最新の観てきた!クチコミ一覧

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歩く人

歩く人

よこしまブロッコリー

K・Dハポン(愛知県)

2014/02/15 (土) ~ 2014/02/18 (火)公演終了

満足度★★★★★

よこしまブロッコリー「歩く人」観ました
 これまで名古屋・松江などで断片的に上演されていた、死後の世界をモチーフとした、にへいさんのライフワーク『ライフ・イズ・ストレンジ』シリーズの、とりあえずは集大成。



 今回は、その独特の世界観について、まとめて様々な要素が出てきて、むしろどんな世界かを摑みやすい印象。
 初めて観るお客さんでも分かりやすいかも。

 「死」に関して、対立する価値観やコミュニティの交錯、迷い、選択。
 生前の世界に囚われることで得られる、死者の心の平穏。
 そして、それを揺るがす衝撃。
 世界は決して不動ではない。

 そしてそれは、劇中だけではない。
 私が今いるここさえも、じつは私の認識とは違うかもしれない。
 生と死は背中合わせ。

 受け手が考えれば、より深く、舞台中についても舞台外についても思いをめぐらせることのできる作品。


 上演場所のライブハウス・K.Dハポンも、作品作りに大きな要素。

 狭いフロアの真ん中に、テーブルが一つ。
 壁にタペストリー。

 新たに持ち込むのは、それだけ。ウッディで異国感漂う内装は、「どこでもない世界」を立てる。

 
 表情の細やかさまで見て取れる、観客と至近距離の間近な劇空間で、異界のオーラをまとって演じる役者陣の集中力。
 ふだんは女の子の話ばかりしてるチャラ男な(笑)彼が、東欧的な存在感で佇み、そこで静かに生きる光景。
 


 大きな場所に行く必要のない、その場所でやる必然性のある公演。
 こだわりを持って静かに公演を続けるよこしまブロッコリー、その積み重ねてきたものの重みを体感しました!
 
 

サンダーバードでぶっとばせ!!

サンダーバードでぶっとばせ!!

ブラボーカンパニー

テアトルBONBON(東京都)

2014/02/20 (木) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★

やりたいんだねぇ・・・
お初さんです。イイ歳した大人がバタバタアタフタと馬鹿馬鹿しい事を汗かきかき演じている。シリアスやらせたら、それはそれできっと上手いんだろうなぁと思いつつ、ここまでの脱線、盛り込み“やりたいんだろうなぁ”“好きなんだろうなぁ”と変な感服!?ストーリーはわかりやすいんですが、すぐあらぬ方へ飛んで行ってしまうので、とにかく目の前で起こることに自然体で笑ってみてくださいという感じです。ベストスタッフワーク賞という意味が舞台観ていてよくわかりました。

発明王子と発明彼女

発明王子と発明彼女

劇団あおきりみかん

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2014/02/14 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

あおきりみかん「発明王子と発明彼女」観ました
 久しぶりに、外観も内面的にも、現実離れした世界観のあおきり舞台。
 とはいえ、SFモチーフを使いながら、『よく聞く』のように、精神の存在の仕方にも深く切り込もうとしている。


 ただ、話にいまいち整理がついてない印象。
 SF的な設定が分かりにくい、というか一般的な観客には伝わりにくいのでは?
 (私は相当なSF者だけど、かなり処理しにくかった…)

 虚実・時間を隔てた存在・愛(カレル・チャペック『R.U.R」』、フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』)など、扱う要素はあおきりととても相性がいいと思う。
 ので、主人公「たち」の位相の違いを伝えるような、作劇ともっとつながりを感じさせる扱いや、全体を見通せる伏線が、もう少しほしかった。
(たぶん、演出で)

 その伝でいくと、キャラメルボックス(『クロノス』)とかは、じつはかなり高度な消化ができてるのだなあ、と再認識。(決して趣味ではないけど)
 親切設計の重要さ。


 演技は、主役が序盤ちょっとどうかと思ったけど、全体的にはよかった。
 若手がメイン、ベテランが脇を固める体制は、長期展望の上で重要。
 あおきりは、そういうところで足元を大事にしているといつも思います。


 美術は申し分なし。あのゴチャっとしたコクピット感は落ち着くなあ。(ただ、あの紐が~~~。。。)
 役者陣のガチャガチャ感と相まって、もっと作品全体にギミック感を活かせそう。

