LILIES
Studio Life(劇団スタジオライフ)
シアターサンモール(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
進化
2009年の版とかなり異なる演出でしたか楽しめました。ライフの美しく緻密な世界は毎回良い意味で期待を裏切ってくれます。青木さんは素晴らしい役者さんですね。女性の心理をあんなに上手く表現出来るとは・・
【追記予定】
アクアリウム
DULL-COLORED POP
シアター風姿花伝(東京都)
2013/12/05 (木) ~ 2013/12/31 (火)公演終了
満足度★★★★
流石
脚本がよく出来ており、見世物としての破綻がない安定感は流石です。堀さんの芝居も瑞々しく、楽しい時間を過ごしました。
Touch~孤独から愛へ
東京演劇集団風
レパートリーシアターKAZE(東京都)
2013/12/23 (月) ~ 2013/12/25 (水)公演終了
満足度★★★★
学校で見ました!
私の通っている高校に来てくれ、このTouch〜孤独から愛へというはなしの演劇を見ました。
高校生の私には、ちょっと難しいかな〜??という内容でした…
それに、時間が長い気もしました。
でも、とても考えさせられる内容でした!
私は、観劇が趣味なのでとっても楽しんで見ることが出来ました。それに、機材とかの後片付けも手伝わせて頂き、とても貴重な経験になりました。
と モロ ライブVol.1
劇団 と モロ
うまいもん屋 So(東京都)
2014/01/03 (金) ~ 2014/01/03 (金)公演終了
満足度★★
役者と呼べるのは一人だけ
師匠のモロ師岡が前説をやったり、進行をやったりと変わった展開であったが、上演作品は、ショートショート、落語、コント、朗読と多岐にわたった。残念乍ら、役者としての力を感じたのは、袴田健太氏一人だけであった。師匠も、楽屋裏をバラすことが出来るのは良いが、捻りに欠ける。パンチも無い。袴田氏を除き、全体レベルで舞台役者のプロというのは厳しい。従って全体評価の星は2つ、袴田氏のみ4.5。
MEMENTO
カメハウス
道頓堀ZAZA HOUSE(大阪府)
2013/12/27 (金) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★
死なない 戦うことが生きている事
戦いは永遠に続いていく 死なない事で 戦うことが生きている事のように見えた。 私が、物語に付いて行けてないかも、観れていないかも、もう一度見たいお芝居です。
ネタバレBOX
風の音 舞台中央に柩のような形 客席側へ階段で下がって上手にカウンターと椅子 しもても階段 舞台中央の壁にはクロスが描かれている。
クロイツは死を望む、400年ドミニクは吸血伝説を記事にしたい、 クロイツ タナトス血、 赤灰の町 何歳 321 バババッ 銃声 オペが必要 ドミニクは走る 輸血を嫌がる 寝ましょう カッカッカッカ 時計の音 歯車が回る(傘を歯車に見立て縫って作っている) 居ない 何している 寝れない 死なない病気。 わっ起きた3日も寝ていた ベアトリクス 宿屋の主人 あんなことがあったから ディコーダーを吹きながら 喋れない(ディコーダー上手く吹きます) 店の前で倒れていた なぜ助けた 主人に似ている イベルダ 飛行機乗り 遠くの空から響かせる音 待っている やめなさい待っても同じ 霧 黒い霧 おかしくなった 協会へ避難 銃声がなる ヴィベル(クロイツ)が打たれた 起き上がる 打たれる 起き上がる 大丈夫 ベアトリクスさん 大丈夫あなたは悪い人ではない(後ずさり) 大丈夫(近づく)大丈夫あなたは悪い人ではない(後ずさり) 大丈夫(近づく) 大丈夫あなたは悪い人ではない(後ずさり) 大丈夫(近づく) にんにく 十字架 銀の杭 死ねない ベアトリクス:私のほうが日を浴びれない。(正常と異常が混乱しているような) バラか酒場はあるか 苦しむ 記憶がない ヴィベル すべての内蔵が抜き取られている 心臓があれば動ける 解剖すれば判る やれ ダンスと手術 切られている姿。 // それだ 27日 7日前 7日後の記憶もある あ血が足らない いらっしゃい 何か 早く アントーニアバッハマンさん聞かせて イミタートユーベルだ 墓場に案内しろ モルグ 魅了 操る。 ヴィベル血をもらってくれ 死刑 銃声 助ける。 タナトスの地のありかを知っている。ヴィベルを牢屋へぶち込んどけ ロート様ヴィベルがこの町にいます。 // お前 臭い スラムなめるな 馬鹿にするな 友達は分け合う ガヴォット ヴィベル 飯だ食え ヴァンの血400年 血を食う パンを食ってみろ 血を輸血 死ねない人生 クラウディア アルタイル モルグ?の心が欲しい ダンピール(半分吸血鬼の血)が3人 伝わる歌 タナトス 青い血 死ねる 俺も手伝う 探す 30分後に落ち合おうドミニク 400年前から血が私の中に この記憶は 村で ここにいる 血の記憶 タナトス 大きな船 なんだその血 吸血鬼だろ ヴァンか? リズムで話せ // 心があった 友に出会った 世界はすべて奪った ダメだし クラウディア グール体操 踊ろう 客席から3人 // 人間 ロゼ族 青い血 タナトス ペスト 時は動く 戻ろう時間?何に追われている 心臓を戻して 私には効かない君の魅了 既に魅了されているから // ・・・血を飛ばして助けるヴィべル ベアトリクス:夫を生きかえらして あなたの血が必要 騙されるなうそだ あなたは死にたい あの人に命を与えて 飛行機の音 一人にしないでお願い // 渡してもらおうかその心臓を 赤まむし、ナマたまご(精がつくもののネタ) 戦う純血 大地に返す400年 アンブレラ殺しにきた 弱い 俺には勝てない なぜ生きてる 人じゃない ヴィべル死にたいのだろ ヴァンの血を 俺の血を返せ あと二つ 生きようとすれば死ぬ 逆に流す 手術をしなおす 二人の戦い 時が止まる ヴァンにロゼの血 人の血が流れた ヴィべルは血を吸って戦う 心の中に・・・ さよならヴィベル 青いバラを食べる 私は待ちます 主人を いつまでも ゆっくり 時間はある
戦いは永遠に続いていく 死なない事で 戦うことが生きている事のように見えた。 私が、物語に付いて行けてないかも、観れていないかも、もう一度見たいお芝居です。
空飛ぶ☆コメディキャラバン
to R mansion
こまばアゴラ劇場(東京都)
2013/12/25 (水) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
小心ズ toRmansion おさらスープ 全公演‼
toRmansion「The Show」「Magical Mystery TouR」
おさらスープ「My Exploding Family」
小心ズ「A Day In the Life Of Miss Hiccup」「ケセランパセラン」
全公演観させて頂きました!
どの作品も非常に面白かったです!
外国の方や 小さなお子さんが笑ってしまうように どの作品も言葉が理解出来なくても楽しめるほど 分かりやすく そして純粋な作品になっていて 観劇すると笑って浄化されるような気分になりました。
(さらにもう一つ言うとすれば 出演者・スタッフの皆さんのお子さんへの対応があまりにもプロ過ぎて 幼稚園にいるような錯覚を起こしましたw)
toRmansionのステージはアトラクションのようなスピード感 漫画を読んでるようなファンタジーな演出 お喋りやアドリブも所々入り ハプニングが起こっても誰もびくともしない抜群のチームワークの良さが出て 思わず「すげぇ」と感動してしまいました。
ちょっとしたタイミングが命とりな程 計算し尽くされた音と照明と歌の集大成を見させられたのが 小心ズのステージ。お客さんと一体になって創り上げていく新感覚な舞台でした。童心に帰れる純粋な世界ですが、純粋過ぎて胸が苦しくなる作風もステキでした。
おさらスープは小心ズ ヤノミさんの得意技ともいえる 絵本のような物語 そして歌と音と光 toRmansionの動き・ダンスが合体したような作品で、 ピュアで笑える 素晴らしい劇になっていて もう一回観たい!さらには続編が観たい!と興奮するほど面白かったです!
長くなるので 公演内容に触れる事と新作の事はネタバレに書きました・・・
ネタバレBOX
「The Show」はおそらく ストリートなどで披露するネタを劇場用に編集したり 繋がりを修正した作品だと思うのですが、ラストで全部がきれいにまとまり 感動しました!(セキュリティゲートの職員さんが恋をする物語) 海外公演などで忙しい劇団なので 劇場公演を観れて本当に良かったです!
おさらスープもただ爆裂なだけでなく素晴らしいテーマがあるのが良かったです。 他人が出会って愛し合い そこで生まれた何よりも大切な子供「おちび」が成長していくんですが、ラスト おちびが第一声発した時に巻き起こる感動が半端無かったです!
