「ラストシャフル」
劇団 浪漫狂
シアターサンモール(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
選択と集中が必要
劇団初見。プロットは面白い。
終盤グタグタな展開。泣かせのシーンには集中して、後はテンポ良く演ってもらったほうが、良いと思う。
波田陽区さんは、よいアクセントになっていた。
カンパニーの姿勢には、好感。
つかまえてごらんなさい、箸で
GORE GORE GIRLS
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★★
復活!
棒立ち、下手ウマが戻って来ました!
ネタバレBOX
途中ちょっと中だるみ感はありましたが、これぞGORE GORE GIRLSの真骨頂と言える作品でした。
独身としてでしか生きられない男たちの集まるシェアハウスで、独身の権化の一人と思われた男が結婚相手を連れてきたことから起こる騒動。元々の彼らは会話する女性といえば大家さんだけで、その大家さんもモテる男女は好きではないといった感じの女性でした。
クソメンたちのモテないことへの鬱屈とした自虐ネタが、棒立ち、下手ウマで緩く表現されるところに何とも言えない味わいがありました。
彼らの持つ独身力は独身を誓った血判状を丸めたボールをキャッチボールするときのパワーに比例します。ベテラン男性は凄いです。シェアハウスに入って一年の青年は弱いボールしか投げられませんでしたが、結婚が何だみたいな言葉をブツブツ吐いてから投げると少しパワーがついていました。入籍したばかりの男も投げてみると物凄いパワーがありました。
独身力の高まった彼らは妖精に昇華するというバカバカしい展開があり、暗転後にこの世に残っていたのは入籍した女性と未練のあった青年という皮肉なオチには入籍した男が可哀想でちょっと後味の悪さはありましたが、いい伏線の回収ではありました。
魔女の猫探し ご来場誠にありがとうございました!
劇団東京乾電池
アトリエ乾電池(東京都)
2013/10/28 (月) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★
演出不足?
いちおう魔女のお話なのだから、スモーク、おどろおどろしい効果音、凝った照明などによってもっと妖気を醸し出して欲しかった。お陰でいまいち劇世界に入り込めず。
でも、二人のベテラン役者の達者な演技により、別役実の原戯曲が持つ笑劇の部分はしっかり堪能できました。
と同時に、別役戯曲の舞台化がいかに困難かを感じたのも事実。
演じる際の力の入れ加減、間の取り方などに試行錯誤の跡がうかがえて、稽古はさぞや大変だったのだろうと思ってしまった。
ネタバレBOX
どこまでが現実でどこまでが妄想なのか分からない別役作品は本当に面白い。
実在するのかさえ疑わしい猫を可愛がる魔女の姿にはガラクタで心の隙間を埋めるゴミ屋敷の主(あるじ)にも通ずる、人間に普遍の淋しさが感じられて身につまされた。
最後
ロスリスバーガー
新宿眼科画廊(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/03 (日)公演終了
満足度★★
歌がすごい
脚本については、どういうストーリーなのか正直わからなかった。演技もちょっとわざとらしさやキャラクター感を感じました。初見なのでそういう劇団なのかもですが。
作中の歌がすごい良くてcCD売ったらいいのにと思いました。彼女、あの衣装であの体格でAKBばりに踊ってくれたらなおよかったのにな。
オールナイトイッポン
HYP39
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/10/31 (木) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★
よかった
おもしろかった。すごい展開でおもしろかった。
音楽劇「赤毛のアン」
DGC/NGO 国連クラシックライブ協会
東京国際フォーラム ホールC(東京都)
2013/11/02 (土) ~ 2013/11/03 (日)公演終了
満足度★★★★
よかった
