最新の観てきた!クチコミ一覧

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もう風も吹かない

もう風も吹かない

青年団

三重県文化会館(三重県)

2014/01/18 (土) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

行ってよかった!
実は青年団を観るのが初めてで、どんな雰囲気の作品なのかもなんの前情報も入れずに行ったのですが、大満足。
奥行きがあって明るい爽やかな舞台美術にも満足だし、役者さん・物語には言わずもがな大満足。
歌っちゃったりして一見にぎやかながらも底には暗い空気が漂っていて、どこかみんなギクシャクしていて、それでも必死に笑顔で終わる。作り笑いが似合う、そんな作品でした。

しろたへの春 契りきな

しろたへの春 契りきな

演劇集団 Ring-Bong

サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)

2014/01/18 (土) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

ショパン 革命
 大好きな曲がオープニングで演奏された。この曲、ショパンの才能を惜しみ、ポーランドに居ては、反体制運動をして死地に赴くと心配した友人たちが、彼を国外に逃した後に、ショパンが祖国の運命に思いを馳せて作曲したとの話を聞いたことがある。非常に激しい、断腸の思いの籠った名曲だ。(追記2014.1.23更に付けたし予定)

ネタバレBOX

ソウルが未だ京城と呼ばれ、朝鮮半島が大日本帝国の植民地下に在って、系譜を非常に重んずる朝鮮族に対して創氏改名が為された1940年代初頭から現代までを、当時、京城で堀写真館を開いていた一家の家族史と、此処に出入りしていた朝鮮族の人々と末裔の歴史を通して描いた歴史物。直球勝負の佳作である。
 堀 賢治は、京城で写真館を営む。十数年前結核で妻を失くした後、妻に瓜二つのキム ソルを女中として雇い、家族同然に暮らしている。その関係で弟のチュンセンも書生として此処にいる。長女の蕗子は、朝鮮総督府の経営する病院の医師と結婚し、近いうちに満州へ行くことになっていた。妹の芽は、母に似たのか歌が上手く、以前、この家で書生をし、現在はラジオの放送局に勤めるチュンセンの兄の番組で合唱を歌うことになっており、練習に余念が無い。曲は“野薔薇”。日本語とドイツ語で歌うようである。きちんと歌う為には、無論、ピアノのレッスンも必要とあって、賢治の古い友人でジャズ好きのピアニスト、パク ウヨンが先生である。
 明るく、豊かで、フランクな家庭であったが、ここにも戦争の影は忍び込む。ラジオ局に勤めるチュンセンの兄が、特高にパクられたのだ。在米の朝鮮族が母国の運命を憂い、戦争の実体をアメリカから短波放送を使って流していたが、その放送を聞いていたことが、罪に問われたのである。ミッドウェー海戦で日本が大敗を喫した後、大本営の嘘とは裏腹に日本は負け続けていたので、その事実を報道されることも、受信することも、軍部は固く禁じていたからである。捕まった後も彼はジャーナリズムに携わる人間として節を曲げなかったので、連日拷問を受け続け、終に命を奪われた。
 戦争が劣勢になるや、日本は、朝鮮人、台湾人等も皇民として徴兵、チュンセンも心を寄せた芽の為、世話になった堀家の為に応召に応じるが、幸い生き残って日本に復員、その後、結婚して子を設け、日本へ戻って写真館を開いたと聞いた堀写真館を訪ね、親子の写真を芽に撮影して貰っていた。民族の言葉を喋れなかったチュンセンは、ハングルを学び、1971年に韓国へ行くが、反共独裁朴 正熙政権下の韓国でスパイ容疑を掛けられ逮捕されてしまう。兄と同じように、毎日拷問を受けたが、監守の隙をついて焼身自殺を図った。然し、耳も眉も炎で焼かれて跡かたも無くなり、口も殆ど開かない程の大やけどを負ったものの、火を消し止められ、目的は果たせなかった。傷が癒えるとまた獄に戻されたが節を曲げなかったが故に獄殺された。
  記号化
 囚人番号をつけられることの本質は何か? それは、人間性の剥奪、生きて、同胞として、尊厳を持った個人として当たり前に生活することの否定である。だから、総ての権力は、個人に圧力を掛け、その精神を挫く為に、必ず一切の例外なく記号化を行うのだ。
 権力側が、記号化するのに対して、面会者は、囚人、収容者の個人名を呼び、個人の尊厳を持った者として接する。ここには、決定的な差がある。ニュース報道などで、死者何人などとして報道されることは、本質的な意味を為さない。それは、誰でも無いからだ。数字即ち記号にされた者は、ただ、忘れられる為に、記号化されるからである。人の死とは、そんなものか? そうであってはなるまい。だから、報道にあっても、本質的な報道であろうとすれば、本来は、亡くなった方々の個人名と個人史を掲載した上で、亡くなったことを報じるべきなのである。著名人であれば、そのように報じられることも稀ではないが、本来は、総ての人に対して、個人情報保護上問題が無ければ、そのように報じられるべきであろう。
ブラックホールの出来事