 じつは、日曜13:00の回のあの「探す」シーンが、すごく見応えあった。
(たぶん想定外)。
 狭いコクピット内を何人もがダマになって動き回る様子は、スラップスティックとしてもっと名シーンになりそうな予感。
 そのセットを挟んで立つ、「あの二人」のミザンスも絵的にいいw
(何者かは、観ればわかるww)



 全体的に、やや時間が足りなかったのかもしれないけど、観せ方自体はやはり、安定感があって楽しいあおきりみかん。
 名古屋・宮崎公演を終えて、これから東京・大阪公演。
 お忙しいでしょうが、さらなるブラッシュアップを期待します!

雪が降ってるのなど見たことないが気のせいか

雪が降ってるのなど見たことないが気のせいか

ガレキの太鼓

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/01/23 (木) ~ 2014/02/03 (月)公演終了

満足度★★★★

旅先の駄弁
いわば「旅の宿・ダージリン編」な駄弁芝居にして臨場感あり。
旅先で同宿となった男女5人が酒とクスリでハイになりながら交わす会話が続くのみでストーリー性はないが、まさにその場に居合わせて成り行きを窺っている感覚があり105分間惹き付けられた。
選んだ位置によって印象が変わりそうなことから1年チョイ前にここで観た某公演も思い出す。ま、あっちは上演中に移動したりもできたけれど…。

ジュウ

ジュウ

劇26.25団

新宿眼科画廊(東京都)

2014/01/24 (金) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★

作風が男女で対照的
4人の劇団員がそれぞれ作・演出を務める短編集。
男性メンバー作品が比較的現実味のあるもの、女性メンバー作品がファンタジー寄りやシュールなものとくっきり分かれたのが面白い。

許して欲しいの

許して欲しいの

劇団競泳水着

高田馬場ラビネスト(東京都)

2014/02/19 (水) ~ 2014/02/24 (月)公演終了

満足度★★★★

作家脳と役者脳で紡がれる異なるおもしろさ
週末2日間で両バージョンを拝見。
作家Ve(土)r⇒役者Ver(日)の順で観劇

それぞれの舞台に描かれる刹那を追わせる力を感じつつ、戯曲から紡ぎ出される同じ顛末の、異なる肌触りや垣間見えるものも実に面白かったです。

ネタバレBOX

作家Ver.のキャストたちは手練れの作家・演出家でもあり、舞台で彼らが自らの作品を演じる姿は何度も観ていて役者としての秀逸さも十分承知。
また、戯曲にはいろいろ役者への当て書きを感じるような部分もあり、作品の構造をその作・演脳でしっかりと掌に載せているなぁと感じる部分も随所にあって。
要所でのキャラクターたちへ絶妙なバイアスを掛け物語の骨格を組み上げつつ、表層のロールの変化を踏み台にして次第に作家や編集者たちの何かを創造し形にしていくことへのスタンスや苦悩や矜持を切り出していきます。
いろんな遊び心やウィットも差し挟まれつつ、キャラクター達が抱くものがきっちりと貫かれ、物語の顛末を踏み台にして描き出すものを支えて。その中で役者それぞれに、自身の作品の中では観たことのない質感の演技の引き出しを引いているのも興味深い。上野作劇をしなやかに纏うために、それぞれの役者としての底力がうまく導きだされていたようにも感じました。

一方役者Ver.は、ひとつずつの刹那を実直に積み上げ物語の流れを作っていく感じ。刹那ごとの空気がとても繊細に編まれ、自然な肌触りをもって舞台を満たしていく。
シーンごとのロールの雰囲気の変化も、作家Ver.よりもゆっくりと広がりをもって伝わって来る感じがあり、作家Ver.では物語から切り出されていた何かを描き出すことへの様々なことも、物語の内側にしなやかに織り入れられて、舞台の呼吸のように訪れる。上野作劇ならではの、どこか淡々とでも観る側を捉えて離さないビビッドな時間の感覚に満たされ、その中に主人公の姉妹やそれを取り巻く人々の歩みの息遣いが感慨とともに残る。役者脳での刹那の取り込み方や異なる視点からの描き方のセンスや粘り方のようなものを感じ、舞台の時間に浸りつつ、決して簡単な戯曲ではないことにも思い当たりつつ役者たちの力を肌で実感することができました。