最高でした。すばらしかった。とても感動しました。
秋のソナタ
ぴあ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2013/10/25 (金) ~ 2013/11/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
感情化されたモダン・アート
光と闇、そして音、レンブラントの絵画の中に迷い込んでしまったような感覚に襲われる。佐藤オリエさんが素晴らしいのは言うまでもないが満島ひかりの芝居は元来彼女が保有する激烈な感情表現に繊細さが加味され円熟の域に達する。テキストが難しく内容をすべて追えるわけではないが、光と闇と音の演出、佐藤オリエ、満島ひかりの演技、存在が、直接観る者の潜在意識を揺さぶり、共鳴した感情の波に翻弄される。美しく苦しい闇。
ショーシャンクの空に
フジテレビジョン
サンシャイン劇場(東京都)
2013/11/02 (土) ~ 2013/11/10 (日)公演終了
満足度★★★
嘘だから信じられるというパラドックス
休憩2回込みで3時間。映画の爽快感が苦手だったので、「彼(主人公)は本当は存在しなかったかもしれない」とした喜安浩平さんの脚色のおかげで入り込めた。作品のテーマである希望を目に見えない、形もない不確かなものと徹底して描くのもいい。初日はいろんな側面から本調子でなかったようなので、★は辛目。でも初日以降の伸び代に期待大。東京公演を経た各地域公演はおのずと完成度高くなると思います。
ネタバレBOX
壁に張っていたポスターの女優が出てきて、語り部になるのもいいですね。若い女性の生命力で舞台が息づきました。壁を掘る音と原稿用紙にえんぴつで書く音とがシンクロするのも良かった。
ハムレット異聞
DANCETERIA-ANNEX
あかいくつ劇場(神奈川県)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/02 (土)公演終了
満足度★★
練習不足
オープニングの歌唱は霊が歌うということで態と声を出さずにいたのか? 音楽劇と銘打っているのだったら、もっと悲しいトーンで表現するなどという方法があったのではないだろうか? ピアノも凡庸な演奏でプロとしては聴くに堪えない。おまけに役者が矢鱈に噛む。蜷川演出ほど厳しいことは要求しないにせよ、本番でこれはない。役者が観客に背を向けるだけで科白が聞こえないなどということもあった。主役以外は、基礎からやり直した法が良いのではないか? シナリオは原作をかなりアレンジして、それなりに面白いものになっていたが、舞台美術のセンスも無い。我楽多をそのまま置いただけのような杜撰なものなのに、照明で調整しない場面もあった。照明で調節できないなら、せめて布で表面を覆う程度のデリカシーがあって良い。
女王蜂
立教大学演劇研究会
立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)
2013/10/29 (火) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★
見応えのある力作。。。
力のこもった力作でした。舞台の使い方もなかなかユニークだし、役者陣も実力のあるキャストが揃っていて非常に見応えがありました。
またエキサイティング席という発想も面白い(自分はさすがに一般席で観劇したけど…)。
確かに学生演劇というカテゴリーで観ると非常にレベルが高いなぁと感じるけど、贔屓目なしで観てしまうと、全体的に広く浅く(薄く?)な印象は受けました。〈上演時間2時間10分〉
ネタバレBOX
『皇室』や『新興宗教』といった重たくデリケートなテーマを扱っているだけに、尚の事、もっと深い洞察とリサーチが必要なのかなぁと。登場人物も多く関係性も複雑なのでやむを得ない部分もあるかと思うけど、もっと観る側を悩ませるくらいの”説得力のある問題提起”が欲しかったかなぁ。
ギャラクティカ・めんどくさい。
劇団鋼鉄村松
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★★
意外にも哲学!!