ブラックホールの出来事

とくお組

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/01/14 (火) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

コンビネーション抜群
とくお組の良さは、日常からちょっとはみ出た世界を描く脚本のおもしろさと、役者陣の絶妙な間だと思う。
今回もそれをいかんなく発揮していたと思う。
小さい劇場で、ステージ部分と客席がとても近い。
まるで自分もその場に立ち会っているような。
スリリングさを含む笑いの数々。
あっという間の楽しい時間でした。

劇団員さん同士の仲の良さが垣間見えました。
あの間が、たまらないんです。
是非体験してほしい。

やっぱり、とくお組が好き!!

セントエルモの灯は揺らめく

セントエルモの灯は揺らめく

劇団みどり

北池袋 新生館シアター(東京都)

2014/01/18 (土) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

無題975(14-014)
14:00の回(快晴)。13:40会場着、受付(名前がありませんでした…前夜、23時頃予約を入れたためか…)、13:58前説(110分)、14:03開演〜15:47終演。

依然として「銀河鉄道の夜」を読んでおらず…何作か観ているので部分的には知っているものの…ウィキペディアであらすじをチェック。

主演の田中さん好演、真っ直ぐなところがとてもよい、「銀河鉄道」に寄り添うように創られた作品。

田中さんは、2/2(日)、「全国新人舞踊公演 ダンスプラン2014」に出るそうで、ちょうど検討中でしたので行ってみようと思います。

◆2/2追記 田中智子さん。17:50のダンス公演@スペース・ゼロを観てきました。本作とは全く違った印象...天使のようでした

照明の池田さん、「凹(生活図鑑、2013/9)」でもお名前が。

ネタバレBOX

学校の前後にアルバイト、現金を渡そうとする…のはちょっとどうかなと感じました、ないことはないのでしょうか、またお姉さんはどうしているのでしょうね。

相手役の男子はもうすこしハツラツとした(誰からも好かれる+明るい)性格にしたらどうだろうなと思いました。

思いを込めた灯篭を流すことによって死者を弔うものではないかと…
しろたへの春 契りきな

しろたへの春 契りきな

演劇集団 Ring-Bong

サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)

2014/01/18 (土) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

京城と呼ばれていた時代
京城においての日本人の立ち振舞、そうだったのだろうなと思いました。

ネタバレBOX

ピアノが弾けて、歌が上手くてびっくりしました。ショパンの「革命」には、あまりの上手さに本当に凄いと一瞬騙されました。

現代日本の茶の間の風景と、1942年から1946年にかけての京城、ソウルの情景が交錯して描かれた作品。

抗日活動は日本総督府によって弾圧され、祖国統一運動は、その主張の立ち位置如何で韓国政府に弾圧されました。キム兄弟を巡る痛ましい悲劇がありました。雪乃も日本に来ていれば違っていたのでしょうが、雪乃が韓国に残ったことでそんな彼らと血縁であることを芽は一切知らないまま老いを迎えました。

どうしても終戦間際の話題が取り上げられがちですが、芽の義理のお兄さんが言っていたように、韓国併合はインフラ整備や教育、技術移転で貢献した面もあると思うと色々考えさせられます。