小心ズの新作「ケセランパセラン」はブログでも書かれている通り 本当に生まれたばかりの新作。何度も上演されている「ミス・しゃっくり」と比べてしまうと 完成度はあまり高くはないですが、未知なる妖精 ケセランパセランに対して 手紙を読まされたりして観客がだんだん保護者のような気持ちになって ケセランパセランを応援したくなる そんな優しい作品でした。
口うるさい辞典のおじさんの発する言葉はどれも今を生きている人にとって耳の痛くなる言葉ばかり。辞典のアドバイスを受けながら 何匹もの蛍に励ませられながら(真っ暗な舞台に蛍が出現する夜のシーンは本当に感動しました!) 保護者と化した観客に見守られながら ケセランパセランは成長していく人間にとって基礎的な何かを学ばさせて頂いた舞台! 是非色んな人に観てほしいし いろんなところで上演してほしいと思いました!
純粋な舞台ではある故に 手紙読みや 靴をもらう時の大きな客いじりの毒がお客さんを怒らせないかな?と思う部分もあったので せっかくここまで完成された舞台をさらに研磨して パワーアップして欲しいです!
かなり長くなりましたが、こんなに多種多様なカンパニーが揃う合同公演は今まで無かったので またやって欲しい!と心から願っております。
あまりにも楽しくて ステキな公演だったので 夢じゃないかな?と思うくらい良かったです!!
ホチキス最新作「天才高校〜デスペラード〜」
ホチキス
サンモールスタジオ(東京都)
2013/11/23 (土) ~ 2013/12/04 (水)公演終了
満足度★★★
笑いは物足りない
いやーおバカなことを一生懸命、そして熱く演じてる。なかなかには面白かった。ただ、史上最高に笑いに徹するとのことで、爆笑を期待してたが、その点は個人的には物足りなさはあったかな。
SOU - 双・相・想 -
演劇ユニット ランニング
ザムザ阿佐谷(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★
いろいろな想い
作者が違う二つの物語。
「パンジーな乙女達」二つのシーンで話が進んでいくが、最初は繋がりがわからなかったが、中盤から何となくわかりだし、ラストにはつながり、またそうきたかの展開。切なく哀しい物語。もう少し、他の乙女達の心情が語られてもよかったかなもと感じたが、面白かった。
「終末の天気。」切なくて強い想いが伝わってくる物語だった。少し中盤で中弛み的なのを感じたが、なかなかにはよかった。
ゆらり
TAIYO MAGIC FILM
ウッディシアター中目黒(東京都)
2013/11/20 (水) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
コメディ色は弱いが
親子三代の物語で、三つの物語からなる。一話目、二話目はわりとシンプルな展開ながら,三話目はSFが混じった展開となっていた。個人的にはニ話目、三話目はちょっと涙腺崩壊でした。面白かったし凄くよかった。
ハートフルコメディとなっているが、今回は、ハートフルでちょっとコメディと言った方があってるかも。
或る夜の出来事
或る夜の出来事
ギャラリーLE DECO(東京都)
2013/12/25 (水) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★
一年の〆
60分間とコンパクトで登場人物も5人なので分かりやすい。
ただでさえ登場人物が少ないのに
半分くらい出てこない人もいるんですね。
キエフ・バレエ『新春特別バレエ』
光藍社
ゆうぽうとホール(東京都)
2014/01/02 (木) ~ 2014/01/03 (金)公演終了
満足度★★★★
眼福
ヤン・ヴァーニャさんの跳躍力。これぞバレエという美しさでした。
お顔も立ち姿も中世ヨーロッパの王子様です。お正月から眼福でした。
オリガ・ゴリッツァさんのクララは若々しくて愛らしかったです。
ナタリア・マツァークさん、むっちゃ美人でした。が、それ以上に後ろ姿のオデットの背中から腕にかけての動きが印象的でした。
エレーナ・フィリピエワさん、安定した技。
しかしオーロラ姫の衣装と、シンデレラの衣装がほぼ同じなので、隣の人は勘違いしていたような気がします。
もっというと、ダイアモンドのオリガさんとも勘違いしていたみたいで、なんだかな。(オリガさんは、よく知らない人ですが、いまひとつ調子悪かったように見受けました。気のせいならすみません。)
3作品の華やかな場面を堪能できて、得した気分です。
やはりチャイコフスキーはいいですね。
ネタバレBOX
アナスタシヤ・シェフチェンコさん、大きな白鳥の時にひとりだけ長い手足で目立っていました。ので、「ノンナ」と脳内で勝手に名付けました。
私のバレエ知識は、全部、山岸涼子先生の『アラベスク』からです。