両バージョンを観終えて、同じ戯曲からそれぞれのVer.が照らし出すものが全く違うことに驚き、やがてこの戯曲に隠された仕掛けのしたたかさにも舌を巻く。
複雑な骨組みの物語というわけでもないのですが、時間の経過の切れ味のよさにロールたちの交わりやそれぞれに抱くものの変化がすっと降りてくる。どこか淡々とした質感もあるのですが、そのなかでの会話や言葉には、観る側が受け取るべきロールたちの歩みへの気づきがさりげなく強かに仕掛けられていて、それが役者達の個性や語り口と重なると、舞台にその役者だから演じ得る風景や質感が浮かび、様々なロールたちの時間への感触や俯瞰が訪れる。なんだろ、作り手ならではの戯曲の間口というか、単にひとつのモチーフを語るだけではない演じ手によって様々に引きだし得るキャパのようなものがあって。

役者達にも、作り手にも、その豊かな力量と可能性を感じた舞台でありました。

ピノキオショー

ピノキオショー

CAPTAIN CHIMPANZEE

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/02/20 (木) ~ 2014/02/24 (月)公演終了

「アンドロイド役者」として認知されつつある「生沼 佑樹」
観劇初心者の男の子を「面白かった!」と言わせた総花的ストーリーです。

彼らは、サーカス小屋に改築した劇場で、回想を繰り返します。

でも、それだと、観劇初心者は「混乱する」だけ。オープニングが1ヶ月後の設定、つまり本編そのものが「回想」ですから、「二重の回想」というになります。

こうした「蜘蛛の糸」のように複雑な網を整理したのが、「キネマ演出」ですね。


「キネマ演出」とは どういうことを指すのか、と言いますと、回想シーンごとに字幕画面「◯◯のものがたり」を映写機で投影させる、彼らが使った手法です。無声映画の頃、「白黒映像」で俳優が語れば、次に字幕を投影しました。そうすることで、「なるほど、主人公の紳士はマドンナを罵っていたのだな!」という映画内容が伝わるわけです。

私は、オープニングを あの人質シーンから開始した方が、物語としてシンプルだったのではないか、と思っていますが…。



実を言いますと、『観たい!』に「ロボット・ピノキオは鉄腕アトムですね」と記載させて頂きました。(参考にされたかどうかは不明です)
これは、「人間らしさって何だろう?」を問う、両者に共通したメッセージが あったからです。


「天馬博士」らしき登場人物が いたことも、手塚治虫『鉄腕アトム』へのオマージュの念を感じました。この「天馬博士」とはアトムを製造した、いわば「生みの父」です。開発した科学者が「お茶の水博士」だと誤解してる方も多いようですが、むしろ「悲劇的生誕」が「人間らしさって、何だろう?」を含む重厚世界に繋がった、と考えたいところです。


そして、舞台『ピノキオショー』ですが、おそらく「原作はある」と思います。
それは、何を隠そう『鉄腕アトム』(アニメ版)一話、二話、三話なのです。


少し長いですが、公式の あらすじ を確認しましょう。
【21世紀の未来を舞台に、10万馬力のロボット少年・アトムが活躍するSFヒーローマンガです。
2003年4月7日、科学省長官・天馬博士は、交通事故で死んだひとり息子・飛雄(とびお)にそっくりのロボットを、科学省の総力を結集して作りあげました。
天馬博士はそのロボットを息子のように愛しましたが、やがて成長しないことに腹を立て、そのロボットをロボットサーカスに売り飛ばしてしまいます。
サーカスでアトムと名づけられたロボットは、そこで働かされていましたが、新しく科学省長官になったお茶の水博士の努力で、ロボットにも人権が認められるようになり、アトムはようやく自由の身となったのです。
アトムは、お茶の水博士によってつくられたロボットの両親といっしょに郊外の家で暮らし、お茶の水小学校へ通うことになりました。
けれどもひとたび事件が起これば、アトムはその10万馬力のパワーで、敢然と悪に立ち向かっていくのです】(手塚治虫 公式HP)


「原作」は言い過ぎた表現かもしれませんが、むしろロボットの平和開発を率いた先進国・日本として、『鉄腕アトム』へのオマージュの念を持つこと、その意義を子供たちに伝えることは率先されるべき活動です。
この舞台を観劇すれば、「人間とロボットの共生社会」を、今からワクワクしてしまう、そんな自分自身がいるはずです。