如何にも少年ジャンプファンの村松氏の作品らいしい、と言ってしまえばそれまでなのだが、デカルト以来、西欧の中心的思考法であるdualismの問題として捉えると頗る面白い。一方の極にニヒリズムをもう一方の極に何かaffirmativeなrealismかromanticismを置いて、双方が在る主題に就いて論じ合うシュミレーションのような楽しさがある。今作の場合は、それが、未来に於ける編年体の歴史として紡がれてゆく。片や“めんどくさい”を標榜する“めんどくさい銀河帝国”片やここから独立した“おもしろい星団連邦”。標榜するのは無論、“おもしろい”。互いに異なる原理でも戦争や支配・被支配は成立するのか? 戦えるとして勝敗の行方は? 等々、一見、馬鹿らしく見える中に仕組まれた、深遠な二元論的世界観。楽しめる。
ギャラクティカ・めんどくさい。
劇団鋼鉄村松
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★
おとなこども
「おもしろい」と「めんどくさい」の二元論というのは、キーワードとして大変よくできていると思いました。物事を多面的に評価するのに、ここまでわかりやすく、そして真理を突いこの二つのキーワードを思いついた時点で、脚本として9割がた成功だと思いました。
たいへんよかったです。
ネタバレBOX
気になったのは結論の出し方。
「現実の銀河が待っている」という言葉から僕が感じたのは、少年ジャンプからの脱却。大人の結論の出し方だと思いました。
僕だったら銀が滅亡させちゃうだろうなあと。
戦争をやめてしまってはいけない。二つのイデオロギーは分かり合うことなく、平行線をたどり、そしてやがて宇宙は崩壊する。そういう方が僕としてはリアリティがあったかなと思います。
しかし、「戦争と平和」の本質というか、イデオロギーというのは所詮ひとつの世界をどうやって見るか、ということで、両者の間に違いは無いのだ。という結論の立て方は、大人の余裕でありながら、理想主義的でもあり、なんだか微妙な気分になりました。
オーバーテクノロジーでつかいこなせない技術とか、「おもしろいかどうか」が戦局のカギを握ったりとか、すごくリアルだった。し、風刺が効いてるなと思った。
止むに止まれず!
ソラリネ。
上野ストアハウス(東京都)
2013/10/30 (水) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
ドリフ魂、復活!ー観客の心を揺らす
往年の「ドリフターズ」を彷彿させる…。
この劇団は シチュエーション•コメディを最大限に活かす、「誤解」請負人ではないか。
ネタバレBOX
長男•鈴原あきら (大坂のどか)が女に なって帰ってきた!?
先日、劇団ヨロタミの舞台『兄弟ノート』を観劇したが、その序盤でも 「長男が女になって帰ってきた!?」シーンが あった。反応の仕方が 似たり寄ったりだった点は何故か…。
日本の家族観というよりは、生粋「茶の間エンターテイメント」であったように思う。
シチュエーションに ひたむきであり、茶の間の小物セットは 当然のこと、役者も「ドラマ」としてのリアリズムを目指す姿勢が伺えた。
次女•鈴原瞳(服部あつえ)や住込み•中田竜次(天野哲也)などの足を掴む、突き飛ばす、等の仕草は画一期的だった。たとえば、「向こうに行かせたくないよ〜」という心情を表すコメディタッチのポーズだとしても、毎回 同じ「圧力」である必要はない。
あきら の婚約者•金子真一(木村慎一)が父親•鈴原正隆(剛たつひと)へ挨拶しに行こうとするシーン等は「他人」だからこそ笑えた。
ただ、もっと相手との関係性を踏まえた上、バリエーションを増やすべきだと思う。
正隆が瞳の二股疑惑ではなく、長女•鈴原はるか(藤島琴弥)と瞳の彼氏•藤田芳郎(馬庭良介)の交際疑惑に視線を向けた展開も 心の中で残念がった。二股疑惑の方が おもしろい。
まるで複雑な連立方程式を解くような舞台だ。そして、人間の「思いつき」等を巧妙に利用し、ドリフターズの「柔らかさ」を復活した。
超高層ビルディングは 大地震の際、ゴムのように揺れる。東日本大震災でも、東京の超高層ビルが 揺れる映像が流されたので、ご記憶の方も多いだろう。
なぜか。
鉄筋コンクリートがポキリと折れないよう、ビル自体 揺れることでエネルギーを放出させるのだ。
私は本作『止むに止まれず!』も、日本の家族観や複雑な関係性(=鋼)とドリフターズ(=柔)が両立した、超高層ビルディングだと思う。
そして、その場にいる観客の心をゴムのように揺らすのだ。
安心して、気ままに楽しめて、家族という一大テーマを考察できる。これは有意義だろう…。
♪ご来場ありがとうございました♪ トラブルショー
ミュージカル座
光が丘IMAホール(東京都)
2013/10/31 (木) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★★
こんなに笑えるミュージカルは初めて!