漫画で見た場面が、実際の舞台に登場すると、なんとも言えない高揚感がありますね。
性病はなによりの証拠
ブラジル
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★
可もなく不可もなく♪
普通に楽しめたけど予定調和♪王子くんだりまでワザワザ行く価値があったかと言われたら微妙♪新宿でやってれば暇つぶしに良いかなくらい♪ 小劇場の人、王子小劇場好きね・・♪
冬のグアムは空のまち
One Bill Bandit
池袋GEKIBA(東京都)
2013/12/07 (土) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
札一枚〔ワンビル〕って格好いい♪
笑った♪腹筋崩壊した♪ 3000円だったら☆4♪でも1000円で出して来る気概を買って☆5♪ブサイクとブスばっかの素人芸で3000円取って来る他の劇団も見習え♪
あまり観たことが無い独特の笑い♪飛び道具がぶっこんだ後の間が上手い♪芝居のシステムで演ってる役者とコントのシステムで演ってる役者と意識してない役者がバラけてた♪ワザとなのか偶然上手くまとまったのか気になるところ♪
ここでいいです
オイスターズ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/11/29 (金) ~ 2013/12/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
一見、脱力のコメディ
なのだが、狂気のコメディでもある。
名古屋の劇団、オイスターズ。
とても好きだ。肌に合う。
東京に来るときは絶対に見逃したくない劇団のひとつ。
ネタバレBOX
映画『幸福の黄色いハンカチ』をそのまま持ってきた作品。
つまり、ファミリアに乗る男女2人の若者(映画だと武田鉄矢と桃井かおり)が、途中で出会った仮出所したばかりの男(映画だと高倉健)と、彼の妻の家に行くというストーリー。
妻が男を待っているのならば、黄色いハンカチを外に出しているというところも、もちろん同じ。
なのだが、ロードムービー的な演劇などではない。
男は、家に黄色いハンカチが出ているかどうかを見に行くことをしない。
シュレーディンガーの猫のごとくに、見に行かなければ黄色いハンカチは出ている、と主張する。
途中、ハンカチが出ていないことを指摘されるが、男は自分が見ていないからわからないと無視する。
フライヤーの写真は、オセロなのだが、主人公の男は白黒つけないままにしておく。
彼らを取り巻く、ほとんど関係ない人たちが、男の訳のわからない理由により、無闇に巻き込まれていく。
とてもシンプルな舞台装置で、時間の展開、省略など、メタ的な構造も特別なことではなく取り入れる。
殺人を犯した男は、いとも簡単に人を殺めていく。
そんなストーリーが淡々と進む。
男は、ときおり、(映画では高倉健が演じた役だったので)高倉健のマネで台詞を言ったりするが、それについても誰も何も触れずに、知らない観客は気がつかないままにしてある。
オイスターズらしい、きれいに力の抜けた台詞のやり取りがいい。
これは、この世界観の中での会話は、どの役者もうまいと思う。
男の妻が現れてからは、さらにかなり不気味な展開になっていくのだが、舞台の上は、あくまでも淡々としている。
ゆるやかな狂気が、最初から最後まで舞台の上を支配する。
しかも、笑える。
狂気なのに笑える。
かなり笑える。
シュールなコメディ、とか簡単に言えないほど演劇的であるとも言える。
他に類を見ない世界観。
オイスターズっていつもこんな感じで、面白いから好きなのだ。
満員御礼な客席でないことが、非常に残念無念。
面白いのになぁ。
新年工場見学会2014
五反田団
アトリエヘリコプター(東京都)
2014/01/02 (木) ~ 2014/01/04 (土)公演終了
満足度★★★★★
飽きずにたのしめた、3時間10分
初めて見に行きましたが、お笑い系芝居あり、大衆演劇のパロディあり、コミック系音楽パフォーマンスあり、果てはトークまであって、バラエティーに富んだ演目で飽きずにたのしめた、3時間10分でした。
Present for me
SORAism company
d-倉庫(東京都)
2013/12/11 (水) ~ 2013/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★
名コンビ!?
タイムスリップを何度も繰り返す展開だが微妙に異なる結果と明らかになる事実、飽きることなく観れました!ニッセのキャラに探偵との掛け合い、最高でした!! 少し切なさの残る結末でしたが誰も死なないで終わったのは良かったです
HELLO HELL!!!