ところで、皆さんは「アンドロイド専属役者」を ご存知でしょうか。

それは、本舞台に出演した生沼 佑樹さん (劇団シャイボーイ)です。パンフレットで「一番好きなロボットは??」を「カンタムロボ」と答えた方ですね。


彼は、2013年6月AchiTHION『フライング北海道』に、“唯一のアンドロイド役”として出演。

端正な顔立ち、長身、色の白さが「アンドロイド」を彷彿させるようです。同じく長身180㎝阿部寛さん とはまた違ったタイプのイケメンですね。


『フライング北海道』を観劇した関係者がオファーしたとしか思えないのですが、さて真相のほどは…。



まとめに入りますね。

ピノキオと育ての親・松子の絆は、涙なしでは観ることはできませんでした。
「人間らしさって、何だろう?」。
その白昼夢を、サーカス小屋で見物できたように思います。

つまり、ピノキオの現代的価値を深め、さらなる解釈の余地を残した。そう指摘させて頂きましょう。




桜×心中

桜×心中

BLACK★TIGHTS

世界館(大阪府)

2014/02/20 (木) ~ 2014/02/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

とにかく泣いた!
泣きました。2回見て、2回目は話がわかる分、オープニングから号泣。ベッタベタなお話なんだろうけれど、かっこよくて、哀しくて、切なくて、愛がこれでもか!と描かれていて、本当に泣けました。
外道丸に惚れない女なんていないんじゃないの?と言いたくなるほど、野村さんがかっこよすぎる。
そして番頭の木内さんの所作が美しすぎて惚れ惚れ。。
また、随所にあるコメディが本当にテンポよくて最高でした。涙と爆笑の交互で、見どころが多すぎて嬉しい悲鳴!
3時間少しの長丁場ですが、それだけ丁寧に描いてるからこそ、伝わってくる部分もありました。
いいお話、いい役者さん、心に刺さるセリフ。大好きな作品になってしまいました。
あと個人的には、金子のすべてが素晴らしすぎて好き!w

カルディアの鷹

カルディアの鷹

OSK日本歌劇団

心斎橋パルコ「SPACE14」(大阪府)

2014/02/22 (土) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

期待以上でしたっ!
初日翌日の2月23日にマチソワしました。
迷ったけれど遠征して正解でした。
見逃さずに良かったです。
夢組とは又、違った魅力と迫力に引き込まれました。
作・演出・振付はやみ先生に大感謝!
リプライズされるメインとなる曲も、キャストごとに歌
われたバラードも、楽曲・歌詞とも美しく印象的です。
アレンジも素敵でした。
そして、それらを受け止め歌い上げ、演じ上げていた
キャスト各位にも拍手!
遠征じゃなかったらリピートできるのにと無念です…。
劇団から存続、new、そして改めて劇団へ芝居力が
キチンと受け継がれていると実感できて、嬉しかった
です!!

許して欲しいの

許して欲しいの

劇団競泳水着

高田馬場ラビネスト(東京都)

2014/02/19 (水) ~ 2014/02/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題1011(14-050)
17:00の回(曇)。16:15受付(整理券あり)、16:30開場。16:45/16:59前説(アナウンス、80分)、当日券のお客さんを入れて17:07開演~18:23終演。糸井さん以外はそれぞれ数回観ていました。なにが驚いたかって「月刊・山之内もも子」の(マンガ)単行本実物が出てきたこと...見間違えではないと思うのですが...。

こざっぱりした部屋、奥側には大きな本棚、マンガ(手塚治虫漫画全集だけわかりました)、映画ポスター(Casablancaと読める)、雑誌、ファイルボックス、中央にテーブルと椅子(3)、上手に作業用のデスク(ワゴン)、椅子、筆記用具、デスクトップPC、他にサボテン、土瓶、ソラニンなど。

2列目のみベンチシート、最前列と舞台との間がほとんどないので、奥へ行くには舞台に上がるしかないようですが、特に養生を施してあるわけでもなく、スタッフがきちんと誘導しないのでお客さんによっては狭いところをやっとのこと通るのでした。

終演後、台本を購入。

ウチの親父が最強

ウチの親父が最強

梅棒

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2014/01/23 (木) ~ 2014/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