ミュージカル座、再々演の「トラブルショー」
ほんとよく出来た本。一幕の伏線が二幕で活きる活きる。
演者も演技力が高く、台詞ひとつひとつがツボに入って笑えて、観ていてとても気持ちいい舞台でした。
構えずに何度も腹から笑える舞台は思うほど多くない。
面白いと思って、また次の日も観にいきたくなる舞台はそうそうない。
この舞台はほんとその数少ないうちの一つだと思う。
ほんとにいいもの観させていただきました。
また再演があれば必ず観に行きたいです。
ネタバレBOX
「そんなんだから、ミュージカルはダメだってタモリにもバカにされるんだよ!」っていう台詞(※細かくはうろ覚え)はかなりツボでした。
この「トラブルショー」ならタモさんもきっと楽しめるのではないか?と思えた舞台でした。タモさん関係者、見てたらぜひタモさんに教えてあげてください(笑)
森の別の場所
時間堂
シアター風姿花伝(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/11 (月)公演終了
満足度★★★★
父と子の関係が・・・
こういう海外翻訳劇をみせてくれることは本当に有り難い。
そうでないと、おそらく一生知らないまま終わってしまうからだ。
主宰も話していたが、新しいものでなくても、探せば世界にはいろいろと良い戯曲があるというのは同感である。文化も習慣もちがう他国の戯曲は日本のそれとは感覚的に違うので魅力的。ぜひ継続期待します。
リリアン・ヘルマンの口の悪さ、会話の中に時々意味不明な台詞があるなど興味深いアフタートーク面白かった。
さて肝心の舞台だが、父と子の関係があそこまでこじれるとは寂し過ぎます。
【ご来場ありがとうございました!】退カヌコビヌカエリミヌヌ
ロ字ック
サンモールスタジオ(東京都)
2013/11/02 (土) ~ 2013/11/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
いらっしゃいませを言ったら怒られた思い出
客演参加の横山将士さんにご案内いただけて良い劇団さんとの出会いができました。
感謝感謝でございます…!!
またひとつ面白い方々を知ることができて嬉しい限り!
感想を語り合う相手がおらぬのでこちらに全てを吐き散らかしいたします。
全てはネタバレBOXへ。
ネタバレBOX
およそ90分。
スーパーのバックヤード(従業員休憩所)で働く人達の日常に
ドロドロの現実風景のスープに辛味のある香辛料をブッ込み
非常に濃厚な味付けに仕上がった人間模様。
登場人物はどこを観ても色のくっきりした曲者揃いで、
誰を観ても印象が付く作りこみ様。
スーパーあるいは販売系のお仕事経験者ならば思わず頷く事が多々あるハズ。
細部に至るまで漂う職場臭の強さに、僕も過去に働いたバイト先を思い出す始末で、諸所かつて働いた店のパートさんや先輩やらの顔を浮かべた次第。
職場恋愛の話に留まるかと思いきや、
唐突に流れ込むシュートな展開に戸惑いの渦に飲み込まれ、
おいおいおいどうなんだコレという具合に息を飲み見守っている所に
「おやまだ」vs夜勤隊メンバーの事件勃発!
恋愛感情は舞台の上で悲しく駆け回る頃、切なさというのかなんなのか、
ユキの気持ちが何度も零れ落ちるシーン、悲しさで涙がせり上がる…!
以下だらーっと各役感想です。
吉田:どこか諦めた感じといい、他人と接していても防衛線を引いてる感じといい、かつての傷を負ったまま今に至る雰囲気が滲み出ていて良かったです…!その為、たまに出る笑顔がどことなく淡い悲しみを帯びていてそこまた良いなと思ったり。後半のカップラーメンを食べるシーンにどことなくエロさを感じました!
小山田:はじめユキとの絡みで優しい性格の人かーと思わせておいての自分を悪者のように演出する振る舞いを吉田にしときながら、中島に告白できなかったシーン!根っから良い人なんだなと再認識しました。カミングアウト後、吉田のクチビルを奪おうとする場面ではドキドキしましたが異性に興味は無いと一言置きセリフを残すあたり死に体に近い吉田の刺激になったのかなと思っています。
大森・三村・外岡:まとめてしまうのは申し訳ないと思う部分と、このパートタイマー三連星のハマりっぷりの強さがあるという部分が共にあるのですが今作では3人一組な動きでしたのでまとめさせていただきます。
話の流れで欠かす事の出来ない屈強オバサマパートタイマーなわけで、
会場でもこの面々が出たらハズさない重要な拠点となっておりました。
大森が激しいテンションでパスを出し、三村が巧みにセットを施し、豪快に外岡がボールをネットに叩き込む!この華麗な連係プレイは圧巻です。
特に外岡役の孫さんの空気感というか存在感というか笑いを生む空気を作れるってこういう人のことなんだなと、非常に勉強になりました!