夫からありがとうが言ってもらえず、夫婦の危機を迎えていた芽の孫娘ですが、そう言えば自分もお母さんにありがとうを言っていなかったことに気付く普通にいい話の側面もありました。
よぶ

よぶ

STAND FLOWER

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2014/01/17 (金) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

☆★じんじんと心に響くお芝居★☆
いゃ~~凄い!
じんじんと心に響く作品でした!
段差のあるシンプルな黒い囲み舞台に
黒い服に身に纏った役者さん

これはもう役者力だけのお芝居
そんな舞台で演じるのは個性的な役者さん皆さん落ち着いた演技で魅せてくれます
もう最後まで心が揺さぶられっぱなし~

前半は近くで見る役者さんの熱い演技を観ていると
これぞ演劇!って感慨深く観ていました♪
一人ひとりの味わいある演技がじんじん…

先に見た観劇マスターSさんからお勧めの席を教えて頂いたので
崖から落ちたシーンでは四方ある中の一番間近の正面で
立花さんと丹下真寿美さんの迫真の演技が観れました!
ありがとうSさん~!

後半はもう立花祐介さんの一人芝居!
立花さんの通る聞き取りやすい声に圧倒的な役者力!
もがき苦しむ演技が胸が締め付けられる程
心にじんじんと響きます!

立花さんを中心に魅力的な役者さんが囲む
シンプルな舞台に役者力と綺麗な音楽がリンクした
素晴らしく眩しいお芝居でした♪

見終わった後、拍手を贈る気力さえ失われる程の脱力感…
心の中ではダブルコールを贈っていました♪


また愉しみな劇団に出会えた事に感謝!

 燕のいる駅

燕のいる駅

Theatre Polyphonic

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/01/14 (火) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

いろいろな想い
やっと石丸さち子さん演出の舞台を生で観劇。
ギャラリーというコンクリート打ちっぱなしの空間が、駅員の休憩所になる。
舞台装置をカバーできるだけの想像力を観客に働かせられる演技。
そこに掛かる伊藤由華さんのつばめの絵がとても素敵で、こちらも生で拝見できた喜び。
伊藤靖浩さんの生ピアノも心地よく…

不条理にもやがて訪れる終わり。
生きるということは、生きていくことなのだと。
その怖さを早口でまくし立てる漫才師。
あれだけ感情的な台詞をあの早さでも聞きとれる、というのに驚き。
悲劇が待ち受けていても、人を思う気持ち、言わなければ伝わらないこと、そして、諦めないこと…
それらが大切なのだと。

音楽劇『わが町』

音楽劇『わが町』

俳優座劇場

俳優座劇場(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

3回目
大好き!

音楽劇『わが町』

音楽劇『わが町』

俳優座劇場

俳優座劇場(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

2回目
大好き!

夢も希望もなく。

夢も希望もなく。

月刊「根本宗子」

駅前劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

夢も希望もなく(見えるかもしれないけど)。
生きてるってことはいろいろだ。
どんなに取り返しのつかない記憶が刻まれていたとしても、生きてきた時間を後悔だけで語りきることなんてできる筈がない。

優くんと別れて、泣きながらえっちゃんに電話するちいちゃんを見て涙がこぼれました。
なんなんだろう?この感情は?
いまだに正体がつかめません。

でも、震えました。ただ魂から震えました。

「宗子」って書いて何て読むんやろ?ってくらい何も知らずに観に行きましたが、もう離れられないと思います。

また、こんな震える体験をさせてください。

しろたへの春 契りきな

しろたへの春 契りきな

演劇集団 Ring-Bong

サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)

2014/01/18 (土) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★

しろたへの春 契りきな
日帝時代のソウルと現代日本を行き来するお芝居でした。歌が上手な俳優さんが多かったです。

冬眠する熊に添い寝してごらん

冬眠する熊に添い寝してごらん

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2014/01/09 (木) ~ 2014/02/01 (土)公演終了