パフォーマンスそのものに目が潤みそう
前作が過去の短編も交えながら1つの流れを作っていたオムニバス寄りなのに対し今回はいわば「書き下ろし長編」。
ゆえに、より筋の通った感じとなり(注:前作を否定する意図はない)新たなワザも加わってグレードアップ。
ストーリーではなくパフォーマンスそのものに目が潤みそうになる。
ストーリーがシンプルであるとはいえ、台詞をほぼ使わず身体表現によってハナシを理解させてしまうのがスゴいよな。
多少は曲の内容や歌詞がリンクしているものの、日本語を全く知らない観客にもかなり通じるだろう。

しかしアフタートークの質問コーナーで「片岡K監督に伺いたいのですが、今後、梅棒とコラボレーションしてみたいというような気持ちは生じましたでしょうか? いやむしろ是非コラボをして頂きたいのですが…」と言えなかったのは失策であった。

一緒にいれば敵なし

一緒にいれば敵なし

パセリス

シアターシャイン(東京都)

2014/02/21 (金) ~ 2014/02/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり楽しい!
やはりパセリスさんの劇は楽しいです(^-^)観ていて飽きないです!
友達を誘って行ったのですが、友達も大満足で嬉しかったですっ!
毎回思うのですが、選曲センスが素晴らしいです(^o^)

ネタバレBOX

『トライアンドエラー』を観て、恋したいなぁ…と思ってしまいました(笑)
かなわない夢ガール

かなわない夢ガール

タイマン

スタジオ空洞(東京都)

2014/01/22 (水) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

さりげなくも手が込んで見事
中心となるある女性の半生の見せ方は立て板に水の如く滑らかでありながら、実は言葉遊び、小道具、照明などさり気なくも手が込んでいて見事。
また、「頭山」を想起させるシュールさを筆頭に随所に落語的なセンスがあり大いに楽しい。

1/25にリピート。

許して欲しいの

許して欲しいの

劇団競泳水着

高田馬場ラビネスト(東京都)

2014/02/19 (水) ~ 2014/02/24 (月)公演終了

満足度★★★★

B+A
久々の競泳水着さん”上野さん”の本はやっぱりいいですね!
作家さんバージョンはバチバチの個性がぶつかり合ってて面白く・・、後から拝観した事もありますが役者さんバージョンの方はバランスが良く安心して観られました。。

新説・とりかへばや物語

新説・とりかへばや物語

カムヰヤッセン

ウイングフィールド(大阪府)

2014/02/14 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

性別と役割。
とりかへばや。男女の役割がなぜ入れ替わったのか。なるほどそういう発想でくるかーありえそうな話だなと思った。
格子の向こうに役者が控え、場面転換に拍子木の音が小気味よく響く。粋ですね。見ごたえのある作品でした。
よし乃と兼義のやりとりをみて、自分をどう捉えるかとは違うところで、性別に対する変えようのない意識があるのかなと思った。

ネタバレBOX

噺は女のものだった。それがなぜ男のものになったのか。
芸事で生きるには色が絡みやすいということか。
女が舞台にたつことを取り締まることで、乱れをなくそうというのは奉行の考えそうなことだ。事実ありえそうな話。
しかしその発想は寺の女人禁制と同じで、解決にはなってない気がする。
とくに役者や踊り子などは、色を売らねば生きていくのは困難だったろうし、それは女に限らない。芸のために身を売っていたのは男女問わないはず。ならばなぜ女だけが守られるのか。守られたといえるのか。そのために女は舞台から退けられる。

「本当はどちらなのかわからなくなる。私は男なのか、本当は女で男が好きなのか」
男なのか女なのか生まれついて体は違うものの、どちらとして育つか、生きるかで揺れ動き、幅のあるものだと思う。

いまでこそ性別ではなく個人の得手不得手でいろんなことを選べるが、性別と役割は決まった組み合わせのようなものとして捉えられてきたから、そこから外れようとするなら、それこそ性別を替えることを選んだかもしれない。

算術が得意な女と、噺の上手な男の、逆転した役割を、変えられぬならばいっそ性別を入れ替えようと。
けれど。彼は算術が苦手でも男で、裁縫が苦手でも彼女は女。
「私が女だったということでしょうか」「いいえ私が男だったということでしょう」
なにがそれを決めるのだろう。己の性自認かな。

けれどこれが真理だと思いました。
アイ ni コイ

アイ ni コイ

はじっ子企画

かどべや(神奈川県)