松永:あーーー居る!!居るよこんな人!という印象が強く、別れ際の理由もまたありそうだわあるはこういうパターンというか、不倫のきっかけはどっちから始まったんだというところでこの方の見方も変わると思う今日この頃。終演後の普段モードの山田さんを観てはじめてこの役柄はホント芝居だったのだと実感しました。
中島:全員中島みたいな性格の人間の集まりならばこのスーパーは平和だったに違いないと思わせつつの大胆な行動がありましたよ、っていう男らしさは逆に好感を持ちました。そんな綺麗どころだけの人間なんかいるかよ!っていう部分好きです。事件以降小山田に対して少なからず見る目は変わってしまったのではないかなーと思わざるを得ないですが…。
柿崎:終演後、その堂に入ったベテラン店員独特の風貌といい、店長に対する揺さぶりや不敬な感じがすこぶる良かったので「こ、怖くて…良かったです」と小学生ばりの感想と握手を求めてしまった位に、手の焼かせっぷりハンパ無い腫れ物夜勤帯リーダーとして日夜店長をいびっている感じが良かったです!でも割と謝る時はスンナリするので、根っこまでは腐っていないのかと思うと更正して時期店長となる道もあるのかなと思ったり。
サッコ:見事にオツム弱いガールを演じられており、小山田に絡む姿に不快感を与えるくらいにやりきる姿は素晴らしいの一言に尽きます!衣裳的に、なのか胸元がちょいと刺激強い瞬間があってうろたえるときも多々ありましたが役的なものかと思えば問題ないですよねきっと!サッコは環境にすごく左右される純なコなのかなと思うと気の毒でなりません!
ユキ:好き故に小山田に執拗に絡み、実らぬ恋と分かりつつも諦めない尖った恋愛感情を惜しまない姿勢が可愛いくてたまりません…!後半で小山田と夜勤帯の争いに発展した後の好きの連呼、不憫すぎて嗚咽が出掛かりました…。多分あきらめないんだろうなぁ。
イサオ:夜勤帯メンバーとして、話の上で彼らを憎まれ者に仕上げるのに不可欠の存在。彼が煽りに煽り、徹底的に小山田に執拗な嫌がらせを与える事が後半のキーになっていると思うとイサオの勢いでどれだけ観客に不快感を与えるかが重要なのかなと思いますし、実際イサオを軸に夜勤帯メンバーが小山田をいじめる姿には芝居とはいえ本気に腹が立つくらい迫真のチームワークだったと思います!悪役たれ!
タマミ:すっごい元気な新人さん、というところでしたがインパクトが凄い。不思議ちゃんにしてはそれだけに留まらないし、愛されるタイプの変わった娘という立ち位置として強烈に存在していると感じました。やっぱり元気な娘さんっていいものですね!
鈴木:渋味といい朽ちた感じといい、くたびれた雰囲気といい、ワケありな部分といい、缶詰誤発注しちゃうおっちょこちょいで使えない人扱いされそうなオーラといいなんて吸引力のある人なのかと板の上にいるシーンは視線が行ってしまう強味が凄い!もうなんというか、見てるだけで応援したくなる儚さを身に纏っている感じが素敵です!
西本:誰か支えてあげて…と本気で心配してしまうナイーブ店長様。居る、居そう、居るだろうよこんな店長。本社と現場の板挟みに胃を痛め、先が不安な印象を与える悲しきマネージャー。実に居そうで、セリフの部分部分、ホントの店長も言うであろう文言と雰囲気が見事に融合されて、正に店長の姿であると思います…!