満足度★★★★

明治と平成と犬と人と
色んな意味で、物量が圧倒的…!今の自分には受け止めきれないぐらいのものを浴びた気分。

ネタバレBOX

ライフル競技の選手である一(はじめ)役の井上芳雄さんと、その弟の恋人で詩人のひばり役の鈴木杏さんが良かったです。
異邦人

異邦人

東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZE(東京都)

2014/01/20 (月) ~ 2014/01/27 (月)公演終了

青年ムルソーがもつ「知性」と太陽の灼熱
レパートリーシアターKAZE『異邦人』は、青年ムルソーに燈る「知性」を、陪審院という言論空間を通し、大衆社会へ溶け込めえない異質なものとして扱っていた点が印象的であった。元のテーマ性通りである。
第二幕ライトの点滅が、光と影のクロス・パズルを 床空間に現す。それは、2秒間ほどで入れ替わるが、工場の歯車が半回転するように、役者も変わるのだ。

ネタバレBOX

さっきまで青年ムルソーの弁護人を務めていた女性が証言台に立ったり、さっきまで陥れていた男が弁護人を務めたりする。
これは、決して群像劇的アプローチではなく、“座る席によって造られる立場”を象徴した演出なのだろう。
一定の時が経過すると、その歯車は動きだし、次の陪審院のシーンである。


だが、私は多くの観客が注目しないだろう青年ムルソーの境遇を記す。
この『異邦人』は、「母親(ママンサ)の葬儀で涙を流さなかった非情息子」を陪審員へアピールされてしまう状況下、こうした言論空間と離れ、逆に客観視する孤高=「青年の知性」を扱ったのも確かだろう。
しかしながら、彼は「思い出があれば退屈することはない」というものの、“パノプティコン”監視システムを受け続け、1年間のうち衰弱していったはずである。そのような時間経過は、「独白」という形をとり観客へ伝えられたが、『異邦人』のメッセージを読む上でも重要な場面だったと思う。


2013年12月17日、ロバート・キャンベル東京大学教授が「終わりから始まる物語 日本文学」と題したトーク・セッションを井深大国際ホールにて行った。
正岡子規が死期迫るなか「日本新聞」に連載した コラム『病床六尺』の紹介があったので、そのまま引用したい。


連載100回目「〜一日に一つとすれば百日過ぎたわけで(中略)この百日といふ長い月日を経過した嬉しさは人には わからんことであろう。」

この連載について、キャンベル氏は 次のようなコメントを残した。
「残された時間が他ならぬ自分である。煮詰まった自己意識が叩き上げられるように出てくる」


『異邦人』の青年ムルソーは、ラストの場面になると、感情の揺れとともに より「独白」における生死への哲学観が増幅していったわけだが、正岡子規と同じく、「煮詰まった自己意識が叩きあげられたように出てくる」瞬間であったのではないか。


EU映画に聞き覚えのあるミュージックが、その瞬間をカウントする役割を担っていた。つまり、場面ごとに「終わり」が設定され、単調なリズムのもと繰り広げれるドラマが、どうしても青年ムルソーの内面=「知性」へフォーカスするようし向けていたのだ。
南フランスの照りつける太陽と、うごめく衆人、静かに佇む「知性」。
アルベート・カミュは 観客にとっての「ママンサ」である。
グッドファーザー

グッドファーザー

合同会社シザーブリッツ

サンモールスタジオ(東京都)

2014/01/21 (火) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

テンポ良いコメディー
上演時間2時間。補助席が出る盛況。笑った。初日だったので、こなれてくるであろう二日目以降はもっと期待できる。

Capsule

Capsule

日本女子体育大学舞踊学専攻

府中の森芸術劇場(東京都)

2014/01/21 (火) ~ 2014/01/21 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題974(14-013)
18:30の回(曇)。17:50会場着、受付、17:59開場、ロビーにいるお客さんのほとんどが女性、セーラー服の大集団も。18:36開演~10分の休憩が2回~20:24終演。最初は比較的大人しいものが続きましたが、客席からの大きな拍手、声援も湧き上がる内容でした。