劇団子供鉅人
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2013/11/28 (木) ~ 2013/12/02 (月)公演終了
満足度★★★
面白い設定と材料を用意しているのだが
その料理方法がもうひとつだった。
「面白い」と思うモノ全部並べても面白くはならない。
「演出」という「整理整頓」が必要。
さらに言えば、そのためには「コレ」という伝えたいこと、背骨になることを明確にしていないとダメだ。
……と偉そうなことをいろいろ言ってみた。
ネタバレBOX
全員が舞台の上に立ち、がなるように歌うオープニングは良かった。
なので、期待した。
地獄巡り的なストーリーで、悪い奴しか出てこない。
キャラクターが面白くなりそう。
衣装のテイスト。
悪いハッピーエンドと生演奏の音楽劇!
すべての材料がいい。
いいのだが、それが未整理のままの印象。
入れたいものを全部並べてみました、というような。
なので、面白いはずなのだが、途中でダレた。
舞台の上から、ふと我に返ってしまった時間が長い。
ラストまでそれを取り戻せず、残念であった。
こういう音楽を主体とする劇団はいくつかあるのだが、それらの劇団は、ダレるところなども一瞬もなく一気に見せてくれる。
それは「勢い」だけではなく、きちんと「整理」して見せてくれている。
それを「雑然」として「若さと勢い」「だけ」で見せている様に見せるテクニックが、それらの劇団には備わっていると言っていいだろう。
子供鉅人には残念ながらそこまでには達していない。
たぶん、同じものをもっと小さな劇場で観たのならば、直接的な「熱」を感じて、もう少しは面白く感じたと思う。
今回は、劇場サイズとのミスマッチかもしれない。
しかし、根本的には、サイズという外的な問題ではなく、「演出」という内的な問題があることを理解してほしいと思う。
自分たちで「面白いな」と感じたことを並べただけだと面白くならない。
「演出」という「整理整頓」が必要になってくる。
「観客にどう見せるか」には「観客に何を見せるのか」が大切だ。
したがって、この作品では「コレを伝えたい」という「背骨」を明確にしないとダメなのだろう。
「そんなことわかっている」と言うかもしれないが、伝わってこなければ、わかっていないと同じなのだ。
すべての観客に伝えてくれ、とは言わないが、すべての観客に「何かグッとくるモノ」を突き刺してほしいのだ。
ほんの1シーンでも、1つの台詞でもいいので。
それを感じたくて劇場まで足を運んでいるのだから。
と、偉そうな物言いだけど、書いておく。
ラストの歌は、オープニングと同じでいい。
そして、生演奏も曲もとても好みだ。
今後が楽しみだ。
性病はなによりの証拠
ブラジル
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★
前代未聞の●●コメディ!
笑った!
笑った!
●●の演技にたじろぎもした。
ネタバレBOX
前代未聞の、嘔吐コメディ!
吐いて吐いて吐き散らして、笑って笑った。
ブラジリィー・アン・山田さんは、うまい。
職人的なうまさがある。
さまざまな劇場のサイズ、また、劇団員がいる劇団ではなく、1人の演劇ユニットであったとしても、いつもの役者さんたちだけを使うのではなく、テーマなどによって、それらを使い分けていくうまさがあるのだ。
今回は、王子小劇場。
密室劇なコメディ。
オーバーアクトではなく、じっくりと進めながらパニックをコメディに変えていく。
タイトルにもあるように「性病」がキーワードとなり、救命ボートで遭難しているという状況にさらにこじれた人間関係がプラスされていく。
なかなかのブラック感と毒が散りばめられており、笑いに厚みが増していくのだ。
観客は遭難している人たちでギュウギュウな救命ボートを囲むようにして観劇する。
この座席設定が愉快だ。
ポツンと太平洋に浮かぶ救命ボートを見ているようだ。
そして、盛大なる嘔吐。
口に含んだ水がきれいな弧を描き飛び散る。
役者が叫ぶときの唾だって飛んでいる。
正直、たじろいだ。
タイトルにもたじろいだのだが(笑)。
小さいサイズの劇場だから味わえる楽しさがある。
大劇場の舞台の上で同じ作品をやったとしても、伝わるものは半減するように思う。
だから、うまい、と思うのだ。
ただ、救命ボートなので、立ち上がったときにはボートが揺れるとか、ふらつく、というような見せ方がほしかった。