2014/02/22 (土) ~ 2014/02/24 (月)公演終了

満足度★★

見世物として、
・・・演劇的面白みに欠けるかな。
役者の個性も感じられず、終始キャストが一様に抑揚のないトーンでとても退屈に感じられた。

あひる月13

あひる月13

福島県立いわき総合高等学校

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/02/21 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

 
今や昔の自分を語る行為で日常に登場人物の物語がどんどん積み重なっていく。時間がたつにつれ、舞台にいわきや学校の様子が立ちあがっていく。ある朝を切り取るだけなのに、少しずつ距離感が変わり、演じ方も変わっていく。当然生まれる当事者性に正面から向き合う姿に様々な物語が読み込んでいくことができた。

狐雨の花嫁

狐雨の花嫁

株式会社Legs&Loins

笹塚ファクトリー(東京都)

2014/02/15 (土) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★

更に楽しめるように
とにかく殺陣はスゴイ!正確ではないが公演の半分近くの時間が…というくらいに魅せてくれた。訴えたいテーマがあるだろうが、自分は純粋に見るだけであれば満足だ。2時間超の芝居=活劇を堪能した。舞台装置・美術も見事だ。
さて、エンターテイメント豊かな公演だけに、途中のギャク場面は好きになれない(ネタバレか)。それまでのストーリー展開やテンポ感覚が中断される。集中力を欠くような演出は不要だ。
最後に脚本(テーマ)について、今回は狐・狸・狼という獣を題材にしているが、人間に置き換えた場合、弱肉強食=競争社会・淘汰、もっと言えば戦争殺戮への警鐘か?表面的にはエンターテイメント性豊かだが、テーマの訴求がもう少しあると更に素晴らしいと思う。

見て見ぬ三日月

見て見ぬ三日月

劇団ヨロタミ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/02/19 (水) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★

人間劇かな
脚本はよく練りこまれた感じを受けた。しかし、結論の受止め方は観客によって異なるだろう。観客の中に、描かれた内容を経験した人はいないだろう(たぶん)。それだけに本公演は脚本・演出・演技・舞台美術等…総合力で臨場感を出さざるを得ない。しかし、それでも真ではない。自分にとっては知らない世界。ならば少年法、時効などは絵空事、純粋に芝居として見たとき、「面白かったぁ~」というのが実感。ストーリー展開、テンポも良かった。そして泣き、笑いのある人情劇=人間劇として楽しめた。あの~、途中にあった歌・ダンスは次回公演の予行演習でしょうか(冗談です)。
とにかく、劇団ヨロタミらしい好公演でした。

熱海殺人事件 Battle Royal

熱海殺人事件 Battle Royal

RUP

紀伊國屋ホール(東京都)

2014/02/15 (土) ~ 2014/03/04 (火)公演終了

満足度★★★★★

とにかく熱い!
全編、舞台から客席に向かって、弾丸がエンドレスに打ち続けられているような膨大な台詞の量とスピード。
とにかく、熱い!
この作品は決して喜劇などではなく、それらしい体をとっているだけ。
笑いの中から問いかけてくるものは、「人が人を見下すこと」という傲慢で残酷な理不尽さ。
「それでいいのか?」「本当にそれでいいのか?言葉にさえしなければ、面と向かって発しなければいいのか?」と。
誰もが思うところがあるであろう真実をむき出しにして目の前に突きつけられる。
そして、これは木村伝兵衛部長刑事ではなく、犯人大山金太郎の物語。
彼を通して、地方、貧困、親からの仕打ち、職業などの格差と差別からくる偏見への怒り、苦しみと悲しみが浮き彫りになっていく。

ネタバレBOX

ラスト。木村伝兵衛部長刑事が「火をつけてくれないか?」 熊田留吉刑事が煙草に火をつけ、一服した後。「いい火加減だ!」とポーズをとるシーンにぐっとくる。

劇中の内輪ネタ。
柳下さん→牧田さんへ。
「休憩中にバナナ食べるのはいいけど、食べてる口の中を見せるな!」
「○○(曲名失念)を弾き語ると女は落とせる!って言ってたよな?ここでやって!」
牧田さん、本当にお困りのご様子。心が折れそうになりながらギターを弾く真似を少々。
「いつもギター持ってるわけじゃねぇ~!」と逆切れ。
お二人共、D-Boysなのになぁ~(笑

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