好井:ラゲさん、とても良い位置に登場されているなーと思いつつ、ラスト前に客席後ろだったものでスグ前に来るかなーと思ったりすると、結構後ろにいらっしゃいましたねwこの人はどこぞの作業場の事務仕事で毎晩遅くまで残業してる人なのかなーと勝手に想像しておりました。
この日初日という事で、初日乾杯という貴重な経験をさせていただきましたw
ごちそうさまでございます!
受付の皆様も好感持てる素敵な方ばかりでありました!
後ほど今日いただいた限定配布DVDを拝見したいと思いますw
また次回作も観に行きます!
皆様初日お疲れ様でした!
森の別の場所
時間堂
シアター風姿花伝(東京都)
2013/11/01 (金) ~ 2013/11/11 (月)公演終了
満足度★★★★
初リリアン・ヘルマン
日本では知られざる世界の名作戯曲を発掘という企画は非常に面白いけど、何で今コレって気がしないでもない。
オールナイトイッポン
HYP39
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/10/31 (木) ~ 2013/11/04 (月)公演終了
満足度★★★★★
泥水啜って命を繋ぐ
久々に芝居を見て腹から笑いました。
今現在の演劇界の真逆?を行くような、アンチシャレオツ、アンチスタイリッシュ、な舞台。
ネタバレBOX
悪口や自虐のセンスが秀逸。「デスバレー」には爆笑しました。
劇団員は皆男の方でしたが、イケメンではないのに何故か皆さん魅力的で、引き込まれました。演劇っぽいお芝居と、リアリティのある映像のようなお芝居との差があるのに、演出の力なのか、無理なく見れました。
女優陣は美形揃いですが、迫力満点。豊さん、努力しないブスが嫌いなのですね。当の豊さんは、舞台から降りると可愛らしい方でした。
旗揚げ公演とのことですが、補助席を出しても足りない程の集客で驚き。もっと大きなハコでやるか、追加公演を希望します。
山月記の夜
劇団SOFT GEAR
岡山禁酒會舘 中庭(岡山県)
2013/10/25 (金) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
参組:「これがソフトギアの面白さだよ~ん!」
“チームびっくり箱”はさしずめ大リーグボール。
キャスティング見て、「あ、空也さん、またニューハーフ演るんだ~」と思ったのですが、今回は一応“彼”。・・・もしかしたらゲイかもしれんが・・・。タッグ組むのは未知数俳優・タケナカ君の“男”。・・・あんまし嫁や子供が居る様には見えんが・・・。そして、一番の特徴は朗読役のロドさんとゴトウちゃん。他の組の朗読が白菜漬けや沢庵で、「ボクら、メインディッシュとご飯の為に頑張りま~す。」だとすると、いきなり大皿に盛られた激辛キムチを喰らったカンジ。只の添え物じゃあ終わりませんぜ。
とにかく、4人全員が自己主張。仁義なき戦いが静かに繰り広げられて、誰が何所でどうしているか、もう一瞬たりとも目が離せない! 選り取り見取りの個性派俳優を取り揃えてるソフトギアの強みですね。個人的には・・・・一番好きかも。
山月記の夜
劇団SOFT GEAR
岡山禁酒會舘 中庭(岡山県)
2013/10/25 (金) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
満足度★★★★
弐組:「これがソフトギアの魅力よね!」
個性派女優織田殿による“女”と、流される不遇な演技に定評のある(?)書上氏による“男”。飴色さん(これからというのに、退団だなんて残念です。またいつか戻って来て下さい。)とポチ君の語り口はなんだか可愛目で、それがトトカマっぽい雰囲気を出してます。“チームライン”は所謂変化球かな。
ストーリーを引っ張ってゆくのは“女”なので、極端な話、“女”のキャラクターによって、話の雰囲気がガラリと変わるし、「この後どうなるのか」という予想も違って来るのです。織田さんの“女”は、最も“コワイ”女。よりにもよって、この“女”と出逢ってしまった男は本当に不運。私が観たのが、夕暮れ時でタイムリーにカラスの啼き声が響き渡った(野外劇ならでは!)りして・・・正にホラーの世界。「怖え~~~。けど、こういう“大化け”が拝めるのがソフトギアの醍醐味だ。」・・・そう思うのです。