我をするのがちょっとわざとらしく見えてしまった。
どなたかが書いておられたと思うが、ルームメイクのスタッフの女性の心温まるエピソードを最後に持ってくるなら彼女自身のストーリーも付け加えてもらえると有難かった。(でも原作がそうそうなってるんだろうね、きっと。)

ブローヴン
少年ギ曲団
シアター風姿花伝(東京都)
2013/09/18 (水) ~ 2013/09/22 (日)公演終了
満足度★★★
絵本
セットから受ける印象と観終わった感想が絵本のようだと思いました。
少し分かりづらかった気のする導入部分から、結末まで予定調和でしたが、それが良かったかと。
細かい笑いより、本筋をもう少し細部まで描いてくれたら、より好みでした。
照明を利用した小道具の傘が良かったです。

『泡』(再演)
劇団 東京フェスティバル
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2013/09/18 (水) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
面白かった
3.11の震災後の小名浜が舞台とあって、復興の厳しさや辛い生活を観ることになるだろうと少し身構えていた。しかし、そんな気持ちはすぐにほぐされる。目の前で繰り広げられている景色に特別なことはない。どこにでもある、人と人との触れ合いそのまんまを観ていたからだ。
恵比寿と小名浜は近所と呼べるような距離ではないのに、この『泡』を観てると客席と舞台ほどの距離に縮めてくれる。遠い異国の話ではない、地続きで当たり前の日常がそこにはあり、その日常で起こっている問題は我らの問題でもある。
被災地の話なのに「面白かった」と抵抗なく言えるのは、深刻な問題を抱えつつも前向きな作品だからにほかならない。

『泡』(再演)
劇団 東京フェスティバル
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2013/09/18 (水) ~ 2013/09/23 (月)公演終了

hedge
風琴工房
ザ・スズナリ(東京都)
2013/09/11 (水) ~ 2013/09/18 (水)公演終了
満足度★★★★★
風琴工房さん
「葬送の教室」から2回目です。前回がなんとなく重い観劇感だったのに比べ、今回はどこまでもスタイリッシュで躍動的。かっこいい風琴工房さんでした。

最高傑作 Magnum Opus “post-human dreams”
劇団銀石
ギャラリーLE DECO(東京都)
2013/09/17 (火) ~ 2013/09/22 (日)公演終了
満足度★★★
もっと軽く!
所詮SFフィクションなので、もっと軽く考えたほうが良いのではないでしょうか。
理屈で考えたら、矛盾だらけになってしまう。