昨年も1月に此処で卒業公演をみました。前回は自由席だったかな、と思い確認すると指定席でした。昨年中に予約しようと思っていたのに年明けとなってしまいメールを送ったのが1/8、席は「3列32」でした。この位置ですと目線と床面とがほぼ同じ、ちょっと背筋を伸ばせば…というところです。2階席は前方だけでしたが、1階席はだいたい埋まっています。

図面によると、3列目あたりはオーケストラピット位置のようで、ここらを客席にした場合、1階席は約1500席。

18:16場内アナウンス、18:36ブザーが鳴り開演(スタートは4年生有志、豊澤さん)〜18:57、休憩、19:10〜19:37、休憩、18:47〜20:24終演。

多彩な演目、衣装や音楽、照明も鮮やか。何よりも同胞に囲まれ作品を演じるという「卒業公演」の雰囲気がとても心地よく感じられました。

パンフをみて確認すると「猛烈浪漫狂詩曲(高襟@アサヒ・アートスクエア、2013/12)」に出ていらした方のお名前も。

赤いビーム、照明にキラキラ反射する衣装、スモークとこれも真っ赤な照明。

「Proud」は、赤と黒、網タイツ、出て来るや…だいたい緞帳の上げ方からして凝っていて、普通は、ただスルスルっと上がるだけなのに、この作品では、さぁ、これから素敵なショーが始まりますよと言わんばかりの上げ方、会場からは大歓声、テンポのよい音楽に乗って大人のムードがいっぱい。

影絵、ドア枠(額縁のよう)、大理石の彫像のような衣装、妖怪(違うかな?)を模した衣装なども。


No Regret No Life

No Regret No Life

文月堂

RAFT(東京都)

2014/01/21 (火) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かったです
テンポが心地よく観ていてどんどん引き込まれました。
3つのオムニバスという形式でしたが、3作品ともテイストや切り口が違うので、色々見られて贅沢な感じがしました。
芝居一個一個の必殺技(といいましょうか小ネタ)が丁寧に練られていて、全体的にどれも魅力的な3作品でした。
また観たいです。

TRIBES トライブス

TRIBES トライブス

世田谷パブリックシアター

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/01/13 (月) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

リアルな家族劇の秀作
翻訳劇は、時として、観客は置いてきぼりにされる場合が多いのですが、この劇は大変普遍的で、誰の胸にも響く、リアルかつ秀逸な家族劇だと思いました。

ビリーとシルビアは、耳が不自由な障害を持っていますが、それがこの劇のシチュエーション上、決して特殊な家族の形態ではない点に、戯曲の深さを感じ、魅了されました。

田中圭さんの手話が、台詞以上に雄弁で、感動的でした。

演出、戯曲、キャスト、スタッフワーク、全てにおいて、一級品の本物の演劇作品に、終始酔いしれる思いを感じました。

ずっと、父親役は、吉田鋼太郎さんが代役をなさったのかとばかり思っていましたが、どうやら、私の錯覚だったようです。(ご指摘下さった方にお礼申し上げます。)でも、だとしたら、大谷さん、少し、台詞を噛まれることが多過ぎたような気もします。代役なら、致し方ないと思ったのですが…。

ネタバレBOX

シルビアの放つ台詞に、何度も胸を突かれました。

生まれつきの障害者と、後年症状が進む障害者間の、目に見えない格差や階級感。彼女の心情の吐露が、他人ごとでなく、耳に、心に、痛切に響いて、気持ちを何度も揺さぶられました。

勝手気ままに見える家族も、皆懸命にお互いを思いやり、愛している様子が手に取るようにわかり、登場人物の誰に対しても、感情移入できる脚本の秀逸さに感服するばかりでした。

鉄パイプのような柱が、部屋を少しだけ、傾斜して囲うセットも、この家庭の有様を、具現化していて見事です。

音を出す楽器、ピアノが、いろいろな用途で使用される大道具として、この作品の本質を象徴しているように見えます。

後半、音が聞こえないビリーが、一番雄弁になり、手話で、感情を発露するシーンは、実にスペクタクルでした。

最初の場面で、家族同士がテンデンバラバラに、台詞を言い合いほとんど聞き取れないのも、言葉を喋れる健常者も、結局は、音のうねりを発しているだけだという、演出だったのだなと悟った時、この芝居の描く、普遍的な世界のリアルさに、瞠目してしまいました。