さらに、ラストの大事な表情(ウインク)が、全方位に向けて行うのは難しいのだが、なんとかそれを伝えることをしたほうがいいのではないかと思った。
役者さんは、全部好きだった。
どの役者さんもキャラクターがくっきりしていたし、救命ボートの中でギュウギュウなので、押す部分と引く部分の差がきちんとして好ましいと思った。
小さなサイズにマッチした作品、ということを書いてきたが、ブラジルの作品は映像作品としてのイメージがすぐ浮かぶ。
先の記述とは矛盾するかもしれないが、この作品も映像化しても面白いと思うし、前作の『行方不明』にしても、前の『さよなら また逢う日まで』にしても、映像にしても面白いのではないかと思う。
……途中までいろいろと引っ張ってきた主任さんが突然いなくなるので、てっきり何かも伏線かと思っていたのだが、そうではなかった。
ちょっともったいないな、と思った。
Be My Baby いとしのベイビー
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2013/11/27 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★
気持ち良く劇場を後にできる、ハッピーなコメディ
やっぱり、加藤健一(事務所)の翻訳モノはいいな。
手堅く、肩が凝らない面白さ。
ネタバレBOX
スコットランドに住むクリスティ(加藤義宗さん)とグロリア(高畑こと美さん)の若い2人が結婚する。グロリアの叔母のモードはロンドンからスコットランドにやって来る。
その2人の、それぞれの後見人ジョン(加藤健一さん)とモード(阿知波悟美さん)は気が合わない。
若い2人は、アメリカから養子をもらうことにした。
2人の後見人のジョンとモードがアメリカまで養子の赤ん坊を引き取りにでかけるのだが。
というストーリー。
当然、ハッピーエンドで、気の合わないジョンとモードが最後どうなっていくのかは検討がつくのだが、そこは、ストーリーの展開よりも、役者のうまさで見せていく。
気の合わない2人の気持ちが少しずつ溶けていく様は、やはりお見事。
加藤健一さんの、鼻につくぐらいの感じが、翻訳モノっぽくて、なんかいい(笑)。
スコットランド訛りということで、日本語の台詞も少し訛りを入れている。
また、アメリカ人がかなりオーバーにアメリカ人になっていたり(笑)する。
高畑こと美さんの、後先考えずに、若く結婚してしまって、自分が縛られていることに気がついた、ような雰囲気もうまい。ワガママでイヤな感じに思えるほどうまいのだ。
(でも、許せないほど酷い若夫婦・笑)
また、特筆すべきは、何役もこなした脇の2人(加藤忍さん、粟野史浩さん)が、とてもベタなんだけど、各シーンでとてもいいスパイスになっていた。
この2人が果たした役割は大きいと思う。
彼らがいるので、主役の2人が安心して芝居できるのだ
ハッピーエンドで観客はにこやかに劇場をあとにできる。
ただし、思ったよりも笑いの量は少ない。
笑うはずのシーンでいくつか不発だった。
そこはとても残念。
ほかの公演ならば、満足しただろうが、加藤健一事務所のコメディなので、もっともっとを期待してしまうので、星の数は厳しいものになってしまった。
タイジの記憶
ロリポップチキン
ひつじ座(東京都)
2013/12/21 (土) ~ 2013/12/26 (木)公演終了
満足度★★
Huits closと比較すると
Sartre Huits closにインスパイアされた作品だが、Huits clos同様出口は閉ざされる。その原因は殺人である。
若い役者たちのチャレンジは認めるが、認識が浅すぎる。
ネタバレBOX
流星群を眺めながら、タイジは病気が進み「恋人のことを忘れたら殺してくれ」と頼んだ通り、彼女はタイジを殺害した。Huits closと似た設定で、閉じ込められた所から始まり、登場人物の科白などで観客に分かる設定だが、サルトルほど、自意識と外界の鬩ぎ合いは無い。もっとだらしない。ただ、彼女に縁のあった者たちが集められ、閉じ込められた。後戻りできない密室に。Huits closと根本的に異なるのは、サルトルの場合、死者達は少なくとも常に覚醒しており、そのことが他者という地獄へ繋がるのに対して、今作では、死者達の意識が途中途切れており、罪の意識に苛まれ続けるという地獄の前提条件が根本から痛めつけられていることである。当然のことながら、その後の設定、論理展開がやわなので救いなどという馬鹿げた落ちがつく。
物語の詳細を書く気にもなれない。もっと、哲学というより生きることを勉強し直して欲しい。