一人では生きて行けない弱者に見えたビリーより、彼の兄と姉の方が、ずっと生き辛い人生を歩いているのだという衝撃的な結末に、息を呑む思いがありました。

観劇できたことを幸せに思います。
TRIBES トライブス

TRIBES トライブス

世田谷パブリックシアター

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/01/13 (月) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★

私はだめでした。
田中圭くん、大谷さん、中島さん、鷲尾さんなど、
すごい座組だなぁという興味で行きました。

けど私にはだめでした。

舞台も無駄がなく綺麗でしたし、
役者さんの演技も素晴らしかったと思ったのですが、
話が所々わかりにくかったので、この感想は、脚本のせいだと感じています。
(ネタバレ欄に記載)

私は若い頃に、少しですが手話を習ったことがあり、
聾唖者のかたがたとお話ししたこともあったり、
なので、そういう意味でも、とても興味を持って、観に行きました。
期待感が高すぎたのかも。

あとこれは、私の好み、としての問題なので仕方がないのですが、
『日本人が、外国人の名前で演じる』 
というお芝居が、いまいち好きになれないのです。(今回に限らず、です)

なので、ビリーとか、クリストファーとかが、どうもしっくりこなくて。
いつまでたっても「え?クリストファーって誰?」とかって(笑)。
そういうところからまず、ストーリーに馴染んでいけませんでした。

翻訳するときに、日本名に替えるとかって、だめなんですかね。
(物語の舞台を海外に置くか国内にするかで話が大きく変わる、というものでもなかったと感じたので)


★は、感想としては1つですが、役者さんたちに敬意を表して2つにしました。

ネタバレBOX

家族が、がしゃがしゃとおしゃべり合戦を繰り広げる中、ビリーは全部を理解できなくて、
何を話しているのか尋ねるとはぐらかされる(細かくは教えてもらえない)くだりとか、
後半、変わっていくビリーの気持ちとか、
シルビアの、だんだん聴こえなくなる辛さとか、
そういう部分はすごく、伝わってきたのですが、
ところどころ「え?今、何の話?」って感じてしまうというか、
何のことを言っているのかわからないときが私にはあって、
(あ、手話だけの部分がわからなかったとかそういうことではないです)
たとえば、手話では、もし、とか、かもしれないという表現が出来ない、
的なことを言っていた(多少違うかも、ごめんなさい)と思うのですが、
それが、どういう意味で「出来ない」と言っているのかがよくわからなかったし、
シルビアには、最初は、彼氏だかが居ると言っていたような気がしたのですが、
それがいつどうやってビリーと付き合うことになったのかとか、
「着物の着かたがよくわからない」って日本人なのに・・・ってああ外国人の設定なのか!
とか(脳内変換が必要(笑))、
あと、ラストの兄との会話とかも、いまいちよくわかりませんでした。
AMAZING!

AMAZING!

ハイバネカナタ

エビス駅前バー(東京都)

2014/01/16 (木) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

めっちゃ面白かったです!
友人と見てきました。終始笑って、元気をもらいました。
小さなスペースだけれど、場面が変わるたびにワクワクしました。
観劇前に、説明書きを読んで「カメハメ波?宇宙??」と不思議に思っていましたが、確かに、なるほど、その通りでした!!

本当に元気をたくさんいただきました。とても楽しかったです!!

人魚の夜

人魚の夜

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★

観てきました!
遅くなりましたが、楽しく鑑賞させていただきました。
劇場はちょっと狭かったので、天井に頭をぶつけそうになったり、ぶつけたりもありました。あと隣に体格の良い方がいて、身動きがとりにくかったり。

お話は不思議な雰囲気でした。レトロで田舎独特の雰囲気、空気感が最後まで続いていて、魅力的でした。
ファンタジーなような、そうでもないような。また別のお芝居も見てみたいです。

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